JP2019172846A - 重合体及びそれを含む樹脂組成物 - Google Patents

重合体及びそれを含む樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2019172846A
JP2019172846A JP2018063303A JP2018063303A JP2019172846A JP 2019172846 A JP2019172846 A JP 2019172846A JP 2018063303 A JP2018063303 A JP 2018063303A JP 2018063303 A JP2018063303 A JP 2018063303A JP 2019172846 A JP2019172846 A JP 2019172846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polymer
formula
resin composition
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018063303A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019172846A5 (ja
JP7073845B2 (ja
Inventor
崇洋 坂口
Takahiro Sakaguchi
崇洋 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Chemical Corp filed Critical Nissan Chemical Corp
Priority to JP2018063303A priority Critical patent/JP7073845B2/ja
Publication of JP2019172846A publication Critical patent/JP2019172846A/ja
Publication of JP2019172846A5 publication Critical patent/JP2019172846A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7073845B2 publication Critical patent/JP7073845B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

【課題】光学部材の用途に用いられる優れた紫外線吸収性、可視光透明性、耐熱性及び耐光性を有する新規な重合体、及び該重合体を含む樹脂組成物を提供する。【解決手段】特定の一般式(1)乃至式(4)で表される構造単位のうち、少なくとも1種の構造単位を有する、重量平均分子量1,000乃至500,000の、ヒドロキシ基を少なくとも3つ有するベンゾフェノン誘導体とジエポキシ化合物とから合成される付加重合体、及び該重合体を含む樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ヒドロキシ基を少なくとも3つ有するベンゾフェノン誘導体とジエポキシ化合物とから合成される重合体、及び該重合体を含む樹脂組成物に関する。
眼鏡レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、非球面レンズ、光ディスク、光ファイバー、光導波路等の光学部材の分野では、可視光域の透明性に優れた高分子材料を採用した透明樹脂が多用されている。
近年、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、発光ダイオード、太陽電池、CCD/CMOSイメージセンサ等の電子デバイスの分野においても、保護膜、平坦化膜、絶縁膜、反射防止膜、屈折率制御膜、マイクロレンズ、層内レンズ、光導波路、フィルム基材等の光学部材向けに、可視光域の透明性に優れた高分子材料を採用した透明樹脂が多用されている。
このような光学部材の用途では、透明性だけでなく優れた耐光性が要求される場合が多い。しかし、上記高分子材料を採用した透明樹脂を主体とする光学部材は、紫外線の作用により劣化し、変色等の品質劣化を引き起こすため、長期の使用に耐えられないことが知られている。
光学部材の耐光性を改善することを目的として、紫外線吸収剤を配合することが一般的に行われている(特許文献1乃至特許文献4)。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、サリシレート(salicylate)系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、オキサニリド系紫外線吸収剤及びマロン酸エステル系紫外線吸収剤が知られている。
また、光学部材の耐光性を改善する目的以外にも、例えば、光学部材に紫外線吸収性を具備させて紫外線遮蔽機能や反射防止機能等を付与することを目的として、前記の紫外線吸収剤を配合することが行われている(特許文献5乃至特許文献8)。
しかし、これら公知の紫外線吸収剤は、そのほとんどが低分子化合物である。そのため、紫外線吸収剤を含む透明樹脂組成物を加熱して成形加工又は硬化膜を形成する際に、配合した紫外線吸収剤の揮発や熱分解により、所望の耐光性や紫外線吸収性を得られない、装置を汚染する、作業者の健康を阻害する、等の問題を引き起こす。さらに、配合した紫外線吸収剤は、成形体や硬化膜の表面から経時的にブリードアウトすること、使用環境において雨、洗剤を含む水、溶剤等により溶出するため、製品の外観を損ね、長期間の耐光性付与が困難であることが知られている。
特開2009−51992号公報 特開2010−265170号公報 特開2010−286644号公報 特開2013−82233号公報 特開平9−265059号公報 特開2003−107202号公報 特開2006−243153号公報 特開2007−99943号公報
本発明は、前記の事情に基づいてなされたものであり、その目的は、前記問題を解消することができる優れた紫外線吸収性、可視光透明性、耐熱性及び耐光性を有する重合体を提供することである。また、本発明の他の目的は、優れた紫外線吸収性、可視光透明性、耐熱性及び耐光性を有する塗膜を形成できる、前記重合体を含む樹脂組成物を提供することである。さら、本発明の他の目的は、前記重合体を含む樹脂組成物から作製される、優れた透明性、耐熱性及び耐光性を有する紫外線吸収膜、保護膜、平坦化膜、絶縁膜、反射防止膜、屈折率制御膜、マイクロレンズ、層内レンズ、光導波路、フィルム基材等の光学部材を提供することである。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の第1態様は、下記式(1)乃至式(4)で表される構造単位のうち、少なくとも1種の構造単位を有する、重量平均分子量1,000乃至500,000の重合体である。
(式中、A及びAはそれぞれ独立に水素原子又はヒドロキシ基を表し、且つ該A及びAのうち少なくとも1つはヒドロキシ基を表し、2つのaはそれぞれ独立に0乃至3の整数を表し、bは0乃至4の整数を表し、cは0乃至2の整数を表し、Xは芳香族環、脂肪族環及び含窒素複素環からなる群から選択される環、エーテル結合、もしくはエステル結合を含む2価の有機基、又は前記環もしくは炭素原子数1乃至6のアルキレン基及びエーテル結合もしくはエステル結合を含む2価の有機基を表す。)
本発明の第1態様の重合体の原料モノマーは、下記式(5a)又は式(5b)で表される化合物即ちジエポキシ化合物、及び下記式(6a)又は式(6b)で表される化合物即ちベンゾフェノン誘導体である。
(式中、A、A、a、b、c及びXは本発明の第1態様における定義と同義である。)
本発明の第1態様の重合体は、さらに下記式(7a)又は式(8a)で表される構造単位を有してもよい。
(式中、Xは本発明の第1態様における定義と同義であり、Yは下記式(I)又は式(II)で表される2価の有機基を表す。)
(式中、Zは2価の芳香族炭化水素基又は2価の脂肪族炭化水素基を表し、該2価の芳香族炭化水素基又は2価の脂肪族炭化水素基は置換基としてヒドロキシ基を少なくとも1つ有していてもよく、m及びnはそれぞれ独立に0又は1を表し、Zは単結合、スルホニル基、スルフィド結合(−S−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合[−C(=O)O−]、2価の芳香族炭化水素基、2価の脂肪族炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基と2価の脂肪族炭化水素基との組み合わせを表し、該2価の脂肪族炭化水素基は水素原子の一部又は全部がフェニル基又はハロゲノ基で置換されていてもよく、Ar及びArはそれぞれ独立にフェニレン基又はナフチレン基を表し、該フェニレン基又はナフチレン基は置換基としてフェニル基、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲノ基、又は炭素原子数1乃至6のアルコキシ基を少なくとも1つ有してもよい。)
本発明の第1態様の重合体は、さらに下記式(7b)又は式(8b)で表される構造単位を有してもよい。
(式中、Xは本発明の第1態様における定義と同義であり、Yは下記式(III)乃至式(V)で表される2価の有機基のうちいずれかを表す。)
(式中、Rは炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアルケニル基もしくはアルキニル基、フェニル基、又はベンジル基を表し、該フェニル基又はベンジル基は置換基として炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲノ基、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を少なくとも1つ有していてもよく、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアルケニル基もしくはアルキニル基、フェニル基、又はベンジル基を表し、該フェニル基又はベンジル基は置換基として炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲノ基、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を少なくとも1つ有していてもよい。)
本発明の第2態様は、前記重合体を50質量%以上含む紫外線吸収剤、又は前記重合体のみからなる紫外線吸収剤である。
本発明の第3態様は、前記重合体を含有する樹脂組成物である。
本発明の第3態様の樹脂組成物は、波長365nmでの透過率が70%未満の紫外線吸収膜形成用樹脂組成物、又はレンズ形成用樹脂組成物である。
本発明の重合体は、優れた紫外線吸収性及び可視光透明性を有すると共に耐熱性及び耐光性にも優れるため、紫外線吸収剤として有用である。
また、本発明の重合体は、優れた紫外線吸収性、可視光透明性、耐熱性及び耐光性を有する塗膜を形成できる樹脂組成物に使用される重合体として有用である。
該重合体を含む樹脂組成物から形成される塗膜は、優れた透明性、耐熱性及び耐光性を有する紫外線吸収膜、保護膜、平坦化膜、絶縁膜、反射防止膜、屈折率制御膜、マイクロレンズ、層内レンズ、光導波路、フィルム基材等の光学部材として好適である。
本発明は、ヒドロキシ基を少なくとも3つ有するベンゾフェノン誘導体とジエポキシ化合物とから合成される重合体、及び該重合体を含む樹脂組成物である。以下、前記重合体の原料モノマー、及び前記樹脂組成物の各成分の詳細を説明する。
本発明の重合体の原料モノマーは、前記式(5a)又は式(5b)で表されるジエポキシ化合物と、前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体である。
<ジエポキシ化合物>
前記式(5a)又は式(5b)で表されるジエポキシ化合物としては、例えば、
ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAPジグリシジルエーテル、ビスフェノールAFジグリシジルエーテル、ビスフェノールBPジグリシジルエーテル、ビスフェノールCジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールMジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールPジグリシジルエーテル、ビスフェノールPHジグリシジルエーテル等のビスフェノール型エポキシ化合物、並びにこれらの水素化物及び臭素化物、
