JP2019156179A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が衝突する際に乗員の姿勢を矯正して乗員保護性能を向上させる。【解決手段】車両の衝突が予測された場合(100がY)に、衝突が乗員の前方で発生しかつ乗員の姿勢が前傾であれば(110がY)、乗員が着座しているシートのシートバック部に設けられた背部電極に通電することで乗員を後方へ傾斜させ、衝突が乗員の前方で発生しかつ乗員の姿勢が後傾であれば(114がY)、乗員が装着しているシートベルトのラップベルト部分に設けられた腹部電極に通電することで乗員を前方へ傾斜させる。衝突が乗員の左側方で発生する場合(118がY)は、背部電極及びシートのシートクッション部に設けられた座面電極のうちの右側の電極に各々に通電することで乗員を右方向へ傾斜させ、衝突が乗員の右側方で発生する場合(122がY)は、背部電極及び座面電極のうちの左側の電極に各々に通電することで乗員を左方向へ傾斜させる。【選択図】図4

Description

本発明は車両用乗員保護装置に関する。
特許文献1には、車両の衝突を推定した場合に、車両の座席に設けられた電極に電流を流し、車両衝突前に、乗員の筋肉を刺激して筋肉を収縮・緊張させることで、乗員が受けるダメージを低減する技術が開示されている。
特開2010−076593号公報
車両が衝突した際に乗員が受けるダメージの大きさは、車両が衝突する際の乗員の姿勢によって相違し、車両が衝突した際に乗員が受けるダメージを抑制できる望ましい乗員の姿勢は、衝突方向によって相違する。一方、自動運転技術の導入や自動運転レベルの向上に伴い、車両に乗車している間の乗員の姿勢は多様化する傾向にある。
これに対し、特許文献1に記載の技術は、車両衝突時の乗員の姿勢に関しては、通電によって乗員を覚醒させ、適切な着座姿勢を自発的に乗員にとらせるものであり、車両が衝突する際の乗員の姿勢を矯正するものではない。従って、特許文献1に記載の技術は、特に乗員の姿勢がダメージを抑制できる望ましい姿勢と大きく相違していた場合に、乗員保護性能が大きく低下するので、車両が衝突する際の乗員保護に関して改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、車両が衝突する際の乗員保護性能を向上できる車両用乗員保護装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る車両用乗員保護装置は、通電時に、車両のシートに着座している乗員の体の異なる部位に電流が流れるように配置された複数の電極と、前記シートに着座している乗員の姿勢を検出する姿勢検出部と、衝突予測部によって前記車両の衝突が予測された場合に、前記衝突予測部によって予測された衝突方向及び前記姿勢検出部によって検出された前記乗員の姿勢に基づき、前記乗員が予測された衝突に備える姿勢に近づくように前記複数の電極の中から選択した電極に通電する制御部と、を含んでいる。
請求項1記載の発明では、通電時に、車両のシートに着座している乗員の体の異なる部位に電流が流れるように複数の電極が配置されており、通電する電極を切替えることで、乗員の体の異なる部位の筋肉を収縮させることができ、乗員の姿勢を複数の姿勢のうちの何れかへ選択的に矯正することができる。また、請求項1記載の発明では、車両の衝突が予測された場合に、予測された衝突方向及び検出された乗員の姿勢に基づき、乗員が予測された衝突に備える姿勢に近づくように複数の電極の中から選択した電極に通電する。これにより、衝突方向が相違する場合や乗員の姿勢が相違する場合にも、乗員の姿勢を、予測された衝突方向及び検出された乗員の姿勢に応じた、衝突に備える姿勢に近づけることができる。また、乗員の筋肉を緊張させることで、衝突に対する乗員の耐性を向上させることができる。従って、請求項1記載の発明によれば、車両が衝突する際の乗員保護性能を向上させることができる。
本発明は、車両が衝突する際の乗員保護性能を向上できる、という効果を有する。
