JP2019151604A - 1,3−ブタジエンの製造方法 - Google Patents

1,3−ブタジエンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】酸化脱水素の反応効率を向上させることができ、かつエネルギー消費量を低減することができる1,3−ブタジエンの製造方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、金属酸化物触媒の存在下、1−ブテン及び2−ブテンを含有し、1−ブテン及び2−ブテンの合計100体積%に対する1−ブテンの割合が50体積%を超える原料ガスと分子状酸素含有ガスとの酸化脱水素反応により1,3−ブタジエンを含む生成ガスを得る第1工程と、生成ガスを冷却する第2工程と、吸収溶媒への選択的吸収により生成ガスを分子状酸素及び不活性ガス類と1,3−ブタジエンを含むその他のガスとに粗分離する第3工程と、第3工程で分離された分子状酸素及び不活性ガス類を第1工程に還流する第4工程とを備え、第1工程圧力が0.1以上0.4MPaG以下、第1工程圧力A、第2工程圧力B、第3工程圧力CがA≧B≧Cを満たす1,3−ブタジエンの製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、1,3−ブタジエンの製造方法に関する。
従来から、1,3−ブタジエン(以下、「ブタジエン」ともいう)を製造する方法として、ナフサのクラッキングにより得られた炭素数4の留分(以下、「C4留分」ともいう)からブタジエン以外の成分を蒸留によって分離する方法が採用されている。ブタジエンは合成ゴム等の原料として需要が増加しているが、エチレンの製法がナフサのクラッキングからエタンの熱分解による方法に移行している等の事情により、C4留分の供給量が減少しており、C4留分を原料としないブタジエンの製造が求められている。
そこで、ブタジエンの製造方法として、n−ブテンを酸化脱水素させて得られる生成ガスからブタジエンを分離して得る方法が注目されている。この製造方法として、ブタジエンの分離効率を向上させるため、酸化脱水素反応の生成ガスを昇圧してから、吸収溶媒を用いてブタジエンを分離する方法が検討されている(特開2011−001341号公報、特開2011−148765号公報、特開2012−072086号公報、特開2012−111751号公報及び特開2016−500333号公報参照)。
特開2011−001341号公報 特開2011−148765号公報 特開2012−072086号公報 特開2012−111751号公報 特開2016−500333号公報
しかし、上記従来のブタジエンの製造方法では、生成ガスの昇圧やブタジエンの分離及び精製に多量のエネルギーが必要であるという不都合がある。また、上記従来のブタジエンの製造方法において、酸化脱水素反応に多量の触媒及び大容積の反応器が必要であり、反応効率を向上させることが求められている。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、酸化脱水素の反応効率を向上させることができ、かつエネルギー消費量を低減することができるブタジエンの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、金属酸化物触媒の存在下、1−ブテン及び2−ブテンを含有し、1−ブテン及び2−ブテンの合計100体積%に対する1−ブテンの割合が50体積%を超える原料ガスと分子状酸素含有ガスとの酸化脱水素反応によりブタジエンを含む生成ガスを得る第1工程(以下、「工程(A)」ともいう)と、上記生成ガスを冷却する第2工程(以下、「工程(B)」ともいう)と、吸収溶媒への選択的吸収により上記生成ガスを分子状酸素及び不活性ガス類とブタジエンを含むその他のガスとに粗分離する第3工程(以下、「工程(C)」ともいう)と、上記粗分離工程で分離された分子状酸素及び不活性ガス類を上記反応工程に還流する第4工程(以下、「工程(D)」ともいう)とを備え、上記工程(A)における圧力が0.1MPaG以上0.4MPaG以下であり、上記工程(A)における圧力A、工程(B)における圧力B、工程(C)における圧力Cが、下記式(1)を満たすブタジエンの製造方法である。
A≧B≧C ・・・(1)
ここで、工程(A)における圧力Aとは、具体的には反応器における圧力、より具体的には反応器入口における圧力をいう。工程(B)における圧力Bとは、具体的には急冷塔における圧力、より具体的には急冷塔出口(塔頂)における圧力をいう。工程(C)における圧力Cとは、具体的には吸収塔における圧力、より具体的には吸収塔出口(塔頂)における圧力をいう。
