本発明の実施形態に係る生体情報検出装置は、光の照射により生体内の情報を検出する装置である。より具体的には、対象とする生体の外部から光を照射し、当該光を生体外部から観測し、観測光を分析することによって、生体の各種情報を取得する装置である。これによれば、非侵襲的に生体を観測することができる。
上記照射光の観測により、例えば光電脈波等の生体情報を検出することができる。また、光電脈波等のデータから、例えば、酸化ヘモグロビン量、還元(脱酸化)ヘモグロビン量、ヘモグロビン全量、酸素飽和度等の血液動態を生体情報として検出することができる。また、例えば、血液動態の変化から、脳の活動に関する情報(脳情報)等の生体情報を検出することができる。
なお、光電脈波のデータ処理、換言すれば検出光のデータ処理には既存の各種手法を採用可能であり、以下ではかかる手法の詳細な説明は省略する。
実施形態に係る生体情報検出装置は、例えばパルスオキシメータ、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)等に適用可能である。
以下に、実施形態に係る生体情報検出装置の例を、図面を参照して具体的に説明する。
図1の模式図に、実施形態に係る生体情報検出装置1の外形的な構成および使用態様を例示する。図1の例では、生体情報検出装置1は外形的に、装置本体11と、光出射プローブ12と、光検出プローブ14と、ケーブル13,15とを含んでいる。
光出射プローブ12は、生体情報検出装置1の光出力端に相当し、生体5に照射する光ビーム30を出射する。光出射プローブ12は、ケーブル13を介して装置本体11に接続されている。
光検出プローブ14は、生体情報検出装置1の光入力端に相当し、装置外部の光40を装置1内へ取り込む。光検出プローブ14は、生体情報検出装置1においては、上記光ビーム30が照射された生体5内の光強度を測定するために用いられる。光検出プローブ14は、ケーブル15を介して装置本体11に接続されている。
上記要素11〜15のより具体的な構成例は後述する。
なお、以下の説明では、光出射プローブ12から出射される光ビーム30を光30、出射光30等と表現する場合もある。また、光検出プローブ14が取り込む光40を受光光40、検出光40等と表現する場合もある。
生体情報検出装置1を使用する場合、図1に示すように、光出射プローブ12は光ビーム30の出射端を生体5に向けて配置され、光検出プローブ14は検出光40の取り込み口である受光端を生体5に向けて配置される。
図1では光出射プローブ12を生体5に密着させた場合を例示しているが、光出射プローブ12と生体5との間にすき間が在っても構わない(例えば図12参照)。光検出プローブ14は、検出対象とする生体5内の光40以外の外光がプローブ14へ進入するのを防止するために、生体5に密着させるのが好ましい。このため、光検出プローブ14の受光端は0.1mm以上5mm以下の範囲の寸法であることが好ましい。
図1の例では、両プローブ12,14が並んで配置されており、これにより生体5内へ進入した光30のうちで光出射プローブ14の側へ反射した光40を検出することが可能である。なお、図1では生体表面6を平坦に例示しているが、生体表面6の曲面部上にプローブ12,14を並べることも可能である。
生体5内へ進入した光30が生体5を透過して反対側の生体表面6まで到達する場合、例えば測定対象となる生体5が指部等の場合、図2の模式図に例示するように両プローブ12,14を生体5を挟んで対向配置することも可能である。
図1の例示のように照射光30のうちの反射光40を検出する態様を反射型または散乱型と称し、図2の例示のように照射光30のうちの透過光40を検出する態様を透過型と称することにする。
反射型と透過型とのいずれのプローブ配置においても、両プローブ12,14が近いほど検出光40の光量が増加するが、近すぎると生体表層部での散乱の影響が大きくなる、すなわち検出ノイズが大きくなる。また、両プローブ12,14が遠いほど生体表層部での散乱の影響は小さくなるが、遠すぎると検出光40の光量が減少し所望の信号成分とノイズとの分離が難しくなる。
このため、反射型のプローブ配置の場合、両プローブ12,14の間隔(表面距離)は、10mm以上50mm以下であることが好ましく、10mm以上20mm以下であることがより好ましい。また、透過型のプローブ配置の場合、両プローブ12,14の距離(生体5を介した直線距離)は1mm以上50mm以下であることが好ましい。
図1および図2ではプローブ12,14がそれぞれ1つずつの場合を例示しているが、各プローブ12,14の個数はこの例示に限定されるものではない。また、両プローブ12,14は同数でなくても構わない。例えば、1つの光出射プローブ12からの出射光30を複数の光検出プローブ14によって検出するように構成することが可能である。また、例えば、複数の光出射プローブ12からの出射光30を1つの光検出プローブ14によって検出するように構成することも可能である。
