JP2019157700A - ポンプ - Google Patents

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京史 大坪
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Abstract

【課題】ポンプの強度を高くし、ポンプの変形を抑制する。【解決手段】給水口8と吐出口9とが設けられたケーシング3と、ロータ13とステータコア22を有するステータ14とを有し、ロータ13をステータ14に対して回転させることでケーシング3内において給水口8から吐出口9に向かう流れを作るモータ部7と、モータ部7を収容するモータ部ケーシング6と、を備え、ケーシング3とモータ部ケーシング6とはネジ16とナット17とで固定され、モータ部ケーシング6は底面6a側からネジ頭16a又はナット17が配置される配置面34を有し、ロータ13の回転軸方向における配置面34の位置は、ステータコア22の形成位置よりも底面6a側の位置であるポンプ1。【選択図】図12

Description

本発明は、ポンプに関する。
従来から、様々なポンプが使用されている。このようなポンプのうち、給水口と吐出口とが設けられたケーシングと、給水口から吐出口に向かう流れを作るモータ部を収容するモータ部ケーシングと、を備えているポンプがある。
例えば、特許文献1には、吸液部(給水口)と廃液部(吐出口)とが設けられた第2ケーシングと、吸液部から廃液部に向かう流れを作るモータ部を収容する第1ケーシング(モータ部ケーシング)と、を備えているポンプ開示されている。
特開2014−177881号公報
給水口と吐出口とが設けられたケーシングと、給水口から吐出口に向かう流れを作るモータ部を収容するモータ部ケーシングと、を備えているポンプでは、該ケーシングと、該モータ部ケーシングとを、ネジとナットとで構成される固定部で固定する場合が多い。例えば固定部としてダッピングネジなどを使用するよりも、弛みにくく、強固に固定できるためである。しかしながら、固定部の配置(ネジのネジ頭やナットの配置)によっては、該ポンプの強度が低くなる場合などがある。
そこで、本発明の目的は、ポンプの変形を抑制することである。
本発明の第1の態様に係るポンプは、給水口と、吐出口と、が設けられたケーシングと、羽根部を有する回転子が取り付けられたロータと、ステータコアを有するステータと、を有し、前記ロータを前記ステータに対して回転させることで前記ケーシング内において前記給水口から前記吐出口に向かう流れを作るモータ部と、前記モータ部を収容するモータ部ケーシングと、を備え、前記ケーシングと前記モータ部ケーシングとは、ネジとナットとで構成される固定部によって固定され、前記モータ部ケーシングは、前記ケーシングが位置するケーシング側とは反対側に底面を有するとともに、底面側から前記ネジのネジ頭又は前記ナットが配置される配置面を有し、前記ロータの回転軸方向における前記配置面の位置は、前記ステータコアの形成位置よりも前記底面側の位置であることを特徴とする。
本態様によれば、モータ部ケーシングは、底面側からネジ頭又はナットが配置される配置面を有し、ロータの回転軸方向における配置面の位置は、ステータコアの形成位置よりも底面側の位置である。配置面をステータコアの形成位置よりも底面側の位置とすることで、配置面に配置されたネジ頭又はナットの位置とステータコアの形成位置とのロータの回転軸方向における重なりを抑制できる。配置面に配置されたネジ頭又はナットの位置とステータコアの形成位置とがロータの回転軸方向において重なると、その重なった部分のモータ部ケーシングが肉薄となり強度が低下する虞があるが、本態様によれば、モータ部ケーシングが肉薄となることを抑制できる。したがって、ポンプの強度を高くし、ポンプの変形を抑制できる。
本発明の第2の様態に係るポンプは、前記第1の態様において、前記ロータの回転軸方向における前記配置面の位置は、前記配置面に配置された前記ネジ頭又は前記ナットが前記底面からはみ出さない位置であって、前記ステータコアの形成位置よりも前記底面側の位置であることを特徴とする。
