JP2019157001A - 水系バインダー - Google Patents

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Abstract

【課題】結着力ないし接着力が高く、製造安定性、貯蔵安定性、高極性有機溶媒に対する耐溶媒性に優れる水系バインダーを提供する。【解決手段】(メタ)アクリル酸エステル単位を含む重合体(A)の水分散体と、(メタ)アクリル酸エステル単位、α,β−不飽和カルボン酸単位および多官能化合物単位を含む重合体(B)の水分散体とを含む水系バインダー(C)。重合体(A)の水分散体および重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径が50〜250nmで、水系バインダー(C)の体積平均粒子径が60〜500nmであることが好ましく、重合体(A)は、α,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が7質量%未満で、重合体(B)は、α,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が7〜30質量%であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、水系バインダーに関する。詳しくは、結着力ないし接着力が高く、製造安定性、貯蔵安定性に優れる水系の(メタ)アクリル系バインダーに関する。
顔料、セラミックス、不織布、繊維、皮革、紙、インキ、金属、トナーなどを加工する際に、賦形剤、結着剤ないしは接着剤として、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル等の樹脂成分がバインダーとして使用されている。例えば、塗料やコーティング分野ではインキや顔料のバインダーとしてポリエステルやポリアクリル酸エステルが用いられ、リチウムイオン二次電池などの蓄電デバイス分野では電極シートの活物質、導電助剤、集電体を相互に結着するためのバインダーやセパレーターの結着用途などにスチレン−ブタジエン共重合体やポリフッ化ビニリデン、ポリオレフィン、ポリアクリル酸エステルが使用されている。また、アルミ箔等の各種基材に対するプライマーやバインダーとして、エチレン−アクリル酸共重合体やポリアクリル酸エステルが使用されている。
近年、環境問題や作業環境の改善、安全性の向上に対する要求の高まりから、これらの分野において、有機溶剤ではなく水に樹脂成分が分散した水系バインダーが求められている。
このような水系バインダーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸エステルを用いた水系バインダーについて広く研究され、その結着性を向上させる手法が多く報告されている。その中でも、酸基を導入することが効果的であり、ポリ(メタ)アクリル酸エステルとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体が報告されている(例えば特許文献1〜3)。
特開2012−214694号公報 特開2009−91508号公報 特開2009−79119号公報
しかしながら、酸基の導入は水系バインダーの製造安定性、貯蔵安定性を悪化させる傾向があり、水系バインダーの粘度変化が生じたり、更には凝集物が発生したりすることがある。また、ジメチルカーボネート等の高極性有機溶媒に対する耐溶媒性が低下する傾向もある。
本発明は、上記に示した課題を解決するものであって、結着力ないし接着力が高く、製造安定性、貯蔵安定性に優れ、更には高極性有機溶媒に対する耐溶媒性にも優れる水系バインダーを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、(メタ)アクリル酸エステル単位を含む重合体(A)の水分散体と、(メタ)アクリル酸エステル単位、α,β−不飽和カルボン酸単位および多官能化合物単位を含む架橋性の重合体(B)の水分散体とを含む水系バインダー(C)が、高い結着力ないし接着力を示す上に、製造安定性、貯蔵安定性、耐溶媒性にも優れたものとなることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1] (メタ)アクリル酸エステル単位を含む重合体(A)の水分散体と、(メタ)アクリル酸エステル単位、α,β−不飽和カルボン酸単位および多官能化合物単位を含む重合体(B)の水分散体とを含む水系バインダー(C)。
[2] 前記重合体(A)の水分散体と前記重合体(B)の水分散体との混合物であることを特徴とする[1]に記載の水系バインダー(C)。
[3] 前記重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径が50〜250nmであり、前記重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径が50〜250nmであり、前記水系バインダー(C)の体積平均粒子径が60〜500nmであることを特徴とする[1]または[2]に記載の水系バインダー(C)。
[4] 前記重合体(A)は、α,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が、該重合体(A)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して7質量%未満であり、前記重合体(B)は、α,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が、該重合体(B)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して、7〜30質量%であることを特徴とする[1]ないし[3]のいずれかに記載の水系バインダー(C)。
[5] 前記α,β−不飽和カルボン酸が(メタ)アクリル酸であることを特徴とする[1]ないし[4]のいずれかに記載の水系バインダー(C)。
[6] 前記重合体(B)の多官能化合物単位の含有量が、該重合体(B)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して0.01〜5質量%であり、前記重合体(A)が該重合体(A)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して多官能化合物単位を0.01〜5質量%含有することを特徴とする[1]ないし[5]のいずれかに記載の水系バインダー(C)。
[7] 前記重合体(A)と重合体(B)との合計100質量部に対する該重合体(A)の含有量が50〜99質量部で、該重合体(B)の含有量が1〜50質量部であることを特徴とする[1]ないし[6]のいずれかに記載の水系バインダー(C)。
本発明によれば、結着力ないし接着力が高く、製造安定性、貯蔵安定性、高極性有機溶媒に対する耐溶媒性にも優れる水系バインダーを提供することができる。