本発明のブタジエンの製造方法によれば、酸化脱水素の反応効率を向上させることができ、かつエネルギー消費量を低減することができる。
本発明の実施形態に係るブタジエンの製造方法を示すフロー図である。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明のブタジエンの製造方法の実施の形態について詳説する。
本発明のブタジエンの製造方法は、工程(A)と、工程(B)と、工程(C)と、工程(D)とを備える。当該製造方法において、上記工程(A)における圧力が0.1MPaG以上0.4MPaG以下であり、上記工程(A)における圧力A、工程(B)における圧力B、工程(C)における圧力Cが、下記式(1)を満たす。
A≧B≧C ・・・(1)
以下、本発明の実施形態のブタジエンの製造方法を、図1を用いて説明する。本実施形態のブタジエンの製造方法は、工程(A)、工程(B)、工程(C)、工程(D)及び脱溶工程を備える。以下、各工程を詳述する。
<工程(A)>
本工程では、金属酸化物触媒の存在下、1−ブテン及び2−ブテンを含有し、1−ブテン及び2−ブテンの合計100体積%に対する1−ブテンの割合が50体積%を超える原料ガス(以下、「原料ガス」ともいう)と分子状酸素含有ガスとの酸化脱水素反応によりブタジエンを含む生成ガスを得る。まず、図1に示すように、原料ガスと共に、分子状酸素含有ガスとしての空気、必要に応じて不活性ガス類及び水(水蒸気)は、配管100より供給されるガスに加えて、配管112より供給される分子状酸素含有ガス及び不活性ガス類を含む後述する工程(D)からの還流ガスとの混合ガスとして供給される。この混合ガスを予熱器(図示せず)で200℃以上300℃以下程度に加熱した後、金属酸化物触媒が充填された反応器1に供給する。原料ガス、不活性ガス類、空気、水(水蒸気)及び還流ガスは反応器1に直接別々の配管から供給してもよいが、予め均一に混合した状態で反応器1に供給するのが好ましい。これは、反応器1内で不均一な混合ガスが部分的に爆鳴気を形成する事態を防ぐことが出来る等の理由による。
(原料ガス)
原料ガスは、1−ブテン及び2−ブテンを含有し、1−ブテン及び2−ブテンの合計100体積%に対する1−ブテンの割合が50体積%を超えるガスである。この原料ガスは、ブタジエンの原料を、気化器(図1で図示せず)でガス化したガス状物である。上記原料ガスは炭素数4のモノオレフィンであるn−ブテンである1−ブテン及び2−ブテン(シス−2−ブテン及びトランス−2−ブテンを含む)を含有し、1−ブテン及び2−ブテンの合計100体積%に対する1−ブテンの割合が50体積%を超えるものであり、すなわち、1−ブテンの含有量が2−ブテンの含有量より大きい。原料ガスとしては、例えばナフサ分解で副生するC留分からブタジエン及びi−ブテンを分離して得られるn−ブテン(1−ブテン及び2−ブテン)を主成分とする留分(ラフィネート2)、n−ブタンの脱水素又は酸化脱水素反応により生成するブテン留分等のうち、1−ブテンが2−ブテンより含有量の大きいものを使用することができる。また、エチレンの2量化により得られる高純度の1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン又はこれらの混合物を含有するガスのうち、1−ブテンが2−ブテンより含有量の大きいものを使用することもできる。さらには、石油精製プラントなどで原油を蒸留した際に得られる重油留分を、流動層状態で粉末状の固体触媒を使って分解し、低沸点の炭化水素に変換する流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking)から得られる炭素原子数4の炭化水素類を多く含むガス(以下、FCC−C4と略記することがある)のうち、1−ブテンが2−ブテンより含有量の大きいものをそのまま原料ガスとする、又はこのFCC−C4からリンなどの不純物を除去したものを原料ガスとして使用することもできる。上記原料ガスにおけるn−ブテン(1−ブテン及び2−ブテンの合計)の濃度は通常40体積%以上であり、60体積%以上が好ましく、75体積%以上がより好ましく、99体積%以上が特に好ましい。1−ブテンの含有量としては、1−ブテン及び2−ブテンの合計100体積%に対して、50体積%超であり、60体積%以上が好ましく、70体積%以上がより好ましく、80体積%以上がさらに好ましく、90体積%以上が特に好ましく、95体積%以上がさらに特に好ましい。上記1−ブテンの含有量としては、99.9体積%以下が好ましく、99.5体積%以下がより好ましい。