本態様によれば、モータ部ケーシングは、底面側からネジ頭又はナットが配置される配置面を有し、ロータの回転軸方向における配置面の位置は、配置面に配置されたネジ頭又はナットが底面からはみ出さない(突出しない)位置である。このため、ネジ頭又はナットが底面からはみ出さないようにすることで、ポンプの大型化を抑制できる。
本発明の第3の態様に係るポンプは、前記第1または第2の態様において、前記ステータは、コイルを備えたインシュレータを有し、前記ロータの回転軸方向における前記配置面の位置は、前記インシュレータの形成位置よりも前記底面側の位置であることを特徴とする。
本態様によれば、ロータの回転軸方向における配置面の位置は、インシュレータの形成位置よりも底面側の位置である。このため、配置面に配置されたネジ頭又はナットの位置とインシュレータの形成位置とのロータの回転軸方向における重なりを抑制できる。したがって、モータ部ケーシングが肉薄となることを効果的に抑制できる。
本発明の第4の態様に係るポンプは、前記第1から第3のいずれか1項の態様において、前記モータ部を制御する回路基板を、前記モータ部ケーシング内であって前記ロータの回転軸方向における前記底面と前記配置面との間の位置に備え、前記回路基板は、前記底面と前記配置面とで構成される段差部分を回避する回避部が形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、底面と配置面との間の位置に回路基板を備えるので、モータ部ケーシング内に効率よく回路基板を配置することができる。また、該回路基板には段差部分を回避する回避部が形成されているので、回路基板と段差部分とが干渉することを避けるためにモータ部ケーシングが肉薄となることを抑制できる。
本発明の第5の態様に係るポンプは、前記第1から第4のいずれか1つの態様において、前記配置面には、前記ナットが配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、配置面にナットが配置されている構成において、該ナットがモータ部ケーシングの底面側に配置される部材(例えば接続ホースなど)と干渉することを抑制できる。
本発明の第6の態様に係るポンプは、前記第1から第5のいずれか1つの態様において、請求項1から4のいずれか1項に記載のポンプにおいて、前記ステータコアは、前記ロータの回転軸に向かって凹む凹部を有し、前記凹部の位置は、前記ロータの回転軸方向から見た場合の前記ネジのネジ軸の位置と対向する位置であることを特徴とする。
本態様によれば、ステータコアはロータの回転軸に向かって凹む凹部を有し、凹部の位置はロータの回転軸方向から見た場合のネジ軸の位置と対向する位置である。該凹部がネジ軸の位置と対向する位置に配置されているため、該凹部によりネジ軸とステータコアとの干渉を効果的に抑制でき、モータ部ケーシングが肉薄となることを効果的に抑制できる。
本発明の第7の態様に係るポンプは、前記第1から第6のいずれか1つの態様において、前記ケーシングに対して、前記モータ部が取り付けられるモータ部取り付け方向側とは反対側から、取り付けられる補強板を備え、前記固定部は、前記補強板を前記ケーシングに固定する固定部を兼ねていることを特徴とする。
本態様によれば、ケーシングに対して取り付けられる補強板を備えるので、ケーシングの変形も抑制できる。また、固定部が補強板をケーシングに固定する固定部を兼ねているので、別途新たに補強板をケーシングに固定する固定部を形成する必要が無く、ポンプの大型化を招くことを抑制できる。
本発明のポンプは、強度を高くでき変形を抑制できる。
