JP2019173994A - 空気調和装置 - Google Patents

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紘一 伊木
隆滋 森
Takashige Mori
隆滋 森
聡乃 守谷
Satono Moriya
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【課題】室内熱交換器31と室内ファン32とを備える空気調和装置10において、室内熱交換器31に付着している結露水が室内ファンの発生する気流によって吹き飛ばされるのを抑制する。【解決手段】室内ファン32は、回転数が制御されるように構成されている。室内熱交換器31は、室内ファン32により供給される室内空気と冷媒との熱交換を行うように設置されている。対象機器である膨張弁24は、室内熱交換器31を流れる冷媒の流量を制御するように構成されている。空気調和装置10は、室内ファン32の回転数を上げるときに、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を膨張弁24が増加させるように構成された特定の運転モードを有する。【選択図】図1

Description

室内熱交換器と室内ファンとを備える空気調和装置。
従来の空気調和装置では、例えば特許文献1(特開2010−85017号公報)に記載されているように、冷房運転時などに、室内熱交換器に結露水が生じる場合がある。
特許文献1に記載されているように、室内ファンが発生する気流によって、室内熱交換器に付着している結露水が吹き飛ばされる場合がある。
つまり、室内熱交換器と室内ファンとを備える空気調和装置においては、室内熱交換器に付着している結露水が室内ファンの発生する気流によって吹き飛ばされるのを抑制するという課題がある。
第1観点の空気調和装置は、回転数が制御されるように構成された室内ファンと、室内ファンにより供給される室内空気と冷媒との熱交換を行うように設置された室内熱交換器と、室内熱交換器を流れる冷媒の流量を制御するように構成された対象機器とを備え、室内ファンの回転数を上げるときに、室内熱交換器に流れる冷媒の流量を対象機器が増加させるように構成された特定の運転モードを有する。
このような構成の空気調和装置では、室内ファンの回転数が上がって室内熱交換器についた水滴の周りが乾く可能性が高い状況では、対象機器が室内熱交換器の冷媒の流量を増加させることで室内熱交換器を一時的に冷やし、室内熱交換器の水滴の周りが乾くのを抑制して水飛びを抑制することができる。
第2観点の空気調和装置は、第1観点の空気調和装置であって、対象機器は、室内熱交換器に流れる冷媒の少なくとも一部が流れるように設置され、室内熱交換器を流れる冷媒の流量を制御するように構成された流量調整弁を含む、ものである。
このような構成の空気調和装置では、室内熱交換器に対応する流量調整弁は、一般に多くの空気調和装置に採用されているので、空気調和装置の構造を大きく変えることなく、水飛びの抑制された空気調和装置を安価に提供することができる。
第3観点の空気調和装置は、第2観点の空気調和装置であって、特定の運転モードでは、室内ファンの回転数を上げるときに、室内ファンの回転数の上げ幅が大きいほど流量調整弁の開度が大きく変化するように構成されている。
このような構成の空気調和装置では、室内ファンの回転数の上げ幅が大きいほど室内熱交換器の水滴の周りが乾きやすくなるので、回転数の上げ幅に応じて水飛びを抑制する機能を十分に発揮させることができる。
第4観点の空気調和装置は、第2観点または第3観点の空気調和装置であって、特定の運転モードでは、流量調整弁の現在の開度に所定開度を加え、所定開度を加えた後の開度を所定時間だけ維持させるように構成されている。
このような構成の空気調和装置では、所定開度を加えた後の開度を所定時間だけ維持させるので、所定時間の途中で開度が変更されて小さくなる場合に比べて、室内熱交換器の水滴の周りが乾くのを抑制する効果が高くなって水飛びを抑制する効果が高くなる。
第5観点の空気調和装置は、第1観点から第4観点のいずれかの空気調和装置であって、特定の運転モードは、室内熱交換器が蒸発器として機能するときのモードである、ものである。
このような構成の空気調和装置では、室内熱交換器が蒸発器として機能するときの特定の運転モード、つまり冷房サイクルにおける水飛びを抑制することができる。
第6観点の空気調和装置は、第1観点から第5観点のいずれかの空気調和装置であって、特定の運転モードでは、予め設定された高湿度条件を満たす場合のみ、室内ファンの回転数を上げるときに、室内熱交換器に流れる冷媒の流量を対象機器が増加させるように構成されている、ものである。
このような構成の空気調和装置では、高湿度条件を満たさないような水飛びのリスクが小さい場合にまで水飛び抑制のために冷媒の流量を増加させるのを避けることができ、水飛びの抑制効果が小さいときに冷媒の流量が増加することによる室内温度の調整の乱れなどを抑制することができる。
第7観点の空気調和装置は、第6観点の空気調和装置であって、高湿度条件は、相対湿度が所定湿度より大きく且つ蒸発温度が所定湿度より小さいという条件である、ものである。
このような構成の空気調和装置では、高湿度条件が相対湿度と蒸発温度の条件であるので、条件の判定のためのパラメータの取得が容易で空気調和装置を容易に制御することができる。
第8観点の空気調和装置は、第1観点から第7観点のいずれかの空気調和装置であって、特定の運転モードでは、増加前の室内ファンの回転数が所定数以上の場合には、室内ファンの回転数を上げるときでも、室内熱交換器に流れる冷媒の流量を対象機器が増加させる制御を行わないように構成されている、ものである。
