JP2019173996A - 空調室内機 - Google Patents

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聡乃 守谷
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Abstract

【課題】室内熱交換器31と室内ファン32とを備える空調室内機30において、室内熱交換器31に付着している結露水が室内ファン32の発生する気流によって吹き飛ばされるのを抑制する。【解決手段】室内ファン32は、回転数が制御されるように構成されている。室内熱交換器31は、室内ファン32により供給される室内空気と冷媒との熱交換を行うように設置されている。室内ファン32に回転数を第1要求値まで上昇させる命令があると、所定条件を満たす場合に、回転数を第1要求値まで上昇させる前に、上昇命令時の回転数と第1要求値の間の第1中間回転数で所定時間だけ室内ファン32を駆動するように構成されている。【選択図】図4

Description

室内ファンと室内熱交換器とを備える空調室内機。
従来の空調室内機では、例えば特許文献1(特開2010−85017号公報)に記載されているように、冷房運転時などに、室内熱交換器に結露水が生じる場合がある。
特許文献1に記載されているように、室内熱交換器に付着している結露水が、室内ファンが発生する気流によって吹き飛ばされる場合がある。
つまり、室内熱交換器と室内ファンとを備える空調室内機においては、室内熱交換器に付着している結露水が室内ファンの発生する気流によって吹き飛ばされるのを抑制するという課題がある。
第1観点の空調室内機は、回転数が制御されるように構成された室内ファンと、室内ファンにより供給される室内空気と冷媒との熱交換を行うように設置された室内熱交換器とを備え、室内ファンに回転数を第1要求値まで上昇させる命令があると、所定条件を満たす場合に、回転数を第1要求値まで上昇させる前に、上昇命令時の回転数と第1要求値の間の第1中間回転数で所定時間だけ室内ファンを駆動するように構成されている。
このような構成の空調室内機では、所定条件を水飛びの起きる恐れが大きい条件とすることで、第1中間回転数で所定時間だけ室内ファンを駆動させることによって湿り状態を維持させ、室内熱交換器からの水飛びを抑制することができる。
第2観点の空調室内機は、第1観点の空調室内機であって、昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値より小さい場合には所定条件を満たさないとして、室内ファンの第1中間回転数での駆動を省いて上昇命令時の回転数から第1要求値まで室内ファンの回転数を一度に上昇させ、上昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値以上の場合には所定条件を満たすものとして第1中間回転数で所定時間だけ室内ファンを駆動してから第1要求値まで回転数を上昇させるように構成されている、ものである。
このような構成の空調室内機では、水飛びを起こす恐れが小さい場合には、第1中間回転数での駆動を省くことができ、第1中間回転数での駆動を省かない場合に比べて、要求された第1要求値まで速やかに室内ファンの回転数を上昇させて快適性を向上させることができる。
第3観点の空調室内機は、第2観点の空調室内機であって、第1中間回転数で所定時間だけ室内ファンが駆動された後で且つ第1要求値まで回転数が上がっていない場合に室内ファンに回転数を第1要求値よりも大きな第2要求値に上昇させる更なる命令があったときは、段階的に第1要求値まで回転数を上昇させる室内ファンの操作を終了して、終了した段階の回転数と第2要求値との間の回転数であって第1中間回転数よりも大きな第2中間回転数で所定時間だけ室内ファンを駆動するように構成されている、ものである。
このような構成の空調室内機では、第1要求値への上昇命令時の回転数と第2要求値との差が第1閾値以上の場合に第1中間回転数で所定時間だけ室内ファンを駆動することによって、所定時間内にさらに上昇の命令があった場合に第1中間回転数を経ずに第2要求値まで一度で上昇してしまうことを避けることができ、回転数上昇の命令が短時間に複数回あっても水飛びを抑制することができる。
第4観点の空調室内機は、第1観点又は第2観点の空調室内機であって、第1中間回転数で所定時間だけ室内ファンが駆動された後、段階的に第1要求値まで回転数を上昇させる、ものである。
このような構成の空調室内機では、第1中間回転数から第1要求値まで段階的に回転数を上昇させることで室内熱交換器がさらに乾き難くなって水飛びの抑制効果を高めることができる。
第5観点の空調室内機は、第4観点の空調室内機であって、第1中間回転数で所定時間だけ室内ファンが駆動された後で且つ第1要求値まで回転数が上がっていない場合に室内ファンに回転数を第1要求値よりも大きな第2要求値に上昇させる更なる命令があったときは、段階的に第1要求値まで回転数を上昇させる室内ファンの操作を終了して、終了した段階の回転数と第2要求値との間の回転数であって第1中間回転数よりも大きな第2中間回転数で所定時間だけ室内ファンを駆動するように構成されている、ものである。
このような構成の空調室内機では、段階的に第1要求値まで上昇させる操作を途中で終了して、第2中間回転数で所定時間室内ファンを駆動するので、第2要求値まで上昇するのに掛かる時間を短縮して快適性を向上させることができる。
第6観点の空調室内機は、第1観点から第5観点のいずれかの空調室内機であって、室内ファンに回転数を第3要求値まで下降させる命令があったときには、第3要求値まで室内ファンの回転数を一度に下降させるように構成されている、ものである。
このような構成の空調室内機では、第3要求値まで室内ファンの回転数を一度に降下させるので、回転数を降下するときの時間が長くなるのを防いで快適性を維持させることができる。
