JP2019160570A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アノードオフガスの循環率を調整し、発電出力等に応じて駆動流の形成に必要な電力を低減して、効率よい発電を行う燃料電池システムを提供すること。【解決手段】燃料電池システム1は、アノード21に供給される燃料ガスとカソード22に供給される酸化剤ガスの反応により発電する燃料電池本体2と、原燃料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質器3と、改質器3に供給される原燃料ガスが流れるガス供給流路11と、アノードオフガスが流れるガス排出流路12とガス供給流路11とを接続する循環流路4と、原燃料ガスを駆動流として循環流路4からアノードオフガスを吸引し、ガス供給流路11に循環させるエジェクタ5と、原燃料ガスの供給源10からガス供給流路11へ供給される原燃料ガスの少なくとも一部を含みエジェクタ5を通過して駆動流を形成する駆動ガスの流量を調整する流量調整部6を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、アノードに供給される燃料ガスとカソードに供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池本体と、炭化水素系燃料を含む原燃料ガスを水蒸気改質して水素を含む燃料ガスを生成する改質器を備える。燃料電池本体から排出されるアノードオフガスには未利用の水素燃料が含まれることから、これを再利用するために、例えば、エジェクタを用いて循環させる燃料リサイクル技術が知られている。
特許文献1には、固体酸化物型燃料電池(すなわち、solid oxide fuel cell;以下、SOFC)を用いた燃料電池システムにおいて、改質器からSOFCへの燃料ガス供給ラインにエジェクタを設けて、改質器から出る燃料ガスによってエジェクタを駆動し、エジェクタの吸引部からアノードオフガスをSOFCへ再循環させるシステムが提案されている。アノードオフガスは、例えば、冷却器や凝縮器が設けられた循環ラインを経て、エジェクタに吸引され、分離された水は加熱されて改質器へ供給される。
特開2015−43263号公報
特許文献1の燃料電池システムでは、原燃料ガスよりも総物質量が増える改質後の燃料ガスを駆動流とすることで、駆動流の体積流量を大きくして流速を高め、より多くのアノードオフガスを吸引可能として、燃料循環率を高めている。
しかしながら、このシステムは、総物質量が増した改質ガスの全量が、常にエジェクタを通過する構成であるために、例えば、要求される発電出力が小さい低負荷時においても、高い循環率でアノードオフガスを吸引することになる。その場合、エジェクタに原燃料ガスを送り込むために駆動されるブロアの電力が、発電出力に対して相対的に大きくなり、発電効率、すなわち、外部へ供給可能な電力の割合が、むしろ低下するおそれがある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、エジェクタを通過する駆動流によって吸引されるアノードオフガスの循環率を調整可能とし、発電出力等に応じて駆動流の形成に必要な電力を低減可能として、より効率よい発電を行うことができる燃料電池システムを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
アノード(21)に供給される燃料ガスと、カソード(22)に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池本体(2)と、
原燃料ガスを改質して上記燃料ガスを生成する改質器(3)と、
上記改質器に供給される上記原燃料ガスが流れるガス供給流路(11)と、
上記アノードから排出されるアノードオフガスが流れるガス排出流路(12)と、
上記ガス排出流路と上記ガス供給流路とを接続する循環流路(4)と、
上記原燃料ガスを駆動流として上記循環流路から上記アノードオフガスを吸引し、上記ガス供給流路に循環させるエジェクタ(5)と、
上記原燃料ガスの供給源(10、10A、10B)から上記ガス供給流路へ供給される上記原燃料ガスの少なくとも一部を含み上記エジェクタを通過して上記駆動流を形成する駆動ガスの流量を調整する流量調整部(6)と、を備えている、燃料電池システム(1)にある。
上記構成において、流量調整部は、例えば、発電出力が小さいときには、原燃料ガスのうちエジェクタへ供給される駆動ガスの流量を小さくし、エジェクタから噴出する駆動流によって吸引されるアノードオフガスの循環流量を小さくする。これにより、駆動ガスをエジェクタへ送り込むブロア等の動力を低減して、消費電力を抑制することができる。一方、発電出力が大きいときには、流量調整部により、エジェクタにおける駆動ガスの流量を大きくして、アノードオフガスの循環流量を大きくし、燃料の再利用率を高めることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、エジェクタを通過する駆動流によって吸引されるアノードオフガスの循環率を調整可能とし、発電出力等に応じて駆動流の形成に必要な電力を低減可能として、より効率よい発電を行うことができる燃料電池システムを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、燃料電池システムの全体構成を示す概略図。 実施形態1における、燃料電池システムの主要部構成を示す概略図。 実施形態1における、燃料電池システムの要部構成を示す概略図。 