JP2019150526A - 心腔内除細動カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】下大静脈からのアプローチにより、チューブ部材の先端部分に装着された第1DC電極群を冠状静脈洞内に配置し、第2DC電極群を右心房内に配置することのできる除細動カテーテルを提供すること。【解決手段】チューブ部材10のに装着された第1DC電極群31Gおよび第2DC電極群32Gと、チューブ部材10の先端部分を両方向に撓ませるための第1操作用ワイヤ71および第2操作用ワイヤ72とを備え、第2DC電極群32Gの先端位置より基端側におけるチューブ部材10の撓みを抑止した状態で第1操作用ワイヤ71の後端を最大限引っ張ったときに、チューブ部材10の先端部分の撓み角度(θ1)が略270°であり、第2DC電極群32Gの先端位置より基端側におけるチューブ部材10の撓みを抑止した状態で第2操作用ワイヤ72の後端を最大限引っ張ったときに、チューブ部材10の先端部分の撓み角度(θ2)が略90°である。【選択図】 図1

Description

本発明は、心腔内に挿入されて、心房細動を除去する心腔内除細動カテーテルに関する。
心臓カテーテル術中に心房細動が起った場合には電気的除細動を行う必要がある。
そのような除細動を心腔内において行うためのカテーテルとして、本出願人は、マルチルーメン構造を有する絶縁性のチューブ部材と、チューブ部材の基端に接続されたハンドルと、チューブ部材の先端領域に装着された複数のリング状電極からなる第1DC電極群と、第1DC電極群から基端側に離間してチューブ部材に装着された複数のリング状電極からなる第2DC電極群と、第1DC電極群を構成する電極の各々に接続されたリード線からなる第1リード線群と、第2DC電極群を構成する電極の各々に接続されたリード線からなる第2リード線群と、チューブ部材の先端部分を撓ませてカテーテルの先端を偏向させるために、チューブ部材の中心軸から偏心して当該チューブ部材内に延在し、その後端が引っ張り操作可能である操作用ワイヤとを備えてなり、前記第1リード線群と前記第2リード線群と前記操作用ワイヤとが、前記チューブ部材の互いに異なるルーメンに延在しており、除細動を行うときには、前記第1DC電極群と、前記第2DC電極群とに、互いに異なる極性の電圧が印加される心腔内除細動カテーテルを提案している(特許文献1参照)。
このような構成の心腔内除細動カテーテルの先端部分を上大静脈から右心房内に挿入し、更に、右心房の後下壁にある冠状静脈洞の開口(冠状静脈洞口)に挿入することにより、第1DC電極群が冠状静脈洞内に位置し、第2DC電極群が右心房内に位置するように配置した後、第1DC電極群と第2DC電極群とに、互いに異なる極性の電圧を印加する。これにより、心房細動を起こしている心臓に対して、除細動に必要かつ十分な電気エネルギーを与えることができる。
最近、心腔内除細動カテーテルを下大静脈から右心房内に挿入して冠状静脈洞口に挿入する手技が行われている。
このような手技(下大静脈からのアプローチ)は、心腔内除細動カテーテルを上大静脈から右心房内に挿入して冠状静脈洞口に挿入する従来の手技(上大静脈からのアプローチ)と比較して侵襲性が低く、また、術後の美容の観点からも好ましい。
特開2010−63708号公報
下大静脈からのアプローチにおいては、右心房内に挿入させた除細動カテーテルの先端部分によって右心房の側面に沿ったループを形成した後に、当該除細動カテーテルの先端部分を冠状静脈洞口に挿入するような手技を行うことが好ましい。
然るに、下大静脈からのアプローチは、上大静脈からのアプローチと比較して、心腔内除細動カテーテルの先端部分を冠状静脈洞口に挿入する操作が難しい。
ここに、特許文献1に開示されている心腔内除細動カテーテルは、上大静脈からのアプローチを想定して構成されており、操作用ワイヤの後端を引っ張り操作することによるチューブ部材の先端部分の撓み量が小さく(撓み角度は精々90°程度である)、当該先端部分によっては右心房の側面に沿った形状のループを形成することができない。このため、チューブ部材の有効長を下大静脈からのアプローチに適した長さに延長したとしても、除細動カテーテルの先端を冠状静脈洞口の近傍に案内することができない。
このような場合に、操作用ワイヤの後端を引っ張り操作する前におけるチューブ部材の先端部分に、ある程度の撓み形状(プレシェイプ)を形成しておくことにより、引っ張り操作した後におけるチューブ部材の先端部分によって所期のループを形成させて、除細動カテーテルの先端を冠状静脈洞口の近傍に案内することが考えられる。
しかしながら、右心房内においてチューブ部材の先端部分によるループを形成することができたとしても、冠状静脈洞口の近傍に案内された除細動カテーテルの先端が、冠状静脈洞口に指向していない(チューブ部材の先端部分の撓み方向の反対側に冠状静脈洞口が位置している)ことが多く、このような場合には、除細動カテーテルの先端部分を冠状静脈洞口に挿入することができなくなる。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものであって、本発明の目的は、チューブ部材の先端部分を下大静脈から右心房内に挿入し、挿入された先端部分によって右心房内でループを形成してから、当該先端部分を冠状静脈洞口に挿入する手技を確実に行うことができる心腔内除細動カテーテルを提供することにある。
(1)本発明の心腔内除細動カテーテルは、少なくとも先端部分に可撓性を有する絶縁性のチューブ部材と、
前記チューブ部材の基端に接続された制御ハンドルと、
前記チューブ部材の先端に固定された先端チップと、