実施形態に係る空調室内機を含む空気調和装置の構成の概要を示す冷媒回路図。 空気調和装置の制御系統を示すブロック図。 空調室内機を示す斜視図。 空調室内機を示す断面図。 (a)水滴の周囲が湿っている場合の水飛びの説明をするための伝熱フィンの模式的な断面図、(b)水滴の周囲が乾いている場合の水飛びの説明をするための伝熱フィンの模式的な断面図。 空調室内機の動作の一例を説明するためのフローチャート。 上昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値より小さい場合の室内ファンの動作の一例を示すグラフ。 上昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値以上の場合の室内ファンの動作の一例を示すグラフ。 第1要求値から続けて第2要求値の命令があった場合の室内ファンの動作の一例を示すグラフ。 第1要求値から続けて第2要求値の命令があった場合であって且つ待ち時間終了後に第2要求値の命令があった場合の室内ファンの動作の一例を示すグラフ。 第1要求値が回転数を下げる命令があった場合の室内ファンの動作の一例を示すグラフ。
(1)構成の概要
空調室内機30は、図4に示されているように、室内ファン32と、室内熱交換器31とを備えている。室内ファン32は、回転数が制御されるように構成されている。具体的には、室内ファン32のファンモータ32m(図1参照)の回転数が制御されるように構成されている。室内熱交換器31は、室内ファン32により供給される室内空気と、室内熱交換器31の中を流れる冷媒との熱交換を行うように設置されている。換言すると、室内ファン32によって発生する室内空気の気流が通過する場所に、室内熱交換器31が配置されている。
後ほど詳細に説明するが、空調室内機30は、室内ファン32に回転数を第1要求値まで上昇させる命令があると、所定条件を満たす場合に、回転数を第1要求値まで上昇させる前に、上昇命令時の回転数と第1要求値の間の第1中間回転数で所定時間だけ室内ファン32を駆動するように構成されている。上述の所定条件は、例えば、上昇命令時の回転数と前記第1要求値との差が第1閾値以上という条件である。このような所定条件を満たすときには、水飛びを起こす恐れが大きい。
(2)全体構成
図1に示されている空気調和装置10は、室外機20と空調室内機30とが冷媒連絡管12,13で接続されて形成された冷媒回路11を含んでいる。冷媒回路11には、室外機20が備えている圧縮機21と四路切換弁22と室外熱交換器23と膨張弁24とアキュムレータ25と閉鎖弁26,27及び、空調室内機30が備えている室内熱交換器31が接続されている。空気調和装置10は、蒸気圧縮式冷凍サイクルにより、冷房運転及び暖房運転を選択的に行うことができる構成になっている。冷房運転及び暖房運転が行われるときには閉鎖弁26,27は開いた状態になっている。四路切換弁22は、冷房運転モード及び除湿運転モードでは、実線で示された接続状態になり、暖房運転モードでは、破線で示された接続状態になる。
(2−1)冷房運転モードにおける冷媒の循環
冷房運転モードで運転されているときには、圧縮機21で圧縮されたガス冷媒が、四路切換弁22を通って室外熱交換器23に送られる。この冷媒は、室外熱交換器23で室外空気に放熱し、膨張弁24で減圧されて膨張し、閉鎖弁26及び冷媒連絡管12を通って室内熱交換器31に送られる。膨張弁24から送られてきた低温低圧の冷媒は、室内熱交換器31で熱交換を行って室内空気から熱を奪う。室内熱交換器31で熱交換を終えたガス冷媒または気液二相の冷媒は、冷媒連絡管13、閉鎖弁27、四路切換弁22及びアキュムレータ25を通って圧縮機21に吸入される。室内熱交換器31で熱を奪われた調和空気が空調室内機30から室内に吹出されることにより、室内の冷房が行われる。なお、除湿運転モードで運転されているときも、冷媒が冷媒回路11を、冷房運転モードで運転されているときと同様に循環する。
(2−2)暖房運転モードにおける冷媒の循環
暖房運転モードで運転されている時には、圧縮機21で圧縮されたガス冷媒が、四路切換弁22、閉鎖弁27及び冷媒連絡管13を通って室内熱交換器31に送られる。この冷媒は、室内熱交換器31で室内空気と熱交換を行って室内空気に熱を与える。室内熱交換器31で熱交換を行った冷媒は、冷媒連絡管12及び閉鎖弁26を通って膨張弁24に送られる。膨張弁24で減圧されて膨張した低温低圧の冷媒は、室外熱交換器23に送られ、室外熱交換器23で熱交換を行って室外空気から熱を得る。室外熱交換器23で熱交換を終えたガス冷媒または気液二相の冷媒は、四路切換弁22及びアキュムレータ25を通って圧縮機21に吸入される。室内熱交換器31で熱を与えられた調和空気が空調室内機30から室内に吹出されることにより、室内の暖房が行われる。
(2−3)室外空気及び室内空気の流れ
室外機20が室外ファン28を備え、空調室内機30が室内ファン32を備えている。室外ファン28は、冷房運転モード、暖房運転モード及び除湿運転モードにおいて、室外熱交換器23での室外空気と冷媒との熱交換を促進するために、室外空気を室外熱交換器23に供給する。言い換えると、室外ファン28の羽根が回転することにより、室外から室外熱交換器23に向って流れる室外空気の気流が発生する。
また、室内ファン32は、冷房運転モード、暖房運転モード及び除湿運転モードにおいて、室内熱交換器31での室内空気と冷媒との熱交換を促進するとともに熱交換後の調和空気を室内に供給するために、室内から室内熱交換器31に向って流れる室内空気の気流を発生する。
空調室内機30は、内部から調和空気を吹き出すための吹出口151と、室内空気を内部に取り込むための吸込口152とを有している。また、空調室内機30は、吸込口152に設けられているエアフィルタ130を備えている。このエアフィルタ130は、室内熱交換器31の上流に配置されている。
