JP2019160418A - リチウムターゲットの製造方法及び製造装置 - Google Patents

リチウムターゲットの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製作中にひび割れや剥離を生じさせず大型のリチウムターゲットを製造する。【解決手段】次の工程を含むリチウムターゲットの製造方法が提供される。バッキングプレート上にリチウム材料を配置する。上記リチウム材料を板状に延展成形する。上記リチウム材料に対向する位置に設けられた放射熱源の放射熱により上記リチウム材料をアニールする。上記アニールしたリチウム材料を再成形する。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムターゲットの製造方法及び製造装置に関し、特に中性子発生源用ターゲットの製造方法及び製造装置に関する。
ホウ素中性子捕獲療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)は、癌細胞に集まりやすく正常組織に集まりにくいホウ素化合物を患者に投与後、中性子発生源から発生させた中性子を患部にあて、10B(n,α)Li核反応を利用してホウ素が中性子を捕獲した際に発生するα線で癌細胞を選択的に破壊する治療法である(例えば、特許文献1参照)。
中性子発生源としては、陽子線をターゲットに照射して核破砕反応等により中性子を発生させる加速器、中性子発生装置が従来知られている(例えば、特許文献1参照)。また、そのような中性子発生装置におけるターゲット材料としては、タングステン、ベリリウム、リチウムなどの金属が従来知られている(例えば、特許文献1参照)。
以上のターゲット材料のうち、一般に用いられるベリリウムの場合、4MeV以上のエネルギーまで陽子を加速する必要がある。対してターゲット金属にリチウムを用いれば2〜3MeVの比較的小さな陽子線エネルギーで十分な反応断面積が得られるため、加速器の小型化が可能という利点がある。また、リチウムターゲットから発生した中性子のエネルギーも、ベリリウムターゲットに比べて低いため、中性子を減速させるためのコリメータ等の減速系の小型・簡易化も可能である。
リチウムターゲットの製造方法に関する従来技術としては、例えば、特許文献1或いは特許文献2に記載のものが知られている。特許文献2には、金属リチウムの反応性の高さを考慮して、窒素雰囲気内でLi薄膜をCu冷却基板に接合することなどが開示されている。
特開2007−303983号公報 特開2014−099342号公報
金属リチウムは、大気中での反応性の高さや、柔らかく千切れやすいといったハンドリング性の観点から、所望のターゲット形状への精密な加工が難しい。従来開示されたリチウムターゲットの製造方法の中には、不活性雰囲気中でのプレス・圧延等の処理により、銅製バッキングプレートとの接着・接合及びリチウム厚みの制御を行うとするものがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、これら従来技術では、リチウムの加工硬化の影響で、φ40mmよりも大型のターゲットを製造するのが困難である。
中性子発生源用リチウムターゲットに要求されるリチウム厚みは、用途にもよるが、上記ホウ素中性子捕獲療法の場合は、100〜200μm程度と非常に薄い。そのため、硬化したリチウムに強い圧下力をかけると、金属リチウムのひび割れや、バッキングプレートからの剥離を引き起こしてしまう。ひび割れや剥離のあるリチウムターゲットをBNCTに用いると熱伝導率が悪化して、陽子線を照射した際に、リチウムの溶解が起きることがあった。大型のターゲットの製造工程においては特にひび割れや剥離が起きやすい。なお、ひび割れ等はブリスタリング(界面に気泡が溜まり剥離する現象)の発生確率の上昇に関係する可能性もある。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであって、製作中にひび割れや剥離を生じさせず大型のリチウムターゲットを製造することができるリチウムターゲットの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るリチウムターゲットの製造方法は、
バッキングプレート上にリチウム材料を配置し、
上記リチウム材料を板状に延展成形し、
上記リチウム材料に対向する位置に設けられた放射熱源の放射熱により上記リチウム材料をアニールし、
上記アニールしたリチウム材料を再成形する。
