JP2019171414A - ボス部成形方法 - Google Patents

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祐次 中井
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Takehiko Adachi
毅彦 安立
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Abstract

【課題】フローフォーミングを用いた簡易な手法によりワークの円盤部の内周部に背高のボス部を成形する。【解決手段】環状の円盤部を有するワークをマンドレルに固定し、円盤部をその中心を通る回転軸周りにマンドレルと共に回転させると共にローラを回転させ、ローラの角部を円盤部の表面の外周側に押し当てて外周側から内周側に向かってしごき加工することにより円盤部の内周部を回転軸の軸方向に向かって隆起させる。ローラは、角部が円盤部の元の厚み以上の曲率半径をもつ円弧状に形成されると共に、角部に連なる2つの面のなす角度が90°未満となるように形成される。そして、しごき加工に際しては、ローラの角部は、2つの面のうち円盤部の表面側の一方の面の円盤部の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ2つの面のうち他方の面の回転軸に対して一方の面側になす角度が0°以上となるように円盤部の表面の外周側に押し当てられる。【選択図】図8

Description

本明細書は、フローフォーミングにより円盤部を有するワークの円盤部の内周部にボス部を成形するボス部成形方法について開示する。
従来より、ツール(マンドレル)に置かれたディスク形状のワークをツールと共に回転させ、ローラの角部をディスク表面に押し当て、外周側から内周側に向かってしごき加工することによりワークの内周部を成形するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、ローラの前進フランクとディスク表面とのなす角度が90°よりも大きくなるよう(110°〜170°の間になるよう)にローラの角部をディスク表面に押し当て、ワークの外周側の材料を内周側に寄せることで、内周部を厚肉に成形している。
また、ローラの角部を尖らせ、ローラの角部によりワーク表面の外周側の材料を裂開させて内周側に寄せることで、ワークの内周部に円筒状のボス部を成形するものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2007−511370号公報 独国特許出願公開第10033089A1
しかしながら、特許文献1記載の技術では、ローラ側面とディスク表面とのなす角度が90°よりも大きく(110°〜170°の間)、ワークの内周部を増肉させており、上記ローラでは、背高のボス部を形成することはできない。一方、特許文献2記載の技術では、尖らせた角部によりワーク表面の材料を裂開させて内周側に寄せるため、内周部ぎりぎりまで材料を裂開させることが困難であり、ボス部の仕上げに多くの後工程を必要とする。
本開示のボス部成形方法は、フローフォーミングを用いた簡易な手法によりワークの円盤部の内周部に背高のボス部を成形可能な方法を提供することを主目的とする。
本開示のボス部成形方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示のボス部成形方法は、ローラを用いたフローフォーミングにより環状の円盤部を有するワークに当該円盤部の内周部から円筒状に延在するボス部を成形するボス部成形方法であって、前記ローラは、角部が前記円盤部の元の厚み以上の曲率半径をもつ円弧状に形成されると共に、前記角部に連なる2つの面のなす角度が90°未満となるように形成され、前記ワークをマンドレルに固定し、前記円盤部を当該円盤部の中心を通る回転軸周りに前記マンドレルと共に回転させると共に、前記ローラを回転させ、前記ローラの前記2つの面のうち前記円盤部の表面側の一方の面の当該円盤部の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ前記2つの面のうち他方の面の前記回転軸に対して前記一方の面側になす角度が0°以上となるように前記ローラの前記角部を前記円盤部の表面の外周側に押し当てて外周側から内周側に向かってしごき加工することにより該円盤部の内周部を前記回転軸の軸方向に向かって隆起させることを要旨とする。