また、図1および図2の例では光ビーム30を生体表面6に対して垂直方向から入射する場合(以下、垂直入射と称する)を例示しているが、光ビーム30の入射方向を生体表面6に対して傾斜させる態様(以下、斜め入射と称する)も可能である(図13参照)。
プローブ12,14の配置は、プローブ保持具20を利用することにより、容易になる。このため、プローブ保持具20を生体情報検出装置1に含めることも可能である。
プローブ保持具20は、生体5に固定的に装着される器具である。例えば測定対象の生体5が頭部である場合、プローブ保持具20はヘッドホン形状、ヘッドギア形状等に構成可能である。また、例えば測定対象の生体5が指部である場合、プローブ保持具20は手袋形状、指サック形状、U字形状等に構成可能である。プローブ保持具20は、プローブ12,14を生体5の側へ押圧するように構成されていることが好ましい。
図1および図2に例示のプローブ保持具20は、プローブ12,14を取り付けるためのプローブ取付具21を有している。プローブ取付具21は、例えば、プローブ12,14を着脱自在に支持するように構成される。また、プローブ取付具21は、プローブ保持部20本体に予め固定されていてもよいし、着脱自在に設けられていてもよい。プローブ取付具21間の位置関係、すなわちプローブ12,14間の位置関係を保持するために、板状、棒状、網状等の補助具をさらに用いてもよい。
プローブ12,14の配置位置は種々の手法で決定可能である。例えば、外的指標(頭部では眉根部、耳介前端部、後頭極等を利用可能である)を基準にして位置決めをする手法が挙げられる。また、例えば、生体5に固定した磁気源を基準にして磁気センサによる位置検出を利用する手法が挙げられる。また、例えば、プローブ12,14が所望箇所に取り付けられた状態の生体5を撮像しておくことにより、その画像との比較により配置位置を再現してもよい。プローブ12,14の配置は、例えば、測定者が行ってもよいし、アクチュエータで行ってもよい。
図3に生体情報検出装置1の機能ブロック図を例示する。図3に例示するように、生体情報検出装置1は、光出射部50と、光検出部60と、処理部71と、記憶部72と、入力部73と、出力部74と、電源部75とを有している。図3では光出射部50および光検出部60がそれぞれ1つずつの場合を例示しているが、各部50,60の個数はこの例示に限定されるものではない。
光出射部50は、光ビーム30を生成して出射することが可能に構成されている。ここで、図4および図5に光出射部50の機能ブロック図を例示する。なお、図4および図5には処理部71も併記している。
図4に例示の光出射部50は、光ビーム30を生成可能な光源部51と、光源部51を駆動する駆動部52とを有している。光源部51は例えば半導体レーザーで構成可能である。駆動部52は、光源部51を駆動する駆動回路を含んで構成され、処理部71からの制御指示に従って光源部51を駆動する。図4の例では、光源部51が光出射プローブ12の筐体内に設けられ、駆動部52が装置本体11に含まれ、光源部51と駆動部52とを接続する電気配線がケーブル13に相当する。図4の構成例によれば、光源部51で生成された光ビームがそのまま光ビーム30として光出射プローブ12から出射される。すなわち、図4の例では、光源部51が光ビーム30の生成手段に相当する。
図5に例示の光出射部50は、光源部54と、光源部54を駆動する駆動部55と、光学系56とを有している。光源部54は例えば半導体レーザーで構成可能である。駆動部55は、光源部54を駆動する駆動回路を含んで構成され、処理部71からの制御指示に従って光源部54を駆動する。光学系56は、光源部54が生成し出射した光ビームを、光出射プローブ12からの出射光ビーム30に変換するビーム変換光学系を含んで構成される。すなわち、図5の例では、光源部54と光学系56とによって、光ビーム30の生成手段が構成されている。ビーム変換光学系については後述する。
図5の例では、光源部54および光学系56が光出射プローブ12の筐体内に設けられ、駆動部55が装置本体11に含まれ、光源部54と駆動部55とを接続する電気配線がケーブル13に相当する。
図5の構成例によれば、光源部54で生成された光ビームが、光学系56のビーム変換光学系へ供給され、ビーム変換光学系によって光ビーム30へ変換されてプローブ12から出射される。
なお、駆動部52,55の一部または全部を光出射プローブ12内に設けることも可能である。
光検出部60は、光ビーム30が照射された生体5内の光強度を測定するために用いられる。ここで、図6ないし図8に光検出部60の機能ブロック図を例示する。なお、図6ないし図8には処理部71も併記している。
図6に例示の光検出部60は、受光部61と、信号変換部62とを有している。受光部61は、検出光40を受光して、受光強度に応じた物理量を有する電気信号を出力する。受光部61は、各種の光電変換素子で構成可能であり、例えばアバランシェフォトダイオード等の高感度の光電変換素子で構成するのが好ましい。