従来の燃料電池システムにおける負荷と発電効率の関係の説明図。 実施形態1における、燃料電池システムの発電出力とアノードオフガスの循環率の関係を示す図。 実施形態1における、燃料電池システムの流量調整部の制御部において実行されるフローチャート図。 実施形態1における、ブロア電力と原燃料ガスの流量及び圧力との関係を示す図。 実施形態1における、燃料電池システムのアノードオフガスの循環流量及び燃料利用率とブロア作動電圧との関係を示す説明図。 実施形態1における、燃料電池システムの流量調整部による処理と発電出力及びブロア電力の時間変化を示すタイムチャート図。 実施形態1における、燃料電池システムのエジェクタにおける原燃料ガスの通過流量と燃料濃度及び燃料流量との関係を示す図。 実施形態2における、燃料電池システムの全体概略構成図。 実施形態3における、燃料電池システムの全体概略構成図。 実施形態3における、燃料電池システムの流量調整部による処理と発電出力及びブロア電力の時間変化を示すタイムチャート図。 実施形態4における、燃料電池システムの全体概略構成図。 実施形態5における、燃料電池システムの全体概略構成図。 実施形態5における、燃料電池システムの流量調整部の制御部において実行されるフローチャート図。 実施形態6における、燃料電池システムの全体概略構成図。 実施形態6における、燃料電池システムの流量調整部の制御部において実行されるフローチャート図。
(実施形態1)
燃料電池システムに係る実施形態1について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本形態の燃料電池システム1は、アノード21とカソード22を備える燃料電池本体2と、燃料ガスを生成する改質器3と、改質器3へのガス供給流路11と、アノードオフガスが流れるガス排出流路12と、循環流路4と、エジェクタ5と、流量調整部6と、を備えている。循環流路4は、ガス排出流路12とガス供給流路11とを接続し、エジェクタ5は、循環流路4からアノードオフガスを吸引してガス供給流路11に循環させる。燃料電池システム1は、例えば、燃料電池車両等に発電システムに適用されて、車両を駆動するモータや車両補機等の負荷に電力を供給する。
燃料電池本体2は、アノード21とカソード22とを有し、アノード21に供給される燃料ガスと、カソード22に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する。燃料電池本体2は、例えば、固体酸化物型燃料電池(すなわち、SOFC)であり、電解質の両側にアノード21とカソード22が配置された単セルを複数積層した公知のセルスタックとして構成することができる。セルスタックの詳細構成の図示及び説明は省略する。
改質器3は、原燃料ガスを改質して燃料ガスを生成する。改質器3の上流側には、原燃料ガスが流れるガス供給流路11が接続され、燃料及び水(例えば、水蒸気)を含む原燃料ガスが供給される。改質器3は、原燃料ガスを改質触媒にて反応させて、水素を含む燃料ガスを生成する。生成した燃料ガスは、改質器3の下流側に接続される燃料ガス流路16から、燃料電池本体2のアノード21に供給される。
燃料電池本体2のカソード22の上流側には、酸化剤ガス(例えば、空気)をカソード22に供給するための酸化剤ガス流路23が接続される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給源24から酸化剤ガス流路23を経てカソード22に供給され、燃料ガス流路16からアノード21に供給される燃料ガスと共に発電反応を生起する。燃料電池本体2にて発電された電力は、図示しない電力線によってシステム外部に取り出されて利用される。
燃料電池本体2のアノード21の下流側には、アノード21から排出されるアノードオフガスが流れるガス排出流路12が接続される。ガス排出流路12の下流には、燃焼器31が接続されて、燃焼器31に流入するアノードオフガスに含まれる残余の燃料ガスを燃焼させる。燃焼器31にて発生する燃焼熱は、図示しない経路により改質器3の加熱に供され、又は、酸化剤ガス流路23に設けられる熱交換器25に導入されて、酸化剤との熱交換に利用される。ガス排出流路12の途中には、循環流路4の一端が接続されて、アノードオフガスの一部が流入する。循環流路4の他端はエジェクタ5を介してガス供給流路11に接続されている。
エジェクタ5には、ガス供給流路11の上流端が接続されており、エジェクタ5の上流側に配置される供給源としての原燃料ガス供給源10から、エジェクタ5を経由して又は経由せずに、ガス供給流路11に原燃料ガスが供給されるようになっている。エジェクタ5は、詳細を後述するように、エジェクタを通過する原燃料ガスが駆動流を形成して、循環流路4からアノードオフガスを吸引し、ガス供給流路11に循環するように構成される。
エジェクタ5を通過して駆動流を形成する駆動ガスは、原燃料ガス供給源10から供給される原燃料ガスの少なくとも一部を含む。駆動ガスの流量は、流量調整部6にて調整することができ、制御部61に取り込まれるシステム各部の情報に基づいて、最適な流量に制御される。
具体的には、図2に示すように、流量調整部6は、原燃料ガス供給源10とエジェクタ5とを接続する駆動流路13と、駆動流路13とガス供給流路11とを接続する迂回流路14と、迂回流路14を流れる迂回流の流量を調整する流量調整弁15と、を備えて構成することができる。流量調整弁15は、例えば、流量調整機能を有する電動式の三方弁である。