前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第1DC電極群と、
前記第1DC電極群から基端側に離間して、前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第2DC電極群と、
前記第1DC電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第1リード線群と、
前記第2DC電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第2リード線群と、
前記チューブ部材の前記先端部分を第1方向に撓ませるために、前記チューブ部材の中心軸から偏心して前記チューブ部材内に延在し、その先端が前記先端チップまたは前記チューブ部材の先端に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である第1操作用ワイヤと、
前記チューブ部材の前記先端部分を第1方向とは反対側の第2方向に撓ませるために、前記チューブ部材の中心軸を挟んで前記第1操作用ワイヤと対向するように前記チューブ部材内に延在し、その先端が前記先端チップまたは前記チューブ部材の先端に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である第2操作用ワイヤとを備えてなり、
前記第1DC電極群と前記第2DC電極群との間に互いに異なる極性の電圧を印加することにより心腔内において除細動を行うカテーテルであって、
前記第2DC電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第1操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記チューブ部材の前記先端部分(第2DC電極群の先端位置よりも先端側における先端部分)の撓み角度(θ1)が180°より大きいことを特徴とする。
ここに、「先端部分の撓み角度」とは、撓んでいない基端部分が延びている方向と、撓んでいる先端部分が延びている方向(チューブ部材の先端が指向する方向)とのなす角度をいう。
このような構成の心腔内除細動カテーテルによれば、撓み角度(θ1)が180°より大きいことにより、下大静脈からのアプローチによる実際の手技において、下大静脈から右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、右心房の側面に沿った形状のループを形成することができ、これにより、除細動カテーテルの先端を冠状静脈洞口の近傍に案内することができる。
また、実際の手技において、冠状静脈洞口の近傍に案内された除細動カテーテルの先端が当該冠状静脈洞口に指向していなくても、第2操作用ワイヤの後端を引っ張り操作して、チューブ部材の先端部分を第2方向に撓ませることにより、除細動カテーテルの先端を冠状静脈洞口に指向させることができる。これにより、除細動カテーテルの先端部分を冠状静脈洞口に確実に挿入することができる。
(2)本発明の心腔内除細動カテーテルにおいて、前記撓み角度(θ1)が200〜360°であり、
前記第2DC電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第2操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記チューブ部材の前記先端部分の撓み角度(θ2)が10〜90°であることが好ましい。
このような構成の心腔内除細動カテーテルによれば、撓み角度(θ1)が200°以上であることにより、下大静脈からのアプローチによる実際の手技において、下大静脈から右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、右心房の側面に沿った形状のループを容易に形成することができる。
また、撓み角度(θ1)が360°以下であることにより、実際の手技において、右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、好適なサイズのループを形成することができる。
また、撓み角度(θ2)が10°以上であることにより、実際の手技において、右心房内におけるループの形成後、ループを形成している先端部分の撓み方向(第1方向)の反対側に冠状静脈洞口が位置していても、当該冠状静脈洞口に除細動カテーテルの先端を十分に指向させることができる。
また、撓み角度(θ2)が90°以下であることにより、チューブ部材の先端部分を第2方向へ撓ませる際の平面性を十分に確保することができる。
(3)本発明の心腔内除細動カテーテルにおいて、前記第2DC電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第1操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記カテーテルの先端が、前記チューブ部材の前記第2DC電極群の装着領域に指向することが好ましい。
(4)本発明の心腔内除細動カテーテルにおいて、前記第2DC電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第1操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記カテーテルの先端と、前記第2DC電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材(撓んでいない部分)との離間距離(D)が50mm以下であることが好ましい。
(5)本発明の心腔内除細動カテーテルは、少なくとも先端部分に可撓性を有する絶縁性のチューブ部材と、