この本開示のボス部成形方法では、環状の円盤部を有するワークをマンドレルに固定し、円盤部をその中心を通る回転軸周りにマンドレルと共に回転させると共にローラを回転させ、ローラの角部を円盤部の表面の外周側に押し当てて外周側から内周側に向かってしごき加工することにより円盤部の内周部を回転軸の軸方向に隆起させてボス部を成形する。このボス部成形方法に用いるローラは、角部が円盤部の元の厚み以上の曲率半径をもつ円弧状に形成されると共に、角部に連なる2つの面のなす角度が90°未満となるように形成される。そして、しごき加工に際しては、ローラの角部は、2つの面のうち円盤部の表面側の一方の面の円盤部の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ2つの面のうち他方の面のマンドレルの回転軸に対して一方の面側になす角度が0°以上となるように円盤部の表面の外周側に押し当てられる。これにより、円盤部のローラ接触部分には高い圧縮応力を作用し、ローラの進行方向(円盤部の外周側から内周側へ向かう方向)におけるローラ接触部分の裏側には引張応力が作用する。したがって、ローラの角部により円盤部の表面の材料を裂開させることなく、円盤部の内周部を元の厚みをほぼ維持させたまま円筒状に隆起させることができる。この結果、フローフォーミングを用いた簡易な手法によりワークの円盤部の内周部に背高のボス部を成形することができる。
ワーク10の外観斜視図である。 ボス部成形後のワーク110の外観斜視図である。 ワーク10の径方向断面を示す部分断面図である。 ワーク10を含むフローフォーミング加工装置の概略構成図である。 ボス部成形工程の一例を示す工程図である。 ワーク10を含むフローフォーミング加工装置の断面図である。 ボス部寄せ加工の様子を示す説明図である。 ボス部寄せ加工により円盤部12の内周部が隆起する様子を示す説明図である。 ボス部成形加工の様子を示す説明図である。 円柱部24Bに歯形形成部25Bを有するマンドレル20Bの断面図である。 仕上げ・歯形成形加工の様子を示す説明図である。 変形例のボス部成形加工の様子を示す説明図である。 変形例のボス部成形加工の様子を示す説明図である。 変形例のボス部成形後のワーク110Bの外観斜視図である。
次に、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態について説明する。
図1は、ワーク10の外観斜視図であり、図2は、ワーク10の径方向断面を示す部分断面図であり、図3はボス部成形後のワーク110の外観斜視図である。ワーク10は、図1に示すように、円筒状に延びる円筒部12と、円筒部12の一端から傾斜部14を介して径方向内側に延在されると共に中心位置に円形の中心孔17を有する円盤形状の円盤部16と、を有する。
このワーク10は、例えば2つの回転部材の接続と両者の接続の解除とを行なうクラッチのバブ部材の製造に用いられる。なお、クラッチとしては、一方の回転部材に固定されたクラッチドラムと、他方の回転部材に固定されたクラッチハブと、クラッチドラムの内周面にスプラインを介して軸方向に摺動自在に支持された複数の環状のクラッチプレート(相手板)と、クラッチハブの外周面にスプラインを介して軸方向に摺動自在に支持された複数の環状のクラッチプレート(摩擦板)と、クラッチドラムの内周面にスプラインを介して軸方向に摺動自在に嵌合されて両クラッチプレートに向けて移動可能であると共にクラッチドラムと共に係合側油室を画成するクラッチピストンと、係合側油室内で発生する遠心油圧をキャンセルするためのキャンセル油室をクラッチピストンと共に画成するキャンセルプレートと、クラッチピストンとキャンセルプレートとの間に配置されるリターンスプリングとを有する多板摩擦式油圧クラッチである。