原燃料ガス供給源10とエジェクタ5との間には、電動式のブロア7が設けられる。原燃料ガス供給源10は、燃料及び水を含む原燃料ガスを、ブロア7を用いて駆動流路13に供給する。迂回流路14は、駆動流路13から分岐してガス供給流路11に接続される分岐流路であり、エジェクタ5を経由せずにガス供給流路11に原燃料ガスを供給する。流量調整弁15は、駆動流路13から迂回流路14への分岐部に設けられ、制御部61によって駆動が制御される。
制御部61は、流量調整弁15の弁開度を変更することにより、迂回流路14へ分岐して迂回流を形成する迂回ガスの流量と、エジェクタ5を通過する駆動ガスの流量との比率を変更する。制御部61には、図示しない負荷からの要求電力や、それに基づく燃料電池本体2の発電出力、ブロア7への供給電力といった各種情報が入力されており、それら情報に基づいて、流量調整弁15の弁開度を制御することにより、迂回ガス及び駆動ガスが所望の流量となるように調整することができる。
図3に示すように、エジェクタ5は、ノズル部51と、吸引部52と、吐出部53と、これら各部が収容されるケース54と、を有する。ケース54は概略円筒状で、その内側にノズル部51が二重筒状に配置されている。ノズル部51は、ケース54から突出する上流端部が駆動流路13(図1参照)に連通する入口部511となり、ケース54内部に位置する部分がテーパ状に形成されて、下流端の出口部512へ向けて縮径する絞り流路を形成している。これにより、ノズル部51に導入される駆動ガスは、ノズル部51の下流端へ向けて流速が高まる駆動流となって、出口部512に連通するガス供給流路11へ噴出する。
吸引部52は、ケース54の内周面とノズル部51の内周面との間に形成される環状空間に、循環流路4からの入口部521が開口して形成される。吸引部52となる環状空間は、ノズル部51の入口部511側の端部が閉鎖されており、ノズル部51の出口部512の外側に、環状の出口部522が形成される。吸引部52の出口部522の端部は、出口部512へ向けて縮径するテーパ状に形成されている。これにより、ガス供給流路11へ噴出する駆動流によって、循環流路4の入口部521からアノードオフガスが吸引され、出口部512へ向かう吸引流となる。
吐出部53は、ノズル部51の出口部512と吸引部52の出口部522とを含んで構成され、これら出口部512、522の合流部にて、駆動流と吸引流とが混合した混合流を、燃料ガス供給路11へ吐出する。
循環流路4から吸引部52に吸引されるアノードオフガスの流量(以下、適宜、循環流量と称する)は、駆動流の流量(以下、適宜、駆動流量と称する)応じて変化する。このとき、駆動流量が増加するほど、循環流量も増加するので(すなわち、駆動流量の増量≒循環流量の増量)、流量調整弁15の弁開度を変更して、駆動流量を増減することにより、循環流量を増減することができる。
駆動流を形成する駆動ガスは、本形態では、原燃料ガス供給源10から供給される原燃料ガスであり、燃料と水(すなわち、H2O)を含む。燃料は、例えば、CH4等の炭化水素系燃料(すなわち、CnHm)を含む都市ガス等である。燃料ガス供給路11へ吐出された原燃料ガスは、改質器3において水蒸気改質され、燃料ガスが生成される。
以下に、改質器3における反応を示す(すなわち、式1:水蒸気改質反応;式2:シフト反応)。
式1:CnHm+nH2O→nCO+(m/2+n)H2
式2:CO+H2O→CO2+H2
これにより、改質器3から、水素(すなわち、H2)、二酸化炭素(すなわち、CO2)、水(すなわち、H2O)を含む燃料ガスが、燃料電池本体2へ供給される。燃料電池本体2では、このうち、H2、COが発電により消費される。燃料電池本体2からは、消費されなかった残余のH2、CO、H2Oを含むアノードオフガスが排出される。
なお、アノードオフガスが燃料ガス供給路11へ循環されると、その循環流量に応じて、改質器3に供給されるガス組成が変化する。
このように、改質器3の上流にエジェクタ5が配置されることで、循環流路4から残余燃料を含むアノードオフガスを吸引してガス供給流路11へ循環させ、再利用することができる。その際には、流量調整部6によって、改質器3へ供給される原燃料ガスのうち、駆動流路13からエジェクタ5を通過する駆動ガスを所望の流量とし、残りを迂回ガスとして迂回流路14へ分岐させることができる。したがって、所望の駆動流を形成して、循環流路4からの循環流量を増減することが可能になり、これに伴い、循環流量を増減する駆動ガスをエジェクタ5に送り込むためのブロア7の動力を増減することが可能になる。
したがって、例えば、負荷からの要求に応じて変化する発電出力に基づいて、循環流量が最適となるように調整することができ、ブロア7の動力が必要以上に大きくならないようにして、発電効率を比較的高く維持することができる。
ここで、図4により、従来システムにおける課題について説明する。高負荷時には発電に必要な燃料が増加して発電出力Qが増加し(すなわち、図4左図参照)、一方、低負荷時には発電に必要な燃料が減少して発電出力Qも低下する(すなわち、図4右図参照)。ところが、常に原燃料ガスの全量がエジェクタ5に供給される構造であることから、原燃料ガスをエジェクタ5に供給するためのブロア7の駆動電力W(以下、適宜、ブロア電力Wと称する)は、低負荷時においても比較的大きいままとなる。これは、燃料に対して供給される水の量が相対的に多く、原燃料ガスの総量が比較的大きく保たれることによる。
そのため、低負荷時には、発電出力Qに占めるブロア電力Wの割合が大きくなり、発電出力Qからブロア電力Wを除いたシステム外部のユーザ使用機器等に供給可能な電力(以下、供給電力:Q−W)が小さくなるために、発電効率(すなわち、Q−W/燃料)が低下することになる。
