JP2019150701A - 皮膚冷却装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば注射する際の痛みを和らげるために、好適に皮膚を冷却する。【解決手段】皮膚冷却装置は、内蔵バッテリ(130)と、皮膚からの圧力によって可動に構成されていると共に、内蔵バッテリから供給される電力を用いて皮膚を冷却する冷却手段(210,220)と、冷却手段を皮膚側に向けて付勢する付勢手段(240)と、冷却手段から見て皮膚とは反対側に設けられており、冷却手段の反対側への移動によって冷却手段への圧力を検出する圧力検出手段(260)と、圧力検出手段で検出される圧力情報に基づいて、冷却手段を制御する制御手段(140)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば注射を打つ際の痛みを和らげるために皮膚を冷却する皮膚冷却装置、コンピュータプログラム及び記録媒体の技術分野に関する。
この種の装置として、冷却体を接触させることで皮膚を冷却するものが知られている。例えば特許文献1では、ペルチェ素子で冷却された押圧体を皮膚に直接押し当てて、皮膚を冷却する装置が提案されている。この装置では、押圧体に設けられた皮膚温度センサにより皮膚の温度が検出可能とされている。
特開2010−284330号公報
特許文献1に記載されている装置では、ユーザによるスイッチ操作で押圧体の冷却が開始される。このため、適切なタイミングで冷却が開始されず、結果として電力ロスが発生してしまうおそれがある。また、ユーザが装置を手に持って押圧体を皮膚に押し当てるため、接触状態が不安定となるおそれがあり、皮膚の冷却又は温度の検出を正確に行えないという事態が生じ得る。更には、皮膚温度センサが押圧体の中心に設けられているため、冷却効率が落ちるという技術的問題点もある。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、好適に皮膚を冷却可能な皮膚冷却装置、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための皮膚冷却装置は、内蔵バッテリと、皮膚からの圧力によって可動に構成されていると共に、前記内蔵バッテリから供給される電力を用いて前記皮膚を冷却する冷却手段と、前記冷却手段を前記皮膚側に向けて付勢する付勢手段と、前記冷却手段から見て前記皮膚とは反対側に設けられており、前記冷却手段の前記反対側への移動によって前記冷却手段への圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段で検出される圧力情報に基づいて、前記冷却手段を制御する制御手段とを備える。
上記課題を解決するためのコンピュータプログラムは、冷却手段により皮膚を冷却するためのコンピュータプログラムであって、前記冷却手段への圧力を検出する圧力検出工程と、前記圧力検出工程で検出される圧力情報に基づいて、前記冷却手段を制御する制御工程とをコンピュータに実行させる。
上記課題を解決するための記録媒体は、上述したコンピュータプログラムが記録されている。
第1実施例に係る皮膚冷却装置の全体構成を示す断面図である。 第1実施例に係る皮膚冷却装置の冷却部の構成を示す拡大断面図である。 第1実施例に係る皮膚冷却装置の冷却部の接触動作を示す拡大断面図である。 第1実施例に係る皮膚冷却装置の動作の流れを示すフローチャートである。 第2実施例に係る皮膚冷却装置の全体構成を示す斜視図である。
<1>
本実施形態に係る皮膚冷却装置は、皮膚を冷却する冷却手段と、前記冷却手段への圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段で検出される圧力情報に基づいて、前記冷却手段を制御する制御手段とを備える。
本実施形態の皮膚冷却装置によれば、冷却手段を押し当てることで皮膚を冷却することができる。冷却手段は、例えば皮膚に接触する冷却面、ペルチェ素子等の冷媒、ヒートシンク、及び冷却ファン等を備えて構成される。このような冷却手段によれば、一時的に皮膚を冷却することで、例えば注射による痛みを緩和することが可能である。
本実施形態の皮膚冷却装置は特に、圧力検出手段により、冷却手段への圧力を検出することが可能とされている。圧力検出手段は、例えば圧力センサとして構成されてもよいし、所定値以上の圧力で機械的にオンされるスイッチ等を含んで構成されるものであってもよい。なお、圧力手段は、冷却手段にかかる圧力を極めて高い精度で検出可能でなくともよく、例えば圧力が閾値以上であるか否かを判別できる程度のものであればよい。
