JP2019170968A - 歯牙状態検出装置および歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】歯牙の歯垢付着、う蝕および健常の状態を簡単に検出できること。【解決手段】歯牙状態検出装置100は、互いに異なる複数の波長の励起光をそれぞれ歯牙Dに照射する光源部110と、複数の波長の励起光を歯牙Dに照射したときに発生するそれぞれの検査光に含まれる蛍光強度を検出する検出部120と、複数の波長の励起光に対応して検出部120でそれぞれ検出された検査光の蛍光強度に基づいて、歯牙Dの歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判定する制御部130と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、歯牙の状態を検出する歯牙状態検出装置およびこれを備えた歯ブラシに関する。
従来、異なる2つの波長の光(励起光)を歯牙に照射させ、歯牙の状態に応じた蛍光強度により、歯垢を検出する技術が開示されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
国際公開第2016/140199号
しかしながら、上述した従来の技術では、歯垢を検出することができるものの、虫歯(う蝕)を検出することができない。歯牙の状態は、主に歯垢が付着した状態と、う蝕が生じた状態、および歯垢および虫歯がない健常状態の3つの状態がある。従来の技術では、これら3つの状態を同一装置で検出することができなかった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、歯牙の歯垢付着、う蝕、健常を簡単に検出できる歯牙状態検出装置および歯ブラシを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる歯牙状態検出装置は、互いに異なる複数の波長の励起光をそれぞれ歯牙に照射する光源と、複数の波長の前記励起光を前記歯牙に照射したときに発生するそれぞれの検査光に含まれる蛍光強度を検出する検出部と、複数の波長の前記励起光に対応して前記検出部でそれぞれ検出された前記検査光の前記蛍光強度に基づいて、前記歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判定する制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、前記光源は、第1の波長の励起光を出射する第1の光源、および第2の波長の励起光を出射する第2の光源を有し、前記検出部は、前記歯牙に前記第1の波長の励起光を照射したときに発生する第1の蛍光強度と、前記歯牙に前記第2の波長の励起光を照射したときに発生する第2の蛍光強度と、をそれぞれ同一の検出波長帯で検出し、前記制御部は、前記光源に対し、前記第1の波長の励起光と前記第2の波長の励起光とを交互に発光駆動し、前記第1の蛍光強度と前記第2の蛍光強度との差または比に基づき、前記歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判定することを特徴とする。
また、前記第1の波長の励起光は、350〜430nmであり、前記第2の波長の励起光は、440〜500nmであり、前記検出波長帯は620〜720nmであることを特徴とする。
また、前記第1の光源および前記第2の光源から出射する励起光の照射面内での強度分布を均一にするための混色部をさらに有することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記第1の波長の励起光と前記第2の波長の励起光とを交互に発光駆動したときにおける所定回数分の蛍光強度をそれぞれ保持し、前記所定回数分の蛍光強度の平均の結果を用いて前記差または比を求めることを特徴とする。
また、前記光源は、前記第1の波長の励起光および前記第2の波長の励起光を前記歯牙に導出する出射光用導光路を有し、前記検出部は、前記歯牙で検出された前記検査光を導光する受光用導光路を有し、前記出射光用導光路と、前記受光用導光路は、同一の導光路により構成されることを特徴とする。
また、本発明の歯ブラシは、上記のいずれか一つに記載した歯牙状態検出装置を備えたことを特徴とする。
この発明にかかる歯牙状態検出装置および歯ブラシによれば、歯牙の歯垢付着、う蝕、健常を簡単に検出できるという効果を奏する。