前記チューブ部材の基端に接続された制御ハンドルと、
前記チューブ部材の先端に固定された先端チップと、
前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第1DC電極群と、
前記第1DC電極群から基端側に離間して、前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第2DC電極群と、
前記第1DC電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第1リード線群と、
前記第2DC電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第2リード線群と、
前記チューブ部材の前記先端部分を撓ませるために、前記チューブ部材の中心軸から偏心して前記チューブ部材内に延在し、その先端が前記先端チップまたは前記チューブ部材の先端に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である操作用ワイヤとを備えてなり、
前記第1DC電極群と前記第2DC電極群との間に互いに異なる極性の電圧を印加することにより心腔内において除細動を行うカテーテルであって、
前記第2DC電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記チューブ部材の前記先端部分(第2DC電極群の先端位置より先端側における先端部分)の撓み角度(θ)が180°より大きいことを特徴とする。
このような構成の心腔内除細動カテーテルによれば、撓み角度(θ)が180°より大きいことにより、下大静脈からのアプローチによる実際の手技において、下大静脈から右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、右心房の側面に沿った形状のループを形成することができ、これにより、除細動カテーテルの先端を冠状静脈洞口の近傍に案内することができる。
(6)上記(5)の心腔内除細動カテーテルにおいて、前記撓み角度(θ)が200〜360°であることが好ましい。
このような構成の心腔内除細動カテーテルによれば、撓み角度(θ)が200°以上であることにより、下大静脈からのアプローチによる実際の手技において、下大静脈から右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、右心房の側面に沿った形状のループを容易に形成することができる。
また、撓み角度(θ)が360°以下であることにより、実際の手技において、右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、好適なサイズのループを形成することができる。
本発明の心腔内除細動カテーテルによれば、チューブ部材の先端部分を下大静脈から右心房内に挿入し、挿入された先端部分により右心房内でループを形成してから、当該先端部分を冠状静脈洞口に挿入する手技を確実に行うことができる。この結果、下大静脈からのアプローチにより、チューブ部材の先端部分に装着された第1DC電極群を冠状静脈洞内に配置し、第2DC電極群を右心房内に配置することができる。
本発明の一実施形態に係る除細動カテーテルを示す平面図である。 図1に示した除細動カテーテルを構成するチューブ部材の横断面図(図1のII−II断面図)である。 図1に示した除細動カテーテルを構成するチューブ部材の横断面図(図1のIII−III断面図)である。 図1に示した心腔内除細動カテーテルを構成するチューブ部材の先端部分(第2DC電極群の先端位置よりも先端側)を第1方向に最大限撓ませた状態を示す平面図である。 図1に示した心腔内除細動カテーテルを構成するチューブ部材の先端部分(第2DC電極群の先端位置よりも先端側)を第2方向に最大限撓ませた状態を示す平面図である。 図1に示した除細動カテーテルを心腔内に留置した状態を示すX線画像である。
図1〜図5に示すこの実施形態の除細動カテーテル100は、可撓性を有するマルチルーメン構造のチューブ部材10と、その基端に接続された制御ハンドル20と、チューブ部材10の先端に固定された先端チップ35と、チューブ部材10の先端部分に装着された8個のリング状電極31からなる第1DC電極群31Gと、第1DC電極群31Gから基端側に離間して、チューブ部材10の先端部分に装着された8個のリング状電極32からなる第2DC電極群32Gと、第1DC電極群31Gの基端側におけるチューブ部材10の先端部分に装着された電位測定用の2個のリング状電極33と、第2DC電極群32Gの基端側におけるチューブ部材10の先端部分に装着された電位測定用の2個のリング状電極34と、第1DC電極群31Gを構成する電極31の各々に接続された8本のリード線41からなる第1リード線群41Gと、第2DC電極群32Gを構成する電極32の各々に接続された8本のリード線42からなる第2リード線群42Gと、電位測定用のリング状電極33の各々に接続された2本のリード線43と、電位測定用のリング状電極34の各々に接続された2本のリード線44と、チューブ部材10の先端部分を第1方向に撓ませるために、チューブ部材10の中心軸から偏心してチューブ部材10内に延在し、その先端が先端チップ35に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である第1操作用ワイヤ71と、チューブ部材10の先端部分を第2方向に撓ませるために、チューブ部材10の中心軸を挟んで第1操作用ワイヤと対向するようにチューブ部材10内に延在し、その先端が先端チップ35に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である第2操作用ワイヤ72とを備えてなり、第1DC電極群31Gと第2DC電極群32Gとの間に互いに異なる極性の電圧を印加することにより心腔内において除細動を行うカテーテルであって、第2DC電極群32Gの先端位置よりも基端側におけるチューブ部材10の撓みを抑止した状態で、第1操作用ワイヤ71の後端を最大限引っ張ったときに、チューブ部材10の先端部分の撓み角度(θ1)が略270°であり、第2DC電極群32Gの先端位置よりも基端側におけるチューブ部材10の撓みを抑止した状態で、第2操作用ワイヤ72の後端を最大限引っ張ったときに、チューブ部材10の先端部分の撓み角度(θ2)が略90°である。