重合体(A)と重合体(B)とを含む本発明の水系バインダー(C)では、重合体(B)が多官能化合物単位を含むことで適度に架橋されて粒子形状を維持し、混合時または塗布時に重合体(A)の粒子表面に複合化する。このため、重合体(B)のα,β−不飽和カルボン酸単位の酸基による結着性ないし接着力の向上効果が発現されやすい。さらに重合体(A)と重合体(B)のいずれにも(メタ)アクリル酸エステル単位を含むことで両者が相溶しやすく、複合化されやすくなるため、水系バインダー(C)と基材の結着力ないし接着力が優れたものとなり、耐溶媒性にも優れたものとなる。また、水系バインダー(C)中のα,β−不飽和カルボン酸単位の総量が少なくて済むことから、製造安定性、貯蔵安定性、耐溶媒性に優れたものとなる。
本発明の水系バインダーは顔料、セラミックス、不織布、繊維、皮革、紙、インキ、金属、トナーなどの賦形剤、結着剤や接着剤として使用することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、本願明細書において「単位」とは、重合体中に含まれる、重合前の化合物(モノマー)に由来する構造部分を意味し、例えば、「(メタ)アクリル酸エステル単位」とは「(メタ)アクリル酸エステルに由来して重合体中に含まれる構造部分」を意味する。
また、各重合体のモノマー単位の含有量は、当該重合体の製造に用いたモノマーの使用量に該当する。
また、本明細書において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」と「メタクリル」の一方又は双方を意味する。
本発明の水系バインダー(C)は、(メタ)アクリル酸エステル単位を含む重合体(A)の水分散体と、(メタ)アクリル酸エステル単位、α,β−不飽和カルボン酸単位および多官能化合物単位を含む重合体(B)の水分散体とを含むものであり、例えば、各々製造された重合体(A)の水分散体と重合体(B)の水分散体とを混合することにより、好ましくは、重合体(A)の水分散体を撹拌しながら、重合体(B)の水分散体を添加することにより製造される。
[重合体(A)]
本発明における重合体(A)(以下、「本発明の重合体(A)」と称す場合がある。)は、通常、(メタ)アクリル酸エステルと必要に応じて用いられる多官能化合物およびその他の共重合可能な単量体(以下、「他の単量体」と称す場合がある。)をラジカル重合することにより得ることができる。
本発明の重合体(A)の製造に用いる(メタ)アクリル酸エステルとしては、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、フェニル基、ベンジル基等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アリールエステル等が好適に挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステルのアルキル基やアリール基は、カルボキシル基やスルホキシル基等の酸基以外であれば、ヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、ハロゲン原子等の置換基で置換されていてもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート、2−メタクロイルオキシエチルイソシアナート等が好適に挙げられ、これらの中でも、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアルキル基の炭素数が1〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
これらの(メタ)アクリル酸エステルは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
重合体(A)に含まれる(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量は、重合体(A)中の全単量体単位である(メタ)アクリル酸エステル単位および必要に応じて含まれる多官能化合物単位や他の単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは50〜99.99質量%であり、より好ましくは70〜99.99質量%である。重合体(A)中の(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が上記範囲内であると、得られる水系バインダー(C)の結着性ないし接着力が優れたものとなる。
本発明の重合体(A)は、多官能化合物単位を含むものであってもよい。
この場合、本発明の重合体(A)の製造に用いる多官能化合物は、分子内に炭素原子−炭素原子二重結合を2つ以上有するものであり、これらに限定されるものではないが、例えば、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が好適に挙げられる。これらのうち、特にアリル(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系多官能化合物が好ましい。
これらの多官能化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合体(A)が多官能化合物単位を含む場合、重合体(A)に含まれる多官能化合物単位の含有量は、重合体(A)中の全単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.03〜3質量%である。重合体(A)中の多官能化合物単位の含有量が上記範囲内であると、適度な架橋度を持ち、柔軟でありながら、粒子形状を維持することができることから、得られる水系バインダー(C)の結着性ないし接着力と耐溶媒性が向上する。
本発明の重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単位と必要に応じて用いられる多官能化合物単位のほかに、ラジカル重合できるその他の共重合可能な他の単量体単位をさらに含むことができる。他の単量体としては、これらに限定されるものではないが、例えば、芳香族ビニル、シアン化ビニル、共役ジエン、マレイミド、メタクリル酸グリシジルなどが好適に挙げられ、水系バインダー(C)に求められる性能に合わせて選択して使用することができる。
芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−,m−,p−メチルスチレン、エチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、フルオロスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビニルナフタレン等が好適に挙げられ、特にスチレンが好ましい。芳香族ビニルは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シアン化ビニルとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が好適に挙げられる。シアン化ビニルは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。重合体(A)にシアン化ビニル単位が含まれることで、耐溶媒性が良好となる。
共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、クロロプレン等が好適に挙げられ、特に1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。共役ジエンは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
マレイミドとしては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド等が好適に挙げられる。マレイミドは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合体(A)に含まれる他の単量体単位の含有量は、重合体(A)中の全単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは0〜49.99質量%、より好ましくは0〜30質量%である。重合体(A)中の他の単量体単位の含有量が上記上限以下であると、得られる水系バインダー(C)の結着性ないし接着力が優れたものとなる。
なお、本発明の重合体(A)に含まれる他の単量体単位として、後述の重合体(B)を構成するα,β−不飽和カルボン酸単位を含んでもよい。ただし、この場合、重合体(A)中のα,β−不飽和カルボン酸単位の含有量は、重合体(A)中の全単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは7質量%未満、より好ましくは5質量%未満である。重合体(A)中のα,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が上記上限を超えると、得られる水系バインダー(C)は製造安定性、貯蔵安定性、耐溶媒性に劣るものとなる。
本発明の重合体(A)は、α,β−不飽和カルボン酸単位を含まないことが好ましい。
重合体(A)の製造方法としては、乳化重合、ミニエマルション重合、懸濁重合、塊状重合などが好適に挙げられ、製造時に重合体(A)の水分散体が得られ、その粒子径も制御しやすいことから乳化重合、ミニエマルション重合が好ましい。
例えば、乳化重合で重合体(A)の水分散体を得る方法としては、特に限定されないが、乳化剤が分散した水溶媒中に(メタ)アクリル酸エステル、必要に応じて用いられる多官能化合物や他の単量体とラジカル開始剤を加えて加熱することで重合を行う方法などが好適に挙げられる。乳化剤、ラジカル開始剤、(メタ)アクリル酸エステル、多官能化合物、他の単量体の添加方法は特に限定されず、一括、分割、連続のいずれでもよい。
乳化重合に用いる乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸スルホン酸塩、リン酸塩系(例えば、モノグリセリドリン酸アンモニウム)、脂肪酸塩(例えば、アルケニルコハク酸ジカリウム)、アミノ酸誘導体塩等のアニオン性界面活性剤、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型等のノニオン性界面活性剤、アニオン部にカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等を有し、カチオン部にアミン塩、第4級アンモニウム塩等を有する両性界面活性剤が好適に挙げられる。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
乳化重合に用いる乳化剤の添加量は、(メタ)アクリル酸エステルと必要に応じて用いられる多官能化合物や他の単量体の合計100質量部に対して、通常0.001〜5質量部、好ましくは0.005〜3質量部である。乳化剤の添加量が上記範囲であると、重合体(A)の体積平均粒子径を50〜250nmに制御しやすい。
乳化重合に用いるラジカル開始剤としては公知のものが使用でき、例えば、アゾ重合開始剤、光重合開始剤、無機過酸化物、有機過酸化物、有機過酸化物と遷移金属と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤等が好適に挙げられる。これらのうち、加熱により重合を開始できるアゾ重合開始剤、無機過酸化物、有機過酸化物、レドックス系開始剤が好ましい。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アゾ重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクヘキサンカルボキシレート)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が好適に挙げられる。
無機過酸化物としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えばペルオキシエステル化合物が挙げられ、その具体例としては、α,α’−ビス(ネオデカノイルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルペルオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルペルオキシネオデカノエート、t−ヘキシルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ヘキシルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシ2−ヘキシルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシ2−ヘキシルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシマレイックアシッド、t−ブチルペルオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルオイルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルペルオキシ)イソフタレート、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシド)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジメチルビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ビス(t−ブチルパーオキシ)トリメチルシクロヘキサン、ブチル−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレラート、2−エチルヘキサンペルオキシ酸t−ブチル、ジベンゾイルパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が好適に挙げられる。
