JP2019161954A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 効果的に冷却することのできる回転電機を提供する。【解決手段】 回転電機1は、固定子2と、回転子3と、を備える。回転子3は、回転子鉄心32と、複数の永久磁石33と、第1エンドプレート34と、を有する。回転子鉄心32は、それぞれ対応する永久磁石33が装填された複数の埋め込み孔321を有する。埋め込み孔321は、装填領域と、空隙領域と、を含む。第1エンドプレート34は、それぞれ複数の埋め込み孔321の複数の空隙領域のうち対応する一以上の空隙領域につながる複数のガイドGaを有する。複数のガイドGaは、ガスを回転子3の内部に取込む第1開口を含みガスを上記空隙領域に導入する第1ガイドGa1を有している。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、回転電機に関する。
近年、永久磁石の目覚しい研究開発により、高磁気エネルギ積の永久磁石が開発され、このような永久磁石を用いた永久磁石型の回転電機が電車や自動車の電動機あるいは発電機として適用されつつある。通常、永久磁石型の回転電機は、円筒状の固定子と、この固定子の内側に回転自在に支持された円柱形状の回転子と、を備えている。回転子は、回転子鉄心と、この回転子鉄心内に埋め込まれた複数の永久磁石と、を備えている。
このような中、回転子鉄心のうち固定子と対向する外面を冷却するように構成された回転電機など、回転子を冷却するための様々な構造の回転電機が検討されている。
このような中、回転子鉄心のうち固定子と対向する外面を冷却するように構成された回転電機など、回転子を冷却するための様々な構造の回転電機が検討されている。
本実施形態は、効果的に冷却することのできる回転電機を提供する。
一実施形態に係る回転電機は、
固定子鉄心およびコイルを有する固定子と、中心軸と、第1側面と、前記中心軸に平行な方向において前記第1側面とは反対側の第2側面と、を有する回転子鉄心と、前記回転子鉄心に埋設された複数の永久磁石と、前記第1側面及び前記複数の永久磁石と対向し前記第1側面及び前記複数の永久磁石を覆った第1エンドプレートと、を有し、前記中心軸の回りで前記固定子に対して回転自在に設けられた回転子と、を備え、前記回転子鉄心は、それぞれ前記第1側面から前記第2側面まで前記回転子鉄心を貫通し前記複数の永久磁石のうち対応する永久磁石が装填された複数の埋め込み孔を有し、各々の前記埋め込み孔は、前記永久磁石が装填された装填領域と、前記埋め込み孔の全長にわたって延在し前記装填領域から連続して設けられ前記永久磁石を露出させる空隙領域と、を含み、前記第1エンドプレートは、それぞれ前記複数の埋め込み孔の複数の空隙領域のうち対応する一以上の空隙領域につながる複数のガイドを有し、前記第1エンドプレートの前記複数のガイドは、前記回転子が第1回転方向に回転する際にガスを前記回転子の内部に取込む第1開口を含み前記第1開口から供給されるガスを前記空隙領域に導入する第1ガイドを有している。
固定子鉄心およびコイルを有する固定子と、中心軸と、第1側面と、前記中心軸に平行な方向において前記第1側面とは反対側の第2側面と、を有する回転子鉄心と、前記回転子鉄心に埋設された複数の永久磁石と、前記第1側面及び前記複数の永久磁石と対向し前記第1側面及び前記複数の永久磁石を覆った第1エンドプレートと、を有し、前記中心軸の回りで前記固定子に対して回転自在に設けられた回転子と、を備え、前記回転子鉄心は、それぞれ前記第1側面から前記第2側面まで前記回転子鉄心を貫通し前記複数の永久磁石のうち対応する永久磁石が装填された複数の埋め込み孔を有し、各々の前記埋め込み孔は、前記永久磁石が装填された装填領域と、前記埋め込み孔の全長にわたって延在し前記装填領域から連続して設けられ前記永久磁石を露出させる空隙領域と、を含み、前記第1エンドプレートは、それぞれ前記複数の埋め込み孔の複数の空隙領域のうち対応する一以上の空隙領域につながる複数のガイドを有し、前記第1エンドプレートの前記複数のガイドは、前記回転子が第1回転方向に回転する際にガスを前記回転子の内部に取込む第1開口を含み前記第1開口から供給されるガスを前記空隙領域に導入する第1ガイドを有している。
