JP2019152155A - 内燃機関のオイルパン構造 - Google Patents

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憲二 西田
大森 謙一
Kenichi Omori
謙一 大森
真也 安達
Shinya Adachi
真也 安達
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Abstract

【課題】オイルパンの補強効果を高めつつオイルパン内外面の熱伝導性が高められ、内部オイルの冷却性をより高めることができる内燃機関のオイルパン構造を提供する。【解決手段】オイルパン37の内部を仕切り壁80により、複数の部屋38、39に区画した内燃機関のオイルパン構造において、オイルパン37の底面の内面側から外面側に連続する冷却フィン100を設けた。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関のオイルパン構造に関する。
従来、オイルパンの内部を複数の槽に区画することが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、オイルパンケースの内側に、凹部を備えたオイルパンセパレータを配置して、外側の主室と内側の副室に区画している。特許文献1に記載のオイルパンでは底面に冷却フィンが設けられている。
特開2006−77696号公報
特許文献1では、オイルパンの底部を介して、底部から下方に突出する冷却フィンにより、オイルパン内部のオイルの冷却を行っているが、さらなるオイルパンの冷却向上が望まれている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、オイルパンの補強効果を高めつつオイルパン内外面の熱伝導性が高められ、内部オイルの冷却性をより高めることができる内燃機関のオイルパン構造を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関のオイルパン構造は、オイルパン(37)の内部を仕切り壁(80)により、複数の部屋(38、39)に区画した内燃機関のオイルパン構造において、オイルパン(37)の底面の内面側から外面側に連続する冷却フィン(100)を設けたことを特徴とする。
上記発明において、前記オイルパン(37)は鞍乗り型車両用内燃機関に備えられ、前記冷却フィン(100)は、オイルパン(37)の車体前側となる側面部(37C)と、底面部(37A)とに設けられていても良い。
また、上記発明において、前記オイルパン(37)の内部は、前記仕切り壁(80)により前側室(38)と後側室(39)とに区画され、前記後側室(39)にエンジン(10)内部へオイルを供給するオイルポンプ(90)の吸い込み部(90a)と、エンジン(10)内部からのオイルが戻るオイル戻り部(86)とが形成されても良い。
また、上記発明において、前記仕切り壁(80)には一対のオイルの循環通路(81a、81b)が形成され、一方の通路(81a)にオイル温度に応じて通路(81a)を開閉するサーモ弁(105)が設けられても良い。
また、上記発明において、前記一方の通路(81a)の開口部は前記冷却フィン(100)間に設けられても良い。
また、上記発明において、前記仕切り壁(80)の他方の通路(81b)の開口部には、前記後側室(39)から前記前側室(38)への一方向に開閉する開閉弁(106)が設けられても良い。
また、上記発明において、前記後側室(39)に設けられた前記オイルポンプ(90)の吸い込み部(90a)は前記サーモ弁(105)の近傍に設けられ、前記吸い込み部(90a)を挟んで前記サーモ弁(105)とは反対側に覆い壁(107)が設けられても良い。
また、上記発明において、前記オイルパン(37)の左右一方の底部(37B)は他方に対して上方となって排気管配置スペース(79)となっていると共に、前記オイルパン(37)の排気管配置スペース(79)側の前記仕切り壁(80)に、前記開閉弁(106)が配置されても良い。
本発明に係る内燃機関のオイルパン構造は、オイルパンの内部を仕切り壁により、複数の部屋に区画した内燃機関のオイルパン構造において、オイルパンの底面の内面側から外面側に連続する冷却フィンを設けた。この構成によれば、オイルパンの補強効果を高めつつオイルパン内外面の熱伝導性が高められ、内部オイルの冷却性をより高めることができる。