これにより、リチウム材料の加工硬化による内部応力の増加を緩和し、リチウム材料のひび割れや剥離を生じさせずに大型のリチウムターゲットを製造することができる。
さらに、上記アニールする工程と上記再成形する工程を交互に繰り返してもよい。これにより、リチウム材料のひび割れや剥離を発生させることなく、リチウム材料の成形を継続することができる。
上記アニールする工程は、上記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて上記放射熱源を上記リチウム材料から遠ざけてから、アニールを実行してもよい。これにより、加工状態の進展に応じた熱をリチウム材料に加えることができる。
あるいは、上記アニールする工程は、上記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて上記放射熱源の放射熱の強度を高くしてから、アニールを実行してもよい。このような方法でも、加工状態の進展に応じた熱をリチウム材料に加えることができる。
上記アニールする工程は、上記放射熱源が上記リチウム材料の表面を走査しながら、アニールを実行してもよい。これにより、板状に成形されたリチウム材料の全面に均一に熱を加えることができる。
上記アニールする工程は、上記リチウム材料の表面温度を金属リチウムの再結晶温度以上に加熱することができる。これにより、延展成形により加工硬化した金属リチウムの再結晶化を促し、内部応力の除去が可能になるため、リチウム材料のひび割れやバッキングプレートからの剥離を防止することができる。
上記アニールする工程は、露点が−40℃以下の条件で行われることで、リチウム表面で発生する化学反応を抑制することができる。
本発明の他の形態に係るリチウムターゲットの製造装置は、成形部と、放射熱源と、熱処理部を有する。
上記成形部は、バッキングプレート上に配置されたリチウム材料を板状に延展成形する。
上記放射熱源は、上記リチウム材料に対向する位置に設けられる。
上記熱処理部は、上記放射熱源の放射熱により上記リチウム材料をアニールする。
さらに上記成形部は、上記アニールされたリチウム材料を再成形する。
これにより、延展成形により加工硬化したリチウム材料の内部応力を取り除くことができる。
上記成形部による上記延展成形の後、上記バッキングプレートを上記熱処理部に入れ、上記熱処理部による上記アニールの後、上記バッキングプレートを上記成形部に再び入れるバッキングプレート移動機構部をさらに具備してもよい。これにより、リチウム材料のひび割れや剥離発生の可能性をさらに低下させることができる。
上記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて上記放射熱源を上記リチウム材料から遠ざける放射熱源移動機構部をさらに具備してもよい。これにより、加工状態の進展に応じた熱をリチウム材料に加えることができる。
上記放射熱源移動機構部は、上記放射熱源が上記リチウム材料の表面を加熱しながら走査するように、上記放射熱源を移動させてもよく、これにより、板状に成形されたリチウム材料の全面に均一に熱を加えることができる。
上記放射熱源は、上記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて放射熱の強度を高くするように設定されてもよい。これにより、加工状態の進展に応じた熱をリチウム材料に加えることができる。
上記成形部と上記放射熱源と上記熱処理部を内に含み、内部の湿度を露点−40℃以下に保つドライルームをさらに有してもよい。これにより、リチウム表面で発生する化学反応を抑制することができる。
上記放射熱源は、ハロゲンランプヒータであるものとすることで、リチウムターゲットの製造装置を容易に実施することができる。
上記成形部は、表面にフッ素化合物を含まない押圧ローラを有してもよい。この場合、上記成形部は、上記押圧ローラによる圧下力により上記リチウム材料を板状に成形するものとすることで、リチウムターゲットの製造装置を実施容易にすることができる。また、この場合押圧ローラの押圧面とリチウム材料表面の間で起きうる化学反応を抑制することができる。
