JP2019155699A - 立体造形装置及び立体造形方法 - Google Patents

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Toshiyuki Izeki
敏之 井関
仁 岩附
Hitoshi Iwatsuki
仁 岩附
樋口 信三
Shinzo Higuchi
信三 樋口
康之 山下
Yasuyuki Yamashita
康之 山下
阿萬 康知
Yasutomo Aman
康知 阿萬
武藤 敏之
Toshiyuki Muto
敏之 武藤
紀一 鴨田
Kiichi KAMODA
紀一 鴨田
崇一朗 飯田
Soichiro Iida
崇一朗 飯田
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Mitsuru Naruse
充 成瀬
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Abstract

【課題】照射窓の透過率の低下を正しく検知することができる立体造形装置を提供する。【解決手段】立体造形装置は、粉末材料を用いて粉末薄層を形成する粉末薄層形成手段12と、前記粉末薄層の周囲を囲い、外部環境と熱的に遮断する断熱手段14と、前記断熱手段の外部に配置され、電磁波ビームを射出するビーム発生手段18と、前記断熱手段の一部に設けられ、前記電磁波ビームに対して透明な材質からなる透明窓15と、前記ビーム発生手段と前記透明窓との間に配置され、前記ビーム発生手段から射出した電磁波ビームを一方向の偏光成分と当該一方向と直交方向の偏光成分とに分離する偏光分離手段21と、前記一方向の偏光成分の電磁波ビームを前記透明窓に導き、前記透明窓を介して前記粉末薄層に選択的に照射させる選択的照射手段24と、前記透明窓で反射した電磁波ビームから、前記一方向と直交方向の偏光成分のビーム強度を検出するビーム強度検出手段23と、を備える。【選択図】図3−2

Description

本発明は、立体造形装置及び立体図形方法に関する。
立体造形物を形成する立体造形装置として、粉末状の金属材料やセラミックス材料、又は樹脂材料を使った薄層形成し、レーザ等の電磁波照射による選択的な溶融・固化を繰り返すことで立体造形物を形成する粉末床溶融結合装置が知られている。
粉末床溶融結合装置では、立体造形物の反り返りや歪みを防ぐために、レーザ光を照射する間、レーザ走査スペースに形成された粉末薄層の表面を、所望の温度に維持することが求められる。このため、従来の粉末床溶融結合装置では、粉末の薄層表面温度を赤外線放射温度計等で測定し、その温度測定結果に基づいて加熱手段を制御することで、温度制御を行っている。
粉末薄層の表面温度を一定に保つために、レーザ走査スペース全体を断熱チェンバで囲い、外部と熱的に遮蔽する必要がある。このため、レーザ光源及び赤外線放射温度計等は断熱チェンバの外側に配置され、粉末薄層へのレーザ光の照射及び粉末薄層の表面温度の測定は、断熱チェンバに設けられた照射窓を介して行われる。
粉末薄層の表面にレーザが照射されると、粉末の溶融とともに分解生成物等が発生してレーザ走査スペースを漂流し、一部が照射窓に付着して照射窓が汚染される。その結果、レーザ光に対する照射窓の透過率が低下し、粉末薄層の表面に照射されるレーザ光強度が低下するという問題がある。