JP2019168138A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプより排出される空気の熱を有効活用することで電力消費量を抑えることができる冷蔵庫を提供する。【解決手段】前面に開口する貯蔵空間が形成されたキャビネット2と、貯蔵空間を冷却する冷却器30を有する冷凍サイクルと、冷蔵庫1を加熱するヒータ55と、キャビネット2の内部に設けられた酸素分離膜62と、酸素分離膜62の一方側から他方側へ透過したキャビネット2の内部の空気を取り込み排気流路80を介してキャビネット2の外部へ排出する排気ポンプ90とを備え、排気流路80の一部がヒータ55の加熱箇所に設けられている。【選択図】 図3
Description
本発明の実施形態は、冷蔵庫に関するものである。
冷蔵庫に貯蔵される食品などの貯蔵品の劣化要因として、空気中に存在する酸素による酸化がある。そこで、食品を貯蔵する空間の酸素濃度を低減させることで、貯蔵品の酸化を抑えて貯蔵品の鮮度を維持することができる冷蔵庫が知られている。
例えば、下記特許文献1では、貯蔵空間の空気をポンプによって酸素分離膜(酸素富化膜)を通じて吸引することにより、高酸素濃度の空気を外部に排出して貯蔵空間内の酸素を低減する冷蔵庫が提案されている。
上記特許文献1における冷蔵庫では、ポンプから排出される空気がポンプの熱によって加熱されているが、その熱を有効活用することなく冷蔵庫外部へ排出されている。
そこで、ポンプより排出される空気の熱を有効活用することで電力消費量を抑えることができる冷蔵庫を提供することを目的とする。
本実施形態の冷蔵庫は、前面に開口する貯蔵空間が形成されたキャビネットと、前記貯蔵空間を冷却する冷却器を有する冷凍サイクルと、冷蔵庫を加熱するヒータと、前記キャビネットの内部に設けられた酸素分離膜と、前記酸素分離膜の一方側から他方側へ透過した前記キャビネットの内部の空気を取り込み排気流路を介して前記キャビネットの外部へ排出する排気ポンプとを備え、前記排気流路の一部が前記ヒータの加熱箇所に設けられているものである。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の冷蔵庫1について図面に基づいて説明する。
以下、第1実施形態の冷蔵庫1について図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る冷蔵庫1は、図1及び図2に示すように、前面に開口する断熱箱体からなるキャビネット2を備える。キャビネット2は鋼板製の外箱3と合成樹脂製の内箱4との間に形成された断熱空間に真空断熱材や発泡断熱材等の断熱材5を有して構成されている。
キャビネット2は内部に形成された貯蔵空間が断熱仕切壁6によって上下に区画されている。断熱仕切壁6の上方の空間は、冷蔵温度帯(例えば、1〜4℃)に冷却される貯蔵室であり、内部がさらに仕切壁7によって上下に区画されている。仕切壁7の上方には冷蔵室10が設けられ、仕切壁7の下方には野菜室12が設けられている。
断熱仕切壁6の下方の空間は、自動製氷機を備えた製氷室14と第1冷凍室16とが左右に併設され、その下方に仕切板19を介して第2冷凍室18が設けられている。製氷室14、第1冷凍室16及び第2冷凍室18は、いずれも冷凍温度帯(例えば、−17℃以下)に冷却される。
なお、図2の符号45は、断熱仕切壁6に設けられた結露防止ヒータであり、冷蔵温度帯の貯蔵室と冷凍温度帯の貯蔵室とを区画する断熱仕切壁6の冷蔵温度帯側を加熱し、断熱仕切壁6に発生する結露を防止する。
冷蔵室10の前面開口部は、該開口部を幅方向に区分する観音開き式の左扉20及び右扉21により閉塞される。左扉20および右扉21は、冷蔵庫本体の左右両側に設けた上下一対のヒンジ22により回動自在に枢支されている。左扉20および右扉21の背面周縁部には、内部にマグネットを備えたガスケット23が全周縁にわたって取り付けられている。
