JP2019172628A - アリル化合物の異性化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒を用いるアリル化合物の異性化方法において、反応液と容易に分離可能な固体触媒を用い、且つその固体触媒の活性が高く、高い収率で異性体を得ることを可能とする工業的に有利なアリル化合物の異性化方法を提供する。【解決手段】触媒の存在下、原料であるアリル化合物を対応するアリル化合物に異性化する方法において、該触媒として、担体に金及び/又は白金を担持した固体触媒を用いる。該触媒はジルコニアに金を担持した固体触媒、又は、セリアに白金を担持した固体触媒が好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、アリル化合物の異性化方法に関し、より詳細には、3,4−ジアセトキシアリル化合物を1,4−ジアセトキシアリル化合物に異性化する方法に関する。
本発明はまた、この方法に好適に用いられる触媒に関する。
アリル化合物は有機合成化学の重要な出発物質であり、様々な反応により目的生成物へ変換されている。特にジアセトキシアリル化合物は特徴ある骨格を有することから様々な物質への変換が可能な化合物であるだけでなく、加水分解によりジオール類の製造が可能な重要な中間体である。そのため、各種ジアセトキシアリル化合物の製造プロセスの開発が行われてきた。例えば、パラジウム固体触媒を用いたブタジエンのジアセトキシ化反応によるジアセトキシアリル化合物の製造法が報告されている(特許文献1)。
ジアセトキシアリル化合物を製造するための共役ジエン類のジアセトキシ化反応は、多くは固体触媒の存在下に収率良く進行するが、アセトキシ基が導入される位置を完全に制御できないのが現状である。特に1,4−ブタンジオールの原料となる1,4−ジアセトキシ−2−ブテンの製造反応では、1,4−ブタンジオールへと変換できない3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの副生の問題があり、このことが、1,4−ブタンジオール製造プロセスにおいて、原料であるブタジエンのコストを押し上げる原因となっている。
そのため、この副生する3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを異性化して1,4−ジアセトキシ−2−ブテンなど1,4−ジアセトキシアリル化合物を生成する方法が開発されてきた。例えば、ホスファイト配位子を有するパラジウム錯体触媒を用いて、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンから1,4−ジアセトキシ−2−ブテンへの異性化反応が報告されている(特許文献2)。特許文献3では、ジアセトキシアリル化合物を異性化する固体触媒としてゼオライト触媒を使用している。特許文献4では、ジアセトキシブテンの異性化反応に陽イオン交換樹脂を使用することが記載されている。
特開平11−71327号公報 特開2002−105025号公報 特開昭50−126611号公報 特開昭55−167253号公報
しかしながら、従来技術においては、異性化反応後に反応液中に溶解している触媒を回収、除去する工程が煩雑であったり、また、触媒を容易に回収できる固体触媒であっても、異性化反応の効率が低かったり、高温条件下で異性化反応を行わないと性能を発揮しない等の問題があった。
本発明は前記課題を解決し、触媒を用いるアリル化合物の異性化方法において、反応液と容易に分離可能な固体触媒を用い、且つその固体触媒の活性が高く、高い収率で異性体を得ることを可能とする工業的に有利なアリル化合物の異性化方法及びそのための触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、金及び/又は白金を担体に担持した固体触媒が、アリル化合物の異性化反応の促進効果に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の要旨は下記[1]〜[11]に存する。
[1] 触媒の存在下、原料であるアリル化合物(以下「原料アリル化合物」と称する)を対応するアリル化合物(以下、「異性化アリル化合物」と称する)に異性化する方法であって、該触媒が担体に金及び/又は白金を担持した固体触媒であるアリル化合物の異性化方法。
[2] 前記固体触媒に担持された金及び/又は白金の平均粒径が0.3nm以上100nm以下である[1]に記載のアリル化合物の異性化方法。
[3] 前記触媒の担体がジルコニア及び/又はセリアである[1]又は[2]に記載のアリル化合物の異性化方法。
[4] 前記触媒がジルコニアに金を担持した固体触媒である[1]乃至[3]のいずれかに記載のアリル化合物の異性化方法。
[5] 前記触媒がセリアに白金を担持した固体触媒である[1]乃至[3]のいずれかに記載のアリル化合物の異性化方法。
[6] 分子状酸素存在下で異性化する[1]乃至[5]のいずれかに記載のアリル化合物の異性化方法。
[7] 前記原料アリル化合物が共役ジエン類のジアセトキシ化反応により得られたものである[1]乃至[6]のいずれかに記載のアリル化合物の異性化方法。
[8] 前記原料アリル化合物が3,4−ジアセトキシアリル化合物であり、前記異性化アリル化合物が1,4−ジアセトキシアリル化合物である[1]乃至[7]のいずれかに記載のアリル化合物の異性化方法。
[9] 前記原料アリル化合物が1,4−ジアセトキシアリル化合物であり、前記異性化アリル化合物が3,4−ジアセトキシアリル化合物である[1]乃至[7]のいずれかに記載のアリル化合物の異性化方法。
[10] ジルコニアに金を担持した触媒であって、担持した金の平均粒径が0.3nm以上100nm以下である触媒。
[11] セリアに白金を担持した触媒であって、担持した白金の平均粒径が0.3nm以上100nm以下である触媒。
本発明によれば、反応液と容易に分離可能な固体触媒であって、異性化反応活性の高い固体触媒を用いて、異性化アリル化合物を高収率で得ることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に特定されない。
本発明のアリル化合物の異性化方法は、触媒の存在下、原料であるアリル化合物(以下「原料アリル化合物」と称する)を対応するアリル化合物(以下、「異性化アリル化合物」と称する)に異性化する方法であって、該触媒が担体に金及び/又は白金を担持した固体触媒であることを特徴とする。