上記発明において、前記オイルパンは鞍乗り型車両用内燃機関に備えられ、前記冷却フィンは、オイルパンの車体前側となる側面部と、底面部とに設けられていても良い。この構成によれば、走行風を利用してより冷却効果を高めることができる。
また、上記発明において、前記オイルパンの内部は、前記仕切り壁により前側室と後側室とに区画され、前記後側室にエンジン内部へオイルを供給するオイルポンプの吸い込み部と、エンジン内部からのオイルが戻るオイル戻り部とが形成されても良い。この構成によれば、エンジン始動時の保温が必要なエンジンオイルに対して、暖機直後の走行開始に伴うオイル冷却の影響を受け難くすることにより、エンジンの暖機性能を早めることができる。
また、上記発明において、前記仕切り壁には一対のオイルの循環通路が形成され、一方の通路にオイル温度に応じて通路を開閉するサーモ弁が設けられても良い。この構成によれば、走行風により冷却効果を高めた前側室と、保温効果のある後側室とのオイルの循環を制御してオイルによるエンジン冷却性をより高めることができる。
また、上記発明において、前記一方の通路の開口部は前記冷却フィン間に設けられても良い。この構成によれば、開口部をフィンに邪魔されることなく広く底面部まで拡大できてオイルの抜け性を向上できると共に、サーモ部へのオイルの流れを整流してサーモの開閉動作を安定させることができる。
また、上記発明において、前記仕切り壁の他方の通路の開口部には、前記後側室から前記前側室への一方向に開閉する開閉弁が設けられても良い。この構成によれば、低温時に、サーモ弁の設けられた一方の通路が閉じた状態で、オイルの前側室と後側室と間の循環を制限でき、暖機性能を向上できる。
また、上記発明において、前記後側室に設けられた前記オイルポンプの吸い込み部は前記サーモ弁の近傍に設けられ、前記吸い込み部を挟んで前記サーモ弁とは反対側に覆い壁が設けられても良い。この構成によれば、暖機後のオイルポンプが、前側室からの冷却されたオイルの吸込み量を稼ぐことができてエンジンの冷却性能を向上できる。
また、上記発明において、前記オイルパンの左右一方の底部は他方に対して上方となって排気管配置スペースとなっていると共に、前記オイルパンの排気管配置スペース側の前記仕切り壁に、前記開閉弁が配置されても良い。この構成によれば、排気管の輻射熱の影響を受け易い側の後側室のオイルは、開閉弁の開閉方向に吸引され易く、前側室に流入して冷却され循環する構造であり、鞍乗り型車両のエンジンの冷却性を向上できる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の右側面図である。 エンジンの縦断面を右方から見た図である。 エンジンの右端部の縦断面を右方から見た図である。 図3のIV−IV線断面図である。 オイルパンの底面図である。 オイルパンの平面図である。 下部仕切り壁の概要説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の右側面図である。なお、図1では、左右一対で設けられるものは、右側のものだけが図示されている。
自動二輪車1は、車体フレームFにパワーユニットとしてのエンジン10が支持され、前輪2を支持するフロントフォーク11が車体フレームFの前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム12が車体フレームFの後部側に設けられた車両である。自動二輪車1は、乗員が跨るようにして着座するシート13が車体フレームFの後部の上方に設けられた鞍乗り型の車両である。
車体フレームFは、前端に設けられてフロントフォーク11を軸支するヘッドパイプ14と、ヘッドパイプ14から後方へ斜め下向きに傾斜して延出する左右一対のメインフレーム15,15と、メインフレーム15,15の後端から下方に延出する左右一対のピボットフレーム16,16と、メインフレーム15,15の前部から下方に延びる左右一対のダウンフレーム17,17と、ピボットフレーム16,16の上部及びメインフレーム15,15の後部から後上がりに車両後端部まで延びる左右一対のシートフレーム18,18とを備える。各メインフレーム15は、ヘッドパイプ14の上部とピボットフレーム16とを繋ぐ上フレーム部15aと、上フレーム部15aの下方で延びる下フレーム部15bとを備える。
