JP2019074265A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱交換効率を向上させる。【解決手段】周壁11は、互いに平行な一対の第1側壁11aと、互いに平行な一対の第2側壁11bとを有し、熱媒体流通セル13a及びガス流通セル13bは、周壁11の軸方向に直交する断面の形状が六角形状である。区画壁12は、周壁11の第1側壁11aに平行な第1区画壁12aと、第1区画壁12a同士を接続する第2区画壁12bとを備え、断面において、熱媒体流通セル13aを区画する第1区画壁12aは、ガス流通セル13bを区画する第1区画壁12aよりも長い。【選択図】図1
Description
本発明は、熱交換器に関する。
図11に示すように、特許文献1の熱交換器40は、矩形筒状の周壁41と、周壁41の内部を周壁41の軸方向に延びる複数の第1セル42及び第2セル43に区画する区画壁44とを備えている。周壁41の軸方向に直交する断面において、第1セル42及び第2セル43はそれぞれ、縦方向に列をなすように配置されている。具体的には、図11の紙面左側から1列目、3列目、5列目及び7列目に第1セル42が配置され、2列目、4列目、6列目及び8列目に第2セル43が配置されている。こうした熱交換器40では、第1セル42を流れる第1流体と第2セル43を流れる第2流体との間で熱交換が行われる。
また、特許文献1の熱交換器40では、第2セル43の流路断面積を、第1セル42の流路断面積よりも大きくしている。そして、熱容量の異なる流体間で熱交換を行う場合に、流路断面積の大きい第2セル43側に、より熱容量の小さな第2流体を流して、熱交換器40内により多くの第2流体が存在するようにすることにより、熱交換器40内における第1流体全体の熱容量と第2流体全体の熱容量とを合わせて、熱交換効率を高めている。
ところで、上記熱交換器は、例えば、車両等に搭載されて、排気ガス等のガスと、冷却水等の液状の熱媒体との間での熱交換に用いられる。この発明の目的は、液状の熱媒体とガスとの間で熱交換が行われる熱交換器に関して、その熱交換効率をさらに向上させることにある。
上記課題を解決するための本発明の熱交換器は、矩形筒状の周壁と、上記周壁の内部を上記周壁の軸方向に延びる複数の熱媒体流通セル及び複数のガス流通セルに区画する区画壁とを備え、上記熱媒体流通セルを流通する液状の熱媒体と、上記ガス流通セルを流通するガスとの間で熱交換が行われる熱交換器であって、上記周壁は、互いに平行な一対の第1側壁と、互いに平行な一対の第2側壁とを有し、上記熱媒体流通セル及び上記ガス流通セルは、上記周壁の軸方向に直交する断面の形状が六角形状であり、上記区画壁は、上記周壁の上記第1側壁に平行な第1区画壁と、上記第1区画壁同士を接続する第2区画壁とを備え、上記断面において、上記熱媒体流通セルを区画する上記第1区画壁は、上記ガス流通セルを区画する上記第1区画壁よりも長いことを要旨とする。
この構成によれば、熱媒体流通セル及びガス流通セルが断面六角形状であることにより、熱媒体及びガスと区画壁との接触面積を大きくすることができる。これにより、区画壁を介してガスの熱を効率良く熱媒体に伝えることができる。また、熱媒体流通セルを区画する第1区画壁は、ガス流通セルを区画する第1区画壁よりも長いことにより、熱媒体流通セルを相対的に大きく形成することができる。これにより、熱媒体の流通抵抗が低下して、熱媒体を効率的に循環させることができる。その結果、熱媒体による区画壁の冷却効率が向上して、熱交換効率も向上する。