これに対して、図5に示すように、本形態の流量調整部6を有する場合には、アノードオフガスの循環率を調整することで、ブロア7の駆動電力Wの調整が可能になる。したがって、例えば、発電出力が小さいときには循環率を小さくし、迂回流路14へ原燃料ガスを迂回させて駆動ガスを減少させる。これにより、ブロア7における昇圧量を小さくして、待機動力を低減することができるので、発電出力に対するブロア電力Wが低減し、発電効率の低下を抑制できる。一方、発電出力が大きいときには循環率を大きくし、原燃料ガスを駆動流路13に供給して駆動ガスを増加させることで、発電効率をより向上させることができる。
このようにして、発電出力に対してブロア電力Wが必要以上に大きくならないように、流量調整部6によってブロア7の駆動を調整することが可能になる。好適には、発電出力変化量としての発電出力Qの増加量ΔQ(以下、発電出力増加量ΔQ)が、ブロア電力変化量としてのブロア電力Wの変化量ΔW(以下、ブロア電力増加量ΔW)よりも大きくなる範囲で(すなわち、ΔQ>ΔW)、原燃料ガスを駆動流路13に供給して駆動ガスを増加させる。これにより、循環率を大きくして、発電効率を向上させることができる。
図6に示すフローチャートを用いて、制御部61において実行される処理の一例を説明する。本処理は、例えば、所定の周期で立ち上がり、繰り返し実行される。
本処理を開始したら、まず、ステップS1において、ブロア電力Wの前回値と今回値との差であるブロア電力増加量ΔWを算出する。ブロア電力増加量ΔWは、増加方向にあるときに正の値となる。
図7に示すように、一般に、ブロア電力Wは、ブロア7を通過する原燃料ガスの流量及び圧力と相関があり、流量又は圧力が増加するほどブロア電力Wは大きくなる。したがって、使用するブロア7に対応するマップを予め制御部61に記憶しておき、原燃料ガスの流量及び圧力を検出して比較することで、ブロア電力Wの今回値を検出し、前回値を用いてブロア電力増加量ΔWを算出することができる。
続いて、ステップS2において、発電出力Qの前回値と今回値との差である発電出力増加量ΔQを算出する。
発電出力Qは、一般に、下記式3で表される。
式3:Q=V×I
式3中、V:作動電圧、I:電流
ここで、電流Iは設定値であり、作動電圧Vは、セルスタックの温度、セルスタックを流れる燃料量、組成、掃引電流Iによって変化するパラメタとなる。
図8に示すように、一般に、循環流量が大きくなるほど、燃料利用率は小さくなり、作動電圧Vは大きくなる。これに伴い、上記式3により、作動電圧Vに比例して発電出力Qが大きくなる。したがって、循環流量又は燃料利用率と発電出力Qとの関係を、予めマップ等に記憶しておき、循環流量又は燃料利用率の増加量に基づいて、発電出力増加量ΔQを算出することができる。その際に、作動電圧Vに影響する上述の各種パラメタに対するマップを参照して、補正等を行うこともできる。例えば、セルスタック温度は熱電対で計測する事ができる。セルスタックを流れる燃料量・組成については、投入燃料、循環流量、水量、改質率(≒改質器温度)からマップ化が可能である。
循環流路4の循環流量の算出方法としては、循環流路4に循環流量を計測するための流量計を配置することもできるが、例えば、循環流路4に複数の圧力計を配置して、循環流路4の任意の2点間の圧力降下に基づいて算出する方法を採用することもできる。あるいは、循環流路4の循環流量を、循環流路4のガス組成に基づいて算出することもできる。上述した式1、式2に示したように、改質器3には、例えばCH4を燃料として含む原燃料ガスが供給されており、循環流量が増加すると、式1、式2におけるガス種のうち、CO、CO2、CH4の割合が変化することを利用してもよい。
ステップS3では、ブロア電力増加量ΔWよりも発電出力増加量ΔQが大きいか否か(すなわち、ΔQ>ΔW?)を判定する。ステップS3が肯定判定されたら、ステップS4へ進み、ステップS3が否定判定されたら、ステップS5へ進む。
ステップS4では、循環流量が増量する方向となるように、流量調整弁15の弁開度を変化させる。すなわち、駆動流路13の開度を大きくして駆動ガスを増量させる一方、迂回流路14の開度を小さくして分岐する迂回ガスを減量させる。
これにより、図9に示すように、時点A、時点Bにおいて、ΔQ>ΔWとなった場合には、循環流量が増加する方向の流量切替信号が出力され、駆動流路13の流量が増加する。このとき、流量変化が一定量となるように弁開度を変化させてもよいが、ΔQとΔWの差の大きさに応じて、駆動ガスと迂回ガスの流量比の変化度合をその都度決定してもよい。これにより、例えば、ΔQとΔWの差がより大きくなるように、弁開度を変化させることができ、発電効率を向上させるために望ましい。
一方、ステップS5では、迂回流量が増量する方向となるように、流量調整弁15の弁開度を変化させる。すなわち、迂回流路14の開度を大きくして分岐される迂回ガスを増量させる一方、駆動流路13の開度を小さくして駆動ガスを減量させる。
図9に示す時点Cにおいて、ΔQ≦ΔWとなった場合には、流量切替信号が出力され、循環流量が増加する方向の流量切替信号が出力される(図中に点線で示す)。これにより、駆動流路13の流量が減少し、迂回流路13の流量が増加するので、ブロア電力Wを低減することができる。ブロア電力W及び発電出力Qの変化がない場合には(図中に実線で示す)、流量切替信号は出力されない。