信号変換部62は、受光部61から出力された電気信号を処理部71へ入力可能な態様の信号に変換する。信号変換部62は、例えば、電流/電圧(I/V)変換器、電圧増幅器、アナログ/デジタル(A/D)変換器を含んで構成可能である。かかる構成例によれば、受光部61から出力されたアナログ電流信号は、I/V変換器によってアナログ電圧信号に変換され、電圧増幅器によって増幅され、A/D変換器によってデジタル電圧信号に変換される。これにより、受光光40の光強度のデータが、処理部71を構成するマイクロプロセッサへ入力可能になる。
図6の例では、受光部61が光検出プローブ14の筐体内に設けられ、信号変換部62が装置本体11に含まれ、受光部61と信号変換部62とを接続する電気配線がケーブル15に相当する。
図7に例示の光検出部60は、上記の受光部61および信号変換部62に加え、光学系63を有している。光学系63として、例えば、検出光40を光電変換素子の受光面上に集光するためのレンズや、検出光40を上記受光面上に伝送するための光ファイバ等が挙げられる。
図7の例では、受光部61および光学系63が光検出プローブ14の筐体内に設けられ、信号変換部62が装置本体11に含まれ、受光部61と信号変換部62とを接続する電気配線がケーブル15に相当する。
これに対し、図8の例のように、光検出プローブ14の筐体内には光学系63を設け、受光部61を信号変換部62とともに装置本体11に含めることも可能である。この場合、光検出プローブ14で検出された光40は、例えば光ファイバ等の光伝送部材によって装置本体11の受光部61へ導かれる。このとき、上記光伝送部材がケーブル15に相当する。
なお、信号変換部61の一部または全部を光検出プローブ14内に設けることも可能である。
図3に戻り、処理部71は、光出射部50と、光検出部60と、記憶部72と、入力部73と、出力部74とに接続されている。
処理部71は、上記のように光出射部50の制御処理を行う。処理部71が駆動部12に与える制御指示として、例えば、出射光30の出力エネルギー、出射光30の出射周期(換言すれば出射周波数)、出射光30の出射開始および出射終了のタイミング等の各種制御が挙げられる。
なお、上記の出力エネルギー等の各種設定値は、例えば、操作者が入力部73を介して生体情報検出装置1へ入力することが可能である。この場合、図3の例によれば、入力された設定値は、処理部71によって、記憶部72へ格納され、また、利用時に記憶部72から読み出される。
また、処理部71は、上記のように光検出部60による光検出結果から生体情報を取得する。より具体的には、処理部71は、光検出部60によって検出された光強度のデータを取得し、当該データを予め規定された所定の処理に適用することによって、生体情報を取得する。例えば光検出部60によって検出された光電脈波データから血中酸素飽和度や脳情報等の生体情報を検出するために適用可能な処理として、各種手法が知られている。ここでは、処理部71が行う上記所定の処理には既存の処理手法が採用されるものとし、その詳細な説明は省略する。なお、生体情報の取得処理にあたり、光検出部60によって検出された光強度データに加えて、例えば光ビーム30の出力エネルギー等の他のデータも用いる手法もある。
また、処理部71は、記憶部72に対して各種のデータ、情報等の書き込みおよび読み出しを行う。また、処理部71は、入力部73を介して入力されたデータ、情報等に対する各種処理、出力部74の制御処理等を行う。
処理部71は、例えば1つまたは複数のマイクロプロセッサで構成可能である。この場合、マイクロプロセッサが所定のプログラムを実行することにより、処理部71による各種の処理または処理手順をソフトウェアで実現可能である。換言すれば、プログラムの実行により、マイクロプロセッサを、処理部71による各種処理に対応した各種手段として機能させることが可能である。または、プログラムの実行により、処理部71による各種処理に対応した各種機能を、マイクロプロセッサに実現させることが可能である。なお、処理部71による各種処理の一部または全部をハードウェアで実現することも可能である。
記憶部72は、処理部71がアクセス可能に設けられている。記憶部72は、処理部71が実行するプログラムや、各種のデータおよび情報を格納し、また、プログラムを実行するための作業領域を提供する。記憶部72は、例えばROM、RAM、書き換え可能な不揮発性メモリ(EPROM(Erasable Programmable ROM)等)、ハードディスク装置、DVD等の1つまたは複数を含んで構成可能である。
入力部73および出力部74は、生体情報検出装置1と当該装置1の操作者との間を繋ぐマン・マシン・インターフェースである。入力部73は、例えば各種ボタン、キーボード、タッチパネル、マウス、音声入力機等の1つまたは複数を含んで構成可能である。出力部74は、例えば各種ディスプレイ、音声出力機等の1つまたは複数を含んで構成可能である。
