JP2019156474A - 容器包装体及び容器包装体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 より適切に開封を行うことが可能な容器包装体及び容器包装体の製造方法を提供すること。【解決手段】 合成樹脂製シートによって形成された一対の主板部11を備える容器本体1と、内容物3と、を有する容器包装体A1であって、容器本体1は、一対の主板部11に規定された内容物3を収容する密閉状態の収容空間19を構成する殻部111と、一対の主板部11の端部領域同士が接合されたシール部14と、主板部11の端縁に繋がり且つ厚さが周囲部分よりも薄い開封起点薄肉部13と、を有する。【選択図】 図1
Description
本発明は、容器包装体及び容器包装体の製造方法に関する。
液体等の内容物を収容した容器包装体は、内容物を密閉状態で保持することが求められる。また、内容物の種類等に応じて、容器本体の外観に工夫を凝らすことは、商品としての内容物の販売を促進するにおいて有利である。特許文献1には、このような容器包装体を製造する従来の容器包装体及び容器包装体の製造方法の一例が開示されている。同文献に開示された製造方法によれば、収容空間を構成する殻部を各々が有する一対の主板部を含む容器本体と、当該収容空間に収容された内容物と、を備える容器包装体が得られる。一対の主板部のうち殻部を囲む周辺領域同士は、熱シールによって接合されたシール部を構成している。このシール部によって収容空間が密閉されており、内容物を密閉状態で保持することができる。
しかしながら、内容物を注出するには、例えば容器本体に形成された切断予定線に沿って容器本体を捻るなどの動作により切断し、収容空間を開封する必要がある。主板部は、合成樹脂によって形成されるため、所望の位置からスムーズに切断することは容易ではない。捻るなどの動作によっても切断が行えない場合、切断予定線とは異なる場所を切断してしまう等の不具合が生じうる。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、より適切に開封を行うことが可能な容器包装体及び容器包装体の製造方法を提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供される容器包装体は、合成樹脂製シートによって形成された一対の主板部を備える容器本体と、内容物と、を有する容器包装体であって、前記容器本体は、前記一対の主板部に規定された前記内容物を収容する密閉状態の収容空間を構成する殻部と、前記一対の主板部の端部領域同士が接合されたシール部と、前記主板部の端縁に繋がり且つ厚さが周囲部分よりも薄い開封起点薄肉部と、を有することを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記開封起点薄肉部は、前記一対の主板部の少なくともいずれかに形成された厚さ方向に凹む凹部を有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記容器本体は、前記開封起点薄肉部の前記凹部を囲み且つ厚さ方向に凸である周縁凸部を有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記開封起点薄肉部は、前記殻部から離間している。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記容器本体は、前記開封起点薄肉部及び前記殻部を横断する切断予定線を更に有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記容器本体は、前記殻部を挟んで一対の前記開封起点薄肉部を有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記容器本体は、前記殻部に向かって凹む切欠き部を有しており、前記開封起点薄肉部は、前記切欠き部に到達している。
本発明の第2の側面によって提供される容器包装体の製造方法は、合成樹脂シートからなる一対の主板部を対面させる工程と、未シール部が生じるように、前記一対の主板部の一部ずつを接合することにより第1シール部を形成する第1シール工程と、前記未シール部に気体を吹き込むことにより前記一対の主板部の少なくとも一方に殻部を形成する成形工程と、前記殻部によって規定された収容空間に内容物を充填する充填工程と、前記殻部を封止する第2シール部を形成する第2シール工程と、を備え、前記第1シール部又は前記第2シール部の一部を押圧することにより開封起点薄肉部を形成する工程をさらに備えることを特徴としている。
本発明によれば、前記容器本体は、前記開封起点薄肉部を有する。前記開封起点薄肉部は、周囲部分よりも厚さが薄い部位であり、前記主板部の周縁に到達している。これにより、前記容器本体の一部を捻ると、前記開封起点薄肉部に応力が集中し、前記開封起点薄肉部が裂断される。この裂断が、前記容器包装体の開封の起点となり、前記殻部を開口することができる。したがって、前記容器包装体をより適切に開封することができる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A1は、容器本体1及び内容物3を有する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A1は、容器本体1及び内容物3を有する。
図1は、容器包装体A1を示す斜視図である。図2は、容器包装体A1を示す平面図である。図3は、容器包装体A1を示す要部拡大平面図である。図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、図3のV−V線に沿う要部拡大断面図である。図6は、図3のVI−VI線に沿う要部拡大断面図である。図7は、図3のVII−VII線に沿う要部拡大断面図である。