実施形態に係る車載システムの概略ブロック図である。 シート及び電極群の一例を示す斜視図である。 各電極が通電されることで電流が流れる乗員の筋肉の一例を示す平面図である。 乗員姿勢矯正処理の一例を示すフローチャートである。 他の構成のシートにおける電極の配置の一例を示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下では一例として、車両のシートのうち運転席に着座した乗員に対して本発明を適用した態様を説明する。
図1に示す車載システム10はバス12を備えており、バス12には、互いに異なる制御を行う複数の電子制御ユニット及び複数のセンサユニットが各々接続されている。個々の電子制御ユニットは、CPU、メモリ及び不揮発性の記憶部を含む制御ユニットであり、以下、ECU(Electronic Control Unit)と称する。なお、図1は車載システム10の一部のみ示している。また、以下では車載システム10が搭載された車両を必要に応じて自車両と称する。
バス12に接続されている複数のECUには、プリクラッシュ制御ECU18、ウェビング巻取ECU20、エアバッグECU24及び乗員姿勢矯正ECU28が含まれ、バス12に接続されている複数のセンサユニットには、自車両の速度を検出する車速センサ48、自車両の加速度を検出する加速度センサ49が含まれている。なお、以下では「プリクラッシュ」を「PC」と略する。
PC制御ECU18にはレーダ装置14及びカメラ16が接続されている。レーダ装置14は、検出範囲が互いに異なる複数のレーダ装置を含み、自車両の前方及び後方を含む自車両の周囲に存在する歩行者や他車両等の物体を点情報として検出し、検出した物体と自車両の相対位置及び相対速度を取得する。また、レーダ装置14は周囲の物体の探知結果を処理する処理装置を内蔵している。当該処理装置は、直近の複数回の探知結果に含まれる個々の物体との相対位置や相対速度の変化等に基づき、ノイズやガードレール等の路側物等を監視対象から除外し、歩行者や他車両等の特定物体を監視対象物体として追従監視する。そしてレーダ装置14は、個々の監視対象物体との相対位置や相対速度等の情報を出力する。カメラ16は、自車両の周囲を複数のカメラで撮影し、撮影した画像を出力する。
PC制御ECU18は、カメラ16から入力された画像上での個々の監視対象物体の位置を、レーダ装置14から入力された情報(例えば個々の監視対象物体との相対位置等)に基づいて検出する。また、所定範囲内に存在する個々の監視対象物体の特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づき所定範囲内に存在する監視対象物体の種類(歩行者か車両か等)を判別する。また、PC制御ECU18は、上記処理を繰り返すことで所定範囲内に存在する監視対象物体を追従監視し、監視対象物体毎に自車両との衝突確率を演算する。
そして、PC制御ECU18は、自車両との衝突確率が所定値以上の監視対象物体を検知すると(自車両と監視対象物体との衝突を予測すると)、乗員姿勢矯正ECU28を含む車載システム10内の特定ECUへ衝突予測信号を送信する。PC制御ECU18が送信する衝突予測信号には、自車両を基準とする衝突予測物体との衝突方向(前面衝突/左側面衝突/右側面衝突/後面衝突)を表す情報も含まれる。
このように、本実施形態において、レーダ装置14、カメラ16及びPC制御ECU18は本発明における衝突予測部の一例である。但し、衝突予測はレーダ装置14及びカメラ16から入力される情報を各々用いることに限られるものではなく、例えば、レーダ装置14及びカメラ16の一方から入力される情報に基づいて衝突を予測することも可能である。
ウェビング巻取ECU20には、個々のウェビング巻取装置に各々設けられウェビング(シートベルト)に張力を与えるプリテンショナから成るウェビング巻取アクチュエータ22が接続されている。なお、以下では「アクチュエータ」を「ACT」と略する。ウェビング巻取ECU20は、PC制御ECU18から衝突予測信号が入力されると、ウェビング巻取ACT22としてのプリテンショナを作動させることで、車両の各乗員に巻き掛けられているウェビングの弛みを巻き取らせる。