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、炭素原子数が2乃至9(好ましくは2乃至4)のアルキレン基を含むポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ジシクロペンタジエンジエポキシド、1,2:8,9−ジエポキシリモネン、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビシクロノナジエンジエポキシド等の脂環式エポキシ化合物、
フタル酸ジグリシジル、イソフタル酸ジグリシジル、テレフタル酸ジグリシジル、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、フマル酸ジグリシジル、マレイン酸ジグリシジル等のグリシジルエステル型エポキシ化合物及びこれらの水素化物、
モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、モノメチルジグリシジルイソシアヌレート、モノエチルジグリシジルイソシアヌレート、モノプロピルジグリシジルイソシアヌレート、モノブチルジグリシジルイソシアヌレート、フェニルジグリシジルイソシアヌレート、2−クロロフェニルジグリシジルイソシアヌレート、ベンジルジグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジグリシジルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5,5−ジエチルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5−エチル−5−フェニルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5−アリル−5−イソプロピルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5−アリル−5−イソブチルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5−エチル−5−イソアミルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5−β−ブロモアリル−sec−ブチルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5−イソプロピル−5−β−ブロモアリルバルビツール酸、1,3−ジグリシジル−5−エチル−5−ノルマルブチルバルビツール酸、1,3−ジグリシジルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−エチルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−フェニルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−ベンジルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5,5−ジエチルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5,5−ジフェニルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−エチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−エチル−5−フェニルヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−ヒドロキシメチル−ヒダントイン、1,3−ジグリシジル−5−(2−シアノエチル)ヒダントイン、ジ(4,5−エポキシペンチル)ヒダントイン等の含窒素複素環を有するエポキシ化合物、
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジフェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシプロポキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシプロポキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3,5−ジフェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシプロポキシ)−3,5−ジフェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス{4−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]フェニル}フルオレン、9,9−ビス(5−グリシジルオキシ−1−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシプロポキシ)−2−ナフチル]フルオレン等のビスアリールフルオレン骨格を有するエポキシ化合物が挙げられる。
なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<ベンゾフェノン誘導体>
前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体としては、例えば、少なくとも2位又は2’位にヒドロキシ基が置換されたトリヒドロキシベンゾフェノン、少なくとも2位又は2’位にヒドロキシ基が置換されたテトラヒドロキシベンゾフェノン、少なくとも2位又は2’位にヒドロキシ基が置換されたペンタヒドロキシベンゾフェノン、少なくとも2位又は2’位にヒドロキシ基が置換されたヘキサヒドロキシベンゾフェノン、少なくとも2位又は2’位にヒドロキシ基が置換されたヘプタヒドロキシベンゾフェノン、少なくとも2位又は2’位にヒドロキシ基が置換されたオクタヒドロキシベンゾフェノン、少なくとも2位又は2’位にヒドロキシ基が置換されたノナヒドロキシベンゾフェノン、デカヒドロキシベンゾフェノンが挙げられる。入手性の観点から、下記式(6−1)乃至式(6−5)で表される化合物が好ましい。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、前記重合体を得る方法は特に限定されないが、一般的には、原料化合物となる前記ジエポキシ化合物と前記ベンゾフェノン誘導体との重付加反応によって製造することができる。
<その他の化合物>
また、本発明においては、重合体の相溶性や溶解性、光学特性を調整することを目的として、前記ジエポキシ化合物との重付加反応の相手として、前記ベンゾフェノン誘導体に加えてさらに他の化合物(以下、本明細書では化合物Xと略称する。)を用いてもよい。化合物Xとしては、本発明の効果を損なわない限り特に制限は無く、例えば、
レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシアリール化合物、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、5,5’−(1−メチルエチリデン)−ビス[1,1’−(ビスフェニル)−2−オール]プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタン、ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、ビス(5−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,4,4−トリメチルシクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,4−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、1,4−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、4,4’−ビフェノール、1,1’−ビ−2−ナフトール、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(5−ヒドロキシ−1−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン、4−ヒドロキシ安息香酸−4−ヒドロキシフェニル等のビス(ヒドロキシアリール)化合物、
フタル酸、イソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、テレフタル酸、1,2,3,6‐テトラヒドロフタル酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジグリコール酸、アセトンジカルボン酸、2,2’−チオジグリコール酸、3,3’−ジチオジプロピオン酸等のジカルボン酸化合物、
モノアリルイソシアヌル酸、モノメチルイソシアヌル酸、モノエチルイソシアヌル酸、モノプロピルイソシアヌル酸、モノブチルイソシアヌル酸、フェニルイソシアヌル酸、2−クロロフェニルイソシアヌル酸、ベンジルイソシアヌル酸、バルビツール酸、5,5−ジメチルバルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸、5−エチル−5−フェニルバルビツール酸、5−アリル−5−イソプロピルバルビツール酸、5−アリル−5−イソブチルバルビツール酸、5−エチル−5−イソアミルバルビツール酸、5−β−ブロモアリル−sec−ブチルバルビツール酸、5−イソプロピル−5−β−ブロモアリルバルビツール酸、5−エチル−5−ノルマルブチルバルビツール酸、ヒダントイン、5−メチルヒダントイン、5−エチルヒダントイン、5−フェニルヒダントイン、5−ベンジルヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ジエチルヒダントイン、5,5−ジフェニルヒダントイン、5−エチル−5−メチルヒダントイン、5−エチル−5−フェニルヒダントイン、5−(ヒドロキシメチル)ヒダントイン、5−(2−シアノエチル)ヒダントイン等の含窒素複素環式化合物が挙げられるが、これらの例に限定されるわけではない。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記重付加反応は、前記原料化合物を、ベンゼン、トルエン、キシレン、乳酸エチル、乳酸ブチル、ピルビン酸メチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−ブタノン、2−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル及びN−メチルピロリドン等の有機溶剤に溶解させた溶液状態で行なうことが好ましい。そして、この反応においては、例えば、
トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−ノニルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン等のホスフィン類、
テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ(4−メチルフェニル)ボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ(4−メトキシフェニル)ボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ(4−フルオロフェニル)ボレート等の四級ホスホニウム塩類、
トラエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリプロピルアンモニウムクロリド、ベンジルトリプロピルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩類を触媒として用いることも可能である。
前記重付加反応の反応温度及び反応時間は、使用する化合物、濃度等に依存するものであるが、反応時間0.1時間乃至100時間、反応温度20℃乃至200℃の範囲から適宜選択される。前記触媒を用いる場合、前記重付加反応に使用する原料化合物の全質量に対して0.001質量%乃至30質量%の範囲で用いることができる。このようにして得られる重合体は、通常、前記有機溶剤に溶解した溶液状態であり、この状態で単離することなく、本発明の樹脂組成物に用いることもできる。