なお、図10に示すように、例えば、負荷が急減して発電出力Qが大きく低下したときに、ΔQとΔWの差に基づいて駆動流量を急減させると、燃料電池本体2を通過する通過流量が急減し、燃料濃度が徐々に増加する。その場合、通過流量×燃料濃度で表される燃料流量が急減したときに、発電出力が大きく低下してしまうので、例えば、発電電圧が所定の下限値を下回らないような燃料流量の閾値THを設定し、閾値TH以上となる範囲で、循環流量を調整するのがよい。
ステップS4、ステップS5において、流量調整弁15の弁開度を変化させ、増量処理を実行したら、本処理を一旦終了する。
このようにして、原燃料ガス供給源10からガス供給流路11に供給される燃料及び水の流量を変更することなく、循環流路4からの循環流量を調整可能となる。
(実施形態2)
燃料電池システムに係る実施形態2について、図11を参照して説明する。
図11に示すように、本形態の燃料電池システム1は、実施形態1と同様の基本構成を有しており、アノード21とカソード22を備える燃料電池本体2と、燃料ガスを生成する改質器3と、改質器3へのガス供給流路11と、アノードオフガスが流れるガス排出流路12と、循環流路4と、エジェクタ5と、流量調整部6とを備える。実施形態1とは、流量調整部6の流路構成が異なっており、以下、相違点を中心に説明する。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
流量調整部6は、供給源としての燃料供給源10A及び水供給源10Bと、駆動流路13と、迂回流路14と、流量調整弁15と、を備えており、図示を略す制御部61によって流量調整弁15の弁開度を調整可能となっている。駆動流路13は、燃料供給源10Aとエジェクタ5とをブロア7を介して接続しており、ブロア7の下流には、水供給源10Bに至る水供給流路131が接続される。水供給流路131には、水ポンプ132が配設されると共に、水ポンプ132の下流から分岐する迂回流路14が設けられて、ガス供給流路11に接続している。
流量調整弁15は、水供給流路131と迂回流路14との分岐部に設けられて、水供給流路131から駆動流路13へ供給される水流量と、迂回流路14へ分岐して迂回流を形成する水流量の比率を調整する。ここで、水ポンプ132から送出される水は、常温水であってもよいし、例えば、アノードオフガスの一部と熱交換させて水蒸気としてもよい。
上記構成では、燃料供給源10Aから駆動流路13へ供給される燃料に、水供給源10Bから水供給流路131から供給される水が合流して原燃料ガスとなる。この原燃料ガスがそのまま駆動ガスとなり、エジェクタ5を通過する駆動流が形成される。本形態では、制御部61により、流量調整弁15の弁開度を変化させることで、水供給流路131から迂回流路14へ迂回する水流量を調整して、エジェクタ5を通過する駆動流量を調整し、循環流路4からの循環流量を調整することができる。
このようにしても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。すなわち、発電出力に応じて、循環流路4からの循環流量を増減し、ブロア電力が必要以上に増加するのを抑制して、効率よい発電を行うことができる。また、本形態では、水供給流路131に流量調整弁15を配置し、駆動流路13へ合流するより上流で迂回流路14へ分岐させているので、流量調整弁15をより小型にすることができ、低コスト化が可能になる。
(実施形態3)
燃料電池システムに係る実施形態3について、図12、図13を参照して説明する。
図12に示すように、本形態の燃料電池システム1は、実施形態1と同様の基本構成を有しており、アノード21とカソード22を備える燃料電池本体2と、燃料ガスを生成する改質器3と、改質器3へのガス供給流路11と、アノードオフガスが流れるガス排出流路12と、循環流路4と、エジェクタ5と、流量調整部6とを備える。実施形態1とは、流量調整部6の流路構成が異なっており、以下、相違点を中心に説明する。
流量調整部6は、原燃料ガス供給源10とエジェクタ5とをブロア7を介して接続する駆動流路13と、ガス導入流路17と、流量調整弁18と、図示を略す制御部61と、を備える。ガス導入流路17は、一端が、改質器3の下流側の燃料ガス流路16に接続され、他端が、ブロア7の上流側の駆動流路13に接続されて、燃料ガスの一部を、導入ガスとして駆動流路13へ導入する。ガス導入流路17の途中には、流量調整弁18が配置されて、その弁開度を変化させることにより、駆動流路13へ導入される導入ガスの流量を調整可能となっている。流量調整弁18は、例えば、電動式の二方弁であり、制御部61によって駆動が制御される。
上記構成では、原燃料ガス供給源10から駆動流路13へ供給される原燃料ガスが駆動ガスとなり、エジェクタ5を通過する駆動流が形成される。さらに、ガス導入流路17からの燃料ガスを導入ガスとして、駆動流路13へ合流させて、駆動ガスを増量することができる。上記実施形態1、2では、原燃料ガスから分岐する迂回ガスの流量を増減させることで、駆動流量を増減可能としたが、本形態のように、原燃料ガスに合流する導入ガスの流量を増減させることによっても、駆動流量を増減可能である。
本形態においても、制御部61により、上記図6に示したのと同様にして、流量調整弁18を駆動することができる。この場合には、図13に示すように、流量調整弁18の開度が、全閉から全開の範囲で調整され、それに伴い、流量調整弁18の通過流量が増加する。例えば、ΔQ>ΔWとなる時点D、時点Eでは、流量調整弁18の開度が段階的に大きくなり、駆動流量が増加する。