図1、図4および図5において、51、52は電極コネクタ、61,62は外部コードである。
この実施形態の除細動カテーテル100は、チューブ部材10と、制御ハンドル20と、先端チップ35と、第1DC電極群31Gと、第2DC電極群32Gと、電位測定用の電極33および34と、第1リード線群41Gと、第2リード線群42Gと、リード線43および44と、第1操作用ワイヤ71と、第2操作用ワイヤ72と、電極コネクタ51および52と、外部コード61および62を備えている。
除細動カテーテル100を構成するチューブ部材10は、マルチルーメン構造を有する絶縁性のチューブ部材である。
チューブ部材10の外径は、例えば1.2〜3.3mmとされ、好適な一例を示せば2.0mmである。
チューブ部材10の有効長は、下大静脈からのアプローチを想定して規定され、例えば950〜1020mmとされ、好適な一例を示せば950mmである。
図2および図3に示すように、除細動カテーテル100を構成するチューブ部材10は、相対的に低硬度の樹脂からなるインナー部16と、このインナー部16を被覆する相対的に高硬度の樹脂からなるアウター部17と、チューブ部材10の基端部分におけるアウター部17に埋設され編組18とを備えてなる。
インナー部16およびアウター部17を構成する樹脂としては、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、ナイロンなどの熱可塑性ポリアミド系エラストマーを挙げることができる。
チューブ部材10(インナー部16)には、先端および基端で開口する4個のルーメン11L〜14Lが、それぞれ、フッ素系樹脂からなるルーメンチューブ19によって区画されることにより形成されている。
ルーメンチューブ19を構成するフッ素系樹脂としては、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを挙げることができる。
インナー部16を構成する樹脂の硬度は25D〜40Dであることが好ましい。
アウター部17を構成する樹脂の硬度は35D〜75Dであることが好ましく、さらに好ましくは50D〜75Dとされる。
アウター部17を構成する樹脂は、通常、軸方向によって異なる硬度のものが用いられている。これにより、チューブ部材10は、先端側から基端側に向けて段階的に硬度が高くなるよう構成されている。
アウター部17の硬度変化の一例を示せば、チューブ部材10の先端から0mm〜51.5mmの範囲の樹脂硬度が50.5D、先端から51.5mm〜158.5mmの範囲の樹脂硬度が70D、先端から158.5mmの位置から基端までの硬度が75Dである。そして、チューブ部材10の先端から339.5mmの位置から基端までのアウター部17には編組18が埋設されている。
図1に示すように、除細動カテーテル100を構成する制御ハンドル20は、ハンドル本体21と、回転操作部23と、ストレインリリーフ24とを有している。回転操作部23には、回転操作するためのノブ231および232が形成されている。
ここに、ノブ231とノブ232とはサイズが異なり、ノブ231の方が大きくなっている。ノブのサイズが異なることにより、操作者は、何れのノブに手指を掛けているのかを目視することなく当該手指の感覚で認識することができ、その結果、手技時間の短縮を図ることができる。
回転操作部23のノブ231が形成されている側には、後述する第1操作用ワイヤ71の後端が接続固定されており、ノブ231に手指をかけて回転操作部23を図1の矢印A1で示す方向に回転させることにより、第1操作用ワイヤ71の後端を引っ張ることができる。
回転操作部23のノブ232が形成されている側には、後述する第2操作用ワイヤ72の後端が接続固定されており、ノブ232に手指をかけて回転操作部23を図1の矢印B1で示す方向に回転させることにより、第2操作用ワイヤ72の後端を引っ張ることができる。
図1に示した状態(チューブ部材10の先端部分が撓んでいないニュートラルな状態)において、相対的に小さなノブ232は、回転操作部23の回転軸より基端側に形成されている。
これにより、回転操作部23を矢印A1で示す方向に回転できる回転量は、矢印B1で示す方向に回転できる回転量よりも大きくなっている。
チューブ部材10の先端部分には、第1DC電極群31Gと、第2DC電極群32Gとが装着されている。
本発明において、「電極群」とは、同一の極を構成し(同一の極性を有し)、または、同一の目的を持って、狭い間隔(例えば5mm以下)で装着された複数の電極の集合体をいう。
第1DC電極群は、チューブ部材の先端部分において、同一の極(−極または+極)を構成する複数の電極が狭い間隔で装着されてなる。ここに、第1DC電極群を構成する電極の個数は、電極の幅や配置間隔によっても異なるが、例えば4〜13個とされ、好ましくは8〜10個とされる。
本実施形態において、第1DC電極群31Gは8個のリング状電極31から構成されている。第1DC電極群31Gを構成する電極31はリード線(図2および図3に示す第1リード線群41Gを構成するリード線41)および後述する電極コネクタ51を介して、直流電源装置における同一の極の端子に接続されている。