また、前記のようにして得られた重合体の溶液を、攪拌させたヘキサン、ジエチルエーテル、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、水等の貧溶媒に投入して該重合体を再沈殿させ、生成した沈殿物をデカンテーション又はろ過し、必要に応じて洗浄後、常圧又は減圧下で常温乾燥又は加熱乾燥することで、該重合体をオイル状物又は粉体とすることができる。このような操作により、前記重合体と共存する未反応化合物及び前記触媒を除去することができる。本発明においては、前記重合体のオイル状物又は粉体をそのまま用いてもよく、あるいはそのオイル状物又は粉体を、例えば後述する溶剤に再溶解して溶液の状態として用いてもよい。
また、前記重付加反応において、前記のジエポキシ化合物との重付加反応の相手として、前記ベンゾフェノン誘導体のみを用いる場合、前記ジエポキシ化合物と前記ベンゾフェノン誘導体とのモル比は、1:1乃至1:2であり、好ましくは1:1.02乃至1:1.8であり、より好ましくは1:1.05乃至1:1.6である。
前記ジエポキシ化合物との重付加反応の相手として、前記ベンゾフェノン誘導体及び前記化合物Xを用いる場合、前記ジエポキシ化合物と、前記ベンゾフェノン誘導体及び前記化合物Xの合計とのモル比は、1:1乃至1:2であり、好ましくは1:1.02乃至1:1.8であり、より好ましくは1:1.05乃至1:1.6である。前記ベンゾフェノン誘導体と前記化合物Xとのモル比は、1:0.02乃至1:50であり、好ましくは1:0.05乃至1:20であり、より好ましくは1:0.1乃至1:10である。
前記ベンゾフェノン誘導体の使用割合、又は前記ベンゾフェノン誘導体及び前記化合物Xの合計の使用割合を、前記ジエポキシ化合物の使用割合よりも多くすることによって、重付加反応過程でのゲル化を抑制することができる。
本発明の重合体を含む樹脂組成物において、該重合体は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記重合体の重量平均分子量は、通常1,000乃至500,000であり、好ましくは1,500乃至200,000であり、より好ましくは2,000乃至100,000である。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準試料としてポリスチレンを用いて得られる値である。
また、本発明の樹脂組成物に含まれる前記重合体の含有量は、用途によって異なるが、該樹脂組成物の固形分中の含有量に基づいて、通常1質量%乃至100質量%であり、好ましくは3質量%乃至90質量%である。前記重合体を添加剤(紫外線吸収剤)として含有する場合、該重合体の含有量は1質量%乃至30質量%、好ましくは3質量%乃至20質量%である。一方、前記樹脂組成物が、眼鏡レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、非球面レンズ、光ディスク、光ファイバー、光導波路、紫外線吸収膜、保護膜、平坦化膜、絶縁膜、反射防止膜、屈折率制御膜、マイクロレンズ、層内レンズ、フィルム基材等の光学部材形成用の場合、該重合体の含有量は30質量%乃至100質量%であり、好ましくは50質量%乃至90質量%である。
本発明の樹脂組成物の調製方法は、特に限定されないが、例えば、前記重合体を溶剤に溶解し、均一な溶液とする方法が挙げられる。さらに、この調製方法の適当な段階において、必要に応じて、硬化剤、界面活性剤その他の添加剤を更に添加して混合する方法が挙げられる。
<溶剤>
本発明の樹脂組成物に含まれる溶剤としては、該樹脂組成物に含まれる重合体を溶解するものであれば特に限定されない。そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、及びN−エチルピロリドンを挙げることができる。これらの溶剤は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記溶剤の中でも、本発明の樹脂組成物を基板上に塗布して形成される塗膜のレベリング性の向上の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、2−ヘプタノン、乳酸エチル、乳酸ブチル、ピルビン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン及びγ−ブチロラクトンが好ましい。
<界面活性剤>
また、本発明の樹脂組成物は、塗布性を向上させる目的で、界面活性剤を含有することもできる。該界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップ〔登録商標〕EF301、同EF303、同EF352(以上、三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック〔登録商標〕F171、同F173、同R−30、同R−40、同R−40−LM(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム(株)製)、アサヒガード〔登録商標〕AG710、サーフロン〔登録商標〕S−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)、DFX−18、FTX−206D、FTX−212D、FTX−218、FTX−220D、FTX−230D、FTX−240D、FTX−212P、FTX−220P、FTX−228P、FTX−240G等フタージェントシリーズ((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、前記界面活性剤が使用される場合、本発明の樹脂組成物における含有量は、該樹脂組成物の固形分中の含有量に基づいて、通常0.0001質量%乃至3質量%であり、好ましくは0.001質量%乃至1質量%であり、より好ましくは0.01質量%乃至0.5質量%である。
<硬化剤>
また、本発明の樹脂組成物から形成される塗膜に耐薬品性を向上させる目的で、硬化剤を含有することもできる。
本発明の樹脂組成物に添加される硬化剤としては、例えば、多官能(メタ)アクリレート化合物、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基置換フェノール化合物、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物、及び多官能ブロックイソシアネート化合物を挙げることができる。本明細書において、(メタ)アクリレートはメタクリレート及びアクリレートを意味する。これらの硬化剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。硬化剤の含有量は、使用する塗布溶剤、使用する下地基板、要求される溶液粘度、要求される膜形状などにより変動するが、本発明の樹脂組成物の全固形分に対して0.001質量%乃至80質量%、好ましくは 0.01質量%乃至50質量%、さらに好ましくは0.05質量%乃至40質量%である。これら硬化剤は自己縮合による硬化反応を起こすこともあるが、本発明の前記重合体中に架橋性置換基が存在する場合は、それらの架橋性置換基と架橋反応を起こすことができる。
前記多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクロレート、グリセリンエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、及びε−カプロラクトン変性トリス−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートを挙げることができる。
また、前記多官能(メタ)アクリレート化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート又はヒドロキシ基を有する多官能(メタ)アクリレートに、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等のジイソシアネート化合物を反応させて合成した多官能ウレタン(メタ)アクリレートも挙げることができる。
また、前記多官能(メタ)アクリレート化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーをラジカル重合して得られるホモポリマー又はコポリマーに、(メタ)アクリル酸を反応させて合成した多官能エポキシ(メタ)アクリレートも挙げることができる。ここで、コポリマーとは、2種以上のモノマーを重合して得られるポリマーを意味する。コポリマーは、エポキシ基を有する2種以上の(メタ)アクリレートを重合して得られるコポリマーであってもよいし、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート及びその他の(メタ)アクリレートを重合して得られるコポリマーであってもよい。
前記多官能(メタ)アクリレート化合物の市販品としては、例えば、下記製品を挙げることができる。
アロニックス〔登録商標〕M−208、同M−210、同M−211B、同M−215、同M−220、同M−225、同M−233、同M−240、同M−245、同M−260、同M−270、同M−303、同M−305、同M−306、同M−309、同M−310、同M−313、同M−315、同M−321、同M−350、同M−360、同M−400、同M−402、同M−403、同M−404、同M−405、同M−406、同M−408、同M−450、同M−452、同M−460、同M−510、同M−520、同M−1100、同M−1200、同M−1210、同M−1310、同M−1600、同M−1960、同M−6100、同M−6200、同M−6250、同M−6500、同M−7100、同M−7300K、同M−8030、同M−8060、同M−8100、同M−8530、同M−8560、同M−9050(以上、東亜合成(株)製)、
KAYARAD〔登録商標〕NPGDA、同PEG400DA、同FM−400、同R−167、同HX−220、同HX−620、同R−526、同R−551、同R−712、同R−604、同R−684、同GPO−303、同TMPTA、同HDDA、同TPGDA、同KS−HDDA、同KS−TPGDA、同MANDA、同THE−330、同TPA−320、同TPA−330、同PET−30、同T−1420、同T−1420(T)、同RP−1040、同DPHA、同DPEA−12、同D−310、同D−330、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120、同FM−700、同DN−0075、同DN−2475、同TC−120S、同R−115、同R−130、同R−381、同EAM−2160、同CCR−1291H、同CCR−1235、同ZAR−1035、同ZAR−2000、同ZFR−1401H、同ZFA−1491H、同ZCR−1569H、同ZCR−1601H、同ZCR−1797H、同ZCR−1798H、同UXE−3000、同UXE−3024、同UX−3204、同UX−4101、同UXT−6100、同UX−6101、同UX−7101、同UX−8101、同UX−0937、同UXF−4001−M35、同UXF−4002、同DPHA−40H、同UX−5000、同UX−5102D−M20、同UX−5103D、同UX−5005(以上、日本化薬(株)製)、
NKエステルA−200、同A−400、同A−600、同A−1000、同A−1500、同A−2000、同ABE−300、同A−BPE−4、同A−BPE−6、同A−BPE−10、同A−BPE−20、同A−BPE−30、同A−BPEF、同A−BPP−3、同A−DCP、同A−DOD−N、同A−HD−N、同A−NOD、同A−GLY−3E、同A−GLY−9E、同A−GLY−20E、同A−TMPT、同A−TMPT−3EO、同A−TMPT−9EO、同ATM−4E、同ATM−35E、同APG−100、同APG−200、同APG−400、同APG−700、同A−PTMG−65、同A−1000PER、同A−B1206PE、同701A、同A−9300、同A−9300−1CL、同A−9300−6CL、同A−9530、同ADP−51EH、同ATM−31EH、同A−TMM−3、同A−TMM−3L、同A−TMM−3LM−N、同AD−TMP、同A−TMMT、同A−9550、同A−DPH、同A−DPH−12E、同1G、同2G、同3G、同4G、同9G、同14G、同23G、同BPE−80N、同BPE−100、同BPE−100N、同BPE−200、同BPE−500、同BPE−900、同BPE−1300N、同DCP、同DOD−N、同HD−N、同NOD−N、同NPG、同1206PE、同701、同3PG、同9PG、同TMPT、NKエコノマーA−PG5009E、同A−PG5027E、同A−PG5054E、NKオリゴU−2PPA、同U−6LPA、同U−10HA、同U−10PA、同UA−1100H、同U−4H、同U−6H、同U−4HA、同U−6HA、同U−15HA、同UA−32P、同UA−33H、同UA−53H、同U−200PA、同U−324A、同UA−160TM、同UA−290TM、同UA−4200、同UA−4400、同UA−122P、同UA−7100、同UA−W2A(以上、新中村化学工業(株)製)、