左扉20の枢支側に対向する反枢支側の背面には、上下方向に沿って延びた回動仕切体50が、左扉20の右端部にある上下一対のヒンジ51(図3参照)によって回動自在に取り付けられている。回動仕切体50は、左扉20の開閉に連動して回動するように構成されており、図3に示すような左扉20を閉じた状態では、左扉20の右端部から右扉21へ突出する姿勢となって左扉20及び右扉21の背面に設けられたガスケット23に当接して右扉21との間の隙間を閉塞し、図1に示すような左扉20を開いた状態では、左扉20の後方へ突出する姿勢となって左扉20の開閉時に右扉21に接触しない位置へ退避する。
野菜室12の前面開口部は、引出し式の野菜室扉24により閉塞されている。野菜室扉24の庫内側には、貯蔵容器70を保持する左右一対の支持枠が固着され、開扉動作とともに貯蔵容器70が庫外に引き出されるように構成されている。
野菜室12内に設けられた貯蔵容器70は、前方壁、後方壁70a、左右側壁によって囲まれた有底の箱状の容器であり、上方に開口する上面開口部が設けられている。貯蔵容器70の内部は野菜等の貯蔵品を収納する貯蔵空間S1が形成され、貯蔵容器70の上面開口部より貯蔵品を出し入れするようになっている。貯蔵容器70は、その上面開口部が蓋体72によって開閉可能に閉塞されており、野菜室12を循環する空気(風)の直接的な進入が抑制された閉塞容器を構成している。貯蔵容器70の後方壁70aの下部には、開口部70bが穿設されるとともに、開口部70bの貯蔵空間S1側を、間隔をあけて覆うように設けられた風向板74が設けられている。風向板74は上方に行くほど前方へ傾斜しており、開口部70bから吹き出す空気が貯蔵容器70の天井面(つまり、蓋体72)に向けて吹き出すようにこれを案内する。
製氷室14、第1冷凍室16、及び第2冷凍室18の開口部は、野菜室12と同様、引き出し式の扉25,26,27により閉塞されている。
冷蔵室10及び野菜室12の後部には、エバカバー28で前後に仕切られた冷蔵冷却器室32が設けられている。
冷蔵冷却器室32には、冷蔵冷却器30、冷蔵ファン31、ドレインパン29及び排気ポンプ90が収納されている。冷蔵冷却器室32は、ダクト33によって冷蔵室10と連結され、冷蔵冷却器30が冷却した冷蔵冷却器室32の空気を冷蔵ファン31によってダクト33を介して冷蔵室10へ供給するようになっている。冷蔵室10に供給された冷気は、仕切壁7に設けられた不図示の連通孔を通って野菜室12へ流れ込み野菜室12を冷却する。
ドレインパン29は、冷蔵冷却器30の下方に配置され、除霜運転時に冷蔵冷却器30から生じる結露水(除霜水)を受ける。ドレインパン29に溜まった結露水は、排水ホース40を介してキャビネット2の背面下部に設けられた機械室38に配置された蒸発皿41へ排出する。
排水ホース40は、キャビネット2の背面壁に設けられた冷蔵冷却器室32と機械室38とを連通する挿通孔2aに挿通され、冷蔵冷却器室32から機械室38へ引き出されている。
キャビネット2に設けられた挿通孔2aは、挿通する排水ホース40より口径が大きくなっている。そのため、挿通孔2aに排水ホース40を挿入した状態で、挿通孔2aと排水ホース40との間には、冷蔵冷却器室32から機械室38まで一続きに繋がった隙間が形成されており、この隙間が、野菜室12と機械室38とを連通する通気孔2cとして機能する。
製氷室14、第1冷凍室16、及び第2冷凍室18の後部には、エバカバー42で前後に仕切られた冷凍冷却器室36と、製氷室、第1冷凍室16、及び第2冷凍室18と冷凍冷却器室36とを連結するダクト37とが形成されている。冷凍冷却器室36には、冷凍冷却器34、冷凍ファン35、ドレインパン43及び除霜ヒータ44が収納されている。
冷凍冷却器34が冷凍冷却器室36の空気を冷却すると、冷凍ファン35によってダクト37を介して製氷室14、第1冷凍室16、及び第2冷凍室18へ供給する。
ドレインパン43は、冷凍冷却器34の下方に配置され、除霜ヒータ44を通電する除霜運転時に冷凍冷却器34から生じる結露水を受ける。ドレインパン43に溜まった結露水は、排水ホース46を介してキャビネット2の背面下部に設けられた機械室38に配置された蒸発皿41へ排出する。