本発明の熱交換器について、上記断面において、複数の上記熱媒体流通セルが上記第2側壁に平行に配置された熱媒体流通セル列と、複数の上記ガス流通セルが上記第2側壁に平行に配置されたガス流通セル列とを備え、隣り合う上記熱媒体流通セル列同士の間には、複数の上記ガス流通セル列が配置されていることが好ましい。この構成によれば、隣り合う熱媒体流通セル列同士の間に複数のガス流通セル列が配置されていることにより、ガス流通セルの総流路断面積を大きくしてセルを通過するガスの流速を低下させ、ガスと区画壁との接触時間を長くすることができる。ガスと区画壁との接触時間が長いことにより、区画壁に熱が伝わりやすくなるため、熱交換効率が向上する。さらに、熱媒体流通セルが列状に固まって配置されること、及び大部分のガス流通セルについて、一定範囲内に熱媒体流通セルが配置されることにより、区画壁全体が冷却された状態になりやすくなる。
本発明の熱交換器について、隣り合う前記熱媒体流通セル列同士の間には、3〜6列の上記ガス流通セル列が配置されていることが好ましい。3列以上にすることによって、ガスと区画壁との接触面積を大きくとることができ、6列以下にすることで、熱媒体流通セルを流通する液状の熱媒体で区画壁全体を冷却することができる。そのため、熱交換効率をさらに向上させることができる。
本発明の熱交換器について、上記ガス流通セルは、断面正六角形状であることが好ましい。この構成によれば、セルの周長に対する断面積が大きくなるため、セルの内部をガスが流通し易くなる。これにより、ガス流通セルによる圧力損失を低下させることができる。
本発明の熱交換器について、上記区画壁は、炭化ケイ素を主成分として含むことが好ましい。この構成によれば、炭化ケイ素は、セラミック材料の中でも熱伝導率が高い材料であるため、区画壁の熱伝導率を高くすることができる。これにより、熱交換器の熱交換効率を高くすることができる。
本発明によれば、熱交換効率を向上させることができる。
以下、熱交換器の一実施形態を説明する。
図1、2に示すように、本実施形態の熱交換器10は、矩形筒状の周壁11と、周壁11の内部を周壁11の軸方向に延びる複数の熱媒体流通セル13a及び複数のガス流通セル13bに区画する区画壁12とを備えている。矩形筒状の周壁11は、対向する一対の横側壁11a(第1側壁)と、対向する一対の縦側壁11b(第2側壁)とを有し、周壁11の軸方向に直交する断面形状が横長の長方形をなすように構成されている。
図1、2に示すように、本実施形態の熱交換器10は、矩形筒状の周壁11と、周壁11の内部を周壁11の軸方向に延びる複数の熱媒体流通セル13a及び複数のガス流通セル13bに区画する区画壁12とを備えている。矩形筒状の周壁11は、対向する一対の横側壁11a(第1側壁)と、対向する一対の縦側壁11b(第2側壁)とを有し、周壁11の軸方向に直交する断面形状が横長の長方形をなすように構成されている。
図2に示すように、区画壁12は、横側壁11aに平行な第1区画壁12aと、第1区画壁12a同士を接続する第2区画壁12bとを備え、周壁11の軸方向に直交する断面において、各区画壁12が六角形の各辺を構成している。これにより、周壁11の内部には、区画壁12によって区画される断面六角形状の熱媒体流通セル13a1、及び、断面六角形状のガス流通セル13b1が形成されるとともに、区画壁12と周壁11とによって区画される断面多角形状の熱媒体流通セル13a2、及び、断面多角形状のガス流通セル13b2が形成されている。
区画壁12が構成するセル構造は特に限定されるものではないが、例えば、区画壁12の壁厚が0.1〜0.5mmであり、セル密度が、周壁11の軸方向に直交する断面1cm2あたり15〜93セルであるセル構造とすることができる。ここで、「六角形状」は、六角形の各角部が180°よりも小さい角部で構成された形状を意味するものとする。また、六角形状としては、全ての角部が120°で構成されていると強度が向上するため好ましい。
図3に示すように、熱媒体流通セル13aは、熱媒体を流通させるセルであり、その両端部が共に封止部22によって封止されている。図4に示すように、ガス流通セル13bは、処理対象のガスを流通させるセルであり、その両端部が共に開放されている。熱媒体としては特に限定されず、公知の液状の熱媒体を用いることができる。公知の熱媒体としては、例えば、冷却水(Long Life Coolant:LLC)や、エチレングリコール等の有機溶剤が挙げられる。処理対象のガスとしては、例えば、内燃機関の排気ガスが挙げられる。
