JP2019173190A - 細繊度アクリル系繊維及びその製造方法 - Google Patents

細繊度アクリル系繊維及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、繊度バラツキを抑制した細繊度アクリル系繊維とその製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、上記の課題を解決せんとするものであって、本発明のアクリル系繊維は、単繊維繊度が0.3dtex以上1.7dtex以下、単繊維の引張強度が2.0〜3.5cN/dtexであり、繊度変動率が5%以上25%以下であるアクリル系繊維である。【選択図】なし

Description

本発明は、生産性や風合いが良好な細繊度アクリル系繊維とその製造方法に関するものである。
アクリル系繊維は羊毛に似た風合いを持つことから、セーターや靴下などの衣料製品、あるいは獣毛調の風合いや光沢を生かした獣毛調立毛製品のパイル素材に用いられてきた。近年、その保温性や嵩高性を生かしてインナー用途への展開が盛んに進められているが、繊維製品が肌に直接触れることからソフト性、滑らかさなどの風合いの向上が求められている。
特許文献1では、ソフトな風合いを有する細繊度アクリル系繊維として、単繊維繊度0.44〜0.99dtexのアクリル系繊維とその製造方法が提案されている。
また、風合い改質剤により風合いを改良する技術も開示されており、例えば特許文献2では繊維表面にカチオン系油剤を付与することでソフトな風合いを与える方法のほか、特許文献3ではオリゴ糖を含む繊維仕上げ剤により繊維製品の風合いを向上させることが提案されている。
特開2009−161863号公報 特開2004−36064号公報 特開平8−337930号公報
特許文献1には、細繊度化によりソフト性が向上することが記載されているものの、細繊度アクリル系繊維では紡績糸、編地にした際に滑らかさに欠ける場合があった。また、このような細繊度アクリル系繊維の製造においては単糸切れが発生し易く、従来の製造方法では生産安定性は必ずしも十分ではなかった。
特許文献2および3では、表面に油剤等の機能剤を付与することでソフト性、滑らかさを付与しているが、後の紡績や染色などの加工時に該機能剤が脱落するほか、製品とした後の繰り返し使用や洗濯によっても機能剤が徐々に脱落し、ソフト性が損なわれていく懸念があった。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、生地としたときの風合いがよく、生産性、高次加工性に優れたアクリル系繊維とその製造方法を提供することが課題である。
本発明は、上記の課題を解決せんとするものであって、特定の単繊維繊度及び引張強度のアクリル系繊維において、繊度変動率を一定範囲内とすることによって上記の課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明のアクリル系繊維は、単繊維繊度が0.3dtex以上1.7dtex以下、単繊維の引張強度が2.0〜3.5cN/dtexであり、繊度変動率が5%以上25%以下であるアクリル系繊維に関する。
また本発明は、アクリロニトリル系共重合体を20〜25質量%と、溶剤75〜80質量%とからなる紡糸原液を60〜80℃に温調し、吐出孔の孔径が40〜70μm、孔長が50μm以上の紡糸ノズルから引き取り速度/吐出線速度が0.5〜1.5で吐出し、糸条が延伸工程を通過する際、該工程の一部または全部において、単一の、あるいは複数に分割された個々の糸条の幅が1m以下であり、その時の個々の糸条の総繊度(ktex)と幅(m)の比が50〜300ktex/mで、延伸倍率3.5〜7.0倍で延伸し、乾燥緻密化し、捲縮付与後、湿熱処理工程として100〜125℃で処理することを特徴とする、アクリル系繊維の製造方法に関する。
本発明によれば、繊度バラツキを低減した細繊度アクリル系繊維を得ることができ、生産性や風合いが良好なアクリル系繊維を提供することができる。
これにより、衣料用途に好適なアクリル系繊維が得られ、また、細繊度アクリル系繊維の安定的な生産が可能となる。
本発明のアクリル系繊維は、単繊維繊度が0.3dtex以上1.7dtex以下、単繊維の引張強度が2.0〜3.5cN/dtexであり、繊度変動率が5%以上25%以下であることを特徴とするものである。
本発明のアクリル系繊維の形態は、フィラメント、ステープル、トウ等、いずれの態様であってもよく、また、紡績糸や織物、編地などの高次加工品の態様であってもよい。
本発明のアクリル系繊維を構成するアクリル系重合体は繊維形成が可能であれば特に限定はないが、アクリロニトリルを80質量%以上、好ましくは90質量%以上含むものが好適に用いられ、アクリロニトリル単体からなる重合体のほか、共重合成分を任意に含むことができる。共重合成分としてはアクリル酸、メタクリル酸またはこれらのエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのオレフィン系モノマー、あるいはアリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリルスルホン酸、メタリルスルホン酸及びP−スチレンスルホン酸などの不飽和スルホン酸またはこれらの塩類などを用いることができ、特にアクリル酸メチルやメタリルスルホン酸ナトリウムが好ましく用いられる。
また、本発明で用いられる重合体には、必要に応じ、添加剤として、重合開始剤、pH調整剤及び分子量調整剤等を配合することができる。
上記のような構成からなる重合体は、後述の製造方法によってアクリル系繊維とすることができ、その特徴を次に示す。
本発明のアクリル系繊維は、単繊維繊度が0.3dtex以上1.7dtex以下であり、好ましくは0.4〜1.1dtexである。単繊維繊度が0.3dtex以上であることで紡績加工におけるカード等の工程通過性に優れ、1.7dtex以下であることで繊維製品として用いたときに優れたソフトな風合いを得ることができる。なお、本発明における単繊維繊度は、後述する測定方法で測定した値をいう。
本発明のアクリル系繊維は、引張強度が2.0cN/dtex以上、3.5cN/dtex以下であり、好ましくは2.5cN/dtex以上、3.3cN/dtex以下である。引張強度が2.0cN/dtex以上であることで細繊度繊維であっても紡績時のフライ発生を抑え、紡績工程の通過性を良好に保つことが可能である。一方、3.5cN/dtex以下とすることで、延伸工程での張力負荷が低減し、延伸バラツキによる繊度バラツキを抑えることが可能となる。なお、本発明における引張強度は、後述する測定方法で測定した値をいう。
