JP2019160550A - リチウムイオン二次電池用正極材料、その製造方法、リチウムイオン二次電池用電極、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
リチウムイオン二次電池は、正極、負極、電解液およびセパレータを備える。正極を構成する電極材料としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)やマンガン酸リチウム(LiMn2O4)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)等のリチウムイオンを可逆的に脱挿入可能な性質を有するリチウム含有金属酸化物が用いられ、電池の高容量化、長寿命化、安全性の向上、低コスト化など、様々な観点から改良が検討されている。
一方、リン酸鉄リチウムはLiイオンの拡散性、電子伝導性が低いため、酸化物系正極材料よりも入出力特性が劣る。この特性差は電池の作動温度が低温になるとより顕著となるため、リン酸鉄リチウムは、低温領域で高い入出力特性が必要とされるハイブリッド自動車などの車載用途には不向きであると考えられてきた。
一方、前記微細化したLiMPO4は比表面積が大きいため、電極合材スラリーの増粘や多量のバインダーが必要となるため、炭素質被膜で被覆された一次粒子を造粒し二次粒子の形態とすることで電極合材スラリーの性状を改善することが一般的である。
LixAyDzPO4 (1)
(但し、AはCo、Mn、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選択される少なくとも1種、DはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、ScおよびYからなる群より選択される少なくとも1種、0.9<x<1.1、0<y≦1、0≦z<1、0.9<y+z<1.1である。)
[2]前記正極材料の累積粒度分布における累積百分率50%の粒子径(D50)が2μm以上10μm以下、累積百分率90%の粒子径(D90)が15μm以下であることを特徴とする上記[1]に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[3]前記正極材料のN−メチル−2−ピロリドンを用いた吸油量が60ml/100g以下、タップ密度が1.0g/cm3以上であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[4]前記正極材料の比表面積が8m2/g以上30m2/g以下であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[5]前記一般式(1)で表される正極活物質及び正極活物質前駆体の製造工程と、該工程で得られた正極活物質及び正極活物質前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の正極活物質原料と、水とを混合してスラリーを調製するスラリー調製工程と、該工程で得られた正極活物質原料スラリーを解砕処理する解砕処理工程と、該工程で得られた解砕スラリー中に、炭素質被膜前駆体である有機化合物を加え、造粒物を得る造粒工程と、該工程で得られた造粒物を非酸化性雰囲気下にて焼成する焼成工程とを有し、前記解砕処理工程において、解砕処理前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.85以上0.96以下であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法。
[6]アルミニウム集電体と、該アルミニウム集電体上に形成された正極合材層とを備えたリチウムイオン二次電池用電極であって、前記正極合材層が、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極。
[7]正極と、負極と、電解質とを有するリチウムイオン二次電池であって、前記正極が、上記[6]に記載のリチウムイオン二次電池用電極であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料は、炭素質被膜で被覆された下記一般式(1)で表される正極活物質の一次粒子が複数個凝集した凝集粒子を含む。また、単位粒径あたりの圧縮強度が1.0MPa/μm以上10.0MPa/μm以下であることを特徴とする。
LixAyDzPO4 (1)
(但し、AはCo、Mn、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選択される少なくとも1種、DはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、ScおよびYからなる群より選択される少なくとも1種、0.9<x<1.1、0<y≦1、0≦z<1、0.9<y+z<1.1である。)