一方、時点Eにおいて、ΔQ≦ΔWとなった場合には、流量調整弁18の開度が再び小さくなる。これにより、駆動流路13の流量が減少し、迂回流路13の流量が増加するので、ブロア電力Wを低減することができる。
ガス導入流路17は、改質器3の下流側の燃料ガス流路16に接続される代わりに、改質器3の上流側のガス供給流路11へ接続される構成であってもよい。その場合には、ガス導入流路17への導入ガスは、ガス供給流路11に供給される原燃料ガスであるか、原燃料ガスに、エジェクタ5を介してガス供給流路11に循環されるアノードオフガスが合流した混合ガスである。
このように、原燃料ガスにエジェクタ5より下流側のガスを導入して、その流量を、流量調整弁18により調整するようにしても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。すなわち、発電出力に応じて、循環流路4からの循環流量を増減し、ブロア電力が必要以上に増加するのを抑制して、効率よい発電を行うことができる。また、本形態では、流量調整のために流路切替手段を設ける必要がないので、流量調整弁18の構成をより簡易にできる。
(実施形態4)
燃料電池システムに係る実施形態4について、図14を参照して説明する。
図14に示すように、本形態の燃料電池システム1は、実施形態4と同様の基本構成を有しており、アノード21とカソード22を備える燃料電池本体2と、燃料ガスを生成する改質器3と、改質器3へのガス供給流路11と、アノードオフガスが流れるガス排出流路12と、循環流路4と、エジェクタ5と、流量調整部6とを備える。実施形態4とは、流量調整部6の流路構成が異なっており、以下、相違点を中心に説明する。
本形態の流量調整部6は、供給源としての燃料供給源10Aと水供給源10Bとを有しており、このうちの水供給源10Bは、迂回流路14によって、エジェクタ5の下流のガス供給流路11と接続されている。迂回流路14には、水ポンプ132が設けられて、水供給源10Bからガス供給流路11へ所定の流量の水を送出している。
燃料供給源10Aは、ブロア7及びエジェクタ5を介して駆動流路13に接続している。また、ブロア7の上流側の駆動流路13と、燃料ガス流路16とは、流量調整弁18を備えるガス導入流路17によって接続されている。流量調整弁18は、図示しない制御部61によって、その弁開度を調整することにより、駆動流路13に導入される導入ガスとしての燃料ガスの流量が調整可能となっている。
上記構成では、燃料供給源10Aから駆動流路13へ供給される燃料を含む駆動ガスによって、エジェクタ5を通過する駆動流が形成される。さらに、ガス導入流路17からの燃料ガスを導入ガスとして、駆動流路13へ合流させることができる。これにより、エジェクタ5を通過する駆動流量を調整して、循環流路4から吸引されるアノードオフガスの循環流量を調整することができる。ガス供給流路11において、エジェクタ5から吐出される駆動ガスとアノードオフガスとの混合ガスには、水供給源10Bから迂回流路14を経て供給される水がさらに混合された後、改質器3へ供給される。
このように、原燃料ガスに含まれる燃料及び水のうち一部、例えば、燃料の全部を駆動流路13へ供給して駆動ガスとし、水の全部を迂回流路14からエジェクタ5より下流側に導入することもできる。そして、駆動ガスにガス導入流路17から導入される燃料ガスの流量を調整することで、原燃料ガスとなる燃料及び水の流量を変更することなく、循環流量を調整可能となり、上記実施形態4と同様の効果が得られる。すなわち、発電出力に応じて、循環流路4からの循環流量を増減し、ブロア電力が必要以上に増加するのを抑制して、効率よい発電を行うことができる。また、流量調整のために流路切替手段を設ける必要がないので、流量調整弁18の構成をより簡易にできる。
(実施形態5)
燃料電池システムに係る実施形態5について、図15、図16を参照して説明する。
図15に示すように、本形態の燃料電池システム1は、実施形態1と同様の基本構成を有しており、アノード21とカソード22を備える燃料電池本体2と、燃料ガスを生成する改質器3と、改質器3へのガス供給流路11と、アノードオフガスが流れるガス排出流路12と、循環流路4と、エジェクタ5と、流量調整部6とを備える。
流量調整部6は、駆動流路13と、図示を略す迂回流路14と、流量調整弁15を備え、エジェクタ5を用いて循環流路4からアノードオフガスを循環可能に構成されている。また、循環流路4に循環流量計測手段41を有しており、制御部61は、ブロア電力増加量ΔW及び発電出力増加量ΔQの算出結果と、さらに、循環流量計測手段41による循環流量の計測結果に基づいて、循環流量を調整する。
循環流量計測手段41は、上述したように、例えば、循環流路4に循環流量を計測するための流量計とすることができる。その場合には、耐熱性を考慮して流量計を配置することが望ましい。また、循環流量を直接計測する代わりに、循環流路4に複数の圧力計を配置して、循環流路4の任意の2点間の圧力降下に基づいて算出し、あるいは、循環流路4の循環流量を、循環流路4のガス組成に基づいて算出するように、循環流量計測手段41を構成することもできる。
図16に示すフローチャートを用いて、制御部61において実行される処理の一例を説明する。本処理は、例えば、所定の周期で立ち上がり、繰り返し実行される。
本処理を開始したら、まず、ステップS11において、ブロア電力Wの前回値と今回値との差であるブロア電力増加量ΔWを算出し、次いで、ステップS12において、発電出力Qの前回値と今回値との差である発電出力増加量ΔQを算出する。
