JP2019173715A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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【課題】燃料に起因したデポジットがアーマチャ弁の周囲に発生した場合にも、アーマチャ弁の作動不良を防止し、所望の燃料噴射量をエンジンに供給可能な燃料噴射装置を提供する。【解決手段】本発明に係る燃料噴射装置は、ノズルニードル6の上端部6aと対向するように形成され、燃料が流入する制御室10と、連通孔13を介して制御室10と連通し、制御室10に流入した燃料が連通孔13を介して流入する排出室30と、連通孔13を開閉するアーマチャ弁25と、を備え、第2貫通孔36を有し、第2貫通孔36によってアーマチャ弁25の外周面を支持するバルブピース35が設けられた燃料噴射装置において、第2貫通孔36の開口部に、第2貫通孔に連設された第2溝部38が形成され、第2溝部38は、第2貫通孔36の中心軸から離れるにしたがって、溝の深さが深くなるように傾斜する第2底面38bを有している。【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンの燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射装置(インジェクタ)に関するものである。
ディーゼルエンジン等の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射装置は、燃料を噴射する燃料噴射孔が一端に形成された本体部と、本体部の内部に往復動自在に設けられ、燃料噴射孔を開閉するノズルニードルと、を備えている。また、当該燃料噴射装置は、ノズルニードルにおける燃料噴射孔側とは反対側の端部と対向するように本体部の内部に形成され、燃料が流入する制御室と、連通路を介して制御室と連通し、制御室に流入した燃料が連通路を介して流入する排出室と、連通路を開閉するアーマチャ弁を備えている。そして、当該燃料噴射装置においては、アーマチャ弁によって連通路を開くことにより、制御室内の燃料が排出室に流出し、制御室内の燃料の圧力が低下する。これにより、制御室内の燃料によってノズルニードルを燃料噴射孔側へ押圧する力が減少するため、ノズルニードルが燃料噴射孔とは反対側へ移動して燃料噴射孔が開かれ、燃料噴射孔から燃焼室に燃料が噴射されることとなる。
上述の燃料噴射装置において、高い燃料圧を受けないように構成されたアーマチャ弁が特許文献1に開示されている。当該アーマチャ弁は、その先端に開閉弁を備えるとともに、その軸心に貫通孔を有しており、当該貫通孔内にはアーマチャボルトが挿通されている。また、アーマチャ弁の外周は、バルブピースに設けられた貫通孔内で支持されている。このようなアーマチャ弁は、高い燃料圧を受けないので、アーマチャ弁の開閉に要する消費電力を低く抑えることができる等の有利な点を有している。
特表2012−526227号公報
しかしながら、特許文献1のアーマチャ弁においては、アーマチャボルトとアーマチャ弁の貫通孔、アーマチャ弁の外周部とバルブピースの貫通孔のそれぞれの隙間は非常に狭く、燃料に起因するデポジットが生成される場合がある。特にバイオ燃料であるFAME(Fatty Acid MethylEster)等を使用する燃料噴射装置においては、通常の燃料を使用する燃料噴射装置に比べ、上述の狭い隙間でデポジットが生成され易く、この量が多くなった場合には、アーマチャ弁の摺動抵抗となり、燃料噴射装置から所望の燃料噴射量をエンジンに供給できなくなるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、燃料に起因したデポジットがアーマチャ弁の周囲で発生した場合にも、アーマチャ弁の作動不良を防止し、所望の燃料噴射量をエンジンに供給可能な燃料噴射装置を提供するものである。
