JPH09295651A - 吸出し式チューブ形容器、及びその製造方法 - Google Patents
吸出し式チューブ形容器、及びその製造方法Info
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- JPH09295651A JPH09295651A JP13052996A JP13052996A JPH09295651A JP H09295651 A JPH09295651 A JP H09295651A JP 13052996 A JP13052996 A JP 13052996A JP 13052996 A JP13052996 A JP 13052996A JP H09295651 A JPH09295651 A JP H09295651A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量で、内部の液体を残すことなく吸出すこ
とができ、しかも、吸出し後は蛇腹や提燈状に収縮し、
体積を著しく減少する液体の吸出し用容器を提供する。 【解決手段】 内容物に対して耐食性を有する薄肉の可
撓な筒胴11と、中央に吸出し口13を有し、外周縁部
を上記筒胴の前端部に固定された硬質のチューブヘッド
12とからなり、前記筒胴の外周に、チューブヘッドの
後端から筒胴の直径よりも短い軸方向に間隔を保って環
状、又は螺旋状の硬質な複数の補強リブ14を一体に設
ける。
とができ、しかも、吸出し後は蛇腹や提燈状に収縮し、
体積を著しく減少する液体の吸出し用容器を提供する。 【解決手段】 内容物に対して耐食性を有する薄肉の可
撓な筒胴11と、中央に吸出し口13を有し、外周縁部
を上記筒胴の前端部に固定された硬質のチューブヘッド
12とからなり、前記筒胴の外周に、チューブヘッドの
後端から筒胴の直径よりも短い軸方向に間隔を保って環
状、又は螺旋状の硬質な複数の補強リブ14を一体に設
ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はインキ自吸式謄写
輪転機用のインキなどの液体を入れ、チューブヘッドに
ある吸出口を機械の吸込口に装着し、内部の液体を機械
に吸出させる吸出し式チューブ形容器と、その製造方法
に関する。
輪転機用のインキなどの液体を入れ、チューブヘッドに
ある吸出口を機械の吸込口に装着し、内部の液体を機械
に吸出させる吸出し式チューブ形容器と、その製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸出し式容器として、図3に示す
ように、底がない厚さ2〜3mmのボトル形の容器本体
1をポリプロピレンで成形し、その壜口2をキャップで
塞ぎ、開放した底から容器本体内にインキを入れ、その
後、容器本体の胴体3の内周に沿って移動可能な軟質ポ
リエチレン製のプランジャ4を底から胴体内に嵌め入
れ、開放した底に通気口6を有する底蓋5を被せて接着
などで固定したものがある。使用するには壜口のキャッ
プを外し、壜口を機械の吸込口7に装着し、内部のイン
キを機械に吸出させるのであって、プランジャ4は、容
器を機械に装着するまでは、底蓋にある通気口6からイ
ンクが外に洩れるのを防止する役目をしていたが、イン
キが吸出されるにつれプランジャは容器本体内に作用す
る負圧で筒胴3内を壜口に向かって移動し、吸出される
インキを後押しする作用を行う。
ように、底がない厚さ2〜3mmのボトル形の容器本体
1をポリプロピレンで成形し、その壜口2をキャップで
塞ぎ、開放した底から容器本体内にインキを入れ、その
後、容器本体の胴体3の内周に沿って移動可能な軟質ポ
リエチレン製のプランジャ4を底から胴体内に嵌め入
れ、開放した底に通気口6を有する底蓋5を被せて接着
などで固定したものがある。使用するには壜口のキャッ
プを外し、壜口を機械の吸込口7に装着し、内部のイン
キを機械に吸出させるのであって、プランジャ4は、容
器を機械に装着するまでは、底蓋にある通気口6からイ