レドックス系開始剤としては、有機過酸化物と硫酸第一鉄、キレート剤及び還元剤を組み合わせたものが好ましい。例えば、クメンヒドロペルオキシドと、硫酸第一鉄と、ピロリン酸ナトリウムと、デキストロースとからなるものや、t−ブチルヒドロペルオキシドと、ナトリウムホルムアルデヒトスルホキシレート、硫酸第一鉄七水塩、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムとからなるもの等が好適に挙げられる。
ラジカル開始剤の添加量は、(メタ)アクリル酸エステルと必要に応じて用いられる多官能化合物や他の単量体の合計100質量部に対して、通常5質量部以下、好ましくは3質量部以下、例えば0.001〜3質量部である。
重合体(A)の製造時に、必要に応じて連鎖移動剤を添加しても良い。連鎖移動剤としては、メルカプタン類(オクチルメルカプタン、n−またはt−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−またはt−テトラデシルメルカプタン等)、アリル化合物(アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、これらのナトリウム塩等)、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられ、分子量を調整することが容易な点から、メルカプタン類が好ましい。連鎖移動剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
連鎖移動剤の添加方法は、一括、分割、連続のいずれでもよい。
連鎖移動剤の添加量は、(メタ)アクリル酸エステルと必要に応じて用いられる多官能化合物や他の単量体の合計100質量部に対して、通常2.0質量部以下、例えば0.01〜2.0質量部が好ましい。
乳化重合は、固形分濃度5〜50質量%程度の水系反応溶媒中で行うことが好ましく、このような反応によれば、重合体(A)を5〜49質量%程度含む重合体(A)の水分散体を得ることができる。
重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径(重合体(A)の水分散体中の重合体(A)の分散粒子の体積平均粒子径)は、好ましくは50〜250nm、より好ましくは70〜200nmである。重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径が上記範囲内にあると、得られる水系バインダー(C)の体積平均粒子径を60〜500nmに制御しやすく好ましい。
重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径を上記範囲内とする方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができ、例えば、乳化剤の添加量を減少させれば体積平均粒子径は大きくなり、乳化剤の添加量を増加させれば体積平均粒子径は小さくなる傾向がある。その他には、シード重合する方法、乳化重合にシード粒子を添加する方法等が挙げられる。
重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径、後述の重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径、本発明の水系バインダー(C)の体積平均粒子径は、後掲の実施例の項に記載される方法で測定される。
重合体(A)の架橋度はアセトンへ溶解させた場合のゲル含有率(不溶解分)で示すことができる。重合体(A)のゲル含有率は好ましくは40〜100質量%、より好ましくは70〜99質量%である。重合体(A)のゲル含有率が上記範囲内であると、得られる水系バインダー(C)の耐溶媒性、結着力ないし接着力が良好となる。
重合体(A)のゲル含有率は以下の方法にて求められる。
重合体(A)の水分散体をメタノール/硫酸溶液に滴下して凝固させ、メタノールで洗浄後、乾燥させて重合体(A)を得る。得られた重合体(A)を秤量し、40倍量のアセトンを添加して24時間膨潤させる。その後、遠心分離機でアセトン溶解分と不溶解分に分離したのち、不溶解分を乾燥させる。ゲル含有率は、秤量した重合体(A)の質量と乾燥させた不溶解分の質量から下記式1により算出される。
ゲル含有率=W/P×100 …(式1)
P:秤量した重合体(A)の質量
W:アセトン不溶解分の乾燥後の質量
[重合体(B)]
本発明における重合体(B)(以下、「本発明の重合体(B)」と称す場合がある。)は(メタ)アクリル酸エステル、α,β−不飽和カルボン酸および多官能化合物と、必要に応じて用いられるその他の共重合可能な単量体(他の単量体)をラジカル重合することにより得ることができる。
本発明の重合体(B)の製造に用いる(メタ)アクリル酸エステルおよび多官能化合物は、重合体(A)の製造に用いるものとして前述したものと同様のものを使用することができ、好適なものについても同様である。(メタ)アクリル酸エステルおよび多官能化合物は、それぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
重合体(B)に含まれる(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量は、重合体(B)中の全単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは50〜92.99質量%、より好ましくは50〜89.97質量%、更に好ましくは78〜89.97質量%である。重合体(B)中の(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が上記範囲内であると、重合体(A)と重合体(B)の相溶性がよくなり、得られる水系バインダー(C)の結着性ないし接着力が優れたものとなる。
重合体(B)に含まれる多官能化合物単位の含有量は、重合体(B)中の全単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.03〜3質量%、更に好ましくは0.03〜2質量%である。重合体(B)中の多官能化合物単位の含有量が上記範囲内であると、適度な架橋度を持ち、柔軟でありながら、粒子形状を維持することができることから、得られる水系バインダー(C)の結着性ないし接着力と耐溶媒性が向上する。