ここで、Aについては、Co、Mn、Ni及びFeが好ましく、Feがより好ましい。Dについては、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、Alが好ましい。電極活物質がこれらの元素を含む場合、高い放電電位、高い安全性を実現可能な正極合材層とすることができる。また、資源量が豊富であるため、選択する材料として好ましい。
上記一次粒子の平均一次粒子径が10nm以上であると、正極活物質の一次粒子の比表面積が増えることで必要になる炭素の質量の増加を抑制し、正極材料単位質量当たりの充放電容量が低減することを抑制できる。また、正極活物質の一次粒子の表面を炭素質被膜で均一に被覆しやすくなる。その結果、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いたリチウムイオン二次電池は、高速充放電における放電容量が大きくなり、十分な充放電性能を実現することができる。一方、上記一次粒子の平均一次粒子径が400nm以下であると、正極活物質の一次粒子の内部におけるリチウムイオン拡散抵抗や電子の移動抵抗が大きくなることを抑制できる。その結果、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いたリチウムイオン二次電池は、高速充放電における放電容量を大きくすることができる。
炭素質被膜の厚みは、0.5nm以上5.0nm以下であることが好ましく、1.0nm以上3.0nm以下であることがより好ましい。
炭素質被膜の厚みが0.5nm以上であると、炭素質被膜の厚みが薄くなり過ぎず、所望の抵抗値を有する膜を形成することができる。その結果、導電性が向上し、正極材料としての導電性を確保することができる。一方、炭素質被膜の厚みが5.0nm以下であると、電池活性、例えば、正極材料の単位質量あたりの電池容量が低下することを抑制できる。
炭素量が0.5質量%以上であると、正極材料としての導電性を確保することができ、リチウムイオン二次電池を形成した場合に高速充放電レートにおける放電容量が大きくなり、十分な充放電レート性能を実現することができる。一方、炭素量が5.0質量%以下であると、炭素量が多くなり過ぎず、リチウムイオン二次電池用正極材料の単位質量あたりのリチウムイオン二次電池の電池容量が必要以上に低下することを抑制できる。
なお、上記炭素質被膜の被覆率は、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)、エネルギー分散型X線分析装置(Energy Dispersive X−ray microanalyzer、EDX)等を用いて測定することができる。
炭素質被膜の密度が0.3g/cm3以上であれば、炭素質被膜が充分な電子伝導性を示す。一方、炭素質被膜の密度が1.5g/cm3以下であれば、炭素質被膜における層状構造からなる黒鉛の微結晶の含有量が少ないため、Liイオンが炭素質被膜中を拡散する際に黒鉛の微結晶による立体障害が生じない。これにより、電荷移動抵抗が高くなることがない。その結果、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が上昇することがなく、リチウムイオン二次電池の高速充放電レートにおける電圧低下が生じない。
また、上記凝集粒子を含む正極材料の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)は、好ましくは15μm以下、より好ましくは13μm以下、更に好ましくは12μm以下である。D90が15μm以下であると、正極合材層の厚みに対し凝集粒子径が大きくなり過ぎず、正極合材層表面に凹凸が生じにくく、正極合材層の構造が均一となる。また、D90の下限値は特に限定されないが、好ましくは3.0μm以上である。
また、正極合材層への正極材料の充填性を向上し、単位体積あたりの電池容量を向上させるための上記凝集粒子の形状は特に限定されないが、球状、特に真球状が好ましい。
なお、上記比表面積は、BET法により、比表面積計(例えば、マイクロトラック・ベル株式会社製、商品名:BELSORP−mini)を用いて測定することができる。
なお、上記NMP吸油量は、実施例に記載の方法により測定することができる。
なお、上記タップ密度は、JIS Z2512に準拠する方法により測定することができ、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
単位粒径あたりの圧縮強度が10.0MPa/μmを超えると、正極合材層中に含まれる凝集粒子が高密度化しすぎるため、電解液の浸透性や保持性が低下し、電池特性を低下させるおそれがある。一方、単位粒径あたりの圧縮強度が1.0MPa/μmより小さいと、正極合材層中に含まれる凝集粒子の変形、崩壊や、凝集粒子表面から炭素質被膜が剥離し、電池特性を低下させるおそれがある。