ンクが外に洩れるのを防止する役目をしていたが、イン
キが吸出されるにつれプランジャは容器本体内に作用す
る負圧で筒胴3内を壜口に向かって移動し、吸出される
インキを後押しする作用を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようにプランジャ
の後押し作用の助けをかりながら、機械が容器内のイン
キを吸出している途中で、容器の胴体3が容器内に作用
する負圧に耐えられず、プランジャの前方で、図3に破
線で示したように一文字状に扁平になることがある。そ
うすると、機械はインキを吸出すことができなくなるの
で、その容器を外し、新しい容器を機械の吸込口に装着
しなければならず、扁平に潰れた容器内のインキは無駄
になる。その上、容器を再生原料にしたり、焼却、埋立
てなどして廃棄したりするために粉砕する際には、扁平
に潰れた容器を元通りに直し、器内に残っているインキ
を排出して洗浄しなければならないので、これに非常に
手数がかゝる。又、容器はボトル形の形態を保っている
ため、使用済みの容器を粉砕するまで保管しておくのに
大きなスペースが必要である。更に、容器本体は厚さ2
〜3mmのポリプロピレンの成形品であり、プランジャ
を内蔵し、且つ底蓋を固定しているために重く、0.8
立のインクを入れるための容器それ自体の重量は約40
0gもあり、0.8立のインクを入れた場合の1本の総
重量は約1.5kgにもなり、通常は10本を箱詰めす
るので、その取扱いに難渋する。
の後押し作用の助けをかりながら、機械が容器内のイン
キを吸出している途中で、容器の胴体3が容器内に作用
する負圧に耐えられず、プランジャの前方で、図3に破
線で示したように一文字状に扁平になることがある。そ
うすると、機械はインキを吸出すことができなくなるの
で、その容器を外し、新しい容器を機械の吸込口に装着
しなければならず、扁平に潰れた容器内のインキは無駄
になる。その上、容器を再生原料にしたり、焼却、埋立
てなどして廃棄したりするために粉砕する際には、扁平
に潰れた容器を元通りに直し、器内に残っているインキ
を排出して洗浄しなければならないので、これに非常に
手数がかゝる。又、容器はボトル形の形態を保っている
ため、使用済みの容器を粉砕するまで保管しておくのに
大きなスペースが必要である。更に、容器本体は厚さ2
〜3mmのポリプロピレンの成形品であり、プランジャ
を内蔵し、且つ底蓋を固定しているために重く、0.8
立のインクを入れるための容器それ自体の重量は約40
0gもあり、0.8立のインクを入れた場合の1本の総
重量は約1.5kgにもなり、通常は10本を箱詰めす
るので、その取扱いに難渋する。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は容器
をチューブ形にしてその筒胴を薄肉の可撓なものとする
ことにより重量の軽減を図ると共に、機械が内部の液体
を吸出すことにより筒胴は収縮した蛇腹状、ないし提燈
(ちょうちん)状に変形し、液体を器内に残すことなく
吸出せるようにしたのである。
をチューブ形にしてその筒胴を薄肉の可撓なものとする
ことにより重量の軽減を図ると共に、機械が内部の液体
を吸出すことにより筒胴は収縮した蛇腹状、ないし提燈
(ちょうちん)状に変形し、液体を器内に残すことなく
吸出せるようにしたのである。
【0005】
【発明の実施の形態】請求項1の本発明による吸出式チ
ューブ形容器は、内容物に対して耐食性を有する薄肉の
可撓な筒胴と、中央に吸出し口を有し、外周縁部を上記
筒胴の前端部に固定された硬質のチューブヘッドとから
なり、前記筒胴の外周に、チューブヘッドの後端から筒
胴の直径よりも短い軸方向に間隔を保って環状、又は螺
旋状の硬質な複数の補強リブを一体に設けたことを特徴
とする。この場合、筒胴の外周に、チューブヘッドの後
端から筒胴の直径よりも短い軸方向の間隔を保って環状
又は螺旋状に設けた硬質な複数の補強リブの該軸方向の
間隔は、前記筒胴の直径の60〜85%であることが好