また、照射窓の透過率が低下することで放射温度計の測定にも影響を及ぼし、粉末薄層の温度が実際の温度よりも低く測定され、それが温度制御装置にフィードバックされる結果、粉末薄層の表面温度が上昇するという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、照射窓の透過率の低下を正しく検知することができる立体造形層装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の立体造形装置は、粉末材料を用いて粉末薄層を形成する粉末薄層形成手段と、前記粉末薄層の周囲を囲い、外部環境と熱的に遮断する断熱手段と、前記断熱手段の外部に配置され、電磁波ビームを射出するビーム発生手段と、前記断熱手段の一部に設けられ、前記電磁波ビームに対して透明な材質からなる透明窓と、前記ビーム発生手段と前記透明窓との間に配置され、前記ビーム発生手段から射出した電磁波ビームを一方向の偏光成分と当該一方向と直交方向の偏光成分とに分離する偏光分離手段と、前記一方向の偏光成分の電磁波ビームを前記透明窓に導き、前記透明窓を介して前記粉末薄層に選択的に照射させる選択的照射手段と、前記透明窓で反射した電磁波ビームから、前記一方向と直交方向の偏光成分のビーム強度を検出するビーム強度検出手段と、を備える。
本発明によれば、照射窓の透過率の低下を正しく検知することができる。
図1は、実施の形態にかかる粉末床溶融結合装置の概略構成を示す斜視図である。 図2は、実施の形態にかかる粉末床溶融結合装置のブロック図である。 図3−1は、立体造形物の製造方法を説明するための図である。 図3−2は、立体造形物の製造方法を説明するための図である。 図4−1は、立体造形物の製造方法を説明するための図である。 図4−2は、立体造形物の製造方法を説明するための図である。 図5は、実施の形態にかかる分解生成物の付着量計測方法を説明するための図である。 図6は、照射窓周辺におけるレーザ光の振る舞いを説明する模式図である。 図7は、照射窓に付着した分解生成物によって発生したS偏光成分の測定手順を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、立体造形装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態にかかる粉末床溶融結合装置1(立体造形装置の一例)の概略構成を示す斜視図である。
(粉末床溶融結合装置の構成)
図1に示すように、粉末床溶融結合装置1は、供給槽11、ヒータ11H、ローラ12、ヒータ13H、断熱チェンバ14、照射窓15、赤外線放射温度計16、レーザ発生装置18、第1の偏光板20、偏光ビームスプリッタ21、第2の偏光板22、第1の受光素子23、第1の反射鏡24、第2の反射鏡30、ピストン11P、及びピストン13Pを有している。
供給槽11は、造形用の粉末Pを収容するための容器である。粉末Pとしては、粉末状の金属材料、セラミックス材料、又は樹脂材料などが挙げられる。本実施の形態においては、樹脂粉末を用いる。
ヒータ11Hは、供給槽11に収容されている粉末Pを加熱する。ヒータ13Hは、レーザ走査スペース13に供給される粉末Pを加熱する。
ローラ12は、粉末床溶融結合装置1のレーザ走査スペース13に供給される粉末Pを整地して粉末Pの薄層を形成する粉末薄層形成手段である。粉末薄層形成手段としては、ローラ、ブレード、ブラシ、又はこれらの組合せなどを使用できる。
断熱チェンバ14は、高温に維持されるレーザ走査スペース13と、外部の常温環境とを熱的に遮断する断熱手段である。
照射窓15は、断熱チェンバ14の一部に設けられ、レーザ発生装置18から射出されるレーザ光に対して透明な材質からなる透明窓である。レーザ光は、照射窓15を通してレーザ走査スペース13に導入される。
赤外線放射温度計16は、断熱チェンバ14の外側に配置され、照射窓15を介して粉末P(粉末薄層)の表面温度を非接触で遠隔測定する温度測定手段である。図1に示すように、赤外線放射温度計16を照射窓15越しに設置することで、断熱チェンバ14に温度計専用の窓を設けることなく、遠隔温度測定が可能である。また、非接触で遠隔温度測定が可能な温度測定手段として、最も汎用的な赤外線放射温度計16を使用することで、安価な構成で温度測定機能を実現できる。
