JP2019151298A - 車両用シート装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より快適性の高い車両用シート装置を提供すること。【解決手段】シート装置30は、シートに設けられた空気袋10,20に空気を圧送する空気ポンプ31と、そのシートに着座した乗員が当接するシート表皮を通して空気ポンプ31が空気を吸引する吸引換気流路Liaと、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、車両用シート装置に関するものである。
従来、車両用のシート装置には、例えば、特許文献1に記載のように、シートの内側に設けられた空気袋(ブラダ)を拡縮させることにより、そのシートのサポート形状を変更可能なものがある。また、この従来例のシート装置は、その拡縮する空気袋がシートの表皮(シート表皮)を内側から押圧する。そして、これにより、そのシートに着座する乗員にマッサージ効果を付与することが可能になっている。
しかしながら、このような空気式のシートサポート機能、或いはマッサージ機能(リフレッシュ機能)を備えたシートにおいては、その拡張する空気袋に押圧されたシート表皮がシートに着座する乗員に対して密着した状態になりやすい。このため、例えば、気温の高い夏場や長時間の乗車時等には、その乗員がシートに当接する部分に所謂「蒸れ」が生ずる可能性がある。そして、これにより、そのシートに着座する乗員の快適性が損なわれるおそれがあることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、より快適性の高い車両用シート装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用シート装置は、シートに設けられた空気袋に空気を圧送する空気ポンプと、前記シートに着座した乗員が当接する前記シートの表皮を通して前記空気ポンプが前記空気を吸引する吸引換気流路と、を備える。
上記構成によれば、シートの表皮を通して空気ポンプが吸引する空気によって、そのシートの換気を行うことができる。そして、これにより、その乗員がシートに当接する部分の「蒸れ」を抑えてシートの快適性を高めることができる。加えて、シートの乗員に空気を吹き付けるかたちで換気を行うよりも、その乗員の周囲から空気を吸い込むかたちで換気を行った方が、より高い快適性を得ることができる。
また、シートに設けられた空気袋に空気を圧送する空気ポンプを用いることで、例えば換気ファンのような送風装置の追加が不要になる。更に、空気ポンプの吸気作用を利用するため、シートの換気を行う際、その空気ポンプの容量(送気能力)を消費しない。そして、これにより、空気ポンプの負荷を抑えることで、その小型化及び静音化を図ることができる。
上記課題を解決する車両用シート装置は、前記空気ポンプが前記シートの外部から前記空気を吸引するシート外吸気流路と、前記吸引換気流路と前記シート外吸気流路とを切り替える換気切替部と、を備えることが好ましい。
上記構成によれば、シートの換気が必要と感じられる場合にのみ、その換気を行うことができる。そして、これにより、シートの快適性を更に高めることができる。
上記課題を解決する車両用シート装置において、前記吸引換気流路は、複数の吸気孔を有した換気用エアチューブを前記表皮の内側に配索してなるとともに、前記換気用エアチューブは、前記表皮の内側において前記空気袋と並ぶ位置に設けられることが好ましい。
上記課題を解決する車両用シート装置において、前記吸引換気流路は、複数の吸気孔を有した換気用エアチューブを前記表皮の内側に配索してなるとともに、前記換気用エアチューブは、前記表皮の内側において前記空気袋と並ぶ位置に設けられることが好ましい。
即ち、空気が充填されることにより拡張する空気袋と重複しないことで、円滑に、その換気用エアチューブを介した空気の吸引を行うことができる。更に、拡張した空気袋とシートの表皮との間に隙間ができることで、より円滑な空気の吸引が可能になる。そして、これにより、ポンプ効率の低下を抑えることで、空気ポンプの更なる小型化及び静音化を図ることができる。
上記課題を解決する車両用シート装置において、前記表皮が形成する前記乗員の当接面には、複数の換気領域が設定されるとともに、前記吸引換気流路は、前記換気領域毎に設けられた複数の支線を備えるものであって、前記空気ポンプが空気を吸引する吸引流路には、前記支線を介して前記空気ポンプが前記空気を吸引する前記換気領域を切り替える換気領域切替部が設けられることが好ましい。
