JP2021042863A - 除湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】潜熱負荷を処理することができるだけでなく、積極的に顕熱負荷を処理することができる除湿装置を提供することを目的とするものである。【解決手段】それぞれ第1の冷媒XAが通る、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3、および蒸発器4と、第1の冷媒XAの流路における凝縮器2の後段に設けられて、第1の冷媒XAと、この第1の冷媒XAとは別の第2の冷媒XB(W1)との間で熱の授受を行う熱交換器8と、を備え、蒸発器2により冷却除湿した空気A2を凝縮器2で再熱する再熱除湿処理をできる除湿装置50であって、再熱量を調整可能な構成にしている。【選択図】図1
Description
本発明は、空気の再熱除湿を行う除湿装置に関する。
蒸発圧縮式ヒートポンプを備え、空気の再熱除湿を行う除湿装置は既に知られている。図15に示すように、この種の従来の除湿装置100は、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3、および蒸発器4と、これらを接続する冷媒流路5(5A〜5D)と、送風機6など、を備えている。この除湿装置100の蒸発圧縮式ヒートポンプ内では、冷媒XAが循環している。そして、蒸発器4では、液状の冷媒XA(冷媒液とも称す)が、蒸発器4に導入される空気(導入空気とも称す)A1から熱を受けて蒸発し、凝縮器2では、気化された冷媒XA(冷媒ガスとも称す)が、蒸発器4を通った空気を加熱して、冷媒ガスが液化するよう構成されている。
この蒸発圧縮式ヒートポンプを通る過程で、蒸発圧縮式ヒートポンプに導入された空気(導入空気)A1は、蒸発器4にて冷却除湿された(この冷却除湿された空気を空気A2とも称する)後、凝縮器2にて再熱され、除湿空気(空気A3)として空調対象(再熱除湿の対象)となる空調領域Sに供給される。このように、除湿装置100によって、空調領域Sの潜熱負荷を処理することができる。
ただし、除湿装置100においては、その構成により、冷媒ガスが空気へ与える熱量H2は冷媒液が空気A1から受けた熱量H1と圧縮機1の仕事分の入熱の和となるため、再熱後の空気A3は、この除湿装置100に導入される導入空気A1に比べて、高い温度となる。
すなわち、従来の除湿装置100では空調領域Sの除湿(潜熱負荷の処理)ができるものの、空調領域Sを温めてしまうものであった。なお、図15に示す構成と概略的に同様な構成の除湿装置が、例えば、特許文献1などに開示されている。
また、図16に示すように、除湿装置100の構成に加えて、前記冷媒XAとは別の冷媒XBが循環される熱交換器8を備えた除湿装置101がある。熱交換器8には、冷媒XBが循環する配管7A、7Bが接続され、熱交換器8では、冷媒XAと冷媒XBとの間で熱の授受が行われる。この除湿装置101では、熱交換器8を設けることにより、除湿装置100と比較して、再熱量を抑えることができて、供給する空気A3が適度な温度に再熱されるよう構成されている。なお、圧縮機1から出た冷媒XAの全量が凝縮器2に導入され、凝縮器2から出た冷媒XAの全量が熱交換器8に導入されるよう構成されている。
上記のような構成の従来の除湿装置100、101は、凝縮器2による再熱量が一定である。このため、従来の除湿装置100では、導入された空気A1よりも高い温度の空気A3しか空調領域Sへ供給できない。また、従来の除湿装置101では、導入された空気A1よりも低い温度の空気A3を供給することは可能であるが、再熱量は除湿装置101の設計によりほぼ決定され、運用時の再熱量は成り行きに任せたものであった。
このように、再熱除湿を行う従来の除湿装置100、101は、専ら潜熱負荷を処理する装置である。したがって、室内の空気調和を目的とする場合には、これらの除湿装置100、101(潜熱処理装置)に、顕熱を処理する装置を併用することが一般的である。なお、このように潜熱処理装置と顕熱処理装置とを併用して空気調和する方式は、潜熱顕熱分離空調(システム)と呼ばれている。
このような潜熱顕熱分離空調において、例えば、空調領域Sの顕熱負荷の時間的変化が大きい場合や空調冷房の起動時などに、空調領域Sの温度が外気温度と同程度であった場合には、空調領域Sを適温まで下げようとしても、従来の除湿装置100、101だけではこれに対処することができなかったり、空調領域Sの顕熱負荷を十分には処理することができなかったりしていた。