電源部75は、各部50,60,71〜74へ駆動電力を供給するものである。なお、図面の煩雑化を避けるため、電源部75から各部50,60,71〜74へ至る配線の図示は省略している。電源部75は、例えば電源回路、各種電池等の1つまたは複数を含んで構成可能である。
処理部71と、記憶部72と、入力部73と、出力部74と、電源部75とは装置本体11(図1参照)に設けられる。
図9に、光出射部50から出射される光ビーム30を説明する模式図を示す。図9の上図は、ビーム中心軸(換言すれば光軸)31に垂直な光断面における光ビーム30の光強度分布を示す模式図である。図9の下図は光強度分布を示すグラフである。
光ビーム30の光強度分布は、暗部32と、当該暗部32に比べて明るい、すなわち光強度が強い明部33とに大別される。
図9に例示の明部33は、ビーム中心軸31を中心にして環状に延在する、換言すれば中空形状を成して延在する1つの明領域33aで構成されている。明領域33aは帯状をしており、内側縁34および外側縁35を有している。図9の例では、内側縁34および外側縁35はそれぞれビーム中心軸31を中心とする円形(正円形)をしている。換言すれば、内側縁34はビーム中心軸31を中心とする単一の円上に在り、外側縁35についても同様である。内側縁34および外側縁35はビーム中心軸31を共通の中心としているため、同心円を成している。
暗部32は、環形状を成す明部33の内側に存在する領域32aと、環形状を成す明部33の外側に相当する領域32bとで構成されている。
かかる光強度分布によれば、明部33は、ビーム中心軸31を囲む形態を有し、ビーム中心軸31付近に比べて強い光強度を有している。なお、環状の明部33を有する光ビーム30を環状ビーム30とも称することにする。
ここで、図9の平面視において、ビーム中心軸31と内側縁34との離間距離d1は、円形の内側縁34の半径に相当する。また、当該円形の内側縁34について、ビーム中心軸31を介して対向する内側縁34上の2点の離間距離d2は、当該円形の直径に相当する。このとき、d2=d1×2が成り立つ。なお、離間距離d2は、図9の平面視上、ビーム中心軸31を通り両端が内側縁34上にある線分の長さと表現することも可能である。また、内側縁34の直径d2は環状ビーム30の内径に相当する。
同様に、図9の平面視において、ビーム中心軸31と外側縁35との離間距離d3は、円形の外側縁35の半径に相当し、また、ビーム中心軸31を介して対向する外側縁35上の2点の離間距離d4は当該円形の直径に相当する。このとき、d4=d3×2が成り立つ。なお、離間距離d4は、図9の平面視上、ビーム中心軸31を通り両端が外側縁35上にある線分の長さと表現することも可能である。また、外側縁35の直径d4は環状ビーム30の外径に相当する。
また、明領域33aの幅wは、図9の平面視において、ビーム中心軸31を中心とする径方向における長さ、換言すればビーム中心軸31を通る直線上における内側縁34と外側縁35との離間距離として与えられる。すなわち、ビーム中心軸31を通る直線上において、w=d3−d1が成り立つ。図9の例示のように内側縁34および外側縁35が同心円の場合、幅wは明領域33a全体に渡って等幅になる。
出射光ビーム30として、例えば軸対称偏光ビームを利用可能である。図10に軸対称偏光ビームの一例である方位偏光ビーム(アジミュサル(azimuthal)偏光ビームとも称される)30Aの模式図を示し、図11には軸対称偏光ビームの他の一例である径偏光ビーム(ラジアル(radial)偏光ビームとも称される)30Bの模式図を示す。図10および図11には、図9の上図と同様に、ビーム中心軸31に垂直な面における光強度分布を模式的に図示している。図10および図11において環状明部33中の矢印は偏光方向を模式的に表現するものである。
軸対称偏光ビームは、レーザー発振器の発振モードを調整することにより生成可能である。モード調整は例えばフォトニック結晶で行うことが可能であり、フォトニック結晶が組み込まれた面発光半導体レーザー(以下、フォトニック結晶面発光レーザーと称する)が知られている。なお、フォトニック結晶面発光レーザーは特許文献3、非特許文献1に紹介されている。
フォトニック結晶面発光レーザーによれば、図4に示した光出射部50の構成例が適用可能である。具体的には、フォトニック結晶面発光レーザーを図4の光源部51に設けることにより、軸対称偏光ビームから成る環状ビーム30をプローブ12から出射することができる。
また、軸対称偏光ビームは、例えば、ガウスビーム等のようにビーム中心軸に垂直な面において中実状の明部を有する光ビーム(以下、中実状ビームと称する)を、アキシコンレンズの対やホログラム等の光学素子に照射することによっても生成可能である。
この場合、図5に示した光出射部50の構成例が適用可能である。より具体的には、中実状ビームを生成する半導体レーザーを光源部54に設け、アキシコンレンズの対やホログラム等の光学素子をビーム変換光学系として光学系56に設けることにより、軸対称偏光ビームから成る環状ビーム30をプローブ12から出射することができる。
