JP2019172298A - 容積可変容器 - Google Patents

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【課題】内容品の減少に伴って容積を減少させることが可能なワンピース構造の容積可変容器を提供する。【解決手段】口部、胴部及び底部を備え、収納空間の容積を減容可能な容積可変容器において、前記胴部は、自立可能な剛性を有しており、胴部下端において容器の接地面が形成されており、前記底部は、前記胴部の下端から連続し、圧縮変形された略平板状から胴部内方に突出した形状に変形可能な薄肉部材から成り、前記底部は略平板状の状態で、前記接地面付近に位置することにより、前記収納空間が最大容積になり、前記収納空間の減圧により前記底部が胴部内方に突出し、前記収納空間が減容化されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、内容積を内容物の使用量に応じて減容可能な容積可変容器に関するものであり、より詳細には、ワンピース構造で部品数が少なく、生産性及び経済性に優れた容積可変容器に関する。
従来より、内容物の使用量に応じて内容積が変化することにより、内容物の取り出しを容易にする容積可変容器は知られている。一般にこのような容積可変容器は、内容物を収納する可撓性の内側容器と、剛性及び自立性を有する外側容器の二重構造を有している。剛性及び自立性を有する外側容器は、薄肉で可撓性を有する内側容器を保護すると共に、容器の自立性及び保形性を確保し、容器の把持を容易にする。一方、内側容器は薄肉で可撓性を有することから、内容物の減少に伴い収縮して、内側容器内の空気を増加させることなく、内容物の良好な吐出性を維持することが可能になる。
このような二重構造の容積可変容器は種々提案されており、例えば、下記特許文献1には、有底筒状の胴部上端に口頸部を起立した内容器Bと、内容器Bの上端開口を閉塞して装着したディスペンサーCと、内容器Bを内部に収納して上端にディスペンサーCを嵌着した自立性のあるカバー筒Aとを備えた液体噴出器であって、内容器Bの胴部周壁の下端部及び胴部底壁を肉厚部に、その他の胴部周壁を可撓性の肉薄部にそれぞれ形成するとともに、内容器B全体を合成樹脂で一体に形成し、液の減少に伴い肉厚部の胴部周壁内面に肉薄部が順次折り返されつつ胴部底壁が上昇する如く構成したことを特徴とする液体噴出器が記載されている。
特開2008−184197号公報
上記特許文献1に記載された液体噴出器においては、内容液の減少に伴い、厚みの異なる内容器の胴部周壁の可撓性の肉薄部が折り返され、底壁上昇することにより、内容器の容積を減少させて、内容液の吐出を容易にすることができる。
しかしながら、上記特許文献1に記載された液体噴出器においては、内容器は胴部周壁の下端部及び底壁を除く部分が可撓性の肉薄部から形成されていることから、内容器単独で使用することは、自立性や耐衝撃性等の点などから困難である。従って、カバー筒との組み合わせが必須であることから、部品数が多くなり、生産性やコストの点でいまだ十分満足するものではなかった。
従って本発明の目的は、内容品の減少に伴って容積を減少させることが可能なワンピース構造の容積可変容器を提供することである。
本発明によれば、口部、胴部及び底部を備え、収納空間の容積を減容可能な容積可変容器において、前記胴部は、自立可能な剛性を有しており、胴部下端において容器の接地面が形成されており、前記底部は、前記胴部の下端から連続し、圧縮変形された略平板状から胴部内方に突出した形状に変形可能な薄肉部材から成り、前記底部は略平板状の状態で、前記接地面付近に位置することにより、前記収納空間が最大容積になり、前記収納空間の減圧により前記底部が胴部内方に突出し、前記収納空間が減容化されることを特徴とする容積可変容器が提供される。
本発明の容積加減容器においては、
1.前記口部、胴部及び底部が一体成形されていること、
2.前記底部の胴部内方に突出した形状が、前記胴部の内面形状に合致すること、
3.前記胴部が、錐体形状であること、
4.前記底部が、同心状の複数の折れ目線を有し、該折れ目線に沿って折り畳まれることにより略平板状に圧縮変形すること、
5.前記胴部下端における胴部の稜線の水平方向に対する傾斜角度が90°よりも小さいこと、
6.前記底部を、外側下方から支持可能な底部支持部材を備えること、
7.前記口部にエアレス方式の吐出具を備えること、
が好適である。