本発明の一実施例に係るポンプを表す概略斜視図である。 図1で表されるポンプから補強板を外した状態を表す概略斜視図である。 図2で表されるポンプからケーシングを外した状態を表す概略斜視図である。 図3で表されるポンプから隔壁部材を外した状態を表す概略斜視図である。 図4で表されるポンプから回転子及びモータ部ケーシングを外した状態を表す概略斜視図である。 本発明の実施例1に係るポンプを表す概略側面断面図である。 本発明の実施例1に係るポンプのケーシングを表す概略側面図である。 本発明の実施例1に係るポンプのケーシングを表す概略斜視図である。 本発明の実施例1例に係るポンプのケーシングを表す概略斜視図である。 本発明の実施例1に係るポンプのケーシングを表す概略斜視図である。 本発明の実施例1に係るポンプのケーシングを表す概略斜視図である。 本発明の実施例1に係るポンプを表す概略斜視図である。 本発明の実施例1に係るポンプを表す概略断面図である。 本発明の実施例1に係るポンプを表す概略底面透視図である。 本発明の実施例1に係るポンプを表す概略底面透視図である。 本発明の実施例2に係るポンプを表す概略斜視図である。 参考例に係るポンプを表す概略斜視図である。 参考例に係るポンプを表す概略断面図である。
以下に、本発明の実施例1に係るポンプ1について説明する。
ここで、図1は、本実施例のポンプ1を表す概略斜視図である。また、図2は、図1で表されるポンプ1から補強板2を外した状態を表す概略斜視図である。また、図3は、図2で表されるポンプ1からケーシング3を外した状態を表す概略斜視図である。また、図4は、図3で表されるポンプ1から隔壁部材4及びモータ部ケーシング6を外した状態を表す概略斜視図である。また、図5は、図4で表されるポンプ1から回転子5を外した状態を表す概略斜視図である。そして、図6は、本実施例のポンプ1を表す概略側面断面図である。
ここで、図中のX方向は水平方向であり、Y方向は水平方向であってX方向と直交する方向であり、Z方向は鉛直方向である。また、以下においては、矢印方向を+方向、矢印方向と反対方向を−方向とする。例えば、鉛直上方向は+Z方向、鉛直下方向は−Z方向とする。
(ポンプ1の概要)
最初に、本実施例のポンプ1の概要について説明する。
図1で表されるように、本実施例のポンプ1は、金属製の補強板2と、樹脂製のケーシング3と、樹脂製の隔壁部材4と、樹脂製の回転子5(図4参照)を回転させるモータ部7とを備えている。ケーシング3には、給水口8と、吐出口9と、排水栓部10とが設けられている。そして、給水口8及び吐出口9に水などの流体を流す管などを繋ぎ、排水栓部10に栓11をした状態でモータ部7を駆動させる(回転子5を回転させる)ことにより、流体を、給水口8からケーシング3と隔壁部材4とで囲まれるポンプ室33(図6参照)に供給するとともに該ポンプ室33から吐出口9を介して吐出させることが可能な構成になっている。ここで、ポンプ室33は、図6で表されるように、図9から図11で表されるケーシング3の内部と、隔壁部材4における円柱状の凹部4b(図6参照)の内側部分と、で構成される領域である。なお、本実施例のポンプ1の具体的な配置に特に限定はないが、上位装置(本実施例のポンプ1の取り付け位置)に対して、吐出口9が上側、排水栓部10が下側となるように配置されることが一般的である。
なお、図4及び図6で表されるように、回転子5は羽根部5aと該羽根部5aの下側(−Z方向側)に形成される円筒形状部5bとを有しており、円筒形状部5bが隔壁部材4の内部(隔壁部材4における円柱状の凹部4b)に収められるように配置される。そして、ケーシング3と隔壁部材4の上面部4aとの間には、図3で表されるように、該間から流体が漏れ出すことや外部からの異物の侵入を抑制するためにリング状のシール部材12が配置されている。
また、本実施例のポンプ1は、該ポンプ1の不使用時などにおいて排水栓部10から栓11を外すことで、ポンプ室33にある流体を、該排水栓部10を介して排出することが可能な構成になっている。ただし、本発明のポンプは、排水栓部10を有さないケーシング3を備える構成であってもよい。
ここで、上記のように、本実施例のポンプ1においては、補強板2は金属製であり、ケーシング3や隔壁部材4などは樹脂製である。補強板2を金属製とすることで補強効果を高めることができ、ケーシング3や隔壁部材4を樹脂製とすることでケーシング3や隔壁部材4の製造を容易にすることができるが、補強板2、ケーシング3及び隔壁部材4などの素材に特に限定はない。
(モータ部7)
次に、モータ部7について説明する。
