JP2019153562A - 炭酸リチウムの製造方法及び、炭酸リチウム - Google Patents

炭酸リチウムの製造方法及び、炭酸リチウム Download PDF

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Abstract

【課題】比較的高い品位の炭酸リチウムを得ることができる炭酸リチウムの製造方法及び、炭酸リチウムを提供する。【解決手段】この発明の炭酸リチウムの製造方法は、Co、Ni及びMnからなる群から選択される少なくとも一種の金属とLiとを含有する電池正極材成分を含むリチウムイオン電池廃棄物に対し、湿式処理を施すことにより、前記リチウムイオン電池廃棄物から前記電池正極材成分の前記金属の少なくとも一種を分離させ、それにより得られるLi及び不純物が溶解した酸性溶液から、不純物を除去して、炭酸リチウムを製造する方法であって、前記酸性溶液を中和する中和工程と、前記中和工程で得られる中和後液中のLiを炭酸化する炭酸化工程と、前記炭酸化工程で得られる粗炭酸リチウムを洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程の後、前記粗炭酸リチウムを炭酸イオンの供給下で液中に溶解させる溶解工程と、前記溶解工程で得られるLi溶解液を加熱して、炭酸を脱離させる脱炭酸工程とを含むものである。【選択図】図1

Description

この発明は、所定の金属を含有する電池正極材成分を含むリチウムイオン電池廃棄物に対して湿式処理を施し、それにより得られるLi及び不純物が溶解した酸性溶液から不純物を除去して、炭酸リチウムを製造する方法及び、炭酸リチウムに関するものである。
たとえば近年は、製品寿命等の理由で廃棄されるリチウムイオン電池廃棄物から、そこに含まれるニッケルやコバルト等の有価金属を湿式処理等により回収することが、資源の有効活用の観点から広く検討されている。
このような有価金属の回収では具体的には、はじめに、リチウムイオン電池廃棄物を焙焼し、その後に破砕、篩別を順に行い、不純物であるアルミニウム等をある程度除去する(特許文献1等参照)。
次いで、篩別の篩下に得られる粉末状の電池粉を浸出液に添加して浸出し、電池粉に含まれ得るリチウム、ニッケル、コバルト、マンガン、銅、アルミニウム等を液中に溶解させる。そしてその後、浸出後液に溶解している各金属元素を分離させて回収する。ここでは、浸出後液に浸出しているそれぞれの金属を分離させるため、浸出後液に対し、分離させる金属に応じた複数段階の溶媒抽出及び逆抽出等を施す(特許文献2〜3等参照)。
ところで、たとえば、上述したようなリチウムイオン電池廃棄物から各種金属を回収する方法等では、所定の溶媒抽出及び逆抽出等の後に得られる酸性溶液には、リチウムが不純物とともに溶解して含まれる。そして、このような酸性溶液からリチウムを回収することが求められる場合がある。
これに関連する技術として、特許文献4には、リチウムイオンを含む水溶液から、溶媒抽出によりリチウムイオンを抽出した後、逆抽出を繰り返し行い、それにより得られた高濃度リチウムイオン水溶液を炭酸塩と混合することにより、炭酸リチウムを回収することが記載されている。
また特許文献5では、少なくともリチウム、ニッケルを含む溶液から、溶媒抽出によりニッケルとリチウムを共抽出し、その後、リチウムのみを逆抽出して得られるリチウム溶液を炭酸化し、リチウムを回収することが記載されている。
特開2015−195129号公報 特開2005−149889号公報 特開2009−193778号公報 特許第4581553号公報 特許第5014394号公報
特許文献4、5に記載されたいずれの方法も、溶媒抽出と逆抽出により溶液中のリチウムイオンを濃縮することとしているが、このような方法によっては、最終的に得られる炭酸リチウムに不純物がある程度含まれることが否めず、それにより、所定の用途に用いられる炭酸リチウムに対する高品位の要求を満たすことができない場合があった。