本発明に係る燃料噴射装置は、燃料を噴射する燃料噴射孔が一端に形成された本体部と、前記本体部の内部に往復動自在に設けられ、前記燃料噴射孔を開閉するノズルニードルと、前記ノズルニードルにおける前記燃料噴射孔側とは反対側の端部である第1端部と対向するように前記本体部の内部に形成され、前記燃料が流入する制御室と、連通路を介して前記制御室と連通し、前記制御室に流入した前記燃料が前記連通路を介して流入する排出室と、前記本体内部に往復動自在に設けられ、該往復動により前記連通路を開閉するアーマチャ弁と、を備え、前記アーマチャ弁は、アーマチャ板部と、前記アーマチャ板部から延設され、先端部に前記連通路を開閉する弁機能を有する軸状の弁ニードル部とからなり、第2貫通孔を有し、当該第2貫通孔によって前記弁ニードル部の外周面を支持するバルブピースが設けられた燃料噴射装置において、前記アーマチャ板部と対向する前記第2貫通孔の開口部に、前記第2貫通孔に連設された第2溝部が形成され、前記第2溝部は、前記第2貫通孔の中心軸から離れるにしたがって、溝の深さが深くなるように傾斜する第2底面を有するように形成されているものである。
また、前記第2溝部と前記第2貫通孔の交差箇所に第2面取り部が設けられていてもよい。
また、前記第2面取り部は円弧状に形成されていてもよい。
本発明に係る燃料噴射装置においては、アーマチャ弁とバルブピースの第2貫通孔の間で燃料に起因するデポジットが生成されたとしても、バルブピースの第2貫通孔に連設された第2溝部にデポジットが排出され、かつ、第2貫通孔の中心軸から離れるにしたがって、溝の深さが深くなるように傾斜する底面に沿ってデポジットが第2溝部の径方向外側に移動し、第2貫通孔の開口部に蓄積されるデポジットの量を少なくすることができるので、デポジットによるアーマチャ弁の摺動抵抗の増加を抑え、燃料噴射装置の作動不良を防止し、所望の燃料噴射量をエンジンに供給することができる。
また、本発明に係る燃料噴射装置においては、第2溝部と第2貫通孔の交差箇所に第2面取り部が設けられることにより、デポジットが第2溝部に排出やすくなり、第2貫通孔とアーマチャ弁の摺動面に残存するデポジットの量を少なくすることができる。このことにより、アーマチャボルトの作動抵抗となるデポジットの量を少なくすることができ、燃料噴射装置の作動不良を防止することができる。
また、本発明に係る燃料噴射装置においては、第1面取り部が円弧状に形成されることにより、さらに、デポジットが第1溝部に排出されやすくなり、第1貫通孔とアーマチャボルトの摺動面に残存するデポジットの量を少なくすることができる。このことにより、アーマチャボルトの作動抵抗となるデポジットの量を少なくすることができ、燃料噴射装置の作動不良を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る燃料噴射装置を示す断面図である。 図1のA部拡大図である。 従来の燃料噴射装置においてアーマチャボルトとアーマチャ弁の間にデポジットが蓄積される過程を模式的に表したものである。(a)はデポジットの蓄積初期の状態であり、(b)は(a)の後、時間経過した状態である。 本発明に係る燃料噴射装置においてアーマチャボルトとアーマチャ弁の間にデポジットが蓄積される過程を模式的に表したものである。(a)はデポジットの蓄積初期の状態であり、(b)は(a)の後、時間経過した状態である。 図1のB部拡大図である。 従来の燃料噴射装置においてアーマチャ弁とバルブピースの間にデポジットが蓄積される過程を模式的に表したものである。(a)はデポジットの蓄積初期の状態であり、(b)は(a)の後、時間経過した状態である。 本発明に係る燃料噴射装置においてアーマチャ弁とバルブピースの間にデポジットが蓄積される過程を模式的に表したものである。(a)はデポジットの蓄積初期の状態であり、(b)は(a)の後、時間経過した状態である。
以下、本発明の燃料噴射装置に関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、本実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、本実施の形態においては、燃料噴射孔が形成された側の端部を燃料噴射装置の下端とし、燃料噴射孔側の端部とは反対側の端部を燃料噴射装置の上端として、燃料噴射装置を説明していく。
[全体構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る燃料噴射装置を示す断面図である。