図4から図6で表されるように、モータ部7は、ロータ13と、ステータ14と、モータ部7を制御するための回路基板15とを備えている。ここで、回転子5、ロータ13、ステータ14および回路基板15は、モータ部7の一部を構成するモータ部ケーシング6の内部に配置されている。図1で表されるように、補強板2、ケーシング3、隔壁部材4及びモータ部ケーシング6は、固定部としてのネジ16及びナット17によって互いに固定されている。なお、本実施例のポンプ1においては、モータ部ケーシング6の構成に特徴を有している。モータ部ケーシング6の詳細については、後述する。
ロータ13は、図5及び図6で表されるように駆動用磁石18と円筒状のスリーブ19とを備え、また、図4及び図6で表されるように駆動用磁石18およびスリーブ19を保持する円筒形状部5b(回転子5)を備えている。円筒形状部5bは、鍔付きの略円筒状に形成されている。図6で表されるように、駆動用磁石18は、円筒形状部5bの外周側に固定され、スリーブ19は、円筒形状部5bの内周側に固定されている。なお、円筒形状部5bの上側(+Z方向側)には、羽根部5aが形成されている。すなわち、回転子5は、ロータ13に取り付けられている。回転子5およびロータ13は、ポンプ室33(正確には、隔壁部材4の円柱状の凹部4bの内側)に配置されている。
ロータ13は、図6で表されるように、Z方向に沿う回転軸20に回転可能に支持されている。すなわち、ロータ13の軸方向は上下方向である。なお、回転軸20は、スリーブ19の内周側に挿通されている。
ステータ14は、駆動用コイル21と、ステータコア22と、絶縁部材としてのインシュレータ23とを備えており、全体として略円筒状に形成されている。ステータ14は、隔壁部材4の円柱状の凹部4bを介して、ロータ13の外周側に配置されている。すなわち、ロータ13とステータ14との間には隔壁部材4の円柱状の凹部4bが配置されている。また、ステータ14は、ステータ14の軸方向と上下方向(Z方向)とが一致するように配置されている。
また、図4及び図5で表されるように、ステータ14は、駆動用コイル21の端部が絡げられて電気的に接続される複数の端子ピン24を備えている。端子ピン24は、端子ピン24の長手方向と上下方向とが一致するように配置されている。すなわち、端子ピン24は、上下方向(ロータ13の軸方向)と平行に配置されている。
(ケーシング3)
次に、本実施例のポンプ1のケーシング3について説明する。
ここで、図7は、本発明のポンプ1のケーシング3を表す概略側面図である。また、図8から図11は、何れも、本実施例のポンプ1のケーシング3を表す概略斜視図であり、夫々、異なる方向から見た斜視図である。
本実施例のケーシング3には、図8で表されるように、給水口8が設けられた給水口形成面30に、上側(+Z方向)に突出する複数のリブ25が形成されている。本実施例のポンプ1は、このような構成により、詳細は後述する補強板2だけでなく、複数のリブ25によって、ケーシング3の変形を効果的に抑制している。
リブ25が複数形成されていることが好ましいが、リブ25の数や配置などに特に限定はない。リブ25を備えない構成であってもよい。ただし、ケーシング3を成形する際の材料投入口(ゲート)や、材料投入口から導入された材料同士が交わる部分(ウェルドライン)に対応する部分の近傍にリブ25を設ける構成が特に好ましい。
また、本実施例のケーシング3は、図2及び図8などで表されるように、給水口8が設けられた給水口形成面30を有している。また、図1、図2、図7から図11で表されるように、給水口形成面30に対する側面28に、吐出口9と排水栓部10とを有している。また、図1及び図2で表されるように、給水口形成面30とは反対側のモータ部取り付け方向側(−Z方向側)からモータ部7が取り付けられる構成である。そして、リブ25は、図2及び図8で表されるように、モータ部取り付け方向側とは反対側のリブ形成方向側(+Z方向側)に突出するように、給水口形成面30に形成されている。
ここで、本実施例のケーシング3は、図8から図11で表されるように、ケーシング内(ポンプ室33)に、給水口8に繋がる孔部8a、吐出口9に繋がる孔部9a、排水栓部10に繋がる孔部10a、を備えている。そして、給水口8から孔部8aまでで流体の給水経路、孔部9aから吐出口9までで流体の吐出経路、孔部10aから排水栓部10までで流体の排水経路10b(図2及び図8参照)を構成している。
