JP2019160907A - 回路部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い放熱性を有する回路部品(MID)を提供する。【解決手段】回路部品であって、金属部材と、前記金属部材上に形成されている短絡防止層と、前記短絡防止層上に形成されている樹脂層と、前記樹脂層上に形成されており、メッキ膜を含む回路パターンと、前記樹脂層上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続する実装部品とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂層に回路パターンが形成され、実装部品が実装された回路部品に関する。
近年、MID(Molded Interconnected Device)が、スマートフォン等で実用化されており、今後、自動車分野での応用拡大が期待されている。MIDは、樹脂成形体の表面に金属膜で回路を形成したデバイスであり、製品の軽量化、薄肉化及び部品点数削減に貢献できる。
発光ダイオード(LED)が実装されたMIDも提案されている。LEDは、通電により発熱するため背面からの排熱が必要であり、MIDの放熱性を高めることが重要となる。特許文献1では、MIDと金属製の放熱材料とを一体化した複合部品が提案されている。また、特許文献1のMIDでは、メッキ膜により回路パターンを形成している。
特許第3443872号公報
しかし、近年、電子機器は高性能化及び小型化し、これに用いられるMIDも高密度、高機能化が進み、より高い放熱性が要求されている。本発明は、これらの課題を解決するものであり、高い放熱性を有する回路部品(MID)を提供する。
本発明に従えば、回路部品であって、金属部材と、前記金属部材上に形成されている短絡防止層と、前記短絡防止層上に形成されている樹脂層と、前記樹脂層上に形成されており、メッキ膜を含む回路パターンと、前記樹脂層上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続する実装部品とを有することを特徴とする回路部品が提供される。
前記短絡防止層が、セラミックスを含んでもよく、前記セラミックスが、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、イットリア及びジルコニアからなる群から選択される1つであってもよい。また、前記短絡防止層が、レーザー光照射により凹凸が形成され難い無機化合物、又は前記レーザー光を透過させる無機化合物により形成されていてもよい。前記短絡防止層の膜厚が、1μm〜100μmであってもよく、また、前記金属部材の前記短絡防止層が形成されている面の表面粗さRzより小さくてもよい。前記短絡防止層の熱伝導率が、前記金属部材の熱伝導率より低く、前記樹脂層の熱伝導率より高くてもよい。
前記樹脂層が、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂を含んでもよく、前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であってもよい。前記樹脂層が、絶縁性熱伝導フィラーを含んでもよい。前記実装部品と対向する前記樹脂層の表面と、前記短絡防止層との間の距離が、10μm〜500μmであってもよい。前記実装部品と対向する前記樹脂層の表面に、前記回路パターンを構成する前記メッキ膜が形成されており、前記実装部品と対向する前記樹脂層の表面に形成されている前記メッキ膜と、前記短絡防止層との間の距離が、0μm〜100μmであってもよい。
前記樹脂層上に溝が形成されており、前記溝内に、前記回路パターンを構成するメッキ膜が形成されており、前記メッキ膜の厚さは前記溝の深さより小さく、前記実装部品は、前記溝を跨いで配置されており、前記溝内に、前記メッキ膜と前記実装部品とを電気的に接続するハンダを有してもよい。前記樹脂層上において、前記実装部品は前記溝の両側の接地面に当接していてもよい。前記溝は、前記樹脂層上において、前記実装部品と対向する領域から、前記領域の外に延びていてもよい。前記金属部材の前記短絡防止層が形成されている面の表面粗さRzが、10μm〜500μmであってもよく、また、前記絶縁性熱伝導フィラーの最大粒子径より大きくてもよい。
前記樹脂層は、その表面に、前記実装部品に隣接して配置される凸部を有してもよく、前記凸部は、前記実装部品の周囲を囲んでいてもよい。前記実装部品がLEDであってもよい。
高い放熱性を有する回路部品(MID)を提供する。
図1(a)は、実施形態の回路部品の上面模式図であり、図1(b)は、図1(a)のB1‐B1線断面模式図である。 図2は、図1(b)に示す回路部品の一部拡大図である。 図3(a)は、実施形態の回路部品における、ハンダの溶解前(ハンダリフロー前)の実装部品周辺の様子を示す断面模式図であり、図3(b)は、ハンダの溶解後(ハンダリフロー後)の実装部品周辺の様子を示す断面模式図である。 図4(a)は、実施形態の回路部品に用いる金属部材の断面模式図であり、図4(b)は、表面に短絡防止層を形成した金属部材の断面模式図である。 図5(a)は、実施形態の回路部品の製造途中の構造を示す上面模式図であり、図5(b)は、図5(a)のB5‐B5線断面模式図である。 図6(a)は、実施形態の回路部品の製造途中の構造を示す別の上面模式図であり、図6(b)は、図6(a)のB6‐B6線断面模式図である。 図7(a)は、実施形態の変形例の回路部品における、ハンダの溶解前(ハンダリフロー前)の実装部品周辺の様子を示す断面模式図であり、図7(b)は、ハンダの溶解後(ハンダリフロー後)の実装部品周辺の様子を示す断面模式図である。 図8(a)は、樹脂層の実装領域に溝を有さない回路部品における、ハンダの溶解前(ハンダリフロー前)の実装部品周辺の様子を示す断面模式図であり、図8(b)は、ハンダの溶解後(ハンダリフロー後)の実装部品周辺の様子を示す断面模式図である。
[回路部品]
図1(a)、(b)及び図2に示す回路部品100について説明する。回路部品100は、金属部材50と、短絡防止層60と、樹脂層10と、メッキ膜21を含む回路パターン20と、実装部品30とを含む。短絡防止層60と樹脂層10は、この順で金属部材50上に形成されている。メッキ膜21を含む回路パターン20は、樹脂層10のレーザー光により粗化された部分に形成されている。実装部品30は、樹脂層10上に実装されており、回路パターン20と電気的に接続している。樹脂層10の実装部品30が実装されている面を実装面10aとする。
金属部材50は、樹脂層10に実装される実装部品30が発する熱を放熱する。したがって、金属部材50には放熱性のある金属を用いることが好ましく、例えば、鉄、銅、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ステンレス鋼(SUS)等を用いることができる。中でも、軽量化、放熱性及びコストの観点から、マグネシウム、アルミニウムを用いることが好ましい。これらの金属は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。金属部材50の熱伝導率は、例えば、80〜300W/m・Kである。本実施形態においては、ダイカストによって成形したアルミ合金の放熱フィンを用いる。