燃料噴射装置100は、燃料を噴射する燃料噴射孔3が下端に形成された本体部1を備えている。本実施の形態では、本体部1を、ノズル本体2、ユニオンナット4及び第1閉塞板5で構成している。なお、本体部1を構成するこれらの部品は、あくまでも一例である。燃料噴射装置100のデザインに応じて、本体部1を構成する部品数は、任意に変更可能である。尚、燃料噴射弁100は、燃料噴射孔3の側が、第1閉塞板5の側よりも重力方向で下方となるように、図示しない内燃機関等に取り付けられる。
ノズル本体2は、本体部1の下部部分を構成するものである。ユニオンナット4は、本体部1の上部部分を構成するものであり、筒状に形成されている。ユニオンナット4の下端部には、例えば圧入等により、ノズル本体2が気密に固定されている。また、ユニオンナット4の上端部は、第1閉塞板5によって気密に閉塞されている。
ノズル本体2の内部には、高圧室52が形成されている。当該高圧室52は、ノズル本体2及びユニオンナット4に形成された燃料入口51を介して、外部(例えばコモンレール、燃料ポンプ等)から、高圧の燃料が供給される。ノズル本体2の下端には、燃料噴射孔3が形成されている。当該燃料噴射孔3を通して、高圧室52内の高圧燃料が、図示されない燃焼室へと噴射される。
高圧室52の上端部は、第2閉塞板21により画定されている。当該第2閉塞板21は、ユニオンナット4の内周面に取り付けられた固定リング4aとノズル本体2との間に挟持され、高圧室52を気密に閉塞している。第2閉塞板21における高圧室52側の面には、制御室10を包囲する筒状突出部が形成されている。当該筒状突出部における燃料噴射孔3側の端部は壁11により閉塞されている。また、当該壁11には、後述のノズルニードル6が挿入されるノズルニードル開口部が形成されている。また、制御室10を包囲する筒状突出部には、制御室10と高圧室52とを連通させる第1絞り孔12が形成されている。すなわち、高圧室52内の高圧燃料は、第1絞り孔12を介して、制御室10に流入する構成となっている。
ノズル本体2の内部には、高圧室52の軸線に沿って往復動自在(図1では上下動自在)に、ノズルニードル6が設けられている。このノズルニードル6は、燃料噴射孔3を開閉するものである。ノズルニードル6は、制御室10側の上端部6aと、燃料噴射孔3側の下端部6bとを有する。なお、ノズルニードル6は、一体で構成されることも可能であり、又は、互いに作動接続された複数の構成要素から構成されることも可能である。ここで、上端部6aが、本発明の第1端部に相当する。
ノズルニードル6の上端部6aは、壁11に形成されたノズルニードル開口部に挿入され、制御室10内に突出している。換言すると、制御室10は、ノズルニードル6の上端部6aと対向するように本体部1内に形成されているとも言える。また、ノズルニードル6の外周面には、壁11の下方となる位置に、鍔状の突起部8が形成されている。
突起部8と壁11との間には、ノズルニードル6を燃料噴射孔3側へ付勢するバネ9が設けられている。また、ノズルニードル6の下端部6bの上方には、段部7が形成されている。高圧室52内の高圧燃料の圧力が段部7に作用することにより、ノズルニードル6には、燃料噴射孔3から離れる方向の力が加わることとなる。ノズル本体2内の燃料噴射孔3につながる部位は、シート部が形成されており、ノズルニードル6がシート部に対して着座(シート)することで燃料噴射孔3が閉塞され、高圧室52内の高圧燃料が燃料噴射孔3から噴射されない状態となる。一方、ノズルニードル6がシート部から離間(リフト)することで、燃料噴射孔3が開放され、高圧室52内の高圧燃料が燃料噴射孔3から噴射される状態となる。
第2閉塞板21には、連通孔13が形成され、当該連通孔13の開口部の外周側に、環状のシート部21aが連通孔13と同軸に設けられている。当該シート部21aは後述のアーマチャ弁25の弁部25aと開閉弁20を構成するものである。さらに、第2閉塞板21には、制御室10と連通孔13とを連通させる第2絞り孔14が形成されている。
第2閉塞板21における制御室10とは反対側の面にはバルブピース35が取り付けられている。バルブピース35は、筒状の壁31及び該壁31の上端部を閉塞する壁33を有し、これらの壁31、33に包囲された排出室30を形成する。また、バルブピース35の壁33には内周が円形の第2貫通孔36が設けられている。第2貫通孔36の軸線は、連通孔13の軸線と同一方向の軸線であり、好ましくは、第2貫通孔36の軸線は、連通孔13の軸線と同一の軸線上にある。
