JP6448684B2 - リチウム回収方法 - Google Patents

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Description

この発明は、少なくともリチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、ニッケルを除去してリチウムを回収する方法に関するものであり、特に、回収に要するコストの低減に資する技術を提案するものである。
たとえば近年は、製品寿命等の理由で廃棄されるリチウムイオン電池スクラップから、そこに含まれるニッケルやコバルト等の有価金属を湿式処理等により回収することが、資源の有効活用の観点から広く検討されている。
このような有価金属の回収では具体的には、はじめに、リチウムイオン電池スクラップを焙焼して有害な電解液を除去し、その後に破砕、篩別を順に行い、次いで、篩別の篩下に得られる粉末状の電池粉を浸出液に添加して浸出し、そこに含まれ得るリチウム、ニッケル、コバルト、マンガン、銅、アルミニウム等を液中に溶解させる。
そしてその後、浸出後液に溶解している各金属元素を分離させて回収する。ここでは、浸出後液に浸出しているそれぞれの金属を分離させるため、浸出後液に対し、分離させる金属に応じた複数段階の溶媒抽出もしくは中和等を順次に施し、さらには、各段階で得られたそれぞれの溶液に対して、逆抽出、電解、炭酸化その他の処理を施す。
ところで、たとえば、上述したようなリチウムイオン電池スクラップから金属を回収する方法等では、その途中のニッケル回収のための溶媒抽出及び逆抽出後の電解で得られる電解後液等の、リチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、リチウムを回収することが求められることがある。
これに関連する技術として特許文献1では、リチウムイオンを含む水溶液から、溶媒抽出によりリチウムイオンを抽出した後、逆抽出を繰り返し行い、それにより得られた高濃度リチウムイオン水溶液を炭酸塩と混合することにより、炭酸リチウムを回収することが記載されている。
また特許文献2では、少なくともリチウム、ニッケルを含む溶液から、溶媒抽出によりニッケルとリチウムを共抽出し、その後、リチウムのみを逆抽出して得られるリチウム溶液を炭酸化し、リチウムを回収することが記載されている。
特許第4581553号公報 特許第5014394号公報
上述した特許文献1及び2のいずれに記載された手法でも、リチウムを分離させるために溶媒抽出を行うこととしており、これに起因してコストの増大を招くという問題がある。
また、特許文献1、2に記載の手法では、酸性溶液に含まれ得る不純物の種類や濃度によっては、リチウムを効果的に分離できないことがある。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題に対処することを課題とするものであり、その目的は、リチウムの回収に要するコストを大きく増大させることなしに、リチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、リチウムを有効に回収することのできるリチウム回収方法を提供することにある。
発明者は、上述した電解後液のように、リチウムイオンが比較的少なく、かつニッケルイオンが比較的多い酸性溶液から、リチウムを有効に回収する方法について鋭意検討した結果、当該酸性溶液にカルシウム塩を添加して、酸性溶液を中和することにより、ニッケルを所定の化合物として沈殿させ、これを有効に除去できることを見出した。また、酸性溶液に硫酸イオンが含まれる場合、カルシウム塩の添加により硫酸カルシウムが生成され、これもニッケルとともに沈殿させることができるとの知見を得た。
このような知見に基づき、この発明のリチウム回収方法は、少なくともリチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、ニッケルを除去してリチウムを回収する方法であって、前記酸性溶液にカルシウム塩を添加して該酸性溶液を中和して、ニッケルを沈殿させ、その後、固液分離によりニッケルを除去した中和後液を得る中和工程を有し、
前記酸性溶液が、リチウムイオン電池スクラップを酸性浸出液に浸出させて得られる浸出後液から、溶媒抽出によりニッケルを抽出するとともに逆抽出し、さらに電解採取を行ってニッケルを回収した後の電解後液であるものである。
この発明のリチウム回収方法では、前記酸性溶液が、リチウムイオンを2g/L〜20g/Lで含み、ニッケルイオンを50g/L〜150g/Lで含むことが好ましい
この発明のリチウム回収方法では、中和工程で、ニッケルを除去するとの観点からは、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを9〜13とすることが好ましい。
ここで、前記酸性溶液がマグネシウムイオンを含まない場合は、中和工程で、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを9〜10とすることができる。