シート13に着座した運転者は、フロントフォーク11の上端に取り付けられたハンドル19を介して前輪2を操舵する。前輪2は、フロントフォーク11の下端部に設けられた前輪車軸2aに軸支される。
スイングアーム12は、左右のピボットフレーム16,16を車幅方向に連結するピボット軸20に前端部を軸支され、ピボット軸20を中心に上下に揺動する。スイングアーム12と車体フレームFとは、リアサスペンション(不図示)を介して連結される。後輪3は、スイングアーム12の後端部に挿通される後輪車軸3aに軸支される。
シート13は、シートフレーム18,18に支持される。燃料タンク21は、シート13の前縁に連続してメインフレーム15,15の上方に設けられる。
左右のピボットフレーム16,16の下部の後部には、後方に延びるステップホルダ22,22が左右一対で設けられる。シート13に着座した運転者が足を乗せる左右一対のメインステップ23,23は、ステップホルダ22,22に取り付けられてピボットフレーム16,16の後方に位置する。運転者が後輪3の油圧式のブレーキ装置28の操作に使用するブレーキペダル24は、右側のメインステップ23の前方に設けられる。
シート13の後部に着座する同乗者が足を乗せる左右一対のタンデムステップ25,25は、シートフレーム18,18から後下方に延びる左右一対のタンデムステップホルダ26,26に支持される。
サイドスタンド27は、左側のピボットフレーム16の下部に支持される。サイドスタンド27は、回動軸27aを中心に回動することで折り畳み自在である。
エンジン10は、車幅方向に延びるクランク軸30を支持するクランクケース31と、クランクケース31の前部上面から上方に延びるシリンダ部32とを備える。
エンジン10は、車体フレームFに吊り下げられるようにして支持され、ピボットフレーム16,16の前方でメインフレーム15,15の下方に配置される。
エンジン10には、一対の排気管33,33及びマフラー34を備えた排気ユニット35が接続される。排気管33,33は、シリンダ部32の前面に配置される排気ポート(不図示)から引き出され、クランクケース31の下方を通って後方に延びる。マフラー34は、スイングアーム12の右側(他側)の外側方に配置され、右側のピボットフレーム16の後方で排気管33,33の後端部に接続される。
自動二輪車1は、車体フレームF及びエンジン10等で構成される車体を覆う車体カバー40を備える。車体カバー40は、ヘッドパイプ14の前方に配置されるフロントカウル41と、フロントカウル41に連続して後方へ延びる左右一対のミドルカウル42,42と、ミドルカウル42,42の下部に連続して後方に延びるアンダーカウル43とを備える。
また、車体カバー40は、燃料タンク21を覆うタンクカバー44と、ミドルカウル42,42の上部に連続して後方に延びる左右一対のシート下カウル45と、シートフレーム18,18を覆うリアカウル46とを備える。
後輪3の上方を覆うリアフェンダー47は、リアカウル46の下面に連続するようにして後下方に延びる。前輪2を上方から覆うフロントフェンダー48は、フロントフォーク11に支持される。
また、自動二輪車1は、後輪3の前端部の上部を上方から覆うインナーフェンダー49を備える。
インナーフェンダー49の上方でシートフレーム18,18の下方には、リアサスペンション(不図示)のリザーバタンク50が配置される。
図2は、エンジン10の縦断面を右方から見た図である。
エンジン(鞍乗り型型車両用内燃機関)10は、空冷式2気筒DOHCウェットサンプ式エンジンであり、エンジン10は、上部クランクケース31Aと下部クランクケース31Bとからなるクランクケース31と、シリンダブロック32Aとシリンダヘッド32Bとシリンダヘッドカバー32Cとからなるシリンダ部32と、オイルパン37と、を備える。
上下に2分割されているクランクケース31の合わせ面の軸受に、クランク軸30、変速機のメイン軸51、カウンタ軸52が回転可能に支持されている。
シリンダブロック32Aのシリンダ53の中には、ピストン54が摺動可能に収容されている。ピストン54は、コンロッド55を介して、クランク軸30と接続されている。クランク軸30は、クランクウエブ56を備える。
