JP2019149633A - プロジェクタ、制御装置、画像投影システム、制御方法およびプログラム - Google Patents

プロジェクタ、制御装置、画像投影システム、制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】台形補正と重畳領域の位置合わせとを簡易に実行できる。【解決手段】本発明のプロジェクタは、複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムを構成するプロジェクタであって、前記全体画像における前記複数のプロジェクタが投影する前記複数の部分画像の投影位置を含む構成情報を取得する取得手段と、ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力手段と、前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記複数のプロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出手段と、前記パラメータを他のプロジェクタに送信する通信手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、プロジェクタ、制御装置、画像投影システム、制御方法およびプログラムに関する。
プロジェクタ(投影装置)を複数台用いることで、投影画像の高解像度化、大画面化を実現するマルチ投影という投影方法が知られている。マルチ投影とは、複数台のプロジェクタが投写する投影画像を繋ぎ合わせて、1つの画像を表示する方法である。マルチ投影において、複数の投影画面をつなぎ合わせる際、厳密に位置を合わせないと繋ぎ目が視認されてしまい表示品質が低下してしまう。そのため、繋ぎ目を目立たなくするエッジブレンドと呼ばれる処理が行われる。エッジブレンドとは、複数の投影画像を一部重畳させ、重畳領域に関して減光処理を行うことにより、重畳領域の照度と非重畳領域の照度とを等しくなるようにする処理である。
また、設置場所の制約から、スクリーンに対し正面にプロジェクタを設置することができない場合がある。この場合、スクリーン上に台形歪と呼ばれる幾何学歪が発生してしまう。これを解消するために、台形補正(キーストーン補正)という台形歪を信号処理で補正する処理が行われる。
マルチ投影を行う場合には、台形補正と重畳領域の正確な位置合わせとを両立させる必要があり、本体設置及び補正設定の作業が煩雑になる。レンズシフト機能を有しないプロジェクタでは、重畳領域の位置合わせのためにプロジェクタ本体を移動させる必要があるが、それによりプロジェクタとスクリーンの相対位置が変わってしまうため、台形補正を再設定する必要が生じる。そのため、本体の位置合わせと台形補正とを繰り返す必要がある。
特許文献1には、複数のプロジェクタが協働して表示する1つの画像を示す画像データに基づいて歪補正を行い、各プロジェクタに補正済みの部分画像データを送信する画像補正装置が提案されている。
特開2011−182079号公報
しかしながら、各プロジェクタに個別の画像再生装置が接続され、予め分割された画像データが入力される構成をとる場合には、特許文献1の技術を適用できないという課題があった。
そこで、本発明は、各投影装置に予め分割された画像データが入力される構成においても、台形補正と重畳領域の位置合わせとを簡易に実行できる技術を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、
複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させ
ることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムを構成するプロジェクタであって、
前記全体画像における前記複数のプロジェクタが投影する前記複数の部分画像の投影位置を含む構成情報を取得する取得手段と、
ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力手段と、
前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記複数のプロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出手段と、
前記パラメータを他のプロジェクタに送信する通信手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクタである。
本発明の第二の態様は、
複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムを構成するプロジェクタの制御装置であって、
前記全体画像における前記複数のプロジェクタが投影する前記複数の部分画像の投影位置を含む構成情報を取得する取得手段と、
ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力手段と、
前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記複数のプロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出手段と、
前記パラメータを各プロジェクタに送信する通信手段と、
を備えることを特徴とする制御装置である。
本発明の第三の態様は、
複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムであって、
複数のプロジェクタは、基準プロジェクタと、従属プロジェクタと、を備え、
前記基準プロジェクタは、
前記全体画像における前記基準プロジェクタが投影する前記部分画像の投影位置と前記従属プロジェクタが投影する前記部分画像の投影位置とを含む構成情報を取得する取得手段と、
ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力手段と、
前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記基準プロジェクタと前記従属プロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出手段と、
前記パラメータに基づいて、前記基準プロジェクタの前記部分画像に変形処理を行う変形手段と、
前記パラメータを前記従属プロジェクタに送信する送信手段と、
を備え、
前記従属プロジェクタは、
前記パラメータを受信する受信手段と、
前記受信手段によって得られる前記パラメータに基づいて、前記従属プロジェクタの前記部分画像に変形処理を行う変形手段と、
を備える、
ことを特徴とする画像投影システムである。
本発明の第四の態様は、
複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させせることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムを構成するプロジェクタの制御方法であって、
前記全体画像における前記複数のプロジェクタが投影する前記複数の部分画像の投影位
置を含む構成情報を取得する取得ステップと、
ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力ステップと、
前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記複数のプロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出ステップと、
を有することを特徴とするプロジェクタの制御方法である。
本発明の第五の態様は、上記方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
台形補正と重畳領域の位置合わせとを簡易に実行できる。