即ち、表皮の内側で空気袋が拡張することにより、その表皮が乗員に密着しやすくなる。更に、換気領域を絞り込むことで、その空気ポンプが吸引する空気を有効に利用することができる。従って、上記構成によれば、より効果的にシートの換気を行うことができる。そして、これにより、そのシートの快適性を更に高めることができる。
上記課題を解決する車両用シート装置において、前記換気領域切替部は、前記空気ポンプが前記空気を吸引する前記支線を切り替えるバルブ装置と、拡張した前記空気袋が位置する前記換気領域に設けられた前記支線を介して前記空気の吸引が行われるように前記バルブ装置の作動を制御する切替制御部と、を備えることが好ましい。
上記構成によれば、利便性の向上を図りつつ、より適切に、シートの換気を行うことができる。そして、これにより、より一層、そのシートの快適性を高めることができる。
本発明によれば、シートの快適性を高めることができる。
以下、車両用シート装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、車両用のシート1は、シートクッション2と、このシートクッション2の後端部に設けられたシートバック3と、を備えている。そして、そのシートバック3の上端には、ヘッドレスト4が設けられている。
図1及び図2に示すように、車両用のシート1は、シートクッション2と、このシートクッション2の後端部に設けられたシートバック3と、を備えている。そして、そのシートバック3の上端には、ヘッドレスト4が設けられている。
また、本実施形態のシート1において、シートバック3は、その両サイド部3a,3bが、それぞれ、前方に向かって膨出した形状を有している。更に、シートクッション2もまた、両サイド部2a,2bが、それぞれ、上方に向かって膨出した形状を有している。そして、本実施形態のシート1は、これにより、乗員の良好な着座姿勢を確保し及びその着座姿勢を維持することが可能になっている。
また、このシート1には、シートクッション2及びシートバック3の内側で拡縮することにより、シート1のサポート形状を変更する複数の空気袋10(11〜16)が設けられている。更に、このシート1には、同じくシートクッション2及びシートバック3の内側で拡縮することにより、そのシート1の表皮(シート表皮1x)を内側から押圧する複数の空気袋20(20a〜20h)が設けられている。そして、本実施形態では、これにより、そのシート1のサポート形状を変更し、及びシート1に着座する乗員に対してマッサージ効果(リフレッシュ効果)を付与することが可能なシート装置30が形成されている。
具体的には、本実施形態のシート1において、シートバック3の内側には、その背もたれ面3sの肩部(ショルダ)、腰部(ランバ)及び下端部(バックペルビス)に対応する位置に、それぞれ、独立したシートサポート用の空気袋11,12,13が設けられている。また、シートバック3の両サイド部3a,3bに対応する位置にも、それぞれ、独立したシートサポート用の空気袋14が設けられている。そして、シートクッション2についてもまた、その着座面2sにおける後端部(クッションペルビス)の内側、及び両サイド部2a,2bの内側に、それぞれ、独立したシートサポート用の空気袋15,16が設けられている。
更に、シートバック3の内側には、その背もたれ面3sに沿うように複数のマッサージ用(リフレッシュ用)の空気袋20(20a〜20e)が設けられている。そして、シートクッション2についてもまた、その着座面2sに沿うように複数のマッサージ用の空気袋20(20f〜20h)が設けられている。
具体的には、シートバック3側の各空気袋20a〜20eは、それぞれ、背もたれ面3sの上下方向に沿って二列に並んで設けられている。そして、シートクッション2側の各空気袋20f〜20hも同様に、その着座面2sの前後方向に沿って二列に並んで設けられている。
また、図3に示すように、本実施形態のシート装置30は、これらシートサポート用の各空気袋10及び各マッサージ用の空気袋20に空気を圧送する空気ポンプ31を備えている。更に、この空気ポンプ31と各空気袋10,20との間には、給排気バルブ装置32が介在されている。そして、本実施形態のシート装置30において、これらの空気ポンプ31及び給排気バルブ装置32は、制御装置33によって、その作動が制御されている。