ピストン54の上面に向き合うシリンダヘッド32Bの下部には、燃焼室57が設けられている。シリンダヘッド32Bの上方から、燃焼室57に向けて、点火プラグ(不図示)が挿入され、点火プラグの先端が燃焼室57内に臨む。シリンダヘッド32Bには、燃焼室57に連なる吸気ポート60と排気ポート61が設けられ、その内端が燃焼室57に開口している。吸気ポート60と排気ポート61の内端開口には、それぞれの開口を開閉する吸気弁62と排気弁63が設けられている。シリンダヘッド32Bとシリンダヘッドカバー32Cの合わせ面に吸気カム軸64、排気カム軸65が設けられている。
図3は、エンジン10の右端部の縦断面を右方から見た図である。
吸気カム軸64と排気カム軸65には、それぞれ、カム軸従動スプロケット67、68が設けられている。カム軸従動スプロケット67、68には、カムチェーン69が巻き掛けられている。カムチェーン69は、下方に向かって配設されており、下方では、カム軸駆動スプロケット70に巻き掛けられている。カム軸駆動スプロケット70は、クランク軸30に設けられている。クランク軸30の回転は、カムチェーン69を介して吸気カム軸64、排気カム軸65に伝達され、吸気弁62(図2参照)、排気弁63(図2参照)が作動する。
クランク軸30には、プライマリギア71が支持されている。プライマリギア71はプライマリドリブンギア72に噛み合っている。
下部クランクケース31Bの下部には、オイルパン37が取り付けられている。オイルパン37にはエンジン10の各部を潤滑するオイルが貯留されている。オイルパン37は、深底部37Aと浅底部37B(図4参照)とを備えている。
オイルパン37の深底部37Aには、開口状の吸い込み部90aを備えたオイルストレーナ90が配置されている。オイルストレーナ90は、オイル吸入管91に接続されている。オイル吸入管91は、上端がオイルポンプ92に接続されている。オイルポンプ92はオイルポンプ軸93が回転すると作動する。
下部クランクケース31Bの前方には、オイルフィルター94が装着されている。
オイルパン37には、仕切り壁80が配置されている。
仕切り壁80は、オイルパン37に形成された下部仕切り壁81と、クランクケース31に形成された上部仕切り壁82とを備える。
下部仕切り壁81は、深底部37Aの内面および浅底部37B(図2参照)の内面から上方に立ち上がる立壁状に形成されている。下部仕切り壁81は、側面視では、オイルストレーナ90に重複している。下部仕切り壁81は、オイルパン37の内部を前側槽(前側室、部屋)38と後側槽(後側室、部屋)39とに区画する。すなわち、オイルパン37は、前側槽38と後側槽39とを備えた多槽式オイルパンである。
下部仕切り壁81の上方には、上部仕切り壁82が設けられている。
上部仕切り壁82は、下部クランクケース31Bに形成されている。上部仕切り壁82は、オイルパン37が下部クランクケース31Bに取り付けられた場合に、下部仕切り壁81と一体の仕切り壁80を構成する。仕切り壁80は、エンジン10内の冷機時のオイルレベルを超える高さに設定されている。
仕切り壁80の上方には、板状のバッフルプレート(屋根部)85が配置されている。バッフルプレート85は、下部クランクケース31Bの内部に不図示の締結部材を介して固定される。バッフルプレート85は、前側槽38の上方を覆うように配置されている。バッフルプレート85は、後方ほど下方となるように傾斜して配置されている。バッフルプレート85は、前側槽38の上方を落下するオイルを後側槽39の上方に案内する。後側槽39には、上方のバッフルプレート85の後端とクランクケース31の内周部とで囲まれた上方に開口する開口形状により、オイル戻り部86が形成される。
バッフルプレート85の後端と、仕切り壁80とは離間している。バッフルプレート85の後端と、仕切り壁80との間には、仕切り壁80を飛び越えたオイルが通過可能な空間87が形成されている。
図4は、図3のIV−IV線断面図であり、オイルパン37を後方から見た断面図である。
オイルパン37には、右側に深底部37Aが形成され、左側に浅底部37Bが形成されている。浅底部37Bは、深底部37Aに対して上方に位置している。深底部37Aの前後左右には、前側壁(前側の側面部)37C(図2参照)、後側壁37D(図2参照)、左側壁37E、右側壁37Fが形成されている。浅底部37Bの下方と深底部37Aの左側壁37Eの左側の空間により、排気管配置スペース79が構成される。排気管配置スペース79には、排気管33、33を備えた排気ユニット35が配置されている。排気ユニット35の内部を高温の排ガスが流れるため、浅底部37Bと、深底部37Aの左側壁37E側は輻射熱を受け易くなっている。