あるいは、前記酸性溶液がマグネシウムイオンをさらに含む場合は、中和工程で、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを12〜13とし、マグネシウムをニッケルとともに沈殿させ、固液分離によりマグネシウムをニッケルとともに除去することが好ましい。
そしたまた、この発明のリチウム回収方法では、前記酸性溶液が硫酸イオンをさらに含む場合、中和工程で、カルシウム塩の添加により、前記硫酸イオンを硫酸カルシウムとして沈殿させ、固液分離により当該硫酸カルシウムをニッケルとともに除去することが好適である。
この発明のリチウム回収方法は、中和工程の後、中和後液中のリチウムイオンを、炭酸塩の添加および/または炭酸ガスの吹込みにより炭酸化して、炭酸リチウムを得るリチウム炭酸化工程をさらに有するものとすることができる。
この場合においては、Li炭酸化工程が、中和後液に炭酸塩を添加して粗炭酸リチウムを得た後、粗炭酸リチウムをリパルプし、炭酸ガスを吹き込んで、精製炭酸リチウムを得る炭酸リチウム精製過程を含むことができる。
この発明のリチウム回収方法によれば、酸性溶液にカルシウム塩を添加して該酸性溶液を中和して、ニッケルを沈殿させ、その後、固液分離によりニッケルを除去した中和後液を得ることにより、溶媒抽出による場合に比して、コストの増大を抑制しつつ、リチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、リチウムを有効に回収することができる。
この発明の一の実施形態のリチウム回収方法の工程を示すフロー図である。 図1に続く工程を示すフロー図である。
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
この発明の一の実施形態のリチウム回収方法は、少なくともリチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、ニッケルを除去してリチウムを回収する方法であって、図1に例示するように、酸性溶液にカルシウム塩を添加して該酸性溶液を中和して、ニッケルを沈殿させ、その後、固液分離によりニッケルを除去した中和後液を得る中和工程を有する。
(酸性溶液)
酸性溶液は、少なくともリチウムイオン及びニッケルイオンを含むものであれば、どのようなものであっても、この発明を適用することができる。
酸性溶液の一例としては、リチウムイオン電池スクラップに対して焙焼、破砕、篩別等を順次に行った後に得られる電池粉を、硫酸もしくは塩酸その他の鉱酸等の酸性浸出液に浸出させ、その浸出後液に溶解している金属を回収する際に得られる酸性溶液とすることができる。より詳細には、浸出後液に対して施す複数段階の溶媒抽出もしくは中和等のうち、ニッケルを回収するための溶媒抽出でニッケルを抽出するとともに逆抽出し、さらに電解採取を行ってニッケルを回収した後に得られる電解後液には、リチウムイオン及びニッケルイオンが含まれることがあり、この電解後液を上記の酸性溶液とすることができる。
このような酸性溶液は、リチウムイオンを、たとえば2g/L〜20g/L、典型的には5g/L〜12g/Lで含み、ニッケルイオンを、たとえば50g/L〜150g/L、典型的には70g/L〜100g/Lで含むものとすることができる。特に酸性溶液が上記の電解後液である場合に、ニッケルイオンはこのような濃度範囲となることが多い。
また、酸性溶液はさらに、硫酸イオンを、たとえば1g/L〜200g/L、典型的には10g/L〜100g/Lで含むことがある。
その他、酸性溶液に含まれ得る物質としては、ナトリウム、コバルト、マグネシウム、珪素、塩化物イオン等がある。
なかでも、酸性溶液にはマグネシウムイオンが、0.01g/L〜10g/L、典型的には0.05g/L〜5g/Lで含まれることがあり、このようなマグネシウムは、従来の方法では炭酸リチウムの精製まで除去されずに残って品位の低下を招くので、後述するように、この発明を適用して中和工程で除去することが好適である。マグネシウムイオンは、より典型的には0.1g/L〜2g/L、さらには0.2g/L〜2g/Lで含まれることがある。
後述する中和工程を経る前の酸性溶液のpHは、たとえば−1〜2、一般には0〜1である。
(中和工程)
上述したような酸性溶液に対し、従来は溶媒抽出を行うことによりリチウムを回収していたが、このようなリチウムの回収のための溶媒抽出は高コストであり、全体としての処理コストを増大させる。また、酸性溶液に、たとえばNa等の不純物が、40g/L以上といったある程度高濃度で含まれる場合、Na塩の析出や分相不良等の理由により溶媒抽出を行うことが困難となる。
それ故に、この実施形態では、上記の溶媒抽出を行わず、酸性溶液にカルシウム塩を添加して酸性溶液を中和し、それにより、酸性溶液中のニッケルイオンを固体として沈殿させ、これを固液分離により分離させて除去する。その結果、ニッケルイオンが除去されてリチウムイオンを含む中和後液が得られる。