また、上記原料ガスは、本発明の効果を阻害しない範囲で、任意の不純物を含んでいてもよい。この不純物としては、具体的には、i−ブテン等の分岐型モノオレフィン;プロパン、n−ブタン、i−ブタン等の飽和炭化水素等が挙げられる。また、上記原料ガスは、不純物として反応の目的物であるブタジエンを含んでいてもよい。これらの不純物の量は、通常、原料ガス全量に対し60体積%以下であり、40体積%以下が好ましく、25体積%以下がより好ましく、1体積%以下が特に好ましい。この量が多すぎると、主原料である1−ブテンや2−ブテンの濃度が低下して反応が遅くなったり、副生物が増える傾向にある。
(分子状酸素含有ガス)
分子状酸素含有ガスは、通常、分子状酸素(O)を10体積%以上含むガスであり、Oを15体積%以上含むことが好ましく、Oを20体積%以上含むことがより好ましい。分子状酸素含有ガスとしては、空気が好ましい。また、分子状酸素含有ガスは、本発明の効果を損なわない範囲で、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、CO、CO、水等の任意の他のガスを含んでいても良い。この他のガスの量としては、窒素の場合、通常90体積%以下であり、85体積%以下が好ましく、80体積%以下がより好ましい。窒素以外の他のガスの量は、通常10体積%以下であり、1体積%以下が好ましい。この他のガスの量が多すぎると、反応に必要な酸素を供給するのが難しくなる傾向にある。
(不活性ガス類)
不活性ガス類は、n−ブテンを含む原料ガス及び分子状酸素含有ガスと共に反応器1に供給されることが好ましい。この不活性ガス類を加えることで、上記混合ガスが反応器1中において、爆鳴気を形成しないようにブテン等の可燃性ガスと酸素の濃度を調整することができる。上記不活性ガス類としては窒素、アルゴン、CO等が挙げられ、これらの中でも、経済的観点から窒素が好ましい。
(水(水蒸気))
反応器1には、水(水蒸気)が供給されることが好ましい。水(水蒸気)は、上記不活性ガス類と同様に原料ガスと酸素の濃度を調整することができ、また金属酸化物触媒のコーキングを低減することができる。
(混合ガスの組成)
上記混合ガス中のn−ブテン(1−ブテン及び2−ブテンの合計)の濃度の下限としては、ブタジエンの生産性の観点から、2体積%が好ましく、3体積%がより好ましく、5体積%がさらに好ましい。上記n−ブテンの濃度の上限としては、金属酸化物触媒への負荷を抑える観点から、30体積%が好ましく、25体積%がより好ましく、20体積%がさらに好ましい。上記混合ガスの組成として、Oの量の下限としては、原料ガス100体積部に対し、50体積部が好ましく、70体積部がより好ましい。Oの量の上限としては、170体積部が好ましく、160体積部がより好ましい。分子状窒素(N)の量の下限としては、原料ガス100体積部に対し、400体積部が好ましく、500体積部がより好ましい。Nの量の上限としては、1,800体積部が好ましく、1,700体積部がより好ましい。HOの量の下限としては、原料ガス100体積部に対し、0体積部が好ましく、80体積部がより好ましい。HOの量の上限としては、900体積部が好ましく、300体積部がより好ましい。原料ガスに対するOの比率がこの範囲を逸脱すると、反応温度を調整しても、反応器1出口におけるO濃度を調整しづらくなる傾向がある。また、NやHOの比率が大きくなるほど、原料ガスが薄くなるので効率が悪くなる傾向があり、一方、比率が小さくなるほど、混合ガスが爆発組成に入ったり、除熱が困難になる傾向がある。
(混合ガスの爆発範囲)
上記混合ガスは、酸素と可燃性の原料ガスとの混合物であることから、爆発範囲に入らないように各々のガス(原料ガス、空気、及び必要に応じて不活性ガス類と水(水蒸気))を供給する配管に設置された流量計(図示せず)にて、流量を監視しながら、反応器1入口の組成制御を行い、上述した混合ガス組成に調整される。
なお、ここでいう爆発範囲とは、混合ガスが何らかの着火源の存在下で着火するような組成を持つ範囲のことである。原料ガスの濃度がある値より低いと着火源が存在しても着火しないことが知られており、この濃度を爆発下限界という。また原料ガスの濃度がある値より高いとやはり着火源が存在しても着火しないことが知られており、この濃度を爆発上限界という。各々の値は酸素濃度に依存しており、一般に酸素濃度が低いほど両者の値が近づき、酸素濃度がある値になったとき両者が一致する。このときの酸素濃度を限界酸素濃度と言い、酸素濃度がこれより低ければ原料ガスの濃度によらず混合ガスは着火しない。
本工程の酸化脱水素反応を開始するときは、最初に反応器1に供給する分子状酸素含有ガス、不活性ガス類及び水蒸気の量を調整して、反応器1入口の酸素濃度が限界酸素濃度以下になるようにしてから原料ガスの供給を開始し、次いで、原料ガス濃度が爆発上限界よりも濃くなるように原料ガス及び空気等の分子状酸素含有ガスの供給量を増やしていくとよい。