金属部材50の短絡防止層60が形成されている面50aは、放熱効率を高めるために、粗化されて凹凸が形成されていることが好ましい。面50aの表面粗さRzは、樹脂層10が含有する絶縁性熱伝導フィラーの最大粒子径より大きいことが好ましく、例えば、10μm〜500μmであり、好ましくは30μm〜200μmであり、より好ましくは、50μm〜100μmである。表面粗さRzは、顕微鏡を用いた面50aの表面観察、断面観察等により求められる。
短絡防止層60は、金属部材50の面50a上に形成されている。短絡防止層60は、樹脂層10よりもレーザー光により切削され難いとう性質を有する。これにより、レーザー光により粗化された部分に形成されるメッキ膜21と、金属部材50との短絡を防止できる。短絡防止層60は、レーザー光により発生する熱によるダメージ(劣化)を低減するために、耐熱性を有する緻密な層であるか、又はレーザー光の吸収率が低い(レーザー光の透過率が高い)ことが好ましい。ここで、レーザー光とは、メッキ膜21の密着強度向上のために、樹脂層10の粗化に用いるレーザー光であり、例えば、波長1064〜1094nmのYV0レーザーやファイバーレーザーである。
短絡防止層60は、樹脂層10と共に回路パターン20と金属部材50とを絶縁させて短絡を防止するため、絶縁性を有する。この絶縁性の程度は、回路部品100の用途(アプリケーション)にもよるが、例えば、500V電圧の印加により5000MΩ以上の抵抗を有することが好ましい。
また、短絡防止層60は、回路部品100の放熱性を高めるため、高い熱伝導率を有することが好ましい。このように、短絡防止層60は、絶縁性と高い熱伝導率とを併せ持つ、絶縁熱伝導層(絶縁放熱層)であることが好ましい。短絡防止層60の熱伝導率は、例えば、5〜150W/m・Kである。また、樹脂層10上の実装部品30の発する熱を効率的に金属部材50へ逃すため、短絡防止層60の熱伝導率は、金属部材50の熱伝導率より低く、樹脂層10の熱伝導率より高いことが好ましい。
短絡防止層60は、レーザー光照射により凹凸が形成され難い無機化合物、又はレーザー光を透過させる(吸収しない)無機化合物から形成されていることが好ましい。そのような無機化合物としては、例えば、セラミックス、又は、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、酸化グラフェン等の炭素材料を含む。セラミックスとしては、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、イットリア、ジルコニア、二酸化チタン、二酸化珪素、粘土鉱物等が挙げられ、中でも、低コストで緻密な薄膜を形成し易いイットリアやアルミナが好ましい。これらのセラミックスは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
短絡防止層60の膜厚は、例えば、1μm〜100μmであり、好ましくは、5μm〜20μmであり、より好ましくは、5μm〜10μmである。また、短絡防止層60は、金属部材50の面50aの凹凸を埋めてしまわない程度の膜厚とすることが好ましい。また、短絡防止層60の樹脂層10が形成される面60aは、金属部材50の面50aの凹凸を反映して、面50aと同等程度の表面粗さRzであることが好ましい。したがって、短絡防止層60の膜厚は、表面50aの表面粗さRzより小さいことが好ましい。これにより、短絡防止層60と樹脂層10との密着強度を高められる。
尚、短絡防止層60は、その熱伝導率が比較的低い1W/mK程度であっても、レーザー光の吸収率が低ければ(レーザー光の透過率が高ければ)、レーザー光により切削され難いため、メッキ膜21と金属部材50との短絡を十分に防止できる。このような材料としては、例えば、二酸化珪素が挙げられる。但し、短絡防止層60の熱伝導率が比較的低い場合は、放熱性向上のため、短絡防止層60の膜厚を0.5〜10μm程度に薄くすることが好ましい。
樹脂層10は、短絡防止層60の面60a上に形成されている。樹脂層10は、短絡防止層60と共に回路パターン20と金属部材50とを絶縁させて短絡を防止するため、絶縁性を有する。この絶縁性の程度は、回路部品100の用途(アプリケーション)にもよるが、500V電圧の印加により5000MΩ以上の抵抗を有することが望ましい。また、回路部品100の放熱性を高めるため、ある程度の熱伝導率を有する。このように、樹脂層10は、絶縁性とある程度の熱伝導率とを併せ持つ、絶縁放熱樹脂層である。樹脂層10の熱伝導率は、例えば、1〜5W/m・Kである。
樹脂層10は、樹脂を含む。本実施形態では、実装部品30がハンダ付けにより樹脂層10に実装される。このため、樹脂層10に用いる樹脂は、ハンダリフロー耐性を有する耐熱性のある高融点の樹脂が好ましい。樹脂層10に用いる樹脂の融点は、260℃以上であることが好ましく、290℃以上であることがより好ましい。尚、実装部品30の実装に、低温ハンダを用いる場合はこの限りではない。
樹脂層10に用いる樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、紫外線硬化性樹脂を用いることができる。中でも、薄く成形することが容易であり、成形精度が高く、更に硬化後は高耐熱性及び高密度を有する熱硬化樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱樹脂を用いることができ、中でもエポキシ樹脂が好ましい。光硬化性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、6Tナイロン(6TPA)、9Tナイロン(9TPA)、10Tナイロン(10TPA)、12Tナイロン(12TPA)、MXD6ナイロン(MXDPA)等の芳香族ポリアミド及びこれらのアロイ材料、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニルスルホン(PPSU)等を用いることができる。これらの熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の樹脂層10は、絶縁性熱伝導フィラーを含んでもよい。絶縁性熱伝導フィラーとは、ここでは、熱伝導率1W/m・K以上のフィラーであり、カーボン等の導電性の放熱材料は除外される。絶縁性熱伝導フィラーとしては、例えば、高熱伝導率の無機粉末である、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等のセラミックス粉が挙げられる。フィラー同士の接触率を高めて熱伝達性を高めるために、ワラストナイト等の棒状、タルクや窒化ホウ素等の板状のフィラーを混合してもよい。これらの絶縁性熱伝導フィラーは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