実施形態に係るプロジェクタの全体構成を示す図 実施形態に係るプロジェクタにおける処理の一例を示すフローチャート 実施形態に係る画像処理部の処理の一例を示す図 実施形態に係るマルチ投影システムの斜視図 実施形態に係る減光処理部の処理の一例を示す図 実施形態に係る変形処理の一例を示す図 実施形態に係るマルチ投影処理の初期設定を示すフローチャート 実施形態に係るマルチ投影の初期設定に関する表示メニューの一例を示す図 実施形態に係るマルチ投影処理を説明するためのフローチャート 実施形態に係るマルチ投影処理を説明するためのフローチャート 実施形態に係る連動4点補正に関する表示メニュー一例を示す図 実施形態に係る連動4点補正処理の一例を示すフローチャート 実施形態に係る投影画像における射影変換の一例を示す図 実施形態に係る投影画像における射影変換の一例を示す図 実施形態に係る補正の一例を示す図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明するが、この発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
[実施形態]
本実施形態では、投影装置の一例として、透過型液晶パネルを用いたプロジェクタについて説明する。しかし、本発明は、表示デバイスとして透過型液晶パネルを用いたプロジェクタに限らない。例えば、DLP(Digital Light Processing)、LCOS(Liquid crystal on silicon、反射型液晶)パネル等の表示デバイスを用いたどのようなものであ
っても適用可能である。また、液晶プロジェクタ(単に、プロジェクタとも称する。)には、単板式、3板式等が一般に知られているが、どちらの方式であっても良い。
本実施形態の液晶プロジェクタは、表示するべき画像に応じて、液晶素子の光の透過率を制御して、液晶素子を透過した光源からの光をスクリーンに投影することで、画像を投影する。以下、このような液晶プロジェクタの全体構成、基本動作、連動補正処理について順に説明する。
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る液晶プロジェクタ100の全体構成を示す図である。
本実施形態の液晶プロジェクタ100は、CPU110、ROM111、RAM112、操作部113、画像入力部130、画像処理部140を有する。また、液晶プロジェク
タ100は、さらに、液晶制御部150、液晶素子151R、151G、151B、光源制御部160、光源161、色分離部162、色合成部163、光学系制御部170、投影光学系171を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、記録再生部191、記録媒体192、通信部193、撮像部194、表示制御部195、表示部196を有していてもよい。
CPU110は、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御するものあり、ROM111は、CPU110の処理手順を記述した制御プログラムを記憶するためのものである。また、RAM112は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納するものである。また、CPU110は、記録再生部191により記録媒体192から再生された静止画像データや動画像データを一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生することもできる。また、CPU110は、通信部193より受信した静止画像データや動画像データを一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、撮像部194により得られた画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、静止画像データや動画像データに変換して記録媒体192に記録させることもできる。
操作部113は、ユーザの指示を受け付け、CPU110に指示信号を送信するものであり、例えば、スイッチやダイヤル、表示部196上に設けられたタッチパネル等からなる。また、操作部113は、例えば、リモコンからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部等)で、受信した信号に基づいて所定の指示信号をCPU110に送信するものであってもよい。また、CPU110は、操作部113や、通信部193から入力された制御信号を受信して、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御する。
画像入力部130は、外部装置から画像信号を受信するものである。画像入力部130は、例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子等を含む。また、画像入力部130は、例えば、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)端子等を含む。また、画像入力部130は、アナログ画像信号を受信した場合には、受信したアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。そして、画像入力部130は、受信した画像信号を、画像処理部140に送信する。ここで、外部装置は、画像信号を出力できるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機等、どのようなものであってもよい。
画像処理部140は、画像入力部130から受信した画像信号にフレーム数、画素数、画像形状等の変更処理を施して、液晶制御部150に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサからなる。また、画像処理部140は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が画像処理部140と同様の処理を実行しても良い。画像処理部140は、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、メニュー等のOSD重畳処理、歪み補正処理(キーストン補正処理)、エッジブレンディングといった機能を実行することが可能である。また、画像処理部140は、映像入力部130から受信した画像信号以外にも、CPU110によって再生された画像や映像に対して前述の変更処理を施すこともできる。
液晶制御部150は、画像処理部140で処理の施された画像信号に基づいて、液晶素子151R、151G、151Bの画素の液晶に印可する電圧を制御して、液晶素子151R、151G、151Bの透過率を調整する。液晶制御部150は、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、液晶制御部150は、専用のマイクロプロセッサである必要
はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が液晶制御部150と同様の処理を実行しても良い。例えば、画像処理部140に画像信号が入力されている場合、液晶制御部150は、画像処理部140から1フレームの画像を受信する度に、画像に対応する透過率となるように、液晶素子151R、151G、151Bを制御する。
液晶素子151Rは、赤色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、赤色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Gは、緑色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、緑色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Bは、青色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、青色の光の透過率を調整するためのものである。液晶制御部150による液晶素子151R、151G、151Bの具体的な制御動作や液晶素子151R、151G、151Bの構成については、後述する。
光源制御部160は、光源161のオン/オフを制御や光量の制御をするものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光源制御部160は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光源制御部160と同様の処理を実行しても良い。また、光源161は、不図示のスクリーンに画像を投影するための光を出力するものであり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプ等である。また、色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズム等からなる。