冷蔵冷却器30及び冷凍冷却器34は、機械室38に収納された圧縮機39や凝縮器(不図示)とともに冷凍サイクルを構成する。冷凍サイクルでは、圧縮機39から吐出された冷媒が不図示の切替弁によって冷蔵冷却器30及び冷凍冷却器34の一方に供給されることで所定温度に冷蔵冷却器30及び冷凍冷却器34が冷却される。
冷蔵冷却器30は、冷蔵冷却器室32の空気を冷却して、例えば、−10〜−20℃の冷気を生成する。冷蔵冷却器室32で生成された冷気は、冷蔵ファン31の回転によって、ダクト33を介して冷蔵室10及び野菜室12へ供給され、これらの貯蔵室10,12を冷却する。
冷凍冷却器34は、冷凍冷却器室36の空気を冷却して、例えば、−20〜−30℃の冷気を生成する。生成した冷気は、冷凍ファン35の回転によってダクト37を介して製氷室14、第1冷凍室16及び第2冷凍室18に供給され、これらの貯蔵室14,16,18を冷却する。
このような構成の冷蔵庫1では、図2及び図4に示すように、酸素分離膜62を備える酸素分離モジュール60が、野菜室12内、例えば、エバカバー28で区画された冷蔵冷却器室32の下方に貯蔵容器70の後方壁70aと対向するように設けられている。
酸素分離モジュール60は、箱形のケース61の内部に酸素分離膜62を備えたセル63が設けられている。セル63は、調整空間S3と、排気空間S4と、両空間S3,S4を仕切る酸素分離膜62とで構成されている。なお、酸素分離モジュール60は、ケース61の内部に酸素分離膜62の厚さ方向に複数のセル63を重ねて設けてもよい。
酸素分離膜62は、調整空間S3と排気空間S4との間に圧力差が生じると、高圧側の空気中の酸素が膜内部を拡散移動して低圧側の表面から離脱することで、高圧側の酸素濃度を低下させる。
セル63に設けられた調整空間S3は、酸素分離膜62に平行に近接して配置された隔壁との間に区画されたダクト状の空間であり、その一端に送気流路98が連結されている。
調整空間S3の他端は、貯蔵容器70の後方壁70aに設けられた開口部70bと前後に対向する位置に開口し、この開口の周縁部を取り囲むようにゴム又はシリコーン等のゴム状弾性体からなるシール材66が設けられている。
図2に示すような貯蔵容器70を野菜室12内に収納した状態において、シール材66は開口部70bを取り囲むように貯蔵容器70の後方壁70aに当接する。これにより、貯蔵容器70の開口部70bと調整空間S3の先端とがシール材66によって接続され、貯蔵空間S1の下部においてケース61内に設けられた調整空間S3と貯蔵容器70の貯蔵空間S1とが連通する。
また、セル63の排気空間S4には入口流路97を接続する排気口65が設けられている。
酸素分離モジュール60は、排気ポンプ90が接続されており、排気ポンプ90によって酸素分離膜62を透過した貯蔵容器70内部の空気を、貯蔵容器70の外部へ排気することで、貯蔵空間S1の酸素濃度を低減する。
排気ポンプ90は、図5に示すようないわゆるダイヤフラム式真空ポンプであり、本体ケース91と、本体ケース91の内部をシリンダ室94と駆動室95に仕切るダイヤフラム92と、ダイヤフラム92を変位させる駆動部93とを備える。
排気ポンプ90のシリンダ室94には、不図示の逆止弁を介して出口流路96及び入口流路97が接続されている。逆止弁は、入口流路97からシリンダ室94へ流体の移動を可能としつつシリンダ室94から入口流路97への流体の移動を禁止し、シリンダ室94から出口流路96へ流体の移動を可能としつつ出口流路96からシリンダ室94への流体の移動を禁止する。
なお、排気ポンプ90は、防音材で覆われた状態で冷蔵冷却器室32に設けられることが好ましい。これにより排気ポンプ90の動作音による騒音を抑えることができるとともに、排気ポンプ90から発生する振動が貯蔵容器70や冷蔵室10などへ伝わりにくくなり、貯蔵容器70や冷蔵室10に収納した貯蔵品の損傷を抑えることができる。