それにより、溶媒抽出を用いる従来の手法に比して、処理に要するコストの増大を抑制することができる。
また、酸性溶液に硫酸イオンが含まれる場合、酸性溶液に添加したカルシウム塩によって、硫酸イオンが硫酸カルシウムとなり、これも固液分離で除去することができるという利点もある。
なお、通常は中和に一般に用いられている水酸化ナトリウム等のナトリウム塩が考えられるが、ナトリウム塩を用いると、Naが飽和して析出するため、ろ過不良や品質の悪化に繋がるといった問題がある。この発明では、カルシウム塩を用いることから、そのような問題は生じない。
酸性溶液に添加するカルシウム塩としては、所期したpHまで上げることのできるものであれば特に問わず、たとえば、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム等を挙げることができるが、なかでも、水酸化カルシウムを添加することが反応制御や設備のスケーリング防止の点で好ましい。なお、酸化カルシウムでは添加時に発熱してしまうため、設備内部にスケールが発生し、反応槽実容積の低下や配管閉塞などの可能性があり、炭酸カルシウムでは、所定のpHまで上げられないことが懸念される。
カルシウム塩の添加量は、酸性溶液中のニッケルイオン及びフリー酸の中和に必要な量の、1.0倍モル当量〜1.5倍モル当量とすることが好ましい。カルシウム塩の添加量が少なすぎると、ニッケルイオンやフリー酸の一部が沈殿除去されないことが懸念され、この一方で、添加量が多すぎると、単純なコスト増加と共に、残渣発生量が増えてしまうことにより、濾過性の悪化に繋がるおそれがある。この観点から、カルシウム塩の添加量は、好ましくは1.1倍モル当量〜1.2倍モル当量とする。
このように酸性溶液にカルシウム塩を添加することにより、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを9〜13とすることが好適である。カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHが低すぎる場合は、除去対象成分であるニッケルの除去が不十分となり、炭酸リチウムの品位を下げる原因となる可能性がある。一方、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHが高すぎる場合は、液中に不純物として両性金属が含まれていた場合に、再溶解してしまう可能性がある。
ここで、酸性溶液にマグネシウムイオンが含まれない場合は、ニッケルを有効に除去するため、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを9〜10とすることができる。
一方、酸性溶液にマグネシウムイオンが含まれる場合は、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを12〜13とすることにより、マグネシウムも沈殿して、これもニッケルとともに除去することができる。この観点から、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHは、12.0〜12.5とすることがより一層好ましい。
なお、酸性溶液にカルシウム塩を添加した後、酸性溶液を所定の時間にわたって撹拌して、反応を促進させることができる。なお、反応効率改善の観点から、温度を比較的高くし、撹拌は比較的強く行うことが好ましい。
カルシウム塩の添加によりニッケルを水酸化物等の所定の化合物として沈殿させた後は、フィルタープレスやシックナー等の公知の装置ないし方法を用いて固液分離を行い、沈殿物と中和後液とに分離することができる。沈殿物にはニッケルの化合物が含まれ、この一方で、中和後液はニッケルがほぼ除去されており、リチウムが溶解した状態で存在する。
中和後液中のニッケル濃度は5mg/L以下、特に1mg/L以下であることが好ましい。
(リチウム炭酸化工程)
上記の中和工程でニッケルを除去して得られた中和後液に対しては、それに含まれるリチウムを回収するため、リチウム炭酸化工程を行うことができる。ここでは、中和後液に炭酸塩を添加し、又は炭酸ガスを吹き込むことにより、中和後液中のリチウムイオンを炭酸リチウムとして回収する。
炭酸塩の添加ないし炭酸ガスの吹込み後は、たとえば、液温を50℃〜90℃の範囲内として、必要に応じて撹拌して所定の時間を保持する。
中和後液に添加する炭酸塩としては、炭酸ナトリウム等を挙げることができる。
炭酸塩の添加量は、たとえば1.0〜2.0倍モル当量、好ましくは1.0〜1.2倍モル当量とすることができる。
このようにして得られた炭酸リチウムが、リチウム品位が目標とする品位より低い粗炭酸化リチウムであった場合、高品位の炭酸リチウムを精製するため、炭酸リチウム精製過程を行うことができる。
なおここで、炭酸リチウムの目標とするリチウム品位は、たとえば16%以上、好ましくは17%以上とすることができる。