レーザ発生装置18は、断熱チェンバ14の外部に配置され、粉末薄層に電磁波ビームを照射して溶融させる。レーザ発生装置18は、電磁波ビーム源としてCOレーザ光源を備え、レーザ光Lを射出する。電磁波ビーム源としては、レーザ光源、赤外線照射源、マイクロ波発生器、又はこれらの組合せなどを使用できる。
第1の偏光板20は、レーザ発生装置18から射出されたレーザ光Lの特定の偏光成分のみを透過させる。偏光ビームスプリッタ21は、一方向の偏光成分を透過し、該一方向と直交方向の偏光成分を反射する。すなわち、偏光ビームスプリッタ21は、レーザ光を第1偏光成分と第2偏光成分とに分離する偏光分離手段として機能する。これら第1の偏光板20及び偏光ビームスプリッタ21については、後に詳述する。
第1の反射鏡24は、偏光ビームスプリッタ21で分離された一方向の偏光成分のレーザ光のみを反射して、レーザ走査スペース13の所定位置へ導く。第1の反射鏡24の反射面は、レーザ発生装置18がレーザ光Lを照射している間、3D(three―dimensional)モデルの2次元データに基づいて、角度を変化させる。3Dモデルの2次元データは、3Dモデルを所定の間隔でスライスしたときの各断面形状データである。これにより、レーザ光の反射角度が変わることで、レーザ走査スペース13のうち、2次元データによって指示される部分に、選択的にレーザ光Lが照射される。すなわち、第1の反射鏡24は、分離された一方向の偏光成分のレーザ光のみを照射窓15に導き、照射窓15を介して粉末薄層に選択的に照射させる選択的照射手段として機能する。レーザ光が照射される位置の粉末Pは、粉末同士が互いに焼結し、または溶融して一体化し、溶融層を形成する。
ピストン11P及びピストン13Pは、溶融層の造形が完了すると、図2に示すピストン駆動部122によって駆動され、供給槽11、及びレーザ走査スペース13を、造形物の積層方向に対し上、又は下方向に移動させる。これにより、供給槽11からレーザ走査スペース13へ、新たな層の造形に用いられる新たな粉末Pを供給する。
第2の偏光板22は、偏光ビームスプリッタ21と受光素子23との間に配置され、レーザ光の特定の偏光成分のみを透過させる。受光素子23は、照射窓15で反射したレーザ光から、粉末薄層に照射されたレーザ光の偏光成分の方向と直交方向の偏光成分のビーム強度を検出するビーム強度検出手段である。これら第2の偏光板22及び第1の受光素子23についても、後に詳述する。
第2の反射鏡30は、入射するレーザ光Lの一部を反射し、一部を透過するハーフミラーである。第2の受光素子40は、レーザ発生装置18から射出され第2の反射鏡30で反射されたレーザ光Lの強度を検出する、いわゆるレーザパワーセンサである。
図2は、粉末床溶融結合装置1の制御系の概略構成を示すブロック図である。粉末床溶融結合装置1は、粉末床溶融結合装置1の全体の制御を行う制御部100を備えている。制御部100は、コントローラ部110と、エンジン制御部120とを備えている。
コントローラ部110は、CPUやメモリ(ROM、RAM)等から構成され、エンジン制御部120、データ入力部200等と接続されている。コントローラ部110は、予め組み込まれている制御プログラムを実行することにより、粉末床溶融結合装置1全体の制御を行う。例えば、コントローラ部110は、データ入力部200を介して入力された3Dモデルから生成される複数の二次元データを受け付け、そのデータに従ってエンジン制御部120を制御し、立体造形物を形成する動作を制御する。