また、排気ポンプ90を覆う防音材は、金属箔等の熱伝導率の高い材料を有していることがより好ましい。排気ポンプ90を熱伝導率の高い材料によって覆うことで、排気ポンプ90の過度の温度上昇を抑えることができる。
このような排気ポンプ90では、駆動部93に設けられたモータ93aが起動することによりコネクティングロッド93dが上下運動を行い、ダイヤフラム92が上下動する。ダイヤフラム92の上下動に伴ってシリンダ室94及び駆動室95の容積が変化することで、セル63の排気空間S4の空気を入口流路97からシリンダ室94へ取り込み、シリンダ室94に取り込んだ空気を出口流路96へ排出する。出口流路96へ排出された空気は、排気流路80に流れ込みキャビネット2の外部へ排出される。
具体的には、排気流路80は、一端が排気ポンプ90の出口流路96に接続された可撓性を有する排気チューブ81と、回動仕切体50内部に設けられたダクト56と、左扉20の上端部に設けられた排気部82とから構成されている。
排気チューブ81は、図2及び図3に示すように、冷蔵冷却器室32から野菜室12へ引き出され、野菜室12の天井面を構成する仕切壁7の下面に沿わせて野菜室12の後方から前方へ設けられ、キャビネット2の前端部において下側のヒンジ22内を通って左扉20の内部に進入する。左扉20の内部へ進入した排気チューブ81は、左扉20の下部を冷蔵庫1の幅方向外側から幅方向内側へ延び、ヒンジ51内部を通って左扉20に設けられた回動仕切体50の内部へ進入し、回動仕切体50の内部に設けられたダクト56に接続されている。
回動仕切体50は、図3及び図6に示すように、閉扉時にガスケット23を介して左扉20及び右扉21が当接する仕切板52と、仕切板52の周縁部及び後方を覆うように前面に開口する断面コ字状の仕切カバー53と、仕切カバー53内に設けられた断熱材54と、仕切板52に設けられた仕切体ヒータ55と、仕切カバー53と断熱材54の間に設けられたダクト56と、仕切カバー53の上端部に設けられた不図示のキャップ部材とを備える。仕切板52は、仕切カバー53の内部に断熱材54、仕切体ヒータ55及びダクト56を収納した状態で仕切カバー53の前面開口部を閉塞している。
仕切体ヒータ55は、冷蔵庫内と外気との温度差により回動仕切体50において外気と接触する仕切板52に結露が発生するのを防止する面状をなした加熱源であり、仕切板52の形状に対応して上下方向に細長い略矩形をなしている。この仕切体ヒータ55は、その周縁部に沿って配置された可撓性を有する線状のヒータ線55aと、このヒータ線55aを覆う樹脂フィルム55bとを備え、制御部47から電源が供給されるようになっている。
ダクト56は仕切体ヒータ55に沿って上下方向に延びており、ダクト56の下端部が排気チューブ81に接続され、ダクト56の上端部が上側のヒンジ51内部を通って左扉20の上端部に設けられた排気部82に接続されている。このダクト56は、仕切板52の後面と面接触させ熱交換可能に配置されている。
排気部82は、左扉20の上部において冷蔵庫1の幅方向内側から外側へ向けて延びる流路からなり、左扉20の上面に開口する複数の排気口83が設けられている。
キャビネット2の背面上部には、冷蔵庫1の動作全般を制御する制御部47が設けられている(図2参照)。制御部47は、冷蔵温度センサ、冷凍温度センサ、扉センサなどの各種センサ(不図示)等から入力される信号や、EEPROM等の不揮発性記録媒体からなるメモリに記憶された制御プログラムに基づいて、冷蔵ファン31、冷凍ファン35、圧縮機39、冷凍サイクルに設けられた切替弁(不図示)、除霜ヒータ44、結露防止ヒータ45、仕切体ヒータ55、排気ポンプ90などの各種電気部品を制御することで、各室を所定温度に冷却したり、野菜室12に設けた貯蔵容器70内部の貯蔵空間S1の酸素濃度を低減する。