本発明のアクリル系繊維は、繊度変動率が5%以上25%以下であり、好ましくは6%以上20%以下、さらに好ましくは7%以上15%以下である。本発明者らは、細繊度のアクリル系繊維では繊度のバラツキが太繊度のものよりも大きくなる傾向にあるため、異なる繊度の繊維が混在することで繊維の弾性や摩擦性が異なり紡績糸、編地にした際に滑らかさに欠けること、また、細繊度ゆえに繊度バラツキが生じると細繊度の繊維に単糸切れが発生しやすく、生産が安定しないことを突き止め、繊度変動率を上記範囲内とすることでそれらの問題を解決できることを見出した。繊度変動率が25%以下であることで、繊維の太細もなく繊維製品としたときにソフトで滑らかな風合いを得ることができる他、該アクリル系繊維の製造工程においては細糸が抑制されることで単糸巻付き等のトラブル回避になり、また細糸に起因する弱糸の低減により紡績工程でのカード通過性が向上し、紡績糸の品質も向上する。一方、上記理由からは、繊度変動率は小さければ小さいほど良い。しかし、繊度変動率を5%未満に抑えるには口金の孔数を減らす、紡糸速度を下げる、延伸倍率を下げるなどの方法が考えられるが、生産能力が著しく低下することから工業的に不利であり、5%以上とするのが現実的である。
なお、上記アクリル系繊維の繊度変動率は具体的には後述するように、繊維横断面の光学顕微鏡観察により測定されるものとする。
上記の特徴を満たすアクリル系繊維の製造方法としては例えば以下のような製造方法をとることができるが、本発明のアクリル系繊維が得られる限り特に制限はされない。
本発明で用いることができるアクリル系重合体は前述のとおりであるが、その重合方法は特に制限はなく、懸濁重合法、乳化重合法、界面重合法、溶液重合法等、一般的な重合方法を用いることが可能である。また、重合工程で使用する溶媒は重合体を溶解できる限り制限は無く、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOという。)、ジメチルアセトアミド(以下、DMAcという。)、ジメチルホルムアミド(以下、DMFという。)、及びN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒や、チオシアン酸ナトリウム水溶液、硝酸水溶液、塩化亜鉛水溶液等の無機水溶液等を使用することができる。DMSOを用いた湿式紡糸において紡糸性に優れ、緻密性にも優れることから、重合方法もDMSOを使った溶液重合法が望ましい。
本発明の合成繊維の紡糸方法は、乾式紡糸法、湿式紡糸法、及び乾湿式紡糸法が採用できるが、中でも凝固工程でのバラツキ抑制に有利な湿式紡糸法が好適である。
重合体を溶剤に溶解した紡糸原液において、アクリル系重合体の濃度は20〜25質量%、溶剤の割合(溶剤比率)を75〜80質量%にすることが好ましく、より好ましくはアクリル系重合体の割合が21〜24質量%、溶剤の割合は76〜79質量%である。重合体の濃度が20質量%以上であれば、溶媒の拡散速度が十分に速く、凝固ばらつきが抑制された均一な組成の糸条が得られる。また、重合体の濃度が25質量%以下であれば凝固の際に糸条に適度な延伸性が付与され、良好な紡糸性が得られる。
紡糸工程で口金から吐出する部分でのポリマー温度は60〜80℃が好ましく、より好ましくは70〜75℃である。60℃以上とすることで紡糸原液の粘度を低下させることができ、吐出線速度が高くなることで紡糸ドラフトが低下し、紡糸糸条の延伸性が向上することで延伸バラツキを抑制することができる他、細繊度アクリル系繊維の生産における延伸切れを低減することも可能である。また、80℃以下とすることでポリマーの熱劣化を抑制でき、繊維の黄変を低減することの他、ポリマー差の熱分解による強度低下を回避することで衣料用途に好適な白度の高いアクリル系繊維を得ることができる。
紡糸に用いる口金吐出孔の孔径は40〜70μm、孔長が50μm以上であることが望ましい。口金吐出孔の孔径がこの範囲にあることで適正な吐出線速度が得られ、良好な延伸性が付与される。また、孔長がこの範囲にあることで口金の背面圧を確保することができ、口金の各孔に紡糸原液が均等に分配されることで繊度変動率が抑制される。
紡糸ノズルから紡糸原液を吐出する際の引き取り速度/吐出線速度は0.5〜1.5、であることが好ましく、0.7〜1.2であることがより好ましい。この値が0.5以上であることで紡糸糸条が適度な張力を保ち、隣接する単糸同士が接着せずに紡糸することが可能であり、1.5以下であることで過剰な張力による単糸切れを抑制することが可能である。
湿式紡糸法、乾湿式紡糸法を用いる場合、紡糸浴液の温度は30℃〜45℃が好ましく、より好ましくは35〜40℃である。温度が30℃以上とすることで繊維形成後の延伸性が良好で優れた紡糸性が得られ、また45℃以下とすることで適切な凝固速度が得られ形成されるボイドのサイズを抑制することが可能である。
また、湿式紡糸、乾湿式紡糸を行う際、繊維を凝固させるための凝固浴に用いる紡糸浴液としては、溶剤/貧溶媒の混合液が用いられるのが通常であるが、溶剤の分離、回収が比較的容易であるという点から溶剤/水混合溶液が好ましい。溶剤/水の混合溶液を用いる場合、紡糸浴液の溶剤濃度は50〜70質量%が好ましく、55〜65質量%がより好ましい。溶剤濃度が50質量%以上とすることで適切な凝固速度が得られ細繊度繊維においても安定して紡糸することが可能であり、70質量%以下とすることで単糸間の接着等を回避することが可能である。
糸条が延伸工程を通過する際、該工程の一部または全部において、単一の、あるいは複数に分割された個々の糸条束の幅が1m以下であり、その時の個々の糸条束の総繊度(ktex)と幅(m)の比が50〜300ktex/mであることが望ましい。50ktex/m以上であることで延伸浴中における液流の乱れの影響が軽減され、延伸切れを抑制することができ、また300ktex/m以下であることで糸条束の昇温バラツキを抑制し、均一に延伸することが可能となる。
延伸倍率における総延伸倍率は好ましくは3.5〜7.0倍、より好ましくは4.0〜6.0倍、さらに好ましくは4.0〜5.0倍である。3.5倍以上とすることで、繊維製品として必要な強度を付与することができ、7.0倍以下とすることで延伸切れや延伸バラツキを抑制することができる。
紡糸工程以降、延伸、水洗、乾燥緻密化と油剤とを行い、さらに捲縮付与工程に続いて熱緩和処理を施すことができる。
捲縮付与工程に続く熱緩和処理工程において、熱処理機内のトウ密度は0.2〜0.8g/cmであることが望ましいく、より好ましくは0.3〜0.7g/cmである。0.2g/cm以上であることで熱処理機からのスチームの漏れ出しがなく安定して熱処理可能であり、0.8g/cm以下であることでトウの内部まで均一に熱処理することが可能である。
糸条を乾燥緻密化する工程における弛緩率は1〜7%であることが好ましく、2〜6%がより好ましい。弛緩率とは、乾燥緻密化工程入りの糸条速度と乾燥緻密化工程出の糸条速度の比であり、次式
乾燥緻密化工程の弛緩率(%)=(乾燥緻密化工程入りの糸条速度−乾燥緻密化工程出の糸条速度)/乾燥緻密化工程入りの糸条速度×100
で示される。
乾燥緻密化工程での弛緩率が上記の範囲であると、糸条の収縮に伴い適切な張力をかけることができ、内部の微小ボイドを効果的に縮小させることが可能となる。乾燥緻密化工程における乾燥方法は特に制限は無く、熱ローラー、熱風吹付け等の方法を取ることができる。合成繊維中のボイドをより小さくするには、乾燥緻密化工程の乾燥温度を上げることや、乾燥時間を長くするといった方法が挙げられる。
かくして得られる本発明のアクリル系繊維は、繊度変動率が小さく、繊維径のバラツキが小さいため、ソフトで滑らかな風合いを与えることから衣料用途に好適に用いることができ、さらに生産時の糸切れも抑制され、高次加工性も優れたアクリル系繊維を得ることができる。