エンジン制御部120は、CPU、ROM、RAM等を備え、コントローラ部110、各検知部材(赤外線放射温度計16、第1の受光素子23、第2の受光素子40)等と接続され、予め組み込まれている制御プログラムを実行することにより、コントローラ部110らの指令に基づいて、造形動作を行う造形エンジン(ヒータ11H、ローラ12、ヒータ13H、レーザ発生装置18、第1の反射鏡24、ピストン11P、及びピストン13P等)の制御を行う。例えば、エンジン制御部120は、ローラ駆動部121を制御して、ローラ12の駆動を制御したり、ピストン駆動部122を制御して、ピストン11P及びピストン13Pの上下動を制御したり、入力されたデータに基づいて反射鏡駆動部123を制御して、反射鏡24の角度を制御したりする。また、エンジン制御部120は、受光素子23が検出した反射光強度に基づいて、ヒータ駆動部124を制御して、ヒータ13Hの通電時間を制御したり、受光素子23が検出した一方向の偏光成分のビーム強度に基づいて、レーザ発生装置18を制御して、射出するレーザ光Lの強度を制御したりする。ヒータ13Hの通電時間の制御及びレーザ光Lの強度の制御については、後に詳述する。
(立体造形物の製造方法)
次に、立体造形物の製造方法について、図3−1、図3−2、図4−1、図4−2を用いて説明する。
エンジン制御部120は、ヒータ11Hを制御して、供給槽11に収容された粉末Pを加熱する。供給槽11の温度としては、粉末Pをレーザ光照射により溶融するときに、反り返りを抑制する点では、粉末Pの融点以下のなるべく高い温度が好ましいが、供給槽11での粉末Pの溶融を防ぐ点では、粉末Pの融点より110℃以上低いことが好ましい。
エンジン制御部120は、ローラ12を制御して、供給槽11の粉末Pをレーザ走査スペース13へ供給して整地させ、図3−1に示すように1層分の厚さTの粉末薄層を形成する。レーザ走査スペース13へ供給された粉末Pの表面温度は、照射窓15を介して赤外線放射温度計16で遠隔測定される。エンジン制御部120は、ヒータ13Hを制御し、所望の温度まで粉末Pを加熱する。所望の温度としては、粉末Pをレーザ照射により溶融するときに反り返りを抑制する点では、なるべく高い方が好ましいが、レーザ走査スペース13での粉末Pの溶融を防ぐ点では、粉末Pの融点より5℃以上低温であることが好ましい。
エンジン制御部120は、データ入力部200から、3Dモデルから生成される複数の二次元データを受け付ける。エンジン制御部200は、図3−2に示すように、複数の二次元データのうち最も底面側の二次元データに基づいて、反射鏡24の反射面の角度を変えつつ、レーザ発生装置18にレーザ光Lを射出させる。レーザの出力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、10ワット以上150ワット以下が好ましい。レーザ光の照射により、粉末薄層のうち、最も底面側の二次元データによって示される画素に対応する位置の粉末Pが溶融する。レーザ光の照射が完了すると、溶融した樹脂は硬化して、最も底面側の二次元データが示す形状の溶融層が形成される。
溶融層の厚さTとしては、特に限定されないが、平均値として、10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上が更に好ましい。また、溶融層の厚みTとしては、特に限定されないが、平均値として、200μm未満が好ましく、150μm未満がより好ましく、120μm未満が更に好ましい。
最も底面側の溶融層が形成されると、図4−1に示すように、エンジン制御部120は、レーザ走査スペース13に1層分の厚さTの造形スペースが形成されるように、レーザ走査スペース13を厚さTだけピストン13Pを降下させる。また、エンジン制御部120は、新たな粉末Pを供給可能とするため、ピストン11Pを上昇させる。続いて、図4−1に示すように、エンジン制御部120は、ローラ12を駆動して、供給槽11の粉末Pをレーザ走査スペース13へ供給して整地することで、1層分の厚さTの粉末薄層を形成する。