この発明は、このような問題に対処することを課題とするものであり、その目的は、比較的高い品位の炭酸リチウムを得ることができる炭酸リチウムの製造方法及び、炭酸リチウムを提供することにある。
発明者は鋭意検討の結果、リチウムイオン電池廃棄物に湿式処理を施して得られる酸性溶液に対し、所定の複数の工程を行って、それに含まれる不純物を除去していくことにより、最終的に得られる炭酸リチウムの品位を有意に向上できることを見出した。
このような知見の下、この発明の炭酸リチウムの製造方法は、Co、Ni及びMnからなる群から選択される少なくとも一種の金属とLiとを含有する電池正極材成分を含むリチウムイオン電池廃棄物に対し、湿式処理を施すことにより、前記リチウムイオン電池廃棄物から前記電池正極材成分の前記金属の少なくとも一種を分離させ、それにより得られるLi及び不純物が溶解した酸性溶液から、不純物を除去して、炭酸リチウムを製造する方法であって、前記酸性溶液を中和する中和工程と、前記中和工程で得られる中和後液中のLiを炭酸化する炭酸化工程と、前記炭酸化工程で得られる粗炭酸リチウムを洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程の後、前記粗炭酸リチウムを炭酸イオンの供給下で液中に溶解させる溶解工程と、前記溶解工程で得られるLi溶解液を加熱して、炭酸を脱離させる脱炭酸工程とを含むものである。
またこの発明の炭酸リチウムは、ナトリウムの含有量が100質量ppm以下であるものである。
この発明の炭酸リチウムの製造方法によれば、上述した中和工程、炭酸化工程、洗浄工程、溶解工程及び脱炭酸工程を順次に行うことにより、比較的高い品位の炭酸リチウムを得ることができる。この発明の炭酸リチウムは、ナトリウム含有量が十分に少ないことから、所定の用途、たとえばリチウムイオン電池の製造等に有効に用いることができる。
この発明の一の実施形態に係る炭酸リチウムの製造方法を示すフロー図である。 実施例のNaOH及びCa(OH)2のそれぞれを用いて中和した場合のpHとNi及びMgの溶解度との関係を示すグラフである。 実施例の精製前の炭酸リチウム中のSO4品位と精製後の炭酸リチウム中のSO4品位との関係を示すグラフである。 実施例の脱炭酸後の洗浄における洗浄水の量の変化に対する炭酸リチウム中のSO4品位の変化を示すグラフである。
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
この発明の一の実施形態に係る炭酸リチウムの製造方法は、図1に例示するように、リチウムイオン電池廃棄物に所定の湿式処理を施して得られ、Li及び不純物が溶解した酸性溶液に対し、中和工程、炭酸化工程、洗浄工程、溶解工程及び脱炭酸工程を含む各工程を順次に行い、炭酸リチウムを製造するものである。
(リチウムイオン電池廃棄物)
リチウムイオン電池廃棄物は、携帯電話その他の種々の電子機器、自動車等の様々な機械ないし装置で使用され得るリチウムイオン電池の廃棄物である。より具体的には、たとえば、電池製品の寿命や製造不良またはその他の理由によって廃棄もしくは回収されたもの等であり、このようなリチウムイオン電池廃棄物を対象とすることにより、資源の有効活用を図ることができる。
リチウムイオン電池廃棄物には、Mn、Ni及びCoを含有するリチウム金属塩である正極活物質の他、C(カーボン)、Fe及びCuを含む負極材や、正極活物質が、たとえばポリフッ化ビニリデン(PVDF)その他の有機バインダー等によって塗布されて固着されたアルミニウム箔(正極基材)、リチウムイオン電池廃棄物の周囲を包み込む外装としてのアルミニウムを含む筐体が含まれることがある。具体的には、リチウムイオン電池廃棄物には、正極活物質を構成するLi、Ni、Co及びMnのうちの一種の元素からなる単独金属酸化物および/または、二種以上の元素からなる複合金属酸化物、並びに、Al、Cu、Fe、C等が含まれ得る。