具体的には、冷蔵温度帯の冷蔵室10及び野菜室12を冷却する場合には、制御部47が、冷凍サイクルに設けられた切替弁を切り替えて冷蔵冷却器30に冷媒が流れるようにするとともに、冷蔵ファン31を運転させる冷蔵冷却運転を実行する。これにより、冷蔵冷却器30で冷却された空気は冷蔵室10及び野菜室12に送風され、冷蔵室10の背面に設けられた冷蔵温度センサの検出温度が所定温度範囲に収まるように冷蔵室10及び野菜室12を冷却する。
製氷室14、第1冷凍室16、及び第2冷凍室18を冷却する場合には、制御部47が、冷凍サイクルに設けられた切替弁を切り替えて冷媒が冷凍冷却器34に流れるようにするとともに、冷凍ファン35を運転させる冷凍冷却運転を実行する。これにより、冷凍冷却器34で冷却された空気は製氷室14、第1冷凍室16、及び第2冷凍室18に送風され、第2冷凍室18の背面に設けられた冷凍温度センサの検出温度が所定温度範囲に収まるように製氷室14、第1冷凍室16、及び第2冷凍室18を冷却する。
貯蔵容器70の内部の酸素濃度を低減する減酸素運転を実行するには、扉センサによって野菜室扉24が閉扉状態にあることを検出している時に、排気ポンプ90を動作させる。
排気ポンプ90が動作すると、酸素分離モジュール60の排気空間S4の空気は、入口流路97からシリンダ室94へ取り込まれ、シリンダ室94から出口流路96を介して排気流路80へ排出される。
これにより、排気空間S4が酸素分離膜62を挟んで対向する調整空間S3より低圧になるため、調整空間S3の酸素が酸素分離膜62を透過して排気空間S4へ移動し、調整空間S3の酸素濃度が低下する。
排気流路80では、排気ポンプ90の出口流路96から排出された空気が、排気チューブ81に流れ込み、仕切壁7の下面、左扉20の下側のヒンジ22、及び左扉20内部下側を順次流れる。その後、回動仕切体50の下側のヒンジ51を通ってダクト56に流れ込む。ダクト56に進入した空気は、上方へ向かって流れ上側のヒンジ51を通って排気部82に流れ込み、排気部82において冷蔵庫1の幅方向外側へ向かって流れ、排気口83から冷蔵庫1の外部へ排出される。
その際、排気ポンプ90から排気流路80に排出される空気は、モータ93aが発生する熱によって加熱されているため、ダクト56に進入した空気は、ダクト56の前側に配置された仕切板52と熱交換しながら上方へ向かって流れ、仕切体ヒータ55による仕切板52の加熱を補助し、仕切板52に結露が発生するのを防止する。
また、排気ポンプ90の動作に伴って、駆動室95の空気が、送気流路98を介して酸素分離モジュール60に設けられた調整空間S3へ供給される。
調整空間S3へ供給された空気は、酸素が排気空間S4へ排出されながら酸素分離膜62に沿って流れることで酸素濃度が低下し、その後、貯蔵容器70に設けられた開口部70bから貯蔵空間S1へ供給される。これにより、貯蔵空間S1の酸素濃度が低下し、貯蔵空間S1に収納した貯蔵品の酸化を抑えて貯蔵品の鮮度を維持することができる。
なお、本実施形態では、開口部70bが貯蔵容器70の後方壁70aの下部に設けられているため、開口部70bから貯蔵空間S1へ供給される空気は、貯蔵空間S1の中央部を避けた方向へ吹き出すようになっている。
そして、排気ポンプ90の動作を開始してから所定時間が経過する等の所定の終了条件を満たすと、モータ93aを停止して減酸素運転を終了する。
以上のような本実施形態では、排気ポンプ90が動作して減酸素運転を実行すると、排気ポンプ90から排出された空気が、回動仕切体50の内部に設けられたダクト56を通過する際に、仕切板52と熱交換することで仕切体ヒータ55による仕切板52の加熱を補助するため、仕切体ヒータ55の発熱量を抑え電力消費量を低減することができる。
本実施形態では、排気流路80の終端部を構成する排気部82に、排気流路80を流れる空気を冷蔵庫1の外部へ排出する排気口83が複数個設けられているため、排気口83で発生する風切り音を抑えることができる。
本実施形態では、排気口83が左扉20の上面に開口するように設けられているため、排気口83から排出される空気がユーザに直接吹き付けて不快な思いをさせることがない。