以下に、本発明の一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
図1は、本実施形態に係る回転電機1を示す断面図である。図2は、図1に示した固定子2及び回転子3の線II−IIに沿った断面図である。
図1は、本実施形態に係る回転電機1を示す断面図である。図2は、図1に示した固定子2及び回転子3の線II−IIに沿った断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の回転電機1は、永久磁石型の回転電機として構成されている。回転電機1は、固定子2と、回転子3と、回転子3の一部及び固定子2を収容するハウジング10と、ハウジング10に固定されるカバー11と、を備えている。回転子3は、固定子2の内側に中心軸Cの回りで回転自在に支持され、かつ固定子2と同軸的に支持されている。
固定子2は、円筒状の固定子鉄心21と、固定子鉄心21に装着されたコイル(電機子巻線)22と、絶縁紙25と、を備えている。固定子鉄心21は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板21aを多数枚、同心状に積層した積層体として構成されている。固定子鉄心21の内周部には、複数のスロット24が形成されている。複数のスロット24は、中心軸Cを中心とする周方向に等間隔を置いて並んでいる。各スロット24は、固定子鉄心21の内周面に開口し、この内周面から放射方向に延出している。また、中心軸Cに平行な方向において、各スロット24は、固定子鉄心21の全長に亘って延在している。
コイル22は、絶縁紙25で束ねられ、絶縁紙25とともにスロット24に埋め込まれている。絶縁紙25は、コイル22を外部から電気的に絶縁し、コイル22を物理的に保護している。複数のスロット24を形成することにより、固定子鉄心21の内周部は、回転子3に面する多数のティース23を構成している。なお、各ティース23は、中心軸Cに平行な方向に延在している。コイル22は、コイルエンド22aを有している。コイルエンド22aは、中心軸Cに平行な方向にて固定子鉄心21の両側から突出し、固定子鉄心21の外側に露出している。コイルエンド22aのうち、固定子鉄心21側の端部は、絶縁紙25で覆われている。
ハウジング10は、略円筒状の内周面10aを有している。固定子2は、ハウジング10に固定されている。例えば、ハウジング10を加熱して膨張させ、ハウジング10の内部に固定子2を嵌め込む焼き嵌めを利用し、内周面10aに固定子鉄心21(固定子2)を押し付けている。なお、固定子2をハウジング10に固定するための手段及び手法は、上記の例に限定されるものではない。焼き嵌め以外の締り嵌めなど、一般に知られている手段及び手法を採用することが可能である。
回転子3は、固定子2より中心軸C側に位置している。回転子3は、固定子2との間に僅かな隙間(エアギャップ)をおいて配置され、固定子2の内側に回転自在に且つ固定子2と同軸的に支持されている。回転子3は、回転軸31と、円筒形状の回転子鉄心32と、回転子鉄心32に埋設された複数の永久磁石33と、円筒形状の第1エンドプレート34と、円筒形状の第2エンドプレート38と、座金35と、ナット36と、を備えている。
回転軸31は、中心軸Cに平行な方向に延在し、回転子鉄心32と同軸的に設けられている。回転軸31には、軸受41及び42が取り付けられている。軸受41及び42は、ハウジング10及びカバー11によって固定されている。回転軸31は、軸受41及び42を介して回転自在にハウジング10及びカバー11に支持されている。なお、図示した例は、回転軸31を支持する軸受構造の一例を簡略的に示すものであり、詳細な構造についての説明は省略する。
回転軸31には、回転子鉄心32、第1エンドプレート34、及び第2エンドプレート38が固定されている。本実施形態において、回転軸31は、突出部31aと、雄ねじ31bと、を有している。突出部31a及び雄ねじ31bは、回転軸31の外周側に位置し、中心軸Cに平行な方向に間隔を空けて位置している。突出部31aは、鍔部であり、円環状の形状を有している。