絶縁性熱伝導フィラーの粒径(粒子サイズ)は、例えば、比較的安価なセラミック粒子を用いる場合、30μm〜100μmが好ましい。また、樹脂層10の厚さd1を薄くする場合には、絶縁性熱伝導フィラーの粒径は、30μm〜50μmが好ましい。また、放熱性向上のため、絶縁性熱伝導フィラーの粒径は、金属部材50の面50aの表面粗さRzより小さい方が好ましい。絶縁性熱伝導フィラーの粒径が面50aの表面粗さRzより小さいと、より多くの絶縁性熱伝導フィラーが、面50aと同等の表面粗さを有する短絡防止層60の面60aの凹部内に存在できる。これにより、実装部品30が発する熱を、絶縁性熱伝導フィラー及び短絡防止層60を介して、金属部材50へ逃がし易くなり、回路部品100の放熱性が向上する。
絶縁性熱伝導フィラーは、樹脂層10中に例えば、10重量%〜90重量%含まれ、30重量%〜80重量%含まれることが好ましい。絶縁性熱伝導フィラーの配合量が上記範囲内であると、本実施形態の回路部品100は、十分な放熱性を得られる。
樹脂層10は、更に、その強度を制御するために、ガラス繊維、チタン酸カルシウム等の棒状又は針状のフィラーを含んでもよい。また、樹脂層10は、必要に応じて、樹脂成形体に添加される汎用の各種添加剤を含んでもよい。尚、これ以降、樹脂層10を構成する樹脂、絶縁性熱伝導フィラー等を全て含む材料を「樹脂材料」と記載する場合がある。
図2に示すように、実装部品30の底面30bと対向する樹脂層10の表面(実装領域12)と、短絡防止層60との間の距離を距離d1とする。実装部品30と対向する樹脂層10の表面(実装領域12)に形成されているメッキ膜21と、短絡防止層60との間の距離を距離d2とする。回路部品100において、樹脂層10の厚さは、回路部品100の用途に応じて適宜決定できるが、樹脂層10の厚さが薄いほど、回路部品100の放熱性は向上する傾向がある。特に、発熱源となる実装部品30が実装されている部分の厚さ、即ち、図2に示す距離d1が小さければ、結果として、距離d2が小さくなり、回路部品100の放熱性は向上する。一方で、距離d1が小さ過ぎると、樹脂層10の成形において、樹脂が流動性し難くなり生産性が低下する。これらの観点から、距離d1は、例えば、10μm〜500μmであり、好ましくは、30μm〜300μmであり、より好ましくは、50〜150μmである。また、距離d2が小さければ、回路部品100の放熱性は向上するが、距離d2が小さ過ぎると、メッキ膜21と金属部材50とが短絡する虞がある。但し、短絡防止層60が、例えば、レーザー光を吸収しない等の性質を有し、レーザー光照射により非常に劣化し難い場合は、距離d2=0、即ち、メッキ膜21と短絡防止層60とが接触してもよい。短絡防止層60は絶縁性であるため、d2=0であっても、メッキ膜21と金属部材50とは短絡しない。これらの観点から、距離d2は、例えば、0μm〜100μmであり、好ましくは、5μm〜50μmであり、より好ましくは、5μm〜30μmである。
ここで、距離d1、d2は、樹脂層10の表面(実装面10a)の垂線m(図1(b)参照)方向の距離である。また、図2に示すように、短絡防止層60の面60aやメッキ膜21の下面(溝13の底)が平坦でなく凹凸を有する場合、実装面10aと面60aとの間の距離、溝13の底と面60aとの間の距離は変動する。このような場合、距離d1、d2は、これらの距離の平均値を意味する。尚、本実施形態においては、樹脂層10の厚さは、ほぼ一定であるので、距離d1は、樹脂層10の厚さd1(図1参照)でもある。
回路パターン20は、樹脂層10の実装面10aにメッキ膜21により形成されている。回路パターン20は、絶縁体である樹脂層10上に形成されるため、無電解メッキにより形成されることが好ましい。したがって、回路パターン20は、例えば、無電解ニッケルリンメッキ膜、無電解銅メッキ膜、無電解ニッケルメッキ膜等の無電解メッキ膜を含んでもよく、中でも、無電解ニッケルリンメッキ膜を含むことが好ましい。樹脂層10上の無電解メッキ膜の上に、更に、他の種類の無電解メッキ膜や電解メッキ膜を積層して、回路パターン20を形成してもよい。メッキ膜21の総厚さを厚くすることで回路パターン20の電気抵抗を小さくできる。電気抵抗を下げる観点から、回路パターン20は、無電解銅メッキ膜、電解銅メッキ膜、電解ニッケルメッキ膜等を含むことが好ましい。また、メッキ膜のハンダの濡れ性を向上させるために、金、銀、錫等のメッキ膜を回路パターン20の最表面に形成してもよい。
尚、回路パターン20の最表面に金メッキ膜を設けると、ハンダの濡れ性が向上すると共に、回路パターン20の腐食を防止できる。しかし、回路パターン20の最表面全面に金メッキ膜を設けるとコストが上昇する。コスト上昇を抑制しつつ回路パターン20の腐食を防止するため、実装面10aにおいて、実装部品30がハンダ付けされる領域(実装領域12)以外をレジストで覆い、実装領域12に形成される回路パターン20の最表面のみに金メッキ膜を形成してもよい。実装領域12では、金メッキ膜によりハンダの濡れ性が向上すると共に回路パターン20の腐食が抑制され、実装領域12以外の部分では、安価なレジストにより回路パターン20の腐食が抑制される。
また、本実施形態では、回路パターン20は、レーザー光照射等により粗化された粗化部分(レーザー描画部分)に形成されている。これにより、回路パターン20を構成するメッキ膜21と樹脂層10との密着強度が向上する。
実装部品30は、実装面10aに、底面30bを対向させて実装されている。実装面10aにおいて、底面30bが対向する領域が実装領域12である。実装部品30と回路パターン20とは、ハンダ40により電気的に接続される。ハンダ40は、特に限定されず、汎用のものを用いることができる。実装部品30は、通電により熱を発生して発熱源となる。
実装部品30は任意のものを用いることができ、例えば、LED(発光ダイオード)、パワーモジュール、IC(集積回路)、熱抵抗等が挙げられる。本実施形態では、直列接続された複数(4個)のLEDを実装部品30として用いる(図1(a)及び(b))。本実施形態では、実装部品(LED)30の電極31と回路パターン20とが、ハンダ40を介して接続する。尚、実装面10a上に実装する実装部品30の個数は任意であり、回路部品100の用途に応じて、適宜決定できる。
図2に示すように、実装面10aにおいて、少なくとも実装領域12に溝13が形成されている。実装部品30は、溝13を跨いで配置され、実装領域12における、溝13の両側の接地面14と接触する。接地面14によって、実装部品30の高さ方向の位置決めが行なわれる。即ち、実装部品30は、接地面14により、実装面10aの垂直方向における位置が決定される。溝13の数は任意であり、1本であっても、複数本であってもよく、実装部品30の大きさ等に合わせて適宜決定できる。本実施形態では、実装領域12に、2本の溝13a、13bを設ける。これより、3つの接地面14a、14b、14cが形成される。2つの溝13a及び13bに挟まれる、接地面14bを有する壁16は、溝13a及び13b内にそれぞれ形成されるメッキ膜21の短絡を防止する効果もある。