なお、光源161として、各色に対応するLED(Light Emitting Diode)等を使用する場合には、色分離部162は不要である。また、色合成部163は、液晶素子151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズム等からなる。そして、色合成部163により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の成分を合成した光は、投影光学系171に送られる。このとき、液晶素子151R、151G、151Bは、画像処理部140から入力された画像に対応する光の透過率となるように、液晶制御部150により制御されている。そのため、色合成部163により合成された光が投影光学系171によりスクリーンに投影されると、画像処理部140により入力された画像に対応する画像がスクリーン上に表示されることになる。
光学系制御部170は、投影光学系171を制御するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光学系制御部170は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光学系制御部170と同様の処理を実行しても良い。また、投影光学系171は、色合成部163から出力された合成光をスクリーンに投影するためのものである。投影光学系171は、複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータからなり、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小、焦点調整等を行うことができる。
記録再生部191は、記録媒体192から静止画像データや動画像データを再生したり、また、撮像部194により得られた画像や映像の静止画像データや動画像データをCPU110から受信して記録媒体192に記録したりするものである。また、記録再生部191は、通信部193より受信した静止画像データや動画像データを記録媒体192に記録しても良い。記録再生部191は、例えば、記録媒体192と電気的に接続するインタ
フェースや記録媒体192と通信するためのマイクロプロセッサからなる。また、記録再生部191には、専用のマイクロプロセッサを含む必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が記録再生部191と同様の処理を実行しても良い。
記録媒体192は、静止画像データや動画像データ、その他、本実施形態に係る液晶プロジェクタに必要な制御データ等を記録することができるものである。記録媒体192は、磁気ディスク、光学式ディスク、半導体メモリ等のあらゆる方式の記録媒体であってよく、着脱可能な記録媒体であっても、内蔵型の記録媒体であってもよい。
通信部193は、外部機器からの制御信号や静止画像データ、動画像データ等を送受信するためのものであり、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)等であってよく、通信方式を特に限定されない。また、例えば画像入力部130の端子が、HDMI(登録商標)端子であれば、その端子を介してCEC(Consumer
Electronics Control)通信を行うものであっても良い。ここで、外部装置は、液晶プロジェクタ100と通信を行うことができるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機、リモコン等、どのようなものであってもよい。
撮像部194は、本実施形態の液晶プロジェクタ100の周辺を撮像して画像信号を取得するものであり、投影光学系171を介して投影された画像を撮影(スクリーン方向を撮影)することができる。撮像部194は、得られた画像や映像をCPU110に送信し、CPU110は、その画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、静止画像データや動画像データに変換する。撮像部194は、被写体の光学像を取得するレンズ、レンズを駆動するアクチュエータ、アクチュエータを制御するマイクロプロセッサ、光学像を画像信号に変換する撮像素子、画像信号をデジタル信号に変換するAD変換部等からなる。また、撮像部194は、スクリーン方向を撮影するものに限られず、例えば、スクリーンと逆方向の視聴者側を撮影しても良い。
表示制御部195は、液晶プロジェクタ100に備えられた表示部196に液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコン等の画像を表示させるための制御をするものであり、表示制御を行うマイクロプロセッサ等からなる。また、表示制御部195専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が表示制御部195と同様の処理を実行しても良い。また、表示部196は、液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコンを表示するものである。表示部196は、画像を表示できればどのようなものであっても良い。例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイであって良い。また、特定のボタンをユーザに認識可能に掲示するために、各ボタンに対応するLED等を発光させるものであってもよい。
なお、本実施形態の画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160、光学系制御部170、記録再生部191、表示制御部195は、これらの各ブロックと同様の処理を行うことのできる単数または複数のマイクロプロセッサあっても良い。または、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が各ブロックと同様の処理を実行しても良い。
<基本動作>
次に、図1、図2を用いて、本実施形態の液晶プロジェクタ100の基本動作を説明する。
図2は、本実施形態の液晶プロジェクタ100の基本動作の制御を説明するためのフロ
ーチャートである。図2の動作は、基本的にCPU110が、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図2のフローチャートは、操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示した時点をスタートとしている。
操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示すると、CPU110は、不図示の電源部からプロジェクタ100の各部に不図示の電源回路から電源を供給するとともに、投影開始処理を行う(S201)。具体的には、CPU110は、光源制御部160に対する光源161の点灯制御の指示や、液晶制御部150に対する液晶素子151R、151G、151Bの駆動制御の指示や、画像処理部140の動作設定等を行う。
次に、CPU110は、画像入力部130から入力信号に変化があったか否かを判断する(S202)。CPU110は、入力信号に変化が無かった場合(S202−No)はステップS204の判断を行い、入力信号に変化があった場合(S202−YES)は、入力切替処理を実行する(S203)。具体的には、CPU110は、入力信号の解像度、フレームレート等を検知して、それに適したタイミングで入力画像をサンプリングし、必要な画像処理を実施した上で投影する。
次に、CPU110は、ユーザが操作を行ったか否かを判断する(S204)。具体的には、CPU110は、ユーザによる操作部113の操作やリモコンの操作等の有無を判断する。CPU110は、ユーザが操作を行っていない場合(S204−NO)はステップS208の判断を行い、ユーザが操作を行った場合(S204−YES)は、当該ユーザの操作が終了操作か否かを判断する(S205)。CPU110は、終了操作であった場合(S205−YES)は、投影終了処理を行う(S206)。具体的には、CPU110は、光源制御部160に対する光源161の消灯制御の指示や、液晶制御部150に対する液晶素子151R、151G、151Bの駆動停止制御の指示や、必要な設定のROM111への保存等を行う。