第1エンドプレート34、回転子鉄心32、及び第2エンドプレート38は、回転軸31に挿入されている。中心軸Cに平行な方向において、第1エンドプレート34、回転子鉄心32、及び第2エンドプレート38は、突出部31aと、雄ねじ31bとの間に位置している。回転子鉄心32は、中心軸Cに平行な方向にて第1エンドプレート34と第2エンドプレート38とで挟まれている。ナット36は、雄ねじ31bに対応する雌ねじ36aを有している。雌ねじ36aが雄ねじ31bに螺合され、ナット36は座金35を介して第1エンドプレート34、回転子鉄心32、及び第2エンドプレート38を突出部31aに押し付けている。ナット36は、止めねじとしての機能を有している。そのため、回転軸31に対する第1エンドプレート34、回転子鉄心32、及び第2エンドプレート38の相対的な位置は固定されている。
本実施形態において、回転軸31は、筒状の形状を有し、内部が中空に形成されている。筒状の回転軸31を使用することにより、回転子3の軽量化を図ることができる。但し、本実施形態と異なり、回転軸31は、中実軸であってもよい。
回転子鉄心32は、磁性材、例えば、多数枚の円環状の電磁鋼板32aを有している。回転子鉄心32は、同心状の複数の電磁鋼板32aを中心軸Cに平行な方向に積層した積層体として構成されている。回転子鉄心32は、複数の埋め込み孔321と、複数の空隙部322と、を有している。例えば、埋め込み孔321、及び空隙部322は、それぞれプレス加工が施された複数の電磁鋼板32aを積層することにより形成されている。
回転子鉄心32は、磁性材、例えば、多数枚の円環状の電磁鋼板32aを有している。回転子鉄心32は、同心状の複数の電磁鋼板32aを中心軸Cに平行な方向に積層した積層体として構成されている。回転子鉄心32は、複数の埋め込み孔321と、複数の空隙部322と、を有している。例えば、埋め込み孔321、及び空隙部322は、それぞれプレス加工が施された複数の電磁鋼板32aを積層することにより形成されている。
各々の埋め込み孔321は、中心軸Cに平行な方向に延在し、回転子鉄心32を貫通している。各々の永久磁石33は、中心軸Cに平行な方向に延在し、対応する埋め込み孔321に挿入されている。複数の永久磁石33(複数の埋め込み孔321)は、中心軸Cを中心とする円周方向に並べられている。例えば、図2に示した回転子3は、8磁極を有し、16個の永久磁石33を使用している。これらの16個の永久磁石33は、同一形状及び同一サイズを有している。
回転子鉄心32は、中心軸Cに直交する方向あるいは回転子鉄心32の半径方向に延びるd軸A1と、d軸に対して電気的に直交するq軸A2と、を有している。
複数の空隙部322は、回転子鉄心32の外周部に形成されている。空隙部322は、中心軸Cに平行な方向に延在し、回転子鉄心32を貫通している。空隙部322は、d軸A1の通る位置に設けられている。空隙部322は、回転子鉄心32の軽量化に寄与することができる。
複数の空隙部322は、回転子鉄心32の外周部に形成されている。空隙部322は、中心軸Cに平行な方向に延在し、回転子鉄心32を貫通している。空隙部322は、d軸A1の通る位置に設けられている。空隙部322は、回転子鉄心32の軽量化に寄与することができる。
回転子鉄心32は、第1側面32s1と、中心軸Cに平行な方向において第1側面32s1とは反対側の第2側面32s2と、を有している。各永久磁石33は回転子鉄心32のほぼ全長に亘って埋め込まれている。第1エンドプレート34は、第1側面32s1及び複数の永久磁石33と対向し、第1側面32s1及び複数の永久磁石33を覆っている。第1エンドプレート34は、第1側面32s1に当接している。第1エンドプレート34は、複数の永久磁石33のうち、第1側面32s1側に露出する端面にさらに当接していてもよい。第2エンドプレート38は、第2側面32s2及び複数の永久磁石33と対向し、第2側面32s2及び複数の永久磁石33を覆っている。第2エンドプレート38は、第2側面32s2に当接している。第2エンドプレート38は、複数の永久磁石33のうち、第2側面32s2側に露出する端面にさらに当接していてもよい。