接地面14a、14b、14cのそれぞれは、水平であり、3つの接地面14a、14b、14cの高さ(実装面10aに垂直な方向における位置)は同一である。本実施形態において、接地面14a、14b、14cは、実装面10a内の領域であり、実装面10aと同一の水平面内に存在する。溝13は、実装領域12のみに形成されていてもよいし、実装領域12から実装領域外に延びていてもよい。本実施形態では、図1(a)に示すように、実装面10aにおいて、溝13は実装領域12から実装領域12の外、即ち、実装部品30の底面30bと対向していない領域に延びている。
図2に示すように、溝13a、13b内には、回路パターン20の一部を構成するメッキ膜21が形成されており、溝13a、13b内のメッキ膜21の厚さは溝13a、13bの深さより小さい。即ち、メッキ膜21は、溝13a、13b内に収まっており、メッキ膜21の表面21aは、溝13a、13bから突出していない。溝13a、13b内のメッキ膜21は、溝13a、13bの上に溝13a、13bを跨ぐように配置されている実装部品30と直接接触していない。溝13a、13b内のメッキ膜21と、実装部品30とは、ハンダ40によって電気的に接続される。
溝13の大きさは特に制限されず、実装部品30の大きさ等に応じて適宜設定できる。溝13の深さは、例えば、30μm〜300μm、50μm〜200μmであり、溝13の幅は、例えば、0.1mm〜5.0mm、0.5mm〜1.0mmである。溝13内に形成されるメッキ膜21の厚さは、例えば、5μm〜100μm、10μm〜80μmである。メッキ膜の表面21aと接地面14との距離は、例えば、5μm〜50μm、10μm〜30μmである。溝13の深さ及び幅、メッキ膜21の厚さ、メッキ膜の表面21aと接地面14との距離が一定でない(変動する場合)は、これらの平均値が上記範囲内であることが好ましい。尚、本実施形態では、詳細は後述するが、樹脂層10の成形と同時に実装面10aに溝13を形成し(図5参照)、その後、メッキ膜21が形成される溝13の底をレーザー光照射により粗化する。レーザー光により切削されるため、溝13の深さは、成形時よりも粗化した分だけ深くなる。したがって、本実施形態において、溝13の深さとは、溝13の成形時の深さと、レーザー光の切削の深さとの合計である。
以上説明した本実施形態の回路部品100では、金属部材50上に短絡防止層60を設けることで、以下に説明するように、回路部品100の放熱性を向上させることができる。
本実施形態では、図2に示す、メッキ膜21と短絡防止層60との間の距離d2が小さい程、回路部品100の放熱性が向上する。一方で、メッキ膜21は、樹脂層10において、レーザー光等により粗化された部分に形成されている。粗化部分では、樹脂層10中のボイドと粗化部分との結合、樹脂層10中のフィラーの欠落等により、回路パターン20(メッキ膜21)と金属部材50とが短絡する虞がある。そして、距離d2が小さい程、メッキ膜21と金属部材50とが短絡し易くなる。これらの課題を解決するため、本実施形態では、金属部材50上に短絡防止層60を設ける。短絡防止層60は、樹脂層10よりもレーザー光により切削され難いため、d2を小さくしても、メッキ膜21と金属部材50との短絡を防げる。これにより、回路部品100の放熱性を向上させることができる。
また、短絡防止層60の熱伝導率は、金属部材50の熱伝導率より低く、樹脂層10の熱伝導率より高い方が好ましい。これにより、樹脂層10上の実装部品30の発する熱を短絡防止層60を介して効率的に金属部材50へ逃すことができ、回路部品100の放熱性が向上する。
また、本実施形態の回路部品100では、金属部材50上に短絡防止層60を設けることで、回路部品100のコストを削減できる。回路部品100の放熱性が改善するため、本実施形態では、樹脂層10の熱伝導率が多少低くとも、例えば、1〜5W/m・K程度であっても、回路部品全体としては、十分な放熱性を得られる。一般に、熱伝導率が高い樹脂材料は高価である。樹脂層10を熱伝導率の比較的低い樹脂材料で形成することで、回路部品100のコストを低減できる。
また、本実施形態の回路部品100では、金属部材50上に短絡防止層60を設けることで、樹脂層10の生産性も向上する。一般に、熱伝導率が高い樹脂材料は、絶縁性熱伝導フィラーの含有率が高いため、硬化速度が遅く、成形時の流動性も低い。このため、熱伝導率が高い樹脂材料を用いると、樹脂層10の生産性が低くなる。更に、金属部材50の面50aの表面粗さが大きい場合、樹脂層10の金属部材50側の転写面積が増大し、成形時に高温の樹脂材料が急冷却される。これにより、成形時の樹脂材料の流動性は、更に低下する。しかし、本実施形態では、熱伝導率の比較的低い樹脂材料、即ち、絶縁性熱伝導フィラーの含有率が比較的低い樹脂材料を用いることができるため、成形時の流動性を改善でき、硬化速度を速めることができる。更に、金属部材50上に短絡防止層60を設けることで、樹脂材料は熱伝導率の高い金属部材50と直接接触を回避できる。これにより、樹脂材料の急冷却が緩和され、樹脂層10の生産性が更に向上する。
更に、本実施形態の回路部品100では、樹脂層10に実装される実装部品30の実装面10a(基準面)に対する傾きを抑制できる。実装面10a上に複数の実装部品30を実装する場合、複数の実装部品間における高さ方向(実装面10aに垂直な方向)の位置のバラつきも抑制できる。したがって、本実施形態の回路部品100では、実装面10aに対する傾き、高さ方向(実装面10aに垂直な方向)における位置ずれが許容され難い実装部品、又は干渉し易い場所に隣接されて使用される複数の実装部品等を好適に用いることができる。以下に、本実施形態において、実装部品30の実装面10a(基準面)に対する傾きを抑制できるメカニズムを説明する。
回路部品の用途によっては、実装部品30の高さ方向(実装面10aに垂直な方向)の高い位置決め精度が要求される。例えば、複数のLEDを備える自動車ヘッドライトモジュールでは、LEDが基準面に対して傾いていると配光制御が困難となる。しかし、樹脂層10上にメッキ膜21により回路パターン20を形成する場合、レーザー光による粗化深さ及びメッキ膜の厚さを高精度に制御することは困難である。更に、回路パターン20の形成に電解メッキを用いる場合には、電解メッキに用いる電極からの位置のよって、メッキ膜21の厚さにムラが生じる。このように、樹脂層10上にメッキ膜21からなる回路パターン20を形成する場合、メッキ膜21の表面21aの高さは不均一となる。
図3(a)、(b)に、ハンダ40の溶解前後における、実装部品30周辺の様子を模式的に示す。図3(a)、(b)では、メッキ膜21の表面21aの高さが不均一であることを強調して表現している。図3(a)に示すハンダ40の溶解前(ハンダリフロー前)では、表面21aの高さが不均一なメッキ膜21上に、常温のハンダ40を介して実装部品30設置している。このため、実装部品30は実装面10aに対して傾いている。尚、このとき、溝13から突出する量の常温のハンダ40を用いて、ハンダ40と実装部品30とは接触させる。