実施の形態にかかる歯牙状態検出装置の構成例を示す図である。 実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯垢検出の説明図である。 実施の形態にかかる歯牙状態検出装置によるう蝕検出の説明図である。 う蝕状態の歯牙の励起蛍光マトリクスを示す図表である。 健常状態の歯牙の励起蛍光マトリクスを示す図表である。 歯垢付着状態の歯牙の励起蛍光マトリクスを示す図表である。 実施の形態にかかる歯牙状態検出装置に設定する2つの波長範囲を説明する図表である。 実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出処理を示すフローチャートである。(その1) 実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出状態を説明する図表である。(その1) 実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出処理を示すフローチャートである。(その2) 実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出状態を説明する図表である。(その2) 歯ブラシの構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる歯牙状態検出装置および歯ブラシの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置の構成例を示す図である。歯牙状態検出装置100は、光源部110と、検出部120と、制御部130とを含む。
光源部110は、励起光を出射する第1の光源111および第2の光源112と、混色部113と、出射光用光学フィルター114と、出射光用導光路115と、出射光用集光部116と、を含む。第1の光源111が出射する第1の波長λ1と、第2の光源112が出射する第2の波長λ2は、歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判別可能な波長に設定される。
実施の形態では、励起光である第1の波長λ1および第2の波長λ2は、歯牙Dの表面で生じた蛍光により歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判別可能な波長に設定される。第1の光源111および第2の光源112は、発光ダイオード(LED)や、半導体レーザ(LD)を用いることができる。また、波長可変レーザ光源を用いて2波長の光を時分割に出射させることもできる。
混色部113は、第1の光源111および第2の光源112が出射した励起光を測定対象である歯牙Dに照射した際に色ムラが生じないようにするために、光の照射面内での光強度分布を第1の波長λ1の光と、第2の波長λ2の光との間で均一にする機能を有する。後述するが、第1の光源111および第2の光源112は、制御部130により交互に点灯制御され、ある時期では一方が点灯し他方が消灯する。
出射光用光学フィルター114は、第1の光源111と第2の光源112の励起光を通過させ、歯牙Dの表面で生じた蛍光により歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判別可能な波長に設定される。例えば、歯垢付着、およびう蝕に由来する蛍光波長領域をカットする。
出射光用導光路115は、第1の光源111または第2の光源112の第1の光源111と第2の光源112が出射する励起光を測定対象の歯牙Dの付近まで導光させる。材質としては、プラスチックやガラス等を用いることができる。その外周をミラーコーティングして光漏れを防いでもよい。例えば、ライトパイプのようなミラーで囲まれた中空の導光路や光ファイバを用いることができる。
出射光用集光部116は、出射光用導光路115を伝搬する励起光を所定の大きさに集光して歯牙Dの検出箇所に照射するためのレンズである。
検出部120は、受光用集光部121と、受光用導光路122と、受光用光学フィルター123と、光検出器124と、を含む。
受光用集光部121は、歯牙Dで生じた蛍光を含む検査光を集光する。受光用導光路122は、受光用集光部121で集光された検査光を光検出器124まで導光させる。受光用光学フィルター123は、測定する蛍光以外の波長成分をカットするためのフィルターである。例えば、歯垢およびう蝕に由来する蛍光波長領域を除く波長領域をカットする、バンドパスフィルターを用いることができる。このほか、バンドパスフィルターに代えて分光器を用いてもよく、この場合、検査光をより精度よく分光でき、制御部130による状態判定をより高精度に行えるようになる。
制御部130は、制御回路131と、演算部132と、判定部133と、報知部134と、を含む。
制御回路131は、第1の光源111と、第2の光源112の励起光の明るさと点灯時間を制御し、歯牙Dに対し2つの波長λ1,λ2の励起光を交互に照射させる。このように、第1の光源111の点灯時間と、第2の光源112の点灯時間とを時間的に分けることによって、それぞれの励起光が歯牙Dに照射させて得られる蛍光物質の蛍光を光検出器124が区別して受光することができる。
ここで、制御回路131は、2つの波長λ1,λ2の点灯時間を商用電源の周期とは異なる時間に設定することで、蛍光灯などの室内光が検出に与える影響を抑えることができる。また、制御回路131は、必要に応じて消灯を挟んで第1の光源111と、第2の光源112を発光制御してもよい。
演算部132は、メモリを含み、第1の光源111を出射させたときに光検出器124が検出した蛍光強度P1と、第2の光源112を出射させたときに光検出器124が検出した蛍光強度P2とを区別してメモリに格納する。