図3は、本実施形態の回転子3の一部を示す拡大断面図である。
図3及び図2に示すように、中心軸Cに直交し埋め込み孔321及び永久磁石33を通る仮想の平面B2上において、永久磁石33の磁化方向は、永久磁石33の表面および裏面と直交する方向としている。永久磁石33は、接着剤等により回転子鉄心32に固定され、回転子鉄心32に対して位置決めされている。
図3及び図2に示すように、中心軸Cに直交し埋め込み孔321及び永久磁石33を通る仮想の平面B2上において、永久磁石33の磁化方向は、永久磁石33の表面および裏面と直交する方向としている。永久磁石33は、接着剤等により回転子鉄心32に固定され、回転子鉄心32に対して位置決めされている。
各々のd軸A1の両側に位置する2つの永久磁石33は、ほぼV字状に並んで配置されている。各々のd軸A1の両側に位置する2つの永久磁石33において、同一の磁極が空隙部322を向いている。各々のd軸A1の両側に位置する2つの永久磁石33は、1つの磁極40を形成している。永久磁石33のN極が空隙部322を向く磁極40と、永久磁石33のS極が空隙部322を向く磁極40とは、回転子鉄心32の円周方向に交互に配置されている。d軸A1は、複数の永久磁石33の磁極40の中心を通る磁極中心軸である。d軸A1およびq軸A2は、回転子鉄心32の円周方向に交互に、かつ、所定の位相で設けられている。
複数の永久磁石33を上記のように配置することにより、回転子鉄心32の外周部において各々のd軸A1上の領域は1つの磁極40を中心に形成し、各々のq軸A2上の領域は磁極間部45を中心に形成している。本実施形態では、回転電機1は、隣合う1磁極40毎に永久磁石33のN極とS極の表裏を交互に配置した、8極(4極対)、48スロットで、単層分布巻で巻線した永久磁石埋め込み型の回転電機を構成している。
図3及び図1に示すように、各々の埋め込み孔321は、第1側面32s1から第2側面32s2まで回転子鉄心32を貫通している。各々の埋め込み孔321には、複数の永久磁石33のうち対応する永久磁石33が装填されている。各々のd軸A1の両側に位置する2つの埋め込み孔321は、永久磁石33と同様、ほぼV字状に並んで配置されている。回転子鉄心32の円周方向における上記2つの埋め込み孔321の間隔は、回転子鉄心32の内周側より回転子鉄心32の外周側の方が大きい。
各々の埋め込み孔321は、装填領域3aと、空隙領域3bとを含んでいる。装填領域3aには永久磁石33が装填されている。空隙領域3bは、埋め込み孔321の全長にわたって延在し、装填領域3aから連続して設けられ、永久磁石33を露出させている。
複数の埋め込み孔321のうち、各々の磁極40の中心を通るd軸A1の両側に設けられた2つの埋め込み孔321は、それぞれ第1空隙領域3b1と、第2空隙領域3b2と、を含んでいる。本実施形態において、各々の空隙領域3bは、第1空隙領域3b1と、第2空隙領域3b2と、を含んでいる。各々の第1空隙領域3b1は、第2空隙領域3b2よりd軸A1側に位置している。上記2つの埋め込み孔321の第1空隙領域3b1は、互いに隣接して対向している。各々の第2空隙領域3b2は、第1空隙領域3b1より回転子鉄心32の外周側に位置している。各々の第2空隙領域3b2は、永久磁石33の磁化方向と直交する方向において装填領域3aを挟んで第1空隙領域3b1と向かい合っている。
図4は、図1に示した第1エンドプレート34を回転子鉄心32とは反対側からみた平面図であり、図1に示した回転軸31の断面図を併せて示す図である。図5は、図1に示した第2エンドプレート38を回転子鉄心32とは反対側からみた平面図であり、図1に示した回転軸31の断面図を併せて示す図である。図6は、図4に示した回転子鉄心32、永久磁石33、第1エンドプレート34、及び第2エンドプレート38の線VI−VIに沿った断面図である。
図4、図6、及び図3に示すように、第1エンドプレート34は、複数のガイドGaを有している。各々のガイドGaは、複数の埋め込み孔321の複数の空隙領域3bのうち対応する一以上の空隙領域3bにつながっている。第1エンドプレート34の複数のガイドGaは、第1ガイドGa1を有している。本実施形態において、第1エンドプレート34の複数のガイドGaは、全て第1ガイドGa1である。