容器本体1は、合成樹脂シートによって形成された容器包装体A1の本体部分であり、内容物3を密閉状態で収容するための機能を果たす。容器本体1は、通常、樹脂フィルムから構成される。該樹脂フィルムには、耐衝撃性、耐磨耗性、及び耐熱性等、包装体としての基本的な性能を備えることが要求される。また、容器包装体A1を製造するために形成される後述のシール部14は、通常、熱シールにより形成されるので、シートには熱シール性も要求される。容器本体1としては、基材層と、熱シール性を付与するシーラント層とを有する複層シートが好適であり、高いガスバリア性や遮光性が要求される場合には、基材層とシーラント層との間や、基材層が複層構成のときはその層間等にバリア層を設けることが好適である。なお、基材層そのものにバリア性を付与してもよい。この場合は、バリア層を基材層として用い、バリア層とシーラント層とを有する複層シートとなる。
ここで、基材層、シーラント層、及びバリア層の構成材料を例示する。なお、これら各層の積層は、慣用のラミネート法、例えば、共押出しラミネーション、接着剤によるドライラミネーション、熱接着性層を挟んで熱により接着させる熱ラミネーション等により行うことができる。また、上述の各層が単体の層として形成された後に互いに接合されることによって容器本体1を形成してもよいし、たとえばある層上に他の層を形成するための溶融樹脂等の材料を押出しや塗布等によって配置した後に当該材料を冷却させることにより、複数の層が積層された容器本体1を形成してもよい。
基材層を構成する樹脂としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)等)、ポリスチレン(汎用ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)等)、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルフォン(PES)等が挙げられる。基材層は、これらの樹脂からなる一層または二層以上の延伸または未延伸フィルムによって構成してもよい。
シーラント層を構成する樹脂は、好ましくはオレフィン系樹脂であり、より好ましくはポリエチレン系樹脂である。より具体的には、シーラント層を構成するオレフィン系樹脂として、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ナイロン(ON)、エチレン−オレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられる。シーラント層は、これらの樹脂からなる一層または二層以上の延伸または未延伸フィルムによって構成してもよい。
バリア層としては、アルミニウム等の金属薄膜、又は塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等の樹脂フィルム、或いは任意の合成樹脂フィルム(例えば、基材層であってもよい)に、アルミニウム、酸化アルミニウムやシリカ等の無機酸化物等を蒸着(又はスパッタリング)したフィルムが例示できる。
容器本体1には、内容物の商品名や原材料・使用上の注意事項等の商品説明、その他各種デザイン等を表示するための印刷層(図示せず)を設けることができる。例えば、印刷層は、グラビア印刷等の公知の方法により、基材層の内側の面に形成できる。
本実施形態においては、容器本体1は、例えば基材層及びシーラント層を有する。なお、基材層及びシーラント層に加えて、基材層とシーラント層との間に上述したバリア層を有する構成であってもよい。また、複数の基材層を有し、これらの基材層の間にバリア層が配置された構成であってもよい。また、容器本体1は、収納された内容物3を透視するため、透明又は半透明であることが好ましいが、非透明な材質を用いてもよい。容器本体1の厚みは、たとえば0.05〜1.0mmであり、好ましくは0.1〜0.6mmである。
容器本体1は、一対の主板部11を有する。一対の主板部11は、z方向において互いに対面しており、殻部111及びフランジ部113を有している。
殻部111は、主板部11が部分的にz方向に膨出する形状に加工された部分である。本実施形態においては、一対の主板部11の双方に同形状及び同サイズの殻部111が形成されている。これらの殻部111によって規定された空間が、収容空間19及び注出部15となっている。なお、一対の主板部11の殻部111の互いの形状あるいは大きさが異なる構成であってもよい。また、一対の主板部11のそれぞれに膨出形状の殻部111が形成された構成に限定されるものではない。たとえば、一方の主板部11に殻部111が形成され、他方の主板部11が殻部111を有さない構成であってもよい。このような構成であっても、収容空間19及び注出部15が構成されうる。収容空間19は、内容物3を収容するための空間である。収容空間19の形状及び大きさは、特に限定されず、図示された例においては、収容空間19は、z方向視において楕円形状または略矩形状に類似の形状である。注出部15は、内容物3の少なくとも一部を注出するためのものである。注出部15は、収容空間19からy方向上方に延びている。
フランジ部113は、殻部111を取り囲む部分である。フランジ部113は、x方向及びy方向に沿った平板状である。
容器本体1には、シール部14が形成されている。シール部14は、一対の主板部11のフランジ部113同士が接合された部位である。シール部14は、z方向視において収容空間19を囲んでいる。シール部14には、内容物3の商品名称や成分、あるいは注意事項などを記載してもよい。シール部14を形成するための接合手段は特に限定されず、容器本体1が合成樹脂シートからなる場合、たとえば熱シールが挙げられる。本実施形態においては、シール部14は、第1シール部141及び第2シール部142を含む。第1シール部141と第2シール部142とは、後述の容器包装体A1の製造方法において異なる工程で形成される。なお、図示された第2シール部142は、後述する容器包装体A1の製造工程の充填の痕跡として形成されるものである。