深底部37Aの外面には、複数の冷却フィン100が形成されている。冷却フィン100は、オイルパン37の前側の部分において、深底部37Aを厚み方向に貫通するような形状に形成されており、オイルパン37の外面から内面に連続的に延びている。冷却フィン100は、空気流に触れる外側部100Aと、オイルに触れる内側部100Bとを備える。外側部100Aと内側部100Bとが連続的に延びているため、熱伝導性が良く、オイルが冷却され易くなっている。
オイルパン37の左右にはアンダーカウル43、43が配置されており、オイルパン37の左右はアンダーカウル43、43に覆われている(図1参照)。車体前方から進入した走行風は、アンダーカウル43、43により効率良くオイルパン37の周囲を前方から後方に流れ、オイルパン37が効率良く冷却される。
なお、冷却フィン100の内側部100Bは前側槽38にあり、下部仕切り壁81に隠れる前側にあるが、説明の便宜のために図4では内側部100Bも実線で示している。
クランクケース31の左側には、左クランクケースカバー75が支持されている。クランクケース31と左クランクケースカバー75との間の空間には、発電機76が配置されている。発電機76は、クランク軸30に支持されて回転するローター76aと、クランクケース31に固定されたステータ76bとを備える。ステータ76bの周りをローター76aが回転して発電される。
クランクケース31の右側には、右クランクケースカバー77が支持されている。クランクケース31と右クランクケースカバー77との間の空間には、カムチェーン69や、オイルポンプ92が配置されている。
オイルポンプ軸93はクランク軸30から駆動を受けて回転する。オイルポンプ軸93が回転してオイルポンプ92が作動し、深底部37Aに配置されたオイルストレーナ90のオイル吸い込み部90aを介して、オイルパン37からオイルが吸い上げられる。吸い上げられたオイルは、オイルストレーナ90で異物が回収される。異物が回収されたオイルは、オイルフィルター94(図3参照)で濾過され、クランクケース31のメイン油路95を介して、クランクケース31の油路96、クランク軸30の油路97、コンロッド55の油路98、シリンダ部32の油路99などに供給される。各油路96〜99に供給されたオイルは、エンジン各部に供給され、エンジン各部を潤滑した後、自重で落下しオイルパン37の後側槽39に戻る。
図5は、オイルパン37の底面図である。
オイルパン37の外周部には、取付孔37Gが複数形成されている。取付孔37Gにはボルトが挿通され、オイルパン37が下部クランクケース31Bに取り付けられる。
オイルパン37の深底部37Aの外面には、複数の冷却フィン100、101、102が形成されている。このうち、冷却フィン100は、前後方向に延びており、前側壁37Cまで延びている。前側には走行風が当たり易く、走行風を利用してより冷却フィン100の冷却効果を高めることができる。
深底部37Aの後部には、ドレン孔103が形成されている。
図6は、オイルパン37の平面図である。
深底部37Aの内面には、前側槽38において、冷却フィン100の内側部100Bが突出している。内側部100Bは、前側壁37Cの内面から後方に延び、下部仕切り壁81まで延びている。
冷却フィン100は、外側部100Aと内側部100Bとがオイルパン37の内外面を連続して形成されており、オイルパン37の補強効果を高めつつオイルパン37の内外面の熱伝導性が高められ、内部オイルの冷却性をより高めることができる。
なお、冷却フィン101、102(図5参照)は内面には突出していない。
下部仕切り壁81には、左右一対の通路(循環通路)81a、81bが形成されている。通路81a、81bは、下部仕切り壁81を厚み方向に貫通した孔状に形成されている。通路81a、81bは、前側槽38と後側槽39とを連通する。オイルは、通路81a、81bにより、前側槽38と後側槽39との間を循環可能である。
右側の通路81aは、隣接する冷却フィン100同士の間の位置に形成されている。通路81aが、隣接する2つの冷却フィン100の間に形成されているため、通路81aの開口部を冷却フィン100の内側部100Bに邪魔されることなく広く底面部まで拡大できて(図4参照)オイルの抜け性を向上できる。
左側の通路81bも、隣接する冷却フィン100同士の間の位置に形成されている。