炭酸リチウム精製過程は具体的には、図2に示すように、中和後液への炭酸塩の添加等により得られた粗炭酸リチウムに対してリパルプ洗浄を行うとともに、そこに炭酸ガスを吹き込んで、液中に炭酸を溶解させ、次いで、固液分離により、炭酸水素リチウム液と、カルシウムやマグネシウムなどを分離させる。その後、脱酸・濃縮を行った後、固液分離により、精製炭酸リチウムと濾液とに分離させる。この精製炭酸リチウム中のナトリウム等の溶解性の不純物品位が高い場合は、さらに洗浄を行うことができる。
次に、この発明のリチウム回収方法を試験的に実施し、その効果を確認したので以下に説明する。但し、ここでの説明は単なる例示を目的としたものであり、それに限定されることを意図するものではない。
(Ca塩添加による脱Ni)
表1に示す組成の酸性溶液(Ni電解後液)で、Niを水酸化物とするとともに硫酸根を石膏として分離するため、水酸化Caを添加し、室温にて6〜24時間の撹拌保持後に濾過を行い、表2に示す組成の中和後液を得た。ここで、水酸化Caの添加量は、液中のNiとフリー酸を中和するのに必要な量の1.1倍モル当量とした。
Figure 0006448684
Figure 0006448684
表1及び2に示すところから、液中のニッケル濃度は中和後に十分に低下しており、ニッケルを有効に除去できたことが解かる。なお中和により、硫酸イオン濃度もある程度低下したことが解かる。
(炭酸塩によるLi炭酸化)
中和後液中のLiに対し、Li2SO4 + Na2CO3 → Li2CO3 + Na2SO4の想定反応において1倍モル当量の炭酸Naを、60℃に加熱した中和後液に添加した後、90℃に昇温して1時間撹拌して保持した。その後、濾過を行い、残渣側に粗炭酸リチウムを得た。
(炭酸ガス溶解による炭酸Li精製)
上記の粗炭酸リチウムに対してリパルプを行い、Li2CO3 + CO2 + H2O → 2LiHCO3の想定反応において2倍モル当量相当の炭酸ガスを、室温にて2時間かけて撹拌しながら吹込み、その後、濾過を行って液側に、表3に示す組成のLi濃縮液(炭酸水素Li溶液)を得た。その後、Li濃縮液中の溶解炭酸ガスを、70℃以上で加熱濃縮することで脱炭酸し、精製された炭酸Liを析出させた。
Figure 0006448684
以上より、この発明によれば、コストが嵩む溶媒抽出を行うことなしに、リチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、リチウムを有効に回収できることが解かった。

Claims (8)

  1. 少なくともリチウムイオン及びニッケルイオンを含む酸性溶液から、ニッケルを除去してリチウムを回収する方法であって、前記酸性溶液にカルシウム塩を添加して該酸性溶液を中和して、ニッケルを沈殿させ、その後、固液分離によりニッケルを除去した中和後液を得る中和工程を有し、
    前記酸性溶液が、リチウムイオン電池スクラップを酸性浸出液に浸出させて得られる浸出後液から、溶媒抽出によりニッケルを抽出するとともに逆抽出し、さらに電解採取を行ってニッケルを回収した後の電解後液であるリチウム回収方法。
  2. 前記酸性溶液が、リチウムイオンを2g/L〜20g/Lで含み、ニッケルイオンを50g/L〜150g/Lで含む請求項1に記載のリチウム回収方法。
  3. 中和工程で、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを9〜13とする請求項1又は2のいずれか一項に記載のリチウム回収方法。
  4. 前記酸性溶液がマグネシウムイオンを含まず、
    中和工程で、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを9〜10とする請求項に記載のリチウム回収方法。
  5. 前記酸性溶液がマグネシウムイオンをさらに含み、
    中和工程で、カルシウム塩の添加後の酸性溶液のpHを12〜13とし、マグネシウムをニッケルとともに沈殿させ、固液分離によりマグネシウムをニッケルとともに除去する請求項に記載のリチウム回収方法。
  6. 前記酸性溶液が硫酸イオンをさらに含み、
    中和工程で、カルシウム塩の添加により、前記硫酸イオンを硫酸カルシウムとして沈殿させ、固液分離により当該硫酸カルシウムをニッケルとともに除去する請求項1〜のいずれか一項に記載のリチウム回収方法。
  7. 中和工程の後、中和後液中のリチウムイオンを、炭酸塩の添加および/または炭酸ガスの吹込みにより炭酸化して、炭酸リチウムを得るリチウム炭酸化工程をさらに有する請求項1〜のいずれか一項に記載のリチウム回収方法。
  8. Li炭酸化工程が、中和後液に炭酸塩を添加して粗炭酸リチウムを得た後、粗炭酸リチウムをリパルプし、炭酸ガスを吹き込んで、精製炭酸リチウムを得る炭酸リチウム精製過程を含む請求項に記載のリチウム回収方法。
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