なお、本発明における原料アリル化合物、及び異性化アリル化合物はアリル基(CH=CH−CH−)を有する化合物であり、その化合物中のアリル基部分にアセトキシ基、ハロゲン原子、カルボン酸基などの脱離基を有するもの全てを対象とし、特に限定されるものではない。
以下の実施態様においては、主として、原料アリル化合物が3,4−ジアセトキシアリル化合物であり、異性化アリル化合物が1,4−ジアセトキシアリル化合物である場合を例に説明するが、本発明のアリル化合物の異性化方法は、何らこの方法に限定されるものではなく、原料アリル化合物が1,4−ジアセトキシアリル化合物で異性化アリル化合物が3,4−ジアセトキシアリル化合物であってもよく、その他の原料アリル化合物を異性化する方法であってもよい。
[固体触媒]
まず、本発明のアリル化合物の異性化方法で用いる異性化反応触媒である固体触媒(以下、「本発明の固体触媒」と称す場合がある。)について説明する。
本発明の固体触媒は、担体に金及び/又は白金を担持してなるものである。
本発明の固体触媒の担体としては特に限定はされないが、例えば活性炭、カーボンブラック等の炭素質担体、アルミナ、シリカ、ジルコニア、ニオビア、チタニア、セリア、マグネシア、酸化コバルト、珪藻土、ゼオライト等の金属酸化物の他、前記金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩の担体等が挙げられる。
これらの中でも反応速度、反応収率の観点からジルコニア、セリア、チタニア等の金属酸化物担体が好ましく、特に反応速度の観点からジルコニア、セリアが好ましい。これらの担体は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、本発明の固体触媒の担体の粒度については特に制限はないが、効率的に反応を進めるために求められる担体の比表面積は、5〜300m/g、特に30〜100m/gであることが好ましい。担体の比表面積が上記下限以上であれば、金及び/又は白金を担体に対して良好に担持することができ、一方、上記上限以下であれば、担体の細孔の有効利用率が高くなり、いずれの場合も高い触媒活性を得ることができ好ましい。
本発明の固体触媒は、このような担体に金及び/又は白金を担持してなるものである。本発明の固体触媒は、担体に金のみを担持したものであってもよく、白金のみを担持したものであってもよく、金と白金を担持したものであってもよい。
固体触媒に用いる担体は、担持金属により好適なものが異なり、担持金属が金の場合は、担体がジルコニアであると触媒活性が向上するため、好ましい。また、担持金属が白金の場合は、担体がセリアであることが触媒活性向上のために好ましい。
担体に担持されている金及び/又は白金の平均粒径は0.3〜100nmであることが好ましい。担体に担持されている金及び/又は白金の平均粒径が0.3nm以上、100nm以下であると触媒活性が高くなり、好ましい。この観点から、担体に担持されている金及び/又は白金の平均粒径は特に0.5〜10nmであることが好ましく、1〜8nmであることがより好ましい。
このような平均粒径の金及び/又は白金を担体に担持させた固体触媒とするには、担体に応じて最適な触媒調製法を用いる必要があり、例えば、金の場合には、ジルコニア担体に対して、析出沈殿法、尿素による均一析出沈殿法を用いる。
ここで、担体に担持された金及び/又は白金の平均粒径は、走査透過型電子顕微鏡観察による粒子径の平均値である。
担体への金及び/又は白金の担持量は、特に限定されないが、担体とこの担体に担持された金及び/又は白金との合計に対する金及び/又は白金の質量割合の百分率(以下、この割合を「担持率」と称す場合がある。)で0.1〜30質量%、特に1〜20質量%であることが好ましい。この担持率が上記下限以上であると異性化反応活性に優れたものとなり、上記上限以下であると金属粒子径の調整が容易となり、触媒コストも低減できるため、好ましい。
担体に担持されている金及び/又は白金の形態は各々の金属単体であってもよく、合金であってもよく、金属化合物であってもよく、複合金属化合物であってもよい。金属化合物としては、金、白金の酸化物、アルコキシ化合物、アルキル化合物、有機酸塩等が挙げられる。具体的には、金化合物としては、酸化金、シアン化金、フッ化金、塩化金、臭化金、ヨウ化金、亜硫酸金ナトリウム、硫酸金、硝酸金、酢酸金等が挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、白金化合物としては、酸化白金、シアン化白金、硫酸白金、硝酸白金、酢酸白金、シアン化白金カリウム、フッ化白金、塩化白金、臭化白金、ヨウ化白金等が挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。触媒活性と劣化防止の観点から、金及び/又は白金は金属単体又は金属酸化物の形態で担持されていることが好ましい。
本発明の固体触媒の形状については特に制限はなく、異性化反応の形式に応じて、適宜選択して用いることができる。本発明の固体触媒の具体的な形状としては、例えば粉末状、粒子状、ペレット状等の形状が挙げられるが、中でも高活性な触媒を製造する観点から粉末状が好ましい。
本発明の固体触媒は、例えば、金及び/又は白金の化合物の溶液に担体を浸漬して担体に金及び/又は白金化合物溶液を含浸させた後、乾燥し、その後必要に応じて焼成することにより製造することができる。または、金及び/又は白金の化合物に水溶液中で塩基を作用させ、担体上に沈殿させた後、乾燥し、その後必要に応じて焼成することにより製造することもできる。
異性化反応における本発明の固体触媒の使用量は反応型式等により異なり、特に制限はなく、例えば、カラム等に本発明の固体触媒を充填して後述の3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を通液して異性化反応する場合は、滞留時間として、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜6時間、特に好ましくは1時間〜5時間程度となるように触媒量を設定することが好ましい。
また、後述の3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液に本発明の固体触媒を添加して攪拌混合する懸濁床型式であれば3,4−ジアセトキシアリル化合物に対する本発明の固体触媒中の金属量として0.01〜20モル%、好ましくは0.1〜10モル%、更に好ましくは1〜4モル%程度用いることが好ましい。
