JP2019172779A - ポリウレタンの鎖延長剤、ポリウレタンおよびポリウレタンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性および引張伸び率に優れたポリウレタンを提供可能な鎖延長剤、ならびに、前記鎖延長剤を用いたポリウレタンおよびポリウレタンの製造方法の提供。【解決手段】式(1)で表されるジオールを含む、ポリウレタンの鎖延長剤;式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭化水素基を表し、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ヘテロ原子を含む基、ハロゲン原子を含む基、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基を表す。【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリウレタンの鎖延長剤、ポリウレタンおよびポリウレタンの製造方法に関する。特に、耐熱性に優れ、引張伸び率の高いポリウレタンを製造可能なポリウレタンの鎖延長剤等に関する。
ポリウレタンは一般に、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて製造される。反応に際しては、必要に応じ、触媒、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、架橋剤等の存在下で反応させる。また、ポリウレタンの製造に際しては、鎖延長剤を用いることも一般的に行われている。具体的には、ポリウレタンは、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてプレポリマーとし、前記プレポリマーと鎖延長剤とを反応させる、または、ポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤とを一括に混合した後、反応させることによって製造される。
このような鎖延長剤としては、特許文献1、特許文献2に記載のものなどが提案されている。
このような鎖延長剤としては、特許文献1、特許文献2に記載のものなどが提案されている。
さらに、特許文献3には、スピログリコールを用いた熱可塑性ポリウレタンエラストマーの製造方法が記載されている。
上記従来技術のもと、スピログリコールを鎖延長剤として用いた場合、得られるポリウレタンの耐熱性および引張伸び率が必ずしも十分ではないことが分かった。本発明はかかる課題を解決することを目的とするものであって、耐熱性および引張伸び率に優れたポリウレタンを提供可能な鎖延長剤、ならびに、前記鎖延長剤を用いたポリウレタンおよびポリウレタンの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題のもと、本発明者が検討を行った結果、鎖延長剤として、ジスピログリコールを用いることにより、上記課題を解決しうることを見出した。具体的には、下記手段<1>により、好ましくは<2>〜<10>により、上記課題は解決された。
<1>式(1)で表されるジオールを含む、ポリウレタンの鎖延長剤;
式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭化水素基を表し、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ヘテロ原子を含む基、ハロゲン原子を含む基、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基を表す。
<2>前記式(1)におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<3>前記式(1)におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<4>前記式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基、炭素数3〜7の分岐したアルキル基またはアリール基を表す、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<5>前記式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基またはアリール基である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<6>前記式(1)におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2が、それぞれ独立にエチル基、メチル基またはフェニル基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<7>前記式(1)におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2がエチル基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<8>さらに、式(3)で表されるトリオールを含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤;
式(3)中、R5は、炭化水素基を表す。
<9>ポリオールと、ポリイソシアネートと、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤とから形成されるポリウレタン。
<10>ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてプレポリマーとし、前記プレポリマーと鎖延長剤とを反応させる、または、ポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤とを一括に混合した後、反応させることを含み、
前記鎖延長剤が、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤である、ポリウレタンの製造方法。
<1>式(1)で表されるジオールを含む、ポリウレタンの鎖延長剤;
<2>前記式(1)におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<3>前記式(1)におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<4>前記式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基、炭素数3〜7の分岐したアルキル基またはアリール基を表す、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<5>前記式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基またはアリール基である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<6>前記式(1)におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2が、それぞれ独立にエチル基、メチル基またはフェニル基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<7>前記式(1)におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2がエチル基である、<1>に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