本発明は上記課題を解決するもので、潜熱負荷を処理することができるだけでなく、積極的に顕熱負荷を処理することもできる除湿装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、それぞれ第1の冷媒が通る、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器と、前記第1の冷媒の流路における前記凝縮器の後段に設けられて、第1の冷媒と、この第1の冷媒とは別の第2の冷媒との間で熱の授受を行う熱交換器と、を備え、蒸発器により冷却除湿した空気を凝縮器で再熱する再熱除湿処理をできる除湿装置であって、再熱量を調整可能な構成にしていることを特徴とする。
この構成において、主に潜熱処理を行う場合には、蒸発器にて冷却除湿した後、凝縮器にて再熱し、除湿空気を空調対象(再熱除湿の対象)となる空調領域に供給する。すなわち、これにより、空調領域の潜熱負荷を処理する。また、例えば、空調領域に多くの人が入室して顕熱負荷が急激に増加する場合や、別途の空調設備の空調冷房の起動時などに空調領域を素早く冷却する必要がある場合には、再熱量を減少させることで、潜熱負荷の処理だけでなく、必要に応じて顕熱負荷も積極的に処理することができる。
また、本発明は、凝縮器へ送る第1の冷媒の量を調整する流量調整弁を有し、凝縮器の再熱量を変化させる際には、前記流量調整弁により凝縮器に送る第1の冷媒の量を調整することを特徴とする。
この構成によれば、流量調整弁により凝縮器に送る第1の冷媒の量を調整する比較的簡単な構成で再熱量を変化させることができる。なお、凝縮器に送る第1の冷媒の量を減少させて再熱量を調整する際には、凝縮器で処理できる熱量が減少するため、減少分の熱量は熱交換器にて処理し、当該除湿装置の系内のヒートバランスを保つ。また、凝縮器に第1の冷媒を通さず、熱交換器により第1の冷媒の熱量を全て処理することで、再熱なしの空気を空調領域に供給することができる。
また、本発明は、前記凝縮器として、互いに処理量の異なるまたは同じ処理量を持つ複数の凝縮器が設けられることを特徴とする。この構成によれば、必要再熱量に応じた互いに処理量の異なるまたは同じ処理量を持つ複数の凝縮器を選択または組み合わせて使用することで、再熱量を調整することができる。また、複数設けた凝縮器に第1の冷媒を通さず、熱交換器にて第1の冷媒の熱量を全て処理することで、再熱なしの空気を空調領域に供給することができる。また、複数の凝縮器として、処理量が互いに異なるものを用いることで、処理量が同じものを用いた場合よりも、合計処理量を可変できる組み合わせが多くなり、必要再熱量に、より良好に対応可能となる。
また、本発明は、前記熱交換器への冷媒通路が、第2の冷媒としての水と前記第1の冷媒とで熱交換させる熱交換器であり、再熱量を調整する際は、この熱交換器により、当該除湿装置の系内の余剰熱を系外へ放出することを特徴とする。ここで、前記熱交換器は、再熱量の変化に追従して、その処理量を可変させる必要があり、前記熱交換器で処理すべき熱量に応じた第2の冷媒の量を調整できなければならない。また、再熱が無い状態で対応可能とするため、前記熱交換器は、第1の冷媒の全量を処理できる能力を持つことが好適である。
この構成により、前記凝縮器にて再熱量を調整する場合において(再熱しない場合を含む)、当該除湿装置の系内のヒートバランスを良好に保つことができる。
また、本発明は、前記熱交換器が、外気などの空気と前記第1の冷媒とで熱交換する熱交換器であり、再熱量の調整を行う際には、当該除湿装置の系内の余剰熱を、空気により系外に放出することを特徴とする。
前記熱交換器は、再熱量の変化に追従して、その処理量を可変させる必要があり、熱交換器で処理すべき熱量に応じた空気の量を調整できなければならない。また、再熱が無い状態で対応可能とするため、第1の冷媒の全量を処理できる能力を持つ、空気と第1の冷媒との間で熱交換する熱交換器を備えることが好適である。上記構成によれば、熱交換器が、外気などの空気と前記第1の冷媒とで熱交換する熱交換器であるので、前記凝縮器にて再熱量を調整する場合において(再熱しない場合を含む)、当該除湿装置の系内のヒートバランスを良好に保つことができる。