ましい。又、請求項3の本発明による吸出式チューブ形
容器の製造方法は、内容物に対して耐食性を有する薄肉
の可撓な筒胴を形成し、筒胴の前端にチューブヘッド、
筒胴の外周に、チューブヘッドの後端から筒胴の直径よ
りも短い軸方向の間隔を保って環状、又は螺旋状の複数
の補強リブを成形するキャビティを備えた射出成形用金
型に上記筒胴を装填し、硬質の合成樹脂を射出して筒胴
の前端にチューブヘッド、筒胴の外周に補強リブを溶着
して一体に成形することを特徴とする。
ューブ形容器は、内容物に対して耐食性を有する薄肉の
可撓な筒胴と、中央に吸出し口を有し、外周縁部を上記
筒胴の前端部に固定された硬質のチューブヘッドとから
なり、前記筒胴の外周に、チューブヘッドの後端から筒
胴の直径よりも短い軸方向に間隔を保って環状、又は螺
旋状の硬質な複数の補強リブを一体に設けたことを特徴
とする。この場合、筒胴の外周に、チューブヘッドの後
端から筒胴の直径よりも短い軸方向の間隔を保って環状
又は螺旋状に設けた硬質な複数の補強リブの該軸方向の
間隔は、前記筒胴の直径の60〜85%であることが好
ましい。又、請求項3の本発明による吸出式チューブ形
容器の製造方法は、内容物に対して耐食性を有する薄肉
の可撓な筒胴を形成し、筒胴の前端にチューブヘッド、
筒胴の外周に、チューブヘッドの後端から筒胴の直径よ
りも短い軸方向の間隔を保って環状、又は螺旋状の複数
の補強リブを成形するキャビティを備えた射出成形用金
型に上記筒胴を装填し、硬質の合成樹脂を射出して筒胴
の前端にチューブヘッド、筒胴の外周に補強リブを溶着
して一体に成形することを特徴とする。
【0006】
【実施例】図1,2に示す本発明の吸出し式チューブ形
容器の一実施例において、11は薄肉の可撓な筒胴、1
2は中央に吸出し口13を有する硬質のチューブヘッ
ド、14は筒胴の外周に軸方向に間隔を保ち、環状に隆
起して設けた硬質な補強リブを示す。
容器の一実施例において、11は薄肉の可撓な筒胴、1
2は中央に吸出し口13を有する硬質のチューブヘッ
ド、14は筒胴の外周に軸方向に間隔を保ち、環状に隆
起して設けた硬質な補強リブを示す。
【0007】薄肉の可撓な筒胴11は、内容物である液
体に対して耐食性を有する合成樹脂であればよく、例え
ば、EVALと略称されるエチレン酢酸ビニール共重合
体鹸化物(株式会社クラレ製、商品名エバール)の両面
に接着層を介してポリエチレン層を設けた5層構造の厚
さ0.15〜0.18mm程度のものを押出し成形法に
より円筒形に押出して形成しても、上記5層構造の可撓
シートを作り、これを円筒形に丸め、上下に重なる継目
をヒートシールして薄肉の可撓な筒胴を形成してもよ
い。
体に対して耐食性を有する合成樹脂であればよく、例え
ば、EVALと略称されるエチレン酢酸ビニール共重合
体鹸化物(株式会社クラレ製、商品名エバール)の両面
に接着層を介してポリエチレン層を設けた5層構造の厚
さ0.15〜0.18mm程度のものを押出し成形法に
より円筒形に押出して形成しても、上記5層構造の可撓
シートを作り、これを円筒形に丸め、上下に重なる継目
をヒートシールして薄肉の可撓な筒胴を形成してもよ
い。
【0008】硬質のチューブヘッド12は円錐形の頂部
に吸出し口13が立設された傘形部15と、傘形部15
の下端から下向きに短く突出する円筒部16とを有し、
例えば円筒部16を筒胴11の内周に前端から嵌め入
れ、筒胴の前端部を内向きに曲げて傘形部15の外縁部
に沿わせて溶着する。このため、チューブヘッド12は
筒胴の内周のポリエチレンと接着性を有する合成樹脂、
例えばポリエチレンで厚さ2mm程度に成形する。
に吸出し口13が立設された傘形部15と、傘形部15
の下端から下向きに短く突出する円筒部16とを有し、
例えば円筒部16を筒胴11の内周に前端から嵌め入
れ、筒胴の前端部を内向きに曲げて傘形部15の外縁部
に沿わせて溶着する。このため、チューブヘッド12は
筒胴の内周のポリエチレンと接着性を有する合成樹脂、