エアバッグECU24には、エアバッグECU24と共にエアバッグ装置を構成するエアバッグACT26が接続されている。エアバッグECU24は加速度センサ49によって検出された加速度が閾値を越えた場合に、エアバッグACT(インフレータ)26によってエアバッグを展開させる。またエアバッグECU24は、PC制御ECU18から衝突予測信号が入力された場合に、上記の加速度の閾値を変更設定する。
乗員姿勢矯正ECU28はCPU30、メモリ32、乗員姿勢矯正プログラム36を記憶する不揮発性の記憶部34を備えている。乗員姿勢矯正ECU28は、乗員姿勢矯正プログラム36が記憶部34から読み出されてメモリ32に展開され、メモリ32に展開された乗員姿勢矯正プログラム36がCPU30によって実行されることで、後述する乗員姿勢矯正処理を行う。乗員姿勢矯正ECU28には乗員の姿勢を検出する乗員姿勢検出部50が接続されており、乗員姿勢検出部50は後述するシートバック角度センサ52及びシート回転位置センサ54を含んでいる。
図2に示すように、車両のシート60は、シートクッション部62、シートバック部64およびヘッドレスト部66を含んでいる。なお、図2はシート60として車両の運転席を示している。
シート60のヘッドレスト部66は、シートバック部64の車両上下方向上端部に取り付けられている。シートバック部64は、車両上下方向下端部が、シートクッション部62の車両前後方向後端部に、図示しない回動機構を介して取り付けられており、シートクッション部62に対し、車両幅方向に沿った軸回り(図2矢印A方向および矢印B方向)に回動可能とされている。シートバック部64は、シートに着座した乗員の操作力、或いは乗員の操作に応じて駆動される図示しないACTの駆動力により、シートクッション部62に対して図2矢印A方向又は矢印B方向に回動される。
シート60には、シートクッション部62に対するシートバック部64の角度を検出するシートバック角度センサ52(図1参照)が取付けられている。シートバック角度センサ52によって検出されたシートバック角度は乗員姿勢矯正ECU28に入力される。
シートクッション部62は基部(フレーム)62Aとクッション部62Bとに分割されている。クッション部62Bは図示しない回転機構を介して基部62Aに支持されており、基部62Aに対し、車両上下方向に沿った軸回り(図2矢印C方向又は矢印D方向)に、シート60に着座している乗員が車両後方を向く位置まで回転可能とされている。クッション部62Bは、シートに着座した乗員の操作力、或いは乗員の操作に応じて駆動される図示しないACTの駆動力により、基部62Aに対して図2矢印C方向又は矢印D方向に回転される。
またシートクッション部62には、シート60の向き、詳しくは基部62Aに対するクッション部62Bの車両上下方向に沿った軸回りの位置を、シート回転位置として検出するシート回転位置センサ54(図1参照)が設けられている。シート回転位置センサ54によって検出されたシート回転位置は乗員姿勢矯正ECU28に入力される。
シート60に着座している乗員の姿勢は、シートバック角度センサ52によって検出されるシートバック角度に応じて変化し、シート60に着座している乗員の向きは、シート回転位置センサ54によって検出されるシート回転位置に応じて変化する。このため、本実施形態において、乗員姿勢検出部50のシートバック角度センサ52及びシート回転位置センサ54は姿勢検出部の一例である。
シート60のシートバック部64には、シートバック部64の幅方向に間隔を空けて、シートバック部64の表面に露出するように背部電極42R,42Lが設けられている。右側の背部電極42Rは、シート60に乗員が着座した状態で、着座している乗員の背部の右側の筋肉80R(図3)に対応する位置に配置されており、絶縁体を挟んで並置された正電極と負電極とを含んでいる。右側の背部電極42Rは、シート60に乗員が着座した状態で通電されると、着座している乗員の背部の右側の筋肉80Rに電流が流れるように構成されている。