図2に示すように、熱交換器10は、周壁11の縦側壁11bに平行に熱媒体流通セル13aが配列した複数の熱媒体流通セル列14aと、縦側壁11bに平行にガス流通セル13bが配列した複数のガス流通セル列14bとを備える。隣り合う熱媒体流通セル列14a同士の間に、ガス流通セル列14bが複数列配置され、この配置が繰り返された配置パターンが形成されている。
隣り合う熱媒体流通セル列14a同士の間に配置されるガス流通セル列14bの列数は特に限定されるものではないが、熱媒体流通セル13aとガス流通セル13bとの個数比に応じて設定することができる。例えば、上記個数比(熱媒体流通セル13a:ガス流通セル13b)は、1:3〜1:6であることが好ましく、1:4〜1:5であることがより好ましい。したがって、ガス流通セル列14bの上記列数は、3〜6列であることが好ましく、4〜5列であることがより好ましい。
熱媒体流通セル列14aは、中央側に配置され、断面六角形状の熱媒体流通セル13a1と断面六角形状の熱媒体流通セル13a2とで構成されたセル列14a1と、縦側壁11bに接する箇所に配置され、断面五角形状の熱媒体流通セル13a2で構成されたセル列14a2とを備える。ガス流通セル列14bは、断面六角形状のガス流通セル13b1と断面六角形状のガス流通セル13b2とで構成されたセル列14b1と、断面六角形状のガス流通セル13b1と断面四角形状のガス流通セル13b2とで構成されたセル列14b2とを備える。
図2に示すように、周壁11の軸方向に直交する断面において、熱媒体流通セル列14aにおける熱媒体流通セル13a同士を区画する第1区画壁12aは、ガス流通セル列14bにおけるガス流通セル13b同士を区画する第1区画壁12aよりも長く構成されている。熱媒体流通セル13aを区画する第1区画壁12aの長さとしては、0.6〜2.0mm、ガス流通セル13bを区画する第1区画壁12aの長さとしては、0.5〜1.0mmとすることができる。熱媒体流通セル13aを区画する第1区画壁12aの長さは、ガス流通セル13bを区画する第1区画壁12aの長さの1.2〜2.0倍であることが好ましい。また、熱媒体流通セル列14aとガス流通セル列14bとの間に位置する第2区画壁12bと、ガス流通セル列14bとガス流通セル列14bとの間に位置する第2区画壁12bとは、略同じ屈曲角α及び略同じ長さを有するように構成されている。
図1〜3に示すように、熱交換器10において、熱媒体流通セル列14aには、縦側壁11bに平行な方向である縦方向に延びるように形成されて、縦方向に隣接する熱媒体流通セル13a同士を区画する第1区画壁12aを貫通して、熱媒体流通セル列14aを構成する各セルを連通する連通部15が設けられている。連通部15における縦方向の一方側(図3の上側)の端部は、周壁11(横側壁11a)に開口するとともに、同他方側(図3の下側)の端部は、縦方向において最も他方側に位置する熱媒体流通セル13aにまで達している。熱交換器10は、連通部15として、熱媒体流通セル13aの軸方向の一方の端部である第1端部10a側に設けられた第1連通部15aと、熱媒体流通セル13aの軸方向の他方の端部である第2端部10b側に設けられた第2連通部15bとを有している。
図3に示すように、熱交換器10の内部には、熱媒体流通セル13a、第1連通部15a及び第2連通部15bにより構成され、熱交換器10の周壁11に形成された、第1連通部15a及び第2連通部15bの各開口を流入口又は流出口とする熱媒体流路16が形成されている。また、図4に示すように、熱交換器10の内部には、ガス流通セル13bにより構成され、周壁11の第1端部10a及び第2端部10bを流入口又は流出口とするガス流路17が形成されている。上記構成の熱交換器10は、熱媒体流路16を流れる熱媒体と、ガス流路17を流れるガスとの間で、区画壁12を介して熱交換を行うことができる。