本発明によれば、製作中にひび割れや剥離を生じさせず大型のリチウムターゲットを製造することができるリチウムターゲットの製造方法及び製造装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るリチウムターゲットの製造装置の概略構成を示す図である。 上記実施形態におけるリチウムターゲットの構成を概略的に示す平面図である。 上記実施形態における熱処理工程のための説明図(その1)である。 上記実施形態における熱処理工程のための説明図(その2)である。 上記実施形態に係るリチウムターゲットの製造方法の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
〔リチウムターゲットの製造装置の全体構成〕
図1は、本実施形態に係るリチウムターゲットの製造装置1の概略構成を示す図である。図2は、本実施形態におけるリチウムターゲットの構成を概略的に示す平面図である。図3と図4は、本実施形態に係るリチウムターゲットに対する熱処理工程のための説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムターゲットの製造装置1は、ドライルーム100と、成形部110と、熱処理部120と、ステージ140と、バッキングプレート移動機構部141と、コントローラ142を有する。
ドライルーム100は、成形部110と、熱処理部120と、ステージ140をその内側に有し、ルーム内を低湿度雰囲気若しくは乾燥雰囲気に保つ。ルーム内の圧力は特に限定されず、例えば、大気圧である。ドライルーム100により、成形部110における成形工程と、熱処理部120における熱処理工程が乾燥雰囲気下で行われる。ドライルーム100内部の湿度は、リチウムの水酸化を抑えることができる適宜の値に設定され、例えば、露点が−40℃以下であると好ましい。
ステージ140はリチウムターゲット10が載置されるための台である。リチウムターゲット10はステージ140に載置された状態で成形部110と熱処理部120との間を移動し、成形部110の押圧ローラ111或いは放射熱源121の直下に配置される。ステージ140はリチウムターゲット10を安定的に支えるための治具を備えていてもよい。ステージ140の形態は特に限定されず、例えば、ベルトコンベヤのようなライン状である。その他の形態としては、所定の軸を中心に回転する回転台の形態でもよい。
バッキングプレート移動機構部141は、リチウムターゲット10(バッキングプレート30)を成形部110と熱処理部120の間で移動させる機能を提供する機構である。具体的な機構は特に限定されず、例えば本実施形態のバッキングプレート移動機構141は、リチウムターゲット10を載置したステージ140を、ベルトコンベヤのように、図1中x軸に沿った方向に前後に動かす機構である。
なお、リチウムターゲットの製造工程としては、リチウムターゲット10が時間差を置いて成形部110の処理対象になっている状態と、熱処理部120の処理対象になっている状態とを作り出せれば足りる。したがって、リチウムターゲット10を動かさず、成形部110と熱処理部120とが交互に移動して、リチウムターゲット10を処理対象にするような構成でもよい。本実施形態では、静止した成形部110と熱処理部120の間をリチウムターゲット10が往復する構成を採用する。
コントローラ142は、リチウムターゲットの製造装置1全体を制御し、押圧ローラ移動機構部115、放射熱源移動機構部125、バッキングプレート移動機構部141の動作を制御する。コントローラ142の制御は、所定のソフトウェアプログラムにしたがって行われてもよいし、オペレータによる操作にしたがって行われてもよい。
〔リチウムターゲット〕
図2と図3を参照すると、製造中のリチウムターゲット10を概念的に示した一例が示されている。図2は側面図、図3は斜視図である。図示のように、本実施形態に係るリチウムターゲットの製造装置1が製造するリチウムターゲット10は、バッキングプレート30の中心部にリチウム材料20が配置される。
バッキングプレート30の形状は特に限定されないが、ここでは一例として、円形状である。バッキングプレート30の形状はリチウムターゲット10の用途等に応じて形状はいかようにも選択されうる。
なお、バッキングプレート30は、リチウムターゲット10の方向を決めたり、ステージ140に固定したりするための位置決め孔31を有する。これにより、後述する製造工程において、リチウムターゲット10の搬送や向きの転換などが容易になる。
中性子源として使用されるリチウムターゲット10は、Li(p,n)Be反応の際にリチウム材料20が大きな熱を発する。ここで、リチウム材料20のバッキングプレート30を銅などの金属材料、特に、無酸素銅製とすると、良好な熱伝導率により、発生熱をバッキングプレート30に移すことができる。また、バッキングプレート30から外系への放熱も速いため、上記核反応時に発生した熱を速やかに逃がすことができ、これに起因するリチウム材料20の溶解やブリスタリング(バッキングプレート30との界面に気泡が溜まり剥離する現象)の発生確率上昇も抑制することができる。