ここで、図4において、中心軸Cを中心とする反時計回りを第1回転方向R1、第1回転方向R1と逆の方向であり中心軸Cを中心とする時計回りを第2回転方向R2、とする。そして、回転子3は、第1回転方向R1及び第2回転方向R2の一方に選択的に回転可能である。本実施形態では、回転子3が、第1回転方向R1に回転する場合を例に説明する。
第1ガイドGa1は、回転子3が第1回転方向R1に回転する際にガスを回転子3の内部に取込む第1開口OP1を含んでいる。上記ガスは、回転子3の冷却に利用され、回転子3を取り巻く雰囲気であり、例えば空気である。なお、上記ガスは、回転子3など回転電機1を構成する各部材に対して悪影響を及ぼすことのないガスであれば、どのようなガスでも使用可能である。第1ガイドGa1は、第1開口OP1から供給されるガスを空隙領域3bに導入することができる。
第1エンドプレート34は、第1側面32s1と対向する第1板部P1を有している。第1板部P1は、複数の第1貫通孔h1を含んでいる。各々の第1貫通孔h1は、一以上の空隙領域3bと、複数のガイドGa(第1ガイドGa1)のうち対応する1つのガイドGaと、につながっている。ガイドGa(第1ガイドGa1)は、回転子鉄心32とは反対側に第1板部P1から突出している。ガイドGaは、対応する第1貫通孔h1を覆っている。本実施形態において、ガイドGaは第1板部P1と一体に形成されている。第1開口OP1は、第1回転方向R1に向かって開口している。
図5、図6、及び図3に示すように、第2エンドプレート38は、複数のガイドGbを有している。各々のガイドGbは、複数の埋め込み孔321の複数の空隙領域3bのうち対応する一以上の空隙領域3bにつながっている。第2エンドプレート38の複数のガイドGbは、第2ガイドGb2を有している。本実施形態において、第2エンドプレート38の複数のガイドGbは、全て第2ガイドGb2である。
ここで、図5において、第1回転方向R1は中心軸Cを中心とする時計回りであり、第2回転方向R2中心軸Cを中心とする反時計回りである。
第2ガイドGb2は、回転子3が第1回転方向R1に回転する際に空隙領域3bから供給されるガスを回転子3の外部に排出する第2開口OP2を含んでいる。
第2ガイドGb2は、回転子3が第1回転方向R1に回転する際に空隙領域3bから供給されるガスを回転子3の外部に排出する第2開口OP2を含んでいる。
第2エンドプレート38は、第2側面32s2と対向する第2板部P2を有している。第2板部P2は、複数の第2貫通孔h2を含んでいる。各々の第2貫通孔h2は、一以上の空隙領域3bと、複数のガイドGb(第2ガイドGb2)のうち対応する1つのガイドGbと、につながっている。ガイドGb(第2ガイドGb2)は、回転子鉄心32とは反対側に第2板部P2から突出している。ガイドGbは、対応する第2貫通孔h2を覆っている。本実施形態において、ガイドGbは第2板部P2と一体に形成されている。第2開口OP2は、第2回転方向R2に向かって開口している。
図6及び図3に示すように、第1ガイドGa1及び第2ガイドGb2は、それぞれd軸A1の両側に設けられた2つの埋め込み孔321の両方の第1空隙領域3b1につながっている。
又は、図3乃至図5に示すように、第1ガイドGa1及び第2ガイドGb2は、各々の埋め込み孔321の第2空隙領域3b2につながっている。
第1空隙領域3b1及び第2空隙領域3b2の両方に気流を発生させることができるため、永久磁石33のうち第1空隙領域3b1及び第2空隙領域3b2に露出した面を空冷することができる。
又は、図3乃至図5に示すように、第1ガイドGa1及び第2ガイドGb2は、各々の埋め込み孔321の第2空隙領域3b2につながっている。
第1空隙領域3b1及び第2空隙領域3b2の両方に気流を発生させることができるため、永久磁石33のうち第1空隙領域3b1及び第2空隙領域3b2に露出した面を空冷することができる。