室内ファン32が駆動されると、吸込口152を通って空調室内機30の中に室内空気が流入する。図1においては、矢印Ar1が吸込口152に吸い込まれる室内空気の流れを象徴している。室内空気は、吸込口152を通過して空調室内機30に取り込まれるときにエアフィルタ130を通過する。エアフィルタ130を通過した室内空気は、室内熱交換器31で熱交換されることによって調和空気になる。調和空気は、室内熱交換器31から室内ファン32を通って吹出口151から吹出される。図1においては、矢印Ar2が吹出口151から吹出される調和空気の流れを象徴している。
室外ファン28及び室内ファン32は、ファンモータ28m,32mによって駆動される。ファンモータ28m、32mは、回転数を変更できるように構成されている。室外ファン28の羽根及び室内ファン32の羽根がファンモータ28m、32mの回転軸に取り付けられており、本実施形態では、ファンモータ28m,32mの回転数と室外ファン28及び室内ファン32の回転数が一致する。しかし、ファンモータ28m,32mの回転数と室外ファン28及び室内ファン32の回転数が一致しないように構成することもできる。室外ファン28のファンモータ28mは、室外制御装置91によって制御されている。室内ファン32のファンモータ32mは、室内制御装置92によって制御されている。また、圧縮機21は、圧縮機モータ21mによって駆動され、運転周波数を変更できるように構成されている。この圧縮機21、四路切換弁22及び膨張弁24も室外制御装置91によって制御されている。
室内ファン32の回転数は、室内制御装置92により、例えば、700rpmから1200rpmまで変更される。室内制御装置92は、風量をステップ状に変更することができる。各段階の回転数と風量の関係について、例えば、回転数700rpmのときファンタップLLの風量、回転数800rpmのときファンタップLの風量、回転数900rpmのときファンタップLMの風量、回転数1000rpmのときファンタップMの風量、回転数1100rpmのときファンタップHMの風量、そして回転数1200rpmのときファンタップHの風量に設定されている。従って、ファンタップLLの風量が最も小さく、ファンタップHの風量が最も大きい。
(2−4)制御系統
上述の室外制御装置91と室内制御装置92は、互いに接続されており、互いに協働して空気調和装置10を制御する空調制御装置90として機能する。図2には、空気調和装置10の制御系統の概要が示されている。室外機20の電装品ボックス(図示せず)に設置されている室外制御装置91及び各空調室内機30の各電装品ボックス(図示せず)に設置されている室内制御装置92が、ハーネスなどの配線によって接続されて空調制御装置90が構成されている。
室外制御装置91は、CPU911、メモリ912及びタイマ913を含んで構成されている。また、室内制御装置92は、CPU921、メモリ922及びタイマ923を含んで構成されている。メモリ912,922には、室外機20及び空調室内機30を制御するためのプログラム及びデータが記述されている。CPU911,921は、メモリ912,922に記述されているプログラムを実行することにより、空気調和装置10を構成している複数の機器を制御するための信号を生成する。さらに、室内制御装置92には、ユーザが操作入力するリモートコントローラ99の指令を受け付ける受信部39が接続されている。
空調室内機30には、調和空気の吹出方向を変える第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162並びに垂直フラップ163(図4参照)が設けられている。そして、空調室内機30には、これら第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162並びに垂直フラップ163を駆動するステッピングモータ171,172,173のドライバ(図示せず)、及び運転モードなどを表示する表示部38(図3参照)などが設けられている。
空調制御装置90には、種々のセンサの検出値が入力され、これらの値に基づいて空気調和装置10の冷房運転、暖房運転及び除湿運転の制御が行われる。図1及び図2には、空気調和装置10に設置されている種々のセンサのうちの室内温度センサ51、室内湿度センサ52及び吐出管温度センサ53が示され、他のセンサについての記載は省略されている。
室内温度センサ51及び室内湿度センサ52は、空調室内機30の吸込口152の下流であって、室内熱交換器31の上流に配置されている。室内温度センサ51は、吸込口152から吸い込まれる空気の温度を検知することにより、室温を検知する。室内湿度センサ52は、吸込口152から吸い込まれる空気の相対湿度を検知することにより、室内の湿度を検知する。吐出管温度センサ53は、圧縮機21から吐出される冷媒の温度による制御を行うために設けられており、圧縮機21の吐出口に接続されている吐出管の温度を検知する。
(3)空調室内機30の構成
図3には、運転時の空調室内機30の外観が示されている。空調室内機30は、室内機本体110と、室内機本体110の前面111を覆う前面パネル120とを備えている。空調室内機30は、壁掛けタイプであり、壁面WAに取り付けられている。この空調室内機30では、室内機本体110の後面112が、壁面WAに固定されている。
空調室内機30の吹出口151は、前面パネル120が取り付けられている室内機本体110の前面下部に配置されている。この吹出口151は、水平方向に沿って長く延びている。図4には、吹出口151の長手方向に対して垂直な平面で切断した、空調室内機30の断面構造が示されている。
前面パネル120は、モータによって自動的に移動するように構成されている。空調室内機30が停止しているときは、吹出口151の前方が、前面パネル120によって覆い隠され、吹出口151の下方が、第1水平フラップ161で覆い隠される。従って、空調室内機30が停止しているときには、室内機本体110の内部の複雑な構造が吹出口151を通してユーザに露呈されることがないので、空調室内機30が良好な外観意匠を呈する。