原料ガスと分子状酸素含有ガスの供給量を増やしていくときに、水蒸気の供給量を減らすことにより、混合ガスの供給量を一定となるようにしてもよい。このようにすると、配管や反応器1におけるガス滞留時間が一定に保たれ、圧力の変動を抑えることができる。
[酸化脱水素反応の条件]
上記反応器1には、後述する金属酸化物触媒が充填されており、この触媒下で、上記原料ガスが酸素と反応し、ブタジエンを含むガスが生成する。
この酸化脱水素反応において、生成ガス中にアクロレイン、アクリル酸、メタクロレイン、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸等の炭素原子数3〜4の不飽和カルボニル化合物が発生し得る。この不飽和カルボニル化合物の濃度が高いと、後述する工程(C)で循環する吸収溶媒等に、この不飽和カルボニル化合物が溶解して蓄積していき、不純物の生成を誘発させ易くなる。
上記不飽和カルボニル化合物濃度を一定の範囲内とする条件としては、酸化脱水素反応時における反応温度を調整する方法が挙げられる。この酸化脱水素反応は発熱反応であり、反応により温度が上昇する。反応温度の下限としては300℃が好ましく、320℃がより好ましい。一方、反応温度の上限としては、400℃が好ましく、380℃がより好ましい。反応温度を上記範囲とすることにより、触媒のコーキングを抑制することができると共に、上記炭素原子数3〜4の不飽和カルボニル化合物濃度を、一定範囲内とすることが可能となる。反応温度が上記下限未満であると、n−ブテンの転化率が低下するおそれがある。一方、反応温度が上記上限を超えると、上記炭素原子数3〜4の不飽和カルボニル化合物濃度が高くなり、吸収溶媒等における不純物が蓄積したり、触媒のコーキングが生じる傾向がある。
なお、反応器1は、例えば熱媒体(ジベンジルトルエン、亜硝酸塩等)による除熱を行うことにより、適宜冷却して、触媒層の温度を一定に制御することが好ましい。
工程(A)の圧力、つまり、反応器1の圧力の下限としては、0.1MPaGであり、0.15MPaGが好ましく、0.2MPaGがより好ましい。上記圧力の上限としては0.4MPaGであり、0.35MPaGが好ましく、0.3MPaGがより好ましい。工程(A)の圧力を上記範囲とすることで、酸化脱水素の反応効率が向上する。上記圧力が上記下限未満であると、酸化脱水素の反応効率が低下する傾向にある。上記圧力が上記上限を超えると、酸化脱水素反応の収率が低下する傾向にある。
上記酸化脱水素反応における気体時空間速度(GHSV)の下限としては、500hr−1が好ましく、800hr−1がより好ましく、1000hr−1がさらに好ましい。上記気体時空間速度の上限としては、5,000hr−1が好ましく、3,000hr−1がより好ましく、2,500hr−1がさらに好ましい。このようなGHSVとすることで、酸化脱水素の反応効率をより向上させることができる。GHSVは、下記式により求められる。
GHSV[hr−1]=大気圧換算ガス流量[Nm/hr]÷触媒層体積[m
上記式中、「触媒層体積」とは、空隙を含む全体の体積(見かけ体積)をいう。
上記酸化脱水素反応における実体積気体時空間速度(実体積GHSV)の上限としては、1,300hr−1が好ましく、1,100hr−1がより好ましく、1,000hr−1がさらに好ましい。上記実体積GHSVの下限としては、500hr−1が好ましく、600hr−1がより好ましく、700hr−1がさらに好ましい。このような実体積GHSVとすることで、酸化脱水素反応の反応効率をさらに向上させることができる。実体積GHSVは、下記式により求められる。
実体積GHSV[hr−1]=実ガス流量[m/hr]÷触媒層体積[m
[生成ガス中の各成分の濃度]
上記酸化脱水素反応により生じた生成ガス中のN濃度の下限としては、35体積%が好ましく、45体積%がより好ましい。上記N濃度の上限としては、90体積%が好ましく、80体積%がより好ましい。生成ガス中のHO濃度の下限としては、5体積%が好ましく、8体積%がより好ましい。上記HO濃度の上限としては、60体積%が好ましく、40体積%がより好ましい。生成ガス中のブタジエン濃度の下限としては、2体積%が好ましく、3体積%がより好ましい。上記ブタジエン濃度の上限としては、15体積%が好ましく、10体積%がより好ましい。生成ガス中のn−ブテン濃度の下限としては、0体積%が好ましく、0.1体積%がより好ましい。上記n−ブテン濃度の上限としては、2体積%が好ましく、1.8体積%がより好ましい。生成ガス中の各成分の濃度を上記範囲とすることで、ブタジエン精製の効率を向上させ、かつ、精製の際に起こるブタジエンの副反応を抑制することができ、これにより、ブタジエンを製造する際のエネルギー消費量をより低減することができる。