右側の通路81aには、サーモ弁105が配置されている。サーモ弁105は、ワックス式サーモ弁で構成されており、ワックス(不図示)が収容された感温部105aを備える。感温部105aは後側槽39に向けて配置されている。サーモ弁105は、後側槽39のオイルの温度に応じて通路81aを開閉する。
サーモ弁105は、後側槽39のオイルの温度が低い場合には、通路81aを閉じて、通路81aのオイルの流れを規制する。また、サーモ弁105は、後側槽39のオイルの温度が高い場合には、通路81aを開いて通路81aのオイルの流れを許可する。
よって、後側槽39のオイルの温度が高くなると、右側の通路81aが開放され、前側槽38から後側槽39にオイルが流れる。本実施の形態では、前側槽38の内部に突出する内側部100Bを備えた冷却フィン100が、前側壁37Cや深底部37Aの外面に形成されている。よって、冷却フィン100が走行風を受けると、冷却フィン100を介して前側槽38のオイルも冷却され易い。したがって、冷却効果を高めた前側槽38と、保温効果のある後側槽39とのオイルの循環を制御して、オイルによるエンジン冷却性をより高めることができる。
また、サーモ弁105は、冷却フィン100間の通路81aにあるため、サーモ弁105へのオイルの流れを整流してサーモ弁105の開閉動作を安定させることができる。
排気管配置スペース79(図4参照)側の左側の通路81bには、フラップ弁(開閉弁)106が配置されている。フラップ弁106は、通路81bの前側槽38側の開口部部分に配置されている。フラップ弁106は、通路81bにおいて、後側槽39から前側槽38への一方向にオイルが流れることを許可する。
フラップ弁106は軸106aを備え、軸106aが、下部仕切り壁81に回動可能に支持されている。フラップ弁106は、通路81bから前側槽38に流れ込もうとするオイルから圧力を受けると、軸106aを中心に回動して通路81bを開く。
フラップ弁106は、前側槽38から通路81bに流れ込もうとするオイルから圧力を受けても、回動せず通路81bが閉じたままとなる。
低温時に、サーモ弁105の設けられた右側の通路81aが閉じている場合に、オイルの前側槽38と後側槽39と間の循環を制限できる。後側槽39では、オイルがエンジン各部と循環して温度が上がり易く、エンジン10の暖機性能を向上できる。
フラップ弁106は、排気管配置スペース79側に設けられている。排気管配置スペース79の近傍では、排気管33、33からの輻射熱の影響を受け易く、オイルの温度が上がり易く流動し易い。オイルが振動などで通路81bに進入して、フラップ弁106を押して前側槽38に進入し易くなっている。すなわち、後側槽39において、排気管配置スペース79側の輻射熱の影響を受け易い側のオイルは、フラップ弁106の開閉方向に吸引され易く、前側槽38に流入して冷却される。オイルパン37内で高温のオイルが冷却され循環する構造であり、鞍乗り型車両のエンジンの冷却性を向上できる。
右側の通路81aの後側には、サーモ弁105の近傍に、オイルストレーナ90の吸い込み部90aが配置される。オイルストレーナ90は、前側槽38から流入した通路81a通過直後のオイルを吸引し易くなっている。
オイルストレーナ90の後方には、覆い壁107が形成されている。覆い壁107は、吸い込み部90aから離間している。覆い壁107は、オイルパン37の深底部37Aから上方に立ち上がる立壁状に形成され、上面視では、吸い込み部90a側が開放され吸い込み部90aを後方から覆うような形状に形成されている。
オイルストレーナ90がオイルを吸い込む際に、覆い壁107により後側からのオイルが流入することが抑制され、前側からオイルを吸い込み易くなっている。暖機後のオイルポンプ92が、通路81aを通過した直後の前側槽38からの冷却されたオイルの吸込み量を稼ぐことができて、エンジンの冷却性能を向上できる。
図7は、下部仕切り壁81の概要説明図である。図7はオイルパン37の内部を後方斜視から見ている。図7では、右側壁37Dの図示は省略している。
下部仕切り壁81には、オイルストレーナ90が支持される開口状の支持部81cが形成されている。支持部81cは、下部仕切り壁81が上方から切り欠かれた形状に形成されている。