圧力検出手段で圧力情報が検出されると、制御手段により、圧力情報に基づく冷却手段の制御が行われる。具体的には、制御手段は、冷却手段への圧力が比較的高い場合に、冷却手段が皮膚に押し当てられた状態であると判定する。このような場合、制御手段は、冷却を開始するように冷却手段を制御する。一方で、制御手段は、冷却手段への圧力が比較的低い場合に、冷却手段が皮膚に押し当てられていない状態であると判定する。このような場合、制御手段は、冷却を停止するように冷却手段を制御する。
上述したように、圧力情報に基づいて冷却手段を制御すれば、冷却手段が皮膚に押し当てられたタイミングで冷却手段による冷却を開始することができる。即ち、冷却を適切なタイミングで開始することができる。よって、不必要な冷却による電力ロスを回避することができる。なお、圧力情報に基づいて接触状態を正確に判定するためには、例えば事前のシミュレーション等によって、圧力に対する閾値を設定しておけばよい。
以上説明したように、本実施形態に係る皮膚冷却装置によれば、圧力情報に基づいて冷却が制御されるため、好適に皮膚を冷却することが可能である。
<2>
本実施形態に係る皮膚冷却装置の一態様では、前記冷却手段の温度を検出する温度検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記圧力情報に加え、前記温度検出手段で検出される温度情報に基づいて、前記冷却手段を制御する。
この態様によれば、例えば温度センサとして構成される温度検出手段により、冷却手段の温度が検出される。そして、制御手段による冷却手段の制御は、圧力検出手段で検出された圧力情報に加えて、温度検出手段で検出された温度情報に基づいて行われる。
例えば制御手段は、冷却手段の温度が一定の温度となるように制御する。具体的には、制御手段は、冷却手段の温度が所望の温度より高い場合に冷却を開始するように制御し、所望の温度より低い場合には冷却を停止するように制御する。或いは制御手段は、温度情報により皮膚への接触状態を判定して冷却手段を制御するようにしてもよい。具体的には、制御手段は、冷却手段が皮膚に近い温度になっている場合には、冷却手段が皮膚に押し当てられている状態であると判定し、冷却を開始するように制御する。一方で、制御手段は、冷却手段が室温に近い温度になっている場合には、冷却手段が皮膚に押し当てられていない状態であると判定し、冷却を停止するように制御する。
上述したように、温度情報に基づいて冷却手段を制御すれば、圧力情報だけに基づいて制御を行う場合と比べて、より適切な制御が可能となる。従って、より好適に皮膚を冷却することが可能である。
<3>
上述した温度検出手段を備える態様では、前記温度検出手段は、前記冷却手段への圧力が所定の閾値以上となった場合に、前記冷却手段の温度を検出してもよい。
このように構成すれば、冷却手段への圧力が所定の閾値以上となって初めて、冷却手段の温度が検出されることになる。なお、ここでの「所定の閾値」とは、冷却手段が皮膚に押し当てられている状態であるか否かを判定するための閾値である。よって本態様によれば、冷却手段が皮膚に押し当てられていないにもかかわらず温度が検出され、冷却手段が不適切に制御されてしまうことを防止できる。
<4>
本実施形態に係る皮膚冷却装置の他の態様では、前記冷却手段は、ペルチェ素子を含んでいる。
この態様によれば、ペルチェ素子を利用して比較的簡単な構成で冷却を実現することができる。なお、ペルチェ素子は電力消費量が比較的高いため、上述した電力ロスを回避できるという効果がより顕著に発揮されることになる。
<5>
上述した冷却手段がペルチェ素子を含む態様では、前記冷却手段は、前記ペルチェ素子の一の面を接触させて前記皮膚を冷却してもよい。
この場合、ペルチェ素子によって直接皮膚を冷却することができるため、冷却効率を高めることができる。
<6>
本実施形態に係る皮膚冷却装置の他の態様では、前記冷却手段は、前記皮膚からの圧力によって可動に構成されており、前記圧力検出手段は、前記冷却手段の移動量に応じて前記冷却手段への圧力を検出する。
この態様によれば、冷却手段の移動量に応じて機械的に圧力を検出できるため、例えば圧力センサを利用する場合と比べて製造コストを低減できる。
<7>
上述した冷却手段が可動に構成される態様では、前記冷却手段を前記皮膚側に向けて付勢する付勢手段を更に備えてもよい。
このように構成すれば、冷却手段が皮膚側に向けて付勢されるため、皮膚への接触状態を安定させることができる。具体的には、皮膚に対して冷却手段を均一な力で押し当てることができる。よって、押し当てが不十分で十分な冷却効果が得られなかったり、冷却効果にばらつきが発生してしまうことを防止できる。
<8>
本実施形態に係る皮膚冷却方法は、冷却手段により皮膚を冷却する皮膚冷却方法であって、前記冷却手段への圧力を検出する圧力検出工程と、前記圧力検出工程で検出される圧力情報に基づいて、前記冷却手段を制御する制御工程とを備える。