左側の背部電極42Lは、シート60に乗員が着座した状態で、着座している乗員の背部の左側の筋肉80L(図3)に対応する位置に配置されており、絶縁体を挟んで並置された正電極と負電極とを含んでいる。左側の背部電極42Lは、シート60に乗員が着座した状態で通電される(正電極と負電極との間に電圧が印加される)と、着座している乗員の背部の左側の筋肉80Lに電流が流れるように構成されている。
なお、図2において、背部電極42Rは通電時に背部の右側の筋肉80Rの右側部にも電流が流れるように、シートバック部64の車両幅方向右端部付近まで延長され、背部電極42Lは通電時に背部の左側の筋肉80Rの左側部にも電流が流れるように、シートバック部64の車両幅方向左端部付近まで延長されている。但し、シートによっては、シートバック部64の車両幅方向両端部に、車両前方へ大きく突出する形状によって乗員の胴体側部をサポートするサイドサポート部が取り付けられていることがある。シートがこのような構成の場合、背部電極42R,42Lを、シートバック部64に対応する電極とサイドサポート部に対応する電極とに分割して設けてもよい。
シート60のシートクッション部62には、車両幅方向に間隔を空けて、シートクッション部62の表面に露出するように座面電極44R,44Lが設けられている。右側の座面電極44Rは、シート60に乗員が着座した状態で、着座している乗員の右足の大腿部の裏側の筋肉82R(図3)に対応する位置に配置されており、絶縁体を挟んで配置された正電極と負電極とを含んでいる。右側の座面電極44Rは、シート60に乗員が着座した状態で通電されると、着座している乗員の右足の大腿部の裏側の筋肉82Rに電流が流れるように構成されている。
左側の座面電極44Lは、シート60に乗員が着座した状態で、着座している乗員の左足の大腿部の裏側の筋肉82L(図3)に対応する位置に配置されており、絶縁体を挟んで配置された正電極と負電極とを含んでいる。左側の座面電極44Lは、シート60に乗員が着座した状態で通電されると、着座している乗員の左足の大腿部の裏側の筋肉82Lに電流が流れるように構成されている。
また、シート60に乗員が着座した状態で、ウェビング巻取装置から引き出されて乗員に装着されるウェビングは、ラップベルト68を形成する部分とショルダベルト69を形成する部分に分かれる。このうち、装着状態で乗員の腹部に対応するラップベルト68を形成する部分には、乗員の腹部と対向する側に腹部電極46が設けられている。腹部電極46は、シート60に着座した乗員にウェビングが装着された状態で、着座している乗員の腹部の筋肉84(図3)に対応する位置に配置されており、絶縁体を挟んで配置された正電極と負電極とを含んでいる。腹部電極46は、シート60に着座した乗員にウェビングが装着された状態で通電されると、着座している乗員の腹部の筋肉84に電流が流れるように構成されている。
図1に示すように、上述した背部電極42R,42L、座面電極44R,44L及び腹部電極46は電極通電駆動部40(図1参照)に各々接続されており、電極通電駆動部40は乗員姿勢矯正ECU28に接続されている。電極通電駆動部40は乗員姿勢矯正ECU28からの指示に応じて各電極を独立して通電する。
本実施形態において、背部電極42R,42L、座面電極44R,44L及び腹部電極46は「複数の電極」の一例であり、乗員姿勢矯正ECU28及び電極通電駆動部40は制御部の一例である。なお、乗員姿勢矯正ECU28は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
次に本実施形態の作用として、車両のイグニッションスイッチがオンされている間、乗員姿勢矯正ECU28によって繰り返し実行される乗員姿勢矯正処理について、図4を参照して説明する。
乗員姿勢矯正処理のステップ100において、乗員姿勢矯正ECU28は、PC制御ECU18から衝突予測信号を受信したか否かを判定することで、PC制御ECU18によって衝突が予測されたか否か判定する。ステップ100の判定が否定された場合は乗員姿勢矯正処理を終了する。