容器本体1は、開封起点薄肉部13を有している。開封起点薄肉部13は、容器本体1のうち殻部111以外の一部が周囲部分よりも薄肉とされた部位であり、容器包装体A1の開封起点となるものである。本実施形態においては、開封起点薄肉部13は、開封予定位置におけるシール部14の第1シール部141の一部が周囲部分よりも薄肉とされている。図5〜図7に示すように、開封起点薄肉部13の厚さt2は、周辺部分の厚さt1よりも薄い。本実施形態においては、後述する製造方法で述べるように、開封起点薄肉部13は、厚さ方向であるz方向の押圧によって形成されている。図2及び図3に示すように、開封起点薄肉部13は、主板部11の周縁に到達している。開封起点薄肉部13は、主板部11の周縁から注出部15に向かう形状である。また、図示された例においては、開封起点薄肉部13は、殻部111から離間している。
開封起点薄肉部13の具体的構成は特に限定されない。図3および図5〜図7に示すように、図示された例においては、開封起点薄肉部13は、一対の凹部131を有する。凹部131は、主板部11の一部が厚さ方向であるz方向に凹んだ部分であり、主板部11が強く押圧されることにより形成されている。図示された例においては、一対の主板部11のそれぞれに凹部131が形成されている。これら一対の凹部131がz方向視において互いに重なるように設けられることにより、開封起点薄肉部13の厚さt2が厚さt1よりも薄い部位として構成されている。
図示された例においては、図2に示すように、容器本体1は、一対の開封起点薄肉部13を有している。一対の開封起点薄肉部13は、殻部111の一部であって注出部15を規定する部分を挟んでx方向両側に設けられている。これらの凹部131は、z方向視においてx方向に延びた形状である。
図3および図5〜図7に示すように、容器本体1はさらに、周縁凸部138を有する。なお、図2においては、周縁凸部138を省略しており、以降の同様の図においても省略している。周縁凸部138は、z方向視において凹部131(開封起点薄肉部13)を囲んでおり、z方向に凸である部位である。周縁凸部138は、後述する製造方法において、主板部11が強く押圧された際に、凹部131の周縁部分が盛り上がることによって形成された部位である。なお、周縁凸部138の具体的な断面形状は特に限定されず、z方向に盛り上がった様々な断面形状となりうる。
容器本体1は、切断予定線139を有している。切断予定線139は、周囲部分に対して切断が容易とされた線状部分であり、容器本体1をよりスムーズに切断するためのものである。図示された例においては、一対の主板部11のそれぞれの厚さ方向における一部が切断または切削されることにより、切断予定線139が形成されている。図2、図3及び図5に示すように、切断予定線139は、注出部15を横切っており、図示された例においては、主板部11をx方向に横断している。また、開封起点薄肉部13は、一対の開封起点薄肉部13を横切っている。また、開封起点薄肉部13の幅(y方向寸法)は、切断予定線139の幅(y方向寸法)よりも広い。
図示された例においては、容器本体1には、2つの切欠き部198が形成されている。切欠き部198は、主板部11の一部がx方向に凹んだ部位である。一対の凹部131は、切欠き部198に到達している。切欠き部198の最深部に、切断予定線139の端部が位置している。切欠き部198を設けることにより、容器包装体A1の開封動作をよりスムーズに行うことができる。
図1及び図2に示すように、図示された例においては、容器本体1には、吊り下げ孔199が形成されている。吊り下げ孔199は、一対の主板部11を貫通する例えば円孔であり、容器包装体A1を陳列する際にフック(図示略)等を挿通させるためのものである。
内容物3は、容器本体1の収容空間19に密閉状態で収容されるものである。本実施形態においては、内容物3の例としては、医薬品、化粧品、食品などがあげられるが、特に限定されない。また、収容空間19に収容される内容物3の量は、一回の使用に供される量とされることが使用者の便宜の面で好ましいが、これに限定されない。
次に、容器包装体A1の製造方法の一例について、図8〜図22を参照しつつ以下に説明する。なお、これらの図に例示される製造方法は、5つの容器包装体A1に相当する部分を一単位として各工程を行う場合であるが、これは例えば製造効率の便宜による。4つ以下の容器包装体A1に相当する部分を一単位として各工程を行う構成であってもよいし、6つ以上の容器包装体A1に相当する部分を一単位として各工程を行う構成であってもよい。
図8(a)〜(f)は、容器包装体A1の製造方法の主要な工程を模式的に示している。まず、図8(a)に示すように、シート材料1Aを用意する。シート材料1Aは、上述した容器本体1を形成するための材料である。シート材料1Aの材質は、容器本体1の材料として選択されるものと同様である。次に、シート材料1Aを、一対の主板部11及び折り返し部12を有する形態に折り曲げ加工する。折り返し部12は、シート材料1Aがy方向下端において折り曲げられた部分である。一対の主板部11は、折り返し部12を介して繋がっており、z方向において互いに正対している。
図示された例においては、折り曲げ工程の直後に、一対の主板部11のそれぞれに対して、切断予定線139を形成する。この形成は、たとえば一対の主板部11の両側からカッタ71を当接させることにより行う。これにより、一対の主板部11には、シート材料1Aの送り方向であるx方向に沿って延びる一対の切断予定線139が形成される。なお、折り曲げ工程の直後にカッタ71によって切断予定線139を形成する手法は、あくまで一例である。カッタ71以外の手段を用いて切断予定線139を形成してもよい。また、シート材料1Aに折り曲げ工程を施す前に、シート材料1Aに切断予定線139を形成してもよい。例えば、より幅広のシート材料から複数のシート材料1Aを形成する工程において、当該幅広のシート材料を切断する際に、複数の切断予定線139を形成してもよい。また、以降に説明する工程におけるいずれかの所望のタイミングで、切断予定線139を形成してもよい。