本実施形態の皮膚冷却方法によれば、上述した本実施形態の皮膚冷却装置と同様に、圧力情報に基づいて冷却が制御されるため、好適に皮膚を冷却することが可能である。
なお、本実施形態の皮膚冷却方法においても、上述した本実施形態の皮膚冷却装置の各種態様と同様の態様を採ることができる。
<9>
本実施形態に係るコンピュータプログラムは、冷却手段により皮膚を冷却するためのコンピュータプログラムであって、前記冷却手段への圧力を検出する圧力検出工程と、前記圧力検出工程で検出される圧力情報に基づいて、前記冷却手段を制御する制御工程とをコンピュータに実行させる。
本実施形態のコンピュータプログラムによれば、上述した本実施形態の皮膚冷却装置及び皮膚冷却方法と同様に、圧力情報に基づいて冷却が制御されるため、好適に皮膚を冷却することが可能である。
なお、本実施形態のコンピュータプログラムにおいても、上述した本実施形態の皮膚冷却装置の各種態様と同様の態様を採ることができる。
<10>
本実施形態に係る記録媒体は、上述したコンピュータプログラム(但し、その各種態様を含む)が記録されている。
本実施形態の記録媒体によれば、上述した本実施形態のコンピュータプログラムをコンピュータに実行させ、好適に皮膚を冷却することが可能である。
本実施形態に係る皮膚冷却装置及び皮膚冷却方法、並びにコンピュータプログラム及び記録媒体の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。
以下では、図面を参照して皮膚冷却装置、コンピュータプログラム及び記録媒体の実施例について詳細に説明する。
<第1実施例>
第1実施例に係る皮膚冷却装置について、図1から図4を参照して説明する。
<全体構成>
先ず、第1実施例に係る皮膚冷却装置の全体構成について、図1を参照して説明する。ここに図1は、第1実施例に係る皮膚冷却装置の全体構成を示す断面図である。
図1において、第1実施例に係る皮膚冷却装置100は、ハンディタイプの装置として構成されている。皮膚冷却装置100は、上ケース110及び下ケース120内に、主にバッテリ130、基板140、ヒートシンク150、冷却ファン160、ダクト170、及び冷却部200を備えている。
バッテリ130は、皮膚冷却装置100を動作させるための電力を供給する電源であり、電源ケーブル141を介して基板140に接続されている。
基板140は、複数の電子回路を備える基板であって、皮膚冷却装置100の各部を制御する。基板140は、ペルチェ素子ケーブル142を介して冷却部200のペルチェ素子に接続されている。また、基板140は、SW/温度センサケーブル143を介して冷却部200のスイッチ及び温度センサに接続されている。基板140は更に、冷却ファンケーブル144を介して冷却ファン160に接続されている。基板140は、「制御手段」の一具体例として機能する。
ヒートシンク150は、冷却部200の放熱面(即ち、皮膚に接触する冷却面とは反対側の面)に接するように配置されており、冷却部150の放熱を促進させるものとして機能する。
冷却ファン160は、ダクト170を介して、ヒートシンク150に冷却風を送風可能に構成されている。なお、上ケース110には、冷却ファン160に外気を供給する吸気口111、及びヒートシンク150を通過した冷却風を外部に排出する排気口112が備えられている。
冷却部200は、皮膚に接触して冷却を実現する部位である。冷却部200の具体的な構成については、以下に詳述する。
<冷却部の構成>
次に、冷却部200の構成について、図2及び図3を参照して説明する。ここに図2は、第1実施例に係る皮膚冷却装置の冷却部の構成を示す拡大断面図である。また図3は、第1実施例に係る皮膚冷却装置の冷却部の接触動作を示す拡大断面図である。
図2において、冷却部200は、冷却体210、ペルチェ素子220、温度センサ230、バネ240、バネ固定部250、スイッチ260を備えて構成されている。
冷却体210は、皮膚に接触して冷却を行う部材であり、アルミ等の熱伝導率の高い材料を含んで構成されている。また、冷却体210は、皮膚に直接触れることになるため、生物学的安定性の高い材料を含んで構成されることが好ましい。
ペルチェ素子220は、冷却体210の接触面(即ち、皮膚に接触する面)とは反対側の面に接するように設けられており、冷却体210を冷却する冷媒として機能する。なお、冷媒はペルチェ素子220に限られるものではなく、他の冷却手段(例えば、水冷等)を用いることができる。ペルチェ素子220は、冷却体210と共に、「冷却手段」の一具体例として機能する。
温度センサ230は、冷却体210上に設けられており、冷却体210の温度を検出可能に構成されている。温度センサ230は、単に冷却体210の温度を検出するのみならず、冷却体210の温度変化を利用して、冷却体210に皮膚が接触しているか否かを判定するセンサとしても機能する。温度センサ230は、「温度検出手段」の一具体例である。