運転開始前に前面パネル120が室内機本体110の前面111の前方上方へ移動し、吹出口151の前方を開放する。その後、室内機本体110の下部に位置する第1水平フラップ161が時計方向に180°回動して図4に示されている位置に移動し、吹出口151の下部を開放する。なお、本実施形態では、前面パネル120が移動する構成の空気調和装置10について説明しているが、本実施形態で説明している水飛びを抑制する技術は、前面パネル120が移動しないタイプの空気調和装置にも適用することができる。
空調室内機30は、外郭を形成するケーシング100、調和空気の吹出方向を調整する第1水平フラップ161、第2水平フラップ162、垂直フラップ163及びエアフィルタ130を備えている。前述の前面パネル120及び室内機本体110の前面111は、ケーシング100に含まれる。また、空調室内機30が備えている室内熱交換器31、室内ファン32は、ケーシング100の内部に収容されている。
(3−1)空調室内機30の各構成部の配置
図4に示されているように、室内機本体110の天面113及び前面111に、吸込口152が配置されている。さらに、室内機本体110の下面114と前面111との境界部分に、吹出口151が配置されている。
室内熱交換器31は、吹出口151の長手方に見てΛ型の形状を呈し、室内機本体110の前面111と後面112と天面113の近くに配置されている。また、室内熱交換器31の長さは、吹出口151の長手方向の長さに合わせて設定されている。そして、吹出口151の長さ方向において、吹出口151と室内熱交換器31とが実質的に一致するように配置されている。室内熱交換器31と吹出口151の間に室内ファン32が配置されている。室内ファン32は、例えばクロスフローファンであり、室内熱交換器31の長さに近いかまたは一致する長さを持っている。
また、室内熱交換器31と吸込口152の間に、空気中の塵埃などを除去するために、室内熱交換器31の上方及び前方を覆うように、エアフィルタ130が配置されている。第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162は、吹出口151に配置されている。垂直フラップ163は、室内ファン32と第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162との間に配置されている。
吸込口152から吸い込まれた室内空気は、まず、エアフィルタ130を通過して塵埃などを除去される。室内空気は、次に、エアフィルタ130の下流に配置されている室内熱交換器31を通過する。室内熱交換器31は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器である。室内熱交換器31の多数の伝熱フィン31a(図5(b)参照)の間を通過する室内空気が、伝熱フィン31aを貫通している伝熱管の中を流れる冷媒と熱交換する。室内熱交換器を通過して調和された調和空気は、室内熱交換器31の下流に配置されている室内ファン32によって、さらに下流に位置する吹出口151に向けて押し出される。調和空気は、吹出口151から吹出されるときに、水平面に対する吹出し角度を、第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162によって調整される。また、調和空気は、吹出口151から吹出されるときに、吹出口151の長手方向と直交する鉛直面に対する吹出し角度を、垂直フラップ163によって調整される。
(4)室内ファン32の回転数変更時の水飛び抑制
(4−1)水飛び抑制の概要
冷房運転モードまたは除湿運転モードにおいては、室内ファン32の回転数を上げるときに、特に水飛びが発生し易くなる。なお、本実施形態において、水飛びとは、結露によって室内熱交換器31に付着した水滴(露)が室内ファン32により生じる空気流によって吹き飛ばされる現象をいう。図5(a)及び図5(b)には、室内熱交換器31の伝熱フィン31aと、伝熱フィン31aに着いた水滴501(露)とが模式的に示され、室内ファン32によって発生している空気流が矢印Ar3で模式的に示されている。破線で示されている水滴501の状態は、実線で示されている水滴501の状態から少し時間が経過した後の状態である。図5(a)には、水滴501の周りが水分502によって湿っている状態が示され、図5(b)には、水滴501の周りが乾いている状態が示されている。なお、図5(a)では、水分502の存在を図面で説明するために多くの水分502が存在するかのように記載されているが、湿っていればよく、多くの水分502が水滴501の周囲に存在する必要はない。図5(b)のように水滴501の周囲が乾いている場合に比べて、図5(a)のように水滴501の周囲が湿っている場合には、水滴501が水分502によって引き止められ、水飛びが生じ難くなる。
次に、水飛びを起こす恐れが大きい場合に、室内熱交換器31に付着している水滴の周りが乾かないようにしながら室内ファン32の回転数を上げる方法を、図6に示されているフローに沿って説明する。図6に示されているように、空調室内機30は、風量変更の命令を受けるのを待っている(ステップS1)。風量の変更は、例えば、ユーザがリモートコントローラ99を使って現在の風量とは異なる風量を設定することによって発生する。空調室内機30の受信部39は、ユーザが選択したファンタップの風量に設定する命令をリモートコントローラ99から受信する。受信部39から室内制御装置92に、風量を、ユーザが選択したファンタップに設定する命令が送信される。この命令を受信した室内制御装置92では、CPU921が、風量変更の命令を受けたことを認識する。その結果、空調室内機30は、風量変更の命令を受けたと判断する(ステップS1のYes)。ここでは、リモートコントローラ99によって風量変更の命令を受けた場合を説明したが、風量変更の命令を受けるのはリモートコントローラ99だけに限られるものではない。室内制御装置92の中で風量を自動的に設定するプログラムが実行されている場合、例えば室内ファン32の回転数が自動的に増加するような場合がある。