ステップS13では、ブロア電力増加量ΔWよりも発電出力増加量ΔQが大きいか否か(すなわち、ΔQ>ΔW?)を判定する。ステップS13が肯定判定されたら、ステップS14へ進み、ステップS13が否定判定されたら、ステップS15へ進む。
ステップS14では、循環流量が増量する方向となるように、流量調整弁15の弁開度を変化させる。すなわち、駆動流路13の開度を大きくして駆動ガスを増量させる一方、迂回流路14の開度を小さくして分岐する迂回ガスを減量させる。
一方、ステップS15では、迂回流量が増量する方向となるように、流量調整弁15の弁開度を変化させる。すなわち、迂回流路14の開度を大きくして分岐される迂回ガスを増量させる一方、駆動流路13の開度を小さくして駆動ガスを減量させる。
ステップS11〜S15は、上述した図6におけるステップS1〜S5と同様の処理であり、詳細は省略する。ステップS14において、流量調整弁15の弁開度を変化させ、増量処理を実行したら、本処理を一旦終了する。
ステップS15において、流量調整弁15の弁開度を変化させ、増量処理を実行したら、続いて、ステップS16に進む。ステップS16では、循環流量計測手段41を用いて、循環流量を計測し、循環流量がゼロ以下か否か(すなわち、循環流量≦0?)を判定する。
上記図3に示したように、エジェクタ5は、ノズル部51に導入される駆動ガスが駆動流となって噴出するのに伴い、循環流路4からアノードオフガスを吸引する。その場合、循環流量が減少する方向に流量調整弁15を調整することで、駆動流の流速が低下すると、循環流路4において逆流が生じ、駆動ガスが燃料電池本体2を通過せずに燃焼器31に排出されるおそれがある。これを防止するために、循環流量がゼロ以下、すなわち、逆流が生じていないかを判定し、必要に応じて流量調整弁15の弁開度を再調整することが望ましい。
そこで、ステップS16が肯定判定されたら、ステップS14へ戻り、循環流量が増量する方向となるように、流量調整弁15の弁開度を変化させる。これにより、循環流量>0となるので、その後、本処理を一旦終了する。
ステップS16が否定判定されたら、循環流量>0となっており、逆流のおそれはないと判断して、流量調整を行わずに、本処理を一旦終了する。
このようにしても、上記実施形態1と同様の効果が得られ、さらに、循環流路4における逆流が防止されるように制御して、信頼性の高い燃料電池システムとすることができる。
(実施形態6)
燃料電池システムに係る実施形態5について、図17、図18を参照して説明する。
図17に示すように、本形態の燃料電池システム1は、実施形態1と同様の基本構成を有しており、アノード21とカソード22を備える燃料電池本体2と、燃料ガスを生成する改質器3と、改質器3へのガス供給流路11と、アノードオフガスが流れるガス排出流路12と、循環流路4と、エジェクタ5と、流量調整部6とを備える。
流量調整部6は、駆動流路13と、図示を略す迂回流路14と、流量調整弁15を備え、エジェクタ5を用いて循環流路4からアノードオフガスを循環可能に構成されている。また、ブロア圧力を検出するための圧力検知手段62を有しており、制御部61は、ブロア電力増加量ΔW及び発電出力増加量ΔQの算出結果と、さらに、圧力検知手段62の検知結果に基づいて、循環流量を調整する。
圧力検知手段62は、例えば、駆動流路13に配置された圧力計とすることができる。駆動流路13からエジェクタ5に導入される駆動ガスの流量が増加すると、ブロア7に加わる負荷が大きくなる。そこで、ブロア7の破損等を防止するために、ブロア圧力として、エジェクタ5のノズル部51を通過する駆動ガスの圧力を検知し、検知結果が所定値を超えないように、流量調整することが望ましい。
図18に示すフローチャートを用いて、制御部61において実行される処理の一例を説明する。本処理は、例えば、所定の周期で立ち上がり、繰り返し実行される。
本処理を開始したら、まず、ステップS21において、ブロア電力Wの前回値と今回値との差であるブロア電力増加量ΔWを算出し、次いで、ステップS22において、発電出力Qの前回値と今回値との差である発電出力増加量ΔQを算出する。
ステップS23では、ブロア電力増加量ΔWよりも発電出力増加量ΔQが大きいか否か(すなわち、ΔQ>ΔW?)を判定する。ステップS23が肯定判定されたら、ステップS24へ進み、ステップS23が否定判定されたら、ステップS26へ進む。
ステップS24では、圧力検知手段62を用いて、ブロア圧力として駆動流路13の圧力を検知し、ブロア圧力を、予め設定した圧力閾値と比較する。圧力閾値は、使用するブロア7に応じて、適宜設定することができる。
そこで、ステップS24では、ブロア圧力が圧力閾値未満か否か(すなわち、ブロア圧力<圧力閾値?)を判定する。ステップS24が肯定判定されたら、ブロア圧力は許容範囲内と判断して、ステップS25へ進み、循環流量が増量する方向となるように、流量調整弁15の弁開度を変化させる。すなわち、駆動流路13の開度を大きくして駆動ガスを増量させる一方、迂回流路14の開度を小さくして分岐する迂回ガスを減量させる。
ステップS24が否定判定されたら、そのまま、ブロア圧力が許容範囲を超えるおそれがあると判断して、流量調整を実施せずに、本処理を一旦終了する。
ステップS23が否定判定されて、ステップS26へ進んだ場合には、迂回流量が増量する方向となるように、流量調整弁15の弁開度を変化させる。すなわち、迂回流路14の開度を大きくして分岐される迂回ガスを増量させる一方、駆動流路13の開度を小さくして駆動ガスを減量させる。
ステップS21〜S23、S25〜S26は、上述した図6におけるステップS1〜S5と同様の処理であり、詳細は省略する。