この実施形態では、リチウムイオン電池廃棄物は、少なくとも、Co、Ni及びMnからなる群から選択される少なくとも一種の金属と、Liとを含有する電池正極材成分を含むものとし、場合によってはさらに、Al、Cu、Fe及びCからなる群から選択される少なくとも一種の金属を含む場合がある。
リチウムイオン電池廃棄物は前処理として、たとえば、加熱施設にて所定の温度及び時間で加熱する焙焼処理や、焙焼後にローター回転式もしくは衝撃式の破砕機等を用いる破砕処理、破砕後の粉粒体を所定の目開きの篩で篩分けする篩別処理等が施されたものであってもよい。このような前処理を得ることにより、リチウムイオン電池廃棄物は、アルミニウム箔と正極活物質を結着させているバインダーが分解されるとともに、AlやCu等が除去される他、電池正極材成分が湿式処理の浸出で溶解しやすい形態となる。
(湿式処理)
湿式処理では一般に、上述したリチウムイオン電池廃棄物を、硫酸もしくは塩酸その他の鉱酸などの酸で浸出させる。ここでは、リチウムイオン電池廃棄物に含まれる金属の溶解を促進させるため、過酸化水素水を添加してもよい。それにより、リチウムイオン電池廃棄物中の金属が溶解した浸出後液が得られる。
そして、この浸出後液に対して、中和もしくは硫化または溶媒抽出等を行い、たとえばFe、Al、Cu等を除去した後、溶液中に残るCo、Ni及びMnのうちの少なくとも一種を、それらの各金属に応じた条件の溶媒抽出・逆抽出等で順次に回収する。
(酸性溶液)
酸性溶液は、上記のリチウムイオン電池廃棄物に対して湿式処理を施して得られたものであって、Li及び不純物が溶解したものである。
このような酸性溶液の一例としては、上述した湿式処理で、浸出後液に対して施す複数段階の溶媒抽出もしくは中和等のうち、ニッケルを回収するための溶媒抽出で、ニッケルを抽出した後に得られるNi抽出後液や、当該ニッケルを抽出するとともに逆抽出し、さらに電解採取を行ってニッケルを回収した後に得られるNi電解後液等とすることができる。
その他、酸性溶液として、上記のリチウムイオン電池廃棄物を水等に添加し、主として、そのうちのリチウムを水等に浸出させて得られるLi浸出液を用いることもできる。なおこの場合、湿式処理は、リチウムイオン電池廃棄物中のリチウムを水等に浸出させる処理を意味する。
Ni電解後液のpHは、たとえば−1〜2、一般には0〜1であり、上記のNi抽出後液のpHは、たとえば1〜4、一般には2〜3であり、上記のLi浸出液のpHは、たとえば9〜13、一般には10〜12である。
上述したNi抽出後液やNi電解後液、Li浸出液は、必要に応じて、溶媒抽出によりリチウムを濃縮させた後に用いることができ、一般にこのようなリチウムの濃縮により、たとえばpHが0〜1程度の酸性溶液になる。
酸性溶液に含まれる不純物としては、リチウムイオン電池廃棄物に含まれる成分のうち、湿式処理で分離されずに残留したものを挙げることができる。具体的に図1に示す実施形態では、酸性溶液は、Liとともに、不純物としてNi、Na、Ca、Mg及びSO4を含む。
酸性溶液は、Liイオンを、たとえば2g/L〜20g/L、典型的には5g/L〜12g/Lで含み、Niイオンを、たとえば50g/L〜150g/L、典型的には70g/L〜100g/Lで含むものとすることができる。特に酸性溶液が上記の電解後液である場合に、Niイオンはこのような濃度範囲となることが多い。
また、酸性溶液はさらに、Naイオンを、たとえば30g/L〜70g/L、典型的には40g/L〜60g/Lで含み、Caイオンを、たとえば0.001g/L〜0.1g/L、典型的には0.01g/L〜0.05g/Lで含み、Mgイオンを、たとえば0.01g/L〜10g/L、典型的には0.05g/L〜5g/Lで含み、SO4イオンを、たとえば1g/L〜200g/L、典型的には10g/L〜100g/Lで含むことがある。
なかでも、酸性溶液に含まれ得るMgイオンは、これまでの方法では炭酸リチウムの精製まで除去されずに残って品位の低下を招くので、この実施形態のように後述の中和工程で除去することが好適である。Mgイオンは、より典型的には0.1g/L〜2g/L、さらには0.2g/L〜2g/Lで含まれることがある。