CPU110は、ユーザの操作が終了操作でなかった場合には、ユーザの指示内容に対応したユーザ処理を実行する(S207)。例えば、CPU110は、設置設定の変更、入力信号の変更、画像処理の変更、情報の表示等のユーザ処理を実行する。
次に、CPU110は、通信部193からコマンドを受信したか否かを判断する(S208)。コマンドを受信していない場合は(S208−NO)、ステップS202戻る。CPU110は、コマンドを受信している場合は(S208−YES)、当該コマンドが終了操作(終了指示)か否かを判断する(S209)。当該コマンドが終了操作であった場合は(S209−YES)、CPU110は、投影終了処理を行う(S206)。終了操作ではなかった場合(S209−NO)は、CPU110は、受信したコマンドの内容に対応したコマンド処理を実行する(S210)。例えば、CPU110は、設置設定、入力信号設定、画像処理設定、状態取得等のコマンド処理を実行する。
なお、本実施形態に係るプロジェクタ100は、画像入力部130より入力された映像のほか、記録再生部191により記録媒体192から読み出された静止画像データや動画像データの画像や映像をRAM112に展開して表示してもよい。また、通信部193から受信した静止画像データや動画像データの画像や映像をRAM112に展開して表示してもよい。
(画像処理部140の処理内容)
図3は、図1の画像処理部140の内部構成を詳しく説明するためのブロック図である

画像処理部140は、各種画像処理部310、OSD重畳部320、減光処理部330、変形処理部340等を含む。
元画像信号s301は、前述のように、表示モードに応じて画像入力部130、記録再生部191、通信部193等から入力される。また、タイミング信号s302は、元画像信号s301に同期した垂直同期信号、水平同期信号、クロック等のタイミング信号であって、元画像信号s301の供給元から供給される。画像処理部140内の各ブロックは、タイミング信号s302に基づいて動作するが、画像処理部140の内部でタイミング信号を作り直して使用してもよい。
≪各種画像処理部310≫
各種画像処理部310は、CPU110と連携して、元画像信号s301を入力し、各種画像処理を施して生成した画像処理後信号s303をOSD重畳部320に対して出力する。各種画像処理とは、画像信号のヒストグラムやAPL(average picture level)
をはじめとする統計情報の取得処理や、IP変換、フレームレート変換、解像度変換、γ変換、色域変換、色補正、エッジ強調等の処理である。なお、これらの画像処理の詳細については公知であるので説明を割愛する。
≪OSD重畳部320≫
OSD重畳部320は、CPU110の指示により、ユーザ操作用のGUIを構成するメニューや操作支援のための情報をOSD画像として画像処理後信号s303に重畳し、生成したOSD重畳信号s304を減光処理部330に対して出力する。
≪減光処理部330≫
減光処理部330は、CPU110の指示により、OSD重畳部320から受信したOSD重畳信号s304に対し、エッジブレンドの減光処理を行い、生成した重畳部減光信号s305を変形処理部340に対して出力する。減光処理部330は、減光処理として、マルチ投影の重畳領域において、非重畳領域との境界から端部に向かって徐々に減光するようなゲインをかける。
減光処理部330の処理詳細を、図4および図5を用いて説明する。説明を簡単にするために、2台のプロジェクタとスクリーンが正対している状態で説明するが、台数や配置については限定されない。
図4は、本実施形態に係るマルチ投影システム(画像投影システム)の斜視図を示す。小型映像再生装置(画像信号源)400a、400bには予め分割された画像が入力されている。小型映像再生装置400a、400bは、画像ケーブル410a、410bにより、それぞれプロジェクタ420a、420bに接続され、画像信号をそれぞれに供給する。プロジェクタ420a、420bは、投影面であるスクリーン430に投影を行う。
また、プロジェクタ420aとプロジェクタ420bは、小型映像再生装置400a、400bから送信された画像信号を、画像ケーブル410a、410bを介して受信する。プロジェクタ420a、420bは、受信した画像信号に基づく画像を一部重畳させるように投影することにより、一つの統合された大画像を投影する。このような投影方法をマルチ投影と称する。なお、図4の例では、プロジェクタ420a、420bはスイッチングハブ440を介してLANケーブルで接続されており、通信部193によって相互に通信可能であるが、各々のプロジェクタが相互に通信できるならば、ネットワーク通信に限定されない。例えば、シリアル通信等、どのような通信形態を用いてもよい。
図5は、エッジブレンド処理における減光処理の一例を示す。図5(A)は、プロジェクタ420aの投影画像500aを示す。投影画像500aは、非重畳領域510aと重畳領域520aとから構成される。図5(B)は、プロジェクタ420bの投影画像500bを示す。投影画像500bは、非重畳領域510b、重畳領域520bとから構成される。以下、各プロジェクタの投影画像を部分画像とも称する。また、本実施形態では、部分画像は矩形であるものとして説明する。
図5(C)に示すグラフ530a、530bは、プロジェクタ420a、420bの減光処理部330がOSD重畳信号s304に適用するゲインを示す。本実施形態では、非重畳領域510a、510bにおいては1.0、重畳領域520a、520bにおいては、横方向の位置に応じて決まるとなるようなゲインとする。図5(C)では、非重畳領域との境界から投影画像端までゲインが線形変化する例を示しているが、重畳領域における輝度の和が非重畳領域の輝度と同じになれば、ゲインの変化は線形変化に限らず、S字カーブ等でもよい。
図5(D)は、マルチ投影による統合後の投影画像を示す。重畳領域540は、プロジェクタ420a、420bそれぞれの重畳領域520a、520bの頂点は、図(D)の550〜580においてそれぞれ重ね合わせとなっており、輝度は非重畳領域510a、510bと同等であるため、境界が目立たなくなっている。
≪変形処理部340≫
変形処理部340は、変形の式に基づいて、重畳部減光信号s305に幾何学的な変形処理を施し、変形後画像信号s306を出力する。キーストーン補正は射影変換で実現できるため、変形処理部340は、CPU110から射影変換のためのパラメータを入力する。元画像の座標を(xs、ys)とすると、変形後画像の座標(xd、yd)は式1で表わされる。
Figure 2019149633

ここで、Mは3×3行列で、CPU110から入力される元画像から変形後画像への変換行列である。xso、ysoは、図6に実線で示す元画像610の1つの頂点の座標であり、xdo、ydoは、図6に一点鎖線で示す変形後画像620の、元画像610の頂点(xso、yso)に対応する頂点の座標値である。
CPU110から、式1の行列Mの逆行列M−1とオフセット(xso,yso)、(xdo,ydo)が入力され、式2に従って変形後の座標値(xd、yd)に対応する元画像の座標(xs、ys)を求める。
Figure 2019149633
式2に基づいて求められた元画像の座標が整数になれば、元画像の座標(xs、ys)が持つ画素値をそのまま変換後座標(xd、yd)の持つ画素値としてもよい。しかし、式2に基づいて求められた元画像の座標は整数になるとは限らないので、周辺画素の値を用いて補間することで、変形後座標(xd、yd)の持つ画素値を求める。補間の方法は
、バイリニア、バイキュービック、その他の任意の補間方法を用いればよい。また、式2に基づいて求められた元画像の座標が、元画像領域の範囲外である場合には、その画素値は黒またはユーザが設定した背景色とする。
変形処理部340は、このようにして、変換後座標の全てについて画素値を求め、変換後画像を作成する。なお、上記説明では、CPU110から画像処理部140には、行列Mとその逆行列M−1が入力されるとしたが、逆行列M−1のみを入力して画像処理部140の内部で行列Mを求めてもよい。また、行列Mのみを入力して画像処理部140の内部で逆行列M−1を求めてもよい。
<連動補正処理>
次に本実施形態における、CPU110と通信部193よって行われる複数のプロジェクタが連動補正処理(連動して行われるキーストーン補正)について説明する。
(初期設定)