具体的には、本実施形態の空気ポンプ31には、モータ34を駆動源とする電動ポンプが用いられている。更に、給排気バルブ装置32は、可撓性を有する樹脂製のエアチューブ35を介して各空気袋20及び空気ポンプ31に接続されている。即ち、本実施形態のシート装置30は、これらのエアチューブ35及び給排気バルブ装置32の内部通路によって、その各空気袋10,20と空気ポンプ31との間を連通する空気の流路(給排気流路Lo)が形成されている。そして、本実施形態の給排気バルブ装置32は、これにより、その給気バルブ36及び排気バルブ37を給排気流路Loの途中に配置する構成になっている。
また、本実施形態の制御装置33には、各空気袋10,20の内圧Pや、シート1に設けられた操作スイッチ38に対する操作入力信号Scr、イグニッション信号Sig、或いはドアロック信号Sdl等が入力されるようになっている。そして、本実施形態の制御装置33は、これらの制御信号に基づいて、各空気袋10,20を拡縮させるべく、その空気ポンプ31及び給排気バルブ装置32の作動を制御する構成になっている。
詳述すると、本実施形態の制御装置33は、シートサポート用の各空気袋10について、その内圧Pの目標値(内圧目標値)を保持する。尚、この内圧目標値は、利用者が、そのシート1に設けられた操作スイッチ38を用いて最適なシートサポート形状を設定することにより更新される。そして、本実施形態の制御装置33は、車両の始動(IGオン)時、この内圧目標値に各空気袋10の内圧Pを一致させるべく、空気ポンプ31及び給排気バルブ装置32の作動を制御することにより、そのシートサポート用の各空気袋10を拡張させる構成になっている。
また、本実施形態の制御装置33は、予め定められた動作パターンに基づいて、その拡張状態となるマッサージ用の各空気袋20を切り替える。そして、本実施形態のシート装置30は、これにより、シート1に着座する乗員が所望のマッサージ効果を得られるようになっている。
例えば、図4(a)(b)に示すように、本実施形態の制御装置33は、第1の拡張パターンX1においては、シートバック3の上側二段の各空気袋20a,20bを拡張させ、第2の拡張パターンX2においては、シートバック3の中間上側二段の各空気袋20b,20cを拡張させる。また、図4(c)(d)に示すように、第3の拡張パターンX3においては、シートバック3の中間下側二段の各空気袋20c,20dを拡張させ、第4の拡張パターンX4においては、シートバック3の下側二段の各空気袋20d,20eを拡張させる。更に、図4(e)(f)に示すように、第5の拡張パターンX5においては、シートクッション2の後側二段の各空気袋20f,20gを拡張させ、第6の拡張パターンX6においては、シートクッション2の前側二段の各空気袋20g,20hを拡張させる。そして、本実施形態の制御装置33は、上記第1〜第6の拡張パターンX1〜X6を順次切り替えることにより、そのシートバック3の上下方向、及びシートクッション2の前後方向(図4中、下側から上側)において、その空気袋20の押圧位置を移動させる構成になっている。
尚、本実施形態の制御装置33は、これらの各拡張パターン(X1〜X6)を切り替える際、その間に、図4(g)に示すような全収縮パターンZを挟む。また、本実施形態のシート装置30は、給排気バルブ装置32の作動により、複数の異なるマッサージ用の空気袋20について、それぞれ、独立且つ同時に、その給排気を行うことが可能となっている。そして、これにより、上記のようなマッサージ制御の実行時、何れかの空気袋20について排気を行うタイミイグにおいても、その空気ポンプ31が停止することなく空気を送り続ける構成になっている。
(吸引換気機能)
次に、本実施形態のシート装置30に実装されたシート1の吸引換気機能について説明する。
次に、本実施形態のシート装置30に実装されたシート1の吸引換気機能について説明する。
図3及び図5に示すように、本実施形態のシート装置30は、空気ポンプ31が各空気袋10,20に空気を圧送する際、その空気を吸引する(吸い込む)ための吸引流路Liを備えている。具体的には、本実施形態のシート装置30において、この吸引流路Liは、上記給排気流路Loと同様、可撓性を有した樹脂製のエアチューブ40を用いて形成されている。また、本実施形態のシート装置30は、その吸引流路Liを形成するエアチューブ40として、複数の吸気孔を有した換気用エアチューブ50を備えている。そして、この換気用エアチューブ50をシート表皮1xの内側に配索することにより、その乗員がシート1に当接する部分の換気を行う構成になっている。