いずれの場合も、固体触媒の使用量が多い程反応速度が高くなり、反応容器の小型化、生産効率の向上等を図ることができる。一方で、固体触媒の使用量が少ないと触媒コストを低減することができる。
[アリル化合物]
次に本発明で異性化反応に供する原料アリル化合物と異性化アリル化合物について説明する。本発明における異性化反応は、触媒中の金属成分からの電子供与によって2重結合の異性化が起こるため、アリル化合物であれば、特に限定されない。アリル化合物の中でも特に脱離・付加能の高いアセトキシ基を含有するアリル化合物に好適に用いることができる。
本発明において、「3,4−ジアセトキシアリル化合物を触媒により1,4−ジアセトキシアリル化合物に異性化する方法」とは、例えば「3,4−ジアセトキシアリル化合物を触媒と接触させて1,4−ジアセトキシアリル化合物に異性化して、1,4−ジアセトキシアリル化合物を得る方法」や、「3,4−ジアセトキシアリル化合物と1,4−ジアセトキシアリル化合物の混合物を触媒と接触させて混合物中の3,4−ジアセトキシアリル化合物を1,4−ジアセトキシアリル化合物に異性化し、1,4−ジアセトキシアリル化合物の濃度を上げる方法」が挙げられる。ただし、本発明のアリル化合物の異性化方法は、「3,4−ジアセトキシアリル化合物と1,4−ジアセトキシアリル化合物の混合物を触媒と接触させて混合物中の1,4−ジアセトキシアリル化合物を3,4−ジアセトキシアリル化合物に異性化し、3,4−ジアセトキシアリル化合物の濃度を上げる方法」であってもよい。
<3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液の製造>
本発明における異性化反応原料となる3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液(「3,4−ジアセトキシアリル化合物と1,4−ジアセトキシアリル化合物の混合物」を含む)は、特に限定されないが、触媒の存在下、共役ジエン類のジアセトキシ化反応などにより製造可能である。
ジアセトキシアリル化合物を製造する共役ジエン類のジアセトキシ化反応は様々な方法で実施できる。最も一般的には、パラジウム系触媒の存在下、ブタジエン、酢酸及び酸素を反応させてジアセトキシアリル化合物である1,4−ジアセトキシ−2−ブテン及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを得ることができる。この反応では、これらのジアセトキシアリル化合物の加水分解物である1−ヒドロキシ−4−アセトキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−4−アセトキシ−1−ブテン、4−ヒドロキシ−3−アセトキシ−1−ブテンなども併せて生成する。
本発明で使用可能な共役ジエン類として例えば、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエンなどが挙げられ、好ましくはブタジエン、イソプレン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロペンタジエンであり、特に好ましくはブタジエン、イソプレンである。ブタジエン、イソプレンのような炭素数の少ない共役ジエン類が、最も高い反応活性を示すことが好ましい理由である。
共役ジエン類のジアセトキシ化反応に用いる触媒として、共役ジエン類をジアセトキシアリル化合物に変換する能力を有する触媒であればいずれも使用できるが、好ましくは周期表第8〜10族遷移金属を含有する固体触媒であり、特に好ましくはパラジウム固体触媒である。パラジウム固体触媒は、パラジウム金属またはその塩からなり、助触媒としてビスマス、セレン、アンチモン、テルル、銅などの金属またはその塩の使用が好ましく、特に好ましくはテルルである。パラジウムとテルルの組み合わせが好ましい理由は、触媒活性の高さ、及び得られるジアセトキシアリル化合物の選択率の高さである。そのため、パラジウム及びテルルを活性成分として担持する固体触媒であることが好ましい。
該パラジウム固体触媒は、特に限定されないが、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、活性炭、グラファイトなどの担体に担持させて使用することが好ましく、特に好ましくは強度的に優れているシリカである。
担体の物性として多孔質が好ましく、特にその平均細孔直径が1nm〜100nmである多孔質が好ましい。担体担持触媒の場合、触媒全体に対する触媒金属の割合は通常0.1〜20質量%、また、触媒全体に対する他の助触媒金属の割合は0.01〜30質量%の範囲で選定される。この値が小さすぎると、触媒活性の低下によるコスト競争力が低下し、またこの値が大きすぎると、触媒コストの甚大化による競争力が低下してしまう。
上記のジアセトキシ化反応は空気、または酸素富化された空気、窒素など不活性ガスで希釈された空気または酸素、あるいは酸素雰囲気下で行なうことが好ましく、雰囲気中の酸素濃度は通常1〜100体積%の範囲、より好ましくは2〜50体積%であり、特に好ましくは3〜40体積%である。雰囲気中の酸素濃度が高くなるほど、反応速度が上がり、効率よく生成物を得ることができる。一方で、雰囲気中の酸素濃度が低くなるほど、爆発、火災などのプロセスの危険性が少なくなる。
本反応は気相、液相のいずれでも行なうことができる。
反応温度は0〜300℃の範囲であり、好ましくは10〜250℃、より好ましくは30〜200℃の範囲である。反応温度が高くなるほど、反応速度が上がり、効率よく生成物を得ることができる。一方で、反応温度が低くなるほど、爆発、火災などのプロセスの危険性が少なくなる。反応圧力は大気圧〜50MPaの範囲が好ましく、より好ましくは大気圧〜30MPa、特に好ましくは1MPa〜20MPaである。
ジアセトキシ化反応を液相にて行なう場合には、反応に使用する溶媒は反応原料を溶解するものであれば特に制限は無いが、水、または酢酸等のカルボン酸、あるいはブタジエンなど反応原料となる共役ジエン類そのもの、あるいは生成物であるジアセトキシアリル化合物そのものが好ましい。またヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、トリグライムなどのエーテル類、酢酸エチル、酪酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、1,4−ブタンジオールなどのアルコール類なども使用可能である。