なお図1に示す実施形態にはないが、酸性溶液に含まれ得るイオンとしては、Co、Si、Cl等がある。
(中和工程)
上述したような酸性溶液にアルカリを添加して酸性溶液を中和し、それにより、酸性溶液中のNiイオンやMgイオンを固体として沈殿させる。これを固液分離により分離させて除去する。その結果、NiイオンやMgイオンが除去されてリチウムイオンを含む中和後液が得られる。
中和工程で用いるアルカリとしては、酸性溶液のpHを有効に上昇させることができるものであれば特に問わず、たとえば、NaOH、Ca(OH)2、CaO、CaCO3等を挙げることができる。Ca塩を用いる場合は、酸性溶液に含まれ得るSO4イオンがCa塩によってCaSO4となり、これも固液分離で除去することができる。
Ca塩のなかでも特にCa(OH)2が、反応制御や設備のスケーリング防止の点で好ましい。なお、CaOでは添加時に発熱してしまうため、設備内部にスケールが発生し、反応槽実容積の低下や配管閉塞などの可能性があり、CaCO3では、所定のpHまで上げられないことが懸念される。
但し、Ca塩では中和物量が増えて濾過器が大きくなることがあるので、この観点では、NaOHを用いることが好ましい。NaOHも、SO4イオンを有効に除去することができる。
アルカリの添加量は、酸性溶液に含まれ得るNiイオン、Mgイオン及びフリー酸の中和に必要な量の、1.0倍モル当量〜1.5倍モル当量とすることが好ましい。アルカリの添加量が少なすぎると、NiイオンやMgイオン、フリー酸の一部が沈殿除去されないことが懸念され、この一方で、添加量が多すぎると、単純にコストが増加するとともに、残渣発生量が増えてしまうことにより、濾過性の悪化に繋がるおそれがある。この観点から、アルカリの添加量は、好ましくは1.1倍モル当量〜1.2倍モル当量とする。
このように酸性溶液にアルカリを添加することにより、アルカリの添加後の酸性溶液のpHを12.0〜13.0とすることが好適である。アルカリ添加後の酸性溶液のpHが低すぎる場合は、除去対象成分であるNiやMgの除去が不十分となり、炭酸リチウムの品位を下げる原因となる可能性がある。一方、アルカリ添加後の酸性溶液のpHが高すぎる場合は、液中に不純物として両性金属が含まれていた場合に、再溶解してしまう可能性がある。
ここで、酸性溶液にMgイオンが含まれない場合は、Niイオンを有効に除去するため、アルカリ添加後の酸性溶液のpHを9〜10.5、好ましくは10.0〜10.5とすることができる。
一方、酸性溶液にMgイオンが含まれる場合は、アルカリ添加後の酸性溶液のpHを12〜13とすることにより、Mgも沈殿して、これもNiとともに除去することができる。この観点から、アルカリ添加後の酸性溶液のpHは12.0〜13.0、好ましくは12.0〜12.5とすることがより一層好ましい。
なお、酸性溶液にアルカリを添加した後、酸性溶液を所定の時間にわたって撹拌して、反応を促進させることができる。なお、反応効率改善の観点から、温度を比較的高くし、撹拌は比較的強く行うことが好ましい。
アルカリの添加によりNi、Mgを水酸化物等の所定の化合物として沈殿させた後は、フィルタープレスやシックナー等の公知の装置ないし方法を用いて固液分離を行い、沈殿物と中和後液とに分離することができる。沈殿物にはNi、Mgの化合物が含まれ、この一方で、中和後液はNi、Mgがほぼ除去されており、Liが溶解した状態で存在する。
中和後液中のNi濃度は5mg/L以下、特に1mg/L以下であることが好ましく、またMg濃度は、5mg/L以下、特に1mg/L以下であることが好ましい。この中和工程で、できる限り多くのNi、Mgを除去しておくことが好適である。
(炭酸化工程)
上記の中和工程でニッケルを除去して得られた中和後液に対し、炭酸化工程を行い、中和後液に含まれるLiを炭酸化し、最終的に得られる炭酸リチウムに比して品位が低い粗炭酸リチウムを一先ず得る。