本実施形態では、排気流路80を構成する排気チューブ81が、仕切壁7の下面に沿わせて設けられたり、ヒンジ22や扉20の内部に設けられ、ユーザから見えない箇所に配設されているため、冷蔵庫1の外観品位を損なったり、また、扉20の開閉動作を妨げることがない。
本実施形態では、キャビネット2に設けられた挿通孔2aと排水ホース40との間に形成された通気孔2cを介して野菜室12がキャビネット2の外部と連通しており、排気ポンプ90によって野菜室12内の空気をキャビネット2の外部へ排出しても、通気孔2cより庫外の空気が進入して野菜室12内の圧力が低下しない。そのため、本実施形態の冷蔵庫1では、野菜室12を気密かつ耐圧構造に設ける必要がなく、実効的な庫内容積が減少したり、野菜室扉24が開扉しにくくなったりすることがない。
また、本実施形態では、通気孔2cのキャビネット2内側(庫内側)の開口端が、冷蔵冷却器室32における冷蔵冷却器30より冷気流れ方向の上流側に配置されているため、通気孔2cからキャビネット2の庫内側に取り込まれたキャビネット2外部(庫外)の空気は、冷蔵冷却器30を通ってから冷蔵室10や野菜室12へ供給される。そのため、庫外の暖かい空気が庫内に進入しても冷蔵冷却器30で冷却してから野菜室12へ供給することができ、野菜室12や冷蔵室10の庫内温度上昇を抑えることができる。
なお、上記した実施形態では、排気流路80の一部が、仕切板52を加熱する仕切体ヒータ55に沿って設けられ、排気ポンプ90から排気された空気によって仕切板52を加熱する場合に説明したが、排気流路80の加熱箇所はこれに限定されず、仕切体ヒータ55以外の各種ヒータによる加熱を補助するように配設することができる。
例えば、除霜運転時に冷凍冷却器34を加熱する除霜ヒータ44に沿わせて排気流路80の一部を設け、排気ポンプ90から排気された空気によって冷凍冷却器34を加熱したり、冷蔵温度帯の貯蔵室と冷凍温度帯の貯蔵室とを区画する断熱仕切壁6の冷蔵温度帯側を加熱する結露防止ヒータ45に沿わせて排気流路80の一部を設け、排気ポンプ90から排気された空気によって断熱仕切壁6の冷蔵温度帯側を加熱してもよい。また、ドレインパン43に溜まった結露水を機械室38に配置された蒸発皿41へ排出する排水ホース46を加熱する排水管ヒータや、製氷室に設けられた自動製氷機に給水タンクの水を供給する給水口を加熱する給水口ヒータが設けられた冷蔵庫においては、排水ホース46や給水口を加熱するように排気流路80の一部を設けてもよい。
このような場合であっても、除霜ヒータ44や結露防止ヒータ45や排水管ヒータや給水口ヒータの発熱量を抑え電力消費量を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、図7及び図8を参照して、本発明の冷蔵庫の第2実施形態を説明する。図7は、第2実施形態の冷蔵庫100の要部を拡大して示す冷蔵室の正面図である。
次に、図7及び図8を参照して、本発明の冷蔵庫の第2実施形態を説明する。図7は、第2実施形態の冷蔵庫100の要部を拡大して示す冷蔵室の正面図である。
本実施形態では、排気ポンプ90から排気された空気を冷蔵庫1の外部へ案内する排気流路180が上記した第1実施形態と異なる。具体的には、排気流路180は、一端が排気ポンプ90の出口流路96に接続された可撓性を有する排気チューブ181と、左扉20と右扉21との間に形成されたダクト182とから構成されている。
排気チューブ181は、冷蔵冷却器室32から野菜室12へ引き出され、野菜室12の天井面を構成する仕切壁7の下面に沿わせて野菜室12の後方から前方へ設けられ、キャビネット2の前端部において下側のヒンジ22内を通って左扉20の内部に進入する。左扉20の内部へ進入した排気チューブ181は、左扉20の下部を冷蔵庫1の幅方向外側から幅方向内側へ延び、左扉20の反枢支側において上方へ折れ曲がり左扉20の側縁部に沿って下方から上方へ設けられている。排気チューブ181は、左扉20の側縁部に沿って設けられた部分にダクト182に開口する複数の開口部183が設けられている。