<8>さらに、式(3)で表されるトリオールを含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤;
<9>ポリオールと、ポリイソシアネートと、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤とから形成されるポリウレタン。
<10>ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてプレポリマーとし、前記プレポリマーと鎖延長剤とを反応させる、または、ポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤とを一括に混合した後、反応させることを含み、
前記鎖延長剤が、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のポリウレタンの鎖延長剤である、ポリウレタンの製造方法。
本発明によれば、耐熱性および引張伸び率に優れたポリウレタンを提供可能な鎖延長剤、ならびに、前記鎖延長剤を用いたポリウレタンおよびポリウレタンの製造方法を提供可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
ポリウレタンの鎖延長剤
本発明のポリウレタンの鎖延長剤は、下記式(1)で表されることを特徴とする。
式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭化水素基を表し、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ヘテロ原子を含む基、ハロゲン原子を含む基、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基を表す。
このような構成とすることにより、耐熱性および引張伸び率に優れたポリウレタンを提供になる。
なお、本発明ポリウレタンの鎖延長剤は、上記式(1)で表されるジオールが1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。また、本発明ポリウレタンの鎖延長剤は、下記式(1)で表されるジオールのみからなってもよいし、本発明の範囲を逸脱しない限り、他の成分を含んでいてもよい。
本発明のポリウレタンの鎖延長剤は、下記式(1)で表されることを特徴とする。
このような構成とすることにより、耐熱性および引張伸び率に優れたポリウレタンを提供になる。
なお、本発明ポリウレタンの鎖延長剤は、上記式(1)で表されるジオールが1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。また、本発明ポリウレタンの鎖延長剤は、下記式(1)で表されるジオールのみからなってもよいし、本発明の範囲を逸脱しない限り、他の成分を含んでいてもよい。
式(1)で表されるジオールは、2つの6員環アセタール構造に起因する複数の幾何異性体を有してもよく、本実施形態では幾何異性体のいずれか一つまたは複数の混合物を示す。また3つの連続した6員環構造のそれぞれの立体配座も固定されておらず、可能な配座を自由に取ることができる。式(1)で表されるジオールの幾何異性体の生成比率は、反応条件(反応溶媒種、反応触媒種、反応温度)などによって変化し、特に制限は無い。本実施形態で得られるジスピロ構造を有するジオールの幾何異性体の混合物は、混合物のまま、あるいは従来公知の方法によって、各幾何異性体に分離して利用することができる。
式(1)におけるR1およびR2としては、それぞれ独立に、炭化水素基であり、好ましくは、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基、炭素数3〜7の分岐したアルキル基またはアリール基を表し、より好ましくは、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基またはアリール基を表し、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基がさらに好ましい。
本発明におけるR1およびR2の好ましい実施形態の一例は、エチル基、メチル基またはフェニル基である。
本発明におけるR1およびR2の好ましい実施形態の一例は、エチル基、メチル基またはフェニル基である。
炭素数1〜7の直鎖のアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3の直鎖のアルキル基であることがより好ましく、メチル基またはエチル基であることがさらに好ましい。
炭素数3〜7の分岐したアルキル基は、炭素数3〜5の分岐したアルキル基であることが好ましく、炭素数3または4の分岐したアルキル基であることがより好ましく、炭素数3の分岐したアルキル基であることがさらに好ましい。
アリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基がさらに好ましく、フェニル基が一層好ましい。
炭素数3〜7の分岐したアルキル基は、炭素数3〜5の分岐したアルキル基であることが好ましく、炭素数3または4の分岐したアルキル基であることがより好ましく、炭素数3の分岐したアルキル基であることがさらに好ましい。
アリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基がさらに好ましく、フェニル基が一層好ましい。
式(1)におけるR1およびR2としては、それぞれ独立に、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基(tert−ブチル基)、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基(ネオペンチル基)、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、1,5−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、4,4−ジメチルペンチル基、1―エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、1−プロピルブチル基、2−プロピルブチル基、3−プロピルブチル基、1−エチル−1−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−3−メチルブチル基、2−エチル−1−メチルブチル基、2−エチル−2−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、および1,2,3−トリメチルブチル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられる。
これらの中ではR1およびR2が、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基またはフェニル基がさらに好ましく、メチル基またはエチル基であることが一層好ましく、エチル基であることがより一層好ましい。
これらの中ではR1およびR2が、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基またはフェニル基がさらに好ましく、メチル基またはエチル基であることが一層好ましく、エチル基であることがより一層好ましい。