また、出射光ビーム30として、例えばラゲールガウスビームを利用可能である。ラゲールガウスビームも軸対称偏光ビームと同様に生成可能である。このため、図4および図5に例示した光出射部50を適用可能である。なお、ラゲールガウスビームの生成方法の一例が非特許文献2に紹介されている。
また、方位偏光ビームと、径偏光ビームと、ラゲールガウスビームとは各種のビーム変換光学系によって、相互に変換可能である。かかる点に鑑みれば、図5の光源部54に、方位偏光ビーム、径偏光ビームまたはラゲールガウスビームを出射する半導体レーザーを設けることも可能である。
また、例えば、中実状ビームを、環状の透光パターンを有した光学素子に照射することによって、環状ビーム30に変換可能である。環状透光パターンは、例えばスリット板、液晶シャッタ等の光学素子で構成可能である。なお、液晶シャッタの一例が、光ディスク装置の光ヘッド中の要素として、特許文献4に紹介されている。
この場合、図5に示した光出射部50が適用可能である。より具体的には、中実状ビームを生成する半導体レーザーを光源部54に設け、上記の環状の透光パターンを有した光学素子をビーム変換光学系として光学系56に設けることにより、環状ビーム30をプローブ12から出射することができる。
また、例えば、面発光半導体レーザーの発光面上に、環状の透光パターンを有した遮光膜を形成してもよい。この場合、図4に示した光出射部50が適用可能である。具体的には、上記の遮光膜を有した半導体レーザーを光源部51に設けることにより、環状ビーム30をプローブ12から出射することができる。
また、種々の手法で生成された環状ビームを上記の環状透光パターンによって整形してもよい。この場合、図5の構成例において、例えば、光源部54にフォトニック結晶面発光レーザーが設けられる。あるいは、例えば、光源部54に中実状ビームを生成する半導体レーザーを設け、光学系56に、上記のアキシコンレンズ対等の光学素子と環状透光パターンを有した光学素子とによって構成されるビーム変換光学系を設けてもよい。
ここで、フォトニック結晶面発光レーザー、アキシコンレンズ対等によって生成される軸対称偏光ビーム等の場合、図9の下図に例示するように、光強度分布のグラフ(特性線)は連続的に変化する。これに対し、環状透光パターンを利用して生成される環状ビームの場合、光強度分布グラフは環状透光パターンの縁に対応する位置で不連続に変化する。上記のいずれの場合についても、光強度の最高値の半値となる位置を、暗部32と明部と33の境界位置に選定することにする。なお、環状透光パターンを利用して生成される環状ビームでは、上記の不連続位置と、光強度の最高値の半値となる位置とは一致する。
図12に、環状ビーム30を生体5の外部から生体5の内部へ向けて照射した場合の状況を例示した模式図を示す。図12にはビーム中心軸31を含む面における環状ビーム30の断面を模式的に図示している。図12には光出射プローブ12が、生体5から離して配置される場合を例示している。図12には、ビーム中心軸31が生体表面6に対して垂直を成す方向から、環状ビーム30を入射する場合、すなわち垂直入射の場合を例示している。
環状ビーム30を生体表面6に照射することにより、上記の光強度分布(図9参照)で以て生体表面6が照明される。すなわち、生体表面6に環状の明部33が形成される。なお、光出射プローブ12(図1参照)は生体表面6に近接させて使用されるので、空気中を伝播する間でのビームの広がりはほとんど無い。このため、垂直入射の場合、生体表面6上における光強度分布は、プローブ12から出射した直後の光強度分布にほぼ等しい。
環状ビーム30が生体5内へ進入すると、生体5内に干渉光(換言すれば干渉縞)37が発現する。図12には干渉光37のうちで最も明るいコアビームのみを図示している。コアビームは、干渉光37における0次の明線であり、主ローブとも呼ばれる。コアビームはビーム中心軸31付近に、当該軸31に沿って発現する。なお、コアビームについても符号37を用いることにする。かかる干渉光37の発現は、次のように考えられる。
環状ビーム30は、生体5内へ入射した後、生体5によって(生体組織によって)散乱される。このため、図12に示すように、明部33の幅w(図9参照)が広がる。広がり角は生体5の散乱特性に依存する。明部33の幅wは、環状ビーム30が生体5内を進行するに従って、すなわち生体表面6から深くなるほど、大きくなる。このようにして拡大した明部33は、生体5内で交差する(図12中の交差領域36を参照)。その結果、交差した明部33が干渉を起こし、干渉光37が発現するものと考えられる。
生体情報検出装置1では、干渉光37を生体5からの情報取得に用いる。すなわち、干渉光37が形成された状態において生体5内の光強度を光検出プローブ14で測定する。
コアビーム37のビーム径は、入射前の環状ビーム30の外径d4(図9参照)よりも細い。このため、環状ビーム30と同じ外径寸法を有する中実状ビームを照射する場合に比べて、高い空間分解能を得ることができる。
