JP2019148410A - 潜熱処理モジュール、外気処理装置及び空調システム - Google Patents
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Abstract
Description
該2本のヘッダ同士を接続する複数の冷媒管が、側面視において鉛直となるように配置されていてもよい。
前記圧縮機から前記他の冷媒回路へ流れる冷媒の流動方向を切り替える他の四方弁と、を有していてもよい。
<空調システムの構成>
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる空調システムを適用した建物の全体的な構成の一例を示す説明図である。図2は、図1の空調システムの一部を拡大して示した説明図である。
外気処理装置3は、処理空気としての、全熱交換器6によって熱回収後の外気を、温度調節すると共に湿度調節し、送風機33によって高顕熱室内機2に供給する。
次に、以上のように構成された空調システムにおける、外気が取り込まれてから排出されるまでの動作を説明する。なお、以下の例では、空調システムを用いて空調対象空間10の冷房を行うものとする。
次に、外気処理装置3の構成について、図3を参照して説明する。図3は、外気処理装置3の構成の概略を示した説明図である。
図4は、潜熱処理モジュール32の構成の概略を示す説明図である。図5(a)は、蒸発器201の構成の概略を模式的に示す斜視図、図5(b)は後述の蒸発冷媒管の構成を簡易的に示した概略図である。
言い換えると、水熱源ヒートポンプ100は、顕熱交換器200内を循環する冷媒とは異なる他の冷媒と処理空気との間で熱交換を行う空気熱交換器104と、上記他の冷媒と熱源水との間で熱交換を行う熱源熱交換器としての水熱交換器102とを有する冷媒回路110を有する。そして、水熱源ヒートポンプ100は、冷媒回路110内で上記他の冷媒を循環させる圧縮機101と、上記他の冷媒を減圧する膨張弁103と、冷房運転時と暖房運転時とで圧縮機から冷媒回路110へ流れる冷媒の流動方向を切り替える四方弁106と、をさらに有する。また、冷媒回路110が、水熱交換器102、膨張弁103、空気熱交換器104がこの順で直列に接続された配管系統を有する。
なお、空気熱交換器104には、当該空気熱交換器104内を流れる冷媒の温度を計測するための空気熱交換器温度センサ105が、例えばその内部中央に設けられている。
また、第1の配管203の配管径は第2の配管204の配管径よりも太くなるようにすることで、蒸発した第2の冷媒の圧力損失を低減するように構成されている。
なお、冷媒を液位Bまで封入して顕熱交換器200の運転を開始した場合、封入した冷媒が蒸発して顕熱交換器200内に充満することにより平衡状態においては液面が液位Cまで降下する。蒸発器201の熱交換能力は、平衡状態において満液(液位B)となることにより最大効率で熱交換を行うことができるため、例えば封入時においては蒸発器201の満液ラインを超えて液位Aまで冷媒を封入し、顕熱交換器200の運転を開始した平衡状態において液位Bに保たれるようにしてもよい。
以上のように構成された外気処理装置3の動作例について図7を参照しながら説明する。図7は、外気処理装置3の冷房運転時の空気線図である。なお、以下の説明で示される温度は一例である。
具体的には、顕熱交換温度効率を50%で、潜熱処理モジュール32の除湿負荷(比エンタルピー比)L1は、蒸発器201による冷却を行わない場合の除湿負荷L2の約80%((L1/L2)×100)となり、約20%低減される。なお、顕熱交換温度効率とは、(低温側出口空気温度−低温側入口空気温度)/高温側入口空気温度−低温側入口空気温度)で与えられるものである(図の例では(20−10)/(30−10)=0.5(50%)。
本実施形態によれば、外気処理装置3では上述のように除湿負荷を低減することができる他、以下の効果がある。
潜熱処理モジュール32では、蒸発器201と凝縮器202との間で冷媒を自然循環方式で循環させる顕熱交換器200を用いているため、ポンプなどの動力を必要とせず、エネルギー効率が向上するとともに、潜熱処理モジュールの構造が簡略化され、当該モジュールを小型化できる。
外気処理装置3の冷房運転時の制御方法としては、例えば、以下のように各潜熱処理モジュール32を制御する方法がある。
すなわち、各潜熱処理モジュール32の空気熱交換器温度センサ105によって検知された空気熱交換器104内の冷媒の温度に基づいて、当該潜熱処理モジュール32の圧縮機101の運転周波数を制御する方法である。なお、この方法では、自然循環式の顕熱交換器200の制御は行わない。また、この方法では、例えば、外気と室内の潜熱負荷処理のために、外気を室内露点温度(15℃DP程度)(室温27℃DB、19℃WB)より5℃低い露点温度(10℃DP)まで除湿するため、空気熱交換器温度センサ105によって検知される温度が10℃になるように制御される。
また、他の外気処理装置3の冷房運転時の制御方法としては、各潜熱処理モジュール32の空気熱交換器出口温度センサ300で検知した温度と空気熱交換器出口湿度センサ301で検知した湿度から算出した露点温度に基づいて、当該潜熱処理モジュール32の圧縮機101の運転周波数を制御する方法がある。この方法でも、自然循環式の顕熱交換器200の制御は行わない。また、この方法では、例えば、上述の制御例1と同等な潜熱負荷処理のために、上記算出した露点温度が10℃になるように制御される。