式(1)におけるR3は、それぞれ独立に、水素原子、ヘテロ原子を含む基、ハロゲン原子を含む基(好ましくはハロゲン原子)、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基を表し、水素原子、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基であることが好ましく、水素原子、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基または炭素数3〜6の分岐したアルキル基であることがより好ましく、水素原子またはメチル基であることがさらに好ましく、水素原子が一層好ましい。
ヘテロ原子を含む基に含まれるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子が例示される。
ヘテロ原子を含む基は、アルコキシ基、アルキルチオエーテル基、アミノ基、ニトロ基が好ましい例として挙げられる。また、アルコキシ基またはアルキルチオエーテル基を構成するアルキル鎖は、炭素数1〜6の直鎖のアルキル鎖が好ましく、炭素数1〜3の直鎖のアルキル鎖がより好ましい。
炭素数1〜6の直鎖のアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3の直鎖のアルキル基であることがより好ましく、メチル基またはエチル基であることがさらに好ましい。
炭素数3〜6の分岐したアルキル基は、炭素数3〜5の分岐したアルキル基であることが好ましく、炭素数3または4の分岐したアルキル基であることがより好ましく、炭素数3の分岐したアルキル基であることがさらに好ましい。
アリール基を含む炭素数が6〜12である基は、フェニル基、フェニル基で置換されたアルキル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。フェニル基で置換されたアルキル基を構成するアルキル基の炭素数は、1〜3が好ましく、1または2がより好ましく、1がさらに好ましい。
ヘテロ原子を含む基に含まれるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子が例示される。
ヘテロ原子を含む基は、アルコキシ基、アルキルチオエーテル基、アミノ基、ニトロ基が好ましい例として挙げられる。また、アルコキシ基またはアルキルチオエーテル基を構成するアルキル鎖は、炭素数1〜6の直鎖のアルキル鎖が好ましく、炭素数1〜3の直鎖のアルキル鎖がより好ましい。
炭素数1〜6の直鎖のアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3の直鎖のアルキル基であることがより好ましく、メチル基またはエチル基であることがさらに好ましい。
炭素数3〜6の分岐したアルキル基は、炭素数3〜5の分岐したアルキル基であることが好ましく、炭素数3または4の分岐したアルキル基であることがより好ましく、炭素数3の分岐したアルキル基であることがさらに好ましい。
アリール基を含む炭素数が6〜12である基は、フェニル基、フェニル基で置換されたアルキル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。フェニル基で置換されたアルキル基を構成するアルキル基の炭素数は、1〜3が好ましく、1または2がより好ましく、1がさらに好ましい。
上記式(1)におけるR3としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基(tert−ブチル基)、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基(ネオペンチル基)、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、メチルチオエーテル基、エチルチオエーテル基、アミノ基、ニトロ基、フェニル基、およびベンジル基が挙げられる。
これらの中ではR3は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基であるとより好ましい。また、工業的に入手が容易であるという観点から、R3が水素原子である場合が特に好ましい。
これらの中ではR3は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基であるとより好ましい。また、工業的に入手が容易であるという観点から、R3が水素原子である場合が特に好ましい。
式(1)で表されるジオールの好ましい実施形態として、式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、エチル基、メチル基またはフェニル基であり、R3が水素原子であるジオールが例示される。また、式(1)で表されるジオールの好ましい他の実施形態として、式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、エチル基またはメチル基であり、R3が水素原子であるジオールが例示される。
以下に、本実施形態で好ましく用いられるジオールを示す。本実施形態がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。なお、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、Buはブチル基を表す。
以下に、本実施形態で好ましく用いられるジオールを示す。本実施形態がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。なお、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、Buはブチル基を表す。
式(1)で表されるジオールの分子量は、300〜550が好ましく、300〜500がより好ましい。
本実施形態のジオールは、下記式(2)で表される1,4−シクロヘキサンジオン誘導体と、下記式(3)で表されるトリオールを脱水環化反応させることによって得られる。式(2)で表される1,4−シクロヘキサンジオン誘導体および式(3)で表されるトリオールは、それぞれ、1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
式(2)中、R4は、それぞれ独立に、水素原子、ヘテロ原子を含む基、ハロゲンを含む基、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基を表す。
式(3)中、R5は、炭化水素基を表す。
炭化水素基は、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基、炭素数3〜7の分岐したアルキル基またはアリール基を表す。一実施形態としては、R5は、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基または炭素数3〜7の分岐したアルキル基を表す。但し、R5としての炭化水素基は、エーテル結合を含まない。
炭化水素基は、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基、炭素数3〜7の分岐したアルキル基またはアリール基を表す。一実施形態としては、R5は、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基または炭素数3〜7の分岐したアルキル基を表す。但し、R5としての炭化水素基は、エーテル結合を含まない。