また、図1、図2、図7から図11で表されるように、ケーシング3の側面28には、肉厚部26が形成されている。このようにケーシング3の側面28に肉厚部26を形成していることで、該肉厚部26によりケーシング3の変形を効果的に抑制している。
ここで、本実施例のケーシング3は、ケーシング3の外側の側面28に肉厚部26を形成している構成であるが、ケーシング3の内側の側面に肉厚部を形成している構成としてもよい。さらには、ケーシング3の外側の側面28とケーシング3の内側の側面との両方に肉厚部を形成している構成としてもよい。
なお、排水経路10bは、ケーシング3の側面28における上側部分28aまで至らないように構成され、同様に、肉厚部26も、ケーシング3の側面28における上側部分28aまで至らないように構成されている。これは、詳細は後述する補強板2の折り曲げ部(側面対向部2a)が、簡単な構成で側面28(具体的には、上側部分28a)と広い接触面で接触できる(すなわち、効果的にケーシング3を補強できる)ようにしているためである。
また、図7から図11で表されるように、ケーシング3には、給水口形成面30の端部近傍に、前記ネジ16を通す孔部32と、所望の場所に本実施例のポンプ1を取り付けることができるように取り付け孔31(ネジなどを通すことが可能な孔)と、を備えている。
(隔壁部材4)
次に、本実施例のポンプ1の隔壁部材4について説明する。
本実施例の隔壁部材4は、上面部4aと、不図示の円柱状の凹部4bと、を有している。図1から図3で表されるように、上面部4aの水平方向(X方向及びY方向)の端部には、ケーシング3の肉厚部26に対応して、水平方向(X方向及びY方向)に肉厚となる肉厚部27が形成されている。本実施例のポンプ1は、水平方向(X方向及びY方向)に肉厚となるケーシング3の肉厚部26と隔壁部材4の肉厚部27とでシール部材12を挟むので、リング状のシール部材12を確りと挟むことができる。このため、本実施例のポンプ1は、単にポンプ1の変形を抑制しているだけでなく、シール部材12がずれて流体が漏れ出すことも抑制している。
(補強板2)
次に、本実施例のポンプ1の補強板2について説明する。
上記のように、本実施例のポンプ1には、金属製の補強板2が設けられている。
詳細には、図1で表されるように、本実施例のポンプ1は、上側(+Z方向側:給水口形成面30のリブ形成方向側)に、金属製の補強板2が配置されている。このため、本実施例のポンプ1は、該補強板2によりケーシング3の強度を高くしている。
また、本実施例の補強板2は、水平方向(X方向及びY方向)の端部が折り曲げられており、側面対向部2a(折り曲げ部)が形成されている。このため、本実施例のポンプ1は、該側面対向部2aにより、補強板2の強度自体が高くなっている。また、側面対向部2aは、ケーシング3の側面28に当接する。このため、本実施例のポンプ1は、このような構成の側面対向部2aを有する補強板2により、ケーシング3を側面28側から補強できるとともに、補強板2とケーシング3との接触面積を増やし、ケーシング3を広い範囲で補強することで、ケーシング3の強度を特に高くしている。
また、本実施例のポンプ1においては、ケーシング3の給水口形成面30に形成されたリブ25が、補強板2に接触するように構成されている。すなわち、リブ25を補強板2に接触させていることで、該補強板2によりケーシング3の強度を特に高くしている。
(モータ部ケーシング6)
次に、本実施例のポンプ1の要部であるモータ部ケーシング6について詳細に説明する。
なお、本実施例のモータ部ケーシング6は、BMC(Bulk molding compound:不飽和ポリエステル樹脂と炭酸カルシウムなどの充填材とガラス繊維などをミキサーで混合しバルク状にした成形材料)で構成されているが、素材に特に限定はない。
ここで、図12は、本実施例(実施例1)のポンプ1を下側(−Z方向側)から見た概略斜視図である。また、図13は、本実施例(実施例1)のポンプ1を表す概略断面図である。また、図14及び図15は、本実施例(実施例1)のポンプ1を表す概略底面透視図であり、それぞれ異なる構成部材を表している。