なお、上記単位粒径あたりの圧縮強度は、下記手順により測定し算出することができ、具体的には実施例に記載の方法により求めることができる。
微小圧縮試験機(例えば、株式会社島津製作所製、商品名:MCT510)を用いて、マイクロスコープにてリチウムイオン二次電池用正極材料の粒子径を測定する。次いで、圧縮試験モードにて、圧子の種類、負荷速度、及び試験力をそれぞれ設定し、圧縮強度を測定する。得られた正極材料の粒子径及び圧縮強度から、単位粒径あたりの圧縮強度を算出する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法は、前記一般式(1)で表される正極活物質及び正極活物質前駆体の製造工程と、該工程で得られた正極活物質及び正極活物質前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の正極活物質原料と、水とを混合してスラリーを調製するスラリー調製工程と、該工程で得られた正極活物質原料スラリーを解砕処理する解砕処理工程と、該工程で得られた解砕スラリー中に炭素質被膜前駆体である有機化合物を加え、造粒物を得る造粒工程と、該工程で得られた造粒物を非酸化性雰囲気下にて焼成する焼成工程とを有し、前記解砕処理工程において、解砕処理前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.85以上0.96以下であることを特徴とする。
前記一般式(1)で表される正極活物質及び正極活物質前駆体の製造工程としては、固相法、液相法、気相法等の従来の方法を用いることができる。このような方法で得られたLixAyDzPO4としては、例えば、粒子状のもの(以下、「LixAyMzPO4粒子」と言うことがある。)が挙げられる。
LixAyDzPO4粒子は、例えば、Li源と、A源と、P源と、水と、必要に応じてD源と、を混合して得られるスラリー状の混合物を水熱合成して得られる。水熱合成によれば、LixAyDzPO4は、水中に沈殿物として生成する。得られた沈殿物は、LixAyDzPO4の前駆体であってもよい。この場合、LixAyDzPO4の前駆体を焼成することで、目的のLixAyDzPO4粒子が得られる。
この水熱合成には耐圧密閉容器を用いることが好ましい。
なお、リン酸リチウム(Li3PO4)は、Li源およびP源としても用いることができる。
本工程では、前記工程で得られた正極活物質原料を、水に分散させて均一なスラリーを調製する。正極活物質原料を水に分散させる際には、分散剤を加えることもできる。正極活物質原料を水に分散させる方法としては、特に限定されず、例えば、遊星ボールミル、振動ボールミル、ビーズミル、ペイントシェーカー、アトライタ等の媒体粒子を高速で撹拌する媒体撹拌型分散装置を用いる方法が好ましい。
本工程では、前記スラリー調製工程で得られた正極活物質原料スラリーを解砕処理する。正極活物質原料スラリーを解砕処理する方法は特に限定されず、例えば、前記スラリー調製工程で正極活物質原料を水に分散させる際に用いられる媒体粒子を高速で撹拌する媒体撹拌型分散装置を用いて解砕処理する方法が挙げられる。なお、前記スラリー調製工程と解砕処理工程とは同時に行ってもよい。
正極活物質原料スラリーを解砕する際には、スラリー中の正極活物質原料の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)が1以上10以下、且つ粒度分布が単峰性となるように制御するとよい。比(D90/D10)を1以上10以下、且つ粒度分布を単峰性とすることで、スラリー中の正極活物質粒子の分散性が向上する。正極活物質粒子の分散性が向上することにより、正極活物質粒子同士のネッキングが強固となり、得られる凝集粒子の単位粒径あたりの圧縮強度を上述の範囲内とすることができ、該凝集粒子の高硬度化、高密度化が図れ、本発明の効果を発揮することができる。
比(D90/D10)を1以上10以下、且つ粒度分布を単峰性とするためには、解砕処理前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)を0.85以上0.96以下に制御する。結晶子径の比を0.85より小さくすると解砕処理の負荷が強過ぎるため、スラリー中の正極活物質の再凝集が進行し、粒度分布が単峰性とならないばかりか、過負荷により正極活物質粒子の結晶構造を破壊させてしまうおそれがある。結晶子径の比を0.96より大きくすると解砕処理の負荷が弱過ぎるため、正極活物質粒子を均一に分散、解膠することができない。
なお、スラリーの解砕条件は、例えば、分散メディアの材質、直径、スラリー中の正極活物質原料の濃度、撹拌速度、撹拌時間等により調整することができる。
正極活物質原料スラリーを大気中120℃で乾燥し、この乾燥物を乳鉢で粉砕した後、粉末X線回折装置(例えば、PANalytical社製、商品名:X’pert MPD)を用いて以下の測定条件で回折パターンを測定する。
線源:Cu−Kα