上記のように構成された一実施形態に係る回転電機1によれば、空隙領域3bに気流を発生させることができる。永久磁石33に渦電流による熱が生じても、永久磁石33を、直接、冷却することができる。回転子3から固定子2への伝熱や、第1エンドプレート34及び第2エンドプレート38のそれぞれの表面から周囲の空気への伝熱に頼る場合と比較して、永久磁石33を、一層、冷却することができる。また、永久磁石33に悪影響を及ぼすこと無しに、永久磁石33を冷却することができる。
また、油を冷媒として使用し、永久磁石33を含む回転子3を冷却するよう、回転電機1を構成する必要はない。油路(冷媒路)の形成のために第1エンドプレート34及び第2エンドプレート38や、回転子鉄心32の内部が複雑な形状になる事態を回避することができる。そのため、回転電機1の大型化を招いたり、回転電機1の製造コストの高騰を招いたりする事態を回避することができる。
そして、永久磁石33を冷却し永久磁石33の温度を下げることにより、保磁力発現に必要な重希土類の添加量を永久磁石33において低減することができる。これにより、永久磁石33の製造コストの高騰を抑制することができる。また、永久磁石33の大型化を抑制することもできるため、回転電機1の大型化を抑制することができる。
上記のことから、効果的に冷却することのできる回転電機1を得ることができる。そして、上記実施形態は、回転電機1の熱定格性能の向上、小型化、軽量化、低コスト化などを図ることができる。
(変形例)
次に、上記実施形態に係る回転電機1の変形例について説明する。本変形例において、第1エンドプレート34及び第2エンドプレート38以外の構成は、上記実施形態と同様である。
次に、上記実施形態に係る回転電機1の変形例について説明する。本変形例において、第1エンドプレート34及び第2エンドプレート38以外の構成は、上記実施形態と同様である。
図7及び図3に示すように、第1エンドプレート34は、複数の第1ガイドGa1と、複数の第2ガイドGa2と、を有している。複数の第1ガイドGa1は、同様に構成されている。各々の第2ガイドGa2は、回転子3が第1回転方向R1に回転する際に空隙領域3bから供給されるガスを回転子3の外部に排出する第2開口OP2を含んでいる。本実施形態において、第1エンドプレート34の半径方向において、中心軸Cからの距離が同一である複数のガイドGaの開口OPの向きは揃い、上記距離が異なると、ガイドGaの開口OPの向きは異なっている。
図8及び図3に示すように、第2エンドプレート38は、複数の第1ガイドGb1と、複数の第2ガイドGb2と、を有している。複数の第2ガイドGb2は、同様に構成されている。各々の第1ガイドGb1は、回転子3が第1回転方向R1に回転する際にガスを回転子3の内部に取込む第1開口OP1を含み、上記第1開口OP1から供給されるガスを空隙領域3bに導入する。本実施形態において、本実施形態において、第2エンドプレート38の半径方向において、中心軸Cからの距離が同一である複数のガイドGbの開口OPの向きは揃い、上記距離が異なると、ガイドGbの開口OPの向きは異なっている。
図7、図8、及び図3に示すように、第1エンドプレート34の各々の第1ガイドGa1は、対応する一以上の空隙領域3bを介して第2エンドプレート38の複数の第2ガイドGb2のうち1つの第2ガイドGb2につながっている。第1エンドプレート34の各々の第2ガイドGa2は、対応する一以上の空隙領域3bを介して第2エンドプレート38の複数の第1ガイドGb1のうち1つの第1ガイドGb1につながっている。
本変形例においても、永久磁石33を、直接、冷却することができるため、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
本変形例においても、永久磁石33を、直接、冷却することができるため、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態及び変形例を説明したが、上記の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記の新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記の実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…回転電機、2…固定子、3…回転子、21…固定子鉄心、22…コイル、