〔リチウムターゲットの製造装置の詳細構成〕
次に、リチウムターゲットの製造装置1の要部である成形部110と熱処理部120の構成について説明する。
成形部110は、押圧ローラ111と、押圧ローラ移動機構部115を有する。押圧ローラ111は、リチウム材料20に圧下力をかけて、リチウムを板状に延展成形するためのものである。
押圧ローラ111のローラの材料は特に限定されないが、例えば、表面(押圧面)にレジン(樹脂)を用いてもよい。この場合、レジン層の材料は、ポリプロピレン、ポリオキシメチレン(ポリアセタール)、ナイロンなどを用いることができる。リチウムの融点は常圧下で180℃前後であるため、固体であるリチウム材料20を成形する押圧ローラ111は、高い耐熱性を要求されない。そこで本実施形態はポリプロピレンを採用する。これにより、コストの面で有利な製造方法が提供される。
また、押圧ローラ111の表面にレジンを用いる場合、押圧ローラ111の表面(押圧面)には、フッ素化合物を含まないものを用いてもよい。レジン層の特性改善のためにフッ素化合物をレジンに含める場合があるが、この場合、フッ素とリチウムとの反応性が高いため、押圧ローラ111とリチウムターゲット10の両方の劣化を招く可能性がある。押圧ローラ111の表面にフッ素化合物を含まないものを用いることにより、押圧ローラ111又はリチウムターゲット10の劣化を防止することができる。
押圧ローラ移動機構部115は、押圧ローラ111に図1中z軸に沿って下向きの力を加えるための機構である。これにより、リチウムターゲット10が成形部110にて成形工程にある場合、押圧ローラ111によりz軸下向きの外力がリチウム材料20に加えられる。押圧ローラ移動機構部115はまた、下向きの力を加えたまま、押圧ローラ111をxy平面に平行な方向に前後に動かす機能も備える(図1中では一例としてx軸に沿って前後に動かすことが示されている)。この結果、リチウム材料20はバッキングプレート30の上で板状に延展成形される。
押圧ローラ移動機構部115は、押圧ローラ111を前後に動かす方向についても、押圧ローラ111を所定の角度、回転させるなどにより変更することができる。限定するものではないが、押圧ローラ移動機構部115が圧下力を加えながら押圧ローラ111を、例えば16方向に前後移動させると、リチウム材料は良好な等方性を持って、均一な厚みの板状に延展成形される。
なお、成形部110によるリチウムの延展成形は、上述の押圧ローラ111によるものに特に限定されず、プレスによりリチウム材料20の上面全体に例えば一様な圧をかけて変形させることにより実施されてもよい。
熱処理部120は、放射熱源121と、放射熱源移動機構部125を有する。放射熱源121は、バッキングプレート移動機構部141の作用によりリチウムターゲット10が放射熱源121の直下に移動した際に、リチウム材料20に放射熱エネルギーを与えることを目的としている。そのため、放射熱源121は、リチウムターゲット10が加熱対象として配置された場合に、放射熱源121、リチウム材料20、バッキングプレート30の順に並び、リチウム材料20と対向する位置に来るように配置される(図1、図3、図4)。
放射熱源121は、好ましくは光加熱を行う。放射熱源121の具体例は、特に限定するものではないが本実施形態では、可視光から赤外の波長を含む光を照射するハロゲンランプヒータを採用する。
図3及び図4を参照すると、放射熱源121がリチウム材料20に光加熱を行っている状況が模式的に示されている。
放射熱源121はコントローラ142の制御により加熱強度を変更することもできる。放射熱源121に係るハロゲンランプヒータの出力は、消費電力がハロゲンランプヒータ全体で、例えば、100Wから450W程度のものを使う。これにより、熱処理部120はリチウム材料20に対して十分な加熱を行うことができる一方で、リチウム材料20が溶解するような過剰な加熱は避けることができる。
放射熱源移動機構部125は、例えば、図1と図4に示すように、放射熱源121をz軸に沿って上下の方向に移動させることができる。放射熱源121は、放射熱源121をx軸、y軸、z軸方向の任意の位置に移動させる機構を備えてもよく、例えば、xy平面に平行な面を走査するように動くこともできるように構成されてもよい。