詳述すると、図5に示すように、本実施形態のシート1において、マッサージ用の各空気袋20(20a〜20h)は、それぞれ、そのシート1に対する乗員の当接面S、即ちシートバック3の背もたれ面3s及びシートクッション2の着座面2sを形成するシート表皮1xの直下(裏側)に設けられている。尚、シートサポート用の各空気袋10は、これらマッサージ用の各空気袋20よりも下層、クッションパッドやパドル等、シート1の外形を形成する基材51の内側に配置されている(図示略)。そして、本実施形態のシート1において、換気用エアチューブ50は、シート表皮1xの内側において、そのマッサージ用の各空気袋20と並ぶ位置に設けられている。
具体的には、図6に示すように、本実施形態のシート装置30は、二列に並んでシートバック3の内側に設けられた各空気袋20(20a〜20e)を交互に挟む態様で、そのシート幅方向に並んで配索された3本の換気用エアチューブ50a〜50cを備えている。また、シート装置30は、同じく、二列に並んでシートクッション2の内側に設けられた各空気袋20(20f〜20h)を交互に挟む態様で、そのシート幅方向に並んで配索された3本の換気用エアチューブ50d〜50fを備えている。更に、これらの各換気用エアチューブ50には、それぞれ、その長手方向に略均等間隔で並ぶ複数の吸気孔Hが形成されている。そして、本実施形態のシート装置30は、その各吸気孔Hをシート表皮1x側(図5参照、同図中、上側)に向けた状態で、これらの各換気用エアチューブ50をシート1の内側に配索することにより、そのシート表皮1xを通して空気ポンプ31が空気を吸引する吸引換気流路Liaを形成する構成になっている。
即ち、シート1の内側から空気を吸引することにより、そのシート表皮1xが形成する乗員に対する当接面S、即ちシートバック3の背もたれ面3s及びシートクッション2の着座面2sを換気することができる。そして、本実施形態のシート装置30は、これにより、その乗員がシート1に当接する部分の「蒸れ」を抑えて、シート1の快適性を高める構成になっている。
さらに詳述すると、図3に示すように、本実施形態のシート装置30において、その吸引流路Liとして空気ポンプ31から引き出されたエアチューブ52の先端には、三方弁53が接続されている。そして、上記のように吸引換気流路Liaを形成する換気用エアチューブ50(50a〜50f)もまた、その一端側が、この三方弁53に接続されている。
また、この三方弁53には、例えば、シートクッション2の下方等、その空気ポンプ31がシート1の外部から空気を吸引するためのシート外吸気流路Libを形成するエアチューブ54が接続されている。そして、本実施形態のシート装置30は、この三方弁53を手動により操作することによって、その吸引換気流路Liaとシート外吸気流路Libとの切り替えが可能になっている。
即ち、本実施形態のシート装置30は、換気切替部55としての三方弁53を操作して、その空気ポンプ31から延びるエアチューブ52をシート1に設けられた換気用エアチューブ50に連通させることにより、この換気用エアチューブ50が形成する吸引換気流路Liaを用いたシート1の換気を行うことができる。また、このようなシート1の換気が不要と思われる場合には、空気ポンプ31から延びるエアチューブ52を、そのシート外吸気流路Libを形成するエアチューブ54に連通させる。そして、本実施形態のシート装置30は、これにより、適切に、そのシート1の換気を行うことが可能になっている。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)シート装置30は、シート1に設けられた空気袋10,20に空気を圧送する空気ポンプ31と、そのシート1に着座した乗員が当接するシート表皮1xを通して空気ポンプ31が空気を吸引する吸引換気流路Liaと、を備える。
(1)シート装置30は、シート1に設けられた空気袋10,20に空気を圧送する空気ポンプ31と、そのシート1に着座した乗員が当接するシート表皮1xを通して空気ポンプ31が空気を吸引する吸引換気流路Liaと、を備える。
上記構成によれば、そのシート表皮1xを通して空気ポンプ31が吸引する空気によって、シート1の換気を行うことができる。そして、これにより、その乗員がシート1に当接する部分の「蒸れ」を抑えてシート1の快適性を高めることができる。加えて、シート1の乗員に空気を吹き付けるかたちで換気を行うよりも、その乗員の周囲から空気を吸い込むかたちで換気を行った方が、より高い快適性を得ることができる。
また、シート1に設けられた空気袋10,20に空気を圧送する空気ポンプ31を用いることで、例えば、換気ファンのような送風装置の追加が不要になる。更に、空気ポンプ31の吸気作用を利用するため、シート1の換気を行う際、その空気ポンプ31の容量(送気能力)を消費しない。そして、これにより、空気ポンプ31の負荷を抑えることで、その小型化及び静音化を図ることができる。