なお、ユーザがリモートコントローラ99を使って風量の変更を指示する場合に、ボタンを押し誤ったり、リモートコントローラ99の操作後すぐに心変わりするなどして風量変更の内容を変えたりするなどの可能性がある。そのため、室内制御装置92は、リモートコントローラ99から風量変更の命令を受けた時点でタイマ923による経過時間の計測を開始して、予め設定されている確定時間TDが経過するまで新たな風量変更の命令を待つように構成されてもよい。そして、リモートコントローラ99による回転数の変更命令のタイミングから、室内ファン32の回転数を上げることを確定するための確定時間TDが経過した後に、変更すべき風量のファンタップを確定する。
風量変更の命令を受けた空調室内機30は、室内ファン32の回転数を上げるか否かを判断する(ステップS2)。室内ファン32の回転数を上げない場合(ステップS2のNo)、つまり回転数を下げる場合には水飛びが発生する可能性が小さいので、例えば最短時間で一度に、変更を命じられた第1要求値に室内ファン32の回転数を変更する(ステップS6)。ここで、最短時間とは、室内ファン32の能力または規格によって決まっている、変更に必要な最低の時間である。ここで最短時間と述べているのは、後述する第1中間回転数で一旦上昇を止めるようなことをしないことを明確にするためであり、最短時間よりも多少時間が延びても、比較的速く風量が変更できれば本技術の効果を奏する。
なお、本実施形態では、ユーザがリモートコントローラ99によって風量の変更を指示する場合、室内ファン32の回転数を変更している途中に、続けて新たな風量の変更をユーザがリモートコントローラ99によって命令する場合がある。そのような場合を考慮して、最初に命令された風量を第1要求値、続けて命令された風量の変更を第2要求値のように区別する。また、後述する第1中間回転数は、後述する第2中間回転数と区別されており、第2中間回転数より前の小さな回転数である。続けて新たな風量の変更をユーザがリモートコントローラ99によって命令されたときに、第2要求値に変更する前に、一旦第1中間回転数よりも大きな第2中間回転数で所定時間だけ室内ファン32を駆動する場合がある。
室内ファン32の回転数を上げる場合(ステップS2のYes)には、室内制御装置92は、判断時点で、現在駆動中の室内ファン32の回転数をメモリ922に記憶する(ステップS3)。そして、室内制御装置92は、メモリ922に記憶している回転数を上昇命令時の回転数として、リモートコントローラ99によって命令された第1要求値から差し引いて、それらの差を計算する。室内制御装置92のメモリ922には、第1閾値の値が予め記憶されている。室内制御装置92は、算出した第1要求値と上昇命令時の回転数との差と、記憶していた第1閾値の値とを比較する。第1要求値と上昇命令時の回転数との差が第1閾値以上の場合(ステップS4のYes)には、第1要求値と上昇命令時の回転数との間の第1中間回転数で所定時間だけ室内ファン32を駆動した後(ステップS5)、室内ファン32の回転数を第1要求値に変更する(ステップS6)。一方、第1要求値と上昇命令時の回転数との差が第1閾値よりも小さい場合(ステップS4のNo)には、第1中間回転数における所定時間の駆動を省いて、例えば最短時間で一度に、変更を命じられた第1要求値に室内ファン32の回転数を変更する(ステップS6)。
(4−2)上昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値より小さい場合
上昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値より小さい場合の室内ファン32の動作を、図7を用いて説明する。図7において、グラフL1が室内ファン32の回転数を示しており、グラフL2が回転数の上限値を示している。図7に示されている例では、時刻t1の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップMに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。時刻t1の上昇命令時には、室内ファン32は、ファンタップLで駆動されている。本実施形態では、回転数を上昇命令時の800rpm(ファンタップL)から第1要求値の1000rpm(ファンタップM)に変更する命令を室内制御装置92が受信したということである。図7のグラフ上では、ファンタップLのときの第1閾値が、許容変化量AQ1で示されている。ファンタップMが許容変化量AQ1の範囲内であるので、この場合に室内制御装置92は、最短時間で一度に回転数を変更して、風量をファンタップLからファンタップMに変更する。図7において、グラフL2は、時刻t1以降の風量が許容変化量AQ1の範囲を外れたときの回転数の上限値の変化も示している。風量がファンタップMに変化した直後、直ぐに続けて新たな風量変更の命令があっても待ち時間TM1の間は、ファンタップLからの許容変化量AQ1を超えないように回転数の上限値が設定される。そして、時間とともに、回転数の上限値がステップ状に上昇して、最終的には、ファンタップM(上昇命令時の回転数)を基準として許容変化量AQ2の範囲(第1閾値)で、ステップS4の判断ができる状態になる。このときに設定されている待ち時間TM1は、水滴の周りが湿るのを待っている時間である。
(4−3)上昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値以上の場合