また、演算部132は、これら蛍光強度P1,P2をそれぞれ所定期間分値の平均値を算出する平均化処理を行った後、両者の差分P1−P2に基づき、歯垢およびう蝕のそれぞれに対応する蛍光物質量を求める。
判定部133は、演算部132が求めた蛍光強度P1,P2の差分を所定の閾値と比較することで、歯垢の有無、およびう蝕の有無を判定する。報知部134は、判定部133の判定結果に基づき、歯垢付着、う蝕、健常の状態をユーザに対して報知する。
図1では、光源部110と、検出部120とが異なる光学系として説明したが、歯牙Dに光源部110が照射する励起光と、歯牙Dが反射する検査光は、同一の光学系を介して導光してもよい。例えば、図1に記載の光源部110の出射光用導光路115および出射光用集光部116は、検出部120の受光用集光部121および受光用導光路122と共用した同軸光学系にできる。この場合、励起光と検査光(蛍光)の波長が異なることに対応して、導光路にダイクロックミラー等の波長分離素子を設けることで、検査光を光検出器124側に分岐出力できるようになる。
図1に示す制御部130の各機能は、CPUやROM,RAM等各種のメモリおよび信号の入出力端子などを備えて構成されるマイクロコンピュータによって実現することができる。CPUがROMなどのメモリに格納されたプログラムを実行することにより、制御部130の各機能を実現し、この際CPUは、RAMなどのメモリを用いてデータ処理を実行する。
また、報知部134は、CPUにより判別した歯牙Dの3つの状態を例えば、ブザーや圧電素子を用いた電子音によりユーザに報知する。この際、歯垢やう蝕のそれぞれの蛍光物質量に応じて音の高さや断続音のピッチを変えて報知してもよい。これにより、歯垢やう蝕の程度をユーザに分かりやすく報知できる。加えて、歯垢およびう蝕が生じていない健常状態については、無音とするに限らず、歯垢あるいはう蝕で報知する音とは別の音をユーザに報知してもよい。また、判定結果別の音声合成による音声メッセージで報知してもよい。さらに、報知部134は、液晶表示装置(LCD)等の表示によりユーザに文字で3つの状態を報知することもできる。
(歯垢およびう蝕検出について)
次に、実施の形態の歯牙状態検出装置による歯垢に加えてう蝕の検出の原理について説明する。図2は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯垢検出の説明図である。図2(a)は、歯牙Dの基本状態(健常状態)における特性を示す図表、図2(b)は、歯牙Dに歯垢が付着した状態における特性を示す図表である。これらの図において横軸は波長(nm)、縦軸は蛍光強度である。図2を用いて説明する歯垢検出は、既存の技術に相当する。
図2(a)に示す健常状態において歯牙Dの象牙質は、緑色の蛍光を発する。図2(a)に示すように、例えば、405nmの励起光の蛍光強度と、465nmの励起光の蛍光強度は検出波長帯λ0(620〜720nm)において重なり、これらの差分を取るとほぼ0になる。
図2(b)に示す歯垢付着状態において、同様の検出波長帯λ0(620〜720nm)では、405nmの励起光が照射された歯牙Dは歯垢に含まれるプロトポルフィリンが赤色の蛍光を発する。これにより、405nm励起時の蛍光強度と、465nm励起時の蛍光強度の差分(405−465)を取ると、プラス(+)の値が得られ、歯垢があると判定することができる。
図2(c)は、歯垢の検出状態を示すタイムチャートである。横軸は時間(sec)、縦軸は蛍光強度(光検出器124の出力電圧[mV])である。照射する励起光を移動(スキャン)させ、先ず、ある1本の歯垢が付着した歯牙Dに励起光が照射され、次に、他の1本の健常状態の歯牙Dに励起光が照射された状態を示している。蛍光出力電圧が0の期間は、励起光を歯牙Dから離した状態に相当する。
図2(c)において、405nmの励起光と465nmの励起光は移動速度に対して短い周期(例えば、1〜10kHzの範囲、好ましくは3.9kHz)を有して点灯が交互に切り替え制御されている。また、この場合、上述した検査光の平均化処理は、例えば、100回(100サンプル分)を平均化処理する。
はじめに、歯垢が付着した歯牙Dに励起光が照射された状態では、405励起光の蛍光強度が465励起光の蛍光強度よりも高く、これらの差分は図示のようにプラスの値が得られる。なお、図示のように、励起光の照射による蛍光強度は時間と共に消光していく。
この後、歯垢が付着していない健常状態の歯牙Dに励起光が照射された状態では、405励起光の蛍光強度と465励起光の蛍光強度が重なるため、これらの差分がなくなる(0)。
このように、歯垢の検出については、405励起光の蛍光強度と465励起光の蛍光強度を用い、(405−465)の値がプラスの差分となれば歯垢有りと判定でき、差分がなければ歯垢無し(健常状態)と判定することができる。
次に、図3は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置によるう蝕検出の説明図である。図3(a)は、歯牙Dの健常状態における特性を示す図表、図3(b)は、歯牙Dにう蝕がある状態における特性を示す図表である。これらの図において横軸は波長(nm)、縦軸は蛍光強度である。