次いで、図8(b)及び図9に示す第1シール工程を行う。第1シール工程では、一対の主板部11に対して、熱シールを施す。図示された例においては、加熱機能を有するシール金型72によって一対の主板部11の所定箇所を加熱する。これにより、一対の主板部11のシーラント層102同士が熱シールされ、第1シール部141が形成される。同図においては、理解の便宜上、第1シール部141に複数の離散点からなるハッチングを付している。図9によく表れているように、主板部11のうち熱シールが施されていない箇所は、未シール部18となっている。未シール部18は、上述した殻部111となる部位である。この未シール部18は、主板部11のy方向上端に吹込口161を有する。吹込口161は、未シール部18が外部に通じている箇所である。
また、図8(b)及び図9に示す工程においては、一対の主板部11に拡開部115を形成しておく。拡開部115は、主板部11の上端付近の部分が、z方向に互いに離間するように形成された部分である。
次いで図8(c)、図10及び図11に示す成形工程を行う。この成形工程では、シート材料1Aを所定の凹部を有する金型73によって挟む。また、この際、吹込口161のy方向直上に吐出孔731を配置する。吐出孔731は、吹込口161に吹き込む圧縮空気や窒素ガス等の気体を吐出するものである。なお、図8及び図10においては、吐出孔731を省略している。
吹込口161に気体が吹き込まれると、図9に示した未シール部18が、図11に示すように金型73の凹部に沿うように膨出加工される。これにより、未シール部18が殻部111となる。また、同図に示す状態においては、一対の主板部11の殻部111によって、収容空間19及び注出部15が規定されている。
次いで、図8(d)及び図12に示すように、収容空間19に内容物3を充填する充填工程を行う。この充填は、例えば充填ノズル74を用いて行う。すなわち、充填ノズル74を吹込口161から挿入し、充填ノズル74から内容物3を吐出する。これにより、内容物3は、収容空間19に充填される。
次いで、図8(e)に示すように、吹込口161を封止する第2シール工程を行う。図示された例においては、第2シール工程は、第1工程、第2工程及び第3工程を含むが、これ以外の構成であってもよい。また、第2シール工程は、開封起点薄肉部13を形成する工程を含む。なお、開封起点薄肉部13を形成する工程は、シール部14の第1シール部141又は第2シール部142に開封起点薄肉部13を形成しうるタイミングに実施されればよく、第2シール工程以外の工程と同時に、または各工程の前後に、適宜実施されればよい。第2シール工程には、封止手段6が用いられる。封止手段6は、以下に述べる第2シール工程を実現可能な構成であればよい。以降の説明においては、封止手段6が、x方向に配列された第1金型610、第2金型620及び第3金型630を有する場合を例に説明する。
図13〜図16は、第2シール工程の第1工程を示している。第1工程は、シート材料1Aを加熱することにより、後述の第2工程及び第3工程をより容易に行うためのものである。図13は、第1工程を示す要部正面図であり、シート材料1Aのうち左端の殻部111を含む部分のみを実線で表し、その他の部分を理解の便宜上想像線で示している。また、第1工程に用いられる一対の第1金型610の一方のみを示している。図14は、図13のXIV−XIV線に沿う要部断面図であり、図15は、図13のXV−XV線に沿う要部断面図であり、図16は、図13のXVI−XVI線に沿う要部断面図である。
本実施形態においては、第1金型610に図示しないヒータが内蔵されており、一対の第1金型610がシート材料1Aの適所を挟む姿勢をとることにより、シート材料1Aを加熱するものとされている。なお、本実施形態とは異なり、封止手段6は、第1工程を行わない構成であってもよい。
第1金型610は、主部611a、突出部612、複数の主凹部613及び複数の副凹部614、副部611b、複数の突出部615及び複数の凹部616を有する。主部611aは、第1金型610の土台となる一部であり、x方向に長く延びる部位である。突出部612は、主部611aに対してz方向内方に突出する部位である。図示された例においては、突出部612は、主部611aの図中y方向下端付近から突出する断面略三角形状の部位とされている。
複数の主凹部613は、突出部612の適所からz方向に凹んでいる。図13に示すように、本実施形態においては、5つの殻部111の吹込口161に対応して、5つの主凹部613が設けられている。図14に示すように、主凹部613は、第1金型610が吹込口161に当接することを回避するための部位である。
複数の副凹部614は、x方向において主凹部613に隣り合っており、副凹部614よりも浅いものとされている。本実施形態においては、1つの主凹部613のx方向両側に2つの副凹部614が設けられており、合計10個の614が形成されている。図15に示すように、副凹部614は、一対の主板部11の第1シール部141付近に位置するものの、一対の主板部11に積極的に当接することを回避するための部位である。
図13及び図16に示すように、突出部612の先端は、一対の主板部11の吹込口161の間において、一対の主板部11の第1シール部141に当接し得る部位である。
副部611bは、第1金型610の土台となる他の一部であり、x方向に長く延びる部位である。副部611bは、主部611aに対して、殻部111の大部分を挟んでy方向下方に位置している。
突出部615は、副部611bに対してz方向内方に突出する部位である。図示された例においては、突出部615は、副部611b突出する断面略三角形状の部位とされているが、突出部615の具体的な形状は何ら限定されない。突出部615は、z方向視において殻部111(注出部15)を避けた位置に設けられている。突出部615は、殻部111(注出部15)からx方向に離間している。隣り合う突出部615は、殻部111(注出部15)を挟んでx方向両側に配置されている。