原料となる共役ジエン類と触媒との質量比は100000000〜1の範囲が好ましく、より好ましくは50000000〜10の範囲であり、特に好ましくは20000000〜100である。質量比が小さくなるほど、反応速度が高くなり、短時間で反応が進みやすい。また、質量比が大きくなるほど、触媒コストが少なくてすむ。
また、本発明における「3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液」とは、3,4−ジアセトキシアリル化合物、又は3,4−ジアセトキシアリル化合物と1,4−ジアセトキシアリル化合物の混合物を含む液であれば、特に限定されないが、後述の3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を有機リン化合物と接触させる前に、上記触媒による共役ジエン類をジアセトキシ化反応させる工程を設け、そこから得られた反応生成物流そのもの、あるいは該反応生成物流から副生物として生成されるジアセトキシアリル化合物よりも軽沸点の化合物(以下、ジアセトキシアリル化合物よりも軽沸点の化合物を、軽沸点化合物類と略する)の一部あるいは全量を蒸留などにより除去したもの、あるいは該反応生成物流から副生物として生成される3,4−ジアセトキシアリル化合物よりも高沸点の化合物(以下、3,4−ジアセトキシアリル化合物よりも高沸点の化合物を、高沸点化合物類と略する)の一部あるいは全量を蒸留などにより除去したもの、更には該反応生成物流から副生物の軽沸点化合物類及び副生物の高沸点化合物類の双方を一部あるいは全量を蒸留などにより除去したもののいずれかを、「3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液」とするのが好ましい。
中でも、触媒による共役ジエン類のジアセトキシ化反応により得られた反応生成物流そのものを、「3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液」とするのが特に好ましい。「3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液」が上記触媒による共役ジエン類のジアセトキシ化反応により得られた反応生成物流に由来するものである場合は、該含有液中に対応する1,4−ジアセトキシアリル化合物が存在している。また「3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液」は、3,4−ジアセトキシアリル化合物の加水分解物である3,4−ヒドロキシアセトキシアリル化合物、及び/又は3,4−ジヒドロキシアリル化合物を含んでいてもよく、更に1,4−ジアセトキシアリル化合物の加水分解物である1,4−ヒドロキシアセトキシアリル化合物、及び/又は1,4−ジヒドロキシアリル化合物を含んでいてもよい。
本発明で使用する「3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液」は、上記のジアセトキシ化反応で得られる3,4−ジアセトキシアリル化合物、及び1,4−ジアセトキシアリル化合物、低沸点化合物類、及び高沸点化合物類を含有する液を蒸留塔に導入し、塔底より高沸点化合物類、および1,4−ジアセトキシアリル化合物を含有する液を抜き出し、塔上部より3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を留出させて得ることができる。この際、3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液は塔頂から軽沸点化合物類とともに抜き出すことも可能であり、また3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を側流から抜き出して、塔頂から軽沸点化合物類を留出させてもよい。なお、このとき、高沸点化合物類のほぼ全量は塔底より抜き出されるが、3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液と共に少量の高沸点化合物類が塔上部、または側流から抜き出される。
該蒸留塔の圧力は任意に設定することができるが、蒸留塔のリボイラーに使うエネルギーコストの観点から、塔底温度を低くするために、塔頂圧力を1〜760mmHgとすることが好ましく、塔頂圧力はより好ましくは5〜200mmHgであり、特に好ましくは10〜100mmHgの範囲である。この塔頂圧力が低すぎると、圧力を保つために多大なコストが必要となり、さらに蒸留塔そのものが大きなものとなり、プロセスの建設コストが増大してしまう。また、高すぎる場合には、蒸留塔の塔底温度が高くなり、蒸気コストが増大してしまう。
該蒸留塔の塔頂温度は通常0℃〜200℃以下であり、好ましくは20℃〜160℃、より好ましくは40℃〜140℃の範囲である。塔頂温度が低すぎると冷却器など特殊な装置が必要となりコスト悪化となる。また塔頂温度が高すぎると、塔底温度もより高い温度となるために、蒸気コストが増大してしまう。
還流比は1〜100で差し支えなく、好ましくは1〜10である。還流比が小さすぎると、分離能の悪化を引き起こし、還流比が高すぎると必要な熱量が増大し、コスト悪化原因となる。塔頂の留出量は、蒸留塔へ導入した3,4−ジアセトキシアリル化合物、及び1,4−ジアセトキシアリル化合物、及び低沸点化合物類、高沸点化合物類を含有する液のうち、3,4−ジアセトキシアリル化合物と軽沸点化合物類の合計量とすることが望ましい。また側流から3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を留出させ、塔頂から軽沸点化合物類を留出させる場合には、それぞれ側流から導入液中の3,4−ジアセトキシアリル化合物含有量、塔頂から軽沸点化合物類の含有量を留出させることが好ましい。