ここでは、中和後液中のLiを炭酸化するため、中和後液に炭酸塩を添加し、又は炭酸ガスを吹き込むことにより、中和後液中のLiイオンを粗炭酸リチウムとして回収する。不純物の増加を防止するとの観点からは、炭酸ガスの吹込みのほうが好ましい。炭酸塩の添加では、不純物成分を添加することになるからである。
中和後液に炭酸塩を添加する場合、この炭酸塩としては、炭酸ナトリウム等を挙げることができる。具体的には、たとえば、中和後液中のLiに対し、Li2SO4+Na2CO3→Li2CO3+Na2SO4の想定反応において、1.0〜2.0倍モル当量、好ましくは1.0〜1.2倍モル当量の炭酸塩を添加することができる。炭酸塩の添加量が少なすぎると、中和後液中のLiを炭酸リチウムとしきれずロスすることが懸念され、この一方で、多すぎると、炭酸リチウムへの硫酸ナトリウムの混入量が増え、後工程での洗浄を強化する必要が生じ、洗浄液へのLiの溶解ロスが増えてしまうおそれがある。
炭酸塩の添加ないし炭酸ガスの吹込み後は、たとえば、液温を50℃〜90℃の範囲内として必要に応じて撹拌し、0.5時間〜2時間、典型的には1時間にわたってこの温度を保持することができる。
(洗浄工程)
洗浄工程では、上記の炭酸化工程で得られた粗炭酸リチウムの洗浄を行う。ここでは、粗炭酸リチウムに含まれる不純物のうち、主としてSO4の少なくとも一部、さらにはNaの少なくとも一部を除去することを目的とする。特にこの段階で、粗炭酸リチウムに含まれるSO4の品位を下げれば下げるほど、後述の溶解工程及び脱炭酸工程を経て最終的に得られる炭酸リチウムのSO4の品位を大きく低減することができるので有効である。
より詳細には、粗炭酸リチウムを、その粗炭酸リチウムの湿重量に対して0.5倍〜2倍、好ましくは1倍〜1.5倍の純水等の洗浄水でリパルプ洗浄することができる。洗浄に用いる純水の量が多すぎる場合は、粗炭酸リチウムの大きい溶解度によるLiのロスが懸念される。一方、純水の量が少なすぎる場合は、SO4を所期したほど除去できないことが考えられる。ここで湿重量とは、炭酸化後に固液分離して回収した炭酸リチウムの未乾燥状態での重量(kg−wet)を意味する。
なおここで、リパルプ洗浄とは、固液分離後のケーキを所定量の水に投入後撹拌しスラリー化させ、再度固液分離操作を実施することを意味する。また、純水とは、少なくともMg、好ましくはさらにNaとCaを含まない水を意味する。
洗浄時の温度は50℃〜90℃とすることが好ましく、また洗浄時間は0.5時間〜1時間とすることが好ましい。温度がこの範囲から外れると、低温側では炭酸リチウムの溶解度が上がり溶解ロスが増え、高温側では水分の揮発による不純物の再濃縮が起こる不都合が考えられ、また時間がこの範囲から外れると、短時間側では水洗不足、長時間側ではコスト増加となる可能性がある。
上述した洗浄操作は複数回にわたって行うことが好適である。洗浄回数を1回とし、上記の湿重量に対する純水の量を増やした場合、粗炭酸リチウムの大きな溶解度の故に、所定のSO4品位まで低減する際の、洗浄水へのLiのロスが大きくなるからである。この観点から、洗浄回数は、好ましくは2回〜3回とし、特に好ましくは2回とする。回数が多すぎても洗浄水へのLiの溶解ロスが増えることとなる。
(溶解工程)
洗浄工程を経た粗炭酸リチウムに対しては、粗炭酸リチウムを炭酸イオンの供給下で液中に溶解させる溶解工程を行う。
より詳細には、たとえば、はじめに粗炭酸リチウムを純水等の液体でリパルプする。そして、その液体に炭酸ガスの吹込み又は炭酸塩の添加により炭酸イオンを供給して、液中に炭酸を溶解させる。これにより、Li2CO3+H2CO3→2LiHCO3の反応により、粗炭酸リチウムが液中に溶解し、炭酸水素リチウム溶液としてのLi溶解液が得られる。
ここで、粗炭酸リチウムをリパルプする際には、25℃で前記純水に前記粗炭酸リチウムの全量が溶解したと仮定した場合にLi濃度が7g/L〜9g/Lとなる量の純水を用いることが好ましい。このLi濃度は、炭酸水素リチウムとしての溶解度に近い範囲であり、温度により変化することから、洗浄時の温度に合わせて当該範囲内で適宜調整することが望ましい。さらに好ましくは、25℃で前記純水に前記粗炭酸リチウムの全量が溶解したと仮定した場合にLi濃度が8g/L〜9g/Lとなる量の純水を用いる。