また、図16は、実施例2のポンプ201を表す概略斜視図であり、実施例1のポンプ1を表す図12に対応する図である。
なお、図16で表されるポンプ201は、固定部の形状(ネジ軸の長さ)及びモータ部ケーシングにおけるナットの配置面の位置以外は、実施例1のポンプ1と同様である。
また、図17は、参考例に係るポンプ101を表す概略斜視図であり、実施例1のポンプ1を表す図12に対応する図である。また、図18は、参考例に係るポンプ101を表す概略断面図であり、実施例1のポンプ1を表す図13に対応する図である。
なお、図17及び図18で表されるポンプ101も、固定部の形状(ネジ軸の長さ)及びモータ部ケーシングにおけるナットの配置面の位置以外は、実施例1のポンプ1と同様である。
上記で説明してきたように、実施例1のポンプ1は、給水口8と、吐出口9と、が設けられたケーシング3を備えている。また、羽根部5aを有する回転子5が取り付けられたロータ13と、ステータコア22を有するステータ14と、を有し、ロータ13をステータ14に対して回転させることでケーシング3内において給水口8から吐出口9に向かう流れを作るモータ部7を備えている。そして、実施例1のポンプ1の要部であり、モータ部7を収容するモータ部ケーシング6を備えている。
ここで、図1、図12及び図13で表されるように、ケーシング3とモータ部ケーシング6とは、ネジ16とナット17とで構成される固定部によって固定されている。ネジ16とナット17とで構成される固定部は、例えばダッピングネジなどよりも弛みにくく、強固に固定できる。そして、図12から図15で表されるように、モータ部ケーシング6は、ケーシング3が位置するケーシング3側(+Z方向側)とは反対側(−Z方向側)に底面6aを有するとともに、底面6a側(−Z方向側)からナット17が配置される配置面34を有している。また、ロータ13の回転軸方向(Z方向に沿う方向)における配置面34の位置は、図12及び図13で表されるように配置面34に配置されたナット17が底面6aから−Z方向側にはみ出さない(突出しない)位置であって、図13で表されるようにステータコア22の形成位置よりも底面6a側の位置である。
上記のように、実施例1のポンプ1においては、ロータ13の回転軸方向における配置面34の位置は、配置面34に配置されたナット17が底面6aから−Z方向側にはみ出さない(突出しない)位置である。ただし、本発明はこのような構成に限定されない。ポンプを所望の位置に配置する際、十分にスペースを確保できるのであれば、図16で表される実施例2のポンプ201のように、モータ部ケーシング206の底面206aからナット217が−Z方向側にはみ出していてもよい。なお、以下の実施例1のポンプ1における説明は、特に言及がない場合、実施例2のポンプ201にも該当する。
なお、実施例1のポンプ1においては、配置面34にナット17が配置されている構成であり、該ナット17がモータ部ケーシング6の底面6a側に配置される部材(例えば接続ホースなど)と干渉することを抑制できる構成になっている。
しかしながら、ネジ16とナット17の配置は逆であってもよい。すなわち、モータ部ケーシング6が、底面6a側からナット17又はネジ16のネジ頭16aが配置される配置面34を有し、ロータ13の回転軸方向における配置面34の位置が、配置面34に配置されたネジ頭16a又はナット17が底面6aからはみ出さない位置であって、ステータコア22の形成位置よりも底面6a側の位置であればよい。
このように、ネジ頭16a又はナット17が底面6aから−Z方向側にはみ出さないようにすることで、ポンプ1の大型化を抑制できる。一方、図16で表される実施例2のポンプ201においては、モータ部ケーシング206の底面206aからナット217が−Z方向側にはみ出し、その分、ポンプ201が大型化し、該ポンプ201を所望の位置に配置する際の障害となり得ている。ただし、繰り返しとなるが、ポンプ201を所望の位置に配置する際、十分にスペースを確保できるのであれば、モータ部ケーシング206の底面206aからナット217が−Z方向側にはみ出していてもよい。