アーマチャ弁25は、アーマチャ板部27と、アーマチャ板部27の板面から垂直に延設された軸状の弁ニードル部29とからなり、アーマチャ板部27と弁ニードル部29の両方を弁ニードル部29の軸線と同一方向または同軸に貫く内周が円形の第1貫通孔26を有する。この第1貫通孔26内には、外周が円形のアーマチャボルト61が挿入されており、アーマチャボルト61の外周面と第1貫通孔26内周面は摺動面を構成するとともに、燃料の圧力に対して油密性を有するよう構成されている。また、弁ニードル部29の外周面も円形であり、弁ニードル部29の外周面とバルブピース35に設けられた第2貫通孔36の内周面も同様に摺動面を構成するとともに、燃料の圧力に対して油密性を有するよう構成されている。
アーマチャ弁25の弁ニードル部29の先端部には、前述の第2閉塞板21に設けられたシート部21aと協働して開閉弁20を構成する環状の弁部25aを有する。すなわち、アーマチャ弁25が第2閉塞板21の方向に移動し、弁ニードル部29の先端部の弁部25aがシート部21aと接触すると開閉弁20は閉じた状態となり、アーマチャ弁25が第2閉塞板21と逆方向に移動し、弁ニードル部29の先端部の弁部25aがシート部21aから離れると、開閉弁20は開いた状態となる。
上述のように開閉弁20が開くことにより、制御室10と排出室30とが、第2絞り孔14、連通孔13を含む連通路を介して連通する。このため、制御室10内の燃料は、当該連通路を通って、排出室30に流入することとなる。ここで、第2絞り孔14の流路断面積は、高圧室52と制御室10とを連通する第1絞り孔12の流路断面積よりも大きくなっている。このため、開閉弁20が開かれた際、高圧室52から制御室10へ流入する燃料の量よりも、制御室10から排出室30へ流出する燃料の量の方が多くなる。したがって、開閉弁20が開かれた際、制御室10内の燃料の圧力は、高圧室52内の燃料の圧力よりも低くなる。
バルブピース35の排出室30を包囲する壁31には、例えば2つの出口孔32が形成されている。当該出口孔32は、排出室30と、ユニオンナット4内において第2閉塞板21の上方に形成された低圧室53と、を連通する孔である。低圧室53は、燃料噴射装置100内に供給された燃料を外部に排出させる燃料出口54と連通している。このため、低圧室53内には、高い燃料圧は形成されない。
アーマチャ板27と第1閉塞板5との間には、バネ42が配置される。バネ42は、弁ニードル部29の弁部25aが第2閉塞板21に設けられたシート部21aに押圧されて両者の間が閉塞するように、アーマチャ板部27を第2閉塞板21の方向へ付勢する。
アーマチャ板部27と第1閉塞板5との間には、電磁石43が設けられている。当該電磁石43に電力が供給されることにより、アーマチャ板部27が電磁石43に吸引され、アーマチャ弁25はバネ42の力に逆らって上方に移動する。すなわち、電磁石43に電力が供給されることにより、開閉弁20は制御室10と排出室30とを連通する連通路を開く。開閉弁20が連通路を開いた際、制御室10の燃料は、上述のように排出室30内に流入し、当該排出室30から、出口孔32を通ってさらに低圧室53及び燃料出口54へと流出する。
制御室10からの燃料の流出によって制御室10内の燃料の圧力が低下すると、当該制御室10内の燃料の圧力とバネ9がノズルニードル6を燃料噴射孔3方向へ押す力が、ノズルニードル6の段部7に作用するノズルニードル6を燃料噴射孔3と逆方向へ押す力よりも小さくなり、ノズルニードル6は、燃料噴射孔3と逆方向へ移動して燃料噴射孔3を開放する。これにより、高圧室52内の燃料は、燃料噴射孔3を通って、図示されない燃焼室へと噴射される。
すなわち、本実施の形態に係る燃料噴射装置100は、制御室10内の燃料の圧力をノズルニードル6の上端部6aに作用させ、当該圧力をノズルニードル6の駆動に利用する燃料噴射装置である。
電磁石43への電力の供給を停止すると、アーマチャ弁25が、バネ42によって第2閉塞版のシート部21aに押圧され、開閉弁20が制御室10と排出室30とを連通する連通路を閉じる。開閉弁20が連通路を閉じると、制御室10内の燃料の圧力が高まり、当該制御室10内の燃料の圧力とバネ9がノズルニードル6を燃料噴射孔3方向へ押す力が、ノズルニードル6の段部7及びその下端部6bに作用するノズルニードル6を燃料噴射孔3と逆方向へ押す力よりも大きくなり、ノズルニードル6は燃料噴射孔3方向へ移動し、燃料噴射孔3を閉塞する。その結果、燃料の噴射が停止する。