またここで、リパルプ洗浄後に当該純水に炭酸ガスを吹き込む場合は、上記の想定反応において1倍モル当量〜3倍モル当量、特に1.5倍モル当量〜2.3倍モル当量の炭酸ガスを吹き込むことが好適である。炭酸ガスが多すぎると、除去対象成分であるCaの溶解が起こる懸念があり、また少なすぎると、炭酸リチウムの溶解が不十分となり、回収対象成分であるリチウムのロスとなることが考えられる。
但し、上記の量の炭酸ガスの吹込みが完了する前であっても、未溶解残渣が少量残る時点(pH7.6〜7.9)で吹込みを停止することができる。これにより、Caを残渣として残して分離することが可能になる。ここでは、炭酸カルシウム及び炭酸水素カルシウムの溶解度に比して、硫酸カルシウムの溶解度が十分に小さいという性質を利用している。
(脱炭酸工程)
溶解工程の後、そこで得られたLi溶解液を加熱して炭酸を脱離させ、Li溶解液中のLiイオンを炭酸リチウムとして析出させる。
ここでは、Li溶解液を、好ましくは50℃〜90℃の温度に加熱して濃縮し、Li溶解液から炭酸を炭酸ガスとして脱離させることができる。炭酸水素リチウムは温度の上昇に伴い、溶解度が低下する。脱炭酸工程では、炭酸水素リチウムと炭酸リチウムの溶解度差を利用して、加熱により、炭酸水素リチウムの生成によってLi溶解液に十分に溶解しているLiを、炭酸リチウムとして効果的に晶析させることができる。
Li溶解液の加熱温度が50℃未満では、炭酸が有効に脱離しないことが懸念される。一方、当該加熱温度が90℃を超えると、沸騰による不具合が生じる可能性があるので、90℃を上限とすることとができる。この観点より、リチウム溶解液の加熱温度は、70℃〜80℃とすることがより一層好ましい。
なおこの際に、体積比で3倍程度に加熱濃縮することもできるが、蒸発乾固するまで加熱濃縮しても、不純物品位に大きな影響を及ぼすことなしに、Liの回収率を向上させることができる。
脱炭酸工程により、比較的高い品位の炭酸リチウムを得ることができる。
(洗浄工程)
脱炭酸工程の後、炭酸リチウムの不純物品位その他の条件によっては、炭酸リチウムを洗浄する洗浄工程を行ってもよい。但し、脱炭酸工程後のこの洗浄工程は省略することも可能である。
この洗浄工程は、溶解工程前の洗浄工程と同様の条件及び手法で実施することができる。それにより、炭酸リチウムに含まれ得る付着水由来の不純物、たとえばSO4、さらにはNaを除去できる場合がある。この洗浄工程で洗浄水の量を増やしても可溶成分の不純物品位が改善されないことがあり、この場合、そのような不純物は脱炭酸工程の段階で結晶中に巻き込まれている可能性がある。
脱炭酸工程の加熱時の濃縮比が大きい場合は、この洗浄工程を行うことが、不純物の更なる除去の観点から好ましい。
(炭酸リチウム)
以上より得られる炭酸リチウムは、その炭酸リチウム品位(純度)が、好ましくは99.2質量%以上、より好ましくは99.5質量%以上であることが好ましい。
特に、上述した製造方法で製造することにより、炭酸リチウム中のナトリウムの含有量を100質量ppm以下とすることができる。ナトリウムは、たとえば、当該炭酸リチウムをリチウムイオン電池の製造に用いる場合にリチウムイオンの動きを妨害することがあるので、このようにナトリウムを低濃度にできることは有効である。炭酸リチウムのナトリウム含有量は、さらには80質量ppm以下、50質量ppm以下とすることができる。
また上記のようにリチウムイオン電池廃棄物を原料とする製造方法によれば、炭酸リチウムの塩素含有量を、10質量ppm以下とすることができる。塩素は、リチウムイオン電池中のリチウムの化合物と化合物化するとともに吸湿性を有することから、塩素の含有量も少ないほうが好ましい。一般に炭酸リチウムは海水から製造されることが多いところ、海水から製造した炭酸リチウムは塩素を上述したほど低下させることが困難である。
なお、上述したナトリウムや塩素の含有量、品位は、自動試料燃焼装置イオンクロマトグラフにより測定する。