まず、連動4点補正を行うためのプロジェクタの初期設定について図7に示すフローチャートを用いて説明する。CPU110は、OSD重畳部320に指示をして図8(A)に示すマルチ投影モード設定メニューを表示し、ユーザに基準プロジェクタか、従属プロジェクタかを選択させる(S701)。ここで、基準プロジェクタとは、歪補正の操作対象となるプロジェクタを示す。また、従属プロジェクタとは、基準プロジェクタに連動して歪補正が行われる(基準プロジェクタ以外の)プロジェクタを示す。なお、本実施形態では、ユーザは、操作部113または不図示のリモコンを操作することによって各種選択(入力)を行う。
次に、CPU110は、ユーザが基準プロジェクタと従属プロジェクタのどちらを選んだかを判断する(S702およびS706)。基準プロジェクタが選択された場合(S702−YES)、CPU110は、基準プロジェクタであることを示す値をRAM112に格納する(S703)。従属プロジェクタが選択された場合(S702−NOかつS706−YES)、CPU110は、従属プロジェクタであることを示す値をRAM112に格納(S707)して、初期設定処理を終了する。
基準プロジェクタが選択された場合、CPU110は、OSD重畳部320に指示をして図8(B)に示す配置パターン設定メニューを表示して、ユーザにプロジェクタの台数や配置の選択を受け付ける(S704)。そして、CPU110は、ユーザの選択に基づいて、プロジェクタの台数や配置(複数の部分画像の投影位置)の情報を含む構成情報をRAM112に格納する。ここでは、2×1を選択したものとして説明を行う。なお、プロジェクタの台数や配置は図8(B)に示したものに限らず、例えば、2×3、3×3等の配置としてもよい。
次に、CPU110は、OSD重畳部320に指示をして図8(C)に示す通信先プロジェクタ設定メニューを表示し、ユーザに投影位置と接続情報との対応情報の入力を受け付ける(S705)。図8(C)の左部の表にある「1」、「2」という数字はそれぞれ投影位置を表す。図8(C)の例では、「1」に対応するプロジェクタが左側に画像を投影し、「2」に対応するプロジェクタが右側に画像を投影する。また、図8(C)の左部の表にある数字(192.168.254.1、192.168.254.2)は各投影位置を担当するプロジェクタを特定するためのIPアドレスを表す。ユーザは基準プロジェクタの接続情報が含まれるように接続情報の入力を行う。ユーザが接続情報の入力を終えると、CPU110は、投影位置と接続情報との対応を表す情報をRAM112に格納する。
なお、上述の例では、対応情報としてプロジェクタのIPアドレス用いて設定を行ったが、各プロジェクタを識別可能であれば他の識別番号(例えば、製造番号等)を用いてもよい。
(処理内容)
次に、図9A,図9Bを用いて複数のプロジェクタと連動して行われるキーストーン補正処理について説明する。図9Aは、基準プロジェクタの処理を説明するためのフローチャートである。また,図9Bは、従属プロジェクタの処理を説明するためのフローチャートである。本処理は、重畳領域の位置合わせが完了し、スクリーン430上において各プロジェクタの重畳領域の頂点がそれぞれ重なり合っている状態で行われることが好ましい。この重畳領域の位置合わせのために、ユーザは台形補正やレンズシフト機能を用いてもよいし、プロジェクタ本体を移動させて調整を行ってもよい。各プロジェクタのCPU110は、重畳領域の位置合わせを行う際、各プロジェクタのパネル平面における統合された画像(以下、全体画像と称する。)の4頂点の座標と重畳領域の4頂点の座標をRAM112に格納する。なお、本実施形態では、全体画像は矩形であるものとして説明する。
まず、基準プロジェクタのCPU110は、OSD重畳部320に指示をして図10(A)に示す補正モード設定メニューを表示し(S901a)ユーザに補正モードを選択させる(S902a)。ユーザは、他のプロジェクタと連動して補正を行うモードである連動4点補正モード(第1のモード)と、自身のプロジェクタ(自プロジェクタ)のみ補正を行うモードである通常4点補正モード(第2のモード)から選択する。例えば、補正モードの選択には不図示のリモコンの矢印キーと決定ボタンを用いることができる。ユーザが補正モードの選択を終えると、基準プロジェクタのCPU110はRAM112に補正モードを表す値を格納する。ステップS902aにおいて通常4点補正モードが選択された場合(S902a−NO)、基準プロジェクタのCPU110は自身のプロジェクタのみ補正を行う通常4点補正を実行する(S910a)。この通常4点補正の処理は公知のため説明を省略する。
ステップS902aにおいて連動4点補正モードが選択された場合(S902a−YES)には、各プロジェクタの投影画面における重畳領域(パネル面においては、図12の1201aおよび1201b)がつなぎ合わされていることが好ましい。なお、CPU110は、OSD重畳部320に指示して、重畳領域がつなぎ合わされているか否かをユーザに確認させるためのメニュー画面(通知)を表示してもよい。
ユーザによって連動4点補正の開始が指示されると、基準プロジェクタのCPU110は、通信部193を介して各従属プロジェクタに連動4点補正開始を表すコマンドを送信(通知)する(S903a)。
このとき、従属プロジェクタのCPU110は基準プロジェクタからのコマンド受信待ち状態である(S901b)。従属プロジェクタのCPU110が上記のコマンドを受信すると、当該コマンドが基準プロジェクタから送られた連動4点補正開始コマンドであるか否かを判断する(S902b)。受信したコマンドが連動4点補正開始コマンドではない場合(S902b−NO)、従属プロジェクタのCPU110は受信したコマンドの内容に対応したコマンド処理を実行(S910b)して、ステップS901bへ移行する。
次に、基準プロジェクタのCPU110は、通信部193を介して各従属プロジェクタから各従属プロジェクタのパネル平面(座標系)における重畳領域の4頂点の座標(頂点情報)を取得する(S904a)。本実施形態では、基準プロジェクタのCPU110は、重畳領域の頂点情報を要求するコマンドを各従属プロジェクタへ送信する。
従属プロジェクタのCPU110が上記要求コマンドを受信すると、自身のRAM112に格納された自身のプロジェクタのパネル平面における重畳領域の頂点情報を、通信部193を介して基準プロジェクタに送信する(S903b)。なお、従属プロジェクタのパネル平面における重畳領域の頂点情報の取得方法は特に限定されないが、例えば、基準プロジェクタから重畳領域の幅を取得することにより求められる。
基準プロジェクタのCPU110は、受信した各従属プロジェクタのパネル平面における重畳領域の頂点情報を自身のRAM112に格納する(S904a)。従属プロジェクタが複数台存在する場合は、基準プロジェクタのCPU110は順次各従属プロジェクタに要求コマンドを送信し、それぞれの重畳領域の頂点情報を取得する。
次に、基準プロジェクタのCPU110は、通信部193を介して各従属プロジェクタにパネル平面における画像情報を要求するコマンドを送信する(S905a)。ここで、画像情報は投影画像の解像度を含み、以下では投影画像の解像度として説明する。
従属プロジェクタのCPU110は、投影画像の解像度要求コマンドを受信すると、自身のRAM112に格納された投影画像の解像度を、通信部193を介して基準プロジェクタに送信する(S904b)。
基準プロジェクタのCPU110は、受信した各従属プロジェクタのパネル平面における投影画像の解像度を自身のRAM112に格納する(S905a)。従属プロジェクタが複数台存在する場合、基準プロジェクタのCPU110は、順次各従属プロジェクタに投影画像の解像度要求コマンドを送信し、それぞれの投影画像の解像度を取得する。
基準プロジェクタのCPU110は、各従属プロジェクタのパネル平面上の座標を基準プロジェクタのパネル平面に対応付けるための第1の変換行列M1を算出する(S906a)。ステップS906aにおける処理の詳細は後述する。
基準プロジェクタのCPU110は、各従属プロジェクタのパネル平面を基準プロジェクタのパネル平面へ対応付ける(S907a)。図12(C)は、図12(A)に示す基準プロジェクタのパネル平面に、図12(B)に示す従属プロジェクタのパネル平面を対応付けたものである。ここで、投影面上において重畳領域はつなぎ合わされているので、図12(C)における頂点q1、q2、q3、q4から成る平面はスクリーン430上の1つの画像(全体画像)と対応する。