ビスコート#195、同#230、同#260、同#310HP、同#335HP、同#700HV、同#540、同#802、同#295、同#300、同#360、同#230D、BAC−45、SPDBA−S30、STAR−501(以上、大阪有機化学工業(株)製)、
ライトエステルP−2M、同EG、同2EG、同3EG、同4EG、同9EG、同14EG、同1.4BG、同NP、同1.6HX、同1.9ND、同G−101P、同G−201P、同BP−2EMK、同TMP、ライトアクリレート〔登録商標〕3EG−A、同4EG−A、同9EG−A、同14EG−A、同PTMGA−250、同NP−A、同MPD−A、同1.6HX−A、同1.9ND−A、同MOD−A、同DCP−A、同BP−4EAL、同BP−4PA、同HPP−A、同G−201P、同TMP−A、同PE−3A、同PE−4A、同DPE−6A、エポキシエステル40EM、同70PA、同200PA、同80MFA、同3002M(N)、同3002A(N)、同3000MK、同3000A、同EX−0205、AH−600、AT−600、UA−306H、UA−306T、UA−306I、UA−510H、UF−8001G、DAUA−167(以上、共栄社化学(株)製)、
アートレジン〔登録商標〕UN−333、同UN−350、同UN−1255、同UN−2600、同UN−2700、同UN−5200、同UN−5500、同UN−5590、同UN−5507、同UN−6060PTM、同UN−6200、同UN−6202、同UN−6300、同UN−6301、同UN−7600、同UN−7700、同UN−9000H、同UN−9000PEP、同UN−9200A、同UN−3320HA、同UN−3200HB、同UN−3320HC、同UN−3320HS、同UN−904、同UN−906S、同UN−901T、同UN−905、UN−906、同UN−952、同HDP−4T、同HMP−2、同H−61、同HDP−M20(以上、根上工業(株)製)、
紫光〔登録商標〕UV−1400B、同UV−1700B、同UV−2000B、同UV−2010B、同UV−2750B、同UV−3000B、同UV−3200B、同UV−3210EA、同UV−3300B、同UV−3310B、同UV−3500BA、同UV−3520TL、同UV−3610D80、同UV−3630D80、同UV−3640PE80、同UV−3700B、同UV−6100B、同UV−6300B、同UV−6640B、同UV−7000、同UV−7000B、同UV−7461TE、同UV−7510B、同UV−7550B、同UV−7600B、同UV−7605B、同UV−7610B、同UV−7620EA、同UV−7630B、同UV−7640B、同UV−7650B、同UV−NS001、同UV−NS034、同UV−NS054、同UV−NS063、同UV−NS077(以上、日本合成化学工業(株)製)、
ビームセット〔登録商標〕243NS、同255、同261、同271、同502H、同504H、同505A−6、同550B、同575、同577、同700、同710、同730、同750、同AQ−17、同EM−90、同EM−92、同371、同381(以上、荒川化学工業(株)製)、
ファンクリル〔登録商標〕FA−124AS、同FA−129AS、同FA−222A、同FA−240A、同FA−P240A、同FA−P270A、同FA−321A、同FA−324A、同FA−PTG9A、同FA−731A、同FA−121M、同FA−124M、同FA−125M、同FA−220M、同FA−240M、同FA−320M、同FA−321M、同FA−3218M、同FA−PTG9M、同FA−137M(以上、日立化成工業(株)製)、
SR212、SR213、SR230、SR238F、SR259、SR268、SR272、SR306H、SR344、SR349、SR508、CD560、CD561、CD564、SR601、SR602、SR610、SR833S、SR9003、CD9043、SR9045、SR9209、SR205、SR206、SR209、SR210、SR214、SR231、SR239、SR248、SR252、SR297、SR348、SR480、CD540、CD541、CD542、SR603、SR644、SR9036、SR351S、SR368、SR415、SR444、SR454、SR492、SR499、CD501、SR502、SR9020、CD9021、SR9035、SR350、SR295、SR355、SR399、SR494、SR9041、SR9041、CN929、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN964、CN964E75、CN964A85、CN965、CN965A80、CN966A80、CN966H90、CN966J75、CN966R60、CN968、CN980、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN983、CN985B88、CN996、CN9001、CN9002、CN9788、CN9893、CN970A60、CN970E60、CN971、CN971A80、CN972、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977C70、CN978、CN9782、CN9783、CN104、CN104A80、CN104B80、CN111、CN112C60、CN115、CN116、CN118、CN120、CN120A60、CN120A75、CN120B60、CN120B80、CN120C60、CN120C80、CN120D80、CN102E50、CN120M50、CN124、CNUVE151、CNUVE151/80、CN151、CN2203、CN2270、CN2271、CN2273、CN2274、CN307、CN371、CN550、CN551、SB401、SB402、SB404、SB500E50、SB500K60、SB510E35、SB520E35、SB520M35(以上、サートマー社製)、
DPGDA、HODA、TPGDA、PEG400DA−D、HPNDA、PETIA、PETRA、TMPTA、TMPEOTA、OTA480、DPHA、IRR214−K、IRR679、IRR742、IRR793、(ACA)Z200M、(ACA)Z230AA、(ACA)Z250、(ACA)Z251、(ACA)Z300、(ACA)Z320、(ACA)Z254F、EBECRYL〔登録商標〕145、同150、同11、同135、同40、同140、同1142、同180、同204、同205、同210、同215、同220、同230、同244、同245、同264、同265、同270、同280/151B、同284、同285、同294/25HD、同1259、同1290、同4820、同4858、同5129、同8210、同8254、同8301R、同8307、同8402、同8405、同8411、同8465、同8800、同8804、同8807、同9260、同9270、同8311、同8701、同9227EA、同436、同438、同446、同450、同524、同525、同770、同800、同810、同811、同812、同1830、同846、同851、同852、同853、同1870、同884、同885、同600、同605、同645、同648、同860、同1606、同3500、同3603、同3608、同3700、同3701、同3702、同3703、同3708、同6040、同8110、同271、同1258、同1291、同4100、同4200、同4500、同4680、同4220、同4265、同4491、同4513、同4587、同4666、同4683、同4738、同4740、同4250、同4510、KRM〔登録商標〕8200、同8200AE、同8296、同8452、同8904、同8667、同8912、同8981、同8762、同8713B、同8528(以上、ダイセル・オルネクス(株)製)、
BAEA−100、BAEM−100、BAEM−50、BEEM−50、BFEA−50、HPEA−100、CNEA−100、PNEM−50、RNEA−100、TEA−100、KUA−4I、KUA−6I、KUA−9N、KUA−10H、KUA−15N、KUA−C2I、KUA−PC2I、KUA−PEA2I、KUA−PEB2I、KUA−PEC2I、RP−274S、RP−310(以上、ケーエスエム(株)製)。
これらの多官能(メタ)アクリレート化合物は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基置換フェノール化合物としては、例えば、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、2,6−ジヒドロキシメチル−4−メチルフェノール、2,4−ジヒドロキシメチル−6−メチルフェノール、ビス(2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジヒドキシメチルフェニル)プロパン、3,3’,5,5’−テトラヒドロキシメチル−4,4’−ビスフェノール、及びこれらの化合物が有するヒドロキシメチル基の一部又は全てがメトキシメチル基、ブトキシメチル基等のアルコキシメチル基によって置換された化合物を挙げることができる。これらのヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基置換フェノール化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物としては、例えば、(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレア等の、一分子内に複数個の活性メチロール基を有する含窒素化合物であって、そのメチロール基中のヒドロキシ基の水素原子の少なくとも一つが、メチル基、ブチル基等のアルキル基によって置換された化合物を挙げることができる。
前記アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物は、複数の置換化合物を混合した混合物である場合があり、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含む混合物も存在し、そのような混合物も使用することができる。より具体的には、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン(CYTEC社製、CYMEL〔登録商標〕303、同303LF)、テトラブトキシメチルグリコールウリル(CYTEC社製、CYMEL〔登録商標〕1170)、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン(CYTEC社製、CYMEL〔登録商標〕1123)等のCYMELシリーズの商品、テトラメトキシメチルグリコールウリル(CYTEC社製、POWDERLINK〔登録商標〕1174)等のPOWDERLINKシリーズの商品、及びメチル化メラミン樹脂((株)三和ケミカル製、ニカラック〔登録商標〕MW−30HM、同MW−390、同MW−100LM、同MX−750LM)、メチル化尿素樹脂((株)三和ケミカル製、ニカラック〔登録商標〕MX−270、同MX−280、同MX−290)等のニカラックシリーズの商品、を挙げることができる。これらのアルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記多官能ブロックイソシアネート化合物とは、イソシアネート基が適当な保護基によりブロックされたイソシアネート基を一分子中2個以上有し、熱硬化時の高温に曝されると、保護基(ブロック部分)が熱解離して外れ、生じたイソシアネート基が樹脂との間で架橋反応を起こすものである。
このような多官能ブロックイソシアネート化合物は、例えば、一分子中2個以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネート化合物に対して適当なブロック剤を反応させて得ることができる。