本発明のアクリル系繊維は紡績糸として衣料に用いられることが好ましく、本発明のアクリル系繊維を用いて製造される紡績糸は、本発明のアクリル系繊維のみからなるものでも、他の素材やアクリル系繊維を含んでいるものでもよい。本発明のアクリル系繊維は、紡績工程におけるネップ・フライも抑制されたものとなる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)単繊維繊度
JIS L1015:2010化学繊維ステープル試験方法に記載のA法に準拠して測定した。
(2)引張強度
JIS L1015:2010化学繊維ステープル試験方法に記載の標準時試験法に準拠して測定した。
(3)繊度変動率
繊度変動率については繊維横断面の光学顕微鏡観察により定量した。以下に測定手順を示す。
測定試料である繊維束を任意の長さにカットし、その中から構成本数が100〜1000本となるよう試料を取り、手で引き揃えて繊維の方向を揃えた後、先端をこより状に細め、孔径1mmの孔が開いた厚み0.5mmの銅板に繊維試料を通し、観察時に繊維試料が抜け落ちない程度に引き入れた。
剃刀を用い、銅板の表面に沿って繊維試料を水平に切断し、厚み0.5mmの繊維束薄板サンプルを作成した。光学顕微鏡BX−51(オリンパス社製)を用い、倍率400倍で繊維横断面を観察した。任意に繊維断面50本分の繊維断面画像を選択し、その最小外接円(繊維断面に外接し、直径が最小となる円)の直径を測定し、平均値と標準偏差を求め、次の式
繊度変動率(%)=標準偏差÷繊維断面50本分の最小外接円の直径の平均値(μm)×100
で繊度変動率(%)を求めた。
(4)生産安定性
アクリル系繊維100t生産あたりの紡糸・延伸・水洗の各工程におけるローラー巻付き発生回数の平均値が、1.5回未満/100t生産の場合を「◎」、1.5回以上2.5回未満/100t生産の場合を「○」、2.5回以上/100t生産の場合を「×」とし、◎または○の場合に生産安定性に優れるものと判定した。
(5)紡績性評価
アクリル系繊維100%の構成で、豊田自動織機製カードマシンCK7Dを用い、ドッファー回転数40rpm、ドッファー表面速度63m/min、紡出太さ420ゲレン/6ydでアクリル系繊維100kgをスライバーに加工した際の、カード工程におけるフライ発生量を測定した。フライ発生率(発生したフライの重量÷加工したアクリル系繊維の重量)が0.10質量%未満のものを「◎」、0.10質量%以上0.30質量%未満のものを「○」、0.30質量%以上0.70%未満のものを「△」、0.70質量%以上のものを「×」とし、◎または○のものを合格とした。
(6)風合い評価
アクリル系繊維100重量%からなる綿番手で80番手の紡績糸を作製した。この紡績糸を用い、フライス編機で目付90g/m、編地密度36ウェール/inch、45コース/inch、厚み0.4mmである生成りの編地を作製し、その風合いを5人の判定員によって評価した。
判定員の内5人全員が柔らかな風合いと判定した場合を「◎」、4人の場合は「○」、2〜3人の場合は「△」、0〜1人の場合は「×」とし、◎または○のものを合格とした。
[実施例1]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が24質量%、溶剤比率が76質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により65℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長70μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.0となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.65m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を150ktex/mとして4.5倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、110℃で室熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は0.7dtex、単繊維引張強度は2.5cN/dtex、繊度変動率は9%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は1.0回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.05質量%であった。
[実施例2]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が24質量%、溶剤比率が76質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により65℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長70μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.2となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.65m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を280ktex/mとして4.5倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、105℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は1.1dtex、単繊維引張強度は2.6cN/dtex、繊度変動率は13%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は1.2回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.07質量%であった。
[実施例3]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により70℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長70μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が0.7となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.30m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を70ktex/mとして3.5倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、102℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は1.7dtex、単繊維引張強度は3.1cN/dtex、繊度変動率は11%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は1.6回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.15質量%であった。