上昇命令時の回転数と第1要求値との差が第1閾値以上の場合の室内ファン32の動作を、図8を用いて説明する。図8において、グラフL11が室内ファン32の回転数を示しており、グラフL12が回転数の上限値を示しており、グラフL13が目標回転数を示しており、グラフL14がグラフL11とグラフL12の一致部分を示している。図8に示されている例では、時刻t2の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップHに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。時刻t2の上昇命令時には、室内ファン32は、ファンタップLで駆動されている。本実施形態では、回転数を上昇命令時の800rpm(ファンタップL)から第1要求値の1200rpm(ファンタップH)に変更する命令を室内制御装置92が受信したということである。図8のグラフ上では、ファンタップLのときの第1閾値が、許容変化量AQ3で示されている。ファンタップHが許容変化量AQ3の範囲から外れているので、この場合に室内制御装置92は、第1中間回転数に対応する風量RR1に変更して所定時間である待ち時間TM2だけ室内ファン32を駆動する。室内制御装置92は、待ち時間TM2が経過した後、第1中間回転数に許容変化量AQ4に応じた値を加えた回転数に達するまで、回転数の上限値をステップ状に変化させる。室内制御装置92は、この回転数の上限値を超えないようにファンタップHの風量に達するまで回転数を上昇させる。つまり、室内ファン32の回転数は、グラフL14に示されているように変更される。なお、このときに設定されている待ち時間TM2は、水滴の周りが湿るのを待っている時間である。
(4−4)第1要求値から続けて第2要求値についての命令があった場合
第1要求値から続けて第2要求値の命令があった場合の室内ファン32の動作を、図9を用いて説明する。図9において、グラフL21が室内ファン32の回転数を示しており、グラフL22が回転数の上限値を示しており、グラフL23が目標回転数を示しており、グラフL24がグラフL21とグラフL22の一致部分を示している。図9に示されている例では、時刻t3の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップMに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。そしてさらに、時刻t4の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップHに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。時刻t3の上昇命令時には、室内ファン32は、ファンタップLで駆動されている。本実施形態では、回転数を上昇命令時の800rpm(ファンタップL)から第1要求値の1000rpm(ファンタップM)に変更する命令を室内制御装置92が受信し、さらに第2要求値の1200rpm(ファンタップH)に変更する命令を室内制御装置92が受信したということである。図9のグラフ上では、ファンタップLのときの第1閾値が許容変化量AQ5で示され、第1中間回転数に対応する風量RR1のときの第1閾値が許容変化量AQ6で示されている。時刻t3の時点では、ファンタップMが許容変化量AQ5の範囲内であるので、この場合に室内制御装置92は、最短時間で一度に回転数を変更して、風量をファンタップLからファンタップMに変更する。しかし、時刻t4の時点では、ファンタップHが許容変化量AQ6の範囲から外れているので、この場合に室内制御装置92は、第1中間回転数に対応する風量RR1に変更して所定時間である待ち時間TM4だけ室内ファン32を駆動する。室内制御装置92は、待ち時間TM4が経過した後、第1中間回転数に許容変化量AQ6に応じた値を加えた回転数に達するまで、回転数の上限値をステップ状に変化させる。室内制御装置92は、この回転数の上限値を超えないようにファンタップHの風量に達するまで回転数を上昇させる。つまり、室内ファン32の回転数は、グラフL24に示されているように変更される。なお、このときに設定されている待ち時間TM3,TM4は、水滴の周りが湿るのを待っている時間である。室内制御装置92は、時刻t3の時点で一旦待ち時間TM3を設定しているが、時刻t4でさらに上昇命令を受信したときに、待ち時間TM4を再設定する。
なお、このように続けて第2要求値への変更が命じられた場合に、待ち時間TM3の間は、第2要求値の上昇命令時の回転数として、第1要求値への上昇命令時のファンタップLに応じた値を用いる。従って、待ち時間TM3の間は、第2要求値がファンタップHに応じた回転数であっても、ファンタップMを基準として判断しないので、待ち時間TM3が終わらないうちに時刻t4の時点で、ファンタップHに応じた回転数に室内ファン32の回転数が一度に変更されることはない。もし、時刻t4の時点でファンタップMを基準に判断してしまうと、ファンタップHが許容変化量AQ5の範囲内にあるので、一度でファンタップHまで変化してしまって水飛びの恐れが大きくなる。
(4−5)待ち時間終了後に第2要求値についての命令があった場合
第1要求値から続けて第2要求値の命令があった場合であって且つ待ち時間終了後に第2要求値の命令があった場合の室内ファン32の動作を、図10を用いて説明する。図10において、グラフL31が室内ファン32の回転数を示しており、グラフL32が回転数の上限値を示しており、グラフL33が目標回転数を示しており、グラフL34がグラフL31とグラフL32の一致部分を示している。図10に示されている例では、時刻t5の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップHMに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。そしてさらに、時刻t6の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップHに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。時刻t5の上昇命令時には、室内ファン32は、ファンタップLで駆動されている。本実施形態では、回転数を上昇命令時の800rpm(ファンタップL)から第1要求値の1100rpm(ファンタップHM)に変更する命令を室内制御装置92が受信し、さらに第2要求値の1200rpm(ファンタップH)に変更する命令を室内制御装置92が受信したということである。