蒸留塔物質収支は、蒸留塔の塔底から高沸点化合物類、および1,4−ジアセトキシアリル化合物を含有する液を抜き出し、塔頂から軽沸点化合物類を含む3,4−ジアセトキシアリル化合物を留出させる場合で、単位時間あたりの導入流量質量を100とした場合、単位時間あたりの塔頂留出流量が1〜50、好ましくは5〜30である。その際の塔底からの単位時間あたりの高沸点化合物類および1,4−ジアセトキシアリル化合物を含有する液の抜き出し量は50〜99が好ましく、より好ましくは70〜95である。また蒸留塔の塔底から高沸点化合物類および1,4−ジアセトキシアリル化合物を含有する液を抜き出し、塔頂から軽沸点化合物類を留出させ、側流から3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を留出させる場合においては、単位時間あたりの導入流量質量を100とした場合、単位時間あたりの塔頂留出流量が0.1〜30であり、好ましくは1〜20である。また側流からの3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液の留出量は0.9〜50が好ましく、より好ましくは2〜30である。また塔底からの高沸点化合物類および1,4−ジアセトキシアリル化合物を含有する液の単位時間あたりの抜き出し量は20〜99が好ましく、より好ましくは50〜97である。
蒸留塔の塔頂から得られる軽沸点化合物類を含む3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液は蒸留により軽沸点化合物類を除去した後、異性化反応に供給することも可能である。この場合、軽沸点化合物類の分離蒸留塔にて塔頂から軽沸点化合物類を留出させ、側流を含む塔底部より3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を抜き出すことができる。尚、該蒸留塔の圧力は任意に設定することができるが、蒸留塔のリボイラーに使うエネルギーコストの観点から、塔底温度を低くするために、塔頂圧力を1〜760mmHgとすることが好ましく、塔頂圧力はより好ましくは5〜400mmHgであり、特に好ましくは10〜200mmHgの範囲である。この塔頂圧力が低すぎると、圧力を保つために多大なコストが必要となり、さらに蒸留塔そのものが大きなものとなり、プロセスの建設コストが増大してしまう。また、高すぎる場合には、蒸留塔の塔底温度が高くなり、蒸気コストが増大してしまう。
該蒸留塔の塔頂温度は通常0℃〜200℃以下であり、好ましくは20℃〜160℃、より好ましくは40℃〜140℃の範囲である。塔頂温度が低すぎると冷却器など特殊な装置が必要となりコスト悪化となる。また温度が高すぎると、塔底温度もより高い温度となるために、蒸気コストが増大してしまう。
還流比は1〜100で差し支えなく、好ましくは1〜10である。還流比が小さすぎると、分離能の悪化を引き起こし、還流比が高すぎると必要な熱量が増大し、コスト悪化原因となる。塔頂の留出量は、蒸留塔へ導入した3,4−ジアセトキシアリル化合物、及び低沸点化合物類を含有する液のうち、軽沸点化合物類の合計量とすることが望ましい。
蒸留塔物質収支は、蒸留塔の側流を含む塔底部から3,4−ジアセトキシアリル化合物を含有する液を抜き出し、塔頂から軽沸点化合物類を留出させる場合で、単位時間あたりの導入流量質量を100とした場合、単位時間あたりの塔頂留出流量が1〜50、好ましくは5〜45である。その際の側流を含む塔底部からの単位時間あたりの3,4−ジアセトキシアリル化合物を含有する液の抜き出し量は50〜99が好ましく、より好ましくは55〜95である。
3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液の蒸留に用いる蒸留塔としては、充填塔、棚段塔などが使用できるが、棚段塔が好ましい。3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液と1,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を分離するには、蒸留塔理論段を3段以上、特に10段〜50段とするのが好ましい。50段を超える蒸留塔は、蒸留塔建設の経済性、運転難易度、及び安全管理のためには好ましくない。また段数が小さすぎると分離が困難となる。
<3,4−ジアセトキシアリル化合物>
本発明において、異性化反応に供される原料アリル化合物の3,4−ジアセトキシアリル化合物としては、具体的には3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−2−メチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−2,3−ジメチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロヘキセン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロペンテン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロヘプテン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロオクテンが好ましく、より好ましくは3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−2−メチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロヘキセン、3,4−ジアセトキシ−1−シクロペンテンであり、特に好ましくは1,4−ブタンジオールの中間体である1,4−ジアセトキシ−2−ブテンへと転換できる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンである。また、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解物である3−ヒドロキシ−4−アセトキシ−1−ブテン、4−ヒドロキシ−3−アセトキシ−1−ブテンなどの異性化反応においても、本発明は適用可能である。
<1,4−ジアセトキシアリル化合物>
本発明において、3,4−ジアセトキシアリル化合物の異性化により得られる1,4−ジアセトキシアリル化合物は、異性化前の3,4−ジアセトキシアリル化合物に対応する異性化体であり、具体的には、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1,4−ジアセトキシ−2−メチル−2−ブテン、1,4−ジアセトキシ−2、3−ジメチル−2−ブテン、1,4−ジアセトキシ−2−シクロヘキセン、1,4−ジアセトキシ−2−シクロペンテン、1,4−ジアセトキシ−2−シクロヘプテン、1,4−ジアセトキシ−2−シクロオクテンが好ましく、1,4−ジアセトキシ−1−ブテン、1,4−ジアセトキシ−2−メチル−1−ブテン、1,4−ジアセトキシ−3−メチル−1−ブテン、1,4−ジアセトキシ−1−シクロヘキセン、1,4−ジアセトキシ−1−シクロペンテンであり、特に好ましくは1,4−ブタンジオールの中間体である1,4−ジアセトキシ−1−ブテンである。