外気処理装置3は、複数の潜熱処理モジュール32を有するので、外気処理装置の冷房運転時に、動作させる潜熱処理モジュールの台数を制御すると共に、潜熱処理モジュール32の圧縮機101の運転周波数を制御するようにしてもよい。例えば、吸込温度センサ34、吸込湿度センサ35で測定された温度および湿度から算出した露点と絶対湿度と、目標値とする露点および絶対湿度との偏差に基づいて、圧縮機101の運転周波数と、潜熱処理モジュール32の動作台数を制御してもよい。
例えば、定格負荷時(すなわち上記偏差が所定値以上の時)は、潜熱処理モジュール32を全台運転させる。空調負荷が低下した部分負荷の場合(すなわち上記偏差が所定値未満となった場合)、各潜熱処理モジュール32の圧縮機101の運転周波数を低下させる。ただし、全台運転では圧縮機101の運転周波数を最低運転周波数未満としなければならない空調負荷まで低下した場合は、潜熱処理モジュール32の運転台数制御を行い、運転台数を順次減らす。最低運転周波数とは、圧縮機101が効率的に動作可能な下限の周波数である。
例えば、定格負荷時は、上記具体例1と同様、潜熱処理モジュール32を全台運転させ、空調負荷が低下した部分負荷の場合、定格運転している潜熱処理モジュール32の台数を順次減らしていく。そして、潜熱処理モジュール32が残り1台となった場合には、当該潜熱処理モジュール32の圧縮機101の運転周波数を低下させていく。
なお、外気処理装置3は、給気温度センサ36、給気湿度センサ37で検知した湿度から露点および絶対湿度を算出して、算出した露点および絶対湿度が、目標値となるように当該外気処理装置3内のモジュールの動作台数制御を行ってもよい。
流量を制御する方法としては、例えば、運転が停止された潜熱処理モジュール32に対応する電磁弁32cを閉止する方法や、運転している潜熱処理モジュール32の台数に応じて水出入口温度差が例えば5℃で一定になるように、比例二方弁32e(ポンプ32aが可変流式である場合は当該ポンプ32aであってもよい)を用いる方法がある。
熱源水の流量を減じることにより、ポンプ32aの省エネルギー化を図ることができる。
潜熱処理モジュール32の効果を確認するための実験として、図4に示す潜熱処理モジュール32の顕熱交換器200を動作させた場合とさせなかった場合との、冷房運転時における性能比較を行った。なお、潜熱処理モジュール32の水熱源ヒートポンプ100に供給する熱源水温度は32℃とした。また、潜熱処理モジュール32の圧縮機101の運転周波数は、前述の制御例2と同様に、空気熱交換器出口温度センサ300で検知した温度と空気熱交換器出口湿度センサ301で検知した湿度から算出した露点温度に基づいて決定した。
顕熱交換器200を使用した場合、30℃DB、23℃WB(絶対湿度14.9g/kg’)の外気/処理空気を、蒸発器201で顕熱交換により22.7℃に冷却し、空気熱交換器104により9.9℃、92.8%RH(絶対湿度7.7g/kg’)となった処理空気を凝縮器202によって顕熱交換により加熱(再熱)し、19.1℃で給気する。この場合の圧縮機101の運転周波数は54Hz、処理熱量は13.64kW、消費電力は2.838kW、COPは4.807であった。
顕熱交換器200を使用した場合、使用しない場合と比べて、消費電力で約27%の省エネルギー効果があり、処理熱量が約22%低減した。
顕熱交換器200を使用した場合、吸込温度26℃DB、18.76℃WB(絶対湿度10.5g/kg’)の外気/処理空気を、蒸発器201で20.3℃に冷却し、空気熱交換器104により10.5℃、95.92%RH(絶対湿度7.6g/kg’)となった外気を凝縮器202によって加熱(再熱)し、17.5℃で給気する。この場合の圧縮機101の運転周波数は31Hz、処理熱量は7.635kW、消費電力は1.508kW、COPは5.061であった。
潜熱負荷が少ない部分負荷ときに、顕熱交換器200を使用した場合、使用しない場合と比べて、消費電力で約33%の省エネルギー効果があり、処理熱量が約33%低減した。
図9は、本発明の第2の実施形態にかかる空調システムを導入した建物の一部を模式的に示した説明図である。
本実施形態にかかる空調システムは、外気処理装置7が、第1の実施形態にかかる外気処理装置3とは異なり、当該外気処理装置7の内部に少なくとも1台以上の潜熱処理モジュール32および、少なくとも1台以上の顕熱処理モジュール71を有しており、潜熱処理モジュール32および顕熱処理モジュール71が段重ねに配置されている。すなわち外気処理装置7は、外気処理装置3の潜熱処理モジュール32の一部を顕熱処理モジュール71に置き換えた構成となっており、その内部において潜熱および顕熱の両方を処理する。
前述の制御例3と同様に外気処理装置7を制御する場合、例えば、定格負荷時は、潜熱処理モジュール32と顕熱処理モジュール71とを全台運転させる。そして、空調負荷が低下した部分負荷の場合、潜熱処理モジュール32及び顕熱処理モジュール71それぞれの水熱源ヒートポンプ100の圧縮機101の運転周波数を低下させる。また、全台運転では圧縮機101の運転周波数を最低運転周波数未満としなければならない空調負荷まで低下した場合は、潜熱処理モジュール32と顕熱処理モジュール71の運転台数制御を行い、運転台数を順次減らす。
なお、定格負荷時は、上記具体例1と同様、潜熱処理モジュール32を全台運転させ、空調負荷が低下した部分負荷の場合、定格運転している潜熱処理モジュール32の台数を順次減らしていき、残りが潜熱処理モジュール32と顕熱処理モジュール71とが1台ずつとなった場合には、それぞれの水熱源ヒートポンプの圧縮機の運転周波数を低下させていくようにしてもよい。