また、コアビーム37は交差領域36外の明部33よりも光強度が強い。このため、環状ビーム30と同じ光強度の中実状ビームを入射するよりも、強い光強度が得られる。したがって、光検出の精度を向上させることができる。
また、コアビーム37は、いわゆるベッセルビームである。一般に、ベッセルビームは、自身のビーム中心軸(環状ビーム30のビーム中心軸31に相当)に垂直な面における光強度分布が変化することなく伝播する。すなわち、ベッセルビームは非回折性のビームである。このため、コアビーム37は生体5の内部深くまで到達可能である。したがって、中実状ビームを用いる場合に比べて、より深部の生体情報を検出することができる。
入射光ビームの散乱・拡大は、従来では、空間分解能や光強度の低下を招く原因として不利益なものと考えられてきた。これに対し、生体情報検出装置1によれば、入射光ビームの散乱・拡大に利用価値が見出され、中実状ビームの照射では得られない顕著な効果を奏するのである。
ここで、図9を参照して説明すると、明部33を成す環状の明領域33aの内側縁34は、生体表面6において、ビーム中心軸31から0.5mm以上5mm以下の距離離れた位置に存在することが好ましい。換言すれば、生体表面6での離間距離d1が、0.5mm≦d1≦5mmという条件を満たすことが好ましい。
かかる距離範囲によれば、生体表面6付近、すなわち生体表層部での散乱に起因したノイズを抑制して、生体情報の検出精度を向上させることができる。なぜならば、離間距離d1が上記の特定範囲よりも短いと、明部33が、所望とする部位よりも浅い生体表層部において交差して干渉光37を形成してしまう可能性があるからである。
また、上記の距離範囲によれば、干渉光37をより確実に得ることができる。なぜならば、離間距離d1が上記の特定範囲よりも長いと、明部33が交差するまでの距離が長くなることにより明部33の位相情報が失われてしまい(換言すれば同位相成分が減少してしまい)、干渉が生じにくくなるからである。
干渉光37を得るためには、明部33が同位相成分を有して交差する必要がある。この点に関し、生体5への入射時に同位相成分が多いほど、生体5内での散乱の影響を受けずに、換言すれば位相ずれが生じずに交差領域36へ到達する光も多くなる。かかる点に鑑みれば、上記のようにレーザー光で構成された環状ビーム30は好適である。なぜならば、レーザー光によれば、明部33の全体において位相が揃った状態で生体5内への入射が可能だからである。
生体表面6での明領域33aの幅wは、ビーム中心軸31を通る任意の直線上において、ビーム中心軸31と外側縁35との離間距離d3の1/1000倍以上1/2倍以下の範囲の寸法であることが好ましい。すなわち、生体表面6での上記直線上において、d3×(1/1000)≦w≦d3×(1/2)という条件を満たすことが好ましい。
かかる寸法範囲によれば、干渉光37をより確実に得ることができる。なぜならば、明領域33aが幅広になるほど、中実状ビームとの差異が無くなってしまうからである。また、かかる寸法範囲によれば、生体内での光量不足を防止することが可能である。なぜならば、明領域33aが幅狭になるほど、生体5内へ入射される光量が減少するからである。
さて、非特許文献3には、S偏光の光は、P偏光光に比べて、生体内のより深部まで浸透することが紹介されている。かかる点に鑑みれば、環状ビーム30をS偏光成分を含む状態で生体5へ照射することにより、より深部の生体情報を取得することができる。
S偏光光の照射は、例えば、図13に例示するように光出射プローブ12を傾斜させて環状ビーム30を斜め入射することによって、可能である。斜め入射は、環状ビーム30の偏光状態に関わらず可能であるが、軸対称偏光ビーム30A,30B(図10および図11参照)を採用するのが好ましい。これは次の理由による。
例えば直線偏光ビームの場合、その偏光方向をS偏光方向と一致させる必要がある。これに対し、軸対称偏光ビーム30A,30Bによれば、光出射プローブ12をどの方向に傾けても必ずS偏光成分が含まれる。このため、軸対称偏光ビーム30A,30Bの採用により、S偏光光を容易に照射することができる。
また、S偏光光の照射は、例えば、図14に例示するように方位偏光ビーム30A(図10も参照)を集光レンズ56Aで集光することによって、可能である。図14にはビーム中心軸31を含む面における方位偏光ビーム30Aの断面を模式的に図示している。なお、図中、×印を○印で囲んだ記号は、偏光方向が紙面垂直方向であることを表現するものである。
図14に例示するように、環状ビームである方位偏光ビーム30Aを集光すると、環状の明部33の進行方向がビーム中心軸31の側へ傾斜する。かかる方位偏光ビーム30Aをプローブ12からの出射光ビーム30として生体表面6へ入射すると、明部33が生体表面6に対して斜め入射する。これにより、S偏光光が生体5に入射される。ここで、明部33がビーム中心軸31の側へ傾斜して進行し焦点位置に到達する前の形態を「集光性」と表現することにする。