式(2)におけるR4は、式(1)におけるR3と同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(3)におけるR5としては、式(1)におけるR1およびR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
本発明では、式(2)で表される1,4−シクロヘキサンジオン誘導体が、1,4−シクロヘキサンジオンであり、式(3)で表されるトリオールが、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンおよびトリス(ヒドロキシメチル)トルエンの少なくとも1種(好ましくは、トリメチロールプロパンおよびトリメチロールエタンの少なくとも1種)である場合が特に好ましい。
本発明の鎖延長剤は、式(1)で表されるジオールに加え、他の鎖延長剤を併用してもよい。他の鎖延長剤としては、特に限定されず、例えば、2個以上の活性水素原子を有するジオールまたはジアミン等の低分子化合物を用いることができる。鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数2〜10のジオール類、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンおよびトリス(ヒドロキシメチル)トルエン等のトリオール類、ブロピレンジアミンおよびイソホロンジアミン等の炭素数2〜10のジアミン類が挙げられる。
本発明では、特に、上記式(3)で表されるトリオールが好ましい。
式(3)中、R5は、炭化水素基を表す。
式(3)中の好ましい範囲等は、上述と同様である。
すなわち、本発明のポリウレタンの鎖延長剤は、式(1)で表されるジオールと、式(3)で表されるトリオールとを含む実施形態であってもよい。このような構成とすることにより、水素結合による物理架橋のみならず、不可逆な化学架橋点が得られ、より硬度が高くなったり、より強度が高くなる傾向にある。
他の鎖延長剤を併用する場合、式(1)で表されるポリオールと、他の鎖延長剤(好ましくは、式(3)で表されるトリオール)は、モル比で、99:1〜50:50であることが好ましく、99:1〜70:30であることがより好ましく、99:1〜80:20であることがさらに好ましく、95:5〜80:20であることが一層好ましい。他の鎖延長剤を併用する場合、式(1)で表されるジオールと、他の鎖延長剤(好ましくは、式(3)で表されるトリオール)は、それぞれ1種のみ用いても、2種以上用いてもよい、2種以上用いる場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明では、特に、上記式(3)で表されるトリオールが好ましい。
式(3)中の好ましい範囲等は、上述と同様である。
すなわち、本発明のポリウレタンの鎖延長剤は、式(1)で表されるジオールと、式(3)で表されるトリオールとを含む実施形態であってもよい。このような構成とすることにより、水素結合による物理架橋のみならず、不可逆な化学架橋点が得られ、より硬度が高くなったり、より強度が高くなる傾向にある。
他の鎖延長剤を併用する場合、式(1)で表されるポリオールと、他の鎖延長剤(好ましくは、式(3)で表されるトリオール)は、モル比で、99:1〜50:50であることが好ましく、99:1〜70:30であることがより好ましく、99:1〜80:20であることがさらに好ましく、95:5〜80:20であることが一層好ましい。他の鎖延長剤を併用する場合、式(1)で表されるジオールと、他の鎖延長剤(好ましくは、式(3)で表されるトリオール)は、それぞれ1種のみ用いても、2種以上用いてもよい、2種以上用いる場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
ポリウレタンおよびポリウレタンの製造方法
本発明のポリウレタンは、ポリオールと、ポリイソシアネートと、本発明のポリウレタンの鎖延長剤とから形成される。
本発明のポリウレタンは、ポリオールと、ポリイソシアネートと、本発明のポリウレタンの鎖延長剤とから形成される。
本発明のポリウレタンの好ましい実施形態として、下記式(X)で表される繰り返し単位を含むポリウレタンが例示される。
式(X)中、R6およびR7は、それぞれ独立に、2価の炭化水素基である。
R6およびR7は、それぞれ独立に、置換または無置換のベンゼン環、置換または無置換のシクロヘキサン環、置換または無置換の炭素数1〜10の直鎖アルキレン基、ならびに、これらの組み合わせからなる基が例示される。置換基としては、アルキル基が例示され、メチル基またはエチル基が好ましい。
R6およびR7は、それぞれ独立に、さらには、下記で表される基を単独もしくはこれらの組み合わせからなる基とすることが好ましい。
上記において、Meはメチル基であり、nは2〜12の整数を表す。
R7は、特に下記で表される基であることが好ましい。
R6およびR7は、それぞれ独立に、置換または無置換のベンゼン環、置換または無置換のシクロヘキサン環、置換または無置換の炭素数1〜10の直鎖アルキレン基、ならびに、これらの組み合わせからなる基が例示される。置換基としては、アルキル基が例示され、メチル基またはエチル基が好ましい。
R6およびR7は、それぞれ独立に、さらには、下記で表される基を単独もしくはこれらの組み合わせからなる基とすることが好ましい。
R7は、特に下記で表される基であることが好ましい。
また、ウレタン基以外に、ビウレット、アロハネート等の構造を含んでいてもよい。
本発明のポリウレタンの重量平均分子量は特に限定されないが、好ましくは、10,000〜100万であり、より好ましくは、50,000〜500,000であり、さらに好ましくは100,000〜300,000である。重量平均分子量は、後述の実施例における数平均分子量の測定と同様にして測定することができる。
本発明のポリウレタンの数平均分子量は特に限定されないが、好ましくは、10,000〜100万であり、より好ましくは、50,000〜500,000であり、さらに好ましくは100,000〜300,000である。数平均分子量は、後述の実施例における数平均分子量の測定と同様にして測定することができる。
本発明のポリウレタンの分散度(Mw/Mn)は、1.5〜3.5であることが好ましく、1.8〜2.5であることがより好ましく、1.9〜2.3であることがより好ましい。
本発明のポリウレタンの数平均分子量は特に限定されないが、好ましくは、10,000〜100万であり、より好ましくは、50,000〜500,000であり、さらに好ましくは100,000〜300,000である。数平均分子量は、後述の実施例における数平均分子量の測定と同様にして測定することができる。
本発明のポリウレタンの分散度(Mw/Mn)は、1.5〜3.5であることが好ましく、1.8〜2.5であることがより好ましく、1.9〜2.3であることがより好ましい。
本発明のポリウレタンの製造方法は、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてプレポリマーとし、前記プレポリマーと鎖延長剤とを反応させる、または、ポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤とを一括に混合した後、反応させることを含み、前記鎖延長剤が、本発明のポリウレタンの鎖延長剤である。本発明では、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてプレポリマーとし、前記プレポリマーと鎖延長剤とを反応させる方法がより好ましい。