図3(a)に示す実装部品30をリフロー炉に通し、ハンダリフローを行う。このとき、ハンダ40は溶解し、溶解したハンダ40は、メッキ膜21の表面21a上を溝13の長さ方向に広がる。同時に、溶解したハンダ40の表面張力により、実装部品30を樹脂層10に向う方向(図3(a)に示す矢印方向)に引っ張る力が生じる。ハンダ40に引っ張られた実装部品30の電極31は、溝13a、13bの両側の水平な接地面14a、14b、14cに当接する。これにより、実装部品30の高さ方向の位置決めが正確になされ、その後、ハンダ40が固化して実装部品30は固定される(図3(b))。また、実装面10a上に複数の実装部品30を実装する場合においても、それぞれの実装部品30を位置決めするそれぞれの接地面40の高さ(実装面10aに垂直な方向の位置)を同一にすることで、複数の実装部品30間における高さ方向のバラつきも抑制できる。
ハンダ40が溶解するとき、ハンダ40はメッキ膜21の表面21a上に広がるので、溝13はハンダ40が設置される領域より長く又は広く形成されることが好ましい。溝13は、実装領域12から実装領域12の外の領域に延びていてもよい。この場合、ハンダ40は実装領域12の外側まで広がる場合もある。
本実施形態との比較のため、図8(a)、(b)に、実装領域12に溝13及び接地面14を有さない樹脂層80に実装した実装部品30を示す。図8(a)に示すハンダリフロー前において、メッキ膜の表面21aの高さが不均一であるため、実装部品30は実装面80aに対して傾いている。しかし、ハンダリフローを行っても、樹脂層80が溝13及び接地面14を有さないため、実装部品30の傾きは補正されることなく固化される(図8(b))。
尚、以上説明した本実施形態において、回路パターン20は、図1(a)、(b)に示すように、板状の樹脂層10の実装面10aのみに形成されているが、本実施形態は、これに限定されない。樹脂層10は板状に限定されず、回路部品100の用途に応じた任意の形状とすることができる。そして回路パターン20は、樹脂層10の複数の面に亘って、又は球面等を含む立体形状の面に沿って立体的に形成されてもよい。回路パターン20が、樹脂層10の複数の面に亘って、又は球面等を含む立体形状の表面に沿って立体的に形成される場合、回路部品100は三次元成形回路部品として機能する。
[回路部品の製造方法]
回路部品100の製造方法について説明する。まず、金属部材50を用意する(図4(a))。金属部材50は、市販品の金属板、放熱フィン等であってもよいし、ダイカストにより任意の形状に成形したものであってもよい。金属部材50の樹脂層10と接続する面50aの表面粗さRzは、例えば10μm〜500μmであることが好ましい。所望の表面粗さとなるように、例えば、レーザー光照射等により、面50aを粗化して凹凸を形成してもよい。
次に、金属部材50の面50aに、短絡防止層60を形成する(図4(b))。短絡防止層60の形成方法は特に限定されないが、例えば、真空蒸着、イオンプレーティング等の物理的蒸着法(PVD)、プラズマCVD等の化学的蒸着法(CVD)、エアロゾルディポジション(AD)法、スパッタリング、溶射法、コールドスプレー法、ウォームスプレー法等を用いることができる。中でも、低コストで、粗化された複雑形状を有する面50a上に緻密な薄膜を形成できるPVD、AD法等が適している。
次に、短絡防止層60の面60aに樹脂層10を形成する。例えば、樹脂層10はインサート成形(一体成形)によって形成してもよい。具体的には、短絡防止層60が形成された金属部材50を先に金型内に配置し、その金型の空き部分に樹脂材料を射出充填する。これにより、短絡防止層60が形成された金属部材50と、樹脂層10とが一体に成形される。インサート成形としては、射出成形、トランスファー成形等を用いることができる。このように、樹脂層10と、その表面に短絡防止層60が形成された金属部材50とは、一体成形した一体成形体であってもよい。ここで、一体成形体とは、別個に作成された金属部材50と樹脂層10とを接着や接合(二次接着や機械的接合)するのではなく、樹脂層10の成形時に金属部材50と接合する加工(典型的にはインサート成形)により製造したものを意味する。また、金型に溝13に対応する凸部を設けておき、樹脂層10の成形と同時に溝13を成形することが好ましい(図5(a)及び(b))。
次に、樹脂層10の実装面10aを含む表面に、回路パターン20を形成する。回路パターン20の一部は、溝13内に形成される。回路パターン20を形成する方法は、特に限定されず、汎用の方法を用いることができる。例えば、実装面10a全体にメッキ膜を形成し、メッキ膜にフォトレジストでパターニングし、エッチングにより回路パターン以外の部分のメッキ膜を除去する方法、回路パターンを形成したい部分にレーザー光を照射して樹脂層を粗化し、レーザー光照射部分のみにメッキ膜を形成する方法等が挙げられる。
本実施形態では、以下に説明する方法により回路パターン20を形成する。まず、樹脂層10の表面に、触媒活性妨害層(不図示)を形成する。次に、触媒活性妨害層が形成された樹脂層10の実装面10aの無電解メッキ膜を形成する部分、即ち、回路パターン20を形成する部分をレーザー描画する。これにより、実装面10a上にレーザー描画部分が形成される。このとき、回路パターン20が形成される溝13内もレーザー描画する。次に、レーザー描画した樹脂層10の表面に無電解メッキ触媒を付与し、そして、無電解メッキ液を接触させる。触媒活性妨害層は、その上に付与される無電解メッキ触媒の触媒活性を妨げる(妨害する)。このため、触媒活性妨害層上では、無電解メッキ膜の生成が抑制される。一方、レーザー描画部分は、触媒活性妨害層が除去されるため、無電解メッキ膜が生成する。これにより、レーザー描画部分に無電解メッキ膜21による回路パターン20が形成される(図6(a)及び(b))。
触媒活性妨害層は、触媒活性を妨害する樹脂(触媒失活剤)を用いて形成できる。触媒失活剤としては、側鎖にアミド基及びジチオカルバメート基を有するポリマーが好ましい。側鎖のアミド基及びジチオカルバメート基が無電解メッキ触媒となる金属イオンに作用し、触媒能を発揮することを妨げると推測される。また、触媒失活剤は、デンドリマー、ハイパーブランチポリマー等のデンドリティックポリマーが好ましい。触媒失活剤としては、例えば、特開2017‐160518号公報に開示されるポリマーを用いることができ、また、同特許公開公報に開示される方法により、樹脂層10の表面に妨害層を形成できる。
レーザー描画に用いるレーザー光及びレーザー描画方法は、特に限定されず、汎用のレーザー光及びレーザー描画方法を適宜選択して用いることができる。レーザー描画部分では、触媒活性妨害層(不図示)が除去されると共に、樹脂層10の表面が粗化される。これにより、レーザー描画部分に無電解メッキ触媒が吸着し易くなる。また、溝13内がレーザー描画されることにより切削され、切削された分、溝13の深さが成形時より深くなる。