図3(a)に示す健常状態において歯牙Dの象牙質D1は、緑色の蛍光を発する。図3(a)に示すように、例えば、405nmの励起光の蛍光強度と、465nmの励起光の蛍光強度は、図2を用いて説明した歯垢検出と同様の検出波長帯λ0(620〜720nm)において重なり、これらの差分を取るとほぼ0になる。
う蝕状態では、例えば、噛合面に生じる小窩裂溝(歯の溝)や、平滑面(歯の横)に生じ、エナメル質から象牙質にかけてう蝕が生じる。図3(b)に示すう蝕状態において、検出波長帯λ0(620〜720nm)では、465nmの励起光のほうが405nmの励起光よりも蛍光強度が高くなる。これにより、405nm励起時の蛍光強度と、465nm励起時の蛍光強度の差分(405−465)を取ると、マイナス(−)の値が得られる。
図3(c)は、う蝕の検出状態を示すタイムチャートである。横軸は時間(sec)、縦軸は蛍光強度(光検出器124の出力電圧mV)である。照射する励起光を移動(スキャン)させ、励起光が歯牙Dのう蝕部分に照射されると465励起光の蛍光強度が405励起光の蛍光強度よりも高く、これらの差分は図示のようにマイナスの値が得られる。
う蝕がない部分の健常状態の歯牙Dに励起光が照射されると465励起光の蛍光強度と405励起光の蛍光強度が重なるため、これらの差分がなくなる(0)。
このように、う蝕の検出について、405励起光の蛍光強度と465励起光の蛍光強度を用い、(405−465)の値がマイナスの差分となればう蝕ありと判定でき、差分がなければう蝕無し(健常状態)と判定することができる。
以上説明したように、2つの励起光と検出波長帯λ0を用いたときの各蛍光強度は、歯垢検出時がプラスの値となるのに対し、う蝕検出時にはマイナスの値となる。このように、歯垢検出時とう蝕検出時とでは2つの励起光の蛍光強度が正負反転した関係となる。これにより、2つの異なる波長λ1,λ2の光源(第1の光源111,第2の光源112)を用い、また、一つの検出波長帯λ0(620〜720nm)を設定することで、歯牙Dの歯垢付着、う蝕、健常の3つの異なる状態を判定できるようになる。
上記説明では、2つの励起光を歯牙Dに照射させたときの検査光の強度差に基づき、歯垢付着、およびう蝕の判定について説明したが、これに限らず、2つの励起光を歯牙Dに照射させたときの検査光の強度比に基づき、歯垢付着、およびう蝕を判定することもできる。
(う蝕および歯垢検出の波長帯設定について)
次に、う蝕および歯垢検出のための2つの波長の波長帯設定について説明する。図4は、う蝕状態の歯牙の励起蛍光マトリクスを示す図表である。横軸は蛍光波長、縦軸は励起波長であり、光強度を等高線で示している。この図4は特定の透過フィルターを設けない検出結果である。
図4に示すように、う蝕の蛍光中心d2(等高線の頂点)は、励起光490nm/蛍光560nm付近である。この蛍光中心d2に近い波長、例えば、405nmの励起波長よりも、465nmの励起波長のほうがう蝕検出の強度を大きくできる。
う蝕の蛍光指紋は、健常状態と同様に、歯牙Dの象牙質が蛍光している。加えて、以下の2つの要因で図4に示すような蛍光指紋になっていると推定される。
1.エナメル質が変質することで、励起光、蛍光ともに透過量が減少する。2.象牙質が変質することで、蛍光中心d2と強度が変化する。
図5は、健常状態の歯牙の励起蛍光マトリクスを示す図表である。この図5は特定の透過フィルターを設けない検出結果である。図5に示すように、健常状態の歯牙Dの蛍光中心d0は励起光390nm/蛍光470nm付近であり、図4に示したう蝕の蛍光中心d2と位置が異なっている。この蛍光中心d0に対し、検出波長帯λ0(620〜720nm)が離れているため、異なる2つの波長の強度差が小さくなっている。
図6は、歯垢付着状態の歯牙の励起蛍光マトリクスを示す図表である。この図6は495nmロングパスフィルターを設け、分光蛍光光度計の内の分光器で発生してしまう高次光の影響を取り除いた。歯垢が付着した健常状態の歯牙の検出結果を示す。図6に示すように、歯牙Dに付着させた歯垢(プロトポルフィリン)の蛍光中心d1は励起光405nm/蛍光635nm付近であり、図5に示した健常状態の歯牙Dの蛍光中心d0と位置が異なっている。
図7は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置に設定する2つの波長範囲を説明する図表である。図7には、2波長目の励起波長を380nmから10nm単位で550nmまで増加させたとき、歯牙Dの歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態それぞれの検出状態の適否を〇×で示している。
歯牙Dの健常状態の検出には、390nm〜500nmの波長範囲が適している。う蝕状態の検出には440nm〜520nmの波長範囲が適している。歯垢付着状態の検出には440nm〜510nmの波長範囲が適している。