例えばポリエチレンで厚さ2mm程度に成形する。
【0009】又、筒胴の外周に、チューブヘッドの後端
から軸方向に間隔を保って環状、又は螺旋状に設ける補
強リブ14も同様に筒胴の外周のポリエチレンと接着性
を有する合成樹脂、例えばポリエチレンで幅2〜5mm
程度、厚さ2〜5mm程度に成形する。図示の実施例で
は半径約2.5mmの半円形の断面形状に成形してある
が、断面形状は多角形等任意である。
から軸方向に間隔を保って環状、又は螺旋状に設ける補
強リブ14も同様に筒胴の外周のポリエチレンと接着性
を有する合成樹脂、例えばポリエチレンで幅2〜5mm
程度、厚さ2〜5mm程度に成形する。図示の実施例で
は半径約2.5mmの半円形の断面形状に成形してある
が、断面形状は多角形等任意である。
【0010】筒胴の内周と外周に位置するポリエチレ
ン、硬質チューブヘッドや硬質の補強リブを成形するポ
リエチレンは低密度ポリエチレン(LD/PE)、高密
度ポリエチレン(HD/PE)、直鎖状低密度ポリエチ
レン(L−LD/PE)のどれでもよい。
ン、硬質チューブヘッドや硬質の補強リブを成形するポ
リエチレンは低密度ポリエチレン(LD/PE)、高密
度ポリエチレン(HD/PE)、直鎖状低密度ポリエチ
レン(L−LD/PE)のどれでもよい。
【0011】筒胴の外周に、チューブヘッドの後端であ
る円筒部16の後端から軸方向に間隔を保って設ける環
状、又は螺旋状の補強リブ14の間隔は後述する理由で
筒胴の直径よりも短くする。
る円筒部16の後端から軸方向に間隔を保って設ける環
状、又は螺旋状の補強リブ14の間隔は後述する理由で
筒胴の直径よりも短くする。
【0012】液体を入れるにはチューブヘッドの吸出口
13の回りにキャップ17をねじ込んで吸出し口を塞
ぎ、筒胴の開放した下端から液体を注入し、注入し終っ
たら筒胴の下端部を折り畳んで一文字状に扁平にし、筒
胴の内周、外周のポリエチレンをヒートシールして塞
ぎ、底18とする。
13の回りにキャップ17をねじ込んで吸出し口を塞
ぎ、筒胴の開放した下端から液体を注入し、注入し終っ
たら筒胴の下端部を折り畳んで一文字状に扁平にし、筒
胴の内周、外周のポリエチレンをヒートシールして塞
ぎ、底18とする。
【0013】使用するには、キャップ17を外し、吸出
し口13を機械の吸込口7に装着し、内部の液体を器械
に吸出させる。筒胴11の外周の補強リブ14…が設け
られている個所、及びチューブヘッドの円筒部16の外
周に溶着されている個所は夫々補強リブや円筒部によっ
て補強され、底18も補強されているのに対し、円筒部
16の下端と上段の補強リブの、筒胴の直径よりも短い
間隔部分、補強リブの相互の間の、筒胴の直径よりも短
い間隔部分、及び補強リブと底18との間の、筒胴の直
径よりも短い間隔部分は薄肉で、可撓性を有するため、
液体の吸出しが進むにつれ、これらの間隔部分19は器
内に作用する負圧で内向きに折返し状に変形を始め、最
終的には図1Bに示したように収縮した蛇腹状ないし提
燈状になる。
し口13を機械の吸込口7に装着し、内部の液体を器械
に吸出させる。筒胴11の外周の補強リブ14…が設け
られている個所、及びチューブヘッドの円筒部16の外
周に溶着されている個所は夫々補強リブや円筒部によっ
て補強され、底18も補強されているのに対し、円筒部
16の下端と上段の補強リブの、筒胴の直径よりも短い
間隔部分、補強リブの相互の間の、筒胴の直径よりも短
い間隔部分、及び補強リブと底18との間の、筒胴の直
径よりも短い間隔部分は薄肉で、可撓性を有するため、
液体の吸出しが進むにつれ、これらの間隔部分19は器
内に作用する負圧で内向きに折返し状に変形を始め、最
終的には図1Bに示したように収縮した蛇腹状ないし提
燈状になる。
【0014】この場合、上記間隔部分19の軸方向の長
さは、筒胴の直径よりも短いため、間隔部分19が折返
して重なっても収縮した蛇腹ないし提燈の中央には吸出
し口13に通じる吸出し通路20が確保される。従っ