バネ240は、冷却体210と、下ケース120に固定されたバネ固定部材250との間に配置されており、冷却体210を皮膚側(即ち、図中の下方向)に付勢する。冷却体210は、バネ240の付勢力を利用して下ケース120(言い換えれば、筐体)に対して可動に構成されている。具体的には、冷却体210が皮膚に接触すると、皮膚からの荷重により、冷却体210が下ケース120に押し込まれるように移動する。バネ240は、「付勢手段」の一具体例であり、冷却体210と皮膚との接触状態を安定させて、冷却にばらつきが発生するのを防止する機能を有している。
図3において、冷却体210が皮膚に接触すると、冷却体210は荷重方向(即ち、図の上方向)に押し込まれるように移動する。この際、冷却体210に固定されたペルチェ素子220、ヒートシンク150、冷却ファン160、ダクト170は、冷却体210と一体的に移動する。
冷却体210が押し込まれると、図を見ても分かるように、冷却体210の凸部215がスイッチ260に接触する状態となる。このように、スイッチ260は、冷却体210が皮膚に接触して、ある程度の荷重がかかるとオンされる仕組みとなっている。このようなスイッチ260によれば、そのオン/オフによって、冷却体210に皮膚が接触しているか否かを判定することができる。スイッチ260は、「圧力検出手段」の一具体例である。
なお、スイッチ260に代えて、圧力センサを利用することもできる。即ち、圧力センサで検出される圧力の値に基づいて、皮膚の接触を判定してもよい。圧力センサを用いる場合には、冷却体210は可動に構成されずともよく、例えば機械的に固定されていてもよい。この場合、冷却体210が皮膚から受ける反力によって構造的に圧力がかかる部分に圧力センサを配置することで、同様の効果が期待できる。冷却体210を可動としない場合には、冷却体210と下ケース120の隙間からの浸水を防止するための防水構造を設けることができる。
<動作説明>
次に、第1実施例に係る皮膚冷却装置100の動作について、図4を参照して説明する。ここに図4は、第1実施例に係る皮膚冷却装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図4において、第1実施例に係る皮膚冷却装置100では、冷却体210が押し込まれてスイッチ260がオンとされると(ステップS101:YES)、温度センサ230による温度検出が実行される(ステップS102)。即ち、皮膚が接触されている状態と同程度の圧力が冷却体210にかかると、温度の検出が行われる。
検出された冷却体210の温度は、皮膚の接触を判定するための閾値と比較される(ステップS103)。なお、ここでの閾値は、皮膚に接触している際の冷却体210の温度に対応する値として設定されればよい。また、冷却体210の温度変化を監視するような場合には、皮膚が接触した後の温度上昇幅に対応する値として設定されてもよい。
検出された温度が閾値より大きいと判定された場合(ステップS103:YES)、ペルチェ素子220及び冷却ファン160が駆動され、冷却体210の冷却が開始される(ステップS104)。一方で、検出された温度が閾値以下であると判定された場合(ステップS103:NO)、冷却は開始されない。即ち、本実施例では、冷却体210に圧力がかかっている場合であっても、冷却体210の温度が閾値より大きくならなければ冷却は開始されない。
上述した制御によれば、皮膚以外によって冷却体210に圧力がかかっている場合(言い換えれば、圧力はかかっているが冷却すべきでない場合)に、冷却が行われてしまうことを防止できる。より具体的には、例えば皮膚冷却装置100がテーブルの上等に放置されている際に、テーブル面から受けた圧力によって皮膚が接触していると誤判定され、冷却が開始されてしまうことを防止できる。この結果、不必要な冷却による電力消費を回避することができる。
冷却開始後は、所定温度(例えば12℃)を下回ると(ステップS105:YES)、冷却が停止される(ステップS106)。なお、冷却停止後において、第2の所定温度(例えば15℃)を上回ると、再び冷却が開始されるようにしてもよい。このようにすれば、冷却体210の温度を一定の範囲に保つことができる。また、冷却体210の温度を監視せずに冷却が実行されてもよい。具体的には、冷却開始後から所定時間が経過すると、自動的に冷却が停止されるようにしてもよい。このように、冷却体210の温度を監視せずとも、所定時間を適切な期間(即ち、冷却体210が所望の温度へと冷却される期間)として設定しておくことで、好適な冷却を実現することが可能である。
以上説明したように、第1実施例に係る皮膚冷却装置100によれば、圧力情報及び温度情報を利用することで皮膚の接触を適切に判定でき、好適な冷却を実現することができる。