本発明の容積可変容器は、自立可能な剛性を有する胴部と、圧縮変形された略平板状から胴部内方に突出した形状に変形可能な薄肉部材とが、胴部下端で連続することにより、胴部及び底部を一体的にワンピース構造とすることが可能になる。そのため、従来の容積可変容器のように、外側容器及び内側容器をそれぞれ別々に成形し、二重構造となるように組み付ける必要がないことから、生産性及び経済性に優れている。
しかも剛性を有する胴部はその下端が接地部を形成し、自立可能であると共に、保形性を有している。その一方、底部を構成する薄肉部材は、略平面状に圧縮変形された形状から、胴部内方に突出した形状に反転して復元可能であり、内容物の排出に伴い、内容物の残量に合致した容積となる。そのためディスペンサーによる内容物の吐出に際し、エア噛みすることがなく、吐出性が内容物の使い切りまで損なわれることがない。また容器を倒立した状態でも内容物の吐出が可能である。
また内容物の排出に伴い、容器の底部が上昇するため、吐出のためのディスペンサーに内容物を汲み上げるための吸入管が不要であるという利点もある。
更に、底部の胴部内方に突出した形状が、胴部の内面形状に合致することにより、底部を構成する薄肉部材が胴部に沿って内方に突出するため、胴部と薄肉部材の間に間隙を形成することがなく、容器内を効率よく減容化することができ、内容物を最後まで効率よく排出できる。
本発明の容積可変容器の一例を説明するための概略図であり、(A)は成形直後の前駆体の断面図、(B)は内容物が収納された使用開始前の容積可変容器を示す断面図、(C)は使用途中の容積可変容器を示す断面図、(D)は内容物を使い切った容積可変容器を示す図である。 本発明の容積可変容器の他の一例を説明するための図であり、(A)は成形直後の前駆体の側面図であり、(B)は、底部を平板状に圧縮すると共に、ディスペンサーを口部に装着した容積可変容器を示す側面図である。 本発明の容器可変容器の他の一例を説明するための図であり、(A)は成形直後の前駆体の側面図であり、(B)は、底部を平板状に折り畳んだ容積可変容器の底部からの部分斜視図である。 実施例1及び2により得られた前駆体の各部の肉厚を示す図である。
本発明は、口部、胴部及び底部を備え、収納空間の容積を減容可能な容積可変容器において、前記胴部が自立可能な剛性を有しており、胴部下端において容器の接地面が形成されており、前記底部が、前記胴部の下端から連続し、圧縮変形された略平板状から胴部内方に突出した形状に変形可能な薄肉部材から成り、前記底部は略平板状の状態で、前記接地面付近に位置することが重要な特徴であり、これにより、底部が略平板状態にあるときは、収納空間が最大容積になり、底部が胴部内方に突出することによって、収納空間が減容化される。
上記容積可変容器において、口部は、ディスペンサー等の吐出具を装着可能な螺子部等の係合部を有している。胴部は、容器の形状を座屈することなく維持可能な剛性を有すると共に、その下端が容器の接地面を構成し、容器の安定した自立性を確保している。可撓性の薄肉部材から成る底部は、胴部の接地面から連続して形成されることにより、胴部及び底部を一体的に成形することが可能になる。また底部は、内容物の排出に伴う減圧によって、圧縮された略平板状の状態から胴部の内方に突出した状態に変化可能であり、これにより容積を効率よく減容化することができる。
本発明の容積可変容器を、添付図面に示した一例を参照して説明する。図1(A)は成形直後の前駆体を示す断面図、図1(B)は内容物が収納された使用開始前の容積可変容器を示す断面図、(C)は使用途中の容積可変容器を示す断面図、(D)は内容物を使い切った容積可変容器を示す図である。
図1(A)に示す態様においては、容積可変容器は、外面に螺子部2aを有する口部2、肩部3、胴部4を有すると共に、胴部4の下端5から連続し、肩部3及び胴部4の内面形状を反転した形状の下方に突出する底部6を有する、前駆体1の状態で一体成形される。なお、図示していないが、図1(A)で示された底部6の側面には、底部6を容器内方に折り込み、反転するための折り目線8a,8bが形成されている。
次いで、図1(B)に示すように、下方に突出した底部6は折り目線8aを山折り、折り目線8bを谷折りにし容器内方に折り込むことによって、底部6を略平板状に圧縮する。この略平板状の底部6が胴部4の下端5よりも上方または同等の容器軸方向高さに位置するよう折り込むことで、胴部4の下端5が接地面を形成し、安定した自立性が確保された、容積可変容器10となる。