ステップサイズ:0.01°/step
スキャン速度 3秒/step
測定した回折パターンにおいて、2θが28.8〜30.8°の範囲にあるピークの半値幅(B)を用い、下記式(i)及び(ii)から結晶子径を算出する。
解砕前の結晶子径(nm)={0.9×1.5418×0.1}/{β1(Å)×cos(29.78/2×π/2)} (i)
β1=(B1−b)
式中、B1は解砕前の正極活物質粒子について測定した回折パターンにおいて、2θが28.8〜30.8°の範囲にあるピークの半値幅であり、bは基準試料Siの半値幅(2θ=47.3°)である。
解砕後の結晶子径(nm)={0.9×1.5418×0.1}/{β2(Å)×cos(29.78/2×π/2)} (ii)
β2=(B2−b)
式中、B2は解砕後の正極活物質粒子について測定した回折パターンにおいて、2θが28.8〜30.8°の範囲にあるピークの半値幅であり、bは基準試料Siの半値幅(2θ=47.3°)である。
本工程では、解砕スラリー中の正極活物質原料に炭素質被膜前駆体である有機化合物を混合し、造粒物を製造する。有機化合物としては、正極活物質の表面に炭素質被膜を形成できる化合物であれば特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、セルロース、デンプン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリ酢酸ビニル、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、マルトース、スクロース、ラクトース、グリコーゲン、ペクチン、アルギン酸、グルコマンナン、キチン、クエン酸、ヒアルロン酸、アスコルビン酸、コンドロイチン、アガロース、ポリエーテル、2価アルコール、3価アルコール等が挙げられる。中でも、ポリビニルアルコール(PVA)、グルコース、スクロースが好ましい。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、後述する焼成工程において有機化合物の炭化を促進するための炭化触媒を用いてもよい。
ここで、噴霧の際の条件、例えば、解砕スラリー中の正極活物質原料の濃度、噴霧圧力、速度、更に、噴霧後の乾燥させる際の条件、例えば、昇温速度、最高保持温度、保持時間等を適宜調整することにより、上述した凝集粒子の平均二次粒子径が上記範囲内にある乾燥物が得られる。
例えば、雰囲気温度が解砕スラリー中の溶媒の沸点に近くなればなる程、噴霧された液滴の乾燥に時間がかかるので、この乾燥に要する時間の間に、得られる乾燥物は十分に収縮することとなる。これにより、解砕スラリー中の溶媒の沸点近傍の雰囲気温度にて噴霧・乾燥した乾燥物は、中実構造をとりやすくなる。
本工程では、前記工程で得られた造粒物を非酸化性雰囲気下にて焼成する。造粒物を非酸化性雰囲気下、好ましくは650℃以上かつ1000℃以下、より好ましくは700℃以上かつ900℃以下の温度にて、0.1時間以上かつ40時間以下焼成する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、アルミニウム集電体と、該アルミニウム集電体上に形成された正極合材層とを備え、上記正極合材層が、前述のリチウムイオン二次電池用正極材料又は前述のリチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法により得られる正極材料を含有することを特徴とする。上記正極合材層が、前述の正極材料を含有することから、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極はLiイオン伝導性、及び電子伝導性に優れる。
電極を作製するには、前述の正極材料と、バインダー樹脂からなる結着剤と、溶媒とを混合して、電極形成用塗料又は電極形成用ペーストを調製する。この際、必要に応じてカーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト、ケッチェンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛等の導電助剤を添加してもよい。
結着剤、すなわちバインダー樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)樹脂、フッ素ゴム等が好適に用いられる。
正極材料とバインダー樹脂との配合比は、特に限定されないが、例えば、正極材料100質量部に対してバインダー樹脂を1質量部以上30質量部以下、好ましくは3質量部以上20質量部以下とする。