また、この炭酸リチウムは、タップ密度が0.75〜1g/cm3、嵩密度が0.35〜0.4であることが好ましい。タップ密度はJIS Z2512により測定し、嵩密度はJIS Z8807により測定する。
このような炭酸リチウムは、様々な用途に用いることができるが、とりわけリチウムイオン電池の製造に有効に用いることができる。
次に、この発明の炭酸リチウムの製造方法を試験的に実施したので、以下に説明する。但し、ここでの説明は単なる例示を目的としたものであり、それに限定されることを意図するものではない。
表1に示す組成を有する3種類の原料1〜3の酸性溶液をそれぞれ用いて、以下の各工程を行った。この酸性溶液は、Co、Ni、Mn及びLiを含有する電池正極材成分を含むリチウムイオン電池廃棄物を硫酸で浸出させ、その浸出後液から所定の金属を除去した後に、Mn、Co、Niをそれぞれ複数段階の溶媒抽出で順次に回収して得られたものであり、液中にLiならびに、不純物としてのNi、Na、Ca、Mg及びSO4が溶解した状態で残っていた。
Figure 2019153562
(中和)
上記の酸性溶液にNaOHを添加して酸性溶液のpHを12まで上昇させた。それにより、Ni及びMgがほぼ全量沈殿し、固液分離によりそれらを除去することができた。中和後液の組成を表2に示す。
なお参考までに、NaOH及びCa(OH)2のそれぞれを用いて中和した場合のpHとNi及びMgの溶解度との関係を図2に示す。図2より、pHを12まで上昇させると、Ni及びMgのいずれもが十分に析出することが解かる。
Figure 2019153562
(炭酸化)
上記の中和後液中のLiに対し、Li2SO4+Na2CO3→Li2CO3+Na2SO4の想定反応において1.2倍モル当量のNa2CO3を添加し、50℃にて1.5時間にわたって撹拌して保持した。これによりLiを粗炭酸リチウムとして一旦回収した。
(洗浄)
上記の粗炭酸リチウムの湿重量に対して1倍の純水にて、当該粗炭酸リチウムを60℃にて0.5時間にわたってリパルプ洗浄した。この洗浄操作は2回行った。それにより、表3に示す品位の洗浄後粗炭酸リチウムが得られた。
Figure 2019153562
なおここで、この洗浄の条件の違いが、精製(後述の溶解及び脱炭酸)の前後のSO4品位及び洗浄時のLiロス率に与える影響を確認した。粗炭酸リチウムの湿重量に対して1倍の純水で2回の洗浄を行った場合は、精製前後のSO4品位が5600ppmから210ppmに低減され、洗浄時のLiロス率は5%であった。一方、粗炭酸リチウムの湿重量に対して5倍の純水で1回の洗浄を行った場合は、精製前後のSO4品位が29000ppmから600ppmに低減され、洗浄時のLiロス率は15%であった。このことから、洗浄水の量を増やすと、精製前後のSO4品位がそれほど低減されないだけでなく、Liロス率が高くなることが解かる。
また、精製前(当該洗浄後)の炭酸リチウム中のSO4品位と、精製後の炭酸リチウム中のSO4品位との関係を、図3にグラフで示す。このグラフより、精製前にSO4品位を下げれば下げるほど、精製後のSO4品位を低減できることが解かる。
(溶解)
洗浄後の粗炭酸リチウムを、それが全量溶解した際のLi濃度が9g/L(at25℃)となるように純水でリパルプ洗浄し、リパルプ洗浄後に炭酸ガスを、Li2CO3+H2CO3→2LiHCO3の想定反応において1.2倍モル当量で吹き込んで粗炭酸リチウムを再度溶解させた。この際に、所定量の吹込み前であって未溶解残渣が少量残る時点で炭酸ガスの吹込みを停止した。それにより、Caを残渣として残して分離することができた。
(脱炭酸)
溶解後の濾液(Li溶解液)を70℃で加熱して炭酸ガスを脱離させ、炭酸水素リチウムと炭酸リチウムの溶解度差を利用して再晶析させた。加熱温度は50℃以上とした。それにより炭酸リチウムを得た。
(洗浄)
脱炭酸後、炭酸リチウムを、溶解前の洗浄と同様の条件にて洗浄した。その結果、表4に示す品位の炭酸リチウムが得られた。