[溶媒]
本発明による異性化反応を行う際に、種々の溶媒を使用することが可能である。用いる溶媒は特に限定されないが、具体的には蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トリグライムジメチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの炭化水素類などの有機溶媒の1種又は2種以上が使用可能であり、好ましくは蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸類であり、特に好ましくはアセトキシ基の異性化速度を向上する酢酸である。酢酸が溶媒として好ましいのは、異性化速度の向上に寄与する、反応液中のアセトキシ基濃度、すなわち酢酸濃度が高くなるからである。
溶媒の使用量は3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液に対して質量比で0.1〜10000質量%が好ましく、より好ましくは10〜1000質量%であり、特に好ましくは50〜300質量%である。溶媒の使用量が少ないほど、反応器の容量が少なくてすみ、使用量が多いほど、触媒劣化の速度が低くなる傾向がある。
ただし、本発明のアリル化合物の異性化方法は、溶媒を用いることなく実施することも可能であり、溶媒を用いない場合は、反応効率、触媒中の金属成分の溶出抑制の面で有利である。
[反応条件]
本発明に従って、本発明の固体触媒の存在下に異性化反応を行う際の反応温度は40℃〜200℃が好ましく、より好ましくは80℃〜180℃であり、特に好ましくは100℃〜160℃である。反応温度が高くなるほど、反応速度が上昇し、反応器が小さくてすむため、設備コストを低減できる。一方で反応温度が低いほど、触媒劣化の進行が遅くなるため、触媒コストを低減できるほか、副生物量も低減することができる。
本発明における異性化反応は、高原子価の金属活性種を維持するという観点から、分子状酸素の存在下で行うことが好ましい。
反応系への分子状酸素の供給方法は特に限定されず、反応系に分子状酸素を存在させることができる方法であればよい。分子状酸素供給源の具体例としては空気、酸素富化空気、酸素含有窒素、純酸素、過酸化水素、オゾン等が挙げられ、通常空気が用いられる。
これらの分子状酸素供給源は1種を単独で用いても良く、2種以上の混合物でもよい。
反応時間は通常0.1〜10時間、好ましくは0.5時間〜6時間、特に好ましくは1時間〜5時間である。反応時間が0.1時間以上であれば異性化反応収率を高くすることができ、10時間以下であれば副生成物や触媒劣化を抑制できる。
[反応器]
本発明における異性化反応に使用する反応器は、通常の液相反応に使用する形式のものであれば差し支えない。好ましくは、固定床連続式、懸濁床連続式であり、触媒活性維持の観点から懸濁床連続式が好ましい。
[反応生成物]
本発明において、異性化反応で得られた反応液には、反応生成物である1,4−ジアセトキシアリル化合物の他に、未反応の3,4−ジアセトキシアリル化合物が存在しており、該反応液から蒸留などにより3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を分離することができる。その際の蒸留塔の圧力は任意に設定することができるが、塔底温度を低くするために、塔頂圧力を1〜760mmHgとすることが好ましい。また、より好ましくは塔頂圧力が5〜200mmHgであり、特に好ましくは10〜100mmHgの範囲である。この塔頂圧力が低すぎると、圧力を保つために多大なコストが必要となり、さらに蒸留塔そのものが大きなものとなり、プロセスの建設コストが増大してしまう。また、高すぎる場合には、蒸留塔の塔底温度が高くなり、蒸気コストが増大してしまう。塔頂温度は通常0〜200℃以下であり、好ましくは20〜160℃、より好ましくは40〜140℃の範囲である。塔頂温度が低すぎると冷却器など特殊な装置が必要となりコスト悪化となる。また温度が高すぎると、塔底温度もより高い温度となるために、蒸気コストが増大してしまう。還流比は1〜100で差し支えなく、好ましくは1〜10である。還流比が小さすぎると、分離能の悪化を引き起こし、還流比が高すぎると必要な熱量が増大し、コスト悪化原因となる。塔頂の留出量は、蒸留塔へ導入した3,4−ジアセトキシアリル化合物、及び1,4−ジアセトキシアリル化合物、及び低沸点化合物類、高沸点化合物類を含有する液のうち、3,4−ジアセトキシアリル化合物と軽沸点化合物類の合計量を留出させることが望ましい。また側流から3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液を留出させ、塔頂から軽沸点化合物類を留出させる場合には、それぞれ側流から導入液中の3,4−ジアセトキシアリル化合物含有量、塔頂から軽沸点化合物類の含有量を留出させることが好ましい。
蒸留分離により得られた3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液は異性化反応器に導入することで、未反応の3,4−ジアセトキシアリル化合物を1,4−ジアセトキシアリル化合物へ異性化することができる。この反応器へ再循環する3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液は、蒸留分離により得られた時点での温度そのものから異性化反応器内温度の保持することが好ましいが、再循環時の温度、圧力などに関わらず、異性化反応条件で1,4−ジアセトキシアリル化合物へ異性化することができる。また、この際の異性化反応条件は前述と同じ条件で構わない。
また異性化反応により得られた1,4−ジアセトキシアリル化合物は、そのまま、あるいは更なる蒸留などによる精製を経た後、遷移金属触媒存在下、水素化され置換基を有しても良い1,4−ジアセトキシブタン化合物へと変換される。ここで使用する遷移金属触媒は通常の市販の水素化触媒で差し支えないが、好ましくはパラジウムまたはルテニウムなどの貴金属を含有する触媒、あるいはニッケル触媒である。これら水素化触媒の存在下、40〜180℃の温度範囲で、水素と1,4−ジアセトキシアリル化合物含有液とを接触させ、常圧〜15MPaの圧力範囲条件で実施することができる。反応温度が高すぎると触媒劣化が迅速に進行してしまい、温度が低すぎると反応速度が低下してしまう。圧力が低すぎると反応速度が低下してしまい、圧力が高すぎると高価な反応器が必要となってしまう。