無電解メッキ触媒は、特に限定されず、汎用のものを適宜選択して用いることができる。また、無電解メッキ触媒として、例えば、特開2017−036486号公報に開示されている塩化パラジウム等の金属塩を含むメッキ触媒液を用いてもよい。無電解メッキ触媒として金属塩を含むメッキ触媒液を用いる場合、樹脂層10にメッキ触媒液を付与する前に、無電解メッキ触媒の吸着を促進する前処理液を樹脂層10に付与してもよい。前処理液としては、例えば、ポリエチレンイミン等の窒素含有ポリマーを含む水溶液を用いることができる。
無電解メッキ液及び無電解メッキ方法は、特に限定されず、汎用の無電解メッキ液及び無電解メッキ方法を適宜選択して用いることができる。無電解メッキ液は、例えば、次亜リン酸ナトリウム、ホルマリン等の還元剤を含有する。無電解メッキ液としては、無電解ニッケルメッキ液、無電解ニッケルリンメッキ液、無電解銅メッキ液、無電解パラジウムメッキ液等を用いることができ、中でも無電解メッキ触媒(金属イオン)の還元効果の高い次亜リン酸ナトリウムを還元剤として含み、メッキ液が安定な無電解ニッケルメッキ液(無電解ニッケルリンメッキ液)が好ましい。回路パターン20の形成においては、無電解メッキ膜の上に、更に、他の種類の無電解メッキ膜や電解メッキ膜を積層してもよい。また、溝13内において、メッキ膜21の厚さは、溝13の深さより小さくなるよう制御される。即ち、メッキ膜21の表面21aが接地面14に届かないように制御される(図6(b))。
尚、上述のように、コスト上昇を抑制しつつ回路パターン20の腐食を防止するため、実装面10aにおいて、実装部品30がハンダ付けされる実装領域12以外をレジストで覆い、実装領域12に形成される回路パターン20の最表面のみに金メッキ膜を形成してもよい。このような態様の回路パターンは、例えば、以下方法により形成できる。まず、最表面の金メッキ膜を除く回路パターン20が形成された樹脂層10の実装面10aにソルダーレジスト(例えば、太陽インキ株式会社製)を塗布し、レジスト層を形成する。次に、レーザー光を用いて、実装領域12上のレジスト層を除去して開口を形成し、開口に回路パターン20を露出される。そして、開口に露出している回路パターン20の最表面のみに金メッキ膜を形成する。
樹脂層10に回路パターン20を形成した後、樹脂層10の実装領域12に実装部品30をハンダ40により実装する。これにより、本実施形態の回路部品100が得られる。実装部品30は、溝13内のメッキ膜21にハンダ40を介して接触する。上述したように、実装部品30を実装するとき、溶解したハンダ40により、実装部品30が樹脂層10に向う方向(図3(a)に示す矢印方向)に引っ張られ、実装部品30が接地面14a、14b、14cに当接する。これにより、メッキ膜21の表面21aの高さが不均一であっても、実装部品30の高さ方向の位置決めが正確になされる(図3(b))。
実装部品30の実装方法は特に限定されず、汎用の方法を用いることができ、例えば、メッキ膜21上に常温のハンダ40と実装部品30とを配置して高温のリフロー炉に通過させるハンダリフロー法、又はレーザー光を樹脂層10と実装部品30の界面に照射してハンダ付けを行うレーザーハンダ付け法(スポット実装)により、実装部品30を樹脂層10にハンダ付けしてもよい。
[変形例]
図7(a)及び(b)に示す本実施形態の変形例について説明する。本実施形態の回路部品100は、実装面10aにおいて、実装部品30に隣接して配置される規制部(凸部)17を有してもよい。本変形例では、規制部17は、実装部品30の周囲を囲んでいる。即ち、樹脂層10は、実装面10aに、実装領域12の境界付近で且つ実装領域12の外側に配置される規制部(凸部)17を有し、規制部17は実装領域12の周囲を囲んでいる。実装部品30は、規制部17に囲まれる実装領域12に配置され、規制部17の少なくとも一部は、実装部品30に接している。
本変形例では、樹脂層10が凸部17を有する以外の構成は、図1に示す回路部品100と同様である。したがって、本変形例では、上述した実施形態と同様に、短絡防止層60により、回路部品100の放熱性を向上させることができる。また、実装部品30が接地面14に接触することで、実装部品30の実装面10a(基準面)に対する傾きを抑制できる。更に、本変形例は、規制部17を設けることで、以下の効果を奏する。
まず、規制部17に実装部品30を接触させて配置することで、実装部品30の実装面10a上における位置決め(水平方向における位置決め)を正確且つ容易に行える。更に、規制部17は、実装部品30をリフロー炉に通した時に生じる、実装部品30が実装面10aに対して立ち上がる現象(マンハッタン現象)を防止できる。この現象は、実装部品30を複数のハンダ40と接触させた場合に、複数のハンダ40間において、実装部品30を引っ張る表面張力に差が生まれることが原因である。表面張力の差は、例えば、複数のハンダ40間における、ハンダ表面40aの高さの相違、ハンダ40の量、ハンダリフロー時の温度等のバラつきによって生じる。本変形例では、実装部品30に隣接させて規制部17を設けることで、実装部品30の位置及び動きを規制でき、ハンダリフロー時に実装部品30が立ち上がることを抑制できる。
図7(a)及び(b)に、本変形例のハンダ40の溶解前後における、実装部品30周辺の様子を模式的に示す。図7(a)に示すハンダ40の溶解前(ハンダリフロー前)において、メッキ膜21の表面21aの高さは不均一である。このため、その上に配置されるハンダ40の表面40aの高さが、溝13aと溝13bで異なっている。溝13a内のハンダ40の表面40aの方が、溝13b内のそれよりも高い位置(実装面10aからより離れた位置)にある。実装領域12に配置される実装部品30は、実装領域12の周囲に配置される規制部17により、大きく傾くことなく、実装面10aに対して略平行に配置される。このとき、実装部品30は、溝13a内のメッキ膜21の表面21aとのみ接触し、溝13b内のメッキ膜21の表面21aとは接触していない。
図7(a)に示す実装部品30をリフロー炉に通し、ハンダリフローを行う。このとき、実装部品30が接触している溝13a内のハンダ40のみの表面張力により、実装部品30の左側(図7(a)における向かって左側)が、樹脂層10に向う方向(図7(a)に示す矢印方向)に引っ張られる。しかし、実装部品30は、規制部17によって、右側が立ち上がる動きが規制され、実装部品30全体が実装面10aに対して平行を保ったまま、実装面10aの方向に引っ張られる。ハンダ40に引っ張られた実装部品30は、接地面14a、14b、14cに当接し、実装部品30の高さ方向の位置決めが正確になされる(図7(b))。
規制部17の実装部品30に対向する規制面17aは、実装面10aから離れるにしたがって、実装部品30から離れる方向に傾斜していることが好ましい。これにより、規制部17に囲まれた実装領域12に、実装部品30を配置し易くなる。尚、本変形例では、規制部17により実装領域12を囲んだが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、複数個に分割された規制部17を実装部品30に隣接して配置してもよい。