上記説明により、検出波長帯λ0を620nm〜720nm、1波長目を405nmに設定したとき、歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判別するための2波長目の励起波長は、440〜500nmに設定することが望ましい。
(歯牙状態検出の処理例)
次に、歯牙状態検出装置100による歯牙Dの歯垢付着、う蝕、健常の検出処理例について説明する。図1に示したように、歯牙状態検出装置100は、第1の波長λ1の励起光1と、第2の波長λ2の励起光2を歯牙Dに照射させた際の歯牙Dの蛍光に基づき、歯牙Dの歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を検出する。この際、歯牙状態検出装置100(判定部133)は、蛍光強度P1,P2の強度差、あるいは強度比に基づき3状態を検出することができる。
図8は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出処理を示すフローチャートである。図8は、蛍光強度P1,P2の強度差に基づき3状態を検出する処理例である。以下の処理は、歯牙状態検出装置100の制御部130が実行制御する。
はじめに、制御部130(制御回路131)は、405nmの励起光1を歯牙Dに照射させる(ステップS801)。この際、検出部120(光検出器124)は、検出波長帯λ0(620nm〜720nm)の蛍光1を蛍光強度P1で受光する(ステップS802)。
そして、制御部130(演算部132)は、この蛍光1の蛍光強度P1をメモリの所定領域(メモリ1)に保存する(ステップS803)。この後、制御部130(制御回路131)は、励起光1を消灯した後(ステップS804)、465nmの励起光2を歯牙Dに照射させる(ステップS805)。
上述したように、制御部130(制御回路131)は、405nmの励起光1と、465nmの励起光2は検出位置の移動速度に対して短い周期(例えば、1〜10kHzの範囲、好ましくは3.9kHz)を有して点灯を交互に切り替え制御する。
そして、検出部120(光検出器124)は、検出波長帯λ0(620nm〜720nm)の蛍光2を蛍光強度P2で受光する(ステップS806)。
そして、制御部130(演算部132)は、この蛍光2の蛍光強度P2をメモリの所定領域(メモリ2)に保存する(ステップS807)。この後、制御部130(制御回路131)は、励起光2を消灯させる(ステップS808)。
制御部130は、以上の処理をN回分実行する(ステップS809)。すなわち1点の歯牙D上の検出箇所に対して励起光1,2をそれぞれN回以上照射させる。例えば、Nは、上述した検査光の平均化処理(例えば、100回(100サンプル分)の平均化処理)に相当する時間である。ここで、ユーザが複数本の歯牙Dに対して励起光を移動(スキャン)させる際、検出箇所1点あたり励起光1,2がN回以上照射されているか否かを検出し、1点あたりN回測定されていなければ報知部134を介してユーザに照射時間が足りない旨を報知する制御を行ってもよい。
そして、制御部130は、歯牙Dに対する励起光1,2の照射がN回繰り返された場合には(ステップS809:Yes)、ステップS810の処理に移行し、N回未満であれば(ステップS809:No)、ステップS801の処理に戻る。
ステップS810では、制御部130(演算部132)は、メモリ1に保存したN個のデータ(例えば、100個の蛍光強度P1)の平均値A1を求める(ステップS810)。また、制御部130(演算部132)は、メモリ2に保存したN個のデータ(例えば、100個の蛍光強度P2)の平均値A2を求める(ステップS811)。
この後、制御部130(判定部133)は、平均値A1と平均値A2の差(差分)DEFを比較する(ステップS812)。そして、制御部130(判定部133)は、差DEFが−50よりマイナスの値であるか否かを判定する(ステップS813)。差DEFは、光検出器124が検出した蛍光強度P1,P2の差分P1−P2である。
そして、差DEFが−50未満のマイナスの値であれば(ステップS813:Yes)、制御部130(判定部133)は、歯牙Dがう蝕状態と判定し、報知部134に対してう蝕の報知Xを行う(ステップS814)。
また、差DEFが−50以上の値であれば(ステップS813:No)、制御部130(判定部133)は、差DEFが+50よりプラスの値であるか否かを判定する(ステップS815)。
そして、差DEFが+50を超えたプラスの値であれば(ステップS815:Yes)、制御部130(判定部133)は、歯牙Dに歯垢付着がある状態と判定し、報知部134に対して歯垢付着の報知Yを行う(ステップS816)。一方、差DEFが+50以下の値であれば(ステップS815:No)、制御部130(判定部133)は、歯牙Dは健常状態と判定し、報知部134に対して健常状態である報知Zを行う(ステップS817)。なお、健常状態の際には、制御部130(判定部133)は報知Zを出力しないこととしてもよい。ステップS814,ステップS816,ステップS817の処理により、制御部130は、以上の処理を終了する。