このような構成の封止容易化部61によって封止容易化工程が行われると、図14及び図15に示すように、シート材料1Aは加熱されるものの、拡開部115や吹込口161は、ほとんど変形等することなく元の形が維持されている。
一方、図17に示すように、第1シール部141のうち切断予定線139が形成された箇所を含む領域を挟んで、一対の突出部615が互いに対向した状態から、図18に示すように、一対の突出部615が近づくように、一対の副部611b(第1金型610)を接近させる。これにより、第1シール部141の一部が一対の突出部615によって押圧され、図18及び図19に示すように、厚さが厚さt1から厚さt2に減じられる。これにより、一対の主板部11の双方に凹部131が形成され、開封起点薄肉部13が設けられる。また、凹部131の周縁部分が盛り上がることにより凹部131(開封起点薄肉部13)を囲む周縁凸部138が形成される。
図20は、第2工程を示す断面図である。第2工程は、後述の第3工程に先立ち、シート材料1Aの一対の主板部11の一部を変形及び接合させる工程である。本実施形態においては、第2工程では、一対の第2金型620を用いる。第2金型620は、たとえば図示しないヒータを内蔵している。
第2金型620は、主部621及び複数の凹部624を有する。主部621は、第2金型620の土台となる部位であり、x方向に長く延びる部位である。複数の凹部624は、5つの殻部111(吹込口161)に対応して、5つの凹部624が設けられている。凹部624は、殻部111(吹込口161)及び吹込口161付近の拡開部115を、変形させうる形状とされている。具体的には、拡開部115のy方向上側部分及び吹込口161が、z方向に互いに接近するように変形される。また、第2金型620の凹部624の間の領域においては、第2金型620の突出部分によって拡開部115がz方向両側から押圧される。これにより、当該領域の一対の主板部11の拡開部115は、平坦な形状に変形させられ、互いにヒートシールによって接合され、第2シール部142の一部となる。
図21は、第3工程を示す要部断面図である。第3工程は、本実施形態の容器包装体の製造方法の第2シール工程を完了させる工程であり、吹込口161を封止する第2シール部142の他の一部を形成することにより、収容空間19を密閉するためのものである。本実施形態においては、第3工程では、一対の第3金型630を用いる。第3金型630は、たとえば図示しないヒータを内蔵している。図示された例においては、一対の第3金型630は、一対の主板部11の拡開部115の残存部分及び吹込口161を挟むことにより、これらの部分同士をヒートシールによって接合し、第2シール部142を形成する。
以上の第2シール工程を経ることにより、シート材料1Aは、図22に示す状態に仕上げられる。同図に示す状態においては、殻部111によって規定された収容空間19が、シール部14によって密閉されている。シール部14は、第1シール工程によって形成された第1シール部141と第2シール工程によって形成された第2シール部142とによって構成されている。収容空間19には、内容物3が収容されている。また、隣り合う注出部15の間には、開封起点薄肉部13が形成されている。開封起点薄肉部13は、x方向に延びており、殻部111(注出部15)に対して若干離間している。
この後は、たとえば、図22に示す切断線CLに沿って、シート材料1Aを切断する。この切断線CLは、容器包装体A1の外形線である。また、本実施形態においては、切断線CLは、開封起点薄肉部13を横断している。この切断工程によって、図1〜7に示す容器包装体A1が得られる。
次に、容器包装体A1及び容器包装体A1の製造方法の作用について説明する。
本実施形態によれば、容器本体1は、開封起点薄肉部13を有する。開封起点薄肉部13は、周囲部分よりも厚さが薄い部位であり、主板部11の周縁に到達している。これにより、図1に示すように、容器本体1の一部を捻ると、開封起点薄肉部13に応力が集中し、開封起点薄肉部13が裂断される。この裂断が、容器包装体A1の開封の起点となり、殻部111開口させることができる。したがって、容器包装体A1をより適切に開封することができる。
開封起点薄肉部13を押圧によって形成することにより、開封起点薄肉部13を周辺部分に対して確実に薄い凹部131を有する部位とすることができる。また、合成樹脂からなる容器本体1は、押圧による薄肉化によって、引き裂き強度が低下し、より裂断されやすい性質となる。したがって、開封の容易化に好ましい。
容器本体1は、周縁凸部138を有している。周縁凸部138は、凹部131を囲む凸部である。これにより、凹部131の裂断が所望の方向(注出部15に向かう方向)から逸れてしまうことを抑制し、図示された例においては凹部131の長手方向に沿って裂断がより進行しやすくなるという効果を奏する。
押圧によって開封起点薄肉部13を形成することにより、殻部111のうち注出部15を形成する部分から、開封起点薄肉部13を確実に離間させることができる。開封起点薄肉部13が殻部111に接していると、殻部111の密閉が意図せず開放されてしまうことを回避することができる。
容器本体1に切断予定線139が設けてられており、この切断予定線139が開封起点薄肉部13を横断している。これにより、開封起点薄肉部13の裂断から、切断予定線139に沿った切断が速やかに開始される。切断予定線139が殻部111を横断しているため、殻部111をより確実に切断し、これを開封することができる。
図2に示すように、本実施形態においては、注出部15を挟んでx方向両側に一対の開封起点薄肉部13が設けられている。これにより、注出部15のx方向いずれの側からでも開封を行うことができる。これは、容器包装体A1の使用者が右利き及び左利きのいずれであっても、適切な開封を行いやすいという利点がある。また、開封起点薄肉部13が、z方向両側から凹む一対の凹部131を有する構成であることにより、右利き及び左利きのいずれであっても、適切な開封を行いやすいという作用をさらに高めることができる。