ダクト182は、回動仕切体50の仕切板52の前面と、左扉20及び右扉21の対向面20a,21aによって区画された上下方向に細長い空間である。ダクト182は、排気チューブ181に設けられた開口部183から空気が流れ込みようになっている。
本実施形態では、貯蔵容器70の内部の酸素濃度を低減する減酸素運転を実行するために排気ポンプ90が動作すると、酸素分離モジュール60の排気空間S4の空気が、入口流路97からシリンダ室94へ取り込まれ、シリンダ室94から出口流路96を介して排気流路180へ排出される。
排気流路180では、排気ポンプ90の出口流路96から排出された空気が、排気チューブ181に流れ込み、仕切壁7の下面、左扉20の下側のヒンジ22、左扉20内部下側及び反枢支側の側端部を順次流れ、開口部183からダクト182へ吹き出す。ダクト182に吹き出した空気は、モータ93aが発生する熱によって加熱されているため、ダクト56の後側に配置された仕切板52と熱交換しながら上方へ向かって流れ、仕切体ヒータ55による仕切板52の加熱を補助し、仕切板52に結露が発生するのを防止する。
本実施形態であっても、排気ポンプ90が動作して減酸素運転を実行すると、排気ポンプ90から排出された空気が、排気流路180の一部を構成するダクト182を通過する際に、仕切板52と熱交換することで仕切体ヒータ55による仕切板52の加熱を補助するため、仕切体ヒータ55の発熱量を抑え電力消費量を低減することができる。
なお、その他の構成及び作用効果は上記した第1実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態では、排気流路80の終端部を構成する排気部82に多孔質体が設けられており、排気ポンプ90から排気された空気が、排気チューブ81、ダクト56、及び排気部82を順次流れた後、多孔質体を通って前記キャビネットの外部へ排気される。
第3実施形態について説明する。本実施形態では、排気流路80の終端部を構成する排気部82に多孔質体が設けられており、排気ポンプ90から排気された空気が、排気チューブ81、ダクト56、及び排気部82を順次流れた後、多孔質体を通って前記キャビネットの外部へ排気される。
本実施形態では、排気流路80の終端部に多孔質体が設けられているため、排気流路80を流れる空気を冷蔵庫1の外部へ排出する際に排気口83で発生する風切り音を抑えることができる。
なお、その他の構成及び作用効果は上記した第1実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…冷蔵庫、2…キャビネット、6…断熱仕切壁、7…仕切壁、10…冷蔵室、12…野菜室、14…製氷室、16…第1冷凍室、18…第2冷凍室、20…左扉、21…右扉、22…ヒンジ、23…ガスケット、30…冷蔵冷却器、31…冷蔵ファン、32…冷蔵冷却器室、34…冷凍冷却器、35…冷凍ファン、36…冷凍冷却器室、37…ダクト、38…機械室、42…エバカバー、43…ドレインパン、44…除霜ヒータ、45…結露防止ヒータ、46…排水ホース、47…制御部、50…回動仕切体、51…ヒンジ、52…仕切板、53…仕切カバー、54…断熱材、55…仕切体ヒータ、55a…ヒータ線、55b…フィルム、56…ダクト、60…酸素分離モジュール、62…酸素分離膜、63…セル、65…排気口、66…シール材、70…貯蔵容器、70a…後方壁、70b…開口部、72…蓋体、74…風向板、80…排気流路、81…排気チューブ、82…排気部、83…排気口、90…排気ポンプ、91…本体ケース、92…ダイヤフラム、93…駆動部、93a…モータ、93d…コネクティングロッド、94…シリンダ室、95…駆動室、96…出口流路、97…入口流路
Claims (8)
- 前面に開口する貯蔵空間が形成されたキャビネットと、前記貯蔵空間を冷却する冷却器を有する冷凍サイクルと、冷蔵庫を加熱するヒータと、前記キャビネットの内部に設けられた酸素分離膜と、前記酸素分離膜の一方側から他方側へ透過した前記キャビネットの内部の空気を取り込み排気流路を介して前記キャビネットの外部へ排出する排気ポンプとを備え、前記排気流路の一部が前記ヒータの加熱箇所に設けられている冷蔵庫。