具体的には、本発明のポリウレタンの製造方法では、ポリオール(好ましくは、ジオール)と、本発明の鎖延長剤とを均一に混合して、60〜120℃に予熱した後、これら混合物中の活性水素原子数とイソシアネート基のモル比が0.95〜1:1.05になる量のポリイソシアネートを加え、回転ミキサーで短時間かき混ぜながら二軸スクリューを有する連続重合装置に供給し、連続的に反応させることによりポリウレタンを製造することができる。また、ポリオール(好ましくは、ジオール)とポリイソシアネートとを予め反応させ、末端イソシアネート基のプレポリマーを製造し、その後、鎖延長剤を反応させることにより、ポリウレタンを製造することもできる。
具体的には、本発明のポリウレタンの製造方法では、ポリオール(好ましくは、ジオール)と、本発明の鎖延長剤とを均一に混合して、60〜120℃に予熱した後、これら混合物中の活性水素原子数とイソシアネート基のモル比が0.95〜1:1.05になる量のポリイソシアネートを加え、回転ミキサーで短時間かき混ぜながら二軸スクリューを有する連続重合装置に供給し、連続的に反応させることによりポリウレタンを製造することができる。また、ポリオール(好ましくは、ジオール)とポリイソシアネートとを予め反応させ、末端イソシアネート基のプレポリマーを製造し、その後、鎖延長剤を反応させることにより、ポリウレタンを製造することもできる。
これらの製造においては三級アミンや錫、チタンなどの有機金属塩等に代表される公知の重合触媒を用いることも可能である。
また、これらの反応は、通常、無溶媒で行われるが、溶媒を用いて行ってもよく、好ましい溶媒として、例えば、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトン、ジオキサン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、およびエチルグライム等がある。
本発明のポリウレタンを製造するにあたり、イソシアネート基に反応する活性水素を一つだけ含有する化合物、例えばエチルアルコール、プロピルアルコール等の一価アルコール、およびジエチルアミン、ジn−プロピルアミン等の二級アミン等を末端停止剤として使用することができる。
ポリウレタンには、熱安定剤(例えば酸化防止剤) や光安定剤などの安定剤を添加することが望ましい。また、可塑剤、無機充填剤、滑剤、着色剤、シリコンオイル、発泡剤、難燃剤等を添加してもよい。
ポリオールとしては、2価〜5価のアルコールが好ましく、2価または3価のアルコールがより好ましく、2価のアルコールがさらに好ましい。ポリオールは、また、末端に水酸基を有するポリマーまたはオリゴマー(例えば、数平均分子量500〜50,000程度のもの)が好ましい。
末端に水酸基を有するポリマーまたはオリゴマーとしては、通常のポリウレタンの製造原料として用いられるものを採用でき、例えば、両末端に水酸基を有する2官能のポリマーまたはオリゴマー、3つ以上の末端に水酸基を有する3官能以上のポリマーまたはオリゴマーを用いることができる。より具体的には、末端に水酸基を有するポリエステルとして、例えば、ポリブチレンテトラメチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリトリメチレンアジペート、ポリネオペンチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケート、ポリエチレンセバケート、ポリネオペンチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリネオペンチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンイソフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリネオペンチレンイソフタレート、ポリヘキサメチレンイソフタレート、およびポリカプロラクトンジオール等の公知のポリエステルが挙げられる。また、市販品としては、豊国製油社製あるいは伊藤製油製のポリエステルポリオールなども例示される。一方、末端に水酸基を有するその他のポリカーボネートジオールとして、例えば、1,9−ノナンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび1,3−シクロヘキサンジメタノールを直鎖、分岐または環状アルキレングリコール成分とするポリアルキレンカーボネートジオールが挙げられる。さらに、末端に水酸基を有するポリエーテルとして、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレンエーテルグリコールが挙げられる。また、市販品として、旭化成せんい社製、高性能ポリエーテルグリコール PTXGも例示される。
ポリオールは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。
末端に水酸基を有するポリマーまたはオリゴマーとしては、通常のポリウレタンの製造原料として用いられるものを採用でき、例えば、両末端に水酸基を有する2官能のポリマーまたはオリゴマー、3つ以上の末端に水酸基を有する3官能以上のポリマーまたはオリゴマーを用いることができる。より具体的には、末端に水酸基を有するポリエステルとして、例えば、ポリブチレンテトラメチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリトリメチレンアジペート、ポリネオペンチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケート、ポリエチレンセバケート、ポリネオペンチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリネオペンチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンイソフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリネオペンチレンイソフタレート、ポリヘキサメチレンイソフタレート、およびポリカプロラクトンジオール等の公知のポリエステルが挙げられる。また、市販品としては、豊国製油社製あるいは伊藤製油製のポリエステルポリオールなども例示される。一方、末端に水酸基を有するその他のポリカーボネートジオールとして、例えば、1,9−ノナンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび1,3−シクロヘキサンジメタノールを直鎖、分岐または環状アルキレングリコール成分とするポリアルキレンカーボネートジオールが挙げられる。さらに、末端に水酸基を有するポリエーテルとして、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレンエーテルグリコールが挙げられる。また、市販品として、旭化成せんい社製、高性能ポリエーテルグリコール PTXGも例示される。
ポリオールは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。
ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2〜5つ有するイソシアネートが好ましく、イソシアネート基を2または3つ有するイソシアネートより好ましく、イソシアネート基を2つ有するイソシアネートがさらに好ましい。
ポリイソシアネートの具体例としては、4,4 ’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネートは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。