規制部17の大きさは、実装部品30の大きさ等に合わせて適宜決定できる。規制部(凸部)17は、それに対応する凹部が形成された金型を用いて、樹脂層10の成形と同時に形成してもよい。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例及び比較例により制限されない。
[実施例]
本実施例では、図1に示す回路部品100を製造した。実装部品30として、LED(発光ダイオード)を用いた。
(1)金属部材の成形及び表面粗化
ダイカストにより、アルミニウム合金(ADC12、熱伝導率:92W/m・K)の放熱フィン(金属部材50)を成形した。放熱フィン50の面50aをレーザー光照射(レーザー加工)により粗化した。面50aの表面粗さRzは、65μmであった(図4(a))。
(2)短絡防止層の形成
放熱フィン50の面50a上に、膜厚10μmのイットリア層(Y、熱伝導率:11W/m・k)(短絡防止層60)をPVDにより形成した(図4(b))。
(3)樹脂層の成形
イットリア層60の表面60a上に、最大粒子径が60μmのアルミナ粒子(酸化アルミニウム)を含むエポキシ樹脂である樹脂材料(熱伝導率:1W/m・K)をインサート成形(トランスファー成形)し、樹脂層10を形成した。樹脂層10の厚さd1は、120μmとした。また、インサート成形に用いた金型には、溝13に対応する凸部を設け、樹脂層10の成形と同時に溝13を成形した。樹脂層10の成形時の溝13の深さは20μm、最も狭い幅は0.5mmとした(図5(a)及び(b))。尚、以下において、短絡防止層60及び樹脂層10を形成した金属部材50を「基材」と記載する。
尚、本実施例では、放熱フィン50の短絡防止層60及び樹脂層10が形成されていない面に、市販の電着塗装液(シミズ製、エレコート)を用いて、膜厚20μmの輻射膜を形成した。輻射膜は、後述する無電解メッキ工程において、放熱フィン50の腐食及び放熱フィン50上への無電解メッキ膜の成長を抑制する。更に、輻射膜は、放熱フィン50の放熱性を向上させる。
(4)回路パターンの形成
本実施例では、以下に説明する方法により、樹脂層10上にメッキ膜21により形成された回路パターン20を形成した。
(a)触媒活性妨害層の形成
樹脂層10の表面に、触媒失活剤である下記式(1)で表されるハイパーブランチポリマーを含む触媒活性妨害層を形成した。下記式(1)で表されるハイパーブランチポリマーは、特開2017‐160518号公報に開示される方法により合成した。
Figure 2019160907
合成した式(1)で表されるポリマーをメチルエチルケトンに溶解して、ポリマー濃度0.5重量%のポリマー溶液を調製した。室温のポリマー溶液に、基材を5秒間浸漬し、その後、85℃乾燥機中で5分間乾燥した。これにより、樹脂層10の表面に膜厚約70nmの触媒活性妨害層が形成された。
(b)レーザー描画
触媒活性妨害層を形成した樹脂層10の表面に、3Dレーザーマーカ(キーエンス製、ファイバーレーザー、出力50W)を用いて、1200mm/sの加工速度で、溝13内を含む回路パターン20に対応する部分をレーザー描画した。描画パターンの線幅は0.3mm、隣り合う描画線間の最小距離は0.5mmとした。レーザー描画により、レーザー描画部分の触媒活性妨害層を除去できた。また、レーザー描画部分の表面は粗化され、樹脂層10内に含まれていたフィラーが露出した。
溝13の深さは、溝13の底がレーザー光照射により切削されたことにより、成形時の20μmから更に深くなり、約100μm(平均値)となった。溝深さはレーザー顕微鏡にて測定した。また、溝13の底の表面粗さRzは約80μmであった。したがって、溝13内に形成されるメッキ膜21と短絡防止層60との間の距離d2は、約20μmであった。
(c)無電解メッキ触媒の付与
30℃に調整した市販の塩化パラジウム(PdCl)水溶液(奥野製薬工業製、アクチベータ、塩化パラジウム濃度:150ppm)に基材を5分間浸漬した。その後、基材を塩化パラジウム水溶液から取り出し、水洗した。
(d)無電解メッキ
60℃に調整した無電解ニッケルリンメッキ液(奥野製薬工業製、トップニコロンLPH−L、pH6.5)に、基材を10分間浸漬した。樹脂層10上のレーザー描画部分にニッケルリン膜(無電解ニッケルリンメッキ膜)が約1μm成長した。同時に、金属部材50の表面にも、ニッケルリン膜が約1μm形成した。
ニッケルリン膜上に、更に、汎用の方法により、電解銅メッキ膜を80μm、電解ニッケルメッキ膜を1μm、電解金メッキ膜を0.1μm、この順に積層し、回路パターン20を形成した。回路パターン20は、溝13中にも同様に形成された。
(5)実装部品の実装
実装部品30として、面実装タイプの高輝度LED(日亜化学製、NS2W123BT、3.0mmx2.0mmx高さ0.7mm)を用いた。樹脂層10の実装領域12の溝13内に形成されたメッキ膜21上に、常温のハンダ40を介して、4個の実装部品(LED)30を配置した。図1(a)に示すように、4個の実装部品30は直列接続した。次に、LEDを配置した基材をリフロー炉に通した(ハンダリフロー)。リフロー炉内で基材は加熱され、基材の最高到達温度は約240℃となり、基材が最高到達温度で加熱された時間は約1分であった。ハンダ40により、実装部品15は樹脂層10に実装され、本実施例の回路部品100を得た。ハンダ40の平均膜厚は約20μmであった。
得られた回路部品100の回路パターン20に電源を接続し、400mAの直流電流を流したところ、全てのLED(実装部品)30が点灯した。本実施例では、溝13内に形成されるメッキ膜21と短絡防止層60との間の距離d2を約20μmと短くしたが、メッキ膜21と金属部材50は短絡しなかった。また、LEDの温度が十分に安定した点灯から30分後に、LED30の背面の電極31間に熱電対を固定してLED30の温度を測定した。その結果、LED30の温度は55℃であった。LED30の温度は、目標の100℃より十分に低く、本実施例の回路部品100は、放熱性に優れることが確認できた。
また、本実施例の回路部品100における、実装部品30の実装面10aに対する傾きを測定した。4個の実装部品30全てにおいて、傾きは0.2°であり、目標の0.5°以内であった。
[比較例]
本比較例では、短絡防止層60を形成しなかった以外は、実施例と同様の方法で、図1に示す回路部品100を製造した。但し、実施例と同様のレーザー描画条件では、メッキ膜21形成時にメッキ膜21と金属部材50とが短絡してしまった。そこで、本比較例では、レーザー加工速度を2000mm/sと速くした。この結果、溝13の底の切削量は実施例より少なくなり、溝13の深さは、実施例(約100μm)より浅い、約70μm(平均値)となった。したがって、溝13内に形成されるメッキ膜21と金属部材50との間の距離は、実施例のd2(約20μm)よりも大きい約50μmであった。また、溝13の底の表面粗さRzを顕微鏡により測定したところ、約50μmであった。