前記多官能イソシアネート化合物としては、例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、2,6−ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)ジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)アダマンタン、2,5−ジイソシアネートメチルノルボルネン、ノルボルナンジイソシアネート、ジシクロヘプタントリイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)ベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,6−ビス(イソシアネートメチル)デカヒドロナフタレン、ビス(ジイソシアネートトリル)フェニルメタン、1,1’−メチレンビス(3−メチル−4−イソシアネートベンゼン)、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)チオフェン、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロチオフェン、及びこれらの変性化合物(例えば、イソシアヌレート体、ビウレット体、エチレングリコールアダクト体、プロピレングリコールアダクト体、トリメチロールプロパンアダクト体、エタノールアミンアダクト体、ポリエステルポリオールアダクト体、ポリエーテルポリオールアダクト体、ポリアミドアダクト体、ポリアミンアダクト体)を挙げることができる。
前記ブロック剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール、2−エトキシヘキサノール、シクロヘキサノール、オクタノール、イソノニルアルコール、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、2−エトキシエタノール、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸アミル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジエチルアミノエタノール、N,N−ジブチルアミノエタノール等のアルコール類、フェノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ニトロフェノール、クロロフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール等のフェノール類、α−ピロリドン、β−ブチロラクタム、β−プロピオラクタム、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム等のラクタム類、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、メチルイソブチルケトンオキシム、ジエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等のオキシム類、ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−ベンジル−3,5−ジメチルピラゾール、4−ニトロ−3,5−ジメチルピラゾール、4−ブロモ−3,5−ジメチルピラゾール、3−メチル−5−フェニルピラゾール等のピラゾール類、ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、ベンゼンチオール等のメルカプタン類、マロン酸ジエステル、アセト酢酸エステル、マロン酸ジニトリル、アセチルアセトン、メチレンジスルホン、ジベンゾイルメタン、ジピバロイルメタン、アセトンジカルボン酸ジエステル等の活性メチレン系化合物類、ジブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール等のアミン類、イミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイミダゾール類、メチレンイミン、エチレンイミン、ポリエチレンイミン、プロピレンイミン等のイミン類、アセトアニリド、アクリルアミド、酢酸アミド、ダイマー酸アミド等の酸アミド類、コハク酸イミド、マレイン酸イミド、フタル酸イミド等の酸イミド類、尿素、チオ尿素、エチレン尿素等の尿素化合物類を挙げることができる。また、ウレトジオン結合(イソシアネート基の2量化)による内部ブロック型であってもよい。
前記多官能ブロックイソシアネート化合物の市販品としては、例えば、下記製品を挙げることができる。
タケネート〔登録商標〕B−815N、同B−830、同B−842N、同B−846N、同B−870、同B−870N、同B−874、同B−874N、同B−882、同B−882N、同B−5010、同B−7005、同B−7030、同B−7075(以上、三井化学(株)製)、
デュラネート〔登録商標〕ME20−B80S、同MF−B60B、同MF−B60X、同MF−B90B、同MF−K60B、同MF−K60X、同SBN−70D、同17B−60P、同17B−60PX、同TPA−B80E、同TPA−B80X、同E402−B80B、同E402−B80T、同K6000(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)、
コロネート〔登録商標〕2503、同2507、同2512、同2513、同2515、同2520、同2554、同BI−301、同AP−M、ミリオネート MS−50(以上、東ソー(株)製)、
バーノック〔登録商標〕D−500、同D−550、同DB−980K(以上、DIC(株)製)、
スミジュール〔登録商標〕BL−3175、同BL−4165、同BL−4265、同BL−1100、同BL−1265、デスモジュール〔登録商標〕TPLS−2957、同TPLS−2062、同TPLS−2078、同TPLS−2117、同BL−3475、デスモサーム〔登録商標〕2170、同2265(以上、住化バイエルウレタン(株)製)、
TRIXENE BI−7641、同BI−7642、同BI−7986、同BI−7987、同BI−7950、同BI−7951、同BI−7960、同BI−7961、同BI−7963、同BI−7981、同BI−7982、同BI−7984、同BI−7986、同BI−7990、同BI−7991、同BI−7992、同BI−7770、同BI−7772、同BI−7779、同DP9C/214(以上、バクセンデンケミカルズ社製)、
VESTANAT〔登録商標〕B1358A、同B1358/100、同B1370、VESTAGON〔登録商標〕B1065、同B1400、同B1530、同BF1320、同BF1540(以上、エボニックインダストリーズ社製)。
また、前記多官能ブロックイソシアネート化合物としては、ブロックイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートをラジカル重合して得られるホモポリマー又はコポリマーを挙げることができる。ここで、コポリマーとは、2種以上のモノマーを重合して得られるポリマーを意味する。コポリマーは、ブロックイソシアネート基を有する2種以上の(メタ)アクリレートを重合して得られるコポリマーであってもよいし、ブロックイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート及びその他の(メタ)アクリレートを重合して得られるコポリマーであってもよい。このようなブロックイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、昭和電工(株)製カレンズ〔登録商標〕MOI−BM、同AOI−BM、同MOI−BP、同AOI−BP、同MOI−DEM、同MOI−CP、同MOI−MP、同MOI−OEt、同MOI−OBu、同MOI−OiPrを挙げることができる。
これらの多官能ブロックイソシアネート化合物は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では前記架橋反応を促進するための触媒として、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、スルホサリチル酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ナフタレンカルボン酸等の酸性化合物及び/又は2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、その他有機スルホン酸アルキルエステル等の熱酸発生剤を配合することができる。配合量は、本発明の樹脂組成物の全固形分に対して、0.0001質量%乃至20質量%、好ましくは0.0005質量%乃至10質量%である。
また、本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤(HALS)、密着助剤、可塑剤、増感剤等の添加剤を含むことができる。
以下、本発明の樹脂組成物の使用について説明する。
<塗膜の作製方法>
本発明の重合体を含有する樹脂組成物を用いた塗膜の作製方法について説明する。基材(例えば、PETフィルム、TACフィルム、半導体基板、ガラス基板、石英基板、シリコンウエハー及びこれらの表面に各種金属膜又はカラーフィルター等が形成された基板)上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の重合体を含有する樹脂組成物を塗布後、ホットプレート、オーブン等の加熱手段を用いてベークして塗膜を作製する。ベーク条件は、ベーク温度50℃乃至300℃、ベーク時間0.1分乃至360分間の中から適宜選択される。前記塗膜を作製する際のベークは2ステップ以上処理してもよい。また、本発明の重合体を含有する樹脂組成物から形成される塗膜の膜厚としては、例えば0.001μm乃至1000μmであり、好ましくは0.01μm乃至100μmであり、より好ましくは0.1μm乃至10μmである。
<マイクロレンズの作製方法>
本発明の重合体を含有する樹脂組成物を用いたマイクロレンズの作製方法について説明する。基材(例えば、PETフィルム、TACフィルム、半導体基板、ガラス基板、石英基板、シリコンウエハー及びこれらの表面に各種金属膜又はカラーフィルター等が形成された基板)上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の重合体を含有する樹脂組成物を塗布後、ホットプレート、オーブン等の加熱手段を用いてベークして硬化させ、樹脂膜を作製する。ベーク条件は、ベーク温度50℃乃至300℃、ベーク時間0.1分乃至360分間の中から適宜選択される。前記樹脂膜を作製する際のベークは2ステップ以上処理してもよい。また、本発明の重合体を含有する樹脂組成物から形成される樹脂膜の膜厚としては、例えば0.001μm乃至1000μmであり、好ましくは0.01μm乃至100μmであり、より好ましくは0.1μm乃至10μmである。
その後、作製された樹脂膜の上にレジストを塗布し、所定のマスクを通して露光し、必要に応じて露光後加熱(PEB)を行い、アルカリ現像、リンス、及び乾燥することにより、所定のレジストパターンを形成する。露光には、例えば、g線、I線、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーを使用することができる。次いで、加熱処理することにより、前記レジストパターンをリフローしてレンズパターンを形成する。このレンズパターンをエッチングマスクとして、該レンズパターンの下層の前記樹脂膜をエッチバックして、該レンズパターンの形状を前記樹脂膜に転写することによってマイクロレンズを作製する。
以下に実施例及び比較例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでない。
〔下記合成例で得られた重合体の重量平均分子量の測定〕
装置:日本分光(株)製GPCシステム
カラム:Shodex〔登録商標〕KF−804L及び803L
カラムオーブン:40℃
流量:1mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン
[重合体の合成]
<合成例1>