本発明の重合体(B)の製造に用いるα,β−不飽和カルボン酸は、分子内に1つ以上のカルボキシル基を有するものであり、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられる。これらのうち、水系バインダー(C)中の重合体(A)と重合体(B)との一部または全部の複合化のし易さの観点から、α,β−不飽和カルボン酸としては(メタ)アクリル酸が好ましい。これらのα,β−不飽和カルボン酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
重合体(B)に含まれるα,β−不飽和カルボン酸単位の含有量は、重合体(B)中の全単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは7〜30質量%、より好ましくは10〜30質量%、更に好ましくは10〜20質量%である。重合体(B)のα,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が7質量%以上であると、得られる水系バインダー(C)の結着性ないし接着力が優れたものとなり、30質量%以下であると、重合体(B)および水系バインダー(C)の製造時に凝集体などが発生しにくく、製造安定性に優れ、水系バインダー(C)を長期に保存しても粘度変化や凝集体の発生が抑えられることから、貯蔵安定性にも優れたものとなる。
本発明の重合体(B)は、(メタ)アクリル酸エステル単位とα,β−不飽和カルボン酸単位および多官能化合物単位のほかに、ラジカル重合できるその他の共重合可能な他の単量体をさらに含むことができる。他の単量体としては、重合体(A)の製造に使用したものと同様のものが使用でき、水系バインダー(C)に求められる性能に合わせて選択して使用することができる。
重合体(B)に含まれる他の単量体単位の含有量は、重合体(B)中の全単量体単位の合計100質量%に対し、好ましくは0〜30質量%である。重合体(B)中の他の単量体単位の含有量が上記上限以下であると、得られる水系バインダー(C)の結着性ないし接着力が優れたものとなる。
重合体(B)の製造方法としては、乳化重合、ミニエマルション重合、懸濁重合、塊状重合などが挙げられ、製造時に重合体(B)の水分散体が得られ、その粒子径も制御しやすいことから乳化重合、ミニエマルション重合が好ましい。
例えば、乳化重合で重合体(B)の水分散体を得る方法としては、特に限定されないが、上述の重合体(A)の製造方法と同様に、乳化剤が分散した水溶媒中にアクリル酸エステル、α,β−不飽和カルボン酸、多官能化合物、必要に応じて用いられる他の単量体とラジカル開始剤を加えて加熱することで重合を行う方法などが挙げられる。乳化剤、ラジカル開始剤、(メタ)アクリル酸エステル、α,β−不飽和カルボン酸、他の単量体の添加方法は特に限定されず、一括、分割、連続のいずれでもよい。
乳化重合で重合体(B)を製造する場合に使用する乳化剤、ラジカル開始剤や必要に応じて用いられる連鎖移動剤は、重合体(A)の製造時に使用するものとして前述したものと同様のものを使用することができ、その添加量についても同様の範囲で使用できる。
また、重合体(B)の乳化重合においても、固形分濃度5〜50質量%程度の水系反応溶媒中で行うことが好ましく、このような反応によれば、重合体(B)を5〜49質量%程度含む重合体(B)の水分散体を得ることができる。
重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径(重合体(B)の水分散体中の重合体(B)の分散粒子の体積平均粒子径)は、好ましくは50〜250nm、より好ましくは70〜200nmである。重合体(B)の体積平均粒子径が上記範囲内にあると、得られる水系バインダー(C)の体積平均粒子径を60〜500nmに制御しやすく好ましい。
重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径を上記範囲内とする方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができ、例えば、乳化剤の添加量を減少させれば体積平均粒子径は大きくなり、乳化剤の添加量を増加させれば体積平均粒子径は小さくなる傾向がある。その他には、シード重合する方法、乳化重合にシード粒子を添加する方法等が挙げられる。
[水系バインダー(C)]
本発明の水系バインダー(C)は重合体(A)の水分散体と重合体(B)の水分散体を含むものであり、水系バインダー(C)中の重合体(A)と重合体(B)とは一部または全部が複合化していてもよい。
本発明の水系バインダー(C)における重合体(A)の含有量は、重合体(A)と重合体(B)の合計100質量部に対し、好ましくは50〜99質量部、より好ましくは70〜99質量部、更に好ましくは85〜97質量部である。重合体(A)の含有量が上記範囲の下限以上であると水系バインダー(C)中の酸基が少なくなることから、製造安定性、貯蔵安定性が良好となり、上記範囲の上限以下であると重合体(B)を重合体(A)表面に複合化でき結着性ないし接着力が良好となる。また、重合体(A)の含有量が上記範囲の上限以下であると耐溶媒性も良好となる。
本発明の水系バインダー(C)における重合体(B)の含有量は、重合体(A)と重合体(B)の合計100質量部に対し、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは1〜30質量部、更に好ましくは3〜15質量部である。重合体(B)の含有量が上記範囲の下限以上であると重合体(B)を重合体(A)表面に複合化でき結着性ないし接着力が良好となり、上記範囲の上限以下であると、水系バインダー(C)中の酸基が少なくなることから、製造安定性、貯蔵安定性が良好となる。また、重合体(B)の含有量が上記範囲の下限以上であると耐溶媒性も良好となる。
本発明の水系バインダー(C)は重合体(A)の水分散体と重合体(B)の水分散体とを混合することにより製造され、その混合方法としては特に制限はないが、重合体(A)の水分散体を撹拌しながら、重合体(B)の水分散体を添加する方法が好ましい。また、この混合系へ必要に応じて縮合酸塩の水溶液を添加してもよい。
ここで使用される縮合酸塩は、縮合酸とアルカリ金属またはアルカリ土類金属との塩である。縮合酸はオキソ酸が縮合した多核構造の酸であり、ポリリン酸(ピロリン酸等)やポリケイ酸等が好適に挙げられる。これらに限定されるわけではないが、縮合酸塩としてはピロリン酸ナトリウムまたはピロリン酸カリウムが好ましい。
縮合酸塩の添加量は、重合体(A)と重合体(B)の合計100質量部に対し、通常0〜10質量%、好ましくは0.01〜2質量部である。縮合酸塩の添加量が上記範囲にあると、得られる水系バインダー(C)の体積平均粒子径を60〜500nmに制御しやすくなり好ましい。