また、図13で表されるように、配置面34をステータコア22の形成位置よりも底面6a側の位置とすることで、配置面34に配置されたネジ頭16a又はナット17の位置とステータコア22の形成位置とのロータ13の回転軸方向における重なりを抑制できる。一方、図17及び図18で表される参考例のポンプ101のように、配置面34に配置されたネジ116のネジ頭116a又はナット117の位置とステータコア122の形成位置とがロータの回転軸方向(Z方向)において重なると(図17参照)、その重なった部分R1のモータ部ケーシング106が肉薄となり強度が低下する虞がある。
すなわち、実施例1のポンプ1は、重なった部分R1を設けない構成とすることでモータ部ケーシング6が肉薄となることを抑制し、該ポンプ1の大型化を招くことなく該ポンプ1の強度を高くし、該ポンプ1の変形を抑制している。
また、上記のように、ステータ14は、コイル(駆動用コイル21)を備えたインシュレータ23(図4及び図5参照)を有しているが、ロータ13の回転軸方向における配置面34の位置は、図13で表されるように、インシュレータ23の形成位置よりも底面6a側の位置である。このため、実施例1のポンプ1は、配置面34に配置されたネジ頭16a又はナット17の位置とインシュレータ23の形成位置とのロータ13の回転軸方向における重なりを抑制できる構成になっている。したがって、実施例1のポンプ1は、モータ部ケーシング6が肉薄となることを効果的に抑制している。
また、上記のように、実施例1のポンプ1は、モータ部7を制御する回路基板15を備えているが、該回路基板15は、図13で表されるように、モータ部ケーシング6内であってロータ13の回転軸方向(Z方向)における底面6aと配置面34との間の位置に備えられている。そして、該回路基板15は、図14で表されるように、底面視(ロータ13の回転軸方向から見た場合)で略矩形の4隅がラウンド状にされたような形状(角部が削られた形状)をしており、別の表現をすると、底面6aと配置面34とで構成される段差部分35(図12参照)を回避する回避部15aが形成されている。
このように、実施例1のポンプ1は、底面6aと配置面34との間の位置に回路基板15を備えるので、モータ部ケーシング6内に効率よく回路基板15を配置している。また、該回路基板15には段差部分35を回避する回避部15aが形成されているので、回路基板15と段差部分35とが干渉すること(例えばモータ部ケーシング6における段差部分35の構成部分と回路基板15との接触)を避けるためにモータ部ケーシング6が肉薄となるということを抑制している。なお、回避部15aは略矩形の4隅がラウンド状にされたような形状であるが、段差部分35を回避しているのであれば回避部15aの形状に特に限定はない。
また、上記のように、実施例1のポンプ1は、ステータコア22を備えているが、該ステータコア22は、図15で表されるように、ロータ13の回転軸20に向かって凹む凹部22aを有し、凹部22aの位置は、ロータ13の回転軸方向から見た場合のネジ16のネジ軸16bの位置と対向する位置である。このように、実施例1のポンプ1は、凹部22aがネジ軸16bの位置と対向する位置に配置されているため、該凹部22aによりネジ軸16bとステータコア22との干渉を効果的に抑制し、モータ部ケーシング6が肉薄となることを効果的に抑制している。
また、上記のように、実施例1のポンプ1は、ケーシング3に対して、モータ部7が取り付けられるモータ部取り付け方向側とは反対側(すなわち+Z方向側)から、取り付けられる補強板2を備えているが、図1、図12及び図13で表されるように、ケーシング3とモータ部ケーシング6とを固定する固定部(ネジ16、ナット17)は、補強板2をケーシング3に固定する固定部を兼ねている。このため、別途新たに補強板2をケーシング3に固定する固定部を形成する必要性を無くし、ポンプ1の大型化を招くことを抑制している。
本発明は、上述の実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。
また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…ポンプ、2…補強板、2a…側面対向部、3…ケーシング、4…隔壁部材、