ここに、電極31の幅(軸方向の長さ)は、2〜5mmであることが好ましく、好適な一例を示せば4mmである。
電極31の幅が狭過ぎると、電圧印加時の発熱量が過大となって、周辺組織に損傷を与える虞がある。一方、電極31の幅が広過ぎると、チューブ部材10における第1DC電極群31Gが装着された部分の可撓性・柔軟性が損なわれることがある。
電極31の装着間隔(隣り合う電極の離間距離)は、1〜5mmであることが好ましく、好適な一例を示せば2mmである。
心腔内除細動カテーテル100の使用時(心腔内に配置されるとき)において、第1DC電極群31Gは冠状静脈洞(CS)内に位置する。
第2DC電極群は、第1DC電極群の装着位置から基端側に離間したチューブ部材の先端部分において、第1DC電極群とは逆の極(+極または−極)を構成する複数の電極が狭い間隔で装着されてなる。ここに、第2DC電極群を構成する電極の個数は、電極の幅や配置間隔によっても異なるが、例えば4〜13個とされ、好ましくは8〜10個とされる。
本実施形態において、第2DC電極群32Gは8個のリング状電極32から構成されている。第2DC電極群32Gを構成する電極32はリード線(図3に示す第2リード線群42Gを構成するリード線42)および後述するコネクタ52を介して、直流電源装置における同一の極の端子(第1DC電極群31Gが接続されているものとは逆の極の端子)に接続される。
これにより、第1DC電極群31G(電極31)と、第2DC電極群32G(電極32)とに、互いに異なる極性の電圧が印加され、第1DC電極群31Gと、第2DC電極群32Gとは、互いに極性の異なる電極群(一方の電極群が−極のときに、他方の電極群は+極)となる。
ここに、電極32の幅(軸方向の長さ)は、2〜5mmであることが好ましく、好適な一例を示せば4mmである。
電極32の幅が狭過ぎると、電圧印加時の発熱量が過大となって、周辺組織に損傷を与える虞がある。一方、電極32の幅が広過ぎると、チューブ部材10における第2DC電極群32Gが装着された部分の可撓性・柔軟性が損なわれることがある。
電極32の装着間隔(隣り合う電極の離間距離)は、1〜5mmであることが好ましく、好適な一例を示せば2mmである。
心腔内除細動カテーテル100の使用時(心腔内に配置されるとき)において、第2DC電極群32Gは右心房(RA)内に位置する。
なお、第1DC電極群31Gおよび第2DC電極群を構成する電極は、電位を測定するために使用することもできる。
第1DC電極群31Gの基端側には電位測定用として2個の電極33が装着され、第2DC電極群32Gの基端側にも電位測定用として2個の電極34が装着されている。
第1DC電極群31Gの基端側に装着された電極33は、リード線(図2および図3に示すリード線43)および後述するコネクタ51を介して心電図計に接続される。
第2DC電極群32Gの基端側に装着された電極34は、リード線(図3に示すリード線44)および後述するコネクタ52を介して心電図計に接続される。
ここに、電極33および電極34の幅(軸方向の長さ)は0.5〜2.0mmであることが好ましく、好適な一例を示せば1.2mmである。
電極33または電極34の幅が広過ぎると、心電位の測定精度が低下したり、異常電位の発生部位の特定が困難となったりする。
チューブ部材10の先端には、先端チップ35が装着されている。
この先端チップ35にはリード線は接続されておらず、本実施形態では先端チップ35を電極として使用していない。但し、リード線を接続させることにより、電極として使用することも可能である。先端チップ35の構成材料は、白金、ステンレスなどの金属材料、各種の樹脂材料など、特に限定されるものではない。
第1DC電極群31G(基端側の電極31)と、第2DC電極群32G(先端側の電極32)との離間距離は40〜100mmであることが好ましく、更に好ましくは50〜90mm、好適な一例を示せば70mmである。
第1DC電極群31Gを構成する電極31、第2DC電極群32Gを構成する電極32、電位測定用の電極33および34としては、X線に対する造影性を良好なものとするために、白金または白金系の合金からなることが好ましい。
図2および図3に示される第1リード線群41Gは、第1DC電極群31Gを構成する8個の電極31の各々に接続された8本のリード線41の集合体である。
第1リード線群41G(リード線41)により、第1DC電極群31Gを構成する8個の電極31の各々を直流電源装置に電気的に接続することができる。
第1DC電極群31Gを構成する8個の電極31は、それぞれ、異なるリード線41に接続される。リード線41の各々は、その先端において電極31の内周面に溶接されるとともに、チューブ部材10の管壁に形成された側孔から第2ルーメン12Lに進入する。第2ルーメン12Lに進入した8本のリード線41は、第1リード線群41Gとして、当該第2ルーメン12Lに延在して、制御ハンドル20の内部に進入する。
図3に示される第2リード線群42Gは、第2DC電極群32Gを構成する8個の電極32の各々に接続された8本のリード線42の集合体である。
第2リード線群42G(リード線42)により、第2DC電極群32Gを構成する8個の電極32の各々を直流電源装置に電気的に接続することができる。
第2DC電極群32Gを構成する8個の電極32は、それぞれ、異なるリード線42に接続される。リード線42の各々は、その先端において電極32の内周面に溶接されるとともに、チューブ部材10の管壁に形成された側孔から第4ルーメン14Lに進入する。第4ルーメン14Lに進入した8本のリード線42は、第2リード線群42Gとして、当該第4ルーメン14Lに延在して、制御ハンドル20の内部に進入する。