本例において、顕熱処理モジュール71の負荷は9.25KJ/kg’、潜熱処理モジュール32の負荷は22.35KJ/kg’である。
なお、通常暖房運転時は顕熱処理モジュール71を運転する必要はないが、室内負荷に応じて必要な場合には運転させてもよい。
図13は、本発明の第3の実施形態にかかる空調システムを導入した建物の一部を模式的に示した説明図である。
本実施形態では、第1の実施形態にかかる空調システムにおいて設けられていた高顕熱室内機2、熱源機4のかわりに、熱源水を熱源とした水熱源ヒートポンプ式の室内機8を空調対象空間10の天井空間に設けており、当該室内機8は冷却水配管81、81´を介して、2台の熱源水供給部5、5に接続されている。なお、そして、熱源水供給部5、5には、冷却塔および温水ボイラが採用され、個別作動ができるようにバルブ5a、5bがそれぞれに対して設けられ、また熱源水を送出するためのポンプ5cが共通に設けられている。
なお、本システムでは、夏季は冷却塔で冷却水の排熱を外気に排気し、冬季は温水ボイラで外気処理装置3、室内機8で必要とする温水を供給する。本空調システムとすることにより年間を通して、高効率な空調システムとなる。
図14は、本発明の第4の実施形態にかかる空調システムを導入した建物の一部を模式的に示した説明図である。
外気処理装置7の潜熱処理モジュール32によって処理空気を処理する前に行われる外気の事前処理、すなわち、取り込んだ外気のプレクール処理またはプレヒート処理は、第1の実施形態にかかる空調システムでは全熱交換器6で行っていた。それに代えて、本実施形態では、上記事前処理は、外気処理装置3のフィルター31の下流側に設けられるファンコイル38で、熱源水供給部5として設けられた空冷ヒートポンプチラーから供給された熱源水を用いて行われる。
図17は、蒸発冷媒管の他の例の構造を簡易的に示した概略図である。
以上の説明では、潜熱処理モジュール32の内部に設けられる蒸発器201、凝縮器202の蒸発冷媒管201d、凝縮冷媒管202dは、図5(b)に示すように、長尺の水平管201d1、202d1と、短尺の鉛直管201d2、202d2により、水平方向に延伸して複数回折り返す蛇腹構造によって構成していた。
蒸発冷媒管201d、凝縮冷媒管202dは、この構成には限定されず、例えば図17に示すように、水平方向に延伸する水平管を用いずに、凝縮用上ヘッダ202b(蒸発用上ヘッダ201b)と凝縮用下ヘッダ202c(蒸発用下ヘッダ201c)とを接続する、鉛直方向に延伸してフィン202a(201a)を貫通する鉛直管で構成されてもよい。
図19は、本発明の第5の実施形態にかかる空調システムに用いられる潜熱処理モジュールの構成の概略を示す説明図である。なお、図19には、冷房運転を行っている状態が示されている。
本実施形態の空調システムの全体的な構成は、例えば図13に示した第3の実施形態にかかる空調システムと同様であるが、本実施形態の空調システムに用いられる潜熱処理モジュールの構成は以下に示すように第3の実施形態のものと異なる。
さらに、潜熱処理モジュール500において、冷媒回路510は、膨張弁として、第1の膨張弁103の他に、熱交換器501に接続された第2の膨張弁502と、水熱交換器102に接続された第3の膨張弁503とを有する。第1の膨張弁103は、過熱度の制御のために用いられ、第2の膨張弁502は、再熱量の制御のために用いられ、第3の膨張弁503は、排熱量の制御のために用いられる。
さらにまた、潜熱処理モジュール500において、処理空気の流れ方向における顕熱交換器200の凝縮器202と熱交換器501との間に、加湿器として自然蒸発式加湿器504が設けられている。この自然蒸発式加湿器504は、ろ材に供給された加湿水を自然蒸発させることにより、潜熱処理モジュール500から送出される空気を加湿する。なお、自然蒸発式加湿器504に対して、加湿水の流量を制御する比例二方弁504aが設けられている。
なお、潜熱処理モジュール500には、第1の膨張弁103と空気熱交換器104との間に空気熱交換器入口温度センサ550が設けられ、四方弁106と圧縮機101との間に低圧ガス温度センサ551が設けられ、配管系統511及び配管系統512の合流点と第1の膨張弁103との間に第1の膨張弁入口温度センサ552が設けられている。また、水熱交換器102へ流れる熱源水の温度を測定する熱源水入口温度センサ553が設けられ、自然蒸発式加湿器504による加湿後の処理空気の温度および湿度をそれぞれ測定する自然蒸発式加湿器出口温度センサ554および自然蒸発式加湿器出口湿度センサ555が設けられている。さらに、水熱交換器102と第3の膨張弁503との間には水熱交換器出口温度センサ556が設けられ、第1の膨張弁入口温度センサ552と第3の膨張弁503との間には第3の膨張弁出口温度センサ557が設けられている。なお、水熱交換器102から流れ出る熱源水の温度を測定する熱源水出口温度センサ558も設けられている。
さらにまた、潜熱処理モジュールには、処理空気の流れ方向における顕熱交換器200の蒸発器201の上流側に、吸込温度センサ559及び吸込湿度センサ560が設けられ、処理空気の流れ方向における熱交換器501の下流側に給気温度センサ561及び給気湿度センサ562が設けられている。
そして、冷房運転時において、潜熱処理モジュール500では、処理空気が、例えば、顕熱交換器200の蒸発器201で顕熱交換により冷却され、空気熱交換器104で冷却・除湿され、顕熱交換器200の凝縮器202で加熱され、熱交換器501で目標の給気温度に再熱される。なお、熱源水は、水熱交換器102で冷媒と熱交換し、水温が上昇する。