ポリイソシアネートの具体例としては、4,4 ’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネートは1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。
鎖延長剤の使用量は、特には限定されないが、原料ジオールに対して、好ましくは、0.1〜20倍(モル比)である。さらに、必要により、メタノール、エタノール等の一価の低分子アルコール、メチルアミン、エチルアミン等の一価の低分子アミン等を変性剤として用いてもよい。
重合反応を無溶媒で行った場合、得られたポリウレタンは、重合後、直ちに成形加工に付すことができる。重合条件により、前記ポリウレタン中に未反応のポリイソシアネートが0.2質量%以上存在する場合は、必要により60〜80℃で4〜30時間の熟成を行い、反応を完結させた後、成形加工に付すことができる。
重合反応を溶媒中で行った場合、ポリウレタンの貧溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の炭素数6〜10の脂肪族飽和炭化水素、または、メタノール、エタノール等を添加混合してポリウレタンを凝集析出させ、ろ過分離し、乾燥した後、成形加工に付すことができる。
本発明のポリウレタンは、種々の方法で成形加工することができ、成形加工法としては、例えば、押し出し成形法、射出成形法、カレンダー成形法、ブロー成形法などがあげられる。
本発明のポリウレタンは、柔軟性、耐熱性(特に、耐熱老化性)、機械物性等の優れており、ポリウレタンエラストマー、塗料、接着剤、コーティング剤、フォーム、バインダー、弾性繊維、合成皮革、人工皮革、シーリング材、防水材、床材等に利用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例中の物性等の分析方法は以下の通りである。
(1)ジスピログリコール(DSG)の反応収率および生成物の純度
DSGの反応収率および生成物の純度はガスクロマトグラフィー(装置名:Agilent 6850、アジレント社製)もしくは高速液体クロマトグラフィー(装置名:Chromaster、日立ハイテクサイエンス社製)にて、内部標準法で定量した。
(2)核磁気共鳴装置(NMR)
DSGの構造決定にはNMRを使用した(日本電子社製、型式:JNM−ECA500)。使用した重溶媒および測定周波数は各化合物の帰属中に記載した。
(1)ジスピログリコール(DSG)の反応収率および生成物の純度
DSGの反応収率および生成物の純度はガスクロマトグラフィー(装置名:Agilent 6850、アジレント社製)もしくは高速液体クロマトグラフィー(装置名:Chromaster、日立ハイテクサイエンス社製)にて、内部標準法で定量した。
(2)核磁気共鳴装置(NMR)
DSGの構造決定にはNMRを使用した(日本電子社製、型式:JNM−ECA500)。使用した重溶媒および測定周波数は各化合物の帰属中に記載した。
(3)DSGの高分解能質量分析
DSGの高分解能質量(ミリマス、MS)分析は、LC−MSのダイレクトインジェクション法、もしくはDART(Direct Analysis in Real Time)法にて行った。
HPLC(High-performance liquid chromatography)装置:U3000(Thermo Fisher Scientific社製)
DART装置:DART−Os(エーエムアール社製)
MS装置:LTQ Orbitrap Discovery(Thermo Fisher Scientific社製)
HPLC使用時の測定条件
カラム:なし
移動相:0.1質量%のギ酸水溶液:アセトニトリル(体積比50:50)の混合液
流速:0.2mL/分
試料濃度:100質量ppm
注入量:10μL
MS測定条件(LC−MSダイレクトインジェクション時)
イオン化法:Positive ESI
キャピラリ−温度:300℃
キャピラリ−電圧:22V
チューブレンズ電圧:100V
DART使用時の測定条件
イオン源温度:400℃
MS測定条件(DART時)
イオン化法:DART
キャピラリ−温度:200℃
キャピラリ−電圧:35V
チューブレンズ電圧:100V
DSGの高分解能質量(ミリマス、MS)分析は、LC−MSのダイレクトインジェクション法、もしくはDART(Direct Analysis in Real Time)法にて行った。
HPLC(High-performance liquid chromatography)装置:U3000(Thermo Fisher Scientific社製)
DART装置:DART−Os(エーエムアール社製)
MS装置:LTQ Orbitrap Discovery(Thermo Fisher Scientific社製)
HPLC使用時の測定条件
カラム:なし
移動相:0.1質量%のギ酸水溶液:アセトニトリル(体積比50:50)の混合液
流速:0.2mL/分
試料濃度:100質量ppm
注入量:10μL
MS測定条件(LC−MSダイレクトインジェクション時)
イオン化法:Positive ESI
キャピラリ−温度:300℃
キャピラリ−電圧:22V
チューブレンズ電圧:100V
DART使用時の測定条件
イオン源温度:400℃
MS測定条件(DART時)
イオン化法:DART
キャピラリ−温度:200℃
キャピラリ−電圧:35V
チューブレンズ電圧:100V
(4)ポリウレタンのガラス転移温度(Tmg)
ガラス転移温度(Tmg)は、示差走査型熱量計を用いて、窒素ガス(30mL/分)気流中、試料約5mgをアルミニウム製非密封容器に入れ、昇温速度10℃/分で250℃まで溶融した後、−10℃/分で−100℃まで降温し、再度、昇温速度10℃/分で250℃まで昇温して測定した。DSC曲線の転移前後における基線の差の1/2だけ変化した温度をガラス転移温度とした。
示差走査型熱量計は、日立ハイテクサイエンス社製、型式:DSC6200を用いた。
ガラス転移温度(Tmg)は、示差走査型熱量計を用いて、窒素ガス(30mL/分)気流中、試料約5mgをアルミニウム製非密封容器に入れ、昇温速度10℃/分で250℃まで溶融した後、−10℃/分で−100℃まで降温し、再度、昇温速度10℃/分で250℃まで昇温して測定した。DSC曲線の転移前後における基線の差の1/2だけ変化した温度をガラス転移温度とした。
示差走査型熱量計は、日立ハイテクサイエンス社製、型式:DSC6200を用いた。
(5)ポリウレタンの引張伸び
ポリウレタンの引張伸びは、精密万能試験機を用いて、JIS K6251:2010に準じて行った。フィルムをダンベル3号の打抜き刃型で打ち抜き、23±2℃で24時間静置後、引張速度5mm/分で最大引張伸び(%)を測定した。
精密万能試験機は、島津製作所社製、オートグラフAG−Xplusを用いた。
ポリウレタンの引張伸びは、精密万能試験機を用いて、JIS K6251:2010に準じて行った。フィルムをダンベル3号の打抜き刃型で打ち抜き、23±2℃で24時間静置後、引張速度5mm/分で最大引張伸び(%)を測定した。
精密万能試験機は、島津製作所社製、オートグラフAG−Xplusを用いた。
(実施例A 鎖延長剤Aの合成)