(金属酸化物触媒)
次に、本工程で用いられる金属酸化物触媒について説明する。上記触媒は、原料ガスの酸化脱水素触媒として機能するものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができるが、例えばモリブデン(Mo)、ビスマス(Bi)、及び鉄(Fe)を少なくとも有する金属酸化物を含有するものが挙げられる。上記金属酸化物としては、下記式(1)で表される複合金属酸化物が好ましい。
Mo(a)Bi(b)Fe(c)X(d)Y(e)Z(f)O(g)・・・ (1)
上記式(1)中、Xは、Ni、Co又はこれらの組み合わせである。Yは、Li、Na、K、Rb、Cs、Tl又はこれらの組み合わせである。Zは、Mg、Ca、Ce、Zn、Cr、Sb、As、B、P、W又はこれらの組み合わせである。a、b、c、d、e、f及びgは、それぞれ独立して、各元素の原子比率を表し、a=12のとき、b=0.1〜8、c=0.1〜20、d=0〜20、e=0〜4、f=0〜2であり、gは上記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子数である。
上記金属酸化物触媒は、分子状酸素を用いて、酸化的に脱水素してブタジエンを製造する方法において、高活性かつ高選択性であり、さらに寿命安定性に優れている。
触媒の調製法としては、特に限定されず、各元素の原料物質を用いた蒸発乾固法、スプレードライ法、酸化物混合法等の公知の方法を採用することができる。上記各元素の原料物質としては、特に限定されず、例えば成分元素の酸化物、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、水酸化物、カルボン酸塩、カルボン酸アンモニウム塩、ハロゲン化アンモニウム塩、水素酸、アルコキシド等が挙げられる。上記触媒を不活性な担体に担持させて使用してもよく、担体種としてはシリカ、アルミナ、シリコンカーバイト等が挙げられる。
<工程(B)>
本工程では、工程(A)からの生成ガスを冷却する。この工程(B)は、通常、急冷塔2による冷却と熱交換器3による冷却とを含む。
(急冷塔2)
反応器1からの生成ガスは、配管101より急冷塔2に送給される。この急冷塔2上部からは、配管102より冷却溶媒が導入され、この冷却溶媒と上記送給された生成ガスとを向流接触させる。そして、この向流接触で生成ガスを30℃以上99℃以下程度に冷却する。冷却溶媒としては、例えば水、アルカリ水溶液等が挙げられる。冷却した溶媒は、急冷塔2中において生成ガスから溶解したカルボニル化合物、有機酸等を含んだ凝縮液として、配管103より排出される。導入する冷却溶媒の温度は、反応生成ガスの冷却温度に依存するが、その下限としては、10℃が好ましく、20℃がより好ましい。上記温度の上限としては、90℃が好ましく、70℃がより好ましく、40℃がさらに好ましい。
急冷塔2内の温度の下限としては、0℃が好ましく、20℃がより好ましい。上記温度の上限としては、100℃が好ましく、90℃がより好ましい。
工程(B)における生成ガス、つまり、急冷塔2出口における生成ガス中の各成分の濃度として、N濃度の下限としては、60体積%が好ましく、70体積%がより好ましい。上記N濃度の上限としては、94体積%が好ましく、90体積%がより好ましい。HO濃度の下限としては、5体積%が好ましく、10体積%がより好ましい。上記HO濃度の上限としては、60体積%が好ましく、45体積%がより好ましい。ブタジエン濃度の下限としては、2体積%が好ましく、3体積%がより好ましい。上記ブタジエン濃度の上限としては、15体積%が好ましく、10体積%がより好ましい。カルボニル化合物濃度の下限としては、0体積%が好ましく、0.05体積%がより好ましい。上記カルボニル化合物濃度の上限としては、0.3体積%が好ましく、0.25体積%がより好ましい。「カルボニル化合物」とは、アセトアルデヒド、アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、メチルビニルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、フルオレノン及びアントラキノンを意味する。
工程(B)において得られる凝縮液中の有機酸濃度の下限としては、0質量%が好ましく、1質量%がより好ましい。上記有機酸濃度の上限としては、7質量%が好ましく、6質量%がより好ましい。「有機酸」とは、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、フタル酸、クロトン酸、テトラヒドロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、メタクリル酸、フェノール及び安息香酸を意味する。