暖房運転時において、潜熱処理モジュール500では、圧縮機101から吐出された高圧ガス冷媒は分岐され、分岐された一方は、四方弁106を通り、空気熱交換器104で凝縮され、高圧液冷媒となり、第1の膨張弁103で減圧される。また、圧縮機101から吐出された高圧ガスのうち、分岐されたもう一方は、熱交換器501で凝縮され、高圧液冷媒となり、第2の膨張弁502で減圧される。第1の膨張弁103で減圧された冷媒と第2の膨張弁502で減圧された冷媒は混合され、第3の膨張弁503で減圧され、水熱交換器102で蒸発し、四方弁106を通って圧縮機101に戻される。
そして、暖房運転時において、潜熱処理モジュール500では、顕熱交換器200で処理が行われず、処理空気が、空気熱交換器104で加熱され、自然蒸発式加湿器504で加湿・冷却され、熱交換器501で目標の給気温度に再熱される。なお、熱源水は、水熱交換器102で冷媒と熱交換し、水温が低下する。
冷房運転時に行われる制御は、例えば以下の通りである。
(1)除湿制御として、空気熱交換器温度センサ105によって検知される温度が目標露点温度となるように、圧縮機101の運転周波数が制御される。上記目標露点温度は、例えば、吸込温度センサ34、吸込湿度センサ35(図3参照)または、潜熱処理モジュール500内に設置された吸込温度センサ559、吸込み湿度センサ560(図19参照)で測定された温度および湿度から算出される外気OAの露点温度と、設定温度と設定湿度から算出される最終目標露点温度から、段階的に設定される。
(2)再熱制御として、給気温度センサ36(図3参照)または潜熱処理モジュール500内に設置された給気温度センサ561(図19参照)で測定される温度が、設定温度から求められた目標給気温度になるように、第2の膨張弁502の開度が制御され、熱交換器501に流れる冷媒量が制御される。この場合、顕熱交換器200の凝縮器202で加熱しているため、熱交換器501の再熱量は、通常の再熱量に比べ、すなわち、顕熱交換器200が設けられていないときに比べ、少なくなる。
(3)過熱度制御として、空気熱交換器入口温度センサ550で測定される空気熱交換器104へ流れる冷媒の温度と低圧ガス温度センサ551で測定される圧縮機101へ戻る冷媒の温度との差が2℃以上になるように、第1の膨張弁103の開度が制御される。なお、空気熱交換器温度センサ105で測定される温度と低圧ガス温度センサ551で測定される温度の差が一定になるように第1の膨張弁の開度が制御されてもよい。
(4)排熱制御として、第1の膨張弁入口温度センサ552で測定される温度が、熱源水入口温度センサ553で測定される熱源水の温度に応じた目標冷媒温度になるように、第3の膨張弁503の開度が制御される。
第1〜第3の膨張弁103、502、503の開度の制御方法について、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、以下の知見が得られた。
本実験で用いた潜熱処理モジュールでは、冷房運転時において、熱交換器501で凝縮された冷媒と水熱交換器102で凝縮された冷媒が合流して混合され、該混合された冷媒は空気熱交換器104で蒸発する。この潜熱処理モジュールでは、給気温度が目標給気温度になるように第2の膨張弁502の開度が制御されることが好ましく、また、空気熱交換器入口温度センサ550で測定される空気熱交換器104へ流れる冷媒の温度と低圧ガス温度センサ551で測定される圧縮機101へ戻る冷媒の温度との差が2℃以上になるように、第1の膨張弁103の開度が制御されることが好ましい。決定すべきは、第3の膨張弁503の開度の制御方法である。
本発明者らの検討によれば、この潜熱処理モジュールにおいて、空気熱交換器104で処理空気を冷却・除湿するのに必要な冷媒量をx、熱交換器501で再熱するために必要な冷媒量をyとすると、水熱交換器102で凝縮される冷媒量zは、z=x−yとするとよい。このバランスを保つと圧縮機101の運転周波数を最低の運転周波数(最小の消費電力)で運転でき、圧縮機101の消費電力は最小となる。
図21は、第1〜第3の膨張弁103、502、503の開度を適切に制御するために本発明者らが行った実験結果を示す図である。図21には、圧縮機101の消費電力が低減したときの、熱源水の温度、目標給気温度、および、第1の膨張弁入口温度センサ552で測定された温度との関係を示す表が示されている。なお、本試験では、給気温度が目標給気温度になるように第2の膨張弁502の開度を制御し、また、空気熱交換器入口温度センサ550で測定される空気熱交換器104へ流れる冷媒の温度と低圧ガス温度センサ551で測定される圧縮機101へ戻る冷媒の温度との差が2℃以上になるように、第1の膨張弁103の開度を制御した。
図示するように、圧縮機101の消費電力が低減したときに第1の膨張弁入口温度センサ552で測定された冷媒の温度の平均値は、熱源水の温度を変数とした所定の関係式(例えば、熱源水の温度の一次関数)で近似することができる。
暖房加湿運転時に行われる制御は例えば以下の通りである。
(1)暖房加熱制御として、空気熱交換器温度センサ105によって検知される温度が、目標加熱後温度になるように、圧縮機101の運転周波数が制御される。
(2)加湿制御として、自然蒸発式加湿器出口温度センサ554で測定される温度と自然蒸発式加湿器出口湿度センサ555で測定される湿度とにより算出した露点温度が目標の露点温度になるように比例二方弁504aの開度が制御され、加湿量が制御される。