尚、本明細書において、容積可変容器の底部の略平板状の状態とは、図1(A)に示す前駆体の底部の容器軸方向高さに比して、その高さ(接地面からの容器軸方向の最大距離)が小さくなっていることを意味する。例えば、図1(B)や後述する図3(B)に示すように、前駆体の底部が規則的に折り畳まれた場合だけでなく、図2(B)に示した状態のように、前駆体の突出した底部を規則性なく単に押し潰すように圧縮したような場合も含む趣旨である。
図1(B)に示された本発明の容積可変容器10は、内容物が収納され、口部2には、内容物を吐出するためのディスペンサー20が取り付けられる。
図1(C)に示すように、容積可変容器10は、内容物の排出に伴い、圧縮されていた底部6が胴部内方にせり上がることにより、容器の内容積を低減させる。尚、本発明の容積可変容器においては、底部がせり上がって減容化するため、ディスペンサー20は外気を容器内に取り込まないエアレス方式のものを装着する。
底部6の胴部内方に突出した形状は、肩部3及び胴部4の形状と合致した形状を有していることから、ディスペンサー20により内容物の排出を引き続き行い、容器内が更に減圧されることにより、図1(D)に示すように、底部6は肩部及び胴部4の内面にほぼ密着する。これにより、本発明の容積可変容器においては、内容物をほぼ完全に排出しきることが可能になる。また、より好ましくは、底部6の胴部内方に突出した形状と、肩部3及び胴部4の形状の表面積も同一とすることで、内容物をより完全に排出しきることが可能になる。
図2は、本発明の容積可変容器の他の態様を説明するための図であり、(A)は前駆体の側面図、(B)は口部にディスペンサーを装着した容積可変容器の側面図を示す。
図2(A)に示すように、この態様においては、胴部4は、口部2から肩部を介することなく、下方に行くにしたがって径をなだらかに増大させた略円錐形を有している。胴部が錐体であることにより、上方から徐々に胴部の肉厚を薄くすることが容易になり、肉厚の変化が求められる胴部下端4から底部6のへの移行部分の横延伸倍率が高くなるため薄肉に成形し易くなり、胴部と底部の肉厚変化をつけやすいという利点もある。
また図2(A)に示すように、この態様では、胴部4の稜線の水平方向に対する角度θが、90°より小さくなっている。これにより、底部6を圧縮した後において、底部6を胴部4内に安定して位置させることが容易になるという利点がある。
更にこの態様においては、底部6の内面と胴部4の内面の表面積が同等に形成されていることから、内容物の排出に伴い、底部6が胴部内面に確実に密着するため、内容物を完全に使い切ることが可能になる。
図2(B)に示すように、この態様においては、略平板状の底部6は、その厚みを可及的に小さくするように、ランダムに圧縮された状態に形成されている。
図3は、図2に示した底部の形状が変更された態様であり、(A)は前駆体の側面図、(B)は容積可変容器の底部からの斜視図を示す。
図3(A)に示すように、容積可変容器の前駆体1において、底部6に、底部6の頂点6aを中心とする複数の同心円状の折れ目線8a,8bが形成されている。この態様においては、底部6を、折れ目線8aを山折り、折れ目線8bを谷折りにして、同心円を嵌め込むように折り畳むことにより、図3(B)に示すような略平面状の底部に形成することができる。
この態様では、図2に示した態様よりも充填完了時の内容積を安定に得ることができると共に、外観特性にも優れた底部を形成することができる。
尚、外気を容器内に取り込まないエアレス方式の吐出具を用いることから、通常の保管状態においては外気が容器内に入ることはなく、略平板状の底部が胴部下端によりも下方に垂下することはないが、内容物収納後に外部から押圧されることや、長期保管中に胴部等を透過した外気が容器内に入ること等によって、略平板状の底部が胴部下端によりも下方に垂下してしまうことを防止するために、図示していないが、底部を、外側下方から支持可能な底部支持部材を備えることが望ましい。このような底部支持部材としては、胴部下端により形成される接地面の安定性を損なうことなく、底部を外側下方から支持可能である限り、制限なく採用でき、例えば、シュリンクフィルムにより胴部下部及び底部全体を覆ってもよいし、胴部下部及び底部の形状に合致した別体の受皿(キャップ)等を嵌めてもよいし、或いはテープ等によって底部を固定してもよい。