放射熱源移動機構部125により放射熱源121が、照射対象であるリチウムターゲット10から遠ざけられることで、放射熱源121が光加熱可能な面積が拡大する(図4)。
放射熱源121の出力強度や移動位置については、コントローラ142による制御により行われてもよく、この場合コントローラ142は放射熱源121の移動方向及び移動距離を決定し、放射熱源移動機構部125に制御信号を送る。放射熱源移動機構部125は、当該制御信号に基づいて放射熱源121を移動させたり、放射熱源121の出力強度を調整したりする。
〔リチウムターゲットの製造方法〕
図5に、本実施形態に係るリチウムターゲットの製造方法の手順を示す。この製造方法は、上述のリチウムターゲットの製造装置1により行われる。図示のように、まず、オペレータ若しくは工作機械が、銅製のバッキングプレート30の上にリチウム材料20を配置する手順を行う(ステップS101)。
ステップS101において、リチウム材料20は、例えば金属リチウムのインゴットから切削するなどの方法により用意され、バッキングプレート30の上に配置される。このとき、リチウム材料20は、バッキングプレート30との界面に気泡が含まれないように押し当てられるように配置されてもよい。
ステップS101において、リチウム材料20が配置されたバッキングプレート30(リチウムターゲット10、図2)は、次に、ステージ140に載置される。このとき、リチウムターゲット10は、位置決め孔31によりステージ140に固定されてもよい。
ステップS101において、リチウムターゲット10は、次に、バッキングプレート移動機構部141の作用によりステージ140ごと移動して成形部110に入る。成形部110は、リチウムターゲット10に対して成形処理を実行する(ステップS102)。
ステップS102において、成形部110は押圧ローラ111によりリチウム材料20に圧下力を加える。本実施形態において、押圧ローラ111の前後移動(図1)は、向きを変えて複数回行われる。別の実施形態においては、押圧ローラ111の移動方向の向きを変えるのではなく、リチウムターゲット10を回してリチウムターゲット10の向きを変え、ローラによる押圧が異なる方向から複数回行われるようにしてもよい。或いは上記2つの方法の両方が組み合わされてもよい。なお、リチウムへの圧下力は、押圧ローラ111に代えてリチウム材料20全体に一様な圧を加えるプレスにより実現されてもよい。
なお、上記成形処理工程(S102)は、リチウム材料20をバッキングプレート30に配置する工程(S101)からそのまま、成形部110による圧下力をリチウム材料20に加えていくようにしてもよい。
上記成形処理工程(S102)は、製造するリチウムターゲット10の厚みを用途に応じた所望の厚みにすることを目的とする工程である。中性子発生源用リチウムターゲットに要求されるリチウム厚みは、例えば、ホウ素中性子捕獲療法(BNCT)の場合は、100〜200μm程度と非常に薄い。そうすると、従来技術においては、押圧成形処理における押圧の際にリチウム材料20のひび割れ、剥離等が生じる可能性があった。ひび割れや剥離等を有するリチウムターゲットは、上記核反応時に発生する熱で溶解する、またブリスタリングの発生確率の上昇につながる可能性がある。
これに対し、本実施形態においては、押圧成形処理が一度で所望の厚みに達するように実行されるのではなく、複数回に分けられて実行される。また、一回の押圧成形と次の押圧成形の間に、熱処理が挟まる。
上記成形処理工程に続いて、リチウムターゲット10は、バッキングプレート移動機構部141によりステージ140ごと移動して熱処理部120に入れられる(加熱準備工程、ステップS103)。次に、熱処理が施される(熱処理工程、ステップS104)。
加熱準備工程(S103)においては、リチウムターゲット10の移動中、或いは、移動後に、コントローラ142により、リチウム材料20の厚み及び/又は延展成形回数に応じて、放射熱源121とバッキングプレート30の間の距離と、放射熱源121の放射熱の強度が設定される。
図4に示すように、リチウム材料20は、成形処理工程(S102)の回数ごとに薄化するので、毎回同じ程度の加熱をするとなると、過剰な加熱になる場合がある。そこで、本実施形態では加熱準備工程で加工状態の進展に応じた設定を行うことにより、次工程において適切な熱処理が行われるようにする。