支持部81cには、オイルストレーナ90の下部90cの外周に沿った外面を備えるストレーナ嵌合部81c1を備える。ストレーナ嵌合部81c1には、オイルストレーナ90の下部90cの下面と嵌合してオイルストレーナ90が支持される。ストレーナ嵌合部81c1の上方には上方向に直線状に延びた壁嵌合部81c2が形成されている。壁嵌合部81c2には、オイルストレーナ90の上部90bに形成された壁部90dが嵌る。
オイルストレーナ90が支持部81cに支持されることにより、下部仕切り壁81の開口状の支持部81cが閉塞される。支持部81cの内周縁には、シール部材81dが設けられており、オイルストレーナ90と下部仕切り壁81との間の隙間を密閉する。
本実施の形態では、エンジン10が起動すると、図2に示すオイルポンプ92が作動する。オイルは、後側槽39から吸い上げられて、上方のエンジン各部に供給されて潤滑した後、自重で落下する。落下したオイルはオイル戻し部86から後側槽39に戻る。
エンジン起動時はエンジンの温度が低く、オイル保温が必要である。
後側槽39とエンジン各部でオイルが循環され、暖機直後の走行開始に伴うオイル冷却の影響を受け難くすることにより、エンジン10の暖機性能を早めることができる。
エンジン10が暖機されオイルの温度が高くなると、サーモ弁105が通路81aを開放し、前側槽38から後側槽39にオイルが流入可能となる。左側の通路81bでは後側槽39から前側槽38にオイルが流入可能であり、エンジン10の暖機後は、前側槽38と後側槽39とでオイルが循環可能となる。
前側槽38のオイルは、走行風の当たり易い前側である。さらに、オイルパン37の内外面を連続する冷却フィン100が配置されており、前側槽38のオイルは冷却され易い。
よって、エンジン暖機後には、冷却されたオイルが前側槽38から後側槽39に進入し、冷却されたオイルが、エンジン10各部に供給され易くなっている。
以上説明したように、本発明を適用した本実施の形態では、オイルパン37の内部を仕切り壁80により、複数の部屋38、39に区画した内燃機関のオイルパン構造において、オイルパン37の底面の内面側から外面側に連続する冷却フィン100を設けた。したがって、オイルパン37の補強効果を高めつつオイルパン37の内外面の熱伝導性が高められ、内部オイルの冷却性をより高めることができる。
本実施の形態では、オイルパン37は自動二輪車1に備えられ、冷却フィン100は、オイルパン37の車体前側となる前側壁37Cと、深底部37Aとに設けられている。したがって、自動二輪車1の走行時には走行風を利用してより冷却効果を高めることができる。
また、本実施の形態では、オイルパン37の内部は、仕切り壁80により前側槽38と後側槽39とに区画され、後側槽39にエンジン10内部へオイルを供給するオイルポンプ92の吸い込み部90aと、エンジン10内部からのオイルが戻るオイル戻り部86とが形成される。したがって、エンジン始動時の保温が必要なエンジンオイルに対して、暖機直後の走行開始に伴うオイル冷却の影響を受け難くすることにより、エンジンの暖機性能を早めることができる。
また、本実施の形態では、仕切り壁80には一対のオイルの循環通路81a、81bが形成され、一方の通路81aにオイル温度に応じて通路81aを開閉するサーモ弁105が設けられる。したがって、走行風により冷却効果を高めた前側槽38と、保温効果のある後側槽39とのオイルの循環を制御して、オイルによるエンジン冷却性をより高めることができる。
また、本実施の形態では、一方の通路81aの開口部は冷却フィン100間に設けられる。したがって、通路81aの開口部を冷却フィン100に邪魔されることなく広くオイルパン37の底面部まで拡大できてオイルの抜け性を向上できると共に、サーモ弁105へのオイルの流れを整流してサーモ弁105の開閉動作を安定させることができる。
また、本実施の形態では、仕切り壁80の他方の通路81bの開口部には、後側槽39から前側槽38への一方向に開閉するフラップ弁106が設けられる。したがって、低温時に、サーモ弁105の設けられた一方の通路81aが閉じた状態で、オイルの前側槽38と後側槽39と間の循環を制限でき、暖機性能を向上できる。
また、本実施の形態では、後側槽39に設けられたオイルポンプ92の吸い込み部90aはサーモ弁105の近傍に設けられ、吸い込み部90aを挟んでサーモ弁105とは反対側に覆い壁107が設けられる。したがって、暖機後のオイルポンプ92が、前側槽38からの冷却されたオイルの吸込み量を稼ぐことができてエンジン10の冷却性能を向上できる。