本実施形態においては、開封起点薄肉部13を形成する工程を、第2シール工程において一括して行っている。これにより、開封起点薄肉部13を形成するための専用の工程を別工程として実施する必要がない。これは、容器包装体A1の製造効率向上に好ましい。
図23〜図29は、本発明の変形例及び他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
<第1実施形態 第1変形例>
図23は、容器包装体A1の第1変形例を示している。本変形例の容器包装体A11においては、開封起点薄肉部13が1つのみの凹部131を有している。すなわち、一対の主板部11の一方のみに凹部131が形成されている。また、凹部131が一方の主板部11のみに形成されていることに対応して、一方の主板部11のみに周縁凸部138が形成されている。また、他方には凹部等が形成されていない。本例においても、一方の主板部11に凹部131が形成されていることにより、開封起点薄肉部13の厚さt2は、周囲部分の厚さt1よりも薄いものとなっている。
図23は、容器包装体A1の第1変形例を示している。本変形例の容器包装体A11においては、開封起点薄肉部13が1つのみの凹部131を有している。すなわち、一対の主板部11の一方のみに凹部131が形成されている。また、凹部131が一方の主板部11のみに形成されていることに対応して、一方の主板部11のみに周縁凸部138が形成されている。また、他方には凹部等が形成されていない。本例においても、一方の主板部11に凹部131が形成されていることにより、開封起点薄肉部13の厚さt2は、周囲部分の厚さt1よりも薄いものとなっている。
このような変形例によっても、容器包装体A11をより適切に開封することができる。また、本変形例から理解されるように、開封起点薄肉部13は、厚さ方向において対照である構成に限定されず、厚さ方向において非対称な構成であってもよい。
<第1実施形態 第2変形例>
図24は、容器包装体A1の第2変形例を示している。本変形例の容器包装体A12においては、開封起点薄肉部13が凹部131と凸部132とを有している。一方の主板部11には、開封起点薄肉部13が形成されており、他方の主板部11には、凸部132が形成されている。凹部131と凸部132とは、z方向視において互いに重なっている。このような開封起点薄肉部13は、一対の主板部11の一部をz方向の図中右方から図中左方へと押圧することによって、形成することができる。この押圧では、一対の主板部11(シール部14)に対していわゆるエンボス加工と類似の加工を施すものである。このような加工では、一対の主板部11をz方向両側から押圧するものではないものの、一対の主板部11(シール部14)が膨出形状に変形させられることにより、当該部分が減肉される。この結果、本例においても開封起点薄肉部13の厚さt2は、周囲部分の厚さt1よりも薄くなる。また、一対の主板部11に凹部131及び凸部132を形成することにより、開封起点薄肉部13の境界部13aが減肉され、薄肉の部分となる。なお、本変形例においては、主板部11がz方向両側から押圧するものではないため、上述した例における周縁凸部138は、明瞭には形成されない。
図24は、容器包装体A1の第2変形例を示している。本変形例の容器包装体A12においては、開封起点薄肉部13が凹部131と凸部132とを有している。一方の主板部11には、開封起点薄肉部13が形成されており、他方の主板部11には、凸部132が形成されている。凹部131と凸部132とは、z方向視において互いに重なっている。このような開封起点薄肉部13は、一対の主板部11の一部をz方向の図中右方から図中左方へと押圧することによって、形成することができる。この押圧では、一対の主板部11(シール部14)に対していわゆるエンボス加工と類似の加工を施すものである。このような加工では、一対の主板部11をz方向両側から押圧するものではないものの、一対の主板部11(シール部14)が膨出形状に変形させられることにより、当該部分が減肉される。この結果、本例においても開封起点薄肉部13の厚さt2は、周囲部分の厚さt1よりも薄くなる。また、一対の主板部11に凹部131及び凸部132を形成することにより、開封起点薄肉部13の境界部13aが減肉され、薄肉の部分となる。なお、本変形例においては、主板部11がz方向両側から押圧するものではないため、上述した例における周縁凸部138は、明瞭には形成されない。
このような変形例によっても、容器包装体A12をより適切に開封することができる。また、境界部13aが薄肉となる構成であることにより、開封起点薄肉部13の中央部分等だけでなく、境界部13aも、開封起点として利用できるという利点がある。本変形例から理解されるように、開封起点薄肉部13は、厚さ方向において一部が周囲部分よりも突出した構成であってもよい。
<第2実施形態>
図25は、本発明の第2実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A2においては、容器本体1に上述した切断予定線139が設けられていない。本変形例においては、開封起点薄肉部13の裂断から主板部11の切断が継続して行われることにより、開封が実現される。また、切断予定線139の形成が、たとえば図8に示すカッタ71を用いて行われる場合、図8(b)のシール工程で未シール部18が形成される位置との位置合わせを正確に行うことが求められる。開封起点薄肉部13を設けることにより、主板部11の材質によっては、切断予定線139を設けることなく開封を行うことが可能である。これは、容器包装体A2の製造の簡略化や容易化に好ましい。