また、本発明は、前記熱交換器への冷媒通路が、空調領域に臨んで配置される放射パネルまたは高顕熱型のファンコイルユニットに接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、当該除湿装置の熱交換器と放射パネル(または高顕熱型のファンコイルユニット)で使われる冷媒として同じ温度帯(例えば約16℃〜20℃)の冷水を共用することができる。したがって、一般的な空調装置で多く使われている冷媒液温度域である約7℃〜10℃程度の場合と比較して、冷媒液源装置の使用エネルギーを抑えることができる。また、約16℃〜20℃の冷媒液であれば、地下水を利用可能であり、この場合には冷媒液源装置を備えない潜熱顕熱分離空調システムを実現でき、従来の潜熱顕熱分離空調システムに比べて大きな省エネルギー効果がある。
また、本発明は、蒸発器前段で空気を予め冷却するプレクーラーを有することを特徴とする。この構成によれば、蒸発器前段で空気を少なくとも飽和温度まで冷却することによる以下のような問題を解消できる。つまり、プレクーラーが無い場合には、第1の冷媒の蒸発温度を低めに設定しなければならず、この蒸発温度が0℃以下となることもあり、蒸発器と空気の接触面において、霜が付いたり、結露水の氷結が生じたりし、これにより、蒸発器の伝熱係数を著しく低下させたり、空気の流路が閉塞されたりする恐れがある。これに対して、プレクーラーを有する構成によれば、蒸発器の前段で導入する空気を少なくとも飽和温度まで冷却することにより、蒸発器における第1の冷媒の蒸発温度を高めに設定することができるため、上記問題を解消することができる。また、当該除湿装置と顕熱処理装置とを合わせて、放射パネルや高顕熱型ファンコイルユニット等と組み合わせたシステムにおいては、プレクーラーの冷媒液の種類や温度帯を放射パネルや高顕熱型ファンコイルユニット等と共有することができる利点もある。
また、本発明は、非空調領域からの空気と空調領域からの空気との顕熱および潜熱を交換する全熱交換器、または非空調領域からの空気と空調領域からの空気との顕熱を交換する顕熱交換器を有することを特徴とする。
この構成によれば、全熱交換器や顕熱交換器により、空調領域から排出される空気から、空調領域に導入される空気へ顕熱や潜熱の熱回収を行うことができ、当該除湿装置で処理すべき負荷低減を図り、ひいては当該除湿装置の小型化を図ることができる。
また、本発明は、除湿運転時のヒートポンプサイクルにおける第1の冷媒の流路を、除湿運転時とは逆のヒートポンプサイクルへ切り替えて空気を加熱処理可能とする四方弁と、加熱後の空気を加湿できる加湿器と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、四方弁により冷媒の流路を切り替えることで、空気を加熱することができる。また、加湿器を設けることで、加熱された空気の加湿を行えるだけでなく、状況に応じて除湿や加湿を行う調湿機として扱うことができる。
本発明によれば、それぞれ第1の冷媒が通る、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器と、前記第1の冷媒の流路における前記凝縮器の後段に設けられて、第1の冷媒と、この第1の冷媒とは別の第2の冷媒との間で熱の授受を行う熱交換器と、を備え、蒸発器により冷却除湿した空気を凝縮器で再熱する再熱除湿処理をできる除湿装置において、再熱量を調整可能な構成にすることにより、主に潜熱処理を行う場合に、空調領域の潜熱負荷を処理することができるだけでなく、例えば、空調領域に多くの人が入室して顕熱負荷が急激に増加する場合や、別途の空調設備の空調冷房の起動時などに空調領域を素早く冷却する必要がある場合に、再熱量を減少させることで、潜熱負荷の処理だけでなく、必要に応じて顕熱負荷も積極的に処理することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る除湿装置を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る除湿装置を示す。図1に示すように、この除湿装置50は、それぞれ第1の冷媒XAが通る、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3、および蒸発器4と、これらを接続する冷媒流路5(5A〜5Gなど)と、送風機6など、からなるいわゆる蒸発圧縮式ヒートポンプを備えている。また、除湿装置50は、第1の冷媒XAの流路における凝縮器2の後段に、第1の冷媒XAとこの第1の冷媒XAとは別の第2の媒体XBとの間で熱の授受を行う熱交換器8を備えている。