このような構成の空気調和装置では、増加前の室内ファンの回転数が所定数より小さい場合に限って対象機器が冷媒の流量を増加させるので、室内ファンの回転数の上昇幅が小さくて室内熱交換器の水滴の周りが乾き難い場合にまで水飛び抑制のために冷媒の流量を増加させるのを避けることができ、水飛びの抑制効果が小さいときに冷媒の流量が増加することによる室内温度の調整の乱れなどを抑制することができる。
第9観点の空気調和装置は、第1観点から第8観点のいずれかの空気調和装置であって、室内ファンの回転数を設定するためのリモートコントローラをさらに備え、特定の運転モードは、リモートコントローラによる回転数の変更指示のタイミングから、室内ファンの回転数を上げることを確定するための確定時間が経過した後に、室内熱交換器に流れる冷媒の流量を対象機器が増加させるように構成されている、ものである。
このような構成の空気調和装置では、確定時間が経過するまでにユーザなどが複数回リモートコントローラで回転数の変更を指示した場合に何度も室内熱交換器の冷媒の流量が増加するような不具合を防止でき、冷媒の流量を安定して制御することができる。
実施形態に係る空気調和装置の構成の概要を示す冷媒回路図。 空気調和装置の制御系統を示すブロック図。 空気調和装置の室内ユニットを示す斜視図。 空気調和装置の室内ユニットの断面図。 空気調和装置の動作の一例を説明するためのフローチャート。 (a)水滴の周囲が湿っている場合の水飛びの説明をするための伝熱フィンの模式的な断面図、(b)水滴の周囲が乾いている場合の水飛びの説明をするための伝熱フィンの模式的な断面図。 変形例1Cに係る空気調和装置の動作の一例を説明するためのフローチャート。
(1)構成の概要
空気調和装置10は、図1に示されているように、室内熱交換器31と、室内ファン32と、対象機器としての膨張弁24とを備えている。室内ファン32は、回転数が制御されるように構成されている。具体的には、室内ファン32のファンモータ32mの回転数が制御されるように構成されている。室内熱交換器31は、室内ファン32により供給される室内空気と、室内熱交換器31の中を流れる冷媒との熱交換を行うように設置されている。換言すると、室内ファン32によって発生する室内空気の気流が通過する場所に、室内熱交換器31が配置されている。
膨張弁24は、室内熱交換器31の中を流れる冷媒の流量を制御するように構成されている。つまり、膨張弁24は、流量調整弁とみなすことができる。膨張弁24は、室内熱交換器31が接続されている冷媒回路11に接続されている。その結果、膨張弁24は、開度の変更により、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を制御することができる。
後ほど詳細に説明するが、空気調和装置10が有している特定の運転モードでは、室内ファン32の回転数を上げるときに、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を膨張弁24が増加させるように構成されている。
(2)全体構成
図1に示されている空気調和装置10は、室外ユニット20と室内ユニット30とが冷媒連絡管12,13で接続されて形成された冷媒回路11を含んでいる。冷媒回路11には、室外ユニット20が備えている圧縮機21と四路切換弁22と室外熱交換器23と膨張弁24とアキュムレータ25と閉鎖弁26,27及び、室内ユニット30が備えている室内熱交換器31が接続されている。空気調和装置10は、蒸気圧縮式冷凍サイクルにより、冷房運転及び暖房運転を選択的に行うことができる構成になっている。冷房運転及び暖房運転が行われるときには閉鎖弁26,27は開いた状態になっている。四路切換弁22は、冷房運転モード及び除湿運転モードでは、実線で示された接続状態になり、暖房運転モードでは、破線で示された接続状態になる。
(2−1)冷房運転モードにおける冷媒の循環
冷房運転モードで運転されているときには、圧縮機21で圧縮されたガス冷媒が、四路切換弁22を通って室外熱交換器23に送られる。この冷媒は、室外熱交換器23で室外空気に放熱し、膨張弁24で減圧されて膨張し、閉鎖弁26及び冷媒連絡管12を通って室内熱交換器31に送られる。膨張弁24から送られてきた低温低圧の冷媒は、室内熱交換器31で熱交換を行って室内空気から熱を奪う。室内熱交換器31で熱交換を終えたガス冷媒または気液二相の冷媒は、冷媒連絡管13、閉鎖弁27、四路切換弁22及びアキュムレータ25を通って圧縮機21に吸入される。室内熱交換器31で熱を奪われた調和空気が室内ユニット30から室内に吹出されることにより、室内の冷房が行われる。なお、除湿運転モードで運転されているときも、冷媒が冷媒回路11を、冷房運転モードで運転されているときと同様に循環する。
(2−2)暖房運転モードにおける冷媒の循環
暖房運転モードで運転されている時には、圧縮機21で圧縮されたガス冷媒が、四路切換弁22、閉鎖弁27及び冷媒連絡管13を通って室内熱交換器31に送られる。この冷媒は、室内熱交換器31で室内空気と熱交換を行って室内空気に熱を与える。室内熱交換器31で熱交換を行った冷媒は、冷媒連絡管12及び閉鎖弁26を通って膨張弁24に送られる。膨張弁24で減圧されて膨張した低温低圧の冷媒は、室外熱交換器23に送られ、室外熱交換器23で熱交換を行って室外空気から熱を得る。室外熱交換器23で熱交換を終えたガス冷媒または気液二相の冷媒は、四路切換弁22及びアキュムレータ25を通って圧縮機21に吸入される。室内熱交換器31で熱を与えられた調和空気が室内ユニット30から室内に吹出されることにより、室内の暖房が行われる。
(2−3)室外空気及び室内空気の流れ
室外ユニット20が室外ファン28を備え、室内ユニット30が室内ファン32を備えている。室外ファン28は、冷房運転モード、暖房運転モード及び除湿運転モードにおいて、室外熱交換器23での室外空気と冷媒との熱交換を促進するために、室外空気を室外熱交換器23に供給する。言い換えると、室外ファン28の羽根が回転することにより、室外から室外熱交換器23に向って流れる室外空気の気流が発生する。