図10のグラフ上では、ファンタップLのときの第1閾値が許容変化量AQ7で示され、第1中間回転数に対応する風量RR1のときの第1閾値が許容変化量AQ8で示され、さらに回転数がステップ状に1段階増加してからの第1閾値が許容変化量AQ9で示されている。時刻t5の時点では、ファンタップHMが許容変化量AQ7の範囲を外れているので、室内制御装置92は、第1中間回転数に対応する風量RR1に変更して所定時間である待ち時間TM5だけ室内ファン32を駆動する。時刻t6の時点では、ファンタップHが許容変化量AQ9の範囲から外れているので、この場合に室内制御装置92は、第2中間回転数に対応する風量RR2に変更して所定時間である待ち時間TM6だけ室内ファン32を駆動する。このとき、既に待ち時間TM5が経過しているので、第2中間回転数に対応する風量RR2まで最短時間で一度に変更している。室内制御装置92は、待ち時間TM6が経過した後、第2中間回転数に許容変化量AQ10に応じた値を加えた回転数に達するまで、回転数の上限値をステップ状に変化させる。室内制御装置92は、この回転数の上限値を超えないようにファンタップHの風量に達するまで回転数を上昇させる。つまり、室内ファン32の回転数は、グラフL34に示されているように変更される。なお、このときに設定されている待ち時間TM5,TM6は、水滴の周りが湿るのを待っている時間である。
(4−6)回転数を第1要求値まで下げる命令があった場合
第1要求値が回転数を下げる命令であり、その後続けて第2要求値の命令があった場合の室内ファン32の動作を、図11を用いて説明する。図11において、グラフL41が室内ファン32の回転数を示しており、グラフL42が回転数の上限値を示しており、グラフL43が目標回転数を示しており、グラフL44がグラフL41とグラフL42の一致部分を示している。図11に示されている例では、時刻t7の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップLに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。そしてさらに、時刻t8の時点で、リモートコントローラ99によりファンタップHMに風量を変更する命令が室内制御装置92に送信されている。時刻t7の上昇命令時には、室内ファン32は、ファンタップMで駆動されている。本実施形態では、回転数を上昇命令時の1000rpm(ファンタップM)から第1要求値の800rpm(ファンタップL)に変更する命令を室内制御装置92が受信し、さらに第2要求値の1100rpm(ファンタップHM)に変更する命令を室内制御装置92が受信したということである。図11のグラフ上では、ファンタップLのときの第1閾値が許容変化量AQ11で示され、第1中間回転数に対応する風量RR1のときの第1閾値が許容変化量AQ12で示されている。時刻t7の時点では、ファンタップMからファンタップLへと回転数を下げる命令であるので、室内制御装置92は、単にファンタップLに対応する回転数に下げて室内ファン32を駆動する。このとき、特に待ち時間などの設定も行わない。時刻t8の時点では、ファンタップHMが許容変化量AQ11の範囲から外れているので、この場合に室内制御装置92は、第1中間回転数に対応する風量RR1に変更して所定時間である待ち時間TM7だけ室内ファン32を駆動する。室内制御装置92は、待ち時間TM7が経過した後、第1中間回転数に許容変化量AQ12に応じた値を加えた回転数に達するまで、回転数の上限値をステップ状に変化させる。室内制御装置92は、この回転数の上限値を超えないようにファンタップHMの風量に達するまで回転数を上昇させる。つまり、室内ファン32の回転数は、グラフL44に示されているように変更される。なお、このときに設定されている待ち時間TM7は、水滴の周りが湿るのを待っている時間である。
(5)特徴
(5−1)
図8などを用いて説明したように、リモートコントローラ99などにより室内ファン32の風量変更時に命令された第1要求値(例えば図8のファンタップHに対応する1200rpm)まで回転数を上昇させる前に、第1中間回転数(例えば図8の風量RR1に応じた回転数)で所定条件(例えば図8の許容変化量AQ3)を、水飛びの起きる恐れが大きい条件とすることができる。第1中間回転数で所定時間(例えば図8の待ち時間TM2)だけ室内ファン32を駆動させることで、結露によってできた水滴の周りの湿り状態を維持させて室内熱交換器31からの水飛びを抑制することができる。
この点について空気調和装置10の全体の動作について考える。風量が急激に大きく変化すると、冷媒回路11の動作に遅れが生じ、室内熱交換器31の熱交換能力の変化が風量の急激な変化に対して遅れを生じる。その結果、室内ファン32の変更後の風量に対して、室内熱交換器31の熱交換能力が足りなくなり、室内熱交換器31の温度上昇と風量の増加によって室内熱交換器31の水滴の周囲が乾き易くなる。第1中間回転数で所定時間だけ室内ファン32が駆動されることで、風量の急上昇によって室内熱交換器31の水滴の周囲が乾き易くなるのを抑制している。
(5−2)
図7を用いて説明したように、所定条件(例えば図7の許容変化量AQ1)を満たさないような水飛びの恐れが小さい場合には、第1中間回転数での駆動を省いて第1要求値(図7のファンタップMに対応する1000rpm)まで一度で変更することができる。その結果、第1中間回転数での駆動を省かない場合に比べて、要求された第1要求値まで速やかに室内ファン32の回転数を上昇させて快適性を向上させることができる。
(5−3)
図9を用いて説明したが、第1要求値(図9のファンタップMに対応する回転数)への上昇命令時の回転数(図9のファンタップLに対応する回転数)と第2要求値(図9のファンタップHに対応する回転数)との差が第1閾値以上の場合(図9の許容変化量AQ5を外れる場合)に第1中間回転数(図9の風量RR1に対応する回転数)で所定時間(図9の待ち時間TM4)だけ室内ファン32を駆動することによって、所定時間内にさらに上昇の命令があった場合に第1中間回転数を経ずに第2要求値まで一度で上昇してしまうことを避けることができる。その結果、空調室内機30は、回転数上昇の命令が短時間に複数回あっても水飛びを抑制することができるようになっている。