熱交換器8には、冷媒XBが循環する配管7A、7Bが接続され、熱交換器8では、冷媒XAと冷媒XBとの間で熱の授受が行われる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る除湿装置を示す。図1に示すように、この除湿装置50は、それぞれ第1の冷媒XAが通る、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3、および蒸発器4と、これらを接続する冷媒流路5(5A〜5Gなど)と、送風機6など、からなるいわゆる蒸発圧縮式ヒートポンプを備えている。また、除湿装置50は、第1の冷媒XAの流路における凝縮器2の後段に、第1の冷媒XAとこの第1の冷媒XAとは別の第2の媒体XBとの間で熱の授受を行う熱交換器8を備えている。熱交換器8には、冷媒XBが循環する配管7A、7Bが接続され、熱交換器8では、冷媒XAと冷媒XBとの間で熱の授受が行われる。
蒸発器4では液状の冷媒XA(冷媒液とも称す)が、蒸発器4に導入される空気(導入空気とも称す)A1から熱を受けて蒸発し、凝縮器2では、気化された冷媒XA(冷媒ガスとも称す)が、蒸発器4を通った空気A2と熱交換され、前記冷媒ガスが液化するよう構成されている。また、この蒸発圧縮式ヒートポンプを通る過程で、蒸発圧縮式ヒートポンプに導入された空気(導入空気)A1が、蒸発器4にて冷却除湿された(冷却除湿された空気A2)後、凝縮器2にて再熱され、除湿空気(供給空気)A3として空調対象(再熱除湿の対象)となる空調領域Sに供給できるようになっている。これにより、この除湿装置50によって、空調領域Sの空気A1を再熱除湿処理できる、すなわち、空調領域Sの潜熱負荷を処理することができるように構成されている。
この除湿装置50では、上記構成に加えて、再熱量を調整可能な構成にしている。この実施の形態(第1の実施の形態)では、除湿装置50は、凝縮器2へ送る第1の冷媒XAの量を調整する流量調整弁21、22を有し、凝縮器2の再熱量を変化させる際には、流量調整弁22により凝縮器2に送る第1の冷媒XAの量を調整するようになっている。つまり、除湿装置50において、圧縮機1から出る第1の冷媒XAを送り出す流路5Aが、凝縮器2側と熱交換器8側とに分岐されており、凝縮器2側に接続される流路5Fに流量調整弁(凝縮器側流量調整弁とも称す)21が設けられ、熱交換器8側に接続される流路5Gに流量調整弁(熱交換器側流量調整弁とも称す)22が設けられている。なお、流量調整弁21、22は、弁の開度を制御して調整できる自動制御弁から構成すると好適である。また、図1における23は逆止弁であり、この逆止弁23により凝縮器2から出される第1の冷媒XAが逆流することなく熱交換器8側に送り出される。
また、除湿装置50には、制御部20が設けられており、制御部20により凝縮器側流量調整弁21を通して凝縮器2に送られる第1の冷媒XAの量(割合)が調整され、残りの第1の冷媒XAは熱交換器側流量調整弁22を通して、直接、熱交換器8に送られる。また、図1における15は、空調領域Sからの空気を吸引する還気経路のダクトである(簡略的に図示する)。また、24は、還気経路のダクト15内に配置されて空調領域Sの温度を測定する温度センサ、25は、還気経路のダクト15内に配置されて空調領域Sの湿度を測定する湿度センサである。温度センサ24や湿度センサ25は、制御部20に接続されている。なお、温度センサ24や湿度センサ25は、空調領域Sに臨んで配置されたり、蒸発器4への空気A1の導入箇所に配置されていたりしてもよい。また、空調領域Sには別途に、主として顕熱処理を行う空調設備(図示せず)が設けられている。
この実施の形態では、熱交換器8により、第2の冷媒XBとしての水W1と第1の冷媒XAとで熱交換させる。そして、再熱量を調整する際は、この熱交換器8により、当該除湿装置50の系内の余剰熱を系外へ放出するようになっている。なお、第1の冷媒XAとしては代替フロンが好適であるが、これに限るものではなく、各種の冷媒を使用できる。ここで、熱交換器8は、再熱量の変化に追従して、その処理量を可変させる必要があり、熱交換器8で処理すべき熱量に応じた第2の冷媒XBの量を調整できる。また、熱交換器8は、再熱が無い状態で対応可能とされており、第1の冷媒XAの全量を処理できる能力を持っている。