また、室内ファン32は、冷房運転モード、暖房運転モード及び除湿運転モードにおいて、室内熱交換器31での室内空気と冷媒との熱交換を促進するとともに熱交換後の調和空気を室内に供給するために、室内から室内熱交換器31に向って流れる室内空気の気流を発生する。
室内ユニット30は、内部から調和空気を吹き出すための吹出口151と、室内空気を内部に取り込むための吸込口152とを有している。また、室内ユニット30は、吸込口152に設けられているエアフィルタ130を備えている。このエアフィルタ130は、室内熱交換器31の上流に配置されている。
室内ファン32が駆動されると、吸込口152を通って室内ユニット30の中に室内空気が流入する。図1においては、矢印Ar1が吸込口152に吸い込まれる室内空気の流れを象徴している。室内空気は、吸込口152を通過して室内ユニット30に取り込まれるときにエアフィルタ130を通過する。エアフィルタ130を通過した室内空気は、室内熱交換器31で熱交換されることによって調和空気になる。調和空気は、室内熱交換器31から室内ファン32を通って吹出口151から吹出される。図1においては、矢印Ar2が吹出口151から吹出される調和空気の流れを象徴している。
室外ファン28及び室内ファン32は、ファンモータ28m,32mによって駆動される。ファンモータ28m、32mは、回転数を変更できるように構成されている。本実施形態では、室外ファン28の羽根及び室内ファン32の羽根がファンモータ28m、32mの回転軸に取り付けられており、ファンモータ28m,32mの回転数と室外ファン28及び室内ファン32の回転数が一致する。しかし、ファンモータ28m,32mの回転数と室外ファン28及び室内ファン32の回転数が一致しないように構成することもできる。室外ファン28のファンモータ28mは、室外制御装置91によって制御されている。室内ファン32のファンモータ32mは、室内制御装置92によって制御されている。また、圧縮機21は、圧縮機モータ21mによって駆動され、運転周波数を変更できるように構成されている。圧縮機21、四路切換弁22及び膨張弁24も室外制御装置91によって制御されている。
室内ファン32の回転数は、室内制御装置92により、例えば、700rpmから1200rpmまで変更される。室内制御装置92は、風量をステップ状に変更することができる。各段階の回転数と風量との関係については、例えば、回転数700rpmのときファンタップ1の風量、回転数800rpmのときファンタップ2の風量、回転数900rpmのときファンタップ3の風量、回転数1000rpmのときファンタップ4の風量、回転数1100rpmのときファンタップ5の風量、そして回転数1200rpmをファンタップ6に設定されている。従って、ファンタップ1の風量が最も小さく、ファンタップ6の風量が最も大きい。
(2−4)制御系統
上述の室外制御装置91と室内制御装置92は、互いに接続されており、互いに協働して空気調和装置10を制御する空調制御装置90として機能する。図2には、空気調和装置10の制御系統の概要が示されている。室外ユニット20の電装品ボックス(図示せず)に設置されている室外制御装置91及び各室内ユニット30の各電装品ボックス(図示せず)に設置されている室内制御装置92が、ハーネスなどの配線によって接続されて空調制御装置90が構成されている。
室外制御装置91は、CPU911、メモリ912及びタイマ913を含んで構成されている。また、室内制御装置92は、CPU921、メモリ922及びタイマ923を含んで構成されている。メモリ912,922には、室外ユニット20及び室内ユニット30を制御するためのプログラム及びデータが記述されている。CPU911,921は、メモリ912,922に記述されているプログラムを実行することにより、空気調和装置10を構成している複数の機器を制御するための信号を生成する。タイマ913,923は、室外制御装置91及び室内制御装置92において経過時間の計測を行う。さらに、室内制御装置92には、ユーザが操作入力するリモートコントローラ99の指令を受け付ける受信部39が接続されている。
室内ユニット30には、調和空気の吹出方向を変える第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162並びに垂直フラップ163(図4参照)が設けられている。そして、室内ユニット30には、これら第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162並びに垂直フラップ163を駆動するステッピングモータ171,172,173のドライバ(図示せず)、及び運転モードなどを表示する表示部38(図3参照)などが設けられている。
空調制御装置90には、種々のセンサの検出値が入力され、これらの値に基づいて空気調和装置10の冷房運転、暖房運転及び除湿運転の制御が行われる。図1及び図2には、空気調和装置10に設置されている種々のセンサのうちの室内温度センサ51、室内湿度センサ52、吐出管温度センサ53及び室内熱交換器温度センサ54が示され、他のセンサについての記載は省略されている。
室内温度センサ51及び室内湿度センサ52は、室内ユニット30の吸込口152の下流であって、室内熱交換器31の上流に配置されている。室内温度センサ51は、吸込口152から吸い込まれる空気の温度を検知することにより、室温を検知する。室内湿度センサ52は、吸込口152から吸い込まれる空気の相対湿度を検知することにより、室内の湿度を検知する。室内熱交換器温度センサ54は、室内熱交換器31の中を流れる冷媒の温度を検知するために、室内熱交換器31に取り付けられている。例えば、室内熱交換器31が蒸発器として機能しているときに、室内熱交換器温度センサ54は、蒸発温度Teを検知することができる。吐出管温度センサ53は、圧縮機21から吐出される冷媒の温度による制御を行うために設けられており、圧縮機21の吐出口に接続されている吐出管の温度を検知する。空調制御装置90は、サーモオンとサーモオフを繰り返したり圧縮機21の運転周波数及び室外ファン28の回転数を変更したりするなどにより、室内温度センサ51が検知した室温を設定温度に近づけるとともに、室内湿度センサ52が検知した室内湿度を設定湿度に近づける制御を行う。なお、空気調和装置10は、室内を加湿するための加湿装置を備えていてもよい。また、空調制御装置90は、膨張弁24の開度を変更するなどして、吐出管温度センサ53が検知した吐出管温度を目標吐出管温度に近づける制御を行う。