また、ステップ100の判定が肯定された場合はステップ102へ移行する。ステップ102において、乗員姿勢矯正ECU28は、車速センサ48によって検出された車速Vを車速センサ48から取得し、取得した車速Vが所定の閾値Vth以上か否か判定する。閾値Vthの一例は20km/hであるが、他の値でもよいし、乗員の向きなどに応じて値を相違させてもよい。また、自車両と衝突予測物体との相対速度をPC制御ECU18から取得し、車速Vに代えて用いてもよい。
ステップ102の判定が否定された場合は、車速Vが閾値Vth未満であり、予測された衝突が発生したとしても乗員の姿勢矯正は不要と判断できるので、乗員姿勢矯正処理を終了する。また、ステップ102の判定が肯定された場合は車速Vが閾値Vth以上であるので、ステップ104へ移行する。
ステップ104において、乗員姿勢矯正ECU28は、PC制御ECU18によって予測された自車両を基準とする衝突方向をPC制御ECU18から取得する。また、乗員姿勢矯正ECU28は、シートバック角度センサ52によって検出されたシートバック角度及びシート回転位置センサ54によって検出されたシート回転位置を乗員の姿勢として乗員姿勢検出部50から取得する。
次のステップ106において、乗員姿勢矯正ECU28は、ステップ104で取得した自車両を基準とする衝突方向及びシート回転位置に基づいて、シート60に着座している乗員を基準とした衝突方向を判定する。
具体的には、シート回転位置が車両前方の場合(シート60が車両前方を向いている場合)には、自車両を基準とする衝突方向を、そのまま乗員を基準とした衝突方向と判定する。また、シート回転位置が車両後方の場合(シート60が車両後方を向いている場合)には、自車両を基準とする衝突方向を180°回転させた方向を、乗員を基準とした衝突方向と判定する。例えば、シート回転位置が車両後方で、車両を基準とする衝突方向が右側面衝突の場合には、乗員を基準とした衝突方向を左側方衝突と判定する。また、シート回転位置が車両前方と車両後方の中間の位置の場合は、自車両を基準とする衝突方向を、車両前方に対するシート回転位置の回転量だけ回転させた方向を、乗員を基準とした衝突方向と判定する。
ステップ108において、乗員姿勢矯正ECU28は、ステップ106で判定した乗員を基準とする衝突方向が、乗員の前方で衝突が発生する「前方衝突」に相当する角度範囲か否か判定する。ステップ108の判定が肯定された場合はステップ110へ移行し、ステップ110において、乗員姿勢矯正ECU28は、ステップ104で取得したシートバック角度に基づいて、シート60に着座している乗員の姿勢が、予め設定された適正な角度範囲よりも前傾している(乗員の上半身が前方に傾いている)か否か判定する。
ステップ110の判定が肯定された場合はステップ112へ移行し、ステップ112において、乗員姿勢矯正ECU28は、電極通電駆動部40を通じて左右の背部電極42R,42Lに通電させる。これにより、シート60に着座している乗員の背部の左右の筋肉80R,80Lに電流が流れ、これに伴い、乗員の背部の左右の筋肉80R,80Lが収縮することで、前傾していた乗員の姿勢は後方へ傾斜するように衝突発生前に矯正される。また、乗員の筋肉の緊張により衝突に対する乗員の耐性が向上する。これにより、乗員の前方で実際に衝突が発生した場合の乗員保護性能を向上させることができる。ステップ112の処理を行うと乗員姿勢矯正処理を終了する。
また、ステップ110の判定が否定された場合はステップ114へ移行する。ステップ114において、乗員姿勢矯正ECU28は、ステップ104で取得したシートバック角度に基づいて、シート60に着座している乗員の姿勢が、予め設定された適正な角度範囲よりも後傾している(乗員の上半身が後方に傾いている)か否か判定する。
ステップ114の判定が肯定された場合はステップ116へ移行し、ステップ116において、乗員姿勢矯正ECU28は、電極通電駆動部40を通じて腹部電極46に通電させる。これにより、シート60に着座している乗員の腹部の筋肉84に電流が流れ、これに伴い、乗員の腹部の筋肉84が収縮することで、後傾していた乗員の姿勢は前方へ傾斜するように衝突発生前に矯正される。また、乗員の筋肉の緊張により衝突に対する乗員の耐性が向上する。これにより、乗員の前方で実際に衝突が発生した場合の乗員保護性能を向上させることができる。ステップ116の処理を行うと乗員姿勢矯正処理を終了する。