図9は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出状態を説明する図表である。図8を用いて説明した制御部130(判定部133)による歯牙Dの3つの状態の判定例を示す。
差DEFは、光検出器124が検出した蛍光強度P1,P2の値の差(蛍光強度P1−P2)であり、制御部130(判定部133)は、蛍光強度P1,P2の差DEF(P1−P2)が中心の値(0)から±の所定範囲(+50〜−50)までは健常状態であると判定する。また、蛍光強度P1,P2の差DEFが+50を超えた値の場合には、歯垢付着の状態と判定し、蛍光強度P1,P2の差DEFが−50を超えた値の場合には、う蝕状態と判定する。
所定範囲(+50〜−50)は、健常状態と判定するための閾値として設定したものであり、実際の歯牙Dの状態に応じて適切な値を設定すればよい。
図10は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出処理を示すフローチャートである。図10は、蛍光強度P1,P2の強度比に基づき3状態を検出する処理例である。以下の処理は、歯牙状態検出装置100の制御部130が実行制御する。
はじめに、制御部130(制御回路131)は、405nmの励起光1を歯牙Dに照射させる(ステップS1001)。この際、検出部120(光検出器124)は、検出波長帯λ0(620nm〜720nm)の蛍光1を蛍光強度P1で受光する(ステップS1002)。
そして、制御部130(演算部132)は、この蛍光1の蛍光強度P1をメモリの所定領域(メモリ1)に保存する(ステップS1003)。この後、制御部130(制御回路131)は、励起光1を消灯した後(ステップS1004)、465nmの励起光2を歯牙Dに照射させる(ステップS1005)。
そして、検出部120(光検出器124)は、検出波長帯λ0(620nm〜720nm)の蛍光2を蛍光強度P2で受光する(ステップS1006)。
そして、制御部130(演算部132)は、この蛍光2の蛍光強度P2をメモリの所定領域(メモリ2)に保存する(ステップS1007)。この後、制御部130(制御回路131)は、励起光2を消灯させる(ステップS1008)。
制御部130は、以上の処理をN回分実行する(ステップS1009)。そして、制御部130は、歯牙Dに対する励起光1,2の照射がN回繰り返された場合には(ステップS1009:Yes)、ステップS1010の処理に移行し、N回未満であれば(ステップS1009:No)、ステップS1001の処理に戻る。
ステップS1010では、制御部130(演算部132)は、メモリ1に保存したN個のデータ(例えば、100個の蛍光強度P1)の平均値A1を求める(ステップS1010)。また、制御部130(演算部132)は、メモリ2に保存したN個のデータ(例えば、100個の蛍光強度P2)の平均値A2を求める(ステップS1011)。
この後、制御部130(判定部133)は、平均値A1と平均値A2の比(比率)RATを比較する(ステップS1012)。そして、制御部130(判定部133)は、比RATが0.90より小さな値であるか否かを判定する(ステップS1013)。比RATは、光検出器124が検出した蛍光強度P1をP2で割った値(P1/P2)である。
そして、比RATが0.90未満の値であれば(ステップS1013:Yes)、制御部130(判定部133)は、歯牙Dがう蝕状態と判定し、報知部134に対してう蝕の報知Xを行う(ステップS1014)。
また、比RATが0.90以上の値であれば(ステップS1013:No)、制御部130(判定部133)は、比RATが1.01を超えた値であるか否かを判定する(ステップS1015)。
そして、比RATが1.01を超えた値であれば(ステップS1015:Yes)、制御部130(判定部133)は、歯牙Dに歯垢付着がある状態と判定し、報知部134に対して歯垢付着の報知Yを行う(ステップS1016)。一方、比RATが1.01以下の値であれば(ステップS1015:No)、制御部130(判定部133)は、歯牙Dは健常状態と判定し、報知部134に対して健常状態である報知Zを行う(ステップS1017)。ステップS1014,ステップS1016,ステップS1017の処理により、制御部130は、以上の処理を終了する。
図11は、実施の形態にかかる歯牙状態検出装置による歯牙状態の検出状態を説明する図表である。図10を用いて説明した制御部130(判定部133)による歯牙Dの3つの状態の判定例を示す。
比RATは、光検出器124が検出した蛍光強度P1,P2の値の比(蛍光強度P1/P2)であり、制御部130(判定部133)は、蛍光強度P1,P2の比RATが中心の値(1)から所定範囲(0.90〜1.01)までは健常状態であると判定する。また、蛍光強度P1,P2の比RATが1.01を超えた値の場合には、歯垢付着の状態と判定し、蛍光強度P1,P2の比RATが0.90未満の値の場合には、う蝕状態と判定する。