ステップS25、ステップS26において、流量調整弁15の弁開度を変化させ、増量処理を実行したら、本処理を一旦終了する。
このようにしても、上記実施形態1と同様の効果が得られ、ブロア7に加わる圧力が圧力閾値を超えないように制御して、信頼性の高い燃料電池システムとすることができる。
なお、上記実施形態5、6に記載した処理は、上記実施形態2〜4の構成にも適用することができる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、燃料電池システムは、燃料電池車両に限らず、工業用、家庭用の種々の発電システムへ適用することができる。
1 燃料電池システム
2 燃料電池本体
11 ガス供給流路
12 ガス排出流路
21 アノード
22 カソード
3 改質器
4 循環流路
5 エジェクタ
6 流量調整部

Claims (13)

  1. アノード(21)に供給される燃料ガスと、カソード(22)に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池本体(2)と、
    原燃料ガスを改質して上記燃料ガスを生成する改質器(3)と、
    上記改質器に供給される上記原燃料ガスが流れるガス供給流路(11)と、
    上記アノードから排出されるアノードオフガスが流れるガス排出流路(12)と、
    上記ガス排出流路と上記ガス供給流路とを接続する循環流路(4)と、
    上記原燃料ガスを駆動流として上記循環流路から上記アノードオフガスを吸引し、上記ガス供給流路に循環させるエジェクタ(5)と、
    上記原燃料ガスの供給源(10、10A、10B)から上記ガス供給流路へ供給される上記原燃料ガスの少なくとも一部を含み上記エジェクタを通過して上記駆動流を形成する駆動ガスの流量を調整する流量調整部(6)と、を備えている、燃料電池システム(1)。
  2. 上記流量調整部は、上記供給源と上記エジェクタとを接続する駆動流路(13)と、上記駆動流路と上記ガス供給流路とを接続する迂回流路(14)と、上記迂回流路を流れる迂回流の流量を調整する流量調整弁(15)と、を備える、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 上記原燃料ガスは燃料及び水を含み、上記駆動流路は、上記供給源としての原燃料ガス供給源(10)に接続されると共に、上記迂回流路は、上記駆動流路から分岐して上記ガス供給流路に接続される、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 上記原燃料ガスは燃料及び水を含み、上記駆動流路は、上記供給源としての燃料供給源(10A)及び水供給源(10B)に接続されると共に、上記迂回流路は、上記水供給源と上記駆動流路とを接続する流路から分岐して上記ガス供給流路に接続される、請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 上記流量調整弁は、上記迂回流路への分岐部に設けられる、請求項3又は4に記載の燃料電池システム。
  6. 上記流量調整部は、上記供給源と上記エジェクタとを接続する駆動流路(13)と、上記駆動流路に上記ガス供給流路を流れる上記原燃料ガス又は上記改質器の下流の燃料ガス流路(16)を流れる上記燃料ガスを導入するガス導入流路(17)と、上記ガス導入流路を流れる導入ガスの流量を調整する流量調整弁(18)と、を備える、請求項1に記載の燃料電池システム。
  7. 上記原燃料ガスは燃料及び水を含み、上記駆動流路は、上記供給源としての燃料供給源(10A)に接続されると共に、上記供給源としての水供給源(10B)と上記ガス供給流路とを接続する迂回流路(14)と、を備える、請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 上記供給源と上記エジェクタとの間に設けられ、上記エジェクタのノズル部(51)に上記駆動ガスを送り込むブロア(7)を、さらに備えており、
    上記流量調整部は、上記燃料電池本体の発電出力変化量(ΔQ)と、上記ブロア電力変化量(ΔW)とをそれぞれ検出し、上記発電出力変化量と上記ブロア電力変化量との差(ΔQ−ΔW)がより大きくなるように、上記駆動ガスの流量を調整する制御部(61)を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 上記制御部は、上記循環流路を通過する循環流量が、循環流量>0を維持するように、上記駆動ガスの流量を調整する、請求項8に記載の燃料電池システム。
  10. 上記制御部は、上記ノズル部を通過する上記駆動ガスの圧力が、圧力閾値を超えないように、上記駆動ガスの流量を調整する、請求項8又は9に記載の燃料電池システム。
  11. 上記制御部は、上記発電出力変化量を、上記循環流路の流量に基づいて算出する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 上記制御部は、上記循環流路の流量を、上記循環流路の任意の2点間の圧力降下又は上記循環流路のガス組成に基づいて算出する、請求項11に記載の燃料電池システム。
  13. 上記制御部は、上記ブロア電力変化量を、上記ブロアを通過するガスの流量及び圧力に基づいて算出する、請求項8〜12のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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