31…回転軸、32…回転子鉄心、32a…電磁鋼板、32s1…第1側面、
32s2…第2側面、33…永久磁石、34…第1エンドプレート、P1…第1板部、
h1…第1貫通孔、38…第2エンドプレート、P2…第2板部、h2…第2貫通孔、
Ga,Ga1,Ga2,Gb,Gb1,Gb2,…ガイド、OP1,OP2…開口、
40…磁極、45…磁極間部、321…埋め込み孔、3a…装填領域、3b…空隙領域、
3b1…第1空隙領域、3b2…第2空隙領域、A1…d軸、A2…q軸、C…中心軸、
R1…第1回転方向、R2…第2回転方向。
31…回転軸、32…回転子鉄心、32a…電磁鋼板、32s1…第1側面、
32s2…第2側面、33…永久磁石、34…第1エンドプレート、P1…第1板部、
h1…第1貫通孔、38…第2エンドプレート、P2…第2板部、h2…第2貫通孔、
Ga,Ga1,Ga2,Gb,Gb1,Gb2,…ガイド、OP1,OP2…開口、
40…磁極、45…磁極間部、321…埋め込み孔、3a…装填領域、3b…空隙領域、
3b1…第1空隙領域、3b2…第2空隙領域、A1…d軸、A2…q軸、C…中心軸、
R1…第1回転方向、R2…第2回転方向。
Claims (6)
- 固定子鉄心およびコイルを有する固定子と、
中心軸と、第1側面と、前記中心軸に平行な方向において前記第1側面とは反対側の第2側面と、を有する回転子鉄心と、前記回転子鉄心に埋設された複数の永久磁石と、前記第1側面及び前記複数の永久磁石と対向し前記第1側面及び前記複数の永久磁石を覆った第1エンドプレートと、を有し、前記中心軸の回りで前記固定子に対して回転自在に設けられた回転子と、を備え、
前記回転子鉄心は、それぞれ前記第1側面から前記第2側面まで前記回転子鉄心を貫通し前記複数の永久磁石のうち対応する永久磁石が装填された複数の埋め込み孔を有し、
各々の前記埋め込み孔は、前記永久磁石が装填された装填領域と、前記埋め込み孔の全長にわたって延在し前記装填領域から連続して設けられ前記永久磁石を露出させる空隙領域と、を含み、
前記第1エンドプレートは、それぞれ前記複数の埋め込み孔の複数の空隙領域のうち対応する一以上の空隙領域につながる複数のガイドを有し、
前記第1エンドプレートの前記複数のガイドは、前記回転子が第1回転方向に回転する際にガスを前記回転子の内部に取込む第1開口を含み前記第1開口から供給されるガスを前記空隙領域に導入する第1ガイドを有している、
回転電機。 - 前記第1エンドプレートは、それぞれ前記一以上の空隙領域と前記複数のガイドのうち対応する1つのガイドとにつながる複数の第1貫通孔を含み前記第1側面と対向する第1板部をさらに有し、
前記第1ガイドは、前記回転子鉄心とは反対側に前記第1板部から突出し、
前記第1開口は、前記第1回転方向に向かって開口している、
請求項1に記載の回転電機。 - 前記複数の永久磁石は、前記中心軸を中心とする円周方向に並べられ複数の磁極を形成し、
前記複数の埋め込み孔のうち各々の前記磁極の中心を通る磁極中心軸の両側に設けられた2つの埋め込み孔は、それぞれ前記磁極中心軸側に位置した第1空隙領域と、前記第1空隙領域より前記回転子鉄心の外周側に位置し前記永久磁石の磁化方向と直交する方向において前記装填領域を挟んで前記第1空隙領域と向かい合う第2空隙領域と、を含み、
前記2つの埋め込み孔の前記第1空隙領域は、互いに隣接して対向し、
前記第1ガイドは、
前記2つの埋め込み孔の両方の前記第1空隙領域につながり、又は、
各々の前記埋め込み孔の前記第2空隙領域につながっている、
請求項1に記載の回転電機。 - 前記回転子は、前記第2側面及び前記複数の永久磁石と対向し前記第2側面及び前記複数の永久磁石を覆った第2エンドプレートをさらに有し、
前記第2エンドプレートは、それぞれ前記複数の埋め込み孔の複数の空隙領域のうち対応する一以上の空隙領域につながる複数のガイドを有し、
前記第2エンドプレートの前記複数のガイドは、前記回転子が第1回転方向に回転する際に前記空隙領域から供給されるガスを前記回転子の外部に排出する第2開口を含む第2ガイドを有している、