所定範囲(0.90〜1.01)は、健常状態と判定するための閾値として設定したものであり、実際の歯牙Dの状態に応じて適切な値を設定すればよい。
図12は、歯ブラシの構成例を示す図である。上述した歯牙状態検出装置100を備えた歯ブラシの具体的構成例について説明する。図12において、歯ブラシ1200は、本体部(ハンドル)1210と、歯ブラシ部1220と、によって構成されている。本体部1210は、使用者の手によって把持される外装ケース1211を備えている。
外装ケース1211には、歯ブラシ1200の使用者による操作を受け付けるスイッチ1211aが設けられている。外装ケース1211は、外装ケース1211の内側への浸水を防ぐ防水加工が施されている。外装ケース1211の内部には、電源1212、異なる波長λ1,λ2の励起光を出射する2つの光源111,112、同軸光学系1214、光検出器124、制御部130、報知部134などが設けられている。電源1212は、歯ブラシ1200が備える各部に電気を供給する。電源1212は、一次電池であっても二次電池であってもよい。
第1の光源111が出射する波長λ1の励起光1と、第2の光源112が出射する波長λ2の励起光2は、同軸光学系1214に入射される。同軸光学系1214には、ダイクロイックミラー等の波長分離素子を設けることで、励起光1,2を歯ブラシ部1220側に導くとともに、歯ブラシ部1220側から入射される歯牙の蛍光を光検出器124側に導く。
光検出器124は、同軸光学系1214から導かれた蛍光1,2に含まれる光の強度を検出し、検出した蛍光1,2の強度に応じた信号を制御部130に出力する。制御部130は、CPUや各種のメモリおよび信号の入出力端子などを備えて構成されるマイクロコンピュータによって実現することができ、歯ブラシ1200が備える各部を駆動制御する。
制御部130は、歯ブラシ1200が備える各部を駆動制御する。制御部130は、例えば、操作されたスイッチ1211aから出力される信号に応じて第1、第2の光源111,112のON/OFFを制御したり、光検出器124から出力された信号に基づいて歯牙Dの歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判定し、判定結果に応じた報知信号を報知部134に出力したりする。また、制御部130は、波長λ1の第1の光源111と、波長λ2の第2の光源112とを時分割に切り替えて発光駆動する。
報知部134は、上述したように、音声やLCDを用いるほか、例えば、LEDなどの発光素子や偏心モータを用いて実現してもよい。この場合、報知部134は、制御部130から出力される報知信号に基づきLEDを点灯駆動するほか、偏心モータを回転させることによって歯牙Dの3つの状態をそれぞれ異なるパターンで報知することができる。
歯ブラシ部1220は、本体部1210に連結されたネック1221と、ネック1221の先端に設けられた歯ブラシヘッド1222と、を備えている。ネック1221および歯ブラシヘッド1222には、一端が同軸光学系1214に接続し、他端が歯ブラシヘッド1222の一面側に位置するように、導光路1223が設けられている。
歯ブラシヘッド1222は、複数の繊維(毛束)1224の一端を支持する。導光路1223は、歯ブラシヘッド1222側に位置する他端(以下「センサヘッド」という)1223aが、歯ブラシヘッド1222が支持する複数の繊維1224の間に位置するように配置されている。センサヘッド1223aは、歯ブラシヘッド1222が支持する複数の繊維1224の先端よりも根元側に引っ込んだ位置に位置付けられている。導光路1223は、同軸光学系1214から出射される励起光を、センサヘッド1223aから歯ブラシ1200の外部に出射する。
例えば、歯ブラシヘッド1222が支持する複数の繊維1224を使用者の歯牙に突き当てた状態で使用した場合、センサヘッド1223aから歯ブラシ1200の外部に出射された励起光1,2は歯牙Dに照射される。励起光1,2を歯牙Dに照射すると、歯牙Dを形成する物質(エナメル質や象牙質のコラーゲンなど)が励起され、歯牙Dから蛍光が生じる。
歯牙Dから生じた蛍光を含む検査光は、センサヘッド1223aから導光路1223に入射される。導光路1223は、センサヘッド1223aから入射される蛍光を同軸光学系1214を介して光検出器124に導く。同軸光学系1214と導光路1223は、図1に示した出射光用導光路115、受光用導光路122に相当する。
制御部130は、波長λ1,λ2の励起光1,2をそれぞれ時分割して発光駆動したときにそれぞれ光検出器124で検出した所定の波長範囲(検出波長帯)λ0の蛍光強度P1,P2に基づき、上述したように歯牙Dの3つの状態を判定する。
以上説明した実施の形態によれば、異なる2つの波長の励起光を歯牙に照射させたときの蛍光強度の差または比を演算するだけで、歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を簡単に検出できる。この際、蛍光を含む検査光は、固定した所定の検出波長帯を用いて検出でき装置構成が複雑になることがなく、簡単な装置構成で歯牙の3つの状態を検出できる。