続いて、図4−2に示すように、エンジン制御部120は、複数の二次元データのうち最も底面側から2層目の二次元データに基づいて、第1の反射鏡24の反射面の角度を変えつつ、レーザ発生装置18にレーザ光Lを射出させる。これにより、粉末薄層のうち、最も底面側から2層目の二次元データによって示される画素に対応する位置の粉末Pが溶融する。レーザ光の照射が完了すると、溶融した樹脂は硬化して、最も底面側から2層目の二次元データが示す形状の溶融層が、最も底面側の溶融層に積層された状態で形成される。
エンジン制御部120は、上記の粉末Pの供給と、粉末薄層の形成とを繰り返すことで、溶融層を積層させる。複数の二次元データのすべてに基づく造形が完了すると、3Dモデルと同形状の立体造形物が得られる。
(分解生成物の付着量計測方法)
立体造形物の製造過程において、樹脂の粉末薄層が溶融すると分解生成物がレーザ走査スペース13に飛散する場合がある。そしてその一部が照射窓15に付着すると、照射窓15の透過率を低下させ、1)粉末薄層の表面に到達するレーザ光強度が低下してしまったり、2)照射窓15を介して赤外線放射温度計16を使って計測される粉末薄層の温度が、実際の温度よりも低く測定されてしまったりする問題がある。
そこで分解生成物の付着量を測定し、付着量に応じて、レーザ出力を調整したり、温度計測値を補正したりすることで、上記の問題を解決する。以下に、図5及び図6を用いて、照射窓15に付着する分解生成物の量を計測する方法を説明する。
図5において、レーザ発生装置18から射出したレーザ光は、第1の偏光板20を透過する際に、特定の偏光成分、すなわちこの場合は紙面に対して平行な電場の振動成分(以下、P偏光成分と呼ぶ)のみが透過される。なお、レーザ発生装置18から射出されるレーザ光Lが直線偏光でP偏光成分のみであるならば、第1の偏光板20は必ずしも必要ない。しかし、レーザ光Lにわずかに含まれるP偏光成分以外の成分を除去するためには、第1の偏光板20を用いることがより望ましい。これにより、測定におけるSN比を改善することができる。
P偏光を有するレーザ光は偏光ビームスプリッタ21を透過し、第1の反射鏡24で反射して、さらに照射窓15を透過してレーザ走査スペース13へと導入される。照射窓15の表面に分解生成物Cが付着している場合は、分解生成物Cの薄層内部で多重反射した光の一部が光路を逆方向に伝播し、第1の反射鏡24で反射され、偏光ビームスプリッタ21に再び入射する。偏光ビームスプリッタ21は、レーザ光をその偏光方向に応じて反射または透過させる機能を有する。分解生成物Cの薄層で多重反射して戻ったレーザ光の偏光状態は、後述する理由により、紙面に対して垂直の振動方向を有する偏光成分(以後、S偏光成分と呼ぶ)が含まれており、S偏光成分は偏光ビームスプリッタ21で反射して第2の偏光板22を透過し、第1の受光素子23に入射する。これにより、反射光に含まれるS偏光成分のビーム強度が第1の受光素子23で検出される。なお、第2の偏光板22は必ずしも必要ないが、偏光ビームスプリッタ21からの反射光にわずかに含まれるS偏光以外の成分を除去するためには、第2の偏光板22を用いることがより望ましい。これにより、測定におけるSN比を改善することができる。
図6は、照射窓15周辺におけるレーザ光の振る舞いを説明する模式図である。図6のAは、照射窓15に付着した分解生成物Cを透過する光の偏光状態を示しており、P偏光で入射したレーザ光は、そのP偏光の状態を維持したまま、レーザ走査スペース13へと直進する。
図6のBは、照射窓15の裏面で反射するレーザ光を示しており、この場合も偏光状態はP偏光のまま保持される。
図6のCは、分解生成物Cの薄層で多重反射するレーザ光を示している。多重反射するレーザ光Cの経路は、図6では紙面と垂直なベクトル成分を含まないように描かれているが、実際は紙面と垂直なベクトル成分を含む経路も辿ると考えられる。このため偏光状態が変化し、S偏光成分を生じる。
このように、分解生成物Cの薄層で多重反射した後に、元の光路を回帰するレーザ光は、その偏光成分にわずかなS偏光を含む。さらにこのS偏光成分の強度は分解生成物Cの層の厚さ、すなわち付着量に応じて増加する。したがって、上述した装置構成でS偏光成分のビーム強度を測定すれば、照射窓15に付着する分解生成物Cの付着量を推定することが可能となる。