本発明の水系バインダー(C)の体積平均粒子径(水系バインダー(C)中の重合体(A)、重合体(B)およびこれらの複合体の分散粒子の体積平均粒子径)は、好ましくは60〜500nm、より好ましくは80〜300nm、更に好ましくは100〜250nmである。水系バインダー(C)の体積平均粒子径が上記範囲の下限以上であると、水系バインダー(C)の粘度が高くなりにくく塗工しやすくなり好ましく、上記範囲の上限以下であると結着性ないし接着力が良好となり好ましい。
水系バインダー(C)の体積平均粒子径は、重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径、重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径、重合体(B)のα,β−不飽和カルボン酸単位や多官能化合物単位の含有量、重合体(B)の水分散体の添加量、縮合酸塩の添加量で制御することができ、重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径及び/又は重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径が大きくなるほど、重合体(B)のα,β−不飽和カルボン酸単位の含有量、重合体(B)の水分散体の添加量や縮合酸塩の添加量が増えるほど、重合体(B)の多官能化合物単位の含有量が減少するほど、水系バインダー(C)の体積平均粒子径が大きくなる傾向にある。
本発明の水系バインダー(C)は、必要に応じて、当業界で知られた、粘度調整剤、分散剤、安定化剤、保存安定剤、消泡剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の水系バインダー(C)は、接着強度と貯蔵安定性の観点から、重合体(A)と重合体(B)を合計で5〜50質量%の濃度で含むことが好ましく、上記のその他の添加剤も加えた全体の固形物濃度は5〜60質量%であることが好ましい。
本発明の水系バインダーは、顔料、セラミックス、不織布、繊維、皮革、紙、インキ、金属、トナーなどの賦形剤、結着剤や接着剤として好適に使用することができる。
以下に、製造例、実施例、及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら制限されるものではない。
〔物性・特性の評価〕
以下の実施例及び比較例における物性及び特性の評価方法は、以下の通りである。
<体積平均粒子径>
重合体(A)の水分散体、重合体(B)の水分散体、水系バインダー(C)の体積平均粒子径は、測定溶媒として純水を用い、マイクロトラック(日機装社製「ナノトラック150」)を用いて測定した。
<ゲル含有率>
重合体(A)のゲル含有率は前述の式1により求めた。
<水系バインダー(C)の製造安定性>
水系バインダー(C)を製造後、200メッシュの金網で濾過し、200メッシュの金網に残存した凝集物を乾燥させた後秤量し、水系バインダー(C)の固形分に対する凝集物の発生率として評価した。発生率が少ないほど、製造安定性に優れる。
<水系バインダー(C)の貯蔵安定性>
水系バインダー(C) 100g(固形分として)をポリ容器に入れ、5℃に設定した冷蔵庫で1か月間保管した。保管後に目視で状態を確認し、下記基準で評価した。
◎:凝集物、沈降物がなく保管期間でまったく変化がない。
○:わずかに凝集物が見られるが、沈降物はまったくない。
△:沈降物がわずかに見られる。
×:沈降物が見られる。
<水系バインダー(C)の結着力>
水系バインダー(C)を、アプリケーター(皮膜厚さ:25μm)を用いてアルミ箔に塗布し、70℃で30分乾燥させた。乾燥後、表面にセロハンテープを貼り付け、引張試験機を用いてセロハンテープを引張る90°剥離試験を行い、水系バインダー(C)の乾燥物とアルミ箔との接着剥離強度(金属接着力)を測定することで、結着力を評価した。金属接着力が大きいほど、結着力に優れる。
<水系バインダー(C)の耐溶媒性>
水系バインダー(C)を70℃で24時間乾燥させ、その後常温で24時間真空乾燥させることでフィルム状の水系バインダー(C)の乾燥物を作成した。得られた乾燥物の重量をW1とする。この乾燥物を60℃のジメチルカーボネート(DMC)中に6時間浸漬し、次いで、200メッシュ金網にて濾過し、残渣を常温で24時間真空乾燥した。真空乾燥後の残渣の重量をW2とする。
DMC不溶解分(%)を(W2/W1×100)の計算式により算出した。DMC不溶解分が多いほど、耐溶媒性に優れる。
[製造例1:重合体(A−1)の製造]
試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および撹拌装置を備えた反応容器内に、脱イオン水130質量部、アルケニルコハク酸ジカリウム(花王社製、ラテムルASK)0.4質量部、アクリル酸n−ブチル52.5質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル17.5質量部、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.07質量部、t−ブチルヒドロペルオキシド0.05質量部を仕込み、撹拌しながら窒素置換を行った。内温55℃に昇温後、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.09質量部、硫酸第一鉄七水塩0.00015質量部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.00045質量部、脱イオン水10質量部からなる水溶液を添加し、重合を開始させた。重合発熱が確認されたのち、内温を70℃とし、1時間反応させた。
次いで、アルケニルコハク酸ジカリウム0.1質量部とナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.04質量部、硫酸第一鉄七水塩0.002質量部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.006質量部と脱イオン水10質量部からなる水溶液を添加した後、70℃でアクリル酸n−ブチル22.5質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル7.5質量部、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.03質量部、t−ブチルヒドロペルオキシド0.03質量部の混合物を2時間かけて滴下しながら添加した。滴下終了後、さらに70℃で1時間反応させることで、重合体(A−1)の水分散体を得た。
重合体(A−1)の水分散体の体積平均粒子径は131nm、ゲル含有率は89質量%、固形分は39質量%であった。
[製造例2:重合体(A−2)の製造]