熱交換器10の矩形筒状の周壁11と、区画壁12とを構成する材料は特に限定されるものではなく、公知の熱交換器に用いられる材料を用いることができ、例えば、炭化ケイ素、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の窒化物が挙げられる。これらの中でも、炭化ケイ素を主成分として含む材料は、他のセラミック材料に比べて熱伝導率が高く、熱交換効率を高くすることができるため好ましい。ここで、「主成分」とは、50質量%以上を意味するものとする。炭化ケイ素を主成分として含む材料としては、例えば、炭化ケイ素の粒子と金属ケイ素を含む材料が挙げられる。
次に、図5〜10に基づいて、本実施形態の熱交換器の一製造方法について説明する。熱交換器は、以下に記載する成形工程、加工工程、脱脂工程、含浸工程を順に経ることにより製造される。
(成形工程)
熱交換器の成形に用いる原料として、炭化ケイ素の粒子と、有機バインダーと、分散媒とを含有する粘土状の混合物を調製する。図5に示すように、この粘土状の混合物を用いて、矩形筒状の周壁11と、周壁11の内部を周壁11の軸方向に延びる複数のセル13に区画する区画壁12とを備える成形体20を成形する。この成形体20は、全てのセル13について、その両端が開放された状態となっている。成形体20は、例えば、押し出し成形により成形することができる。得られた成形体20に対して、成形体20を乾燥させる乾燥処理を行う。
熱交換器の成形に用いる原料として、炭化ケイ素の粒子と、有機バインダーと、分散媒とを含有する粘土状の混合物を調製する。図5に示すように、この粘土状の混合物を用いて、矩形筒状の周壁11と、周壁11の内部を周壁11の軸方向に延びる複数のセル13に区画する区画壁12とを備える成形体20を成形する。この成形体20は、全てのセル13について、その両端が開放された状態となっている。成形体20は、例えば、押し出し成形により成形することができる。得られた成形体20に対して、成形体20を乾燥させる乾燥処理を行う。
(加工工程)
加工工程では、成形体に第1連通部及び第2連通部を形成する第1加工、及び成形体における一部のセルの両端部を封止する第2加工を行う。
加工工程では、成形体に第1連通部及び第2連通部を形成する第1加工、及び成形体における一部のセルの両端部を封止する第2加工を行う。
図6に示すように、第1加工では、例えば、加熱された加工具21を成形体に接触させる方法を用いて、成形体20における周壁11及び第1区画壁12aの一部を除去して、第1連通部15a及び第2連通部15bを形成する。
具体的には、図6に示すように、加工具21として、第1連通部15a及び第2連通部15bに対応する外形状を有するブレードを用意する。このブレードは、耐熱性の金属(例えば、ステンレス鋼)により形成され、その厚さは、第1区画壁12aの幅を超えない厚さに設定されている。次に、成形体20に含まれる有機バインダーが焼失する温度となるようにブレードを加熱する。例えば、有機バインダーがメチルセルロースである場合には、ブレードを400℃以上に加熱する。そして、周壁11における互いに平行な一対の第1側壁、及び、第1区画壁12aに対して垂直な方向からブレードを差し込む。
図7に示すように、加熱されたブレードを周方向外方から成形体20に差し込んだ後、これを引き抜くことによって、第1連通部15a及び第2連通部15bを形成する。このとき、加熱されたブレードと成形体20とが接触すると、その接触部分において成形体20に含まれる有機バインダーが燃焼して焼失する。そのため、成形体20に対するブレードの挿入抵抗は非常に小さいものとなり、ブレードの挿入時に、挿入された部分の周辺部分に変形や破壊が生じ難い。また、有機バインダーが焼失することによって、発生する加工屑の量が減少する。