また、図4に示すように、リチウム材料20は、成形処理工程(S102)の回数ごとにx軸及びy軸方向の面積が拡大するので、放射熱源121の有効な光照射範囲を超えて拡大する場合もある。この場合、加熱ムラが生じる可能性があるので、コントローラ142は、加熱準備工程(S103)において、放射熱源121をリチウム材料20から遠ざけるように制御する。
続いて、熱処理工程(S104)においては、放射熱源121による光照射によりリチウム材料20が加熱される。図3と図4には、放射熱源121がリチウム材料20に光加熱を行う様子が模式的に示されている。図示のように本実施形態では、放射熱源121に係るハロゲンランプヒータは、リチウム材料20全体に均一に光を照射する。
放射熱源121による加熱の態様に特に限定はないが、例えば、リチウム材料20の表面温度が50から150℃になるまで加熱してもよい。また、上記温度範囲で光照射が10分から30分の間行われるようにしてもよい。
熱処理工程(S104)においては、放射熱源121による加熱後、リチウム材料20が十分に冷えるまで放置する。これにより、リチウム材料20は、金属リチウムの結晶性が回復する。これにより、成形処理工程を経て加工硬化したリチウム材料20の内部応力が除去されるため、リチウム材料20はひび割れ・剥離等の問題を起こさず軟化する。熱処理工程(S104)により、再成形加工が容易になる。
上述のように本実施形態の熱処理工程(S104)は、光エネルギーの入射を行うことにより、リチウム材料20を直接的に加熱する。リチウム材料20を加熱する方法としては、本実施形態の熱処理のほかにも、銅製バッキングプレート30を下から加熱して、バッキングプレート30からの伝熱を利用してリチウム材料20を加熱するという方法も考えられる。しかしこの場合は、銅から外系への熱放出により加熱効率が悪くなる。また、リチウム温度が不均一となる。このような方法とは異なり、本実施形態の熱処理によれば、当該工程に要する時間の短縮及び均一な入熱の効果が得られる。
熱処理工程(S104)の次に、リチウム材料20の成形が終了したか否かを判断する条件(成形終了条件)を満たしているか否かがチェックされる(S105)。この判断は、オペレータ又はコントローラ142が行う。成形終了条件の一例としては、リチウム材料20の直径(φ)が所望の直径になっていることなどがある。
成形処理工程(S102)から熱処理工程(S104)が複数回、繰り返された場合は、最後の回の熱処理工程の実行は省略されてもよい。
目標形状への成形が完了した後は、リチウムターゲットの製造方法の最後の工程として、アセトンを含ませた繊維ゴミの出ないコットンでリチウム材料20の表面を軽く拭き取る(ステップS106)。これにより、リチウム材料20表面の吸着水分に起因すると考えられるリチウム化合物を取り除くことができる。
上記製造方法によれば、製作中にひび割れや剥離を生じさせずに、φ40〜100mm×100〜200μmの、従来よりもさらに大型のリチウムターゲットを製造することが可能になる。
〔変形例〕
上記実施形態は、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態においては図3や図4に示すように、一回の光照射により、リチウム材料20の表面全体が加熱されるように構成されている。しかしながら、本発明はこのような実施形態に限定されない。例えば、上記熱処理工程(S104)において、放射熱源121がリチウム材料20の表面を加熱しながら走査するように構成してもよい。このように構成した場合、放射熱源121の照射範囲の限界を超えて大型のリチウムターゲットを製造することも可能になる。
1…リチウムターゲットの製造装置
10…リチウムターゲット
20…リチウム材料
30…バッキングプレート
31…位置決め孔
100…ドライルーム
110…成形部
111…押圧ローラ
115…押圧ローラ移動機構部
120…熱処理部
121…放射熱源
125…放射熱源移動機構部
140…ステージ
141…バッキングプレート移動機構部
142…コントローラ

Claims (15)

  1. バッキングプレート上にリチウム材料を配置し、
    前記リチウム材料を板状に延展成形し、
    前記リチウム材料に対向する位置に設けられた放射熱源の放射熱により前記リチウム材料をアニールし、
    前記アニールしたリチウム材料を再成形する
    リチウムターゲットの製造方法。
  2. 請求項1に記載のリチウムターゲットの製造方法であって、
    さらに、前記アニールする工程と前記再成形する工程を交互に繰り返す