1,4−シクロヘキサンジオン(東京化成工業社製、試薬)10.0gと、トリメチロールプロパン(三菱ガス化学社製)25.1gと、トルエン(和光純薬工業社製、特級試薬)300gと、メタンスルホン酸(東京化成工業社製、試薬)0.26gとを、300mLの丸底フラスコに収容し、常圧下で釜内温度が90℃〜112℃となるように加熱して脱水環化反応を行った。その温度にて、反応によって生成した水をトルエンと共沸させながらディーン・スターク・トラップを用いて系内から系外へ除去して、水の留出が止まるまで10時間反応させた。水を除去した後の反応系内は生成物がスラリー状になっていた。反応スラリー液を25℃まで冷却したのち、生成物をろ過、苛性ソーダ水にて中和洗浄、水にて洗浄、減圧乾燥をすることで鎖延長剤A30.3gを得た(GC純度98.4%、単離収率97%)。
下記に実施例Aの反応スキームを示す。
1,4−シクロヘキサンジオン(東京化成工業社製、試薬)10.0gと、トリメチロールプロパン(三菱ガス化学社製)25.1gと、トルエン(和光純薬工業社製、特級試薬)300gと、メタンスルホン酸(東京化成工業社製、試薬)0.26gとを、300mLの丸底フラスコに収容し、常圧下で釜内温度が90℃〜112℃となるように加熱して脱水環化反応を行った。その温度にて、反応によって生成した水をトルエンと共沸させながらディーン・スターク・トラップを用いて系内から系外へ除去して、水の留出が止まるまで10時間反応させた。水を除去した後の反応系内は生成物がスラリー状になっていた。反応スラリー液を25℃まで冷却したのち、生成物をろ過、苛性ソーダ水にて中和洗浄、水にて洗浄、減圧乾燥をすることで鎖延長剤A30.3gを得た(GC純度98.4%、単離収率97%)。
下記に実施例Aの反応スキームを示す。
実施例Aで得られた鎖延長剤Aの構造は1HNMR、13CNMR、DEPT、H−HCOSY、HMQCの各種スペクトルから同定した。
13C NMRのδ25.7と30.4は、DEPT135およびHMQCスペクトルから、シクロヘキサン環の4つのメチレン基が2つずつ非等価に観測されていると帰属した。
さらにLC−MS分析(エレクトロスプレー法[ESIポジティブモード]、高分解能質量分析[ミリマス])を用いて、鎖延長剤Aの分子量を測定した。エレクトロスプレー法に従った質量分析では、分子をほとんどフラグメント化させずにイオン化して質量分析するため、分子量の情報を得ることができ、同時に高分解能質量分析することで組成式として検証することができる。分子構造が保持されたままプロトン化された[M+H]+の質量数(分子量M+1)が345.22620(C18H33O6)であったことから、鎖延長剤Aの組成式はC18H32O6と求められた。
(実施例B 鎖延長剤Bの合成)
トリメチロールプロパン25.1gをトリメチロールエタン(三菱ガス化学社製)22.5gに変更した以外は実施例Aと同様の条件にて、釜内温度95℃〜112で脱水環化反応を行った。減圧乾燥後に得られた鎖延長剤Bは27.1g(GC純度98.2%、単離収率94%)であった。
下記に実施例Bの反応スキームを示す。
トリメチロールプロパン25.1gをトリメチロールエタン(三菱ガス化学社製)22.5gに変更した以外は実施例Aと同様の条件にて、釜内温度95℃〜112で脱水環化反応を行った。減圧乾燥後に得られた鎖延長剤Bは27.1g(GC純度98.2%、単離収率94%)であった。
下記に実施例Bの反応スキームを示す。
実施例Bで得られた鎖延長剤Bの構造は1HNMR、13CNMR、DEPT、H−HCOSY、HMQCの各種スペクトルから同定した。
13C NMRのδ25.8と30.3は、DEPT135およびHMQCスペクトルから、シクロヘキサン環の4つのメチレン基が2つずつ非等価に観測されていると帰属した。
さらにLC−MS分析を用いて、鎖延長剤Bの分子量を測定した。プロトン化された[M+H]+の質量数(分子量M+1)が317.19489(C16H29O6)であったことから、鎖延長剤Bの組成式はC16H28O6と求められた。
(実施例C 鎖延長剤Cの合成)
1,4−シクロヘキサンジオン(東京化成工業社製、試薬)1.47gと、α、α、α−トリス(ヒドロキシメチル)トルエン(TORONTO RESEACH CHEMICALS社製)5.0gと、トルエン(和光純薬工業社製、特級試薬)100gと、パラトルエンスルホン酸1水和物(和光純薬工業社製、特級試薬)0.08gとを、300mLの丸底フラスコに収容し、常圧下で釜内の設定温度が90℃〜112℃となるように加熱して脱水環化反応を行った。その温度にて、反応によって生成した水をトルエンと共沸させながらディーン・スターク・トラップを用いて系内から系外へ除去して、水の留出が止まるまで4時間反応させた。水を除去した後の反応系内は生成物がスラリー状になっていた。反応スラリー液を25℃まで冷却したのち、生成物をろ過、苛性ソーダ水にて中和洗浄、水にて洗浄、減圧乾燥をすることで鎖延長剤C5.0gを得た(HPLC純度98.5%、単離収率86%)。
下記に実施例Cの反応スキームを示す。
1,4−シクロヘキサンジオン(東京化成工業社製、試薬)1.47gと、α、α、α−トリス(ヒドロキシメチル)トルエン(TORONTO RESEACH CHEMICALS社製)5.0gと、トルエン(和光純薬工業社製、特級試薬)100gと、パラトルエンスルホン酸1水和物(和光純薬工業社製、特級試薬)0.08gとを、300mLの丸底フラスコに収容し、常圧下で釜内の設定温度が90℃〜112℃となるように加熱して脱水環化反応を行った。その温度にて、反応によって生成した水をトルエンと共沸させながらディーン・スターク・トラップを用いて系内から系外へ除去して、水の留出が止まるまで4時間反応させた。水を除去した後の反応系内は生成物がスラリー状になっていた。反応スラリー液を25℃まで冷却したのち、生成物をろ過、苛性ソーダ水にて中和洗浄、水にて洗浄、減圧乾燥をすることで鎖延長剤C5.0gを得た(HPLC純度98.5%、単離収率86%)。
下記に実施例Cの反応スキームを示す。
実施例Cで得られた鎖延長剤Cの構造は1HNMR、13CNMR、DEPT、H−HCOSY、HMQCの各種スペクトルから同定した。
13C NMRのδ25.1と31.3は、DEPT135およびHMQCスペクトルから、シクロヘキサン環の4つのメチレン基が2つずつ非等価に観測されていると帰属した。
実施例Cで得られた鎖延長剤Cは、DART−MS分析を用いて、ミリマスを測定することによって同定した。プロトン化された[M+H]+の質量数(分子量M+1)が441.22717(C26H33O6)であったことから、鎖延長剤Cの組成式はC26H32O6と求められた。
(実施例1 ポリウレタンの合成)
実施例Aで得られた鎖延長剤Aと、ポリテトラメチレンオキシド2000(PTMG2000、和光純薬工業社製)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI、和光純薬工業社製)を用いてポリウレタンを合成した。
具体的には、撹拌翼、および窒素ガス導入管を備えた500mLフラスコに、PTMG2000 (和光純薬工業社製)86.7g、実施例Aで得られた鎖延長剤A 30.5gを仕込み、80℃、減圧下で2時間、水分を除いた。次いで、4,4’−ジイソシアン酸メチレンジフェニル(和光純薬工業社製)32.9gを添加し、適度な粘度となったところで生成物を取り出した。バーコーターにて、厚みが約150μmのフィルムを作製後、冷却してポリウレタンフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。
実施例Aで得られた鎖延長剤Aと、ポリテトラメチレンオキシド2000(PTMG2000、和光純薬工業社製)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI、和光純薬工業社製)を用いてポリウレタンを合成した。