上記、水素化反応により得られた1,4−ジアセトキシブタン化合物は、酸触媒あるいは塩基性物質により水存在下で、加水分解され1,4−ブタンジオールなどのジオール類へと変換される。好ましくは固体酸触媒であり、特に陽イオン交換樹脂を触媒として使用するのが、加水分解速度が速く、しかもテトラヒドロフランのような副生物が少ないので好適である。具体的には、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を母体とするスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂であり、ゲル型でもポーラス型のいずれでも差し支えない。反応は通常30〜110℃、好ましくは40〜90℃の温度条件にて実施する。温度が低すぎると加水分解速度が低下し、高価で長大な反応器が必要となる。温度が高すぎるとテトラヒドロフランなど副生物が増加して、1,4−ブタンジオールの収率が低下してしまう。水の量は、1,4−ジアセトキシブタン1モルに対し、通常2〜100モル、好ましくは4〜50モルの範囲の量を使用する。水の量が少なすぎると反応速度が低下し高価で長大な反応器が必要となる。また水の量が多すぎると、加水分解後に1,4−ブタンジオールから水を除去する際に多量のエネルギーが必要とされるために、エネルギーコストが増大してしまう。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテンの分析は、内部標準法によるガスクロマトグラフィーにより行った。内部標準物質としてはトリデカンを使用した。
反応生成液の3,4−ジアセトキシ−1−ブテンと1,4−ジアセトキシ−2−ブテンの分析結果から、反応前の3,4−ジアセトキシ−1−ブテンに対する反応後に減少した3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの物質量割合を転化率として算出した。また、反応前の3,4−ジアセトキシ−1−ブテンに対する生成した1,4−ジアセトキシ−2−ブテンの物質量割合を異性化反応収率として算出した。なお、1,4−ジアセトキシ−2−ブテンは、アルケンの幾何異性体、すなわちシス体とトランス体が存在するが、両異性体を合計した物質量を収率の計算に用いた。
[参考例1:ブタジエンのアセトキシ化反応]
Pd−Te触媒1kgの存在下に、ブタジエン0.21kg/hr、酢酸2.94kg/hr、6体積%酸素/94体積%窒素混合ガス0.34kg/hrを流通させ、80℃、6MPaの条件でアセトキシ化反応させて、1,4−ジアセトキシ−2−ブテンが81質量%、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが9質量%、3−ヒドロキシ−4−アセトキシ−1−ブテンが2質量%、酢酸3質量%、その他軽沸点化合物類が3質量%、高沸点化合物類が2質量%を含む混合液を得た。
[参考例2:3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液の分離]
参考例1で得た混合液11Lから3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液を連続蒸留により分離した。尚、蒸留には20段のオルダーショウ蒸留塔を使用した。塔頂圧力は20mmHg、還流比は3、塔頂温度は95℃、塔底温度は151℃の温度範囲において保持し、150cc/hrの流量で塔底から10段の位置に連続導入し、塔頂部から27cc/hrで連続留出を行い、塔底から123cc/hrで連続抜き出しを行なった。本連続蒸留により、塔底から1,4−ジアセトキシ−2−ブテンを含有する液を缶出液として得、塔頂から3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液を留出液として得た。得られた3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液は、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが45質量%、3−ヒドロキシ−4−アセトキシ−1−ブテンが11質量%、酢酸が22質量%、その他3,4−ジアセトキシ−1−ブテンよりも沸点の低い成分が20質量%、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンよりも沸点の高い成分が2質量%を含む混合液であった。また、該3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液の1,4−ジアセトキシ−2−ブテンの含有量は1質量%以下であった。
[参考例3:3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液の精製蒸留]
参考例2で得た3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液1Lから連続蒸留により軽沸点化合物類の大部分を分離した。尚、蒸留には40段のオルダーショウ蒸留塔を使用した。塔頂圧力は100mmHg、還流比は1、塔頂温度は95℃、塔底温度は148℃の温度において保持し、100cc/hrの流量で塔底から20段の位置に連続導入し、塔頂部から41cc/hrで連続留出を行い、塔底から59cc/hrで連続抜き出しを行なった。本連続蒸留により、塔頂から軽沸点化合物類を留出液として得た。該留出中には酢酸が59質量%、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが1.6質量%(蒸留塔に導入する3,4−ジアセトキシアリル化合物量の1.5質量%に相当)、その他、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンよりも沸点の低い成分39.4質量%含まれていた。また塔底からの抜き出した液中には3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが72質量%、3−ヒドロキシ−4−アセトキシ−1−ブテンが18質量%、その他軽沸点化合物類が6質量%、高沸点化合物類4質量%を含む3,4−ジアセトキシ−1−ブテン含有液を得た。
[参考例4:固体触媒の調製]
<Au担持触媒の調製>