ビスフェノールAジグリシジルエーテル[jER〔登録商標〕828(三菱化学(株)製)、エポキシ当量:185.7g/eq]9.00g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン5.86g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.40g及びシクロヘキサノン60.87gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−1)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは17,100であった。
<合成例2>
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン(エポキシ当量:236.0g/eq)10.00g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン5.12g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.31g及びシクロヘキサノン61.74gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−2)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは14,500であった。
<合成例3>
9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(エポキシ当量:290.0g/eq)10.00g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン4.76g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.26g及びシクロヘキサノン60.08gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−3)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは4,400であった。
<合成例4>
9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン(エポキシ当量:311.7g/eq)10.00g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン4.43g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.24g及びシクロヘキサノン58.68gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−4)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは6,100であった。
<合成例5>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート[セロキサイド〔登録商標〕2021P((株)ダイセル製)、エポキシ当量:131.0g/eq]7.50g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン6.92g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.43g及びシクロヘキサノン59.38gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(3−1)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは3,000であった。
<合成例6>
モノアリルジグリシジルイソシアヌレート[MA−DGIC(四国化成工業(株)製)、エポキシ当量:143.5g/eq]7.50g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン6.62g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.39g及びシクロヘキサノン58.02gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−5)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは5,600であった。
<合成例7>
ビスフェノールAジグリシジルエーテル[jER〔登録商標〕828(三菱化学(株)製)、エポキシ当量:185.7g/eq]4.50g、9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン(エポキシ当量:293.0g/eq)4.50g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン5.47g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.29g及びシクロヘキサノン59.05gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−1)及び下記式(1−6)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは6,000であった。
<合成例8>
9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン(エポキシ当量:293.0g/eq)9.00g、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン5.66g、L−(+)−酒石酸0.46g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.23g及びシクロヘキサノン61.39gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−6)及び下記式(7a−1)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは2,900であった。
<合成例9>
ビスフェノールAジグリシジルエーテル[jER〔登録商標〕828(三菱化学(株)製)、エポキシ当量:185.7g/eq]8.50g、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン2.63g、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン4.01g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.34g及びシクロヘキサノン61.94gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(2−1)及び下記式(7a−2)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは5,100であった。
<合成例10>
ビスフェノールAジグリシジルエーテル[jER〔登録商標〕828(三菱化学(株)製)、エポキシ当量:185.7g/eq]9.00g、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン2.39g、テレフタル酸3.22g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.36g及びシクロヘキサノン59.87gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−7)及び下記式(7a−3)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは15,100であった。
<合成例11>
ビスフェノールAジグリシジルエーテル[jER〔登録商標〕828(三菱化学(株)製)、エポキシ当量:185.7g/eq]8.00g、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン2.12g、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン5.28g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.32g及びシクロヘキサノン62.90gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(1−8)及び下記式(7a−4)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは6,200であった。
<合成例12>
ビスフェノールAジグリシジルエーテル[jER〔登録商標〕828(三菱化学(株)製)、エポキシ当量:185.7g/eq]9.00g、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン6.23g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.36g及びシクロヘキサノン62.36gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(9)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは7,700であった。
<合成例13>
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン(エポキシ当量:236.0g/eq)9.50g、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン5.17g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.30g及びシクロヘキサノン59.89gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(10)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは7,900であった。
<合成例14>
9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン(エポキシ当量:311.7g/eq)10.50g、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン4.33g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.25g及びシクロヘキサノン60.32gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(11)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは6,000であった。
<合成例15>
9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン(エポキシ当量:293.0g/eq)10.00g、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン4.39g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.25g及びシクロヘキサノン58.56gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(12)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは9,400であった。
<合成例16>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド〔登録商標〕2021P((株)ダイセル製)、エポキシ当量:131.0g/eq)7.50g、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン6.93g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.43g及びシクロヘキサノン59.42gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(13)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは2,800であった。
<合成例17>