反応容器に仕込んだアクリル酸n−ブチル52.5質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル17.5質量部をアクリル酸n−ブチル70質量部とし、滴下を行ったアクリル酸n−ブチル22.5質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル7.5質量部をアクリル酸n−ブチル30質量部とした以外は製造例1と同様の反応条件で重合を行い、重合体(A−2)の水分散体を得た。
重合体(A−2)の水分散体の体積平均粒子径は122nm、ゲル含有率は87質量%、固形分は39質量%であった。
[製造例3:重合体(A−3)の製造]
反応容器に仕込んだ1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.07質量部をアリルメタクリレート0.5質量部とし、滴下を行った1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.03質量部をアリルメタクリレート0.3質量部とした以外は製造例1と同様の反応条件で重合を行い、重合体(A−3)の水分散体を得た。
重合体(A−3)の水分散体の体積平均粒子径は132nm、ゲル含有率は97質量%、固形分は39質量%であった。
[製造例4:重合体(A−4)の製造]
反応容器に仕込んだアクリル酸n−ブチル52.5質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル17.5質量部をアクリル酸n−ブチル47.25質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル15.75質量部、アクリロニトリル7質量部とし、滴下を行ったアクリル酸n−ブチル22.5質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル7.5質量部をアクリル酸n−ブチル20.25質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル6.75質量部、アクリロニトリル3質量部とした以外は製造例1と同様の反応条件で重合を行い、重合体(A−4)の水分散体を得た。
重合体(A−4)の水分散体の体積平均粒子径は130nm、ゲル含有率は92質量%、固形分は39質量%であった。
[製造例5:重合体(A−5)の製造]
反応容器に仕込んだ1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.07質量部および滴下を行った1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.03質量部を用いない以外は製造例2と同様の反応条件で重合を行い、重合体(A−5)の水分散体を得た。
重合体(A−5)の水分散体の体積平均粒子径は119nm、ゲル含有率は8質量%、固形分は39質量%であった。
[製造例6:重合体(A−6)の製造]
試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および撹拌装置を備えた反応容器内に、脱イオン水130質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4質量部、アクリル酸n−ブチル67.9質量部、アクリル酸2.1質量部、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.07質量部、t−ブチルハイドロパーオキサイド0.05質量部を仕込み、撹拌しながら窒素置換を行った。内温55℃に昇温後、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.09質量部、硫酸第一鉄七水塩0.00015質量部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.00045質量部、脱イオン水10質量部からなる水溶液を添加し、重合を開始させた。重合発熱が確認されたのち、内温を70℃とし、1時間反応させた。
次いで、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1質量部とナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.04質量部、硫酸第一鉄七水塩0.002質量部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.006質量部と脱イオン水10質量部からなる水溶液を添加した後、70℃でアクリル酸n−ブチル29.1質量部、アクリル酸0.9質量部、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.03質量部、t−ブチルハイドロパーオキサイド0.03質量部の混合物を2時間かけて滴下しながら添加した。滴下終了後、さらに70℃で1時間反応させることで、重合体(A−6)を得た。得られた重合体(A−6)を200メッシュの金網で濾過し、凝集物を取り除いた。
重合体(A−6)の水分散体の体積平均粒子径は86nm、ゲル含有率は80%、固形分は38.5%、200メッシュ金網に残った凝集物は0.32%であった。
[製造例7:重合体(A−7)の製造]
反応容器に仕込んだアクリル酸n−ブチル67.9質量部、アクリル酸2.1質量部をアクリル酸n−ブチル66.5質量部、アクリル酸3.5質量部質量部とし、滴下を行ったアクリル酸n−ブチル29.1質量部、アクリル酸0.9質量部をアクリル酸n−ブチル28.5質量部、アクリル酸1.5質量部とした以外は製造例6と同様の反応条件で重合を行い、重合体(A−7)を得た。
重合体(A−7)の水分散体の体積平均粒子径は88nm、ゲル含有率は90%、固形分は38%、200メッシュ金網に残った凝集物は0.54%であった。
重合体(A−1)〜(A−7)の使用原料と物性を下記表1にまとめて示す。
Figure 2019157001
[製造例8:重合体(B−1)の製造]
試薬注入容器、冷却管、ジャケット加熱機および撹拌装置を備えた反応容器内に、脱イオン水200質量部、オレイン酸カリウム2質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム4質量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3質量部、硫酸第一鉄七水塩0.003質量部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.009質量部を仕込み、撹拌しながら、窒素置換を行った。60℃に昇温したのち、アクリル酸n−ブチル82質量部、メタクリル酸18質量部、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート0.1質量部、クメンヒドロペルオキシド0.5質量部の混合物を120分かけて滴下させた。さらに2時間60℃で反応させることで、重合体(B−1)の水分散体を得た。