本実施の形態においては、このようにある一方向の偏光成分(P偏光成分)のみのレーザ光を照射窓に導き、照射窓15に付着した分解生成物によって多重反射されたレーザ光のうち、P偏光成分の方向と直交方向のS偏光成分を測定することにより、分解生成物の付着による照射窓15の透過率の低下を正しく検知することができる。そして、この検知結果を利用して、後述のように、透過率の低下に応じた適切なヒータ制御及びビーム強度の設定が可能となる。
(S偏光成分の受光量計算フロー)
次に、S偏光成分の受光量計算フローについて説明する。
図7は、レーザ窓に付着した分解生成物によって発生したS偏光成分の測定手順を示すフローチャートである。S偏光成分を測定するタイミングとしては、例えばN層目のレーザ照射とN+1層目のレーザ照射の間で行うようにしてもよい。あるいは、所定の時間間隔、例えば造形途中で30分ごとに実施してもよい。
まず、制御部100は、レーザ発生装置18をOFF状態にし(ステップS1)、第1の反射鏡24の角度を、照射窓15に対してレーザ光が垂直入射する角度に設定する(ステップS2)。この状態でS偏光成分の受光量を測定して記憶装置に記憶させ(ステップS3)、その後、レーザ発生装置18をON状態にして(ステップS4)、再びS偏光成分の受光量を測定し、記憶装置に格納させ(ステップS5)、レーザ発生装置18をOFF状態にする(ステップS6)。
第1の受光素子23で受光されるS偏光成分は微弱な強度であるため、ステップS3とステップS5で測定された測定値の差分を計算し、その差分値をS偏光成分の強度として算出する(ステップS7)。
(レーザ光強度の制御方法)
図7のステップS7で求めた差分値がゼロまたはそれに近い場合は、照射窓15に付着した分解生成物が存在しないか、ごく微量しか付着していないことを意味する。したがって、この場合、エンジン制御部120は、造形時のレーザ出力設定値は更新せずに、そのまま造形を継続させる。
しかし、図7のS7で求めた差分値が非ゼロである場合は、照射窓15に分解生成物が付着して照射窓15の透過率が減少していることを意味する。したがって、レーザ走査スペース13の粉末薄層に到達するレーザ光強度を一定レベルに維持するためには、レーザ出力設定値を高める必要がある。レーザ光強度を一定レベルに維持するためのレーザ出力設定値と、S偏光強度の差分値の間には一定の関係があり、S偏光強度の差分値から適切なレーザ出力設定値を求めるための変換テーブルや変換式を事前に求めておく。これにより、分解生成物の付着量に応じた適切なレーザ出力設定値を求めることができる。エンジン制御部120は、分解生成物の付着量に応じた適切なレーザ出力設定値を用いて、レーザ発生装置18が射出するレーザ光Lの強度を制御する。
(粉末薄層の温度制御方法)
上述のように、図7のステップS7で求めた差分値がゼロまたはそれに近い場合は、照射窓15に付着した分解生成物が存在しないか、ごく微量しか付着していないことを意味しているため、エンジン制御部120は、照射窓15を介して遠隔測定される粉末薄層の表面温度は補正することなく、ヒータ13Hの制御に用いる。
しかし、図7のステップS7で求めた差分値が非ゼロである場合は、照射窓15に分解生成物が付着していることを意味しており、照射窓15を介して遠隔測定された粉末薄層の表面温度は、実際の温度よりも低めに測定されることになる。したがって、赤外線放射温度計16の測定値を補正する必要がある。分解生成物の付着に起因する赤外線放射温度計16の測定誤差と、S偏光強度の差分値の間には一定の関係があり、変換テーブルや変換式を事前に求めておくことができる。これにより、分解生成物の付着量に応じた適切な温度測定値を求めることができる。エンジン制御部120は、適切な温度測定値に基づいて、ヒータ13Hの通電時間等の制御量を制御する。