(2)シート装置30は、空気ポンプ31がシート1の外部から空気を吸引するシート外吸気流路Libと、このシート外吸気流路Libと上記吸引換気流路Liaとを切り替える換気切替部55(三方弁53)と、を備える。
上記構成によれば、シート1の換気が必要と感じられる場合にのみ、その換気を行うことができる。そして、これにより、シート1の快適性を更に高めることができる。
(3)吸引換気流路Liaは、複数の吸気孔Hを有した換気用エアチューブ50をシート表皮1xの内側に配索してなる。そして、換気用エアチューブ50は、シート表皮1xの内側において空気袋20と並ぶ位置に設けられる。
(3)吸引換気流路Liaは、複数の吸気孔Hを有した換気用エアチューブ50をシート表皮1xの内側に配索してなる。そして、換気用エアチューブ50は、シート表皮1xの内側において空気袋20と並ぶ位置に設けられる。
即ち、空気が充填されることにより拡張する空気袋20と重複しないことで、円滑に、その換気用エアチューブ50を介した空気の吸引を行うことができる。更に、拡張した空気袋20とシート表皮1xとの間に隙間ができることで、より円滑な空気の吸引が可能になる。そして、これにより、ポンプ効率の低下を抑えることで、空気ポンプ31の更なる小型化及び静音化を図ることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・シート1の内側に設けられる各空気袋10,20の数、及び配置は任意に変更してもよい。そして、シート1に設けられた空気袋に空気を圧送する空気ポンプ31を備えるものであれば、そのシートサポート機能又はマッサージ機能(リフレッシュ機能)の何れか一方のみを備えるシート装置に適用してもよい。
・上記実施形態では、シートバック3の背もたれ面3s及びシートクッション2の着座面2sを形成するシート表皮1xの内側に、その吸引換気流路Liaを形成する換気用エアチューブ50を配索することとした。しかし、これに限らず、シートバック3又はシートクッション2の何れか一方のみに、その吸引換気流路Liaを形成する構成であってもよい。そして、換気用エアチューブ50を用いることなく、例えば、シート1の外形を形成する基材(クッションパッド等)51に通気孔を形成する等により、その吸引換気流路Liaを形成する構成としてもよい。
・上記実施形態では、換気切替部55としての三方弁53は、手動で操作することにより、その吸引換気流路Liaとシート外吸気流路Libとの切り替えが可能であることとしたが、換気切替部55は、電動式の構成であってもよい。
・また、図7に示すシート装置30Bのように、シートバック3に設けられた換気用エアチューブ61とシートクッション2に設けられた換気用エアチューブ62とが、それぞれ、独立した吸引換気流路Liaa,Liabを形成する。そして、吸引流路Liには、これら2つの吸引換気流路Liaa,Liab、及びシート外吸気流路Libを切替可能な吸気系バルブ装置63が設けられる構成としてもよい。
即ち、シート表皮1xが形成する乗員の当接面Sには、そのシートバック3の背もたれ面3sとシートクッション2の着座面2sとで、それぞれ独立した換気領域α1,α2が設定される。更に、各換気用エアチューブ61,62が形成する吸引換気流路Liaa,Liabは、それぞれ、その独立した換気領域α1,α2毎に設けられた吸引換気流路Liaの支線Liaxを構成する。そして、換気領域切替部65としての吸気系バルブ装置63を操作することによって、その各支線Liaxを介して空気ポンプ31が空気を吸引する換気領域α1,α2、つまりはシート1の換気を行う領域を任意に選択可能な構成としてもよい。このような構成を採用することで、より適切に、そのシート1の換気を行うことができる。そして、これにより、より一層、そのシート1の快適性を高めることができる。
・更に、図7に示すように、切替制御部67としての制御装置33Bによって、吸気系バルブ装置63の作動が制御されることにより、その換気領域切替部65が形成される構成としてもよい。
例えば、シート1に設定された各換気領域α1,α2のうち、マッサージ用の空気袋20が展開しているものについて、これらの各換気領域α1,α2に設けられた吸引換気流路Liaの支線Liax(Liaa,Liab)を介して空気の吸引が行われるように、その制御装置33Bが吸気系バルブ装置63の作動を制御する構成とするとよい。