て、機械は器内の液体の全量を残さずに吸出すことがで
きる。そして、筒胴は収縮した蛇腹ないし提燈のように
なるため長さは著しく短くなり、体積は大きく減少す
る。従って、容器を再生原料にしたり、焼却、埋立てな
どして廃棄するため、粉砕するまで保管するスペースも
著しく小さくて済む。
さは、筒胴の直径よりも短いため、間隔部分19が折返
して重なっても収縮した蛇腹ないし提燈の中央には吸出
し口13に通じる吸出し通路20が確保される。従っ
て、機械は器内の液体の全量を残さずに吸出すことがで
きる。そして、筒胴は収縮した蛇腹ないし提燈のように
なるため長さは著しく短くなり、体積は大きく減少す
る。従って、容器を再生原料にしたり、焼却、埋立てな
どして廃棄するため、粉砕するまで保管するスペースも
著しく小さくて済む。
【0015】この吸出し式チューブ形容器を製造するに
は、前述のように押出し成形したり、薄肉の可撓シート
を円筒形に丸め、継目をヒートシールしたりして形成し
た所要長さの薄肉の可撓な筒胴を、図2に示すように吸
出し口を含むチューブヘッドの内面と、円筒部の内面成
形用の内型22を上部に有する円形断面のコア21に嵌
め、これを、チューブヘッドの吸出し口を含む傘形部の
外面成形部分24、筒胴の外周に補強リブを成形する成
形部分25を有する左右の割り金型23L,23Rに装
入し、この左右の割り金型の一方に設けたゲート26か
らチューブヘッド成形用のキャビティ24´、補強リブ
成形のキャビティ25´中に溶融したポリエチレンを射
出し、筒胴に対してチューブヘッドと、補強リブとを一
体に融着して成形する。
は、前述のように押出し成形したり、薄肉の可撓シート
を円筒形に丸め、継目をヒートシールしたりして形成し
た所要長さの薄肉の可撓な筒胴を、図2に示すように吸
出し口を含むチューブヘッドの内面と、円筒部の内面成
形用の内型22を上部に有する円形断面のコア21に嵌
め、これを、チューブヘッドの吸出し口を含む傘形部の
外面成形部分24、筒胴の外周に補強リブを成形する成
形部分25を有する左右の割り金型23L,23Rに装
入し、この左右の割り金型の一方に設けたゲート26か
らチューブヘッド成形用のキャビティ24´、補強リブ
成形のキャビティ25´中に溶融したポリエチレンを射
出し、筒胴に対してチューブヘッドと、補強リブとを一
体に融着して成形する。
【0016】筒胴の外周に設ける補強リブの、チューブ
ヘッドの後端からの軸方向の間隔、補強リブ相互間の軸
方向の間隔、補強リブと底との軸方向の間隔は筒胴の直
径よりも小であればよいが、実験の結果では上記各間隔
は、筒胴の直径の約60〜85%程度にした所、好結果
が得られた。例えば、液体を約1立入れるために、筒胴
11を直径80mm、長さ約230mmにし、その前端
から内周にチューブヘッドの直径80mmの円筒部16
を嵌め入れ、筒胴の前端部を内向きに曲げてチューブヘ
ッドの傘形部15の周縁部に沿わせ、筒胴とチューブヘ
ッドの接触している面を溶着した場合、チューブヘッド
の円筒部16から後に68mm離れた位置の筒胴の外周
に上段の補強リブ14を設け、そこから後に再び68m
m離れた位置の筒胴の外周に中段の補強リブを設け、再
びそこから後に68mm離れた位置の筒胴の外周に下段
の補強リブを設ける。チューブヘッドの円筒部の下端か
ら上段の補強リブの間隔、上段と中段、中段と下段の夫
々補強リブの間隔の68mmは、筒胴の直径80mmの
85%である。尚、下段の補強リブと底18の間隔は約
16mmである。
ヘッドの後端からの軸方向の間隔、補強リブ相互間の軸
方向の間隔、補強リブと底との軸方向の間隔は筒胴の直
径よりも小であればよいが、実験の結果では上記各間隔
は、筒胴の直径の約60〜85%程度にした所、好結果
が得られた。例えば、液体を約1立入れるために、筒胴
11を直径80mm、長さ約230mmにし、その前端
から内周にチューブヘッドの直径80mmの円筒部16
を嵌め入れ、筒胴の前端部を内向きに曲げてチューブヘ
ッドの傘形部15の周縁部に沿わせ、筒胴とチューブヘ