図25は、本発明の第2実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A2においては、容器本体1に上述した切断予定線139が設けられていない。本変形例においては、開封起点薄肉部13の裂断から主板部11の切断が継続して行われることにより、開封が実現される。また、切断予定線139の形成が、たとえば図8に示すカッタ71を用いて行われる場合、図8(b)のシール工程で未シール部18が形成される位置との位置合わせを正確に行うことが求められる。開封起点薄肉部13を設けることにより、主板部11の材質によっては、切断予定線139を設けることなく開封を行うことが可能である。これは、容器包装体A2の製造の簡略化や容易化に好ましい。
<第3実施形態>
図26は、本発明の第3実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A3においては、容器本体1に上述した切欠き部198が設けられていない。本実施形態においても、開封起点薄肉部13が主板部11から注出部15に向かって延びる形状であり、開封起点薄肉部13が殻部111(注出部15)から若干離間する程度まで設けられている。
図26は、本発明の第3実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A3においては、容器本体1に上述した切欠き部198が設けられていない。本実施形態においても、開封起点薄肉部13が主板部11から注出部15に向かって延びる形状であり、開封起点薄肉部13が殻部111(注出部15)から若干離間する程度まで設けられている。
本実施形態によっても、容器包装体A3をより適切に開封することができる。また、開封起点薄肉部13は、容器本体1に上述した切欠き部198を設ける手法に代えて採用することができる。
<第4実施形態>
図27は、本発明の第4実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A4は、注出部15に対してx方向の片側にのみ開封起点薄肉部13が設けられている。本実施形態によっても開封起点薄肉部13を開封起点として容器包装体A4をより適切に開封することができる。また、本実施形態から理解されるように、開封起点薄肉部13の構成は、注出部15を挟んで対称な構成に限定されず、様々な構成を採用すればよい。
図27は、本発明の第4実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A4は、注出部15に対してx方向の片側にのみ開封起点薄肉部13が設けられている。本実施形態によっても開封起点薄肉部13を開封起点として容器包装体A4をより適切に開封することができる。また、本実施形態から理解されるように、開封起点薄肉部13の構成は、注出部15を挟んで対称な構成に限定されず、様々な構成を採用すればよい。
<第5実施形態>
図28は、本発明の第5実施形態に係る容器包装体の製造方法を示している。本実施形態においては、図8(c)の成形工程の後、図8(d)の充填工程の前に、開封起点薄肉部13を形成する工程を実施している。図28は、成形工程の直後に開封起点薄肉部13を形成した状態を示しており、この後に、充填工程が実施される。
図28は、本発明の第5実施形態に係る容器包装体の製造方法を示している。本実施形態においては、図8(c)の成形工程の後、図8(d)の充填工程の前に、開封起点薄肉部13を形成する工程を実施している。図28は、成形工程の直後に開封起点薄肉部13を形成した状態を示しており、この後に、充填工程が実施される。
本実施形態によっても、容器包装体をより適切に開封することができる。また、本実施形態から理解されるように、開封起点薄肉部13を形成する工程を行うタイミングは、何ら限定されず、充填工程の前であってもよい。あるいは、上述した切断工程の後に実施してもよい。
<第6実施形態>
図29は、本発明の第6実施形態に係る容器包装体の製造方法を示している。本実施形態においては、図8(b)のシール工程の後、図8(c)の成形工程の前に、開封起点薄肉部13を形成する工程を実施している。図29は、シール工程の直後に開封起点薄肉部13を形成した状態を示しており、この後に、成形工程が実施される。本実施形態によっても、容器包装体をより適切に開封することができる。なお、開封起点薄肉部13の確実な形成や、ばらつきの少ないヒートシールの実施の観点から、開封起点薄肉部13の形成は、シール部14を形成するシール工程の後に行うことが好ましい。
図29は、本発明の第6実施形態に係る容器包装体の製造方法を示している。本実施形態においては、図8(b)のシール工程の後、図8(c)の成形工程の前に、開封起点薄肉部13を形成する工程を実施している。図29は、シール工程の直後に開封起点薄肉部13を形成した状態を示しており、この後に、成形工程が実施される。本実施形態によっても、容器包装体をより適切に開封することができる。なお、開封起点薄肉部13の確実な形成や、ばらつきの少ないヒートシールの実施の観点から、開封起点薄肉部13の形成は、シール部14を形成するシール工程の後に行うことが好ましい。
<第7実施形態>
図30及び図31は、本発明の第7実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A7は、容器本体1の基本構造が、上述した実施形態と異なっている。また、開封起点薄肉部13が設けられている部位が、上述した実施形態と異なっている。
図30及び図31は、本発明の第7実施形態に係る容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A7は、容器本体1の基本構造が、上述した実施形態と異なっている。また、開封起点薄肉部13が設けられている部位が、上述した実施形態と異なっている。
本実施形態においては、一対の主板部11は、折り返し部12においてそれぞれの下端が繋がっている。また、一対の主板部11の殻部111の下端同士が、平坦な形状をなして繋がっている。このような容器包装体A7は、充填工程における内容物3の充填と、開封後の内容物3の注出とを、注出部15(吹込口161)を用いて行う構成である。すなわち、成形工程において、吹込口161から気体を吹き込むことにより、吹込口161を有する殻部111を形成した後、充填工程において吹込口161から内容物3を充填する。第2シール工程では、成形工程において形成された殻部111に、注出部15を図中上方に延長させるような部位を追加するように、拡開部115等の部分をヒートシールによって接合し、図示された第2シール部142を形成する。