アーマチャボルト61の上端面には、圧力センサ63が配置され、アーマチャボルト61の下端面に対して作用する力を圧力センサ63が検出可能なように構成されている。
[第1貫通孔26の開口部とアーマチャボルト61との境界部について]
図2は図1のA部の拡大図である。アーマチャ板部27における第1貫通孔26の開口部には、第1貫通孔26に連接された第1溝部28が形成されている。また、第1溝部28は第1貫通孔26からの距離が離れるにしたがって、溝の深さが深くなるように傾斜する第1底部28bを有している。そして、第1溝部28と第1貫通孔26の交差箇所には、第1面取り部28aが設けられている。第1面取り部28aは円弧状の面取りであってもよいし、C面取りや、45度以外の角度の面取りであってもよい。
アーマチャ弁25の作動に伴い、第1貫通孔26の内周面とアーマチャボルト61の外周面が摺動すると、摺動面に燃料に起因するデポジットが生成される場合がある。特にバイオ燃料であるFAME(Fatty Acid MethylEster)等を使用する燃料噴射装置においては、通常の燃料を使用する燃料噴射装置に比べ、摺動面でデポジットが生成され易い。
図3は、従来品である第1溝部を有しないアーマチャ板27´の第1貫通孔26とアーマチャボルト61の摺動面で生成されたデポジットの移動をあらわしたものである。摺動面で生成されたデポジットの一部は第1貫通孔26の開口部に移動する(図3(a))。そして、移動したデポジットは第1貫通孔26の開口部に徐々に蓄積する(図3(b))。デポジットの蓄積量が多くなると、アーマチャ弁25´の作動抵抗となり、アーマチャ弁25´の作動に遅れが生じる。アーマチャ弁25´の作動遅れにより、ノズルニードル6の作動も遅れ、燃料噴射装置から所望のタイミングで所望の燃料噴射量をエンジンに供給できなくなるおそれがある。また、開口部に移動せず、摺動面に残存するデポジットも同様にアーマチャ弁25´の作動抵抗となる。
図4は、本願発明の実施例におけるアーマチャ板27の第1貫通孔26とアーマチャボルト61の摺動面で生成されたデポジットの移動をあらわしたものである。摺動面で生成されたデポジットの一部は第1貫通孔26に連接された第1溝部28に移動する(図4(a))。第1溝部28に移動したデポジットは、第1貫通孔からの距離が離れるにしたがって溝の深さが深くなるように傾斜した第1底部28bに沿って、重力等の影響により第1溝部の径方向外側に移動する(図4(b))。したがって、従来品に比べ、第1貫通孔26の開口部に蓄積する量を少なくすることができる。また、第1溝部28と第1貫通孔26との交差箇所に、第1面取り部28aが設けられることにより、生成されたデポジットが第1溝部28に排出されやすくなるので、第1貫通孔26とアーマチャボルト61の摺動面に残存するデポジットの量を少なくすることができる。このように、本願発明によれば、アーマチャ弁25の作動抵抗となるデポジットの量を少なくすることができ、燃料噴射装置の作動不良を防止することができる。
[第2貫通孔36の開口部と弁ニードル部29の外周面との境界部について]
図5は図1のB部の拡大図である。バルブピース35における第2貫通孔36の開口部には、第2貫通孔36に連接された第2溝部38が形成されている。また、第2溝部38は第2貫通孔36からの距離が離れるにしたがって、溝の深さが深くなるように傾斜する第2底部38bを有している。そして、第2溝部38と第2貫通孔36の交差箇所には、第2面取り部38aが設けられている。第2面取り部38aは円弧状の面取りであってもよいし、C面取りや、45度以外の角度の面取りであってもよい。
アーマチャ弁25の作動に伴い、第2貫通孔36の内周面36aと弁ニードル部29の外周面29aが摺動すると、摺動面に燃料に起因するデポジットが生成される場合がある。特にバイオ燃料であるFAME(Fatty Acid MethylEster)等を使用する燃料噴射装置においては、通常の燃料を使用する燃料噴射装置に比べ、摺動面でデポジットが生成され易い。