1 粉末床溶融結合装置
11 供給槽
11H、13H ヒータ
11P、13P ピストン
12 ローラ
13 レーザ走査スペース
14 断熱チェンバ
15 照射窓(透明窓)
16 赤外線放射温度計16
18 レーザ発生装置
20 第1の偏光板
21 偏光ビームスプリッタ
22 第2の偏光板
23 第1の受光素子
24 第1の反射鏡
30 第2の反射鏡
40 第2の受光素子
100 制御部
110 コントローラ部
120 エンジン制御部
特開2011−21218号公報 特開2007−223293号公報 特許第4076091号公報

Claims (10)

  1. 粉末材料を用いて粉末薄層を形成する粉末薄層形成手段と、
    前記粉末薄層の周囲を囲い、外部環境と熱的に遮断する断熱手段と、
    前記断熱手段の外部に配置され、電磁波ビームを射出するビーム発生手段と、
    前記断熱手段の一部に設けられ、前記電磁波ビームに対して透明な材質からなる透明窓と、
    前記ビーム発生手段と前記透明窓との間に配置され、前記ビーム発生手段から射出した電磁波ビームを一方向の偏光成分と当該一方向と直交方向の偏光成分とに分離する偏光分離手段と、
    前記一方向の偏光成分の電磁波ビームを前記透明窓に導き、前記透明窓を介して前記粉末薄層に選択的に照射させる選択的照射手段と、
    前記透明窓で反射した電磁波ビームから、前記一方向と直交方向の偏光成分のビーム強度を検出するビーム強度検出手段と、
    を備える立体造形装置。
  2. 前記ビーム強度検出手段で検出されたビーム強度に基づいて、前記ビーム発生手段が射出する電磁波ビームの強度を制御するビーム強度制御手段をさらに備える請求項1に記載の立体造形装置。
  3. 前記粉末薄層の温度を所定の温度に維持する温度制御手段と、
    前記ビーム強度検出手段で検出されたビーム強度に基づいて、前記温度制御手段の制御量を制御する制御手段と、
    をさらに備える請求項1又は2に記載の立体造形装置。
  4. 前記ビーム発生手段と前記偏光分離手段との間に配置された第1の偏光素子をさらに備える請求項1から3のいずれか1項に記載の立体造形装置。
  5. 前記偏光分離手段と前記ビーム強度検出手段との間に配置された第2の偏光素子をさらに備える請求項1から4のいずれか1項に記載の立体造形装置。
  6. 前記断熱手段の外部に配置され、前記透明窓を介して前記粉末薄層の表面温度を遠隔測定する温度測定手段をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の立体造形装置。
  7. 前記ビーム発生手段は、電磁波ビーム源としてレーザ光源を備える請求項1から6のいずれか1項に記載の立体造形装置。
  8. 粉末材料を用いて粉末薄層を形成する工程と、
    ビーム発生手段から射出した電磁波ビームを一方向の偏光成分と当該一方向と直交方向の偏光成分とに分離する工程と、
    前記粉末薄層の周囲を囲う断熱手段の一部に設けられ前記電磁波ビームに対して透明な材質からなる透明窓に、前記一方向の偏光成分の電磁波ビームのみを導き、前記透明窓を介して前記粉末薄層に選択的に照射させる工程と、
    前記透明窓で反射した電磁波ビームから、前記一方向と直交方向の偏光成分のビーム強度を検出する工程と、
    を含む立体造形方法。
  9. 検出された前記ビーム強度に基づいて、前記ビーム発生手段が射出する電磁波ビームの強度を制御する工程をさらに含む請求項8に記載の立体造形方法。
  10. 検出された前記ビーム強度に基づいて、前記末薄層の温度を制御する工程をさらに含む請求項8又は9に記載の立体造形方法。
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