表4より、いずれも原料1〜3でも最終的に、Niは10質量ppm以下、Naは100質量ppm以下、Caは100質量ppm以下、Mgは10質量ppm以下、SO4は600質量ppm以下にまで低減されたことが解かる。なかでもSO4は、原料1及び3では300質量ppm以下であった。なお、表4には示していないが、塩素の含有量は、いずれの原料1〜3でも10質量ppm以下となった。
この脱炭酸後の洗浄で、洗浄水の量を変化させた場合の炭酸リチウム中のSO4品位の変化を、図4にグラフで示す。図4より、洗浄水の量を増やしてもSO4品位は大きく変化しなかったことが解かる。これにより、この炭酸リチウムでは、SO4が脱炭酸の段階で結晶中に巻き込まれたことにより、洗浄で除去されなかったと推測される。
Figure 2019153562
上述したところから、この炭酸リチウムの製造方法によれば、不純物品位が比較的低い高純度の炭酸リチウムが得られることが解かる。

Claims (12)

  1. Co、Ni及びMnからなる群から選択される少なくとも一種の金属とLiとを含有する電池正極材成分を含むリチウムイオン電池廃棄物に対し、湿式処理を施すことにより、前記リチウムイオン電池廃棄物から前記電池正極材成分の前記金属の少なくとも一種を分離させ、それにより得られるLi及び不純物が溶解した酸性溶液から、不純物を除去して、炭酸リチウムを製造する方法であって、
    前記酸性溶液を中和する中和工程と、前記中和工程で得られる中和後液中のLiを炭酸化する炭酸化工程と、前記炭酸化工程で得られる粗炭酸リチウムを洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程の後、前記粗炭酸リチウムを炭酸イオンの供給下で液中に溶解させる溶解工程と、前記溶解工程で得られるLi溶解液を加熱して、炭酸を脱離させる脱炭酸工程とを含む、炭酸リチウムの製造方法。
  2. 前記酸性溶液がMgイオンを含み、
    前記中和工程で、前記酸性溶液のpHを12.0〜13.0に上昇させる、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
  3. 前記酸性溶液がMgイオンを含まず、
    前記中和工程で、前記酸性溶液のpHを10.0〜10.5に上昇させる、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
  4. 前記洗浄工程で、前記粗炭酸リチウムの湿重量に対して0.5倍〜2倍の純水で、前記粗炭酸リチウムをリパルプ洗浄する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭酸リチウムの製造方法。
  5. 前記洗浄工程で、前記リパルプ洗浄を複数回にわたって繰り返す、請求項4に記載の炭酸リチウムの製造方法。
  6. 前記溶解工程で、前記粗炭酸リチウムを純水でリパルプ洗浄し、前記純水に炭酸イオンを供給して、前記粗炭酸リチウムを溶解させる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭酸リチウムの製造方法。
  7. 前記溶解工程で、25℃で前記純水に前記粗炭酸リチウムの全量が溶解したと仮定した場合にLi濃度が7g/L〜9g/Lとなる量の前記純水を用いる、請求項6に記載の炭酸リチウムの製造方法。
  8. リチウムイオン電池の製造に用いる炭酸リチウムを製造する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の炭酸リチウムの製造方法。
  9. ナトリウムの含有量が100質量ppm以下である炭酸リチウム。
  10. 塩素の含有量が10質量ppm以下である請求項9に記載の炭酸リチウム。
  11. 純度が99.2質量%以上である請求項9または10に記載の炭酸リチウム。
  12. リチウムイオン電池に用いる請求項9〜11のいずれか一項に記載の炭酸リチウム。
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