(3)室内ユニット30の構成
(3−1)室内ユニット30の外観及び断面
図3には、運転時の室内ユニット30の外観が示されている。室内ユニット30は、室内機本体110と、室内機本体110の前面111を覆う前面パネル120とを備えている。室内ユニット30は、壁掛けタイプであり、壁面WAに取り付けられている。この室内ユニット30では、室内機本体110の後面112が、壁面WAに固定されている。
室内ユニット30の吹出口151は、前面パネル120が取り付けられている室内機本体110の前面下部に配置されている。この吹出口151は、水平方向に沿って長く延びている。
図4には、吹出口151の長手方向に対して垂直な平面で切断した、室内ユニット30の断面構造が示されている。前面パネル120は、モータによって自動的に移動するように構成されている。室内ユニット30が停止しているときは、吹出口151の前方が、前面パネル120によって覆い隠され、吹出口151の下方が、第1水平フラップ161で覆い隠される。従って、室内ユニット30が停止しているときには、室内機本体110の内部の複雑な構造が吹出口151を通してユーザに露呈されることがないので、室内ユニット30が良好な外観意匠を呈する。
運転開始前に前面パネル120が室内機本体110の前面111の前方上方へ移動し、吹出口151の前方を開放する。その後、室内機本体110の下部に位置する第1水平フラップ161が時計方向に180°回動して図4に示されている位置に移動し、吹出口151の下部を開放する。なお、本実施形態では、前面パネル120が移動する構成の空気調和装置10について説明しているが、本実施形態で説明している水飛びを抑制する技術は、前面パネル120が移動しないタイプの空気調和装置にも適用することができる。
室内ユニット30は、外郭を形成するケーシング100、調和空気の吹出方向を調整する第1水平フラップ161、第2水平フラップ162、垂直フラップ163及びエアフィルタ130を備えている。前述の前面パネル120及び室内機本体110の前面111は、ケーシング100に含まれる。また、室内ユニット30が備えている室内熱交換器31、室内ファン32は、ケーシング100の内部に収容されている。
(3−2)室内ユニット30の各構成部材の配置
図4に示されているように、室内機本体110の天面113及び前面111に、吸込口152が配置されている。さらに、室内機本体110の下面114と前面111との境界部分に、吹出口151が配置されている。
室内熱交換器31は、吹出口151の長手方に見てΛ型の形状を呈し、室内機本体110の前面111と後面112と天面113の近くに配置されている。また、室内熱交換器31の長さは、吹出口151の長手方向の長さに合わせて設定されている。そして、吹出口151の長さ方向において、吹出口151と室内熱交換器31とが実質的に一致するように配置されている。室内熱交換器31と吹出口151の間に室内ファン32が配置されている。室内ファン32は、例えばクロスフローファンであり、室内熱交換器31の長さに近いかまたは一致する長さを持っている。
また、室内熱交換器31と吸込口152の間に、空気中の塵埃などを除去するために、室内熱交換器31の上方及び前方を覆うように、エアフィルタ130が配置されている。第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162は、吹出口151に配置されている。垂直フラップ163は、室内ファン32と第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162との間に配置されている。
吸込口152から吸い込まれた室内空気は、まず、エアフィルタ130を通過して塵埃などを除去される。室内空気は、次に、エアフィルタ130の下流に配置されている室内熱交換器31を通過する。室内熱交換器31は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器である。室内熱交換器31の多数の伝熱フィン31a(図6(b)参照)の間を通過する室内空気が、伝熱フィン31aを貫通している伝熱管の中を流れる冷媒と熱交換する。室内熱交換器を通過して調和された調和空気は、室内熱交換器31の下流に配置されている室内ファン32によって、さらに下流に位置する吹出口151に向けて押し出される。調和空気は、吹出口151から吹出されるときに、水平面に対する吹出し角度を、第1水平フラップ161及び第2水平フラップ162によって調整される。また、調和空気は、吹出口151から吹出されるときに、吹出口151の長手方向と直交する鉛直面に対する吹出し角度を、垂直フラップ163によって調整される。
(4)室内ユニット30からの水飛びの抑制
空気調和装置10は、冷房運転モードにおいて風量を変更するときに、室内熱交換器31での結露によって生じる水滴が室内熱交換器31から飛び出す水飛びを抑制するため、風量変更時以外の場合及び暖房運転モードの場合とは異なる動作をする。冷房運転モードにおける風量変更時の空気調和装置10の動作を、図5に示されているフローに従って説明する。なお、本実施形態において、水飛びとは、結露によって室内熱交換器31に付着した水滴(露)が室内ファン32により生じる空気流によって吹き飛ばされる現象をいう。