また、本実施の形態では、オイルパン37の左右一方の浅底部37Bは他方の深底部37Aに対して上方となって浅底部37Bの下側が排気管配置スペース79となっていると共に、オイルパン37の排気管配置スペース79側の仕切り壁80に、フラップ弁106が配置される。したがって、排気管33、33の輻射熱の影響を受け易い側の後側槽39の部分のオイルは、フラップ弁106の開閉方向に吸引され易く、前側槽38に流入して冷却され循環する構造であり、鞍乗り型車両のエンジンの冷却性を向上できる。
上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
サーモ弁105や、フラップ弁106を例示したが、ECUが制御する電子制御弁でも良い。
上記実施の形態では、鞍乗り型車両として自動二輪車1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両や、4輪以上を備えた鞍乗り型車両に本発明を適用しても良い。3輪車や4輪車などの鞍乗り型車両に適用可能である。
37 オイルパン
37C 車体前側となる側面部
37 オイルパン
37A 底面部
37B 左右一方の底部
38 前側室(部屋)
39 後側室(部屋)
80 仕切り壁
81a、81b 通路
86 オイル戻り部
90 オイルポンプ
90a 吸い込み部
100 冷却フィン
105 サーモ弁
106 開閉弁
107 覆い壁

Claims (8)

  1. オイルパン(37)の内部を仕切り壁(80)により、複数の部屋(38、39)に区画した内燃機関のオイルパン構造において、オイルパン(37)の底面の内面側から外面側に連続する冷却フィン(100)を設けたことを特徴とする内燃機関のオイルパン構造。
  2. 前記オイルパン(37)は鞍乗り型車両用内燃機関に備えられ、
    前記冷却フィン(100)は、オイルパン(37)の車体前側となる側面部(37C)と、底面部(37A)とに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のオイルパン構造。
  3. 前記オイルパン(37)の内部は、前記仕切り壁(80)により前側室(38)と後側室(39)とに区画され、前記後側室(39)にエンジン(10)内部へオイルを供給するオイルポンプ(90)の吸い込み部(90a)と、エンジン(10)内部からのオイルが戻るオイル戻り部(86)とが形成されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のオイルパン構造。
  4. 前記仕切り壁(80)には一対のオイルの循環通路(81a、81b)が形成され、一方の通路(81a)にオイル温度に応じて通路(81a)を開閉するサーモ弁(105)が設けられることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のオイルパン構造。
  5. 前記一方の通路(81a)の開口部は前記冷却フィン(100)間に設けられることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のオイルパン構造。
  6. 前記仕切り壁(80)の他方の通路(81b)の開口部には、前記後側室(39)から前記前側室(38)への一方向に開閉する開閉弁(106)が設けられることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関のオイルパン構造。
  7. 前記後側室(39)に設けられた前記オイルポンプ(90)の吸い込み部(90a)は前記サーモ弁(105)の近傍に設けられ、前記吸い込み部(90a)を挟んで前記サーモ弁(105)とは反対側に覆い壁(107)が設けられることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関のオイルパン構造。
  8. 前記オイルパン(37)の左右一方の底部(37B)は他方に対して上方となって排気管配置スペース(79)となっていると共に、前記オイルパン(37)の排気管配置スペース(79)側の前記仕切り壁(80)に、前記開閉弁(106)が配置されることを特徴とする請求項6または7に記載の内燃機関のオイルパン構造。
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