例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコール:IPA)、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングルコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングルコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等を挙げることができる。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
次いで、塗膜を加圧圧着し、乾燥して、アルミニウム箔の一方の面に電極材料層を有する集電体(電極)を作製する。
このようにして、Liイオン伝導性、及び電子伝導性に優れた電極を作製することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、電解質とを有し、該正極として、上述のリチウムイオン二次電池用電極を備える。したがって、Liイオン伝導性、及び電子伝導性に優れ、リチウムイオン二次電池の充放電特性を改善することができる。
また、非水電解質とセパレータの代わりに、固体電解質を用いてもよい。
(実施例1)
Li源およびP源としてのリン酸リチウム(Li3PO4)と、Fe源としての硫酸鉄(II)(FeSO4)を、モル比でLi:Fe:P=3:1:1となるように混合した。さらに、調製用蒸留水を混合して、600mlの原料スラリーを調製した。
次いで、この原料スラリーを耐圧密閉容器に収容し、180℃にて2時間、水熱合成した後、室温(25℃)になるまで冷却して、容器内に沈殿しているケーキ状の正極活物質粒子を得た。この正極活物質粒子を蒸留水で複数回、十分に水洗した後、正極活物質粒子濃度が60質量%となるように、正極活物質粒子と蒸留水を混合し、懸濁スラリーを調製した。
この懸濁スラリーを直径0.1mmのジルコニアボールと共にサンドミルへ投入し、解砕前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.91となるように、サンドミルの撹拌速度と撹拌時間を調整して解砕処理を行った。解砕処理後の正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は2、粒度分布は単峰性であった。
次いで、解砕処理を施したスラリーに予め20質量%に調整したポリビニルアルコール(PVA)水溶液を、正極活物質粒子に対しPVA固形分換算で3.5質量%混合し、さらに解砕スラリー中の正極活物質粒子濃度が30質量%となるよう蒸留水を混合した後、180℃の大気雰囲気中に噴霧、乾燥し、正極活物質粒子の造粒乾燥物を得た。
次いで、得られた乾燥物を不活性雰囲気下、750℃にて1時間熱処理を行うことにより、正極活物質粒子への炭素担持を行い、実施例1のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。
サンドミルにより解砕処理をする際に、解砕前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.93となるように、サンドミルの撹拌速度と撹拌時間を調整して解砕処理を行った以外は、実施例1と同様にして実施例2のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。解砕処理後の正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は5、粒度分布は単峰性であった。
サンドミルにより解砕処理を施したスラリーに予め30質量%に調整したグルコース水溶液を、正極活物質粒子に対しグルコース固形分換算で5.0質量%混合した以外は、実施例1と同様にして実施例3のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。
サンドミルにより解砕処理を施したスラリーに予め30質量%に調整したグルコース水溶液を、正極活物質粒子に対しグルコース固形分換算で5.0質量%混合した以外は、実施例2と同様にして実施例4のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。
正極活物質粒子濃度が60質量%となるように調整した懸濁スラリーを、直径0.5mmのジルコニアボールと共にサンドミルへ投入し、解砕前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.88となるように、サンドミルの撹拌速度と撹拌時間を調整して解砕処理を行った以外は、実施例1と同様にして実施例5のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。解砕処理後の正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は8.5、粒度分布は単峰性であった。
Li源およびP源としてのリン酸リチウム(Li3PO4)と、Fe源としての硫酸鉄(II)(FeSO4)を、モル比でLi:Fe:P=3:1:1となるように混合した。さらに、調製用蒸留水を混合して、600mlの原料スラリーを調製した。