ッドの接触している面を溶着した場合、チューブヘッド
の円筒部16から後に68mm離れた位置の筒胴の外周
に上段の補強リブ14を設け、そこから後に再び68m
m離れた位置の筒胴の外周に中段の補強リブを設け、再
びそこから後に68mm離れた位置の筒胴の外周に下段
の補強リブを設ける。チューブヘッドの円筒部の下端か
ら上段の補強リブの間隔、上段と中段、中段と下段の夫
々補強リブの間隔の68mmは、筒胴の直径80mmの
85%である。尚、下段の補強リブと底18の間隔は約
16mmである。
【0017】こうして形成された液体約1立を入れるた
めの容器それ自体の重量は約45gであり、前述した厚
さ2〜3mmのポリエチレン製の従来のボトル形容器の
重量約400gに対して重量は約1/10で、著しく軽
量になった。
めの容器それ自体の重量は約45gであり、前述した厚
さ2〜3mmのポリエチレン製の従来のボトル形容器の
重量約400gに対して重量は約1/10で、著しく軽
量になった。
【0018】図示の実施例では補強リブ14を筒胴の外
周に環状の節(ふし)として設けたが、螺旋状に一連に
設けることができる。その場合は、螺旋のピッチを筒胴
の直径に対して60〜85°程度にすればよい。
周に環状の節(ふし)として設けたが、螺旋状に一連に
設けることができる。その場合は、螺旋のピッチを筒胴
の直径に対して60〜85°程度にすればよい。
【0019】又、補強リブの軸方向の間隔や、ピッチ
は、底に近いものほど大、例えば筒胴の直径の85%に
し、チューブヘッドの円筒部16と上段の補強リブの最
上段の間隔を65%にすることにより間隔部分19は下
のものほど可撓性が大になるので、蛇腹状ないし提燈状
に収縮する際は下の間隔部分ほど早く折返して重なり、
整然と畳まれる。
は、底に近いものほど大、例えば筒胴の直径の85%に
し、チューブヘッドの円筒部16と上段の補強リブの最
上段の間隔を65%にすることにより間隔部分19は下
のものほど可撓性が大になるので、蛇腹状ないし提燈状
に収縮する際は下の間隔部分ほど早く折返して重なり、
整然と畳まれる。
【0020】尚、容器の吸出し口を機械の吸込口に装着
する際は、図1Bに示したように内径が補強リブ14の
外径に対応した紙管や合成樹脂製の管体27を容器の外
に嵌め、器内の液体の重量で薄肉の可撓な筒胴が曲がる
のを防止しておくことが好ましい。この管体27は、例
えば容器12本を詰めた箱内に一本収納し、液体の吸出
しが終った収縮した蛇腹ないし提燈状の用済みの容器か
ら外し、機械の吸込口に装着する新しい容器の外に嵌め
るようにすればよい。
する際は、図1Bに示したように内径が補強リブ14の
外径に対応した紙管や合成樹脂製の管体27を容器の外
に嵌め、器内の液体の重量で薄肉の可撓な筒胴が曲がる
のを防止しておくことが好ましい。この管体27は、例
えば容器12本を詰めた箱内に一本収納し、液体の吸出
しが終った収縮した蛇腹ないし提燈状の用済みの容器か
ら外し、機械の吸込口に装着する新しい容器の外に嵌め
るようにすればよい。
【0021】
【発明の効果】以上で明らかなように、請求項1,2に
よる本発明の吸出し式チューブ形容器の筒胴は薄肉で可
撓であるため、前端部に硬質のチューブヘッドを固定し
ていても、容器それ自体の重量は著しく軽量になる。
又、筒胴の外周に、筒胴の直径よりも短い軸方向の間
隔、好ましくは筒胴の直径の約65〜80%程度の軸方
向の間隔を保って複数の硬質な補強リブが設けてあるた
め、機械の吸込口に装着して内部の液体を吸出す際、吸
出しが進むにつれ、器内に作用する負圧で補強リブの軸
方向の間隔部分で筒胴は内向きに折返し状に変形し、最
終的には収縮した蛇腹状ないし提燈状になる。それでも
器内の中央には吸出し口に通じる吸出し通路が確保され
るため、機械は器内の液体の全量を吸出すことができ
る。そして、器内の液体の全量が吸出されると、筒胴は
蛇腹状ないし提燈状に収縮し、体積は著しく減少するの
で、再生原料にしたり、焼却、埋立てなどして廃棄する