図12(C)の1203aは、従属プロジェクタの画像領域を示す。基準プロジェクタのパネル平面上におけるq2、q3の座標は、従属プロジェクタの頂点Q2、Q3に対してステップS906aにおいて求められる変換行列M1を適用することで算出できる。
次に、基準プロジェクタのCPU110は、ユーザの変形指示に応じて、連動補正処理を行う(S908)。基準プロジェクタのCPU110は、連動補正処理において、各プロジェクタの投影画像(部分画像)を補正するための補正パラメータを各プロジェクタへ送信する。ここで、補正パラメータは、基準プロジェクタにおいて算出される、各従属プロジェクタの変換行列を含むものでもよく。単に、基準プロジェクタにおける全体画像の頂点の操作情報を含むものでもよい。ステップS908aにおける処理の詳細は後述する。
次に、従属プロジェクタが補正パラメータを受信した場合について、図9を用いて説明を行う。
従属プロジェクタのCPU110は基準プロジェクタからコマンドが送られるのを待つ
(S905b)。補正パラメータを受信すると(S906b−YES)、従属プロジェクタのCPU110は、変形処理部340に指示をして歪みを補正する変形処理を行い(S907b)、ステップS905bに移行する。ここで、補正パラメータとして、変換行列を受信する場合は、従属プロジェクタのCPU110は、変形処理部340に指示をして当該変換行列に基づく変形処理を行う。また、補正パラメータとして、基準プロジェクタにおける全体画像の頂点の操作情報を受信する場合は、従属プロジェクタのCPU110は、上述のステップS908aの補正パラメータ算出処理を行った後、上述と同様の変形処理を行う。
基準プロジェクタにおいて連動4点補正が終了すると、基準プロジェクタのCPU110は、通信部193を介して各従属プロジェクタに対して連動4点補正を終了することを表すコマンドを送信する(S909a)。
従属プロジェクタのCPU110は、基準プロジェクタから送られたコマンドが連動4点補正終了コマンドであると判断すると(S908b−YES)、連動4点補正を終了する。
なお、基準プロジェクタから送られたコマンドが補正パラメータではなく、かつ連動4点補正終了コマンドではないと判断された場合(S906b−NOかつS908b−NO)は、受信したコマンドの内容に対応したコマンド処理を実行(S909b)する。
≪プロジェクタが2台の場合の変換行列算出処理(906a)≫
図12を用いて、従属プロジェクタのパネル平面(座標系)上における座標を、基準プロジェクタのパネル平面に対応付けるための第1の変換行列M1の算出方法を説明する。本実施形態では、基準プロジェクタ1台、従属プロジェクタ1台の構成(2×1)を例に説明する。以下では、基準プロジェクタのパネル平面での座標を小文字(x、y等)で表す。また、従属プロジェクタのパネル平面での座標を大文字(X、Y等)で表す。
図12(A)において、1201aは基準プロジェクタの重畳領域を示す。また、頂点p1〜p4は、基準プロジェクタの重畳領域の4隅の座標をそれぞれ示す。同様に、図12(B)において、1201bは従属プロジェクタの重畳領域を示す。また、頂点P1〜P4は、従属プロジェクタの重畳領域の4隅の座標をそれぞれ示す。このとき、p1〜p4とP1〜P4は、それぞれスクリーン430上において一致する点を表している。
基準プロジェクタのパネル平面上の座標を(xi,yi)、従属プロジェクタのパネル平面上の座標を(Xi,Yi)とすると、射影変換式は式3、式4で表される(iは自然数)。このとき、iが等しい変数はそれぞれ対応していることを表す。
Figure 2019149633

Figure 2019149633

ここで、a〜hは、所定の定数を示す。
また、式3、式4を式変形すると式5、式6のように表される。
Figure 2019149633

Figure 2019149633
さらに、式5、式6を行列で表現した式を式7に示す。なお、式7のλは正規化のための変数である。
Figure 2019149633
式5、式6に対応する4組の点(x1,y1,X1,Y1)、(x2,y2,X2,Y2)、(x3,y3,X3,Y3)、(x4,y4,X4,Y4)をそれぞれ代入し、連立方程式を解くことによって、第1の変換行列M1を算出する。
≪プロジェクタが4台の場合の変換行列算出処理(906a)≫
次に、図13を用いて、基準プロジェクタ1台、従属プロジェクタ3台の構成における従属プロジェクタのパネル平面上の座標を基準プロジェクタのパネル平面に対応付けるための第1の変換行列M1の算出方法について説明する。本構成においても、スクリーン430上において、各プロジェクタにおける重畳領域がつなぎ合わされていることが好ましい。
図13(A)に示すプロジェクタA〜Dのうち、プロジェクタAを基準プロジェクタとして説明を行う。プロジェクタAと図13(B)に示すプロジェクタBの対応を表す変換行列は上述と同じように、プロジェクタAにおける右側の重畳領域1301の4隅の座標とプロジェクタBにおける左側の重畳領域13034隅の座標とに基づいて算出される。同様にプロジェクタAと図13(C)に示すプロジェクタCの対応を表す変換行列は、プロジェクタAにおける下側の重畳領域1302の4隅の座標とプロジェクタCにおける上側の重畳領域1306の4隅の座標とに基づいて算出される。
ここで、プロジェクタAと図13(D)に示すプロジェクタDは隣接していないため、以下の方法でプロジェクタAとプロジェクタDの対応を表す変換行列を算出する。
まず、CPU110は、プロジェクタBとプロジェクタDとの対応を表す変換行列をプロジェクタBにおける下側の重畳領域1304の4隅の座標とプロジェクタDにおける上側の重畳領域1308の4隅の座標に基づいて算出する。プロジェクタBとプロジェクタDの対応を表す変換行列をMBD、プロジェクタAとプロジェクタBの対応を表す変換行列をMABとすると、プロジェクタAとプロジェクタDの対応を表す変換行列MADは以下の式で表される(式8)。
Figure 2019149633
あるいは、プロジェクタCとプロジェクタDの対応を表す変換行列をMCD、プロジェクタAとプロジェクタCの対応を表す変換行列をMACとすると、プロジェクタAとプロ
ジェクタDとの対応を表す変換行列MADは以下の式で表される(式9)。
Figure 2019149633
以上の方法で、CPU110は、基準プロジェクタと隣接しない従属プロジェクタとの変換行列を算出する。
図13(E)は、基準プロジェクタであるプロジェクタAのパネル平面上に、射影変換によってプロジェクタB、プロジェクタC、プロジェクタDのパネル平面を対応付けた結果を示す。
なお、プロジェクタの台数や配置に関する構成は、ここまで説明した2×1や2×2に限らず、他の構成を用いてもよい。他の構成を用いる場合においても、上で説明した方法でプロジェクタ間におけるパネル平面の対応を表す変換行列を算出できる。
≪連動4点補正処理(908a)≫
図11は、図9Aに示すステップS908の連動4点補正の詳細を示すフローチャートである。図11を用いて連動4点補正処理の詳細について説明する。まず、基準プロジェクタのCPU110は各プロジェクタの重畳領域の4頂点の座標と投影画像の解像度の受信が完了すると、OSD重畳部320に指示をして図10(B)に示す補正対象点選択メニューを表示する(S1101)。
次に、基準プロジェクタのCPU110は、ユーザによる連動4点補正処理の終了指示の有無を判断する(S1102)。終了の指示がなされた場合(S1102−YES)は、基準プロジェクタのCPU110はOSD重畳部320に指示をして補正対象点選択メニューを非表示にして(S1112)、連動4点補正を終了する。ここで、連動4点補正の終了指示は、例えば、操作部113や不図示のリモコンの戻るキーの押下や、電源キーによる電源をOFFにする操作を示す。
連動4点補正終了の指示が無い場合(S1102−NO)、基準プロジェクタのCPU110は、全体画像における補正対象点(頂点)が確定されたか否かを判断する(S1103)。ここで、補正対象点の選択候補の移動は、例えば、操作部113や不図示のリモコンの矢印キーをユーザが押下することで実行される。また、補正対象点の決定は、例えば、操作部113や不図示のリモコンの選択キーを用いて図10(B)上の決定ボタンをユーザが押下することで実行される。
