JP2019150850A - 接合方法および接合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
第1部材の第1接合面に、アルミニウムよりもイオン化傾向が大きい金属のイオンである還元性金属イオンを含む還元溶液を塗布する塗布工程、
還元溶液が塗布された第1接合面と、第2接合面と、が対向するように、第1部材と第2部材とを重ね合わせる積層工程、および、
第1部材および第2部材を両者が互いに押し合わされるように加圧しながら加熱することにより、拡散接合によって第1部材と第2部材とを接合する接合工程、をこの順で含む。
図2を参照して、本実施の形態の接合方法(接合体の製造方法)では、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1部材11の表面の一部である第1接合面11aと、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第2部材12の表面の一部である第2接合面12aと、を接合する。本実施の形態の接合方法は、少なくとも以下の塗布工程、積層工程および接合工程をこの順で含む(図1参照)。
本工程では、第1部材11の第1接合面11aに、アルミニウムよりもイオン化傾向が大きい金属のイオンである還元性金属イオンを含む還元溶液2を塗布する(図2(a)参照)。
本工程では、還元溶液2が塗布された第1接合面11aと、第2接合面12aと、が対向するように、第1部材11と第2部材12とを重ね合わせる(図2(b)参照)。
本工程では、加圧したままで第1部材および第2部材を加熱することにより、拡散接合によって第1部材と第2部材とを接合する(図2(c)参照)。
まず、第1部材11の第1接合面11aに還元性金属イオンを含有する還元溶液2が塗布される。ここで、「塗布する」とは、第1接合面11aの全面が還元溶液2で覆われている必要はなく、塗布工程では、図2(a)に示されるように第1接合面11a上に還元溶液2が滴下され、第1接合面11aの一部が還元溶液で覆われているような状態であってもよい。
次に、還元溶液2が塗布された第1接合面11aと、第2接合面12aと、が対向するように、第1部材11と第2部材12とが重ね合わせられる(図2(b)参照)。
本工程では、積層された第1部材および第2部材を両者が互いに押し合わされるように加圧しながら加熱することにより、拡散接合によって第1部材と第2部材とを接合する(図2(c)参照)。このときの加圧の圧力は、例えば、1〜50MPaである。加熱の温度は、例えば、300〜600℃である。接合時間(加熱時間)は、例えば、5〜600分であり、好ましくは30〜120分である。
本実施の形態は、還元溶液が、1種の上記還元性金属イオンに加えて、さらに(1種の上記還元性金属イオン以外の)他の金属イオンを含む点で、実施の形態1とは異なる。それ以外の点は、実施の形態1と同様である。以下、図4を参照して、実施の形態2の一例について説明する。
まず、アルミニウム母材を加工することにより、以下の第1部材および第2部材を作製した。
第1部材 素材:アルミニウム合金(A5052)
寸法:10mm四方、厚み1〜5mm
第2部材 素材:アルミニウム合金(A5052)
寸法:5mm四方、厚み1〜10mm
接合体を第2部材が上側となるように設置し、アルミニウム部材B(第1部材)を固定した。測定装置(RHESCA社製、ボンディングテスタ)が、荷重センサに取り付けられたツールを第1部材のうち第2部材が接合されていない部分の上方から下降させた。センサが第1部材の上面を検出すると、ツールの下降が停止された。次に、検出した第1部材の上面から設定された高さまで、ツールが上昇した。その後、ツールが第2部材の一側面に向かって移動され、さらに第2部材の一側面を押圧するようにツールに荷重が加えられた。そして、接合体が破断するまで(第2部材の一部が第1部材から剥がれるまで)の印加荷重の最大値を測定して、接合強度(シェア強度)とした。表1に、各接合体についてのシェア強度の測定結果を示す。
Claims (8)
- アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1部材の表面の一部である第1接合面と、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第2部材の表面の一部である第2接合面と、を接合する、接合方法であって、
前記第1部材の前記第1接合面に、アルミニウムよりもイオン化傾向が大きい金属のイオンである還元性金属イオンを含む還元溶液を塗布する塗布工程、
前記還元溶液が塗布された前記第1接合面と、前記第2接合面と、が対向するように、前記第1部材と前記第2部材とを重ね合わせる積層工程、および、
前記第1部材および前記第2部材を両者が互いに押し合わされるように加圧しながら加熱することにより、拡散接合によって前記第1部材と前記第2部材とを接合する接合工程、をこの順で含む、接合方法。 - 前記還元溶液が、さらに有機酸を含む、請求項1に記載の接合方法。
- 前記還元性金属イオンは、マグネシウムイオンを含む、請求項1または2に記載の接合方法。
- 前記有機酸は、200℃以下の沸点を有するカルボン酸である、請求項2に記載の接合方法。
- 前記還元溶液中の前記還元性金属イオンの濃度が0.3質量%未満である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の接合方法。
- 前記塗布工程において、前記第1部材の前記第1接合面の一部のみに前記還元溶液が塗布され、
前記積層工程において、重ね合わせられた前記第1部材と前記第2部材とが互いに押し合わされるように加圧が行われ、その加圧によって前記還元溶液が前記第1部材の前記第1接合面および前記第2接合面の全面に分散される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の接合方法。 - 前記還元溶液が、1種の前記還元性金属イオンと、それ以外の他の金属イオンと、を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の接合方法。
- アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1部材の表面の一部である第1接合面と、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第2部材の表面の一部である第2接合面と、を接合して接合体を得る、接合体の製造方法であって、
前記第1部材の前記第1接合面に、アルミニウムよりもイオン化傾向が大きい金属のイオンである還元性金属イオンを含む還元溶液を塗布する塗布工程、
前記還元溶液が塗布された前記第1接合面と、前記第2接合面と、が対向するように、前記第1部材と前記第2部材とを重ね合わせる積層工程、および、
前記第1部材および前記第2部材を両者が互いに押し合わされるように加圧しながら加熱することにより、拡散接合によって前記第1部材と前記第2部材とを接合して接合体を得る接合工程、をこの順で含む、接合体の製造方法。
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