図8に示すように、第2加工では、成形体20に形成される複数のセル13のうち、熱媒体流通セル13aを構成するセル13の両端部に対して、成形工程において用いた粘土状の混合物を充填して、当該セル13の両端部を封止する封止部22を形成する。その後、成形体20に対して、封止部22を乾燥させる乾燥処理を行う。
上記の第1加工、及び、第2加工からなる加工工程を経ることにより、加工成形体が得られる。第1加工と第2加工の順序は特に限定されず、第2加工を行った後、第1加工を行ってもよい。
(脱脂工程)
脱脂工程は、加工成形体を加熱することによって、加工成形体に含まれる有機バインダーを焼失させることにより、加工成形体から有機バインダーが除去された脱脂体を得る工程である。図9に示すように、脱脂工程を経ることにより、加工成形体から有機バインダーが除去されて、炭化ケイ素の粒子同士が接触した状態で配置された骨格部分を有する脱脂体30が得られる。
脱脂工程は、加工成形体を加熱することによって、加工成形体に含まれる有機バインダーを焼失させることにより、加工成形体から有機バインダーが除去された脱脂体を得る工程である。図9に示すように、脱脂工程を経ることにより、加工成形体から有機バインダーが除去されて、炭化ケイ素の粒子同士が接触した状態で配置された骨格部分を有する脱脂体30が得られる。
(含浸工程)
含浸工程は、脱脂体の各壁の内部に金属ケイ素を含浸させる工程である。含浸工程においては、脱脂体に対して金属ケイ素の塊を接触させた状態として、金属ケイ素の融点以上(例えば、1450℃以上)に加熱する。これにより、図10に示すように、溶融した金属ケイ素が毛細管現象によって、脱脂体の骨格部分を構成する粒子間の隙間へ入り込み、同隙間に金属ケイ素が含浸される。
含浸工程は、脱脂体の各壁の内部に金属ケイ素を含浸させる工程である。含浸工程においては、脱脂体に対して金属ケイ素の塊を接触させた状態として、金属ケイ素の融点以上(例えば、1450℃以上)に加熱する。これにより、図10に示すように、溶融した金属ケイ素が毛細管現象によって、脱脂体の骨格部分を構成する粒子間の隙間へ入り込み、同隙間に金属ケイ素が含浸される。
含浸工程の加熱処理は、脱脂工程の加熱処理から連続して行ってもよい。例えば、加工成形体に対して金属ケイ素の塊を接触させた状態として、金属ケイ素の融点未満の温度で加熱することにより有機バインダーを除去して脱脂体とした後、加熱温度を金属ケイ素の融点以上に上昇させ、溶融した金属ケイ素を脱脂体に含浸させる。
上記の含浸工程を経ることにより、熱交換器が得られる。
ここで、本実施形態においては、脱脂工程以降の工程において特別な温度管理を行っている。すなわち、脱脂工程以降の工程においては、成形工程に用いた混合物に含まれる炭化ケイ素の焼結温度未満の温度下にて実施し、加工成形体、脱脂体を上記焼結温度以上の温度下に曝さないようにしている。したがって、脱脂工程においては、有機バインダーが焼失可能な温度以上、かつ上記焼結温度未満の温度で加熱を行う。同様に、含浸工程においては、金属ケイ素の融点以上、かつ上記焼結温度未満の温度で加熱を行う。
ここで、本実施形態においては、脱脂工程以降の工程において特別な温度管理を行っている。すなわち、脱脂工程以降の工程においては、成形工程に用いた混合物に含まれる炭化ケイ素の焼結温度未満の温度下にて実施し、加工成形体、脱脂体を上記焼結温度以上の温度下に曝さないようにしている。したがって、脱脂工程においては、有機バインダーが焼失可能な温度以上、かつ上記焼結温度未満の温度で加熱を行う。同様に、含浸工程においては、金属ケイ素の融点以上、かつ上記焼結温度未満の温度で加熱を行う。
次に、本実施形態の作用及び効果について記載する。