(3)再加熱制御として、給気温度センサ36または潜熱処理モジュール500内に設置された給気温度センサ559で測定される温度が、目標給気温度になるように、第2の膨張弁502の開度が制御され、熱交換器501の冷媒量が制御される。
(4)過熱度制御として、低圧ガス温度センサ551で測定される圧縮機101へ戻る冷媒の温度と水熱交換器出口温度センサ556で測定される水熱交換器102へ流れる冷媒の温度との差が2℃以上になるように、第3の膨張弁503の開度が制御される。
(5)暖房運転時、水熱交換器102では吸熱となるため、吸熱制御として、第3の膨張弁出口温度センサ557で測定される温度が、熱源水入口温度センサ553で測定される熱源水の温度に応じた目標冷媒温度になるように、第1の膨張弁103の開度が制御される。
図23及び図24は本実施形態にかかる空調システムの通常冷房運転時の空気線図である。なお、通常冷房運転とは、外気OA1の温度が、15℃以上且つ室内空気RAの温度(室温)より高い場合の冷房運転を意味する。
図23に示すように、外気OA1は、潜熱処理モジュール500において、顕熱交換器200の蒸発器201で顕熱交換により冷却され(S61)、空気熱交換器104で露点Tdp1を目標露点温度として冷却・除湿され(S62)、顕熱交換器200の凝縮器202で加熱される(S63)。加熱後の処理空気SB1は熱交換器501で加熱され(S64)、目標給気温度の処理空気SA1とされる。
また、室内空気RAは室内機8により冷却される(S65)。
そして、目標給気温度の処理空気SA1と、冷却された室内空気RA´とが混合された空気MA1が室内に送風される。
また、室内空気RAは室内機8により冷却される(S75)。
そして、目標給気温度の処理空気SA2と、冷却された室内空気RA”とが混合された空気MA2が室内に送風される。
本実施形態にかかる空調システムでは、外気OA1の潜熱負荷、室内空気RAの潜熱負荷、および、外気OA1の顕熱負荷は潜熱処理モジュール500で処理され、室内の顕熱負荷は室内機8で処理される。つまり、本実施形態にかかる空調システムは潜顕分離システムである。
図に示すように、外気OA3は、潜熱処理モジュール500において、顕熱交換器200の蒸発器201で顕熱交換により冷却され(S81)、通常冷房運転時の設定露点温度Tdp1より低い設定露点温度Tdp3を目標露点温度として空気熱交換器104で冷却・除湿され(S82)、顕熱交換器200の凝縮器202で加熱される(S83)。加熱後の処理空気SB3は熱交換器501で加熱され(S84)、目標給気温度の処理空気SA3とされる。図示するように、熱交換器501による加熱量すなわち再熱量は通常冷房運転時より多くなる。
そして、目標給気温度の処理空気SA3と、冷却された室内空気RA´とが混合された空気MA3が室内に送風される。
図に示すように、外気OA4は、潜熱処理モジュール500において、顕熱交換器200の蒸発器201で顕熱交換により冷却され(S91)、空気熱交換器104で低負荷冷房運転時の設定露点温度Tdp3よりさらに低い露点Tdp4を目標露点温度として冷却・除湿され(S92)、顕熱交換器200の凝縮器202で加熱される(S93)。加熱後の処理空気SB4は自然蒸発式加湿器504で加湿される(S94)。加湿された処理空気SB4´は、熱交換器501で加熱され(S95)、目標給気温度の処理空気SA4とされる。なお、図示するように、熱交換器501による加熱量すなわち再熱量は低負荷冷房運転時よりさらに多くなる。
そして、目標給気温度の処理空気SA4と、冷却された室内空気RA´とが混合された空気MA4が室内に送風される。
冷房運転モード時は、まず、各温度センサ及び湿度センサによる測定結果と、予め記憶部(図示せず)に格納された内容とに基づいて、以下の情報等が取得される(ステップP1)。
外気湿度:Ha
室内温度:TR
室内湿度:HR
給気温度:TSA
温度センサ554で測定される温度:TSB
設定温度:TS
設定湿度:HS
第1の膨張弁入口温度:TEXVA
設定露点温度:Tdp1、Tdp3、Tdp4
空気熱交換器冷媒温度(空気熱交換器温度センサ105で測定される温度):Td
熱源水入口温度:Tw
定数:Δα、 Δγ
目標給気温度の初期値
第1の膨張弁103の開度
第2の膨張弁502の開度
第3の膨張弁503の開度
四方弁106の切換状態
電磁弁501aの状態
比例二方弁504aの状態
室内空気の露点温度:TdpRA
設定温度の露点温度:TdpTS
Δt(=TR−TS)
ΔS(=TdpRA−TdpTS)
また、上述の定数Δαは目標露点温度を前述のように段階的に設定するために用いられ、定数Δγは、目標給気温度を設定するために用いられる。
図30は、上述のΔα、Δγ、Δt、ΔSを空気線図上に表したものである。
ステップP1に次いで、外気温度Taが15℃以上であるか判定される(ステップP2)。判定の結果、外気温度Taが15℃未満である場合、空調システムは暖房運転モードに切り替えられ、また、外気温度Taが15℃以上である場合、外気温度Taが室温TR以上であるか判定される(ステップP3)。
判定の結果、上記差Δtが4℃を超えている場合、処理はステップP5へ戻る。一方、上記差Δtが4℃以下である場合、第2の膨張弁502の開度が調整され、熱交換器501による再熱量が調整される(ステップP9)。具体的には、目標給気温度を、現在の目標給気温度にΔγ(例えば2℃)を加えた値、例えば、24℃+Δγとし、給気温度センサ36で測定される給気温度が上記目標給気温度となるように、第2の膨張弁502の開度が制御される。