ここで、補正対象点とは、図10(B)に示す頂点1001〜1004を示す。頂点1001〜1004は複数台のプロジェクタが投写する投影画面を繋ぎ合わせることで構成された1つの画像(全体画像)の4隅を表す。基準プロジェクタのCPU110は、OSD重畳部320に指示をして、選択中の補正対象点(1001〜1004)の色を変えたり、点滅させたりすることで、現在の選択状態をユーザに示してもよい。以下では、補正対象点として頂点1003が選択された例について説明を行う。
基準プロジェクタのCPU110は、ユーザが操作部113や不図示のリモコンによって補正対象点の決定を受け付けると、OSD重畳部320に指示をして図10(C)に示す補正対象点移動メニューを表示する(S1104)。なお、ユーザによって補正対象点の選択解除がなされた場合(S1105)は、ステップS1101に戻る。補正対象点の選択解除は、例えば、操作部113や不図示のリモコンの矢印キーや選択キーを用いて図10(C)上のキャンセルボタンをユーザが押下することで実行される。
補正対象点の移動方向をユーザに提示するために、基準プロジェクタのCPU110は、OSD重畳部320に指示をして、選択中の補正対象点の周りに矢印を表示させ、移動方向に対応する矢印1005の色を変えたり、点滅させたりしてもよい。ここでは、補正対象点1003を下方向に移動させたものとして説明を行う。
次に、基準プロジェクタのCPU110は、補正対象点の移動の有無を判断する(S1106)。基準プロジェクタのCPU110は、補正対象点の移動を受け付けると、各プロジェクタの補正パラメータの算出を行う(S1107)。
図12(C)は補正対象点の移動前の基準プロジェクタのパネル平面における全体画像(q1,q2,q3,q4)を表す。また、図12(D)は補正対象点の移動後の基準プロジェクタのパネル平面における全体画像(q1,q2’,q3,q4)を表す。基準プロジェクタのCPU110は、補正対象点の移動前後における全体画像の対応関係を求めるために、移動前後における全体画像の4隅の座標に基づいて第2の変換行列M2を算出する。第2の変換行列M2は、上述と同様に、式5、式6にそれぞれの頂点の座標を代入し、連立方程式を解くことによって算出される。
次に、基準プロジェクタの変形処理部340は、第2の変換行列M2と、重畳領域の4隅の頂点p1,p2,p3,p4の座標を用いて、移動後の重畳領域の4隅の頂点p1’,p2’,p3’,p4’の座標を算出する。
基準プロジェクタのCPU110は、基準プロジェクタのパネル平面上における補正対象点の移動後の全体画像の4隅の座標と重畳領域の4隅の座標とに対して、ステップS906aで求めた第1の変換行列M1の逆行列を適用する。これにより、基準プロジェクタのパネル平面から、従属プロジェクタのパネル平面へ座標を射影し、従属プロジェクタにおける移動後の投影画像の4隅の座標を算出する。図12(D)に示す頂点p1’,q2’,q3,p4’は、図12(E)に示す頂点P1’,Q2’,Q3,P4’にそれぞれ対応する。
次に基準プロジェクタのCPU110は、ステップS1107において求められた自身の4隅の座標及び各従属プロジェクタの4隅の座標が適切であるかを判断する(S1108)。不適切な例として、図14(A)の頂点1401に示すように移動後の位置がパネル領域外にある場合や、図14(B)の頂点1406に示すように移動後の位置が4点補正の所定の可動範囲(所定の範囲)外である場合が挙げられる。
ここで、移動後の頂点がパネル領域外にあるか否かは、プロジェクタのパネル解像度を用いることで判断を行う。本実施形態では、移動後の頂点座標値(x,y)が、判断式0≦x≦wmaxかつ0≦y≦hmaxを満たすか否かで判断できる。ここで、wmaxはプロジェクタの横方向の最大ピクセル値、hmaxはプロジェクタの縦方向の最大ピクセル値を示す。例えば、WUXGA(1920×1200ピクセル)のプロジェクタを用いる場合は、wmaxは1919、hmaxは1199である。図14(A)の座標1401はパネル領域外に位置しているため、上の条件式を満たさず、不適切な座標として判断される。
また、移動後の頂点が所定の可動範囲外にあるか否かは、プロジェクタのパネル解像度と4点補正の可動領域によって判断可能である。図11(B)の4点補正の可動領域1405においてx軸方向の最大移動量をΔx、y軸方向の最大移動量をΔyとすると、次の式で判断できる。
(左上の角)0≦x≦Δx かつ 0≦y≦Δy
(右上の角)wmax−Δx≦x≦wmax かつ 0≦y≦Δy、
(右下の角)wmax−Δx≦x≦wmax かつ hmax−Δy≦y≦hmax
(左下の角)0≦x≦Δx かつ hmax−Δy≦y≦hmax
図14(B)の左上の座標1406は上記の条件式を満たさず、不適切な座標として判断される。
基準プロジェクタのCPU110は、全てのプロジェクタにおいて適切な座標であると判断した場合(S1108−YES)は、通信部193を介して各従属プロジェクタに対して補正パラメータを送信する(S1109)。補正パラメータは、上述の第1の変換行列M1および第2の変換行列M2に基いて算出することができる。なお、補正パラメータは投影画像の4隅の座標や、重畳領域の4隅の座標、変換行列等、4点補正に用いることができればどのようなものを送信しても構わない。例えば、基準プロジェクタのCPU110は、全体画像において移動した頂点の座標のみを補正パラメータとして各従属プロジェクタに送信してもよい。この場合、各従属プロジェクタ側でそれぞれ、上述の変換行列を算出すればよい。
基準プロジェクタのCPUは、全ての従属プロジェクタに対して補正パラメータの送信を終えると、自身の変形処理部340に指示をして歪みを補正し(S1110)、ステップS1105に戻る。
ここで、ステップS1108において、ステップS1107で求めた各プロジェクタの4隅の座標のうち、1つでも不適切なものあった場合について説明する。
まず、基準プロジェクタのCPU110はOSD重畳部320に指示をして、図10(D)の1006に示すようにユーザに対して補正不可である旨(警告メッセージ)を表示する(S1111)。表示する内容は文字列や、図形、画面の点滅等、補正不可である旨がユーザに伝わればどのようなものでも構わない。また、どのプロジェクタに対する補正が不適切であるかをユーザに通知してもよい。
本実施形態では、ステップS1107で求めた各プロジェクタの4隅の座標の中で一つでも不適切なものがあった場合は、全てのプロジェクタにおいて歪み補正は実行されない(補正パラメータが送信されない)。これにより、例えば2台のうち1台が補正不可である場合、片側の投影面のみが補正されることによって重畳領域の重なりがずれてしまうことを防ぐ。なお、上記の4隅の座標の中で、適切なものがある場合は、不適切なものは移動前の座標で送信してもよい。また、上述の補正パラメータの算出や送信処理は、移動処理が確定してから行われてもよい。移動処理の確定は、例えば、図10(A)〜図10(D)に示す決定ボタンの押下により判断される。
<本実施形態の作用効果>
本実施形態によれば、基準プロジェクタの歪み補正に応じて、マルチ投影面を構成する他のプロジェクタに対して対応する歪み補正を行えるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
[その他]
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、装置に供給することによっても、達成されることは言うまでもない。このとき、供給された装置の制御部を含むコンピュータ(またはCPUやMPU)は、記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能
を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、上述のプログラムコードの指示に基づき、装置上で稼動しているOS(基本システムやオペレーティングシステム)等が処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、装置に挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれ、前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。このとき、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行う。