なお、ステップ114の判定が否定された場合、乗員の上半身は予め設定された適正な角度範囲内に位置しているので、電極への通電などの処理を行うことなく乗員姿勢矯正処理を終了する。
ステップ108の判定が否定された場合はステップ118へ移行する。ステップ118において、乗員姿勢矯正ECU28は、ステップ106で判定した乗員を基準とする衝突方向が、乗員の左側方で衝突が発生する「左側方衝突」に相当する角度範囲か否かを判定する。
ステップ118の判定が肯定された場合はステップ120へ移行し、ステップ120において、乗員姿勢矯正ECU28は、電極通電駆動部40を通じて右側の背部電極42R及び右側の座面電極44Rに通電させる。これにより、シート60に着座している乗員の背部の右側の筋肉80R及び右足の大腿部の裏側の筋肉82Rに電流が流れ、これに伴い、乗員の背部の右側の筋肉80R及び右足の大腿部の裏側の筋肉82Rが収縮する。従って、乗員の姿勢は乗員を基準とする衝突方向である左側方と反対側の右方向へ傾斜するように衝突発生前に矯正される。また、乗員の筋肉の緊張により衝突に対する乗員の耐性が向上する。これにより、乗員の左側方で実際に衝突が発生した場合の乗員保護性能を向上させることができる。ステップ120の処理を行うと乗員姿勢矯正処理を終了する。
また、ステップ118の判定が否定された場合はステップ122へ移行する。ステップ122において、乗員姿勢矯正ECU28は、ステップ106で判定した乗員を基準とする衝突方向が、乗員の右側方で衝突が発生する「右側方衝突」に相当する角度範囲か否かを判定する。
ステップ122の判定が肯定された場合はステップ124へ移行し、ステップ124において、乗員姿勢矯正ECU28は、電極通電駆動部40を通じて左側の背部電極42L及び左側の座面電極44Lに通電させる。これにより、シート60に着座している乗員の背部の左側の筋肉80L及び左足の大腿部の裏側の筋肉82Lに電流が流れ、これに伴い、乗員の背部の左側の筋肉80L及び左足の大腿部の裏側の筋肉82Lが収縮する。従って、乗員の姿勢は乗員を基準とする衝突方向である右側方と反対側の左方向へ傾斜するように衝突発生前に矯正される。また、乗員の筋肉の緊張により衝突に対する乗員の耐性が向上する。これにより、乗員の右側方で実際に衝突が発生した場合の乗員保護性能を向上させることができる。ステップ124の処理を行うと乗員姿勢矯正処理を終了する。
なお、ステップ122の判定が否定される場合は、乗員を基準とする衝突方向が、乗員の後方で衝突が発生する「後方衝突」に相当する角度範囲の場合であり、この場合は電極への通電などの処理を行うことなく乗員姿勢矯正処理を終了する。
なお、シート60がACTによって回転できる構成である場合、上述した乗員姿勢矯正処理において、電極へ通電する際に、乗員の向きが車両の内側へ向くようにシート60を回転させる処理も行うようにしてもよい。これにより、乗員保護性能を更に向上させることができる。
また、上記ではシート60が車両の運転席であり、当該運転席に着座している乗員の姿勢を矯正する態様を説明した。しかし、本発明は運転席に着座している乗員に適用することに限られるものではなく、車両の助手席や2列目以降の後席に着座している乗員の姿勢矯正に適用することも可能である。
また、上記では乗員姿勢検出部50として、シートバック角度及びシート回転位置を検出することで、乗員の姿勢を間接的に検出する態様を説明した。しかし、これに限定されるものではなく、例えばシートに着座している乗員の体の各部位の位置を、例えばカメラ等の光学的手段等によって検出することで、乗員の姿勢を直接検出する構成を採用することも可能である。
更に、図4に示した乗員姿勢矯正処理は、シートクッション部62のクッション部62Bが基部62Aに対して回転することで、着座している乗員の向きを基部62Aに車両前方以外に変更可能なシート60に適用することを前提としている。しかし、これに限定されるものではなく、回転機構が省略され着座乗員が常に車両前方を向いている構成のシートに適用することも可能である。この場合、シート回転位置センサ54を省略し、自車両を基準とする衝突方向(PC制御ECU18によって検出された衝突方向)を、シートに着座している乗員を基準とした衝突方向としてそのまま用いればよい。