次いで、この原料スラリーを耐圧密閉容器に収容し、130℃にて2時間、水熱合成した後、室温(25℃)になるまで冷却して、容器内に沈殿しているケーキ状の正極活物質粒子を得た。この正極活物質粒子を蒸留水で複数回、十分に水洗した後、正極活物質粒子濃度が60質量%となるように、正極活物質粒子と蒸留水を混合し、懸濁スラリーを調製した。
この懸濁スラリーを直径0.1mmのジルコニアボールと共にサンドミルへ投入し、解砕前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.90となるように、サンドミルの撹拌速度と撹拌時間を調整して解砕処理を行った以外は、実施例1と同様にして、実施例6のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。解砕処理後の正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は1.9、粒度分布は単峰性であった。
正極活物質粒子濃度が60質量%となるように調整した懸濁スラリーを、直径1mmのジルコニアボールと共にサンドミルへ投入し、解砕前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.98となるように、サンドミルの撹拌速度と撹拌時間を調整して解砕処理を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例1のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。解砕処理後の正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は44、粒度分布は二峰性であった。
サンドミルにより解砕処理をする際に、解砕前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が1.0となるように、サンドミルの撹拌速度と撹拌時間を調整して解砕処理を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例2のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。解砕処理後の正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は71、粒度分布は二峰性であった。
サンドミルにより解砕処理をする際に、解砕前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.81となるように、サンドミルの撹拌速度と撹拌時間を調整して解砕処理を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例3のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。解砕処理後の正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は2.6、粒度分布は二峰性であった。
正極活物質粒子濃度が60質量%となるように調整した懸濁スラリーに解砕処理を施さないこと以外は、実施例1と同様にして比較例4のリチウムイオン二次電池用正極材料を作製した。正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)の、累積百分率10%の粒子径(D10)に対する比(D90/D10)は194、粒度分布は多峰性であった。
正極活物質原料スラリーを大気中120℃で乾燥し、この乾燥物を乳鉢で粉砕した後、粉末X線回折装置(PANalytical社製、商品名:X’pert MPD)を用いて以下の測定条件で回折パターンを測定した。
線源:Cu−Kα
ステップサイズ:0.01°/step
スキャン速度 3秒/step
測定した回折パターンにおいて、2θが28.8〜30.8°の範囲にあるピークの半値幅(B)を用い、下記式(i)及び(ii)から結晶子径を算出した。
解砕前の結晶子径(nm)={0.9×1.5418×0.1}/{β1(Å)×cos(29.78/2×π/2)} (i)
β1=(B1−b)
式中、B1は解砕前の正極活物質粒子について測定した回折パターンにおいて、2θが28.8〜30.8°の範囲にあるピークの半値幅であり、bは基準試料Siの半値幅(2θ=47.3°)である。
解砕後の結晶子径(nm)={0.9×1.5418×0.1}/{β2(Å)×cos(29.78/2×π/2)} (ii)
β2=(B2−b)
式中、B2は解砕後の正極活物質粒子について測定した回折パターンにおいて、2θが28.8〜30.8°の範囲にあるピークの半値幅であり、bは基準試料Siの半値幅(2θ=47.3°)である。