図5に示されているように、空気調和装置10は、風量変更の命令を受けるのを待っている(ステップS1)。風量の変更は、例えば、ユーザがリモートコントローラ99を使って現在の風量とは異なる風量を設定することによって発生する。風量の変更について、現在の風量がファンタップ2の風量であり、ファンタップ5の風量が新たな設定としてリモートコントローラ99により入力された場合を例に挙げて考える。空気調和装置10の室内ユニット30の受信部39は、リモートコントローラ99からファンタップ5の風量に設定する命令を受信する。受信部39から室内制御装置92に、風量をファンタップ5に設定する命令が送信される。風量をファンタップ5に設定する命令を受信した室内制御装置92では、CPU921が、風量変更の命令を受けたことを認識する。その結果、空気調和装置10は、風量変更の命令を受けたと判断する(ステップS1のYes)。ここでは、リモートコントローラ99によって風量変更の命令を受けた場合を説明したが、風量変更の命令を受けるのはリモートコントローラ99だけに限られるものではない。室内制御装置92の中で風量を自動的に設定するプログラムが実行されている場合、例えば室内ファン32の回転数が自動的に増加するような場合があり、具体的にはファンタップ2からファンタップ6に変更するなどのような風量変更の命令が自動的に発生する場合がある。
なお、ユーザがリモートコントローラ99を使って風量の変更を指示する場合に、ボタンを押し誤ったり、リモートコントローラ99の操作後すぐに心変わりするなどして風量変更の内容を変えたりするなどの可能性がある。そのため、室内制御装置92は、リモートコントローラ99から風量変更の命令を受けた時点でタイマ923による経過時間の計測を開始して、予め設定されている確定時間TDが経過するまで新たな風量変更の命令を待つ。そして、リモートコントローラ99による回転数の変更指示のタイミングから、室内ファン32の回転数を上げることを確定するための確定時間TDが経過した後に、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を膨張弁24が増加させる。このような確定時間TDを設けることによって、ユーザがリモートコントローラ99を操作する際に短時間で何度も風量の変更が指示されても、無意味な複数の変更指示に応じて何度も膨張弁24の開度を変更しなくてもよくなる。
風量変更の命令を受けた空気調和装置10は、運転モードが冷房運転モードか否かを判断する(ステップS2)。空気調和装置10は、室内制御装置92により運転が制御されており、室内制御装置92のCPU921で、現在の運転状態から運転モードが冷房運転モードか否かを判断することができる。本実施形態では、図5に示されているように、運転モードが冷房運転モードでなければ、水飛びを抑制するための動作を終了する。
風量変更の命令を受けた空気調和装置10が冷房運転モードの場合、室内制御装置92は、現在駆動中の室内ファン32のファンタップを、メモリ922に記憶する(ステップS3)。現在駆動中の室内ファン32のファンタップとは、風量変更の命令を受けたときのファンタップである。上述の例では、ファンタップ5への変更の命令を受けたとき、ファンタップ2の風量で室内ファン32が駆動されているので、ファンタップ2がメモリ922に、前回ファンタップとして記憶される。なお、以下の説明では、風量変更の命令にあるファンタップを、例えば上述の例ではファンタップ5を、今回ファンタップと呼ぶ。
ところで、室内制御装置92のメモリ922には、所定のファンタップ変更条件として、「前回ファンタップ<3且つ4<今回ファンタップ」が記憶されているとする。室内制御装置92は、ファンタップ2を前回ファンタップとして記憶した後、所定のファンタップ変更条件をメモリ922から読み出す。そして、メモリ922に記憶されている前回ファンタップ及び、風量変更の命令を受けたときの今回ファンタップが、所定のファンタップ変更条件に合致するか否かを判断する(ステップS4)。前回ファンタップがファンタップ2であり、今回ファンタップがファンタップ5である上述の例の場合には、所定のファンタップ変更条件に合致する。
前回ファンタップと今回ファンタップとが、所定のファンタップ変更条件に合致した場合、空気調和装置10では、室外制御装置91が、膨張弁24の開度を、現在の開度に所定値POPを加えた開度に変更して、開度変更後に開度を変更することを禁止する(ステップS5)。なお、ここで用いられる所定値POPは、例えば室外制御装置91のメモリ912に記憶されている。また、膨張弁24の現在の開度とは、例えば、室内制御装置92が風量変更の命令を受けたときの膨張弁24の開度である。ただし、現在の開度は、風量変更の命令を受けた時点の前または後の時点の開度としてもよい。
膨張弁24の開度が、現在の開度COPに所定値POPを加えた新たな開度(COP+POP)に変更された場合、冷媒回路11を流れる冷媒の流量が増加する。その結果、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量が増加し、室内熱交換器31が冷やされて室内熱交換器31の水滴の周りが乾き難くなる。図6(a)及び図6(b)には、室内熱交換器31の伝熱フィン31aと、伝熱フィン31aに着いた水滴501が模式的に示され、室内ファン32によって発生している空気流が矢印Ar3で模式的に示されている。破線で示されている水滴501の状態は、実線で示されている水滴501の状態から少し時間が経過した後の状態である。図6(a)には、水滴501の周りが水分502によって湿っている状態が示され、図6(b)には、水滴501の周りが乾いている状態が示されている。なお、図6(a)では、水分502の存在を図面で説明するために多くの水分502が存在するかのように記載されているが、湿っていればよく、多くの水分502が水滴501の周囲に存在する必要はない。図6(b)のように水滴501の周囲が乾いている場合に比べて、図6(a)のように水滴501の周囲が湿っている場合には、水滴501が水分502によって引き止められ、水飛びが生じ難くなる。