クラッチバブは、外周面にスプライン(歯形)を有してクラッチプレートを支持する円筒部と、円筒部の一端から傾斜部を介して径方向内側に延出される円盤部と、円盤部の内周部から軸方向における円筒部とは反対側に延出されるボス部とから構成される。クラッチハブの製造は、中心位置に円形の中心孔を有すると共に板厚が数mm程度の円形薄板の粗材に対して曲げ加工およびプレス加工することにより円筒部12と傾斜部14と円盤部16とを有するワーク10を成形し、後述するフローフォーミング加工(しごき加工)を用いてワーク10の円盤部16の内周部から軸方向における円筒部12とは反対側に延在するように円筒状のボス部18(図2参照)を成形し、その後、必要な箇所に穴開け加工や旋削加工を行なうと共に熱処理を施すことにより行なわれる。円盤部16および傾斜部14は、図3の一点鎖線で示すように、クラッチプレートを支持するため外周面にスプラインが設けられる円筒部12に比して必要な厚みが薄い。このため、ボス部を別の製造設備で製造してワーク10の円盤部16の内周部に溶接する場合、旋削加工により円盤部16および傾斜部14の厚みを必要な厚みに調整する必要があった。しかし、本実施形態では、フローフォーミング加工により円盤部16の材料の一部を用いてボス部18を成形するため、従来、旋削加工によって除去していた材料を利用してボス部18を成形することができる。
フローフォーミング加工は、図4に例示するフローフォーミング加工装置を用いて行なわれる。フローフォーミング加工装置は、図示するように、中心軸周りに回転可能に支持されると共に円盤部16の中心が当該中心軸を通るようにワーク10の内面を支持するマンドレル20と、マンドレル20に支持されたワーク10の円筒部12の外周面をクランプするクランパ28と、角部32をワーク10の円盤部16の表面に押し当てて回転しながら外周側から内周側に向かってしごき加工するローラ30と、を備える。
次に、上述したフローフォーミング加工装置を用いてワーク10にボス部18を成形するボス部成形工程の詳細について説明する。図5は、ボス部成形工程の一例を示す説明図である。
ボス部成形工程では、まず、ワーク10の内面がマンドレル20に支持されるようワーク10を設置し(S100)、マンドレル20とローラ30とを回転させる(S110)。これにより、ワーク10は、円盤部16の中心を通る回転軸周りにマンドレル20と共に回転する。続いて、ローラ30の角部32を円盤部16の表面の外周側に押し当てる(S120)。図6は、ワーク10を含むフローフォーミング加工装置の断面図である。図示するように、マンドレル20は、ワーク10の内面を支持するワーク支持部22と、ワーク支持部22と同軸に連結されワーク10の円盤部16の中心孔17に挿通される円柱部24と、有する。ローラ30は、角部32がワーク10の円盤部16の元(ボス部寄せ加工前)の厚みdよりも大きい曲率半径Rを有しており、角部32に連なる端面34と側面36との間をなす角度θが90°未満となるように形成される。そして、ローラ30の角部32は、端面34が円盤部16の表面に対してなす角度αが0°よりも大きく且つ側面36がマンドレル20の回転軸に対して円盤部16の表面側になす角度βが0°以上となるように、円盤部16の表面に対して押し当てられる。
そして、ローラ30を円盤部16の表面に沿って外周側から内周側に向かって移動させるしごき加工により円盤部16の表面の材料を内周部に寄せるボス部寄せ加工を行なう(S130)。図7は、ボス部寄せ加工の様子を示す説明図であり、図8は、ボス部寄せ加工により円盤部12の内周部が隆起する様子を示す説明図である。角部32が比較的大きな曲率半径Rに設定されたローラ30(角部32)を円盤部16の表面の外周側に押し当て外周側から内周側へ移動させると、円盤部16のローラ30の接触部分には、高い圧縮応力が作用する一方、ローラ30の進行方向(円盤部16の外周側から内周側へ向かう方向)におけるローラ30の接触部分の裏側には、引張応力が作用する。この場合、円盤部16は、表面が裂開することなく、ローラ30が円盤部16の内周側に進むにつれて、元の厚みをほぼ維持させたまま円筒状に隆起していく(図8参照)。
次に、ローラ30Bの角部32Bを円盤部16の内周部に押し当てて、ローラ30に代えてローラ30Bを円柱部24の外周面に沿って軸方向に移動させることによりボス部18を成形するボス部成形加工を行なう(S140)。図9は、ボス部成形加工の様子を示す説明図である。図示するように、ローラ30Bは、本実施形態では、角部32Bが上記ローラ30の角部32よりも小さい曲率半径R’を有しており、角部32Bに連なる2つの側面34B,36Bのなす角度θ’が上述したローラ30の上記角度θよりも小さくなるように形成されている。そして、ローラ30の角部32は、2つの側面34B,36Bのうち円盤部16の表面側の一方の側面34Bが円盤部16の表面に対してなす角度α’が0°よりも大きく且つ他方の側面36Bがマンドレル20の中心軸に対して一方の側面34B側になす角度β’が0°よりも大きくなるように、円盤部16の内周部に押し当てられる。なお、ボス部成形加工は、ローラ30と同一のローラを用いて行なうものとしてもよい。