上記のように、第1リード線群41G(8本のリード線41)が第2ルーメン12Lに延在し、第2リード線群42G(8本のリード線42)が第4ルーメン14Lに延在していることにより、第1リード線群41Gと、第2リード線群42Gとを、チューブ部材内において絶縁隔離することができる。これにより、心腔内除細動に必要な電圧が印加されたときに、第1リード線群41G(第1DC電極群31G)と第2リード線群42G(第2DC電極群32G)との間で短絡が発生することを確実に防止することができる。
図2および図3に示される2本のリード線43は、それぞれ、電位測定用の2個の電極33に接続されている。
2本のリード線43は、それぞれの先端において電極33の内周面に溶接されるとともに、チューブ部材10の管壁に形成された側孔から第2ルーメン12Lに進入し、第1リード線群41Gを構成するリード線41とともに、当該第2ルーメン12Lに延在して、制御ハンドル20の内部に進入する。リード線43により、電極33の各々を、心電図計に接続することができる。
図3に示される2本のリード線44は、それぞれ、電位測定用の2個の電極34に接続されている。
2本のリード線44は、それぞれの先端において電極34の内周面に溶接されるとともに、チューブ部材10の管壁に形成された側孔から第4ルーメン14Lに進入し、第2リード線群42Gを構成するリード線42とともに、当該第4ルーメン14Lに延在して、制御ハンドル20の内部に進入する。リード線44により、電極34の各々を、心電図計に接続することができる。
リード線41、リード線42、リード線43およびリード線44は、何れも、ポリイミドなどの樹脂によって金属導線の外周面が被覆された樹脂被覆線からなる。ここに、被覆樹脂の膜厚としては2〜30μm程度とされる。
電極コネクタ51および電極コネクタ52は、それぞれ、制御ハンドル20の外部に配置されており、これらの内部には、図示しない複数の端子が設けられている。
外部コード61は、チューブ部材10(第2ルーメン12L)から制御ハンドル20の内部に進入したリード線41およびリード線43を、電極コネクタ51に案内するためのものである。
外部コード62は、チューブ部材10(第4ルーメン14L)から制御ハンドル20の内部に進入したリード線42およびリード線44を、電極コネクタ52に案内するためのものである。
本実施形態の除細動カテーテル100は、チューブ部材10の先端部分を第1方向(図1の矢印Aで示す方向)に撓ませるための第1操作用ワイヤ71と、チューブ部材10の先端部分を第2方向(図1の矢印Bで示す方向)に撓ませるための第2操作用ワイヤ72とを備えている。
ここに、第1方向と第2方向は、同一平面上における互いに反対の撓み方向である。
第1操作用ワイヤ71および第2操作用ワイヤ72は、ステンレスやNi−Ti系超弾性合金製で構成してあるが、必ずしも金属で構成する必要はなく、例えば、高強度の非導電性ワイヤなどで構成してもよい。
図2および図3に示すように、第1操作用ワイヤ71は、チューブ部材10の第1ルーメン11Lにおいて管軸方向に移動可能に挿通されている。
第1操作用ワイヤ71の先端は、先端チップ35の内部空間に充填されたはんだにより先端チップ35に接続固定されている。
第1操作用ワイヤ71の後端は、制御ハンドル20の回転操作部23(ノブ231が形成されている側)に接続固定されて、引っ張り操作可能となっている。
ノブ231に手指をかけて回転操作部23を、図1の矢印A1で示す方向に回転させることにより、第1操作用ワイヤ71の後端が引っ張られてチューブ部材10の先端部分を図1の矢印Aで示す第1方向に撓ませることができる。
他方、第2操作用ワイヤ72は、チューブ部材10の第3ルーメン13Lにおいて管軸方向に移動可能に挿通されている。
第2操作用ワイヤ72の先端は、先端チップ35の内部空間に充填されたはんだにより先端チップ35に接続固定されている。
第2操作用ワイヤ72の後端は、制御ハンドル20の回転操作部23(ノブ232が形成されている側)に接続固定されて、引っ張り操作可能となっている。
ノブ232に手指をかけて回転操作部23を、図1の矢印B1で示す方向に回転させることにより、第2操作用ワイヤ72の後端が引っ張られ、チューブ部材10の先端部分を図1の矢印Bで示す第2方向に撓ませることができる。
既述したように、本実施形態の除細動カテーテル100では、図1に示した状態(チューブ部材10の先端部分が撓んでいないニュートラルな状態)から、回転操作部23を矢印A1で示す方向に回転できる回転量は、矢印B1で示す方向に回転できる回転量よりも大きく設定されており、これにより、第1操作用ワイヤ71の後端を引っ張ることのできる長さ(最大引っ張り長さ)は、第2操作用ワイヤ72の後端を引っ張ることのできる長さ(最大引っ張り長さ)よりも長くなっている。
図4は、本実施形態の除細動カテーテル100において、第2DC電極群32Gの先端位置よりも基端側におけるチューブ部材10の撓みが抑止された状態で、第1操作用ワイヤ71の後端を最大限に引っ張って、チューブ部材10の先端部分を第1方向に撓ませたときの撓み形状を示している。
図4に示すように、第2DC電極群32Gの先端位置より先端側におけるチューブ部材10の先端部分の撓み角度(θ1)は略270°である。
このように、従来の除細動カテーテルと比較して、大きな撓み角度(θ1)を示す本実施形態の除細動カテーテル100によれば、下大静脈からのアプローチによる実際の手技において、例えば、第2DC電極群32Gの少なくとも一部が右心房内に位置するまで、チューブ部材10の先端部分を下大静脈から右心房内に挿入した後、第1操作用ワイヤ71の後端を引っ張ることで、右心房内に挿入されたチューブ部材10の先端部分によって右心房の側面に沿うような形状のループを容易に形成することができ、これにより、除細動カテーテル100の先端を冠状静脈洞口の近傍に案内することができる。