[実施例4]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により70℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径45μm、孔長60μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.5となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.65m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を230ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、120℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は0.5dtex、単繊維引張強度は3.3cN/dtex、繊度変動率は19%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は2.0回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.09質量%であった。
[実施例5]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により80℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径40μm、孔長50μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.5となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.40m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を90ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、102℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は0.3dtex、単繊維引張強度は3.5cN/dtex、繊度変動率は22%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は2.4回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.08質量%であった。
[比較例1]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により60℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径70μm、孔長70μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.0となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.50m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を200ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、110℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は2.2dtex、単繊維引張強度は2.4cN/dtex、繊度変動率は20%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は1.8回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.18質量%であった。
[比較例2]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が18質量%、溶剤比率が82質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により60℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径40μm、孔長50μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.5となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を1.30m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を40ktex/mとして3.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、110℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は1.1dtex、単繊維引張強度は1.8cN/dtex、繊度変動率は19%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は2.7回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.41質量%であった。
[比較例3]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により60℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長60μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.2となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.65m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を230ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、130℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は1.1dtex、単繊維引張強度は2.8cN/dtex、繊度変動率は31%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は2.1回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.62質量%であった。
[比較例4]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により50℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長60μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.2となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を1.40m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を90ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、110℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は1.5dtex、単繊維引張強度は2.8cN/dtex、繊度変動率は30%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は2.8回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.52質量%であった。
[比較例5]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により60℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径80μm、孔長40μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.3となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.40m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を160ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、120℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は1.7dtex、単繊維引張強度は3.0cN/dtex、繊度変動率は28%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は2.6回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.42質量%であった。
[比較例6]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により60℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長60μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.7となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.30m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を170ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、120℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は1.7dtex、単繊維引張強度は2.8cN/dtex、繊度変動率は32%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は3.1回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.75質量%であった。
[比較例7]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により60℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長60μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.5となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を0.10m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を330ktex/mとして5.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、110℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は0.7dtex、単繊維引張強度は2.9cN/dtex、繊度変動率は35%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は1.9回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.89質量%であった。
[比較例8]
アクリロニトリル93.8質量%、アクリル酸メチル5.0質量%、メタリルスルホン酸ソーダ1.2質量%からなるアクリル系重合体をDMSO系溶液重合により得た。アクリロニトリル系重合体比率が22質量%、溶剤比率が78質量%となるようDMSOを添加して調製した紡糸原液を、スチーム温調により60℃に温調した。前記の紡糸原液を孔径50μm、孔長60μmの丸孔口金を用い、温度39℃、濃度64質量%のDMSO水溶液からなる紡糸浴液に、紡糸引取速度/吐出線速度が1.0となるよう湿式紡糸した。さらに熱水中で延伸する際、糸条を分割することで延伸工程での個々の糸条の幅を1.10m、そのときの糸条の総繊度と幅の比を230ktex/mとして7.0倍延伸を行った。続いて乾燥緻密化、油剤付与、捲縮付与を行い、110℃で湿熱処理を行った後、乾燥、切断することによりアクリル系繊維を得た。
これにより得られたアクリル系繊維の単繊維繊度は2.2dtex、単繊維引張強度は2.8cN/dtex、繊度変動率は20%であった。
このアクリル系繊維の生産時における紡糸・延伸・水洗の各工程でのローラー巻付き発生回数の平均値は1.2回/100t生産であり、このアクリル系繊維100%の構成で紡績加工を行った際のフライ発生率は0.25質量%であった。
Figure 2019173190

Claims (2)

  1. 単繊維繊度が0.3dtex以上1.7dtex以下、単繊維の引張強度が2.0〜3.5cN/dtexであり、繊度変動率が5%以上25%以下であるアクリル系繊維。
  2. アクリロニトリル系共重合体を20〜25質量%と、溶剤75〜85質量%とからなる紡糸原液を60〜80℃に温調し、吐出孔の孔径が40〜70μm、孔長が50μm以上の紡糸ノズルから引き取り速度/吐出線速度が0.5〜1.5で吐出し、糸条が延伸工程を通過する際、該工程の一部または全部において、単一の、あるいは複数に分割された個々の糸条の幅が1m以下であり、その時の個々の糸条の総繊度(ktex)と幅(m)の比が50〜300ktex/mで、延伸倍率3.5〜7.0倍で延伸し、乾燥緻密化し、捲縮付与後、湿熱処理工程として100〜125℃で処理することを特徴とする、請求項1に記載のアクリル系繊維の製造方法。
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