請求項1に記載の回転電機。 - 前記第2エンドプレートは、それぞれ前記一以上の空隙領域と前記第2エンドプレートの前記複数のガイドのうち対応する1つのガイドとにつながる複数の第2貫通孔を含み前記第2側面と対向する第2板部をさらに有し、
前記第2ガイドは、前記回転子鉄心とは反対側に前記第2板部から突出し、
前記第2開口は、前記第1回転方向と逆の第2回転方向に開口している、
請求項4に記載の回転電機。 - 前記回転子は、前記第2側面及び前記複数の永久磁石と対向し前記第2側面及び前記複数の永久磁石を覆った第2エンドプレートをさらに有し、
前記第2エンドプレートは、それぞれ前記複数の埋め込み孔の複数の空隙領域のうち対応する一以上の空隙領域につながる複数のガイドを有し、
前記第1エンドプレート及び前記第2エンドプレートは、それぞれ、前記第1ガイドと同様に構成された複数の第1ガイドと、前記回転子が前記第1回転方向に回転する際に前記空隙領域から供給されるガスを前記回転子の外部に排出する第2開口を含む複数の第2ガイドと、を有し、
前記第1エンドプレートの各々の前記第1ガイドは、前記対応する一以上の空隙領域を介して前記第2エンドプレートの前記複数の第2ガイドのうち1つの第2ガイドにつながり、
前記第1エンドプレートの各々の前記第2ガイドは、前記対応する一以上の空隙領域を介して前記第2エンドプレートの前記複数の第1ガイドのうち1つの第1ガイドにつながっている、
請求項1に記載の回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018048518A JP2019161954A (ja) | 2018-03-15 | 2018-03-15 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018048518A JP2019161954A (ja) | 2018-03-15 | 2018-03-15 | 回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019161954A true JP2019161954A (ja) | 2019-09-19 |
Family
ID=67996574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018048518A Pending JP2019161954A (ja) | 2018-03-15 | 2018-03-15 | 回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019161954A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024022812A1 (de) * | 2022-07-29 | 2024-02-01 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Stirnflächen-statorblech für einen statorkörper eines stators einer elektrischen maschine |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02219447A (ja) * | 1989-02-17 | 1990-09-03 | Hitachi Ltd | スタータの電機子 |
JP2017192273A (ja) * | 2016-04-15 | 2017-10-19 | 株式会社デンソー | 回転電機 |
-
2018
- 2018-03-15 JP JP2018048518A patent/JP2019161954A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02219447A (ja) * | 1989-02-17 | 1990-09-03 | Hitachi Ltd | スタータの電機子 |
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