本比較例の回路部品100の回路パターン20に電源を接続し、400mAの直流電流を流したところ、全てのLED(実装部品)30が点灯した。LEDの温度が十分に安定した点灯から30分後に、LED30の背面の電極31間に熱電対を固定してLED30の温度を測定した。その結果、LED30の温度は75℃であり、実施例(55℃)より高かった。この原因は、メッキ膜21と金属部材50との間の距離が実施例1と比較して大きかったことと、短絡防止層60を有さないため、熱抵抗の大きい樹脂層10から金属部材50への熱伝導効率が低かったことだと推測される。
本発明の回路部品(MID)は、放熱性を更に高めることができる。このため、本発明の回路部品は、LED等の実装部品を実装した部品に適しており、スマートフォンや自動車の部品に応用可能である。
10 樹脂層
12 実装領域
13 溝
14 接地面
20 回路パターン
21 メッキ膜
30 実装部品(LED)
40 ハンダ
50 金属部材
100 回路部品
本発明に従えば、回路部品であって、金属部材と、前記金属部材上に形成されている短絡防止層と、前記短絡防止層上に形成されている樹脂層と、前記樹脂層上に形成されており、メッキ膜を含む回路パターンと、前記樹脂層上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続する実装部品とを有し、前記短絡防止層の熱伝導率が、前記金属部材の熱伝導率より低く、前記樹脂層の熱伝導率より高いことを特徴とする回路部品が提供される。
前記短絡防止層が、セラミックスを含んでもよく、前記セラミックスが、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、イットリア及びジルコニアからなる群から選択される1つであってもよい。また、前記短絡防止層が、レーザー光照射により凹凸が形成され難い無機化合物、又は前記レーザー光を透過させる無機化合物により形成されていてもよい。前記短絡防止層の膜厚が、1μm〜100μmであってもよく、また、前記金属部材の前記短絡防止層が形成されている面の表面粗さRzより小さくてもよい

Claims (21)

  1. 回路部品であって、
    金属部材と、
    前記金属部材上に形成されている短絡防止層と、
    前記短絡防止層上に形成されている樹脂層と、
    前記樹脂層上に形成されており、メッキ膜を含む回路パターンと、
    前記樹脂層上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続する実装部品とを有することを特徴とする回路部品。
  2. 前記短絡防止層が、セラミックスを含むことを特徴とする請求項1に記載の回路部品。
  3. 前記セラミックスが、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、イットリア及びジルコニアからなる群から選択される1つであることを特徴とする請求項2に記載の回路部品。
  4. 前記短絡防止層が、レーザー光照射により凹凸が形成され難い無機化合物、又は前記レーザー光を透過させる無機化合物から形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路部品。
  5. 前記短絡防止層の膜厚が、1μm〜100μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回路部品。
  6. 前記短絡防止層の膜厚が、前記金属部材の前記短絡防止層が形成されている面の表面粗さRzより小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回路部品。
  7. 前記短絡防止層の熱伝導率が、前記金属部材の熱伝導率より低く、前記樹脂層の熱伝導率より高いことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の回路部品。
  8. 前記樹脂層が、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の回路部品。
  9. 前記樹脂層が、熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項8に記載の回路部品。
  10. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の回路部品。
  11. 前記樹脂層が、絶縁性熱伝導フィラーを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の回路部品。
  12. 前記実装部品と対向する前記樹脂層の表面と、前記短絡防止層との間の距離が、10μm〜500μmであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の回路部品。
  13. 前記実装部品と対向する前記樹脂層の表面に、前記回路パターンを構成する前記メッキ膜が形成されており、
    前記実装部品と対向する前記樹脂層の表面に形成されている前記メッキ膜と、前記短絡防止層との間の距離が、0μm〜100μmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の回路部品。
  14. 前記樹脂層上に溝が形成されており、
    前記溝内に、前記回路パターンを構成するメッキ膜が形成されており、前記メッキ膜の厚さは前記溝の深さより小さく、
    前記実装部品は、前記溝を跨いで配置されており、
    前記溝内に、前記メッキ膜と前記実装部品とを電気的に接続するハンダを有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の回路部品。
  15. 前記樹脂層上において、前記実装部品は前記溝の両側の接地面に当接していることを特徴とする請求項14に記載の回路部品。
  16. 前記溝は、前記樹脂層上において、前記実装部品と対向する領域から、前記領域の外に延びていることを特徴とする請求項14又は15に記載の回路部品。
  17. 前記金属部材の前記短絡防止層が形成されている面の表面粗さRzが、10μm〜500μmであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の回路部品。
  18. 前記樹脂層は、絶縁性熱伝導フィラーを含み、
    前記金属部材の前記短絡防止層が形成されている面の表面粗さRzが、前記絶縁性熱伝導フィラーの最大粒子径より大きいことを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の回路部品。
  19. 前記樹脂層は、その表面に、前記実装部品に隣接して配置される凸部を有することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の回路部品。
  20. 前記凸部は、前記実装部品の周囲を囲んでいることを特徴とする請求項19に記載の回路部品。
  21. 前記実装部品がLEDであることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の回路部品。
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