(熱交換器3)
急冷塔2で冷却された生成ガスは急冷塔2の塔頂から流出され、配管104より熱交換器3を経て室温(10℃以上30℃以下)程度に冷却され、配管105を介して工程(C)に送給される。
熱交換器3出口における生成ガスの各成分の濃度として、N濃度の下限としては、60体積%が好ましく、70体積%がより好ましい。上記N濃度の上限としては、94体積%が好ましく、85体積%がより好ましい。HO濃度の下限としては、1体積%が好ましい。上記HO濃度の上限としては、30体積%が好ましく、3体積%がより好ましい。ブタジエン濃度の下限としては、2体積%が好ましく、3体積%がより好ましい。上記ブタジエン濃度の上限としては、15体積%が好ましく、10体積%がより好ましい。生成ガスの各成分の濃度を上記範囲とすることで、生成ガス中のブタジエン濃度を上記範囲に制御でき、これにより、工程(C)で吸収溶媒への吸収効率を高めることができる。
<工程(C)>
本工程では、吸収溶媒への選択的吸収により上記生成ガスを分子状酸素及び不活性ガス類とブタジエンを含むその他のガスとに粗分離する。ここで、「その他のガス」とは、少なくとも吸収溶媒に吸収されるブタジエン及び未反応のn−ブテンを含むガスをいう。
上記工程(B)で得られる生成ガスは、配管105から吸収塔4に送給される。吸収塔4の上部からは、温度調節された吸収溶媒が配管106より導入され、この吸収溶媒と上記送給された生成ガスとを向流接触させる。これにより、上記生成ガス中のその他のガス(ブタジエン及び未反応のn−ブテンを含むガス)が吸収溶媒に吸収され、分子状酸素及び不活性ガス類とその他のガスは粗分離される。
吸収塔4内の温度は、特に限定されないが、その下限としては、0℃が好ましく、10℃がより好ましい。上記温度の上限としては、60℃が好ましく、50℃がより好ましい。この温度が高いほど、酸素や窒素等が溶媒に吸収されにくいというメリットがあり、低いほどブタジエン等の炭化水素の吸収効率が良くなるというメリットがある。
(吸収溶媒)
本工程で用いる吸収溶媒としては、例えば有機溶媒を主成分とするもの等が挙げられる。ここで「主成分」とは、供給時の吸収溶媒における有機溶媒の含有量が50質量%以上であることをいう。有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族化合物、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド化合物、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物、アセトニトリル、ブチロニトリル等のニトリル化合物、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン化合物などが挙げられる。
工程(C)での吸収溶媒の使用量は、特に限定されないが、その使用量の下限としては、反応器1から供給される生成ガス中のブタジエン及び未反応n−ブテンの合計流量に対して、10質量倍が好ましく、17質量倍がより好ましい。上記使用量の上限としては、100質量倍が好ましく、30質量倍がより好ましい。吸収溶媒の使用量を上記範囲とすることで、ブタジエン等の吸収効率を向上することができる。吸収溶媒の使用量が多すぎると、吸収溶媒の精製に用いるエネルギー消費量が増大する傾向にあり、少なすぎると、ブタジエン等の吸収効率が低下する傾向にある。
吸収溶媒の温度の下限としては、0℃が好ましい。上記温度の上限としては、60℃が好ましく、40℃がより好ましい。吸収溶媒の温度を上記範囲とすることで、ブタジエン等の炭化水素の吸収効率をより向上させることができる。
吸収溶媒に吸収されなかった成分(分子状酸素及び不活性ガス類)は吸収塔4の塔頂から排出され、配管107より溶媒回収塔5に送給される。この分子状酸素及び不活性ガス類は溶媒回収塔5の配管108より供給される水で洗浄され、これにより分子状酸素及び不活性ガス類に混合する(同伴する)吸収溶媒が除去され、除去された吸収溶媒は配管109より回収される。洗浄された分子状酸素及び不活性ガス類は、一部配管111より外部へ廃棄されると共に配管110より工程(D)に送給される。
溶媒回収塔5内の温度としては、特に限定されないが、その下限としては、0℃が好ましく、10℃がより好ましい。上記温度の上限としては、80℃が好ましく、60℃がより好ましい。
<工程(A)〜(C)における圧力>