本発明の容積可変容器において、胴部は、自立性及び保形性を実現可能な剛性を有する必要があり、一方、底部は、略平板状に圧縮可能であると共に、この圧縮状態から胴部内方に反転して圧縮前の状態に復元し得ることが必要であり、かかる性能を実現できる限り種々の樹脂により成形することができる。
このような樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、線状超低密度ポリエチレン(LVLDPE)等のポリエチレンや、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレートイソフタレート(PETI)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等を例示できる。
本発明においては特に、胴部及び底部を一体成形によるワンピース構造の容積可変容器とすることが好適であり、胴部及び底部に要求される両方の性能を実現可能な樹脂により成形する必要があることから、上述した樹脂の中でも特に、ポリエチレン、ポリプロピレンを好適に使用することができる。
また胴部及び底部は上記オレフィン系樹脂から成る単層構造のみならず、例えば上述したオレフィン系樹脂から成る内外層に、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のガスバリア性樹脂を中間層とする多層構造とすることもできる。この場合には、酸変性オレフィン系樹脂等の公知の接着剤からなる接着剤層を介在させることができる。
本発明の容積可変容器において、胴部は、自立性及び保形性を実現可能な剛性を有する必要があり、容器を構成する樹脂の種類や容積によっても異なるが、上述したオレフィン系樹脂を主体とし、50〜500mlの範囲の容積の容器においては、0.5mm以上、特に0.6mm以上の厚みを有することが望ましい。一方、底部は、略平板状に圧縮可能であると共に、この圧縮状態から胴部内方に反転して圧縮前の状態に復元し得ることが必要であり、上述したオレフィン系樹脂を主体とし、50〜500mlの範囲の容積の容器においては、0.5mm未満、特に0.4mm以下の厚みを有することが望ましい。
本発明の容積可変容器は、ダイレクトブロー成形や二軸延伸ブロー成形等の中空成形により成形することが好適である。
ダイレクトブロー成形においては、層の数に応じた数の押出機を用いて共押出によりパイプ状の多層プリフォーム(パリソン)を成形し、このプリフォームの一端部をピンチオフし、内部に圧縮エアなどのブロー流体を吹き込んで容器形状に賦形することにより製造される。
ダイレクトブロー成形による場合には、胴部となる部分及び底部となる部分のパリソンの厚みを制御するほか、胴部に相当する部分の金型と底部に相当する部分の金型温度に差を設けること等によって、前駆体の胴部及び底部の厚みを上記範囲に制御することができる。
また延伸ブロー成形においては、射出成形等によって成形された有底プリフォームを、軸方向に延伸しながら、内部に圧縮エア等のブロー流体を吹き込んで容器形状に賦形することにより製造される。延伸ブロー成形による場合には、有底プリフォームの厚みを制御するほか、金型温度に差を設ける、あるいは胴部に相当する部分が金型に接触した後、底部に相当する部分を更にフリーブローする等、胴部及び底部の延伸の程度を制御すること等によって、前駆体の胴部及び底部の厚みを上記範囲に制御することができる。
本発明の容積可変容器においては、上述したとおり、樹脂の一体成形により、胴部及び底部の間に継ぎ目のないワンピース構造とすることにより、優れた生産性及び経済性を発現できるが、胴部及び底部をそれぞれ別に成形し、これらを接合することにより一体化することもできる。この方法では、胴部及び底部の接合という工程が必要になる点で、一体成形に比して生産性及び経済性は劣るが、胴部は剛性に優れた樹脂から成形し、底部は可撓性に優れた樹脂から成形する、というように要求される性能に最適な樹脂を選択することができる。
本発明の容積可変容器においては、前述した具体例に限定されず、種々の変更が可能である。
たとえば、図に示した具体例では、略平板状の底部は、底部の折り目線に沿った折り込み、不規則な圧縮、円錐状底部を複数の同心円状の折り目線による折り畳みを例示したが、これ以外にも、らせん状に捻り圧縮する等、種々の略平板状態に圧縮する(折り畳む)ことができる。
また、胴部の形状も、図2及び図3に示した具体例では、錐(円錐台)を例示したが、四角錐等の多角錐や角錐台、柱状形状等であってもよい。