    リチウムターゲットの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のリチウムターゲットの製造方法であって、
    前記アニールする工程は、前記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて前記放射熱源を前記リチウム材料から遠ざけてから、アニールを実行する
    リチウムターゲットの製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造方法であって、
    前記アニールする工程は、前記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて前記放射熱源の放射熱の強度を高くしてから、アニールを実行する
    リチウムターゲットの製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造方法であって、
    前記アニールする工程は、前記放射熱源が前記リチウム材料の表面を走査しながら、アニールを実行する
    リチウムターゲットの製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造方法であって、
    前記アニールする工程は、前記リチウム材料の表面温度を金属リチウムの再結晶温度以上に加熱する
    リチウムターゲットの製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造方法であって、
    前記アニールする工程は、露点が−40℃以下の条件で行われる
    リチウムターゲットの製造方法。
  8. バッキングプレート上に配置されたリチウム材料を板状に延展成形する成形部と、
    前記リチウム材料に対向する位置に設けられた放射熱源と、
    前記放射熱源の放射熱により前記リチウム材料をアニールする熱処理部
    を具備し、
    前記成形部は、前記アニールされたリチウム材料を再成形する
    リチウムターゲットの製造装置。
  9. 請求項8に記載のリチウムターゲットの製造装置であって、
    前記成形部による前記延展成形の後、前記バッキングプレートを前記熱処理部に入れ、前記熱処理部による前記アニールの後、前記バッキングプレートを前記成形部に再び入れるバッキングプレート移動機構部をさらに具備する
    リチウムターゲットの製造装置。
  10. 請求項8又は9に記載のリチウムターゲットの製造装置であって、
    前記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて前記放射熱源を前記リチウム材料から遠ざける放射熱源移動機構部をさらに具備する
    リチウムターゲットの製造装置。
  11. 請求項10に記載のリチウムターゲットの製造装置であって、
    前記放射熱源移動機構部は、前記放射熱源が前記リチウム材料の表面を加熱しながら走査するように、前記放射熱源を移動させる
    リチウムターゲットの製造装置。
  12. 請求項9から11のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造装置であって、
    前記放射熱源は、前記リチウム材料の厚み及び/又は延展成形回数に応じて放射熱の強度を高くする
    リチウムターゲットの製造装置。
  13. 請求項8から12のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造装置であって、
    前記成形部と前記放射熱源と前記熱処理部を内に含み、内部の湿度を露点−40℃以下に保つドライルームをさらに有する
    リチウムターゲットの製造装置。
  14. 請求項8から13のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造装置であって、
    前記放射熱源は、ハロゲンランプヒータである
    リチウムターゲットの製造装置。
  15. 請求項8から14のいずれかに記載のリチウムターゲットの製造装置であって、
    前記成形部は、表面にフッ素化合物を含まない押圧ローラを有し、
    前記成形部は、前記押圧ローラによる圧下力により前記リチウム材料を板状に成形する
    リチウムターゲットの製造装置。
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