正極活物質原料スラリーを用いて、レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:LA−950V2)により、正極活物質粒子の累積粒度分布における累積百分率90%の粒子径(D90)及び累積百分率10%の粒子径(D10)を測定し、比(D90/D10)を算出した。
なお、図1において、横軸は実施例1及び比較例1の正極活物質粒子の粒子径を示し、縦軸は横軸の各粒子径に対する正極活物質粒子の累積頻度を示す。
正極活物質原料スラリーを用いて、レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:LA−950V2)により、正極活物質粒子の粒度分布を測定した。
なお、図2において、実施例1及び比較例1の正極活物質粒子の粒度分布を示す。
<演算条件>
(サンプル屈折率)
LD実部:1.70
LD虚部:0.20
LED実部:1.70
LED虚部:0.20
(分散媒屈折率)
LD実部:1.33
LD虚部:0.00
LED実部:1.33
LED虚部:0.00
(反復回数):15回
(粒子径基準):体積
(演算アルゴリズム):標準演算
以下の方法により、得られたリチウムイオン二次電池用正極材料(以下、単に正極材料ともいう)について評価を行った。結果を表1に示す。
微小圧縮試験機(株式会社島津製作所製、商品名:MCT510)を用いて、マイクロスコープにて正極材料の粒子径を測定した。次いで、圧縮試験モードにて、圧子の種類:FLAT50、負荷速度:0.0446mN/sec、試験力:9.8mNの条件で、図3に示すように、正極材料1を圧子の中心2から圧子面3に対し垂直に圧縮し、圧縮強度を測定した。
なお、測定は任意に5検体の正極材料を選択し、5検体各々の粒子径と圧縮強度から算出した数値の平均値を単位粒径あたりの圧縮強度とした。
レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:LA−950V2)を用いて測定した。また、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定する際はデータ取り込み回数を、半導体レーザー(LD)5000回、発光ダイオード(LED)1000回とし、データの演算条件は下記の通りとした。
<演算条件>
(サンプル屈折率)
LD実部:1.70
LD虚部:0.20
LED実部:1.70
LED虚部:0.20
(分散媒屈折率)
LD実部:1.33
LD虚部:0.00
LED実部:1.33
LED虚部:0.00
(反復回数):15回
(粒子径基準):体積
(演算アルゴリズム):標準演算
なお、以下の前処理を行った分散溶液を測定試料とした。
純水40gおよびポリビニルピロリドン(PVP)0.12g、正極材料0.04gを70mLマヨネーズ瓶に秤量した。このマヨネーズ瓶を手動で10回ほど振り混ぜて、正極材料、ポリビニルピロリドン、純水を馴染ませた。次いで、この混合溶液を超音波ホモジナイザー(BRANSON製、商品名:SONIFIER450)にて、Output5、パルス50%の条件で2分間超音波処理した分散溶液を測定試料とした。
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いた吸油量は、JIS K5101−13−1(精製あまに油法)に則った手法にて、あまに油をNMPに代えて測定した。
パウダーテスター(ホソカワミクロン製、商品名:TYPE−PT−E)を用いて、JIS Z2512に則った手法にて、タップ回数:150回の条件にて測定した。
比表面積計(マウンテック製、商品名:HM model−1208)を用いて、窒素(N2)吸着によるBET法により測定した。
得られた正極材料と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)と、導電助剤としてアセチレンブラック(AB)とを、質量比が90:5:5となるように混合し、さらに溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加えて流動性を付与し、スラリーを作製した。
次いで、このスラリーを厚み30μmのアルミニウム(Al)箔(集電体)上に塗布し、120℃で減圧乾燥した。その後、塗布幅35mmの短冊状に切り抜き、ロールプレス機にてロールギャップ:5μm、ロール送り速度:0.5m/minで2回繰り返し加圧し、各実施例及び比較例の正極を作製した。
前記方法で作製した正極と、市販の天然黒鉛からなる負極を所定のサイズに打ち抜き、各々に集電タブを溶接し、多孔質ポリプロピレン膜からなるセパレータを介してアルミラミネートフィルム内に配置した。前記に、エチレンカーボネート(EC)と炭酸ジエチル(DEC)とをEC:DEC=50:50(vol%)となるように混合した溶液に、LiPF6を濃度1モル/dm3となるように溶解し、更にビニレンカーボネート(VC)2質量%を加えた電解液を注入、封止し、電池特性評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