更に、胴部と底部の連続部分における肉厚分布も、胴部の下部から、徐々に胴部の厚みを低減させて底部の厚みになだらかに変化させることが成形性の点からは望ましいが、胴部の下部において、肉厚が急激に変化する段差部を形成することにより、接地面となる胴部下端の安定性を確保することもできる。
更にまた、容器口部に装着される吐出具は、外気を容器内に取り込まないエアレス方式の吐出具であれば、エアレス方式のディスペンサーのみならず、外気吸入孔のないキャップ等であってもよい。
本発明を次の実施例にて説明する。
尚、実施例における各種評価は、次の方法で行った。
<評価方法>
前駆体の底部を略平面状に折りたたみ、水を充填し、図1(B)に示す内容物が収納された使用開始前の容積可変容器を得た。その後、代表的なディスペンサーの吐出時の減圧度に相当するー60kPaの減圧度で容器内の水を可能な限り口部より排出し、水の残量を確認した。
また、水の排出前、排出中、排出後における容器の自立性を目視により確認した。
<実施例1>
押出機を用い、公知のパリソンコントローラにより所期の肉厚に調整したパリソンを成形し、次いで、このパリソンをダイレクトブロー成形することにより、図1(A)に示す形状の低密度ポリエチレン(LDPE)製の前駆体(内容積:180ml)を得た。
前駆体の各部の肉厚は、図4の通りである。図4中の接地部からの高さ55mm位置が胴部下端5にあたり、接地部からの高さが55mmより低い部分の値が底部6の肉厚、接地部からの高さ55mmより高い部分の値が胴部4の肉厚である。
この前駆体を用いて評価したところ、容器内に残った水はなく、容器内の水をほぼ完全に排出することができた。また、排出前は図1(B)に相当する形状であったが、水の排出課程では水の排出に伴い、底部が反転し図1(C)示す内容物の残量に合致した容積の形状となり、排出完了時は図1(D)に示す形状となり、全ての工程において容器が自立性を失うことはなかった。
<実施例2>
使用する樹脂をポリプロピレンに変更した以外は、実施例1と同様にして前駆体を作成した。前駆体の肉厚は図4の通りである。
この前駆体を用いて評価したところ、容器内に残った水はなく、容器内の水をほぼ完全に排出することができた。また、排出前は図1(B)に相当する形状であったが、水の排出課程では水の排出に伴い、底部が反転し図1(C)示す内容物の残量に合致した容積の形状となり、排出完了時は図1(D)に示す形状となり、全ての工程において容器が自立性を失うことはなかった。
本発明の容積可変容器は、外気を導入しない減容化容器であることから、酸素により品質が損なわれやすい、しょうゆ等の液体食品の他、ディスペンサーによりスプレー吐出して使用される洗剤等種々の内容物に使用することができる。
1 前駆体、2 口部、3 肩部、4 胴部、5 胴部下端、6 底部、7 段差部、8 折り目線。

Claims (8)

  1. 口部、胴部及び底部を備え、収納空間の容積を減容可能な容積可変容器において、
    前記胴部は、自立可能な剛性を有しており、胴部下端において容器の接地面が形成されており、
    前記底部は、前記胴部の下端から連続し、圧縮変形された略平板状から胴部内方に突出した形状に変形可能な薄肉部材から成り、
    前記底部は略平板状の状態で、前記接地面付近に位置することにより、前記収納空間が最大容積になり、前記収納空間の減圧により前記底部が胴部内方に突出し、前記収納空間が減容化されることを特徴とする容積可変容器。
  2. 前記口部、胴部及び底部が一体成形されている請求項1記載の容積可変容器。
  3. 前記底部の胴部内方に突出した形状が、前記胴部の内面形状に合致する請求項1又は2記載の容積可変容器。
  4. 前記胴部が、錐体形状である請求項1〜3の何れかに記載の容積可変容器。
  5. 前記底部が、同心状の複数の折れ目線を有し、該折れ目線に沿って折り畳まれることにより略平板状に圧縮変形する請求項4記載の容積可変容器。
  6. 前記胴部下端における胴部の稜線の水平方向に対する傾斜角度が90°よりも小さい請求項4又は5記載の容積可変容器。
  7. 前記底部を、外側下方から支持可能な底部支持部材を備える請求項1〜6の何れかに記載の容積可変容器。
  8. 前記口部にエアレス方式の吐出具を備える請求項1〜7の何れかに記載の容積可変容器。
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