- 前記貯蔵空間の左右両側に回転自在に枢支されて前記開口を閉塞する右扉及び左扉と、前記右扉及び前記左扉のうちの一方の反枢支側に取り付けられ開閉扉動作に応じて回動することで前記左扉及び前記右扉の間を閉塞する回動仕切体と、を備え、
前記回動仕切体は、前記左扉及び前記右扉に当接する仕切板を備え、
前記ヒータ及び前記排気流路が前記仕切板に沿って設けられている請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記ヒータ及び前記排気流路が前記冷却器に沿って設けられている請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記貯蔵空間を仕切る仕切壁を備え、
前記ヒータ及び前記排気流路が前記仕切壁に沿って設けられている請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記排気流路の終端部に複数の排気口を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記排気流路の終端部に設けられた排気口が、前記扉の上面に開口する請求項2に記載の冷蔵庫。
- 前記排気流路の終端部に設けられた多孔質体を備え、前記多孔質体を通って前記キャビネットの外部へ排気される請求項1〜6のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
- 前記貯蔵空間と前記キャビネットの外部とを連通する通気孔を備える請求項1〜7のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018054843A JP2019168138A (ja) | 2018-03-22 | 2018-03-22 | 冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018054843A JP2019168138A (ja) | 2018-03-22 | 2018-03-22 | 冷蔵庫 |
Publications (1)
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JP2019168138A true JP2019168138A (ja) | 2019-10-03 |
Family
ID=68108262
Family Applications (1)
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JP2018054843A Pending JP2019168138A (ja) | 2018-03-22 | 2018-03-22 | 冷蔵庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019168138A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023040407A1 (zh) * | 2021-09-18 | 2023-03-23 | 青岛海尔电冰箱有限公司 | 冰箱及其控制方法 |
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2018
- 2018-03-22 JP JP2018054843A patent/JP2019168138A/ja active Pending
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WO2023040407A1 (zh) * | 2021-09-18 | 2023-03-23 | 青岛海尔电冰箱有限公司 | 冰箱及其控制方法 |
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