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン(エポキシ当量:236.0g/eq)10.50g、テレフタル酸4.07g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.33g及びシクロヘキサノン59.58gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(7a−5)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは8,200であった。
<合成例18>
9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン(エポキシ当量:293.0g/eq)10.00g、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン5.134g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.25g及びシクロヘキサノン61.51gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(7a−6)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは9,500であった。
<合成例19>
9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン(エポキシ当量:293.0g/eq)9.50g、1,1’−ビ−2−ナフトール5.57g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.24g及びシクロヘキサノン61.24gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(7a−7)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは4,200であった。
<合成例20>
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン(エポキシ当量:236.0g/eq)8.00g、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン6.53g、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.25g及びシクロヘキサノン59.14gを混合し、窒素雰囲気下において120℃で18時間反応させて、下記式(7a−8)で表されると考えられる構造単位を有する重合体を含む溶液(固形分濃度20質量%)を得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは9,000であった。
[重合体を含む樹脂組成物の調製]
<実施例1乃至実施例11>
前記合成例1乃至合成例11で得られた重合体を含む溶液を、それぞれシクロヘキサノンで希釈して固形分濃度10質量%の重合体溶液を作製し、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン(以下、本明細書ではPTFEと略称する。)製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。本実施例1乃至実施例11の樹脂組成物に含まれる重合体は、前記式(1)乃至式(4)で表される構造単位のうち、少なくとも1種の構造単位を有する。
<比較例1乃至比較例9>
前記合成例12乃至合成例20で得られた重合体を含む溶液を、それぞれシクロヘキサノンで希釈して固形分濃度10質量%の重合体溶液を作製し、孔径0.45μmのPTFE製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。本比較例1乃至比較例9の樹脂組成物に含まれる重合体は、前記式(1)乃至式(4)で表される構造単位のいずれも有さない。
[重合体と前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体とを含む樹脂組成物の調製]
<比較例10>
合成例20で得られた重合体を含む溶液5.00g、及び前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体として2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン0.10gを、シクロヘキサノン5.90gに溶解させて溶液とした。その後、得られた溶液を孔径0.45μmのPTFE製ミクロフィルターを用いてろ過して、樹脂組成物を調製した。本比較例10及び後述する比較例11乃至比較例14の樹脂組成物に含まれる重合体は、前記式(1)乃至式(4)で表される構造単位のいずれも有さない。
<比較例11>
前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体として2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンを用いた以外は、前記比較例10と同じ条件で樹脂組成物を調製した。
<比較例12>
前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体として2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンを用いた以外は、前記比較例10と同じ条件で樹脂組成物を調製した。
<比較例13>
前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体として2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンを用いた以外は、前記比較例10と同じ条件で溶液を調製した。
<比較例14>
前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体として2,3,3’,4,4’,5−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンを用いた以外は、前記比較例10と同じ条件で樹脂組成物を調製した。
[耐熱性試験前後での透過率測定]
実施例1乃至実施例11並びに比較例1乃至比較例14で調製した樹脂組成物をそれぞれ、石英基板上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において100℃で5分間ベークを行い、膜厚1μmの膜を形成した。これらの膜に対して、紫外線可視分光光度計UV−2600((株)島津製作所製)を用いて、波長200nm乃至800nmの範囲で透過率を測定した。さらにこの膜を200℃で5分間ベークした後、再び波長200nm乃至800nmの範囲で透過率を測定した。さらにこの膜を260℃で5分間ベークした後、再び波長200nm乃至800nmの範囲で透過率を測定した。100℃で5分間、200℃で5分間、260℃で5分間それぞれの条件でベーク後の膜について、波長365nmでの透過率を表1に示す。また、前記各条件でのベーク後の膜について、波長400nm乃至800nmの範囲で測定された最低透過率を表1に示す。
[耐光性試験前後での透過率測定]
実施例1乃至実施例11並びに比較例1乃至比較例14で調製した樹脂組成物をそれぞれ、石英基板上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において100℃で1分間、さらに200℃で5分間ベークを行い、膜厚1μmの膜を形成した。これらの膜に対して、紫外線可視分光光度計UV−2600((株)島津製作所製)を用いて、波長400nm乃至800nmの範囲で透過率を測定した。さらに、これらの膜に対して下記の耐光性試験を行った後、再び波長400nm乃至800nmの範囲で透過率を測定した。耐光性試験前及び耐光性試験後での、波長400nm乃至800nmの範囲で測定された最低透過率を表2に示す。
〔耐光性試験内容〕
装置:キセノン促進耐候性試験機Q−Sun Xe‐1‐B(Q−Lab Corporation製)
光源:キセノンアークランプ
光学フィルター:Window−B/SL
照度:60W/m(波長300nm乃至400nm)
ブラックパネル温度:63℃
試験時間:20時間
[屈折率測定]
実施例1乃至実施例11並びに比較例1乃至比較例14で調製した樹脂組成物をシクロヘキサノンで希釈した溶液をそれぞれ、シリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において100℃で1分間、さらに200℃で5分間ベークを行い、膜厚0.1μmの膜を形成した。これらの膜に対して、分光エリプソメーターM−2000(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン(株))を用いて波長550nmの屈折率を測定した。評価結果を表2に示す。
表1の結果から、本発明の重合体を含む実施例1乃至実施例11の樹脂組成物から形成された膜は、波長365nmでの透過率が70%未満の優れた紫外線吸収性を有し、耐熱性試験を行っても顕著な変化がない。表1及び表2の結果から、前記膜は、波長400nm乃至800nmの範囲における最低透過率が90%以上の優れた可視光透明性を有し、耐熱性試験及び耐光性試験を行っても、その優れた可視光透明性を維持している。また、前記膜は、1.6以上の高い屈折率を有するものであった。
一方、比較例1乃至比較例9の樹脂組成物から形成された膜は、波長365nmでの透過率が80%以上であり、実施例1乃至実施例11の樹脂組成物から形成された膜と比較して紫外線吸収性が低い。また、前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体が配合された比較例10乃至比較例14の樹脂組成物から形成された膜は、波長365nmでの透過率が22%乃至75%の範囲内であるものの、耐熱性試験を行った後の波長365nmでの透過率は80%以上に上昇した。この結果は、前記式(6a)又は式(6b)で表されるベンゾフェノン誘導体が低分子化合物であるために、配合された該ベンゾフェノン誘導体が耐熱性試験によって揮発したことに起因する。このベンゾフェノン誘導体の揮発は、装置内の汚染及び作業者の健康阻害を招く恐れがあるため好ましくない。
比較例1乃至比較例14の樹脂組成物から形成された膜は、波長400nm乃至800nmの範囲における最低透過率が90%以上の優れた可視光透明性を有し、耐熱性試験を行っても、その優れた可視光透明性を維持している。しかし、耐光性試験を行うと、波長400nm乃至800nmの範囲における最低透過率が90%未満に低下し、耐光性に乏しい結果となった。
以上のことから、本発明の重合体は、優れた紫外線吸収性及び可視光透明性を有すると共に耐熱性及び耐光性にも優れていることが分かる。従って、本発明の重合体は、紫外線吸収剤として有用である。また、本発明の重合体は、優れた透明性、耐熱性及び耐光性を有する塗膜を形成できる樹脂組成物に使用される重合体として有用である。さらに本発明の重合体は、レンズ、光導波路等、高い屈折率が求められる部材を形成するための樹脂組成物に使用される重合体として有用である。

Claims (13)

  1. 下記式(1)乃至式(4)で表される構造単位のうち、少なくとも1種の構造単位を有する、重量平均分子量1,000乃至500,000の重合体。
    (式中、A及びAはそれぞれ独立に水素原子又はヒドロキシ基を表し、且つ該A及びAのうち少なくとも1つはヒドロキシ基を表し、2つのaはそれぞれ独立に0乃至3の整数を表し、bは0乃至4の整数を表し、cは0乃至2の整数を表し、Xは芳香族環、脂肪族環及び含窒素複素環からなる群から選択される環、エーテル結合、もしくはエステル結合を含む2価の有機基、又は前記環もしくは炭素原子数1乃至6のアルキレン基及びエーテル結合もしくはエステル結合を含む2価の有機基を表す。)
  2. 前記重合体の原料モノマーは、下記式(5a)又は式(5b)で表される化合物及び下記式(6a)又は式(6b)で表される化合物である、請求項1に記載の重合体。
    (式中、A、A、a、b、c及びXは請求項1に記載の定義と同義である。)
  3. 前記式(6a)又は式(6b)で表される化合物は、下記式(6−1)乃至式(6−5)で表される化合物のうちいずれかである、請求項1又は請求項2に記載の重合体。