図6は、従来品である第2溝部を有しないバルブピース35´の第2貫通孔36と弁ニードル部29の摺動面で生成されたデポジットの移動をあらわしたものである。摺動面で生成されたデポジットの一部は第2貫通孔36の開口部に移動する(図6(a))。そして、移動したデポジットは第2貫通孔36の開口部に徐々に蓄積する(図6(b))。デポジットの蓄積量が多くなると、アーマチャ弁25´の作動抵抗となり、アーマチャ弁25´の作動に遅れが生じる。アーマチャ弁25´の作動遅れにより、ノズルニードル6の作動も遅れ、燃料噴射装置から所望のタイミングで所望の燃料噴射量をエンジンに供給できなくなるおそれがある。また、開口部に移動せず、摺動面に残存するデポジットも同様にアーマチャ弁25´の作動抵抗となる。
図7は、本願発明の実施例におけるバルブピース35の第2貫通孔36と弁ニードル部29の摺動面で生成されたデポジットの移動をあらわしたものである。摺動面で生成されたデポジットの一部は第2貫通孔36に連接された第2溝部38に移動する(図7(a))。第2溝部38に移動したデポジットは、第2貫通孔からの距離が離れるにしたがって溝の深さが深くなるように傾斜した第2底部38bに沿って、重力等の影響により第2溝部の径方向外側に移動する(図7(b))。したがって、従来品に比べ、第2貫通孔36の開口部に蓄積するデポジットの量を少なくすることができる。また、第2溝部38と第2貫通孔36との交差箇所に、第2面取り部38aが設けられることにより、生成されたデポジットが第2溝部38に排出されやすくなるので、第2貫通孔36とアーマチャ弁25の摺動面に残存するデポジットの量を少なくすることができる。このように、本願発明によれば、アーマチャ弁25の作動抵抗となるデポジットの量を少なくすることができ、燃料噴射装置の作動不良を防止することができる。
1 本体部、2 ノズル本体、3 燃料噴射孔、4 ユニオンナット、4a 固定リング、5 第1閉塞板、6 ノズルニードル、6a 上端部、6b 下端部、7 段部、8 突起部、9 バネ、10 制御室、11 壁、12 第1絞り孔、13 連通孔、14第2絞り孔、20 開閉弁、21 第2閉塞板、21a シート部、25 アーマチャ弁、25´ アーマチャ弁(従来)、25a 弁部、26 第1貫通孔、27 アーマチャ板部、27´ アーマチャ板部(従来)、28 第1溝部、28a 第1面取り部、28b 第1底部、29 弁ニードル部、30 排出室、31 壁、32 出口孔、33 壁、35 バルブピース、35´ バルブピース(従来)、36 第2貫通孔、38 第2溝部、38a 第2面取り部、38b 第2底部、42 バネ、43 電磁石、51 燃料入口、52 高圧室、53 低圧室、54 燃料出口、61 アーマチャボルト、63 圧力センサ、100 燃料噴射装置。

Claims (3)

  1. 燃料を噴射する燃料噴射孔が一端に形成された本体部と、
    前記本体部の内部に往復動自在に設けられ、前記燃料噴射孔を開閉するノズルニードル
    と、
    前記ノズルニードルにおける前記燃料噴射孔側とは反対側の端部である第1端部と対向
    するように前記本体部の内部に形成され、前記燃料が流入する制御室と、
    連通路を介して前記制御室と連通し、前記制御室に流入した前記燃料が前記連通路を介
    して流入する排出室と、
    前記本体内部に往復動自在に設けられ、該往復動により前記連通路を開閉するアーマチャ弁と、
    を備え、
    前記アーマチャ弁は、アーマチャ板部と、前記アーマチャ板部から延設され、先端部に前記連通路を開閉する弁機能を有する軸状の弁ニードル部とからなり、
    第2貫通孔を有し、当該第2貫通孔によって前記弁ニードル部の外周面を支持するバルブピースが設けられた燃料噴射装置において、
    前記アーマチャ板部と対向する前記第2貫通孔の開口部に、前記第2貫通孔に連設された第2溝部が形成され、
    前記第2溝部は、前記第2貫通孔の中心軸から離れるにしたがって、溝の深さが深くなるように傾斜する第2底面を有していることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記第2溝部と前記第2貫通孔の交差箇所に第2面取り部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記第2面取り部は円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射装置。

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