図14では方位偏光ビーム30Aをフォトニック結晶面発光レーザー54Aで生成する場合を例示しているが、かかる例に限定されるものではない。また、図14の構成例の場合、フォトニック結晶面発光レーザー54Aは光源部54(図5参照)に含まれ、集光レンズ56Aは光学系56(図5参照)に含まれる。
集光性の方位偏光ビーム30Aによれば、明部33の全体をS偏光状態にすることができる。したがって、他の集光性環状ビームに比べて、より多くのS偏光成分が得られる。このため、S偏光光の照射を高い効率で行うことができる。
図14には集光性の方位偏光ビーム30Aを垂直入射する場合を例示しているが、当該ビーム30Aを斜め入射することも可能である。但し、垂直入射の方が、生体5内における照射位置、すなわち干渉光37(図12参照)の位置を把握しやすく、簡便である。
上記では生体表面6における明部33が完全に閉じられた環状である場合を例示した。これに対し、当該環形状を分断した形態の明部33であっても干渉光37を得ることは可能である。なお、この場合、暗部32は上記の2つの暗領域32a,32b(図9参照)が繋がった形態になる。
例えば、図15(図9の上図に対応する)に例示するように、C字形状に延在した1つの明領域33bで以て環状の明部33を構成してもよい。
また、図16(図9の上図に対応する)の例では、互いに離間した複数の明領域33cが全体としてビーム中心軸31を中心にして環状に延在することにより、環状の明部33が形成されている。但し、明領域33cの数、換言すれば明部33の分割数は、図16の例に限定されるものではない。分割数をさらに多くすると、図17の形態が例示される。
図17(図9の上図に対応する)に例示される明部33は、互いに離間した複数の明領域33dがビーム中心軸31を中心にして点在することにより構成されている。かかる明部33も、上記の環状に延在した明部33(例えば図9、図15、図16参照)と同様に、ビーム中心軸31を囲む形態を有している。なお、各明領域33dの形状、大きさ等は図17の例に限定されるものではない。
上記の明領域33dの数は図17の例に限定されるものではない。例えば、図18(図9の上図に対応する)に例示するように、明部33が2つの明領域33dで構成されていてもよい。当該2つの明領域33dは、ビーム中心軸31を中心にして対向する位置に点在し、ビーム中心軸31を挟む形態の明部33を構成している。
ここで、図15および図16に例示した分断された明領域33b,33cに対しても、図9に例示した完全に閉じた明領域33aと同様に、離間距離d1,d2,d3,d4および幅wを定義可能である。分断された明領域33b,33cの離間距離d1,d2,d3,d4および幅wについても、完全に閉じた明領域33aについて説明した上記の寸法条件を満足することが好ましい。
また、図17および図18の光断面図に例示した点在する各明領域33dは、生体表面6において、ビーム中心軸31から0.5mm以上5mm以下の離間距離d5を有して位置するのが好ましい。換言すれば、生体表面6におけるビーム中心軸31と各明領域33dとの離間距離d5が、0.5mm≦d5≦5mmという条件を満たすことが好ましい。
かかる距離範囲によれば、環状の明領域33aについて上述したのと同様に、生体表面6付近、すなわち生体表層部での散乱に起因したノイズを抑制して、生体情報の検出精度を向上させることができ、また、干渉光37をより確実に得ることができる。
上記の図9の例では生体表面6に形成される明領域33aの内側縁34および外側縁35が正円形状の場合を例示したが、これらの形状はかかる例示に限定されるものではない。例えば、図19(図9の上図に対応する)に例示するように、明領域33aの内側縁34および外側縁35が楕円形であってもよい。
図19の例では、内側縁34および外側縁35を成す楕円形状は、ビーム中心軸31を共通の中心として同心状に位置し、また、長軸方向および短軸方向が一致した形態で位置している。なお、一般に、楕円形の中心とは長軸と短軸との交点を指す。
内側縁34および外側縁35が楕円形状である場合も、図9の例と同様に距離d1,d2,d3,d4および幅wを定義可能である。なお、図19においてビーム中心軸31を通る二点鎖線はd1,d2,d3,d4,wを説明するために例示したに過ぎず、d1,d2,d3,d4,wはビーム中心軸31を通る任意の直線上に定義可能である。なお、図19には明領域33aの幅wが等幅である場合を例示しているが、かかる例に限定されるものではない。距離d1,d2,d3,d4および幅wは、ビーム中心軸31を通る任意の直線上において、内側縁34および外側縁35が円形状である場合(図9参照)と同様の上記寸法条件を満足することが好ましい。
なお、点在する複数の明領域33d(図17参照)が楕円状に並んだ明部33を形成することも可能である。
分断された形態の明領域33b,33c、点在する明領域33d、および、内側縁34および外側縁35が楕円形状をした明領域33aを生体表面6に形成するためには、例えば、ビーム中心軸31に垂直な面における光強度分布がそのような形態の明領域33b,33c,33d,33aを有した光ビーム30を垂直入射することが考えられる。