工程(A)における圧力A、工程(B)における圧力B及び工程(C)における圧力Cは、A≧B≧Cの関係を満たす。すなわち、圧力Bは圧力A以下であり、圧力Cは圧力B以下である。従って、工程(A)と工程(B)との間及び工程(B)と工程(C)との間には、昇圧するための圧縮機は通常用いられない。このように、各工程の圧力を上記関係とすることで、昇圧設備が必要なく、圧縮機の電気エネルギー消費量を低減することができる。
工程(A)と工程(B)との圧力差、つまり圧力Aから圧力Bを減じた値の下限としては、0MPaGが好ましく、0.01MPaGがより好ましい。上記圧力差の上限としては、0.05MPaGが好ましく、0.04MPaGがより好ましい。工程(A)と工程(B)との圧力差を上記範囲とすることで、急冷塔2において、カルボニル化合物及び有機酸の凝縮及び溶媒への溶解を促進することができ、その結果、工程(B)における生成ガス中のカルボニル化合物濃度をより低減することができる。
工程(B)と工程(C)との圧力差、つまり圧力Bから圧力Cを減じた値の下限としては、0MPaGが好ましく、0.01MPaGがより好ましい。上記圧力差の上限としては、0.05MPaGが好ましく、0.04MPaGがより好ましい。工程(B)と工程(C)との圧力差を上記範囲とすることで、吸収塔4におけるブタジエンの吸収を促進することができ、その結果、吸収溶媒の使用量を低減することができ、エネルギー消費量をより低減させることができる。
<工程(D)>
本工程では、上記工程(C)で分離された分子状酸素及び不活性ガス類を上記工程(A)に還流する。この工程(D)は、通常、圧縮機6による昇圧を含む。
(圧縮機6)
工程(C)からのガスは、配管110により圧縮機6に送給され、工程(C)の圧力Cから工程(A)の圧力A以上に昇圧され、配管112を経て、工程(A)に還流される。すなわち、工程(D)において、工程(A)から工程(C)までに低下した分の圧力を昇圧する。この昇圧は通常小さいものであるため、圧縮機6の電気エネルギー消費量は小さなものに留まる。
工程(D)におけるガス、つまり圧縮機6出口におけるガス中の各成分の濃度として、O濃度の下限としては、1体積%が好ましく、2体積%がより好ましい。上記O濃度の上限としては、6体積%が好ましく、5体積%がより好ましい。N濃度の下限としては、87体積%が好ましく、90体積%がより好ましい。上記N濃度の上限としては、97体積%が好ましく、95体積%がより好ましい。
<脱溶工程>
本工程では、ブタジエンを含む吸収溶媒から溶媒を分離し、ブタジエンを含むガス流を得る。吸収塔4の底部から得られるブタジエンを含む吸収溶媒を、配管113より脱溶塔7に供給する。脱溶塔7において、蒸留分離を行い、塔頂より配管115を介してブタジエンを含むガス流を得る。分離された溶媒は塔底より配管114を介して抜き出され、吸収塔4の吸収溶媒として循環使用されるが、一部は、溶媒中の不純物を分離した後に吸収塔4に循環使用される。
脱溶塔7内の圧力としては、特に限定されないが、その下限としては、0.03MPaGが好ましく、0.2MPaGがより好ましい。上記圧力の上限としては、1.0MPaGが好ましく、0.6MPaGがより好ましい。
脱溶塔7の塔底温度の下限としては、80℃が好ましく、100℃がより好ましい。上記塔底温度の上限としては、190℃が好ましく、180℃がより好ましい。
本工程では、比較的純度が高いブタジエンが得られるが、これをさらに蒸留すること等により、さらに高純度のブタジエンを得ることもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、ガス組成分析については、下記表1に示す条件でのガスクロマトグラフィーにより行った。HOに関しては、ガスサンプリングの際の水冷トラップにより得られた水分量を加算することで算出した。
Figure 2019151604
また、カルボニル化合物及び有機酸の分析については、下記表2に示す条件での液体クロマトグラフィーにより行った。
Figure 2019151604
[実施例1]
実施例1は、本発明の一実施形態のブタジエンの製造方法である。以下、実施例1を、図1を参照しつつ説明する。
(工程(A))
(a)触媒
Mo12BiFe0.5NiCo0.1Cs0.1Sb0.2の組成式で表される酸化物を球状のシリカに触媒総体積の20%の割合で担持させた触媒を使用した。
1−ブテン/2−ブテン/O/N/HOを1/0.01/0.9/7/1.2の体積割合で混合した原料ガスを図1の配管100からフィードすることにより、上記(a)の触媒を触媒長4,000mmで充填した反応器1(内径21.2mm、外径25.4mm)に、上述の配管100からフィードされた原料ガスと、後述の工程(D)から配管112を介して還流されたガスとの混合ガスを1,000hr−1の気体時空間速度(GHSV)にて供給し、320℃〜330℃で反応させ、ブタジエンを含む生成ガスを得た。この場合、実体積GHSVは700hr−1となる。