重合体(B−1)の水分散体の体積平均粒子径は115nm、固形分は33質量%であった。
[製造例9:重合体(B−2)の製造]
滴下したアクリル酸n−ブチル82質量部、メタクリル酸18質量部を、アクリル酸n−ブチル88質量部、メタクリル酸12質量部とした以外は製造例8と同様の反応条件で重合を行い、重合体(B−2)の水分散体を得た。
重合体(B−2)の水分散体の体積平均粒子径は92nm、固形分は33質量%であった。
[製造例10:重合体(B’−1)の製造]
1,3−ブチレングリコールジメタクリレートを配合しないとした以外は製造例8と同様の反応条件で重合を行い、重合体(B’−1)の水分散体を得た。
重合体(B’−1)の水分散体の体積平均粒子径は115nm、固形分は33質量%であった。
重合体(B−1),(B−2),(B’−1)の使用原料と物性を下記表2にまとめて示す。
Figure 2019157001
[実施例1:水系バインダー(C−1)の製造]
重合体(A−1)の水分散体92質量部(固形分換算)を60℃で撹拌しながら、縮合酸塩として4%のピロリン酸ナトリウム水溶液0.15質量部(固形分換算)を加えた後、重合体(B−1)8質量部(固形分換算)を加え、30分間撹拌して水系バインダー(C−1)を得た。得られた水系バインダー(C−1)を200メッシュの金網で濾過し、凝集物を取り除いた。
水系バインダー(C−1)の体積平均粒子径は126nm、固形分は37.9質量%、200メッシュ金網に残存した凝集物は0.10質量%であった。
得られた水系バインダー(C−1)の評価結果を表4に示す。
[実施例2〜6,8〜11、比較例5,6:水系バインダー(C−2)〜(C−6),(C−8)〜(C−11),(C−16),(C−17)の製造]
重合体(A)、重合体(B)およびピロリン酸ナトリウムの種類と配合量を表4、5に示す通りとした以外は、実施例1と同様に水系バインダー(C−2)〜(C−6),(C−8)〜(C−11),(C−16),(C−17)を得た。
得られた水系バインダー水系バインダー(C−2)〜(C−6),(C−8)〜(C−11),(C−16),(C−17)の体積平均粒子径と200メッシュ金網に残存した凝集物の量、その他の評価結果を表3、4に示す。
[実施例7:水系バインダー(C−7)の製造]
重合体(A−2)の水分散体92質量部(固形分換算)を60℃で撹拌しながら、重合体(B−1)8質量部(固形分換算)を加え、30分間撹拌して水系バインダー(C−7)を得た。得られた水系バインダー(C−7)を200メッシュの金網で濾過し、凝集物を取り除いた。
水系バインダー(C−7)の体積平均粒子径は122nm、固形分は37.9質量%、200メッシュ金網に残存した凝集物は0.04質量%であった。
得られた水系バインダー(C−7)の評価結果を表3に示す。
[比較例1〜4:水系バインダー(C−12)〜(C−15)の製造]
重合体(A−1)の水分散体、重合体(A−2)の水分散体、重合体(A−5)の水分散体、重合体(A−6)の水分散体を、それぞれ水系バインダー(C−12)、水系バインダー(C−13)、水系バインダー(C−14)、水系バインダー(C−15)として評価し、結果を表4に示した。
Figure 2019157001
Figure 2019157001
表3の実施例1〜11に示すように、本発明によれば、結着力ないし接着力が高く、製造安定性、貯蔵安定性、耐溶媒性に優れる水系バインダーを提供することができる。
表4に示すように、比較例1,2は重合体(B)を含まないため結着力に劣り、比較例3、4では重合体(B)を含まないために製造安定性、貯蔵安定性、耐溶媒性に劣る。比較例5,6は、重合体(B)が多官能化合物単位を含まないため耐溶媒性に劣る。

Claims (7)

  1. (メタ)アクリル酸エステル単位を含む重合体(A)の水分散体と、(メタ)アクリル酸エステル単位、α,β−不飽和カルボン酸単位および多官能化合物単位を含む重合体(B)の水分散体とを含む水系バインダー(C)。
  2. 前記重合体(A)の水分散体と前記重合体(B)の水分散体との混合物であることを特徴とする請求項1に記載の水系バインダー(C)。
  3. 前記重合体(A)の水分散体の体積平均粒子径が50〜250nmであり、前記重合体(B)の水分散体の体積平均粒子径が50〜250nmであり、前記水系バインダー(C)の体積平均粒子径が60〜500nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の水系バインダー(C)。
  4. 前記重合体(A)は、α,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が、該重合体(A)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して7質量%未満であり、
    前記重合体(B)は、α,β−不飽和カルボン酸単位の含有量が、該重合体(B)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して、7〜30質量%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の水系バインダー(C)。
  5. 前記α,β−不飽和カルボン酸が(メタ)アクリル酸であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水系バインダー(C)。
  6. 前記重合体(B)の多官能化合物単位の含有量が、該重合体(B)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して0.01〜5質量%であり、前記重合体(A)が該重合体(A)を構成する全単量体単位の合計100質量%に対して多官能化合物単位を0.01〜5質量%含有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の水系バインダー(C)。
  7. 前記重合体(A)と重合体(B)との合計100質量部に対する該重合体(A)の含有量が50〜99質量部で、該重合体(B)の含有量が1〜50質量部であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の水系バインダー(C)。
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WO2023120066A1 (ja) * 2021-12-23 2023-06-29 株式会社レゾナック 非水系二次電池用電極バインダー共重合体、非水系二次電池用電極バインダー樹脂組成物、及び非水系二次電池電極

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