<第2実施例>
次に、第2実施例に係る皮膚冷却装置について、図5を参照して説明する。ここに図5は、第2実施例に係る皮膚冷却装置の全体構成を示す斜視図である。なお、以下では、既に説明した第1実施例と重複する部分について、適宜説明を省略するものとする。
図5において、第2実施例に係る皮膚冷却装置100bは、据置型の装置として構成されている。皮膚冷却装置100bは、装置を支える支持部310、及び腕等の体の一部を通すことが可能に構成された湾曲部320を備えて構成されている。湾曲部320には、冷却部200bが取り付けられている。なお、第2実施例に係る200bも、第1実施例に係る冷却部200と同様の構成であり、圧力情報及び温度情報を利用して好適に皮膚の冷却が可能とされている。
据置型の装置では、例えば自動的に人体を挟み込むような駆動をして、冷却部200と皮膚との接触を実現することが考えられる。このような場合、接触判定を正確に行えないと、装置が正常に動作せず不測の事態が生じ得る。具体的には、例えば冷却体210の温度上昇だけで皮膚接触を判定しようとすると、温度センサに熱が伝わるまでに伝播と温度分布の影響で時間的な遅れが生じ、装置がオーバーランしてしまうおそれがある。
これに対し、本実施例に係る皮膚冷却装置100bでは、圧力情報及び温度情報を利用して皮膚との接触が正確に判定される。このため、装置の位置制御精度が上がり、冷却部200bと皮膚との適切な接触を実現できる。
以上説明したように、第2実施例に係る皮膚冷却装置100bによっても、第1実施例と同様に好適な冷却を実現できる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う皮膚冷却装置、コンピュータプログラム及び記録媒体もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
100 皮膚冷却装置
110 上ケース
111 吸気口
112 排気口
120 下ケース
130 バッテリ
140 基板
141 バッテリケーブル
142 ペルチェ素子ケーブル
143 SW/温度センサケーブル
144 冷却ファンケーブル
150 ヒートシンク
160 冷却ファン
170 ダクト
200 冷却部
210 冷却体
215 凸部
220 ペルチェ素子
230 温度センサ
240 バネ
250 バネ固定部材
260 スイッチ
310 支持部
320 湾曲部

Claims (7)

  1. 内蔵バッテリと、
    皮膚からの圧力によって可動に構成されていると共に、前記内蔵バッテリから供給される電力を用いて前記皮膚を冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段を前記皮膚側に向けて付勢する付勢手段と、
    前記冷却手段から見て前記皮膚とは反対側に設けられており、前記冷却手段の前記反対側への移動によって前記冷却手段への圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段で検出される圧力情報に基づいて、前記冷却手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする皮膚冷却装置。
  2. 前記冷却手段の温度を検出する温度検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記圧力情報に加え、前記温度検出手段で検出される温度情報に基づいて、前記冷却手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の皮膚冷却装置。
  3. 前記温度検出手段は、前記冷却手段への圧力が所定の閾値以上となった場合に、前記冷却手段の温度を検出することを特徴とする請求項2に記載の皮膚冷却装置。
  4. 前記冷却手段は、ペルチェ素子を含んでいることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の皮膚冷却装置。
  5. 前記冷却手段は、前記ペルチェ素子の一の面を接触させて前記皮膚を冷却することを特徴とする請求項4に記載の皮膚冷却装置。
  6. 冷却手段により皮膚を冷却するためのコンピュータプログラムであって、
    前記冷却手段への圧力を検出する圧力検出工程と、
    前記圧力検出工程で検出される圧力情報に基づいて、前記冷却手段を制御する制御工程と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  7. 請求項6に記載のコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
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