実施の形態では、2つの波長の励起光をそれぞれ照射し、固定した所定の検出波長帯としたとき、検査光の蛍光強度の差を取ることで歯垢付着と、う蝕の状態の有無を判定できる。ここで、発明者らは,例えば、励起光の第1の波長λ1を405nmとし、第2の波長λ2を465nmとし、検出波長帯を620〜720nmとしたとき、歯垢付着の場合には蛍光強度の差がプラスの値となるのに対し、う蝕の場合には蛍光強度の差がマイナスの値となることを発見した。これにより、実施の形態によれば、2つの励起光を歯牙に照射させたときの検査光の蛍光強度の差を取るだけの簡単な処理で歯垢の付着、う蝕の発生、あるいはいずれも発生していない健常状態の切り分けを簡単な構成で行え、3つの状態を精度よく検出できる。
また、2つの波長の励起光の点灯を短い周期で高速に切り替えることで、検出箇所1点あたり複数回の測定を行うことができ、状態判定のために用いるデータ数を増やすことができ、平均値の算出後に状態判定を行うことで、状態判定の精度を向上できるようになる。
また、2つの異なる励起光の導光路と、検査光の導光路を同一の導光路とすることで、導光路を共有でき装置の低コスト化と、小型化を図ることができ、また、歯牙状態検出装置を備えた歯ブラシについても低コスト化および小型化できるようになる。
以上のように、この発明にかかる歯牙状態検出装置および歯ブラシは、異なる波長の励起光を対象物に照射させて歯牙状態を検出する検出装置に有用であり、特に、歯牙の歯垢付着、う蝕、健常を判定する歯牙状態検出装置および歯ブラシに適している。
100 歯牙状態検出装置
110 光源部
111,112 光源
113 混色部
114 出射光用光学フィルター
115 出射光用導光路
116 出射光用集光部
120 検出部
121 受光用集光部
122 受光用導光路
123 受光用光学フィルター
124 光検出器
130 制御部
131 制御回路
132 演算部
133 判定部
134 報知部
1200 歯ブラシ
D 歯牙

Claims (7)

  1. 互いに異なる複数の波長の励起光をそれぞれ歯牙に照射する光源と、
    複数の波長の前記励起光を前記歯牙に照射したときに発生するそれぞれの検査光に含まれる蛍光強度を検出する検出部と、
    複数の波長の前記励起光に対応して前記検出部でそれぞれ検出された前記検査光の前記蛍光強度に基づいて、前記歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判定する制御部と、
    を備えたことを特徴とする歯牙状態検出装置。
  2. 前記光源は、第1の波長の励起光を出射する第1の光源、および第2の波長の励起光を出射する第2の光源を有し、
    前記検出部は、前記歯牙に前記第1の波長の励起光を照射したときに発生する第1の蛍光強度と、前記歯牙に前記第2の波長の励起光を照射したときに発生する第2の蛍光強度と、をそれぞれ同一の検出波長帯で検出し、
    前記制御部は、前記光源に対し、前記第1の波長の励起光と前記第2の波長の励起光とを交互に発光駆動し、
    前記第1の蛍光強度と前記第2の蛍光強度との差または比に基づき、前記歯牙の歯垢付着、う蝕、健常の3つの状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の歯牙状態検出装置。
  3. 前記第1の波長の励起光は、350〜430nmであり、
    前記第2の波長の励起光は、440〜500nmであり、
    前記検出波長帯は620〜720nmである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の歯牙状態検出装置。
  4. 前記第1の光源および前記第2の光源から出射する励起光の照射面内での強度分布を均一にするための混色部をさらに有することを特徴とする請求項2または3に記載の歯牙状態検出装置。
  5. 前記制御部は、前記第1の波長の励起光と前記第2の波長の励起光とを交互に発光駆動したときにおける所定回数分の蛍光強度をそれぞれ保持し、
    前記所定回数分の蛍光強度の平均の結果を用いて前記差または比を求めることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の歯牙状態検出装置。
  6. 前記光源は、前記第1の波長の励起光および前記第2の波長の励起光を前記歯牙に導出する出射光用導光路を有し、
    前記検出部は、前記歯牙で検出された前記検査光を導光する受光用導光路を有し、
    前記出射光用導光路と、前記受光用導光路は、同一の導光路により構成されることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の歯牙状態検出装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載した歯牙状態検出装置を備えたことを特徴とする歯ブラシ。
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