そして、室内制御装置92は、室内ファン32の回転数を増加させ、上述の例ではファンタップ5に風量を変更する(ステップS6)。さらに、室内熱交換器31の水滴501の周りが乾き易くなるのを抑制するため、室外制御装置91は、膨張弁24の開度変更を禁止してから所定時間PTが経過するまで、室外制御装置91は変更後の開度(COP+POP)を維持する。そのために、ステップS7で所定時間PTが経過したか否かを判断している。ここで用いられる所定時間PTは、例えば室外制御装置91のメモリ912に記憶されている。所定時間PTが経過すると、室外制御装置91は、膨張弁24の開度の変更を許可し(ステップS8)、新たな風量変更の命令を待つ(ステップS1に戻る)。なお、ステップS4で、今回ファンタップと前回ファンタップが所定のファンタップ変更条件に合致しなければ、室内制御装置92は、新たな風量変更の命令を待つ(ステップS1に戻る)。室外制御装置91は、開度の変更が許可された後は、吐出管温度センサ53が検知する吐出管温度が目標吐出管温度になるように膨張弁24の開度を変更する制御を行う。
(5)特徴
(5−1)
室内熱交換器31では、例えば冷房運転時には、しばしば結露が生じる。結露によって室内熱交換器31に付着した水滴501を、室内ファン32によって供給される室内空気が吹き飛ばす現象が生じることがある。水滴501の周囲の室内熱交換器31が濡れている場合(図6(a)参照)と、水滴の周囲が乾いている場合(図6(b)参照)とを比較すると、後者の場合の方が、室内熱交換器31に付着した水滴501が室内ファン32の送風により飛ばされ易くなる。
そこで、冷房運転モードにおいて、空気調和装置10は、室内ファン32の回転数が上がって室内熱交換器31についた水滴の周りが乾く可能性が高い状況では、対象機器である膨張弁24が室内熱交換器31の冷媒の流量を増加させることで室内熱交換器31を一時的に冷やす。このように、室内熱交換器31が一時的に冷やされて室内熱交換器31の水滴501の周りが乾くのが抑制されると、水滴501の周囲が湿っている状態が維持されて水飛びが抑制される。
なお、室内ファン32の回転数が一定の場合には、室外制御装置91は、吐出管温度センサ53が検知する吐出管温度が目標吐出管温度になるように、膨張弁24の開度を制御している。このような制御における膨張弁24の変化は、室内ファン32の回転数の変更時に行う開度の変更に比べれば緩やかである。ここでは、室内ファン32の回転数が一定の場合の膨張弁24の開度の制御が、吐出管温度に基づいて行われる場合について説明したが、例えば膨張弁24の開度が圧縮機21に吸入される過熱度に基づいて制御している場合も同様に上述の動作を行わせることができる。
なお、上記実施形態では、図5に示されている動作を行う特定の運転モードが冷房運転モードである場合について説明したが、特定の運転モードは冷房運転モード以外の運転モードであってもよい。例えば、除湿運転モードを特定の運転モードとすることができる。除湿運転モードにおいても図5で説明した動作を行うように構成してもよく、その場合には除湿運転モードにおいても上述の冷房運転モードと同様の水飛びの抑制効果を得ることができる。
(5−2)
室内熱交換器31に対応する流量調整弁である膨張弁24は、一般に多くの空気調和装置に採用されている。上述の場合も、冷房運転及び暖房運転のために膨張弁24が冷媒回路11に設置されている。従って、空気調和装置10の構造を大きく変えることなく、水飛びの抑制された空気調和装置10を安価に提供することができる。
(5−3)
上記実施形態で説明した所定値POPは、定数でもよい。しかし、所定値POPは、室内ファン32の回転数を上げるときに、室内ファン32の回転数の上げ幅が大きいほど膨張弁24(流量調整弁)の開度が大きく変化するように設定されてもよい。例えば、所定値POPが前回ファンタップFbと今回ファンタップFaとの差に比例して大きくなるように構成されてもよい。つまり、POP∝(Fa−Fb)の関係を示す式が、メモリ922に記憶されていてもよい。または、POP∝(ROa−ROb)の関係を示す式が、メモリ922に記憶されていてもよい。ただし、ROaは、今回ファンタップのときの室内ファン32の回転数であり、RObは、前回ファンタップのときの室内ファン32の回転数である。また、前回ファンタップFbと今回ファンタップFaとの差をパラメータとして所定値POPを導く式に、オフセット値を加えてもよい。また、前回ファンタップFbと今回ファンタップFaにそれぞれ重み係数を掛けてから、それらの差(K1×Fa−K2×Fb)を計算してもよい。ここで、K1,K2は定数であって正の実数である。さらに、室内ファン32の回転数の上げ幅が大きいほど膨張弁24の開度が大きく変化するように設定するために、比例関係以外の関係を用いてもよい。
室内ファン32の回転数の上げ幅が大きいほど室内熱交換器31の水滴の周りが乾きやすくなることから、室内ファン32の回転数の上げ幅が大きいほど膨張弁24の開度が大きく変化するように設定されていると、回転数の上げ幅に応じて水飛びを抑制する機能を十分に発揮させることができる。
(5−4)
上記実施形態の冷房運転モードでは、流量調整弁である膨張弁24の現在の開度COPに所定開度(所定値POP)を加え、所定開度を加えた後の開度(COP+POP)を所定時間PTだけ維持させるように構成されている。従って、このように構成されずに所定時間PTの途中で膨張弁24の開度が変更されて小さくなる場合に比べて、室内熱交換器31の水滴の周りが乾くのを抑制する効果が高くなって水飛びを抑制する効果が高くなる。
(5−5)
上記実施形態では、上述の特定の運転モードが、蒸発器として室内熱交換器31が機能しているときのモードである。つまり、四路切換弁22が実線の状態になって圧縮機21から吐出された冷媒が室外熱交換器23、膨張弁24、室内熱交換器31、そして再び圧縮機に戻るように冷媒回路11の中を冷媒が循環する冷房サイクルにおいて、水飛びを抑制することができる。