そして、ローラ30Bの角部32Bをボス部18の根元に再度押し当てて、ローラ30Bを円柱部24Bの外周面に沿ってボス部18の先端(開口端)に向かって軸方向に移動させることによりボス部18の仕上げ加工とボス部18の内周面に歯形を成形する歯形成形加工とを行なう(S150)。ここで、ボス部18の内周面に歯形を成形するに際しては、本実施形態では、上述したマンドレル20に代えて図10に例示するマンドレル20Bが用いられる。図示するように、マンドレル20Bは、円柱部24Bの外周面における図中上部に、ボス部18の内周面に形成する歯形の形状に対応する歯形形成部25Bを有する。図11は、仕上げ・歯形成形加工の様子を示す説明図である。仕上げ加工および歯形成形加工は、図示するように、ボス部成形加工と同じ角度でローラ30Bの角部32Bをボス部18に押し当てて軸方向に沿って移動させ、ボス部18の先端(開口端)付近においてボス部18をローラ30Bの角部32Bで円柱部24Bの歯形形成部25Bに押し付けることにより行なわれる。
ここで、以上説明したように、マンドレル20の円柱部24とローラ30とでボス部18を挟み込むように成形することで精度良く背高のボス部18を成形することができるが、ボス部にそれほどの精度が求められていない場合もあり得る。この場合、図12および図13に示すように、円柱部を有さないマンドレル20Cと、ボス部寄せ加工(しごき加工)に用いたローラ30と同一またはそれよりも角部32Cに連なる2つの面34C,36Cの間のなす角度が大きいローラ30Cとを用いてボス部の剛性を利用しながらボス部を軸方向に向けて起立させることもできる。ローラ30,30Cの角部32,32Cは、図12および図13に示すように、角部32,32Cに連なる2つの面34,36,34C,36Cのうち端面34,34Cが円盤部16の表面に対してなす角度αが0°よりも大きく且つ側面36,36Cがマンドレル20Cの回転軸に対して円盤部16の表面側になす角度βが0°以上となるように、円盤部16の内周部に対して押し当てられる。これにより、ボス部がしごき加工とならないため、マンドレル20Cやローラ30または30Cへの荷重を低減でき、その寿命を向上させることができる。
上述した実施形態では、ボス部成形後のワーク110は、円筒部12の外周面およびボス部18の内周面にそれぞれ歯形が形成されるものとした。しかし、これに限定されるものではなく、図14の変形例のボス部成形後のワーク110Bに示すように、円筒部12Bの外周面およびボス部18Bの内周面のいずれにも歯形が形成されないものとしてもよいし、円筒部の外周面およびボス部の内周面のうちの一方にのみ歯形が形成されるものとしてもよい。
以上説明したように、本開示のボス部成形方法は、ローラ(30)を用いたフローフォーミングにより環状の円盤部(16)を有するワーク(10)に当該円盤部(16)の内周部から円筒状に延在するボス部(18)を成形するボス部成形方法であって、前記ローラ(30)は、角部(32)が前記円盤部(16)の元の厚み以上の曲率半径(R)をもつ円弧状に形成されると共に、前記角部(32)に連なる2つの面(34,36)のなす角度が90°未満となるように形成され、前記ワーク(10)をマンドレル(20)に固定し、前記円盤部(16)を当該円盤部(16)の中心を通る回転軸周りに前記マンドレル(20)と共に回転させると共に、前記ローラ(30)を回転させ、前記ローラ(30)の前記2つの面(34,36)のうち前記円盤部(16)の表面側の一方の面(34)の当該円盤部(16)の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ前記2つの面(34,36)のうち他方の面(36)の前記回転軸に対して前記一方の面(34)側になす角度が0°以上となるように前記ローラ(30)の前記角部(32)を前記円盤部(16)の表面の外周側に押し当てて外周側から内周側に向かってしごき加工することにより該円盤部(16)の内周部を前記回転軸の軸方向に隆起させることを要旨とする。