以下の方法により、得られたリチウムイオン二次電池について評価を行った。結果を表1に示す。
リチウムイオン二次電池の充放電試験を、室温(25℃)にて、カットオフ電圧2.5V〜3.7V、充放電レート0.1Cの定電流(10時間充電した後、10時間放電)下にて3回繰り返し実施し、3回目の放電容量を0.1Cの放電容量とした。さらに室温(25℃)にて、カットオフ電圧2.5V〜3.7V、0.2Cで充電を行い(5時間充電)、3Cで放電し(20分放電)、放電容量を測定した。
3Cの放電容量と0.1Cの放電容量との比を負荷特性とし、下記の式(1)により算出した。
放電容量比(%)=(3C放電容量/0.1C放電容量)×100・・・(1)
直流抵抗は、環境温度0℃にて充電レート0.1Cの定電流で充電深度を50%(SOC50%)に調整したリチウムイオン二次電池を用いて測定した。室温(25℃)にて、SOC50%に調整したリチウムイオン二次電池を、環境温度0℃にて1C、3C、5Cおよび10Cレートの電流を、充電側、放電側に交互に各10秒間通電し、各レートの10秒後における電流値を横軸に、電圧値を縦軸にプロットし、最小二乗法による近似直線の傾きを「充電側=入力DCR」、「放電側=出力DCR」とした。なお、各電流での通電方向変更時と通電電流の変更時にそれぞれ10分の休止時間を設けた。
サイクル特性は、環境温度60℃にて、カットオフ電圧2.5V〜3.7V、充放電レート1Cの定電流(1時間充電した後、1時間放電)下にて300回繰り返し実施し、300回目の放電容量と1回目の放電容量との比をサイクル特性とし、下記の式(2)により算出した。
容量維持率(%)=(300回目の放電容量/1回目の放電容量)×100・・・(2)
2 圧子の中心
3 圧子面
Claims (7)
- 炭素質被膜で被覆された下記一般式(1)で表される正極活物質の一次粒子が複数個凝集した凝集粒子を含むリチウムイオン二次電池用正極材料であって、単位粒径あたりの圧縮強度が1.0MPa/μm以上10.0MPa/μm以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極材料。
LixAyDzPO4 (1)
(但し、AはCo、Mn、Ni、Fe、CuおよびCrからなる群より選択される少なくとも1種、DはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、ScおよびYからなる群より選択される少なくとも1種、0.9<x<1.1、0<y≦1、0≦z<1、0.9<y+z<1.1である。) - 前記正極材料の累積粒度分布における累積百分率50%の粒子径(D50)が2μm以上10μm以下、累積百分率90%の粒子径(D90)が15μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
- 前記正極材料のN−メチル−2−ピロリドンを用いた吸油量が60ml/100g以下、タップ密度が1.0g/cm3以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
- 前記正極材料の比表面積が8m2/g以上30m2/g以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
- 前記一般式(1)で表される正極活物質及び正極活物質前駆体の製造工程と、該工程で得られた正極活物質及び正極活物質前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の正極活物質原料と、水とを混合してスラリーを調製するスラリー調製工程と、該工程で得られた正極活物質原料スラリーを解砕処理する解砕処理工程と、該工程で得られた解砕スラリー中に、炭素質被膜前駆体である有機化合物を加え、造粒物を得る造粒工程と、該工程で得られた造粒物を非酸化性雰囲気下にて焼成する焼成工程とを有し、
前記解砕処理工程において、解砕処理前後の正極活物質粒子の結晶子径の比(解砕後の結晶子径/解砕前の結晶子径)が0.85以上0.96以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法。 - アルミニウム集電体と、該アルミニウム集電体上に形成された正極合材層とを備えたリチウムイオン二次電池用電極であって、前記正極合材層が、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極。
- 正極と、負極と、電解質とを有するリチウムイオン二次電池であって、前記正極が、請求項6に記載のリチウムイオン二次電池用電極であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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