具体的には、図8のフローチャートに示すように、制御装置33Bは、マッサージ制御の実行時、各空気袋20の拡張パターンを取得する(ステップ101)。更に、制御装置33Bは、シートバック3側で空気袋20が拡張した状態にある場合(ステップ102:YES、図4参照、第1〜第4の拡張パターンX1〜X4)には、吸引換気流路Liaaを用いてシートバック3側から空気ポンプ31が空気を吸引するように、その吸気系バルブ装置63の作動を制御する(ステップ103)。そして、シートクッション2側の空気袋20が拡張した状態にある場合(ステップ104:YES、図4参照、第5及び第6の拡張パターンX5,X6)には、吸引換気流路Liabを用いてシートクッション2側から空気ポンプ31が空気を吸引するように、その吸気系バルブ装置63の作動を制御する(ステップ105)。
即ち、シート表皮1xの内側で空気袋20が拡張することにより、そのシート表皮1xが乗員に密着しやすくなる。更に、換気領域α1,α2を絞り込むことで、その空気ポンプ31が吸引する空気を有効に利用することができる。従って、上記構成によれば、より効果的にシート1の換気を行うことができる。そして、これにより、そのシート1の快適性を更に高めることができる。
・また、図9のフローチャートに示すように、マッサージ制御の実行時、各空気袋20の拡張パターンを取得し(ステップ201)、その拡張パターン(X1〜X6)から特定される空気袋20の拡張位置から空気ポンプ31が空気を吸引するように構成してもよい(ステップ202)。
例えば、図10に示すように、シートバック3の上下方向に並ぶマッサージ用の各空気袋20(20a〜20e)の間に挟まれるかたちで、これらの各空気袋20と、そのシート幅方向(図10中、左右方向)に延びる換気用エアチューブ70(71〜74)と、を交互に配置する。更に、シートクッション2についても同様に、その前後方向に並ぶマッサージ用の各空気袋20(20d〜20f)の間に挟まれるかたちで、これらの各空気袋20と、そのシート幅方向に延びる換気用エアチューブ70(75,76)と、を交互に配置する。更に、上記第1〜第6の拡張パターンX1〜X6に基づき各空気袋20が拡張する位置(図4参照)に、それぞれ、独立した換気領域β1〜β6を設定する。そして、これにより、その各拡張パターン(X1〜X6)に対応する換気領域β1〜β6に配置された各換気用エアチューブ70(71〜74)が形成する吸引換気流路Liaの支線Liax(Lia1〜Lia6)から、その空気ポンプ31が空気を吸引するように構成すればよい。
例えば、第1の拡張パターンX1においては、シートバック3の上側二段の各空気袋20a,20bが拡張する。従って、この場合には、その第1の拡張パターンX1に対応した換気領域β1内に配置された換気用エアチューブ71が形成する吸引換気流路Lia1から空気ポンプ31が空気を吸引するように制御する。また、第5の拡張パターンX5においては、シートクッション2の後側二段の各空気袋20f,20gが拡張する。そして、この場合も同様に、その第5の拡張パターンX5に対応した換気領域β5内に配置された換気用エアチューブ75が形成する吸引換気流路Lia5から空気ポンプ31が空気を吸引するように制御する。
このような構成を採用することで、より効果的にシート1の換気を行うことができる。そして、これにより、より一層、そのシート1の快適性を高めることができる。
尚、吸引換気流路Liaの支線Liaxを用いて空気ポンプ31が同時に空気を吸引する換気領域は、複数あってもよい。また、吸引換気流路Liaの支線Liaxを構成する換気用エアチューブ70の数及びその配置については、任意に変更してもよい。換気領域の設定範囲は任意に変更してもよい。各換気領域内に、少なくとも1つ、その吸引換気流路Liaの支線Liaxを含んでいればよい。そして、その換気領域内に配索された吸引換気流路Liaの支線Liaxのうち、何れを用いて空気の吸引を行うかについてもまた、任意に設定してもよい。
尚、吸引換気流路Liaの支線Liaxを用いて空気ポンプ31が同時に空気を吸引する換気領域は、複数あってもよい。また、吸引換気流路Liaの支線Liaxを構成する換気用エアチューブ70の数及びその配置については、任意に変更してもよい。換気領域の設定範囲は任意に変更してもよい。各換気領域内に、少なくとも1つ、その吸引換気流路Liaの支線Liaxを含んでいればよい。そして、その換気領域内に配索された吸引換気流路Liaの支線Liaxのうち、何れを用いて空気の吸引を行うかについてもまた、任意に設定してもよい。