(1)熱媒体流通セル及びガス流通セルが断面六角形状であることにより、熱媒体及びガスと区画壁との接触面積を大きくすることができる。したがって、区画壁を介してガスの熱を効率良く熱媒体に伝えることができる。また、熱媒体流通セルを区画する第1区画壁は、ガス流通セルを区画する第1区画壁よりも長いことにより、熱媒体流通セルを相対的に大きく形成することができる。したがって、熱媒体の流通抵抗が低下して、熱媒体を効率的に循環させることができる。その結果、熱媒体による区画壁の冷却効率が向上して、熱交換効率も向上する。また、熱媒体流通セルを区画する第1区画壁は、ガス流通セルを区画する第1区画壁よりも長いことにより、熱媒体流通セルに連通部を設けることが容易になる。
(1)熱媒体流通セル及びガス流通セルが断面六角形状であることにより、熱媒体及びガスと区画壁との接触面積を大きくすることができる。したがって、区画壁を介してガスの熱を効率良く熱媒体に伝えることができる。また、熱媒体流通セルを区画する第1区画壁は、ガス流通セルを区画する第1区画壁よりも長いことにより、熱媒体流通セルを相対的に大きく形成することができる。したがって、熱媒体の流通抵抗が低下して、熱媒体を効率的に循環させることができる。その結果、熱媒体による区画壁の冷却効率が向上して、熱交換効率も向上する。また、熱媒体流通セルを区画する第1区画壁は、ガス流通セルを区画する第1区画壁よりも長いことにより、熱媒体流通セルに連通部を設けることが容易になる。
(2)隣り合う熱媒体流通セル列同士の間に複数(例えば、3〜6列)のガス流通セル列が配置されていることにより、ガス流通セルの総流路断面積を大きくしてセルを通過するガスの流速を低下させ、ガスと区画壁との接触時間を長くすることができる。また、ガスと区画壁との接触時間が長いことにより、区画壁に熱が伝わりやすくなるため、熱交換効率が向上する。さらに、熱媒体流通セルが列状に固まって配置されること、及び大部分のガス流通セルについて、一定範囲内に熱媒体流通セルが配置されることにより、区画壁全体が冷却された状態になりやすくなる。
(3)ガス流通セルは、断面正六角形状であることにより、セルの周長に対する断面積が大きくなるため、セルの内部をガスが流通し易くなる。したがって、ガス流通セルによる圧力損失を低下させることができる。また、区画壁の機械的強度を向上させることができる。
(4)区画壁は、炭化ケイ素を主成分として含む。炭化ケイ素は、セラミック材料の中でも熱伝導率が高い材料であるため、区画壁の熱伝導率を高くすることができる。したがって、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
(5)本実施形態の熱交換器は、上記のような温度管理下で製造されることにより、炭化ケイ素の粒子同士が接触した状態で配置されて骨格部分が形成され、この骨格部分の隙間に金属ケイ素が充填されて形状が保持されたものとなる。すなわち、炭化ケイ素の粒子同士は、焼結による結合部(ネック)を有していない状態となっている。これにより、熱交換器の使用中に、内部の温度差に起因して区画壁の内部にひずみが生じても、炭化ケイ素の粒子間のネックに亀裂が生じることを抑制することができる。また、ネックを介して亀裂が伸展することを抑制することができる。
本実施形態は、次のように変更して実施することも可能である。また、上記実施形態の構成や以下の変更例に示す構成を適宜組み合わせて実施することも可能である。
・本実施形態では、複数のセル列が矩形筒状の周壁の縦方向に配列された構成であったが、セルの配列は縦方向に限定されない。熱交換器を横向きで使用して、セルの配列が横方向になっていてもよい。
・本実施形態では、複数のセル列が矩形筒状の周壁の縦方向に配列された構成であったが、セルの配列は縦方向に限定されない。熱交換器を横向きで使用して、セルの配列が横方向になっていてもよい。