かかる光ビーム30は、例えば、ビーム変換光学系を構成するスリット板等の透光パターンを設計することにより生成可能である。または、例えば面発光半導体レーザーの発光面上に設けられた遮光膜の透光パターンを設計することによっても生成可能である。
また、例えばビーム中心軸31に垂直な面において正円状の内側縁34および外周円35を有する環状ビーム30を斜め入射することによっても(図13参照)、生体表面6での内側縁34および外側縁35を楕円形状にすることが可能である。かかる斜め入射の例は、分断された形態の明領域33b,33cを楕円形状で以て生体表面6に形成する場合、および、点在する明領域33dを楕円状配列で以て生体表面6に形成する場合についても同様である。
ここで、図9、図15および図16では、環状の明領域33a,33b,33cの内側縁34がビーム中心軸31を中心とする単一の円上に存在している。これらの形態によれば、生体表面6での内側縁34が非正円状の場合(楕円形の場合を含む)に比べて、明部33の全体を同じ深さ位置で交差させることができる。このため、干渉光37(図12参照)をより確実に得られる。また、コアビーム37(図12参照)をより明るくすることができる。かかる点は、図17および図18の例のように点在する各明領域33dとビーム中心軸31との離間距離d5が等しい形態についても同様である。
ところで、出射光の波長が異なる複数の半導体レーザーを光源部51,54(図4および図5参照)に設けることにより、種々の波長で生体情報の検出を行うことができる。
例えば、近赤外分光法(NIRS)による血中酸素飽和度の測定では、一般に、赤色光と赤外光が用いられる。これは、ヘモグロビンは、酸化されると赤色光の吸収が減少して赤外光の吸収が増加し、逆に還元されると赤色光の吸収が増加して赤外光の吸収が減少するという光吸収特性を利用するからである。より具体的には、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとの等吸収点の波長を有する光と、当該波長とは異なる波長の光が用いられる。
例えば各半導体レーザーの出射タイミングをずらすことにより、一の波長を選択的に利用することが可能である。
また、一部または全部の半導体レーザーから同時に光出射させる場合であっても、例えば異なる周波数および強度で各出射光を変調することにより、各波長を同定して光強度を測定可能である。あるいは、例えば、図7および図8に例示した光検出部60において光学系63に分光光学系を設けることにより、受光光40を各波長成分に分解してもよい。
いずれの半導体レーザーを利用する場合であっても、プローブ12から出射した光ビーム30が同じ光路で進行するのが好ましい。なぜならば、いずれの半導体レーザーによっても、生体5の同じ位置に光ビーム30を照射できるからである。例えば、各半導体レーザーの出射光を、ハーフミラー等で構成される光路合成光学系によって単一の光路に導くことにより、光ビーム30の出射光路を一致させることが可能である。上記の光路合成光学系は、図5に例示した光出射部50の光学系56に設けられる。
なお、上記の種々の例では光源部51,54(図4および図5参照)が半導体レーザーで構成される場合を例示したが、光源部51,54に設ける光源はこれに限定されるものではない。例えば発光ダイオード(LED)を採用することも可能である。但し、種々の光源を比較すると、半導体レーザーは可干渉性に優れるので、干渉光37(図11参照)の形成に好適である。
図20に、生体情報検出装置1を適用したブレイン・マシン・インターフェース100のブロック図を例示する。ブレイン・マシン・インターフェース100では、プローブ12,14(図1参照)を頭部に配置することにより、生体情報検出装置1の処理部71は生体情報として、脳の特定部位の活動に関する情報(脳情報)を取得する。より具体的には、処理部71は、光検出部60による検出結果を利用して当該特定部位の血液動態を検出し、その変化から当該特定部位の活動を検出する。処理部71は、検出した脳情報に従って制御対象101を制御する。制御対象101は例えば各種機器であり、これにより当該機器の電源のオン/オフを制御したり、各種設定を変更したりすることができる。
なお、検出された脳情報と、制御対象101に対する制御内容との関連付け処理は、既存の各種手法を採用可能であり、ここではかかる手法の詳細な説明は省略する。
生体情報の検出処理と制御対象101の制御とは、例えば、処理部71中の同じマイクロプロセッサで行ってもよいし、別個のマイクロプロセッサで行ってもよい。
上記では光出射部50を生体情報検出装置1の構成の一部として説明したが、光出射部50を独立した光出射装置として構成することも可能である。このとき、当該光検出装置に、処理部71による処理のうちで光出射部50に関する処理を実行する処理部をさらに設けてもよい。また、光出射プローブ12は、既存の生体情報検出装置に接続して使用できるように構成してもよい。