(工程(B))
反応器1から抜き出した生成ガスを急冷塔2において水と接触させて76℃に急冷した後、熱交換器3で30℃まで冷却した。工程(B)における生成ガス中のカルボニル化合物濃度は0.15体積%であった。また、工程(B)で得られる(配管103から流出する)凝縮液中の有機酸濃度は5質量%であった。
(工程(C))
上記工程(B)で得られた生成ガスを外径6インチ、高さ7,800mm、材質SUS304で内部に規則充填物を配置した吸収塔4の底部より供給し、塔上部の配管106から、トルエンを95質量%以上含む吸収溶媒を10℃で供給した。吸収溶媒に吸収させようとするブタジエン及び未反応のn−ブテン(1−ブテン及び2−ブテン)に対し、供給した吸収溶媒の量は20質量倍であった。吸収塔4において吸収溶媒に吸収されず、塔頂より配管107を介して抜き出されたガスは、水洗塔5に送られ、ガス中に含まれる少量の溶媒を除去し、配管110に送られ、配管111から一部を系外に廃棄した。
(工程(D))
工程(C)から配管110を介して送られたガスは、圧縮機6により、工程(A)の圧力と同じ0.2MPaGまで微昇圧され、配管112を介して工程(A)に還流された。工程(D)におけるガスには、Nが93体積%、Oが4体積%、COx等の不純物が3体積%の割合で含まれていた。圧縮機6の電気エネルギー消費量は、0.02kWh/原料kgであった。
[実施例2並びに比較例1及び2]
実施例1において、工程(A)の圧力を下記表3に示す値とした以外は、実施例1と同様にして、ブタジエンの製造を行った。
実施例1及び2並びに比較例1及び2における各値を、下記表3に合わせて示す。
Figure 2019151604
表3の結果から分かるように、実施例のブタジエンの製造方法によれば、実体積GHSVを大きくすることができ、その結果、酸化脱水素の反応効率を向上させることができる。また、実施例のブタジエンの製造方法によれば、圧縮機の電気エネルギー消費量を低減することができ、加えて、工程(B)の生成ガス中のカルボニル化合物濃度を低減することができ、かつ凝縮液中の有機酸濃度を増大させ、生成ガス中の有機酸濃度を低減することができるので、ブタジエンの精製に必要なエネルギー消費量も低減できると考えられ、これらにより、製造に要するエネルギー消費量を低減できる。
本発明のブタジエンの製造方法によれば、酸化脱水素の反応効率を向上させることができ、かつエネルギー消費量を低減することができる。
1 反応器
2 急冷塔
3 熱交換器
4 吸収塔
5 溶媒回収塔
6 圧縮機
7 脱溶塔
100〜115 配管

Claims (4)

  1. 金属酸化物触媒の存在下、1−ブテン及び2−ブテンを含有し、1−ブテン及び2−ブテンの合計100体積%に対する1−ブテンの割合が50体積%を超える原料ガスと分子状酸素含有ガスとの酸化脱水素反応により1,3−ブタジエンを含む生成ガスを得る第1工程と、
    上記生成ガスを冷却する第2工程と、
    吸収溶媒への選択的吸収により上記生成ガスを分子状酸素及び不活性ガス類と1,3−ブタジエンを含むその他のガスとに粗分離する第3工程と、
    上記第3工程で分離された分子状酸素及び不活性ガス類を上記第1工程に還流する第4工程と
    を備え、
    上記第1工程における圧力が0.1MPaG以上0.4MPaG以下であり、
    上記第1工程における圧力A、第2工程における圧力B、第3工程における圧力Cが、下記式(1)を満たす1,3−ブタジエンの製造方法。
    A≧B≧C ・・・(1)
  2. 上記第2工程における生成ガス中の分子状窒素濃度が60体積%以上94体積%以下、n−ブテン濃度が0体積%以上10体積%以下、1,3−ブタジエン濃度が3体積%以上10体積%以下、カルボニル化合物濃度が0体積%以上0.3体積%以下である請求項1に記載の1,3−ブタジエンの製造方法。
  3. 上記第2工程において得られる凝縮液中の有機酸濃度が0質量%以上7質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の1,3−ブタジエンの製造方法。
  4. 上記第4工程における分子状酸素及び不活性ガス類中の分子状窒素濃度が87体積%以上97体積%以下、分子状酸素濃度が1体積%以上6体積%以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の1,3−ブタジエンの製造方法。
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