(5−4)
図8に示されている待ち時間TM2が経過した後のような、第1中間回転数(図8の風量RR1に対応する回転数)から第1要求値(図8のファンタップHに対応する回転数)までの段階的な回転数の上昇を行わせると、室内熱交換器31がさらに乾き難くなって水飛びの抑制効果を高めることができる。
(5−5)
図10を用いて説明したように、空調室内機30は、第1中間回転数(図10の風量RR1に対応する回転数)で所定時間(図10の待ち時間TM5)だけ室内ファン32が駆動された後で且つ第1要求値(図10のファンタップHMに対応する回転数)まで回転数が上がっていない場合に室内ファン32に回転数を第1要求値よりも大きな第2要求値(図10のファンタップHに対応する回転数)に上昇させる更なる命令があったときは、段階的に第1要求値まで回転数を上昇させる室内ファン32の操作を終了して、終了した段階の回転数と第2要求値との間の回転数であって第1中間回転数よりも大きな第2中間回転数(図10の風量RR2に対応する回転数)で所定時間(図10の待ち時間TM6)だけ室内ファン32を駆動するように構成されている。このように構成された空調室内機30は、段階的に第1要求値まで上昇させる操作を途中で終了して、第2中間回転数で所定時間だけ室内ファン32を駆動するので、第2要求値まで上昇するのに掛かる時間を短縮して快適性を向上させることができる。
(5−6)
図11を用いて説明したように、空調室内機30は、室内ファン32に回転数を第3要求値まで下降させる命令(図11のファンタップMに対応する回転数からファンタップLに対応する回転数に変更する命令)があったときには、第3要求値(図11のファンタップLに対応する回転数)まで室内ファン32の回転数を一度に下降させるように構成されている。このように、第3要求値まで室内ファン32の回転数を一度に降下させることで、空調室内機30は、回転数を降下するときの時間が長くなるのを防いで快適性を維持させることができる。
(6)変形例
(6−1)変形例1A
上記実施形態では、1台の室外機20に1台の空調室内機30が接続されるペアタイプの場合について説明したが、1台の室外機に複数の空調室内機が接続されるマルチタイプにも上記実施形態の技術を適用することができる。
(6−2)変形例1B
上記実施形態では、空調室内機30が壁掛け型の場合を例に挙げて説明したが、空調室内機30は壁掛け型に限られるものではない。空調室内機30は、例えば、天井設置型、天井吊り下げ型または床置き型であってもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 空気調和装置
20 室外機
30 空調室外機
31 室内熱交換器
32 室内ファン
特開2010−85017号公報

Claims (6)

  1. 回転数が制御されるように構成された室内ファン(32)と、
    前記室内ファンにより供給される室内空気と冷媒との熱交換を行うように設置された室内熱交換器(31)と
    を備え、
    前記室内ファンに回転数を第1要求値まで上昇させる命令があると、所定条件を満たす場合に、回転数を前記第1要求値まで上昇させる前に、上昇命令時の回転数と前記第1要求値の間の第1中間回転数で所定時間だけ前記室内ファンを駆動するように構成されている、空調室内機。
  2. 上昇命令時の回転数と前記第1要求値との差が第1閾値より小さい場合には前記所定条件を満たさないとして、前記室内ファンの前記第1中間回転数での駆動を省いて上昇命令時の回転数から前記第1要求値まで前記室内ファンの回転数を一度に上昇させ、上昇命令時の回転数と前記第1要求値との差が第1閾値以上の場合には前記所定条件を満たすものとして前記第1中間回転数で前記所定時間だけ前記室内ファンを駆動してから前記第1要求値まで回転数を上昇させるように構成されている、
    請求項1に記載の空調室内機。
  3. 前記第1要求値で前記所定時間だけ前記室内ファンが駆動される前に前記第1要求値よりも大きな第2要求値に上昇させる命令があった場合、前記第1要求値への上昇命令時の回転数と前記第2要求値との差が前記第1閾値以上のときには、前記第1中間回転数を上昇命令時の回転数と前記第2要求値の間の値に設定して前記所定時間だけ前記室内ファンを駆動するように構成されている、
    請求項2に記載の空調室内機。
  4. 前記第1中間回転数で前記所定時間だけ前記室内ファンが駆動された後、段階的に前記第1要求値まで回転数を上昇させる、
    請求項1または請求項2に記載の空調室内機。
  5. 前記第1中間回転数で前記所定時間だけ前記室内ファンが駆動された後で且つ前記第1要求値まで回転数が上がっていない場合に前記室内ファンに回転数を前記第1要求値よりも大きな第2要求値に上昇させる更なる命令があったときは、段階的に前記第1要求値まで回転数を上昇させる前記室内ファンの操作を終了して、終了した段階の回転数と前記第2要求値との間の回転数であって前記第1中間回転数よりも大きな第2中間回転数で前記所定時間だけ前記室内ファンを駆動するように構成されている、
    請求項4に記載の空調室内機。
  6. 前記室内ファンに回転数を第3要求値まで下降させる命令があったときには、前記第3要求値まで前記室内ファンの回転数を一度に下降させるように構成されている、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の空調室内機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7306290B2 (ja) 2020-02-13 2023-07-11 株式会社富士通ゼネラル 空気調和装置

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