ために粉砕するまで保管しておくスペースも小さくて済
む。その上、器内には液体が残っていないため、粉砕の
際に器内の液体を排出したり、器内を洗浄したりする手
数が省ける。
よる本発明の吸出し式チューブ形容器の筒胴は薄肉で可
撓であるため、前端部に硬質のチューブヘッドを固定し
ていても、容器それ自体の重量は著しく軽量になる。
又、筒胴の外周に、筒胴の直径よりも短い軸方向の間
隔、好ましくは筒胴の直径の約65〜80%程度の軸方
向の間隔を保って複数の硬質な補強リブが設けてあるた
め、機械の吸込口に装着して内部の液体を吸出す際、吸
出しが進むにつれ、器内に作用する負圧で補強リブの軸
方向の間隔部分で筒胴は内向きに折返し状に変形し、最
終的には収縮した蛇腹状ないし提燈状になる。それでも
器内の中央には吸出し口に通じる吸出し通路が確保され
るため、機械は器内の液体の全量を吸出すことができ
る。そして、器内の液体の全量が吸出されると、筒胴は
蛇腹状ないし提燈状に収縮し、体積は著しく減少するの
で、再生原料にしたり、焼却、埋立てなどして廃棄する
ために粉砕するまで保管しておくスペースも小さくて済
む。その上、器内には液体が残っていないため、粉砕の
際に器内の液体を排出したり、器内を洗浄したりする手
数が省ける。
【0022】又、請求項3の製造方法によれば、薄肉の
可撓な筒胴を形成し、これをチューブヘッド、補強リブ
成形用のキャビティを有する金型に装填し、チューブヘ
ッドや補強リブを射出成形する二重成形法により容易に
大量生産できる。そして、筒胴に後端から液体を注入し
たら底をヒートシールで閉じればよいため、従来のよう
にプランジャを嵌め入れ、それから底蓋を嵌めて固定す
るのに較べて生産性は頗る高い。
可撓な筒胴を形成し、これをチューブヘッド、補強リブ
成形用のキャビティを有する金型に装填し、チューブヘ
ッドや補強リブを射出成形する二重成形法により容易に
大量生産できる。そして、筒胴に後端から液体を注入し
たら底をヒートシールで閉じればよいため、従来のよう
にプランジャを嵌め入れ、それから底蓋を嵌めて固定す
るのに較べて生産性は頗る高い。
【図1】(A)は成形して液体を充填した状態の一半を
断面にし、且つその一部を拡大して示した側面図、
(B)は自吸式機械の吸込口に装着し、吸出しを行って
いる状態の断面図である。
断面にし、且つその一部を拡大して示した側面図、
(B)は自吸式機械の吸込口に装着し、吸出しを行って
いる状態の断面図である。
【図2】成形するために薄肉の可撓な筒胴を射出成形用
の割り金型に装填した状態の断面図である。
の割り金型に装填した状態の断面図である。
【図3】従来のボトル形容器の一半を断面にした側面図
である。
である。
11 薄肉の可撓な筒胴 12 チューブヘッド 13 チューブヘッドの吸出口 14 補強リブ 15 チューブヘッドの傘形部 16 チューブヘッドの円筒部 17 キャップ 18 底 19 補強リブの前後の間隔部分 20 吸出し通路 21 コア 22 コアのチューブヘッド内面を成形する内型 23L 割金型 23R 割金型 24´ チューブヘッド成形用キャビティ 25´ 補強リブ成形用キャビティ 26 ゲート 27 管体
Claims (3)
- 【請求項1】 内容物に対して耐食性を有する薄肉の可
撓な筒胴と、中央に吸出し口を有し、外周縁部を上記筒
胴の前端部に固定された硬質のチューブヘッドとからな
り、前記筒胴の外周に、チューブヘッドの後端から筒胴
の直径よりも短い軸方向に間隔を保って環状、又は螺旋
状の硬質な複数の補強リブを一体に設けたことを特徴と
する吸出し式チューブ形容器。 - 【請求項2】 請求項1に記載の吸出し式チューブ形容
器において、筒胴の外周に、チューブヘッドの後端から
筒胴の直径よりも短い軸方向の間隔を保って環状又は螺
旋状に設けた硬質な複数の補強リブの該軸方向の間隔
は、前記筒胴の直径の60〜85%であることを特徴と
する吸出し式チューブ形容器。 - 【請求項3】 内容物に対して耐食性を有する薄肉の可