上述の実施形態では、プロジェクタの内部に制御装置(制御部)が含まれる(搭載される)例について説明したが、プロジェクタとは別体として設けられる制御装置のみで上述の処理を実施してもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:液晶プロジェクタ
110:CPU
140:画像処理部
193:通信部

Claims (15)

  1. 複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムを構成するプロジェクタであって、
    前記全体画像における前記複数のプロジェクタが投影する前記複数の部分画像の投影位置を含む構成情報を取得する取得手段と、
    ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力手段と、
    前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記複数のプロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出手段と、
    前記パラメータを他のプロジェクタに送信する通信手段と、
    を備えることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 前記算出手段は、
    各プロジェクタの座標系における重畳領域の頂点の座標に基づいて、他のプロジェクタの座標系を、自プロジェクタの座標系に対応付けるための第1の変換行列と、
    自プロジェクタの座標系において、前記変形指示に基づく変換を行うための第2の変換行列と、
    を用いて前記パラメータを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
  3. 前記第2の変換行列に基づいて、自プロジェクタの座標系における前記重畳領域に変形処理を行う変形手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ。
  4. 前記全体画像および前記部分画像は矩形であって、前記頂点の座標は前記全体画像および前記部分画像の4つの頂点の座標である、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のプロジェクタ。
  5. 前記変形指示は、前記全体画像の少なくとも1つの頂点を移動させる指示である、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  6. 他のプロジェクタと連動して前記全体画像の変形を行う第1のモードと、自プロジェクタの前記部分画像のみに変形を行う第2のモードと、を備える、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  7. ユーザが前記第1のモードを選択する場合に、複数の前記部分画像の一部を重畳させてつなぎ合わせる処理が行われているか否かを確認する通知を行う、
    ことを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ。
  8. 前記全体画像における変形後の座標が所定の範囲を超えたか否かを判断する判断手段をさらに備え、
    前記判断手段が前記所定の範囲を超えたと判断する場合に警告メッセージを表示する、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
  9. 前記通信手段は、前記判断手段が前記所定の範囲を超えたと判断する場合に、他のプロジェクタに前記パラメータを送信しない、
    ことを特徴とする請求項8に記載のプロジェクタ。
  10. 複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させ
    ることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムを構成するプロジェクタの制御装置であって、
    前記全体画像における前記複数のプロジェクタが投影する前記複数の部分画像の投影位置を含む構成情報を取得する取得手段と、
    ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力手段と、
    前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記複数のプロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出手段と、
    前記パラメータを各プロジェクタに送信する通信手段と、
    を備えることを特徴とする制御装置。
  11. 前記算出手段は、
    各プロジェクタの座標系における重畳領域の頂点の座標に基づいて、各プロジェクタの座標系を、基準プロジェクタの座標系に対応付けるための第1の変換行列と、
    基準プロジェクタの座標系において、前記変形指示に基づく変換を行うための第2の変換行列と、
    を用いて前記パラメータを算出する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  12. 前記制御装置は、前記基準プロジェクタに搭載されている、
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御装置。
  13. 複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムであって、
    複数のプロジェクタは、基準プロジェクタと、従属プロジェクタと、を備え、
    前記基準プロジェクタは、
    前記全体画像における前記基準プロジェクタが投影する前記部分画像の投影位置と前記従属プロジェクタが投影する前記部分画像の投影位置とを含む構成情報を取得する取得手段と、
    ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力手段と、
    前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記基準プロジェクタと前記従属プロジェクタのそれぞれが前記部分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出手段と、
    前記パラメータに基づいて、前記基準プロジェクタの前記部分画像に変形処理を行う変形手段と、
    前記パラメータを前記従属プロジェクタに送信する送信手段と、
    を備え、
    前記従属プロジェクタは、
    前記パラメータを受信する受信手段と、
    前記受信手段によって得られる前記パラメータに基づいて、前記従属プロジェクタの前記部分画像に変形処理を行う変形手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする画像投影システム。
  14. 複数のプロジェクタにより投影される複数の部分画像の一部をスクリーン上で重畳させることで1つの画像である全体画像を投影する画像投影システムを構成するプロジェクタの制御方法であって、
    前記全体画像における前記複数のプロジェクタが投影する前記複数の部分画像の投影位置を含む構成情報を取得する取得ステップと、
    ユーザから前記全体画像の変形指示を受け付ける入力ステップと、
    前記構成情報と前記変形指示に基づいて、前記複数のプロジェクタのそれぞれが前記部
    分画像に幾何学的な変形処理を行う際に用いるパラメータを算出する算出ステップと、
    を有することを特徴とするプロジェクタの制御方法。
  15. 請求項14に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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JP2023020484A (ja) * 2021-07-30 2023-02-09 セイコーエプソン株式会社 表示方法、プロジェクター、及びプロジェクションシステム
CN118200499A (zh) * 2024-05-20 2024-06-14 中安镜像(杭州)科技有限公司 一种基于辅助相机的多投影仪画面的自动融合方法及装置

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