具体的には、撹拌翼、および窒素ガス導入管を備えた500mLフラスコに、PTMG2000 (和光純薬工業社製)86.7g、実施例Aで得られた鎖延長剤A 30.5gを仕込み、80℃、減圧下で2時間、水分を除いた。次いで、4,4’−ジイソシアン酸メチレンジフェニル(和光純薬工業社製)32.9gを添加し、適度な粘度となったところで生成物を取り出した。バーコーターにて、厚みが約150μmのフィルムを作製後、冷却してポリウレタンフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。
(比較例1 ポリウレタンの合成)
実施例1において、鎖延長剤Aをスピログリコール(SPG、三菱ガス化学社製)に変更し、他は同様に行った。得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。
実施例1において、鎖延長剤Aをスピログリコール(SPG、三菱ガス化学社製)に変更し、他は同様に行った。得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。
(実施例2 ポリウレタンの合成)
実施例Aで得られた鎖延長剤Aと、トリメチロールプロパン(TMP)、ポリテトラメチレンオキシド(PTMG)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いてポリウレタンを合成した。
具体的には、撹拌翼、および窒素ガス導入管を備えた500mLフラスコに、PTMG2000 (和光純薬工業社製)89.6g、実施例Aで得られた鎖延長剤A27.5g、TMP 0.792gを仕込み、80℃、減圧下で2時間、水分を除いた。次いで、4,4’−ジイソシアン酸メチレンジフェニル(和光純薬工業社製)32.9gを添加し、適度な粘度となったところで生成物を取り出した。バーコーターにて、厚みが約150μmのフィルムを作製後、冷却してポリウレタンフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。
実施例Aで得られた鎖延長剤Aと、トリメチロールプロパン(TMP)、ポリテトラメチレンオキシド(PTMG)と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いてポリウレタンを合成した。
具体的には、撹拌翼、および窒素ガス導入管を備えた500mLフラスコに、PTMG2000 (和光純薬工業社製)89.6g、実施例Aで得られた鎖延長剤A27.5g、TMP 0.792gを仕込み、80℃、減圧下で2時間、水分を除いた。次いで、4,4’−ジイソシアン酸メチレンジフェニル(和光純薬工業社製)32.9gを添加し、適度な粘度となったところで生成物を取り出した。バーコーターにて、厚みが約150μmのフィルムを作製後、冷却してポリウレタンフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。
(比較例2 ポリウレタンの合成)
実施例2において、鎖延長剤Aをスピログリコール(SPG)に変更し、他は同様に行った。
得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。表の各原料成分は、仕込み量のモル比である。
実施例2において、鎖延長剤Aをスピログリコール(SPG)に変更し、他は同様に行った。
得られたフィルムの評価結果を、表1に示す。表の各原料成分は、仕込み量のモル比である。
また、実施例1において、鎖延長剤Aを、それぞれ、鎖延長剤Bまたは鎖延長剤Cに変えた場合も、ポリウレタンが製造でき、上記と同様の傾向が認められた。
本発明の鎖延長剤は、ポリウレタンの製造原料として用いた場合、耐熱性および引張伸び率を有する成形品を与える。したがって、本発明のポリウレタンは、塗料、接着剤、コーティング剤、フォーム、バインダー、弾性繊維、合成皮革、人工皮革、シーリング材、防水材、床材等に利用することができる。
Claims (10)
- 前記式(1)におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、炭素数3〜6の分岐したアルキル基または、アリール基を含む炭素数が6〜12である基である、請求項1に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
- 前記式(1)におけるR3が、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である、請求項1に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
- 前記式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基、炭素数3〜7の分岐したアルキル基またはアリール基を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
- 前記式(1)におけるR1およびR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜7の直鎖のアルキル基またはアリール基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
- 前記式(1)におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2が、それぞれ独立にエチル基、メチル基またはフェニル基である、請求項1に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
- 前記式(1)におけるR3が、水素原子であり、R1およびR2がエチル基である、請求項1に記載のポリウレタンの鎖延長剤。
- ポリオールと、ポリイソシアネートと、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリウレタンの鎖延長剤とから形成されるポリウレタン。
- ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてプレポリマーとし、前記プレポリマーと鎖延長剤とを反応させる、または、ポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤とを一括に混合した後、反応させることを含み、
前記鎖延長剤が、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリウレタンの鎖延長剤である、ポリウレタンの製造方法。
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JP2018061370A JP2019172779A (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | ポリウレタンの鎖延長剤、ポリウレタンおよびポリウレタンの製造方法 |
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WO2022091990A1 (ja) * | 2020-10-27 | 2022-05-05 | 新日本理化株式会社 | 環式ジオール化合物、該化合物の製造方法及び該化合物の用途 |
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2018
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