その後、処理はステップP5へ進む。
その後、処理はステップP8へ進む。
図に示すように、外気OA1は、潜熱処理モジュール500において、空気熱交換器104で加熱され(S101)、自然蒸発式加湿器504で目標の露点温度TdpSBの処理空気になるように加湿・冷却され(S102)、熱交換器501で目標給気温度になるように再熱される(S103)。
また、室内空気RAは室内機8により加熱される(S104)。
そして、目標給気温度の処理空気SAと、加熱された室内空気RA’とが混合された空気MA1が室内に送風される。
暖房運転モード時は、まず、各温度センサ及び湿度センサによる測定結果と、予め記憶部(図示せず)に格納された内容とに基づいて、以下の情報等が取得される(ステップP21)。
外気湿度:Ha
室内温度:TR
室内湿度:HR
給気温度:TSA
温度センサ554で測定される温度:TSB
設定温度:TS
設定湿度:HS
第3の膨張弁出口温度:TEXVB
空気熱交換器冷媒温度(空気熱交換器温度センサ105で測定される温度):Td
定数:Δβ、Δσ
目標給気温度の初期値
目標加熱後温度の初期値
第1の膨張弁103の開度
第2の膨張弁502の開度
第3の膨張弁503の開度
四方弁106の切換状態
電磁弁501aの状態
比例二方弁504aの状態
Δt(=Ts−TR)
ΔS(=TdpTS−TdpRA)
判定の結果、上記差Δtが4℃を超えている場合、処理はステップP23へ戻る。一方、上記差Δtが4℃以下である場合、第2の膨張弁502の開度が調整され、熱交換器501による再熱量が調整される(ステップP26)。具体的には、目標給気温度を、現在の目標給気温度からΔσ(例えば2℃)を減じた値、例えば、30℃−Δσとし、給気温度センサ36で測定される給気温度が上記目標給気温度となるように、第2の膨張弁502の開度が制御される。
さらに、本実施形態では、熱交換器501の再熱用の凝縮熱は、水熱交換器102で排熱する凝縮熱の一部を使用している。つまり、排気熱の一部を熱交換器501での再熱で使用している。したがって、水熱交換器102で処理する排熱分が減少し、熱源機の負荷が減少するので、熱源水ポンプの水量を減じることができ、結果、熱源水ポンプの省エネルギーとなり、システム全体の消費エネルギーが低減する。
なお、以上の例では、図22に示した、圧縮機101の消費電力が低減するときの関係式として、目標給気温度によらない1つの式を用いて、第1の膨張弁入口温度センサ552で測定される温度の目標温度を設定していた。これに代えて、上記圧縮機101の消費電力が低減するときの関係式を試験により予め複数取得しておき、例えば、目標給気温度毎に取得しておき、そして、目標給気温度毎に異なる上記関係式を用いて、第1の膨張弁入口温度センサ552で測定される温度の目標温度を設定してもよい。
図33は、本発明の第6の実施形態にかかる空調システムに用いられる潜熱処理モジュールの構成の概略を示す説明図である。なお、図33には、冷房運転を行っている状態が示されている。
本実施形態の空調システムの全体的な構成は、例えば図13に示した第3の実施形態にかかる空調システムと同様であるが、本実施形態の空調システムに用いられる潜熱処理モジュールの構成は以下に示すように第3の実施形態のものと異なる。
なお、潜熱処理モジュール600には、第5の実施形態にかかる潜熱処理モジュール500と同様に、自然蒸発式加湿器504が設けられている。
例えば、潜熱処理モジュール600が冷房運転を行い、すなわち、四方弁106が冷房側へ切り替えられており、室内機8が冷房運転を行う場合、四方弁603は暖房側へ切り替えられ、熱交換器601では処理空気の加熱が行われる。
また、例えば、潜熱処理モジュール600が冷房運転を行い、室内機8が暖房運転を行う場合、四方弁603は冷房側へ切り替えられ、熱交換器601では処理空気の冷却が行われる。
例えば、潜熱処理モジュール600が暖房運転を行い、すなわち、四方弁106が暖房側へ切り替えられており、室内機8が暖房運転を行う場合、四方弁603は暖房側へ切り替えられ、熱交換器601では処理空気の加熱が行われる。
また、例えば、潜熱処理モジュール600が暖房運転を行い、室内機8が冷房運転を行う場合、四方弁603は冷房側へ切り替えられ、熱交換器601では処理空気の冷却が行われる。
また、室内機8が暖房運転を行っているか否かの判定は、複数台の室内機8のうちの代表する室内機が暖房運転を行っているか、複数台の室内機8のうち暖房運転中の割合が半数以上であるか、室内に設置した温湿度センサの温度が設定温度より低いか、等に基づいて判定することができる。
潜熱処理モジュール600が冷房運転を行う場合の制御は、例えば以下の通りである。
(1)除湿制御として、空気熱交換器温度センサ105によって検知される温度が設定露点温度となるように、圧縮機101の運転周波数が制御される。
(2)給気温度センサ36で測定される温度が目標給気温度になるように、膨張弁604の開度が制御され、熱交換器601に流れる冷媒量が制御され、熱交換器601では処理空気の加熱または冷却が行われる。
(3)空気熱交換器入口温度センサ550で測定される空気熱交換器104へ流れる冷媒の温度と低圧ガス温度センサ551で測定される圧縮機101へ戻る冷媒の温度との差が2℃以上になるように、膨張弁103の開度が制御される。
(1)空気熱交換器温度センサ105によって検知される温度が、目標加熱後温度になるように、圧縮機101の運転周波数が制御される。