この本開示のボス部成形方法では、環状の円盤部を有するワークをマンドレルに固定し、円盤部をその中心を通る回転軸周りにマンドレルと共に回転させると共にローラを回転させ、ローラの角部を円盤部の表面の外周側に押し当てて外周側から内周側に向かってしごき加工することにより円盤部の内周部を回転軸の軸方向に隆起させてボス部を成形する。このボス部成形方法に用いるローラは、角部が円盤部の元の厚み以上の曲率半径をもつ円弧状に形成されると共に、角部に連なる2つの面のなす角度が90°未満となるように形成される。そして、しごき加工に際しては、ローラの角部は、2つの面のうち円盤部の表面側の一方の面の円盤部の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ2つの面のうち他方の面のマンドレルの回転軸に対して一方の面側になす角度が0°以上となるように円盤部の表面の外周側に押し当てられる。これにより、円盤部のローラ接触部分には高い圧縮応力を作用し、ローラの進行方向(円盤部の外周側から内周側へ向かう方向)におけるローラ接触部分の裏側には引張応力が作用する。したがって、ローラの角部により円盤部の表面の材料を裂開させることなく、円盤部の内周部を元の厚みをほぼ維持させたまま円筒状に隆起させることができる。この結果、フローフォーミングを用いた簡易な手法によりワークの円盤部の内周部に背高のボス部を成形することができる。
こうした本開示のボス部成形方法において、前記円盤部(16)の内周部を前記軸方向に隆起させた後、前記ローラ(30)と同一のローラまたは角部(32C)に連なる2つの面(34C,36C)のなす角度が当該同一のローラよりも大きいローラ(30C)を用いて、前記ローラ(30,30C)の前記2つの面(34,34C,36,36C)のうち前記円盤部(16)の表面側の一方の面(34,34C)の前記円盤部(16)の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ前記2つの面(34,34C,36,36C)のうち他方の面(36,36C)の前記回転軸に対して前記一方の面(34,34C)側になす角度が0°以上となるように前記ローラ(30,30C)の前記角部(32,32C)を前記円盤部(16)の内周部に押し当てて前記マンドレルの回転軸方向に沿って加工することにより前記ボス部を成形するものとしてもよい。これにより、ボス部の剛性を利用して円盤部の内周部からボス部を立設することができる。この場合、ボス部がしごき加工とならないため、マンドレルやローラへの荷重を低減でき、その寿命を向上させることができる。
あるいは、本開示のボス部成形方法において、前記マンドレル(20)は、前記円盤部(16)の中心位置に形成された円形の中心孔(17)に挿通される円柱部(24)を有し、前記円盤部(16)の内周部を前記軸方向に隆起させた後、前記ローラ(20)と同一のローラまたは角部(32B)に連なる2つの面(34B,36B)のなす角度が当該同一のローラよりも小さいローラ(30B)を用いて、前記ローラ(30B)の前記2つの面(34B,36B)のうち前記円盤部(16)の表面側の一方の面(34B)の前記円盤部(16)の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ前記2つの面(34B,36B)のうち他方の面(36B)の前記回転軸に対して前記一方の面(34B)側になす角度が0°よりも大きくなるように前記ローラ(30B)の前記角部(32B)を前記円盤部(16)の内周部に押し当てて前記マンドレル(20)の回転軸方向に沿ってしごき加工することにより前記ボス部(18)を成形するものとしてもよい。こうすれば、円盤部の表面の外周側から内周側に向かうしごき加工との組み合わせにより背高のボス部を高い精度で成形することができる。
また、本開示のボス部成形方法において、前記ワーク(10)は、円筒部(12)と、該円筒部の一端側から径方向内側に延在する前記円盤部(16)と、を含み、前記円筒部(12)の外周面をクランプした状態で前記しごき加工を行なうことで前記円盤部(16)の内周部に前記円筒部とは反対側に円筒状に延在するように前記ボス部(18)を成形するものとしてもよい。こうすれば、ワークを強固にクランプして、しごき加工を適切に実行することができる。この場合、前記円筒部は、外周面に歯形を有するものとしてもよい。こうすれば、クランプ位置を円筒部の外周面とすることで、ワークをより強固にクランプすることができる。更にこれらの場合、前記マンドレルは、前記隆起されられた部位または前記ボス部に挿通される円柱部を有し、前記円柱部は、外周面に歯形形成部を有し、前記隆起させられた部位または前記ボス部を前記歯形形成部に外周面からローラにて押し付けることにより前記ボス部の内周面に歯形を形成するものとしてもよい。