撓な筒胴を形成し、筒胴の前端にチューブヘッド、筒胴
の外周に、チューブヘッドの後端から筒胴の直径よりも
短い軸方向の間隔を保って環状、又は螺旋状の複数の補
強リブを成形するキャビティを備えた射出成形用金型に
上記筒胴を装填し、硬質の合成樹脂を射出して筒胴の前
端にチューブヘッド、筒胴の外周に補強リブを溶着して
一体に成形することを特徴とする吸出し式チューブ形容
器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13052996A JPH09295651A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 吸出し式チューブ形容器、及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13052996A JPH09295651A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 吸出し式チューブ形容器、及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09295651A true JPH09295651A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=15036486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13052996A Pending JPH09295651A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 吸出し式チューブ形容器、及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09295651A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006008170A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Yoshida Industry Co Ltd | 合成樹脂製薄肉容器 |
JP2008162666A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 吐出容器 |
JP2010502373A (ja) * | 2006-09-07 | 2010-01-28 | アレジャンス・コーポレーション | 医療液体収集用折畳み式キャニスタライナー |
JPWO2012118115A1 (ja) * | 2011-03-03 | 2014-07-07 | テルモ株式会社 | 薬剤収納容器 |
US9889239B2 (en) | 2007-03-23 | 2018-02-13 | Allegiance Corporation | Fluid collection and disposal system and related methods |
US10252856B2 (en) | 2007-03-23 | 2019-04-09 | Allegiance Corporation | Fluid collection and disposal system having interchangeable collection and other features and methods relating thereof |
JP2020083341A (ja) * | 2018-11-19 | 2020-06-04 | 凸版印刷株式会社 | 容器 |
-
1996
- 1996-04-30 JP JP13052996A patent/JPH09295651A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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