・熱媒体流通セル列は、熱媒体流通セルのみが配列した態様に限定されず、80%以上のセルが熱媒体流通セルで構成された態様であってもよい。また、ガス流通セル列は、ガス流通セルのみが配列した態様に限定されず、80%以上のセルがガス流通セルで構成された態様であってもよい。すなわち、熱媒体流通セル列には、20%以下の割合でガス流通セルが含まれていてもよい。また、ガス流通セル列には、20%以下の割合で熱媒体流通セルが含まれていてもよい。
・熱媒体流通セル列は、断面六角形状のセルのみによって構成された態様に限定されない。例えば、断面六角形状のセルによって構成されたセル列における周壁との接続箇所に、断面四角形状のセルが形成されていてもよい。すなわち、区画壁と周壁とによって区画されるセルの形状は断面六角形状に限定されず、どんな形状であってもよい。
・断面五角形状の熱媒体流通セルや、断面四角形状のガス流通セルを備えていない構成であってもよい。例えば、周壁の厚さを部分的に厚くするなどして、全てのセルが断面六角形状のセルで構成されるようにしてもよい。
・ガス流通セルは、平行な2辺を有する六角形状であれば、断面正六角形状に限定されない。また、熱媒体流通セルが断面正六角形状であり、ガス流通セルの第1区画壁が、熱媒体流通セルの第1区画壁よりも短く構成されていてもよい。
・隣り合う熱媒体流通セル列同士の間に、ガス流通セル列が1列のみ配置されている態様であってもよい。すなわち、熱媒体流通セル列とガス流通セル列とが交互に配置されていてもよい。3列以上の熱媒体流通セル列が存在する場合において、隣り合う熱媒体流通セル列同士の間に配置されるガス流通セル列の数は、全て同じであってもよいし、一部又は全てが異なっていてもよい。異なる場合も3〜6列の範囲が好ましい。
・本実施形態では、周壁と区画壁とが、炭化ケイ素を主成分として含む材料で構成されていたが、この態様に限定されない。周壁と区画壁が、炭化ケイ素を主成分として含まない材料で構成されていてもよい。また、周壁のみが、炭化ケイ素を主成分として含まない材料で構成されていてもよい。
10…熱交換器、11…周壁、11a…横側壁(第1側壁)、11b…縦側壁(第2側壁)、12…区画壁、12a…第1区画壁、12b…第2区画壁、13a…熱媒体流通セル、13b…ガス流通セル。
Claims (5)
- 矩形筒状の周壁と、前記周壁の内部を前記周壁の軸方向に延びる複数の熱媒体流通セル及び複数のガス流通セルに区画する区画壁とを備え、前記熱媒体流通セルを流通する液状の熱媒体と、前記ガス流通セルを流通するガスとの間で熱交換が行われる熱交換器であって、
前記周壁は、互いに平行な一対の第1側壁と、互いに平行な一対の第2側壁とを有し、
前記熱媒体流通セル及び前記ガス流通セルは、前記周壁の軸方向に直交する断面の形状が六角形状であり、
前記区画壁は、前記周壁の前記第1側壁に平行な第1区画壁と、前記第1区画壁同士を接続する第2区画壁とを備え、
前記断面において、前記熱媒体流通セルを区画する前記第1区画壁は、前記ガス流通セルを区画する前記第1区画壁よりも長いことを特徴とする熱交換器。 - 前記断面において、複数の前記熱媒体流通セルが前記第2側壁に平行に配置された熱媒体流通セル列と、複数の前記ガス流通セルが前記第2側壁に平行に配置されたガス流通セル列とを備え、
隣り合う前記熱媒体流通セル列同士の間には、複数の前記ガス流通セル列が配置されている請求項1に記載の熱交換器。 - 隣り合う前記熱媒体流通セル列同士の間には、3〜6列の前記ガス流通セル列が配置されている請求項2に記載の熱交換器。
- 前記ガス流通セルは、断面正六角形状である請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 前記区画壁は、炭化ケイ素を主成分として含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱交換器。
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