以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本開示は、ボス部成形方法の製造産業に利用可能である。
10 ワーク、12 円筒部、14 傾斜部、16 円盤部、17 中心孔、18 ボス部、20,20B,20C マンドレル、22 ワーク支持部、24 円柱部、25B 歯形形成部、28 クランパ、30,30B,30C ローラ、32,32B,32C 角部、34,34C 端面、34B 第1側面、36,36C 側面、36B 第2側面。

Claims (6)

  1. ローラを用いたフローフォーミングにより環状の円盤部を有するワークに当該円盤部の内周部から円筒状に延在するボス部を成形するボス部成形方法であって、
    前記ローラは、角部が前記円盤部の元の厚み以上の曲率半径をもつ円弧状に形成されると共に、前記角部に連なる2つの面のなす角度が90°未満となるように形成され、
    前記ワークをマンドレルに固定し、前記円盤部を当該円盤部の中心を通る回転軸周りに前記マンドレルと共に回転させると共に、前記ローラを回転させ、前記ローラの前記2つの面のうち前記円盤部の表面側の一方の面の前記円盤部の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ前記2つの面のうち他方の面の前記回転軸に対して前記一方の面側になす角度が0°以上となるように前記ローラの前記角部を前記円盤部の表面の外周側に押し当てて外周側から内周側に向かってしごき加工することにより該円盤部の内周部を前記回転軸の軸方向に向かって隆起させる、
    ボス部成形方法。
  2. 請求項1に記載のボス部成形方法であって、
    前記円盤部の内周部を前記軸方向に隆起させた後、前記ローラと同一のローラまたは角部に連なる2つの面のなす角度が当該同一のローラよりも大きいローラを用いて、前記ローラの前記2つの面のうち前記円盤部の表面側の一方の面の前記円盤部の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ前記2つの面のうち他方の面の前記回転軸に対して前記一方の面側になす角度が0°以上となるように前記ローラの前記角部を前記円盤部の内周部に押し当てて前記マンドレルの回転軸方向に沿って加工することにより前記ボス部を成形する、
    ボス部成形方法。
  3. 請求項1に記載のボス部成形方法であって、
    前記マンドレルは、前記円盤部の中心位置に形成された円形の中心孔に挿通される円柱部を有し、
    前記円盤部の内周部を前記軸方向に隆起させた後、前記ローラと同一のローラまたは角部に連なる2つの面のなす角度が当該同一のローラよりも小さいローラを用いて、前記ローラの前記2つの面のうち前記円盤部の表面側の一方の面の前記円盤部の表面に対してなす角度が0°よりも大きく且つ前記2つの面のうち他方の面の前記回転軸に対して前記一方の面側になす角度が0°よりも大きくなるように前記ローラの前記角部を前記円盤部の内周部に押し当てて前記マンドレルの回転軸方向に沿ってしごき加工することにより前記ボス部を成形する、
    ボス部成形方法。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載のボス部成形方法であって、
    前記ワークは、円筒部と、該円筒部の一端側から径方向内側に延在する前記円盤部と、を含み、
    前記円筒部の外周面をクランプした状態で加工を行なうことで前記円盤部の内周部に前記円筒部とは反対側に円筒状に延在するように前記ボス部を成形する、
    ボス部成形方法。
  5. 請求項4に記載のボス部成形方法であって、
    前記円筒部は、外周面に歯形を有する、
    ボス部成形方法。
  6. 請求項4または5に記載のボス部成形方法であって、
    前記マンドレルは、前記隆起されられた部位または前記ボス部に挿通される円柱部を有し、
    前記円柱部は、外周面に歯形形成部を有し、
    前記隆起させられた部位または前記ボス部を前記歯形形成部に外周面からローラにて押し付けることにより前記ボス部の内周面に歯形を形成する、
    ボス部成形方法。
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