4a…上面部、4b…凹部、5…回転子、5a…羽根部、5b…円筒形状部、
6…モータ部ケーシング、6a…底面、7…モータ部、8…給水口、8a…孔部、
9…吐出口、9a…孔部、10…排水栓部、10a…孔部、10b…排水経路、
11…栓、12…シール部材、13…ロータ、14…ステータ、15…回路基板、
15a…回避部、16…ネジ(固定部)、16a…ネジ頭、16b…ネジ軸、
17…ナット(固定部)、18…駆動用磁石、19…スリーブ、20…回転軸、
21…駆動用コイル、22…ステータコア、22a…凹部、23…インシュレータ、
24…端子ピン、25…リブ、26…ケーシング3の肉厚部、
27…隔壁部材4の肉厚部、28…ケーシング3の側面、
28a…側面28における上側部分、30…給水口形成面、31…取り付け孔、
32…孔部、33…ポンプ室、34…配置面、35…段差部分、101…ポンプ、
106…モータ部ケーシング、116…ネジ、116a…ネジ頭、117…ナット、
122…ステータコア、201…ポンプ、206…モータ部ケーシング、
206a…底面、
R1…ネジ頭又はナットの位置とステータコアの形成位置とが重なった部分

Claims (7)

  1. 給水口と、吐出口と、が設けられたケーシングと、
    羽根部を有する回転子が取り付けられたロータと、ステータコアを有するステータと、を有し、前記ロータを前記ステータに対して回転させることで前記ケーシング内において前記給水口から前記吐出口に向かう流れを作るモータ部と、
    前記モータ部を収容するモータ部ケーシングと、を備え、
    前記ケーシングと前記モータ部ケーシングとは、ネジとナットとで構成される固定部によって固定され、
    前記モータ部ケーシングは、前記ケーシングが位置するケーシング側とは反対側に底面を有するとともに、底面側から前記ネジのネジ頭又は前記ナットが配置される配置面を有し、
    前記ロータの回転軸方向における前記配置面の位置は、前記ステータコアの形成位置よりも前記底面側の位置であることを特徴とするポンプ。
  2. 請求項1に記載のポンプにおいて、
    前記ロータの回転軸方向における前記配置面の位置は、前記配置面に配置された前記ネジ頭又は前記ナットが前記底面からはみ出さない位置であって、前記ステータコアの形成位置よりも前記底面側の位置であることを特徴とするポンプ。
  3. 請求項1または2に記載のポンプにおいて、
    前記ステータは、コイルを備えたインシュレータを有し、
    前記ロータの回転軸方向における前記配置面の位置は、前記インシュレータの形成位置よりも前記底面側の位置であることを特徴とするポンプ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のポンプにおいて、
    前記モータ部を制御する回路基板を、前記モータ部ケーシング内であって前記ロータの回転軸方向における前記底面と前記配置面との間の位置に備え、
    前記回路基板は、前記底面と前記配置面とで構成される段差部分を回避する回避部が形成されていることを特徴とするポンプ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のポンプにおいて、
    前記配置面には、前記ナットが配置されていることを特徴とするポンプ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のポンプにおいて、
    前記ステータコアは、前記ロータの回転軸に向かって凹む凹部を有し、
    前記凹部の位置は、前記ロータの回転軸方向から見た場合の前記ネジのネジ軸の位置と対向する位置であることを特徴とするポンプ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のポンプにおいて、
    前記ケーシングに対して、前記モータ部が取り付けられるモータ部取り付け方向側とは反対側から、取り付けられる補強板を備え、
    前記固定部は、前記補強板を前記ケーシングに固定する固定部を兼ねていることを特徴とするポンプ。
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