本実施形態においては、開封起点薄肉部13は、シール部14の第2シール部142が押圧されることにより形成されている。すなわち、本実施形態の開封起点薄肉部13は、上述した第2シール工程における第2工程又は第3工程と一括して形成されるか、あるいは第2シール工程より後に形成される。
本実施形態によっても、容器包装体A7をより適切に開封することができる。また、一対の主板部11の殻部111が平坦な形状をなして繋がっていることにより、当該部分を底面として、容器包装体A7を自立させることができる。また、本実施形態から理解されるように、開封起点薄肉部13が形成される箇所は、第1シール部141または第2シール部142のいずれであってもよい。
本発明に係る容器包装体及び容器包装体の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る容器包装体及び容器包装体の製造方法の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1,A11,A12,A2,A3,A4,A7:容器包装体
1 :容器本体
1A :シート材料
3 :内容物
6 :封止手段
11 :主板部
12 :折り返し部
13 :開封起点薄肉部
14 :シール部
15 :注出部
18 :未シール部
19 :収容空間
61 :封止容易化部
71 :カッタ
72 :シール金型
73 :金型
74 :充填ノズル
102 :シーラント層
111 :殻部
113 :フランジ部
115 :拡開部
131 :凹部
132 :凸部
138 :周縁凸部138
139 :切断予定線
141 :第1シール部
142 :第2シール部
161 :吹込口
198 :切欠き部
199 :吊り下げ孔
610 :第1金型
611a :主部
611b :副部
612 :突出部
613 :主凹部
614 :副凹部
615 :突出部
616 :凹部
620 :第2金型
621 :主部
624 :凹部
630 :第3金型
731 :吐出孔
CL :切断線
1 :容器本体
1A :シート材料
3 :内容物
6 :封止手段
11 :主板部
12 :折り返し部
13 :開封起点薄肉部
14 :シール部
15 :注出部
18 :未シール部
19 :収容空間
61 :封止容易化部
71 :カッタ
72 :シール金型
73 :金型
74 :充填ノズル
102 :シーラント層
111 :殻部
113 :フランジ部
115 :拡開部
131 :凹部
132 :凸部
138 :周縁凸部138
139 :切断予定線
141 :第1シール部
142 :第2シール部
161 :吹込口
198 :切欠き部
199 :吊り下げ孔
610 :第1金型
611a :主部
611b :副部
612 :突出部
613 :主凹部
614 :副凹部
615 :突出部
616 :凹部
620 :第2金型
621 :主部
624 :凹部
630 :第3金型
731 :吐出孔
CL :切断線
Claims (8)
- 合成樹脂製シートによって形成された一対の主板部を備える容器本体と、
内容物と、
を有する容器包装体であって、
前記容器本体は、前記一対の主板部に規定された前記内容物を収容する密閉状態の収容空間を構成する殻部と、前記一対の主板部の端部領域同士が接合されたシール部と、前記主板部の端縁に繋がり且つ厚さが周囲部分よりも薄い開封起点薄肉部と、を有することを特徴とする、容器包装体。 - 前記開封起点薄肉部は、前記一対の主板部の少なくともいずれかに形成された厚さ方向に凹む凹部を有する、請求項1に記載の容器包装体。
- 前記容器本体は、前記開封起点薄肉部の前記凹部を囲み且つ厚さ方向に凸である周縁凸部を有する、請求項2に記載の容器包装体。
- 前記開封起点薄肉部は、前記殻部から離間している、請求項1ないし3のいずれかに記載の容器包装体。
- 前記容器本体は、前記開封起点薄肉部及び前記殻部を横断する切断予定線を更に有する、請求項1ないし4のいずれかに記載の容器包装体。
- 前記容器本体は、前記殻部を挟んで一対の前記開封起点薄肉部を有する、請求項1ないし5のいずれかに記載の容器包装体。
- 前記容器本体は、前記殻部に向かって凹む切欠き部を有しており、
前記開封起点薄肉部は、前記切欠き部に到達している、請求項1ないし6のいずれかに記載の容器包装体。 - 合成樹脂シートからなる一対の主板部を対面させる工程と、
未シール部が生じるように、前記一対の主板部の一部ずつを接合することにより第1シール部を形成する第1シール工程と、
前記未シール部に気体を吹き込むことにより前記一対の主板部の少なくとも一方に殻部を形成する成形工程と、
前記殻部によって規定された収容空間に内容物を充填する充填工程と、
前記殻部を封止する第2シール部を形成する第2シール工程と、
を備え、
前記第1シール部又は前記第2シール部の一部を押圧することにより開封起点薄肉部を形成する工程をさらに備えることを特徴とする、容器包装体の製造方法。
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JP2021070505A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 小林製薬株式会社 | スクイズ容器の製造方法 |
JP2021104832A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 小林製薬株式会社 | 開封線を有する容器 |
-
2018
- 2018-03-16 JP JP2018048844A patent/JP2019156474A/ja active Pending
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