(2)自然蒸発式加湿器出口温度センサ554で測定される温度と自然蒸発式加湿器出口湿度センサ555で測定される湿度とにより算出した露点温度が目標露点温度になるように比例二方弁504aの開度が制御され、加湿量が制御される。
(3)給気温度センサ36で測定される温度が目標給気温度になるように、膨張弁604の開度が制御され、熱交換器601に流れる冷媒量が制御され、熱交換器601では処理空気の加熱または冷却が行われる。
(4)低圧ガス温度センサ551で測定される圧縮機101へ戻る冷媒の温度と水熱交換器出口温度センサ556で測定される水熱交換器102へ流れる冷媒の温度との差が2℃以上になるように、膨張弁103の開度が制御される。
また、本実施形態において、四方弁106と四方弁603とで冷暖の切替状態が異なる場合(例えば、四方弁106が冷房側へ切り替えられており四方弁603が暖房側へ切り替えられている場合)、冷媒との熱交換により水熱交換器102及び水熱交換器602のいずれか一方で熱源水の温度が上昇し、他方で熱源水の温度が低下する。そして、温度が上昇した熱源水と温度が低下した熱源水とが混合されて戻される。したがって、戻りの熱源水の温度の上昇を抑えることができる。
図34は、本発明の第7の実施形態にかかる空調システムに用いられる潜熱処理モジュールの構成の概略を示す説明図である。なお、図34には、冷房運転を行っている状態が示されている。
本実施形態の空調システムの全体的な構成は、例えば図13に示した第3の実施形態にかかる空調システムと同様であるが、本実施形態の空調システムに用いられる潜熱処理モジュールの構成は以下に示すように第3実施形態のものと異なる。
また、潜熱処理モジュール700において行われる制御は、潜熱処理モジュール600において行われる制御と同様であるため、その説明を省略する。
なお、第1、第3〜第7の実施形態の空調システムでは、潜熱処理モジュールの運転モード(冷房運転、暖房運転)と複数の室内機の運転モード(冷房運転、暖房運転)が異なっていても空調処理を行うことができる。
2 高顕熱室内機
3、7、500、600、700 外気処理装置
4 熱源機
5 熱源水供給部
6 全熱交換器
32 潜熱処理モジュール
34 吸込温度センサ
35 吸込湿度センサ
36 給気温度センサ
37 給気湿度センサ
38 ファンコイル
71 顕熱処理モジュール
72 可変風量ユニット
100 水熱源ヒートポンプ
101 圧縮機
106,603 四方弁
103 膨張弁(第1の膨張弁)
104 空気熱交換器
110、510、610 冷媒回路
200 顕熱交換器
201 蒸発器
202 凝縮器
203 第1の配管
204 第2の配管
400 加湿器
501,601 熱交換器
502 第2の膨張弁
503 第3の膨張弁
511 配管系統
512 配管系統
604 膨張弁
Claims (22)
- 外気を含む処理空気に対し潜熱処理を行い該潜熱処理後の処理空気を給気する潜熱処理モジュールであって、
潜熱処理前の処理空気を顕熱交換により冷却する蒸発器と、潜熱処理後であって給気される前の処理空気を顕熱交換により加熱する凝縮器とが、当該蒸発器と当該凝縮器との間で冷媒が循環するように接続された顕熱交換器と、
前記蒸発器により冷却された処理空気の潜熱処理を行う熱交換器と、を有し、
前記蒸発器と前記凝縮器は、前記蒸発器で気化した冷媒が密度差により前記凝縮器に流れ、前記凝縮器で凝縮した冷媒が高低差により前記蒸発器に流れることで冷媒が循環するように配設され、
前記蒸発器、前記熱交換器および前記凝縮器は、斜め上方に向けてこの順で並べて配置されることを特徴とする、潜熱処理モジュール。 - 前記蒸発器および前記凝縮器は、それぞれ、水平面に対する角度が0°より大きく90°未満となるように、傾けて設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の潜熱処理モジュール。
- 前記蒸発器は、当該蒸発器の上端の高さが前記凝縮器の下端の高さと一致する位置から所定の範囲内に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の潜熱処理モジュール。
- 前記蒸発器および前記凝縮器は、
前記気化した冷媒が流れる配管および前記凝縮した冷媒が流れる配管に連通する2本のヘッダをそれぞれ有し、
該2本のヘッダ同士を接続する複数の冷媒管が、側面視において鉛直となるように配置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の潜熱処理モジュール。 - 前記熱交換器において処理空気と熱交換する他の冷媒を圧縮し、当該熱交換器と共にヒートポンプを構成する圧縮機をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の潜熱処理モジュール。
- 前記熱交換器の出口における露点温度を算出するための温度センサおよび湿度センサ、並びに、
前記熱交換器の中を流れる前記他の冷媒の温度を検知する温度センサ、の少なくともいずれかを有し、
算出された露点温度または検知された前記他の冷媒の温度に基づいて、前記圧縮機の運転周波数を制御することを特徴とする、請求項5に記載の潜熱処理モジュール。 - 前記熱交換器と、前記熱交換器において処理空気と熱交換する他の冷媒と熱源との間で熱交換を行う熱源熱交換器とを有する冷媒回路と、
前記冷媒回路内で前記他の冷媒を循環させる圧縮機と、
前記圧縮機から前記冷媒回路へ流れる冷媒の流動方向を切り替える四方弁と、をさらに有し、