また、複数の電極の配置は、図2に示した配置に限定されるものではなく、例えば想定される乗員の着座姿勢や、想定される乗員の着座姿勢に応じてシートの周囲に配置される配置物などに応じて適宜変更してもよい。
一例として図5には、自動運転を行うことを前提にして、乗員が安楽姿勢をとることが可能なシート86が示されている。シート86に着座して安楽姿勢をとった乗員88の足裏に対応する位置には、乗員88が足を置くことが可能なフットレスト90が配置されている。また、シート86に着座して安楽姿勢をとった乗員88の大腿部の上方に対応する位置には、乗員88から視認可能な傾斜面92Aを備えたリクライニングテーブル92が配置されている。リクライニングテーブル92は、図5に示す位置から退避可能とされ、シート86に着座した乗員88が安楽姿勢をとった状態で図5に示す位置へ移動される。なお、傾斜面92Aは、インフォテイメントシステムが提供する情報を表示する表示部を設けてもよいし、タブレット端末等の情報端末を載置する載置面として用いられてもよい。
そして、図5に示す構成では、フットレスト90の足裏接触面に足裏電極94が配置され、リクライニングテーブル92の底面に大腿部電極96が配置されている。乗員姿勢矯正ECU28は、乗員88の下肢を引き込むように乗員88の姿勢を矯正する場合、電極通電駆動部40を通じて足裏電極94に通電させる。フットレスト90に足を置く乗員は靴を脱いで安楽姿勢をとっており、これにより、乗員88の足裏を含む下肢の筋肉に電流が流れ、これらの筋肉が収縮することで、乗員88は下肢を引き込む姿勢に矯正される。
また、リクライニングテーブル92は、図5に示す位置から、図5の矢印E方向へ、底面に配置された大腿部電極96が乗員88の大腿部に接する位置まで降下可能とされている。乗員姿勢矯正ECU28は、乗員88の上体を起こすように乗員88の姿勢を矯正する場合、大腿部電極96が乗員88の大腿部に接する位置までリクライニングテーブル92を降下させた後、電極通電駆動部40を通じて大腿部電極96に通電させる。これにより、乗員88の大腿部の表側の筋肉に電流が流れ、乗員88の大腿部の表側の筋肉が収縮することで、乗員88は上体が起きた姿勢に矯正される。
14 レーダ装置(衝突予測部)
16 カメラ(衝突予測部)
18 プリクラッシュ制御ECU(衝突予測部)
28 乗員姿勢矯正ECU(制御部)
40 電極通電駆動部(制御部)
42R,42L 背部電極(複数の電極)
44R,44L 座面電極(複数の電極)
46 腹部電極(複数の電極)
52 シートバック角度センサ(姿勢検出部)
54 シート回転位置センサ(姿勢検出部)
60 シート
86 シート
94 足裏電極(複数の電極)
96 大腿部電極(複数の電極)

Claims (1)

  1. 通電時に、車両のシートに着座している乗員の体の異なる部位に電流が流れるように配置された複数の電極と、
    前記シートに着座している乗員の姿勢を検出する姿勢検出部と、
    衝突予測部によって前記車両の衝突が予測された場合に、前記衝突予測部によって予測された衝突方向及び前記姿勢検出部によって検出された前記乗員の姿勢に基づき、前記乗員が予測された衝突に備える姿勢に近づくように前記複数の電極の中から選択した電極に通電する制御部と、
    を含む車両用乗員保護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20220066711A (ko) 2020-11-16 2022-05-24 (주)이노시뮬레이션 자율주행 분산 시뮬레이션 동기 제어 방법
WO2022181159A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 株式会社ダイセル 乗員保護装置及び乗員保護方法

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