  4. 前記式(5a)で表される化合物が、ビスフェノール型エポキシ化合物、ビスフェノール型エポキシ化合物の水素化物、ビスフェノール型エポキシ化合物の臭素化物、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物の水素化物、含窒素複素環を有するエポキシ化合物、又はビスアリールフルオレン骨格を有するエポキシ化合物である、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の重合体。
  5. さらに、下記式(7a)又は式(8a)で表される構造単位を有する、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の重合体。
    (式中、Xは請求項1に記載の定義と同義であり、Yは下記式(I)又は式(II)で表される2価の有機基を表す。)
    (式中、Zは2価の芳香族炭化水素基又は2価の脂肪族炭化水素基を表し、該2価の芳香族炭化水素基又は2価の脂肪族炭化水素基は置換基としてヒドロキシ基を少なくとも1つ有していてもよく、m及びnはそれぞれ独立に0又は1を表し、Zは単結合、スルホニル基、スルフィド結合、エーテル結合、エステル結合、2価の芳香族炭化水素基、2価の脂肪族炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基と2価の脂肪族炭化水素基との組み合わせを表し、該2価の脂肪族炭化水素基は水素原子の一部又は全部がフェニル基又はハロゲノ基で置換されていてもよく、Ar及びArはそれぞれ独立にフェニレン基又はナフチレン基を表し、該フェニレン基又はナフチレン基は置換基としてフェニル基、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲノ基、又は炭素原子数1乃至6のアルコキシ基を少なくとも1つ有してもよい。)
  6. さらに、下記式(7b)又は式(8b)で表される構造単位を有する、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の重合体。
    (式中、Xは請求項1に記載の定義と同義であり、Yは下記式(III)乃至式(V)で表される2価の有機基のうちいずれかを表す。)
    (式中、Rは炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアルケニル基もしくはアルキニル基、フェニル基、又はベンジル基を表し、該フェニル基又はベンジル基は置換基として炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲノ基、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を少なくとも1つ有していてもよく、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアルケニル基もしくはアルキニル基、フェニル基、又はベンジル基を表し、該フェニル基又はベンジル基は置換基として炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲノ基、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を少なくとも1つ有していてもよい。)
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の重合体を50質量%以上含む紫外線吸収剤。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の重合体のみからなる紫外線吸収剤。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の重合体を含有する樹脂組成物。
  10. 硬化剤をさらに含有する請求項9に記載の樹脂組成物。
  11. 溶剤をさらに含有する請求項9又は請求項10に記載の樹脂組成物。
  12. 波長365nmでの透過率が70%未満の紫外線吸収膜形成用樹脂組成物である請求項9乃至請求項11のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  13. レンズ形成用樹脂組成物である請求項9乃至請求項12のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
JP2018063303A 2018-03-28 2018-03-28 重合体及びそれを含む樹脂組成物 Active JP7073845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018063303A JP7073845B2 (ja) 2018-03-28 2018-03-28 重合体及びそれを含む樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018063303A JP7073845B2 (ja) 2018-03-28 2018-03-28 重合体及びそれを含む樹脂組成物

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019172846A true JP2019172846A (ja) 2019-10-10
JP2019172846A5 JP2019172846A5 (ja) 2021-02-04
JP7073845B2 JP7073845B2 (ja) 2022-05-24

Family

ID=68170112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018063303A Active JP7073845B2 (ja) 2018-03-28 2018-03-28 重合体及びそれを含む樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7073845B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110776617A (zh) * 2019-11-13 2020-02-11 浩力森涂料(上海)有限公司 耐候型环氧乳液
WO2021106423A1 (ja) * 2019-11-26 2021-06-03 富士フイルム株式会社 組成物、膜、マイクロレンズ、固体撮像素子および表示装置
WO2022196673A1 (ja) * 2021-03-16 2022-09-22 日産化学株式会社 ナフタレンユニット含有レジスト下層膜形成組成物
WO2023277016A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 日産化学株式会社 光導波路形成用組成物
WO2023195346A1 (ja) * 2022-04-08 2023-10-12 大阪ガスケミカル株式会社 紫外線吸収剤

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61295549A (ja) * 1985-06-25 1986-12-26 Dainippon Ink & Chem Inc 感光性組成物
JPH05202228A (ja) * 1991-07-16 1993-08-10 Tosoh Corp 平坦化材料及び平坦化方法
WO2005098542A1 (ja) * 2004-04-09 2005-10-20 Nissan Chemical Industries, Ltd. 縮合系ポリマーを有する半導体用反射防止膜
WO2006027950A1 (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Nissan Chemical Industries, Ltd. ポリアミド酸を含む下層反射防止膜形成組成物
WO2017064992A1 (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 日産化学工業株式会社 熱硬化性樹脂組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61295549A (ja) * 1985-06-25 1986-12-26 Dainippon Ink & Chem Inc 感光性組成物
JPH05202228A (ja) * 1991-07-16 1993-08-10 Tosoh Corp 平坦化材料及び平坦化方法
WO2005098542A1 (ja) * 2004-04-09 2005-10-20 Nissan Chemical Industries, Ltd. 縮合系ポリマーを有する半導体用反射防止膜
WO2006027950A1 (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Nissan Chemical Industries, Ltd. ポリアミド酸を含む下層反射防止膜形成組成物
WO2017064992A1 (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 日産化学工業株式会社 熱硬化性樹脂組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110776617A (zh) * 2019-11-13 2020-02-11 浩力森涂料(上海)有限公司 耐候型环氧乳液
WO2021106423A1 (ja) * 2019-11-26 2021-06-03 富士フイルム株式会社 組成物、膜、マイクロレンズ、固体撮像素子および表示装置
WO2022196673A1 (ja) * 2021-03-16 2022-09-22 日産化学株式会社 ナフタレンユニット含有レジスト下層膜形成組成物
WO2023277016A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 日産化学株式会社 光導波路形成用組成物
WO2023195346A1 (ja) * 2022-04-08 2023-10-12 大阪ガスケミカル株式会社 紫外線吸収剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP7073845B2 (ja) 2022-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7073845B2 (ja) 重合体及びそれを含む樹脂組成物
CN108137808B (zh) 聚合物和含有该聚合物的树脂组合物
JP6421964B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
KR101388998B1 (ko) 환구조를 갖는 고분자 화합물을 함유하는 포지티브형 감광성 수지조성물
JP5067146B2 (ja) 保護膜用熱硬化性組成物、硬化物、tftアクティブマトリックス基板、及び液晶表示装置
JP4753040B2 (ja) 重合性基を有する化合物を含有するネガ型感光性樹脂組成物
JP6225921B2 (ja) 硬化膜形成用樹脂組成物
CN110573963B (zh) 感光性树脂组合物
CN111684358A (zh) 感光性树脂组合物
WO2020044918A1 (ja) ネガ型感光性樹脂組成物
JP5077526B2 (ja) 末端に不飽和基を有する化合物を含有するポジ型感光性樹脂組成物
KR101334753B1 (ko) 하프노광용 포지티브형 감광성 수지층을 이용하는 투명성 경화막의 제조방법
KR101411294B1 (ko) 고평탄화막 형성용 수지 조성물
KR20150052080A (ko) 경화막 형성 조성물
JP5585796B2 (ja) 末端に不飽和基を有する化合物を含有するポジ型感光性樹脂組成物
JP6112296B2 (ja) トリアジン環含有重合体およびそれを含む膜形成用組成物
CN110537146A (zh) 感光性树脂组合物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201216

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20201216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220425

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7073845

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151