前記冷媒回路は、処理空気の流れ方向における前記顕熱交換器より下流側に配設され、前記他の冷媒と処理空気の間で熱交換を行う他の熱交換器を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の潜熱処理モジュール。 - 処理空気の流れ方向における前記顕熱交換器の凝縮器と前記他の熱交換器との間に、加湿器を有することを特徴とする、請求項7に記載の潜熱処理モジュール。
- 前記冷媒回路は、前記他の冷媒を減圧する膨張弁として、前記熱交換器と接続された第1の膨張弁、前記他の熱交換器に接続された第2の膨張弁、および、前記熱源熱交換器に接続された第3の膨張弁とを有し、
前記冷媒回路は、前記他の熱交換器と前記第2の膨張弁と第1の膨張弁と前記熱交換器がこの順で直列に接続された配管系統、および、前記熱源熱交換器と前記第3の膨張弁と前記第1の膨張弁と前記熱交換器がこの順で直列に接続された配管系統が、圧縮機101に対して並列に接続されると共に、前記他の熱交換器は前記第2の膨張弁を介して、前記第1の膨張弁と前記第3の膨張弁との間に接続されていることを特徴とする請求項7または8に記載の潜熱処理モジュール。 - 前記第3の膨張弁の開度は、前記第1の膨張弁へ流れる前記他の冷媒の温度が、前記熱源熱交換器としての水熱交換器に供給される熱源水の温度に応じた温度になるように制御されることを特徴とする、請求項9に記載の潜熱処理モジュール。
- 前記他の熱交換器と、前記他の冷媒と熱源との間で熱交換を行う他の熱源熱交換器とを有し、前記圧縮機により前記他の冷媒が循環される他の冷媒回路と、
前記圧縮機から前記他の冷媒回路へ流れる冷媒の流動方向を切り替える他の四方弁と、を有することを特徴とする、請求項7または8に記載の潜熱処理モジュール。 - 前記他の熱交換器と、前記他の冷媒と熱源との間で熱交換を行う他の熱源熱交換器とを有し、前記圧縮機により前記他の冷媒が流動方向一定で循環される他の冷媒回路とを有することを特徴とする、請求項7または8に記載の潜熱処理モジュール。
- 少なくとも1以上の請求項5または6に記載の潜熱処理モジュールを有することを特徴とする、外気処理装置。
- 少なくとも1以上の請求項5または6に記載の潜熱処理モジュールと、
少なくとも1以上の顕熱処理モジュールと、を有し、
該顕熱処理モジュールは、
処理空気を冷却する熱交換器と、
該熱交換器において処理空気と熱交換する別の冷媒を圧縮し、当該熱交換器と共にヒートポンプを構成する圧縮機と、を有することを特徴とする、外気処理装置。 - 少なくとも1以上の請求項7〜12のいずれか1項に記載の潜熱処理モジュールを有することを特徴とする、外気処理装置。
- 当該外気処理装置により処理される前の処理空気の露点および絶対湿度を算出するための吸込温度センサおよび吸込湿度センサをさらに有し、
前記吸込温度センサおよび前記吸込湿度センサでの検知結果に基づいて算出された露点および絶対湿度に基づいて、当該外気処理装置内の圧縮機の運転周波数の制御および当該外気処理装置内のモジュールの動作台数の制御の少なくともいずれかを行うことを特徴とする、請求項13または14に記載の外気処理装置。 - 当該外気処理装置により処理された後の処理空気の露点および絶対湿度を算出するための給気温度センサおよび給気湿度センサをさらに有し、
前記給気温度センサおよび前記給気湿度センサでの検知結果に基づいて、当該外気処理装置内の圧縮機の運転周波数の制御および当該外気処理装置内のモジュールの動作台数の制御の少なくともいずれかを行うことを特徴とする、請求項13、14または16に記載の外気処理装置。 - 当該外気処理装置内の各モジュールが備えるヒートポンプは熱源水を用いる水熱源ヒートポンプであり、
当該外気処理装置内の運転を停止したモジュールの台数に応じて当該外気処理装置内のモジュールに対して供給する熱源水の流量を減らすことを特徴とする、請求項16または17に記載の外気処理装置。 - 請求項13に記載の外気処理装置と、
冷媒との熱交換により室内への給気の顕熱を処理する室内機と、
水を熱源として前記室内機で用いられる冷媒の温度調節を行う熱源機と、
室内からの排気と屋外から取り込んだ外気とを熱交換させる全熱交換器と、を備えることを特徴とする、空調システム。 - 請求項13に記載の外気処理装置と、
冷媒との熱交換により室内への給気の顕熱を処理する室内機と、
水を熱源として前記室内機で用いられる冷媒の温度調節を行う熱源機と、
前記外気処理装置の潜熱処理モジュールに供給する処理空気をあらかじめ温度調節するファンコイルと、を備え、
前記外気処理装置、前記熱源機および前記ファンコイルに供給される水は、密閉式冷却塔および空冷ヒートポンプチラーの少なくともいずれかから供給されることを特徴とする、空調システム。 - 請求項13または15に記載の外気処理装置と、
熱源水との熱交換により室内への給気の温度を調節する水熱源室内機と、
室内からの排気と屋外から取り込んだ外気とを熱交換させる全熱交換器と、を備え、
前記外気処理装置および前記水熱源室内機に供給される熱源水は、冷却塔および温水ボイラの少なくともいずれかから供給されることを特徴とする、空調システム。 - 請求項14に記載の外気処理装置と、
供給風量を室内負荷に応じて調節して室内に給気する可変風量ユニットと、
室内からの排気と屋外から取り込んだ外気とを熱交換させる全熱交換器と、を備えることを特徴とする、空調システム。
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