(5−6)
図5及び図7のステップS4においては、所定のファンタップ変更条件として、「前回ファンタップ<3且つ4<今回ファンタップ」を判断する場合について説明した。このようなステップS4の判断の場合、冷房運転モードであっても、増加前の室内ファン32の回転数が所定数以上(ステップS4では前回ファンタップがファンタップ3に対応する回転数以上)の場合には、室内ファン32の回転数を上げるときでも、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を膨張弁24が増加させる制御を行わないように構成されている。つまり、増加前の室内ファン32の回転数が所定数(ステップS4ではファンタップ3に対応する回転数)より小さい場合に限って膨張弁24が冷媒の流量を増加させる。その結果、室内ファン32の回転数の上昇幅が小さくて室内熱交換器31の水滴の周りが乾き難い場合にまで水飛び抑制のために冷媒の流量を増加させるのを避けることができ、水飛びの抑制効果が小さいときに冷媒の流量が増加することによる室内温度の調整の乱れなどを抑制することができる。
(5−7)
上記実施形態の室内制御装置92は、冷房運転モードにおいて、リモートコントローラ99による室内ファン32の回転数の変更指示のタイミングから、室内ファン32の回転数を上げることを確定するための確定時間TDが経過した後に、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を膨張弁24が増加させるように構成されている。このように構成されることによって、確定時間TDが経過するまでにユーザなどがリモートコントローラ99で回転数の変更を複数回指示した場合でも、何度も室内熱交換器31の冷媒の流量が増加するような不具合を防止でき、冷媒の流量を安定して制御することができる。
(6)変形例
(6−1)変形例1A
上記実施形態では、1台の室外ユニット20に1台の室内ユニット30が接続されるペアタイプの場合について説明したが、1台の室外ユニットに複数の室内ユニットが接続されるマルチタイプにも上記実施形態の技術を適用することができる。マルチタイプの場合、例えば、複数の室内ユニットの各々に対応して膨張弁が設けられる。
(6−2)変形例1B
上記実施形態では、室内ユニット30が壁掛け型の場合を例に挙げて説明したが、室内ユニット30は壁掛け型に限られるものではない。室内ユニット30は、例えば、天井設置型、天井吊り下げ型または床置き型であってもよい。
(6−3)変形例1C
上記実施形態では、図5に示されている水飛びを抑制するための動作においては、膨張弁24の開度を変更して室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を増加させるか否かを、室温及び室内湿度に関係なく、所定のファンタップ変更条件のみに基づいて判断している(ステップS4)。
しかし、冷房運転転モード及び/または除湿運転モードでは、予め設定された高湿度条件を満たす場合のみ、室内ファン32の回転数を上げるときに、室内熱交換器31に流れる冷媒の流量を、対象機器である膨張弁24が増加させるように構成されてもよい。
このように構成する場合には、例えば、図7に示されているように、図5のフローに、ステップS11及びステップS12の操作を追加すればよい。すなわち、冷房運転モードであると判断された後、膨張弁24の開度を変更する前に、室内制御装置92は、高湿度条件を満たしているか否かを判断する(ステップS12)。高湿度条件の判断を行うために、室内制御装置92は、メモリ922に高湿度条件を記憶している。メモリ922が記憶している高湿度条件は、例えば、「室内の相対湿度がHu0%より大きく且つ蒸発温度がTe0℃より小さい」という条件である。ここで、Hu0及びTe0は正の実数である。ステップS12の判断を行うために、判断の前に、室内制御装置92は、室内湿度センサ52から室内の相対湿度のデータを得るとともに、室内熱交換器温度センサ54から蒸発温度のデータを得る(ステップS11)。室内湿度センサ52が検知した相対湿度がHu0よりも大きく且つ、室内熱交換器温度センサ54が検知した蒸発温度がTe0よりも小さい場合に高湿度条件を満たす。
上述のようなステップS11,S12の操作を加えることにより、高湿度条件を満たさないような水飛びのリスクが小さい場合にまで水飛び抑制のために冷媒の流量を増加させるのを避けることができ、水飛びの抑制効果が小さいときに冷媒の流量が増加することによる室内温度の調整の乱れなどを抑制することができる。また、高湿度条件が上述のように相対湿度と蒸発温度の条件である場合には、条件の判定のためのパラメータの取得が容易で空気調和装置10の制御が複雑になるのを抑制することができる。
上述の例では、室内の相対湿度と蒸発温度を高湿度条件に含める場合について説明したが、室内湿度だけを高湿度条件に含めるように構成してもよい。
(6−4)変形例1D
上記実施形態では、所定のファンタップ変更条件として、「前回ファンタップ<3且つ4<今回ファンタップ」という条件について説明した。変形例1Dでは、上述の条件を第2ファンタップ変更条件と呼ぶ。上記実施形態以外に、所定のファンタップ変更条件は、第2ファンタップ変更条件以外に、他の条件を含むように、空気調和装置10を構成してもよい。