Au化合物として塩化金酸四水和物を用い、これを1.73g/L含む水溶液に、尿素を7.6g加え、さらに比表面積30m/gのジルコニア(ZrO)と混合した後、90℃で4時間加熱した。これを固液分離して分離物を洗浄し、空気下70℃で一晩加熱乾燥後、さらに空気下300℃で4時間焼成することにより、平均粒径12.1nm(走査透過型電子顕微鏡観察による粒子径の平均値)のAuがZrO担体に担持されたAu担持率8質量%のAu/ZrO触媒(実施例6で用いたAu担持触媒)を調製した。
同様に、塩化金酸四水和物の濃度を変化させ、担体として、セリア(CeO)、アルミナ(Al)、チタニア(TiO)、シリカ(SiO)、酸化コバルト(Co)、セリア−ジルコニア固溶体(CeO−ZrO)を用いて、担持されたAuの平均粒子径やAu担持率の異なるAu担持触媒を調製した。
<Pt担持触媒の調製>
Pt化合物としてヘキサクロロ白金酸六水和物を用い、これを17.8g/L含む水溶液に比表面積30m/gのジルコニア(ZrO)を浸漬した。30分間攪拌した後、固液分離して分離物を空気下100℃で一晩加熱乾燥後、さらに空気下300℃で4時間焼成することにより、白金酸化物がジルコニアに担持されたPt担持率1質量%のPt/ZrO(実施例27で用いたPt担持触媒)を調製した。
同様に、ヘキサクロロ白金酸六水和物の濃度を変化させ、担体としてセリア(CeO)、アルミナ(Al)、チタニア(TiO)、マグネシア(MgO)を用い、担持されたPtの平均粒径やPt担持量の異なるPt担持触媒を調製した。
<Pd担持触媒の調製>
Pd化合物として塩化パラジウムを用い、これを濃塩酸に溶かした後に脱イオン水で希釈し、70℃に加熱してから0.1M NaOH水溶液でpH=8に調整した。ここに比表面積30m/gのジルコニア(ZrO)を加えて70℃で1時間攪拌した後、固液分離して分離物を洗浄後、空気下70℃で一晩乾燥し、さらに空気下300℃で4時間焼成、水素気流下200℃で2時間還元することにより、Pdがジルコニアに担持されたPd担持量10質量%のPd/ZrO(比較例1で用いたPd担持触媒)を調製した。
同様に、パラジウム化合物として硝酸パラジウムを用い、担体としてセリア、ジルコニアを用いてPd担持量が10質量%のPd担持触媒を調製した。
[実施例1〜30、比較例1〜3]
表1,2に示す固体触媒を用い、以下の反応方式で、参考例3で得られた3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液の異性化反応を行った。反応条件(触媒使用量(3,4−ジアセトキシアリル化合物に対する固体触媒中の金属モル%)、溶媒の有無、溶媒の種類、反応温度、反応時間、反応雰囲気)は、表1,2に示す通りとした。なお、溶媒を用いた場合溶媒の使用量は3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液に対して1当量とした。
異性化反応の転化率と収率を表1,2に示す。
なお、表1,2中、溶媒の欄の「無し」は溶媒を用いていないことを示し、「AcOH」とは3,4−ジアセトキシアリル化合物に対して1モル当量の酢酸を用いたことを示す。このとき酢酸は26質量%に相当する。
<反応方式>
スクリューキャップガラスチューブに3,4−ジアセトキシアリル化合物含有液、触媒、内部標準物質、溶媒を入れ、150℃で5時間マグネチックスターラーを用いて攪拌した。反応終了後、ガスクロマトグラフィーにて分析し、3,4−ジアセトキシアリル化合物の転化率、1,4−ジアセトキシアリル化合物の収率を求めた。
Figure 2019172628
Figure 2019172628
表1,2より、Au又はPt担持触媒を用いることにより異性化反応を進行させることができ、特に担持金属の平均粒径が10nm以下であると収率が向上することが分かる。また、Au触媒であれば、担体としてZrO、CeO、Co特にZrOを用いることが好ましく、Pt触媒であれば、担体としてCeO、ZrO、特にCeOを用いることが好ましいことが分かる。
溶媒の使用は収率に大きな影響を与えるものではないが、反応雰囲気としては窒素(N)雰囲気よりも空気(AIR)雰囲気が好ましく、分子状酸素の存在下で異性化反応を行うと収率が向上することが分かる。

Claims (11)

  1. 触媒の存在下、原料であるアリル化合物(以下「原料アリル化合物」と称する)を対応するアリル化合物(以下、「異性化アリル化合物」と称する)に異性化する方法であって、該触媒が担体に金及び/又は白金を担持した固体触媒であるアリル化合物の異性化方法。
  2. 前記固体触媒に担持された金及び/又は白金の平均粒径が0.3nm以上100nm以下である請求項1に記載のアリル化合物の異性化方法。
  3. 前記触媒の担体がジルコニア及び/又はセリアである請求項1又は2に記載のアリル化合物の異性化方法。
  4. 前記触媒がジルコニアに金を担持した固体触媒である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアリル化合物の異性化方法。
  5. 前記触媒がセリアに白金を担持した固体触媒である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアリル化合物の異性化方法。
  6. 分子状酸素存在下で異性化する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアリル化合物の異性化方法。
  7. 前記原料アリル化合物が共役ジエン類のジアセトキシ化反応により得られたものである請求項1乃至6のいずれか1項に記載のアリル化合物の異性化方法。
  8. 前記原料アリル化合物が3,4−ジアセトキシアリル化合物であり、前記異性化アリル化合物が1,4−ジアセトキシアリル化合物である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアリル化合物の異性化方法。
  9. 前記原料アリル化合物が1,4−ジアセトキシアリル化合物であり、前記異性化アリル化合物が3,4−ジアセトキシアリル化合物である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアリル化合物の異性化方法。
  10. ジルコニアに金を担持した触媒であって、担持した金の平均粒径が0.3nm以上100nm以下である触媒。
  11. セリアに白金を担持した触媒であって、担持した白金の平均粒径が0.3nm以上100nm以下である触媒。
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