本発明の除細動カテーテルにおいて、この撓み角度(θ1)は180°よりも大きく、200〜360°であることが好ましく、更に好ましくは240〜300°である。
この撓み角度(θ1)が180°以下であると、実際の手技において、下大静脈から右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、右心房の側面に沿った形状のループを形成することができない。
他方、この撓み角度(θ1)が過大であると、実際の手技において、右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、好適なサイズのループを形成することができないことがあり、除細動カテーテルの先端を冠状静脈洞口の近傍に案内することが困難となる場合がある。
図4に示すように、除細動カテーテル100の先端と、第2DC電極群32Gの先端位置よりも基端側(撓みが抑止されている部分)におけるチューブ部材10とは離間している。
また、除細動カテーテル100の先端は、チューブ部材10の第2DC電極群32Gの装着領域を指向している。
このように、除細動カテーテル100の先端と、第2DC電極群32Gの先端位置よりも基端側におけるチューブ部材10との間に一定の離間距離(D)が確保されているとともに、除細動カテーテル100の先端が、チューブ部材10の第2DC電極群32Gの装着領域を指向していることにより、下大静脈からのアプローチによる実際の手技において、右心房内に挿入されたチューブ部材10の先端部分によって右心房の側面に沿うことのできる好適なサイズのループを形成することができる。
本発明の除細動カテーテルにおいて、除細動カテーテル100の先端と、第2DC電極群の装着領域におけるチューブ部材10との離間距離(D)としては50mm以下であることが好ましい。
除細動カテーテルの先端が第2DC電極群32Gの装着領域よりも先端側を指向している場合には、実際の手技において、右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって形成されるループが十分なサイズを有しない場合がある。
他方、除細動カテーテルの先端が第2DC電極群32Gの装着領域よりも基端側を指向している場合や離間距離(D)が過大である場合には、実際の手技において、右心房内に挿入されたチューブ部材の先端部分によって、右心房の側面に沿った形状のループを形成することが困難となる場合がある。
図5は、本実施形態の除細動カテーテル100において、第2DC電極群32Gの先端位置よりも基端側におけるチューブ部材10の撓みが抑止された状態で、第2操作用ワイヤ72の後端を最大限に引っ張って、チューブ部材10の先端部分を第2方向に撓ませたときの撓み形状を示している。
図5に示すように、第2DC電極群32Gの先端位置より先端側におけるチューブ部材10の先端部分の撓み角度(θ2)は略90°である。
このように、チューブ部材10の先端部分を第2方向に撓ませることのできる本実施形態の除細動カテーテル100によれば、実際の手技において、冠状静脈洞口の近傍に案内された除細動カテーテル100の先端が冠状静脈洞口に指向していなくても、第2操作用ワイヤ72の後端を引っ張り操作して、チューブ部材10の先端部分を第2方向に撓ませることにより、除細動カテーテル100の先端を冠状静脈洞口に指向させることができる。この結果、除細動カテーテル100の先端部分を冠状静脈洞口に確実かつ容易に挿入することができる。
本発明の除細動カテーテルにおいて、撓み角度(θ2)は10〜90°であることが好ましい。
撓み角度(θ2)が10°以上であれば、実際の手技において、ループを形成している先端部分の撓み方向(第1方向)の反対側に冠状静脈洞口が位置していても、当該冠状静脈洞口に除細動カテーテル100の先端を十分に指向させて挿入することができる。
また、撓み角度(θ2)が90°以下であることにより、チューブ部材10の先端部分を第2方向へ撓ませる際の平面性を十分に確保することができる。
図6は、本実施形態の除細動カテーテル100を心腔内に留置した状態を示すX線画像であり、それぞれ、8個のリング状電極からなる第1DC電極群および第2DC電極群を備えているカテーテルが、本実施形態の除細動カテーテルである。
図6に示した除細動カテーテルの先端部分は、下大静脈から右心房内に挿入され、右心房内でループを形成してから冠状静脈洞口に挿入されたものであり、第1DC電極群が冠状静脈洞内に配置され、第2DC電極群が右心房内に配置されている。
また、図6には、第2DC電極群の装着領域を含むチューブ部材の先端部分によって、右心房の側面に沿うように形成されたループが認められる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の除細動カテーテルはこれらに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、本発明の除細動カテーテルは、1本の操作用ワイヤを備えたいわゆるシングルディレクションタイプであってもよい。
100 除細動カテーテル
10 チューブ部材
11L−14L ルーメン
16 インナー部
17 アウター部
18 編組
19 ルーメンチューブ
20 制御ハンドル
21 ハンドル本体
23 回転操作部
231,232 ノブ
24 ストレインリリーフ
31−34 リング状電極
31G 第1DC電極群
32G 第2DC電極群