他の条件を含む空気調和装置10では、例えば、第1ファンタップ変更条件として、「前回ファンタップ<3且つ前回ファンタップ<今回ファンタップ≦4」という条件を設定し、第3ファンタップ変更条件として、「4≦前回ファンタップ且つ前回ファンタップ<今回ファンタップ」という条件を設定する。そして、ステップS4において、第1ファンタップ変更条件、第2ファンタップ変更条件、第3ファンタップ変更条件の順に判断して、いずれかのファンタップ変更条件を満たすか否かを所定のファンタップ変更条件とみなして判断する。第1ファンタップ変更条件、第2ファンタップ変更条件または第3ファンタップ変更条件を満たしていれば、所定のファンタップ変更条件に合致するファンタップの変更命令があったと判断し、第1ファンタップ変更条件、第2ファンタップ変更条件及び第3ファンタップ変更条件のいずれも満たさなければ、所定のファンタップ変更条件に合致するファンタップの変更命令がなかったと判断する。
(6−5)変形例1E
上記実施形態では、膨張弁24の開度を一時的に増大させるか否かの判断に吐出温度を用いなかったが、例えば、図5のステップS4のファンタップ変更条件による判断に、または図7のステップS12の高湿度条件とステップS4のファンタップ変更条件による判断に、吐出管温度を用いた判断を加えてもよい。吐出管温度センサ53が検出する吐出管温度を用いた判断として、例えば、吐出管温度センサ53が検出した吐出管温度と目標吐出管温度との差の絶対値が所定温度差よりも小さいという条件で判断を行ってもよい。検出した吐出管温度と目標吐出管温度との差の絶対値が所定温度差よりも小さい場合に膨張弁24の開度を一時的に増大させる動作を限定することで、検出した吐出管温度と目標吐出管温度との差の絶対値が所定温度差以上で冷媒回路11の動作の安定が悪いときに膨張弁24の開度を一時的に増大させないようにすることができる。このような判断を加えることで、水飛びを抑制するための動作を行わせても空気調和装置10の動作の良好な安定性を維持することができる。
(6−6)変形例1F
上記実施形態では、室内熱交換器31を通過した冷媒の全てが膨張弁24に流れる場合について説明したが、例えばバイパスを設けて、室内熱交換器を通過した冷媒の一部が膨張弁に流れるように構成してもよい。
(6−7)変形例1G
上記実施形態では、膨張弁24を流量調整弁として用いたが、流量調整弁は膨張弁に限られるものではない。例えば、冷媒回路11にバイパスを設けて、バイパスに、キャピラリチューブと電磁弁を取り付け、バイパスを電磁弁で開閉することによって冷媒流量を調整するように構成してもよく、電磁弁を流量調整弁として用いてもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 空気調和装置
20 室外ユニット
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器
24 膨張弁(対象機器の例、流量調整弁の例)
31 室内熱交換器
32 室内ファン
51 室内温度センサ
52 室内湿度センサ
53 吐出管温度センサ
54 室内熱交換器温度センサ
99 リモートコントローラ
特開2010−85017号公報

Claims (9)

  1. 回転数が制御されるように構成された室内ファン(32)と、
    前記室内ファンにより供給される室内空気と冷媒との熱交換を行うように設置された室内熱交換器(31)と、
    前記室内熱交換器を流れる冷媒の流量を制御するように構成された対象機器(24)と
    を備え、
    前記室内ファンの回転数を上げるときに、前記室内熱交換器に流れる冷媒の流量を前記対象機器が増加させるように構成された特定の運転モードを有する、空気調和装置。
  2. 前記対象機器は、前記室内熱交換器に流れる冷媒の少なくとも一部が流れるように設置され、前記室内熱交換器を流れる冷媒の流量を制御するように構成された流量調整弁(24)を含む、
    請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記特定の運転モードでは、前記室内ファンの回転数を上げるときに、前記室内ファンの回転数の上げ幅が大きいほど前記流量調整弁の開度が大きく変化するように構成されている、
    請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記特定の運転モードでは、前記流量調整弁の現在の開度に所定開度を加え、所定開度を加えた後の開度を所定時間だけ維持させるように構成されている、
    請求項2または請求項3に記載の空気調和装置。
  5. 前記特定の運転モードは、前記室内熱交換器が蒸発器として機能するときのモードである、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  6. 前記特定の運転モードでは、予め設定された高湿度条件を満たす場合のみ、前記室内ファンの回転数を上げるときに、前記室内熱交換器に流れる冷媒の流量を前記対象機器が増加させるように構成されている、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  7. 前記高湿度条件は、相対湿度が所定湿度より大きく且つ蒸発温度が所定温度より小さいという条件である、
    請求項6に記載の空気調和装置。
  8. 前記特定の運転モードでは、増加前の前記室内ファンの回転数が所定数以上の場合には、前記室内ファンの回転数を上げるときでも、前記室内熱交換器に流れる冷媒の流量を前記対象機器が増加させる制御を行わないように構成されている、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  9. 前記室内ファンの回転数を設定するためのリモートコントローラ(99)をさらに備え、
    前記特定の運転モードは、前記リモートコントローラによる回転数の変更指示のタイミングから、前記室内ファンの回転数を上げることを確定するための確定時間が経過した後に、前記室内熱交換器に流れる冷媒の流量を前記対象機器が増加させるように構成されている、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の空気調和装置。
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