1…シート、1x…シート表皮(表皮)、2…シートクッション、2a,2b…サイド部、2s…着座面(当接面)、3…シートバック、3a,3b…サイド部、3s…背もたれ面(当接面)、4…ヘッドレスト、10(11〜16)…空気袋、20(20a〜20h)…空気袋、30,30B…シート装置、31…空気ポンプ、32…給排気バルブ装置、33,33B…制御装置、34…モータ、35,40,52,54…エアチューブ、50(50a〜50f)…換気用エアチューブ、51…基材、53…三方弁、55…換気切替部、61,62…換気用エアチューブ、63…吸気系バルブ装置(バルブ装置)、65…換気領域切替部、67…切替制御部、70(71〜76)…換気用エアチューブ、S…当接面、H…吸気孔、Li…吸引流路、Lia(Liaa,Liab,Lia1〜Lia6)…吸引換気流路、Liax…支線、Lib…シート外吸気流路、Lo…給排気流路、α1,α2,β1〜β6…換気領域、X1〜X6…第1〜第6の拡張パターン。
Claims (5)
- シートに設けられた空気袋に空気を圧送する空気ポンプと、
前記シートに着座した乗員が当接する前記シートの表皮を通して前記空気ポンプが前記空気を吸引する吸引換気流路と、を備える車両用シート装置。 - 請求項1に記載の車両用シート装置において、
前記空気ポンプが前記シートの外部から前記空気を吸引するシート外吸気流路と、
前記吸引換気流路と前記シート外吸気流路とを切り替える換気切替部と、
を備えること、を特徴とする車両用シート装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用シート装置において、
前記吸引換気流路は、複数の吸気孔を有した換気用エアチューブを前記表皮の内側に配索してなるとともに、前記換気用エアチューブは、前記表皮の内側において前記空気袋と並ぶ位置に設けられること、を特徴とする車両用シート装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の車両用シート装置において、
前記表皮が形成する前記乗員の当接面には、複数の換気領域が設定されるとともに、
前記吸引換気流路は、前記換気領域毎に設けられた複数の支線を備えるものであって、
前記空気ポンプが空気を吸引する吸引流路には、前記支線を介して前記空気ポンプが前記空気を吸引する前記換気領域を切り替える換気領域切替部が設けられること、
を特徴とする車両用シート装置。 - 請求項4に記載の車両用シート装置において、
前記換気領域切替部は、
前記空気ポンプが前記空気を吸引する前記支線を切り替えるバルブ装置と、
拡張した前記空気袋が位置する前記換気領域に設けられた前記支線を介して前記空気の吸引が行われるように前記バルブ装置の作動を制御する切替制御部と、
を備えてなること、を特徴とする車両用シート装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018039679A JP2019151298A (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 車両用シート装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018039679A JP2019151298A (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 車両用シート装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019151298A true JP2019151298A (ja) | 2019-09-12 |
Family
ID=67947972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018039679A Pending JP2019151298A (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 車両用シート装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019151298A (ja) |
-
2018
- 2018-03-06 JP JP2018039679A patent/JP2019151298A/ja active Pending
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