35 先端チップ
41−44 リード線
51,52 電極コネクタ
61,62 外部コード
71 第1操作用ワイヤ
72 第2操作用ワイヤ

Claims (6)

  1. 少なくとも先端部分に可撓性を有する絶縁性のチューブ部材と、
    前記チューブ部材の基端に接続された制御ハンドルと、
    前記チューブ部材の先端に固定された先端チップと、
    前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第1電極群と、
    前記第1電極群から基端側に離間して、前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第2電極群と、
    前記第1電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第1リード線群と、
    前記第2電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第2リード線群と、
    前記チューブ部材の前記先端部分を第1方向に撓ませるために、前記チューブ部材の中心軸から偏心して前記チューブ部材内に延在し、その先端が前記先端チップまたは前記チューブ部材の先端に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である第1操作用ワイヤと、
    前記チューブ部材の前記先端部分を第1方向とは反対側の第2方向に撓ませるために、前記チューブ部材の中心軸を挟んで前記第1操作用ワイヤと対向するように前記チューブ部材内に延在し、その先端が前記先端チップまたは前記チューブ部材の先端に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である第2操作用ワイヤとを備えてなり、
    前記第1電極群と前記第2電極群との間に互いに異なる極性の電圧を印加することにより心腔内において除細動を行うカテーテルであって、
    前記第2電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第1操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記チューブ部材の前記先端部分の撓み角度(θ1)が180°より大きいことを特徴とする心腔内除細動カテーテル。
  2. 前記撓み角度(θ1)が200〜360°であり、
    前記第2電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第2操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記チューブ部材の前記先端部分の撓み角度(θ2)が10〜90°であることを特徴とする請求項1に記載の心腔内除細動カテーテル。
  3. 前記第2電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第1操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記カテーテルの先端が、前記チューブ部材の前記第2電極群の装着領域に指向することを特徴とする請求項1または2に記載の心腔内除細動カテーテル。
  4. 前記第2電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記第1操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記カテーテルの先端と、前記第2電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材との離間距離(D)が50mm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の心腔内除細動カテーテル。
  5. 少なくとも先端部分に可撓性を有する絶縁性のチューブ部材と、
    前記チューブ部材の基端に接続された制御ハンドルと、
    前記チューブ部材の先端に固定された先端チップと、
    前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第1電極群と、
    前記第1電極群から基端側に離間して、前記チューブ部材の前記先端部分に装着された複数のリング状電極からなる第2電極群と、
    前記第1電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第1リード線群と、
    前記第2電極群を構成する電極の各々に接続された複数のリード線からなる第2リード線群と、
    前記チューブ部材の前記先端部分を撓ませるために、前記チューブ部材の中心軸から偏心して前記チューブ部材内に延在し、その先端が前記先端チップまたは前記チューブ部材の先端に接続固定され、その後端が引っ張り操作可能である操作用ワイヤとを備えてなり、
    前記第1電極群と前記第2電極群との間に互いに異なる極性の電圧を印加することにより心腔内において除細動を行うカテーテルであって、
    前記第2電極群の先端位置よりも基端側における前記チューブ部材の撓みを抑止した状態で、前記操作用ワイヤの前記後端を最大限引っ張ったときに、前記チューブ部材の前記先端部分の撓み角度(θ)が180°より大きいことを特徴とする心腔内除細動カテーテル。
  6. 前記撓み角度(θ)が200〜360°であることを特徴とする請求項5に記載の心腔内除細動カテーテル。
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