上記構成において、主に潜熱処理を行う場合(空調領域Sの湿度が高くなった場合など)には、凝縮器側流量調整弁21が完全に開けられる一方、熱交換器側流量調整弁22が完全に閉じられる。これにより、圧縮機1から出された第1の冷媒XAの全量が凝縮器2に送られる。したがって、空調領域Sから排気された空気A1は、蒸発器4にて冷却除湿された後、凝縮器2にて再熱され、除湿空気(供給空気A3)が空調領域Sに供給される。すなわち、このようにして、この除湿装置50により、空調領域Sの潜熱負荷が処理される(除湿される)。
また、例えば、空調領域Sに多くの人が入室して顕熱負荷が急激に増加する場合や、別途の空調設備の空調冷房の起動時などに空調領域Sを素早く冷却する必要がある場合(空調領域Sの温度が高くなった場合など)には、凝縮器側流量調整弁21を通過する第1の冷媒XAの量が減少するとともに熱交換器側流量調整弁22を通過する第1の冷媒XAの量が増加するように、制御部20により流量調整弁21、22を調整する。すなわち、この際には、空調領域Sの温度が高くなるので、これを温度センサ24により検知して、制御部20により、凝縮器側流量調整弁21はその開度が減少するように調整され、熱交換器側流量調整弁22はその開度が増加するように調整される。なお、顕熱負荷の増加量が多い場合や、空調領域Sをより素早く冷却する必要がある場合には、凝縮器側流量調整弁21の開度がより小さくなるように減少させるとともに、熱交換器側流量調整弁22の開度がより大きくなるように調整する。
例えば、以下のように、当該除湿装置50を再熱制御してもよい。設定室温aと空調領域Sの実際の温度bとの差ΔT(=a−b)に応じて、第1の冷媒XAの全冷媒量(熱交換器8)に対する凝縮器2に送る冷媒量の割合Cが、以下の(表1)で示す状態となるように再熱制御する。このような再熱制御が好適であるが、これに限るものではなく、差ΔTの温度範囲や冷媒量の割合Cを設定変更可能に構成してもよい。
これにより、主に潜熱処理を行う場合よりも、凝縮器2に送る第1の冷媒XAの量が減少して凝縮器2による再熱量が減少し、この結果、主に潜熱処理を行う場合よりも、温度の低い空気(供給空気)A3を空調領域Sに供給できる。なお、このように、凝縮器2に送る第1の冷媒XAの量を減少させて再熱量を調整する際には、凝縮器2で処理できる熱量が減少するため、減少分の熱量は熱交換器8にて処理され、除湿装置50の系内のヒートバランスが良好に保たれる。
このように、上記構成の除湿装置50によれば、潜熱負荷の処理だけでなく、必要に応じて顕熱負荷も積極的に処理することができる。さらに、空調領域Sの顕熱負荷変動の際、その程度は状況に応じて異なるので、除湿装置50では、必要な顕熱処理量に応じて、適度に再熱量を変化させることができる。また、凝縮器2に送る冷媒量の割合Cが表1において「0%」と示しているように、除湿装置50では、凝縮器2に第1の冷媒XAを通さず、熱交換器8に第1の冷媒XAを全て通して第1の冷媒XAの熱量を全て処理することで、再熱なしの空気を空調領域Sに供給することができる。
なお、上記構成の除湿装置50における熱交換器8は、再熱量の変化に追従して、その処理量を可変させる必要があり、熱交換器8で処理すべき熱量に応じた第2の冷媒XBの量を調整できなければならない。また、再熱が無い状態で対応可能とするため、第1の冷媒XAの全量を処理できる能力を持つ熱交換器8を備えることが好適である。また、第1の冷媒XAを圧縮機1から直接に熱交換器8に送る場合には、熱交換器8が凝縮器(つまり凝縮器2とは別の第2の凝縮器)として機能する。
この実施の形態では、熱交換器8が、第2の冷媒XBとしての水W1と第1の冷媒XAとで熱交換させる熱交換器8であり、再熱量を調整する際は、この熱交換器8により、当該除湿装置の系内の余剰熱を系外へ放出するように構成している。そして、この構成により、第2の冷媒XBとして水W1、W2を用いることで、凝縮器2にて再熱量を調整する場合において(再熱しない場合を含む)、除湿装置50の系内のヒートバランスを良好に保つことができる。また、このように第2の冷媒XBとして水W1、W2を用いる場合には、後述するように、第2の冷媒XBとして外気などの空気B1、B2を用いる場合と比較して、単位質量当たりの熱容量が極めて大きいため、少ない質量で同じ熱量を動かすことができる利点もある。
なお、上記実施の形態では、除湿装置50に、制御部20や温度センサ24、湿度センサ25を設けて、空調領域Sに多くの人が入室して顕熱負荷が急激に増加する場合や、別途の空調設備の空調冷房の起動時などに、空調領域Sの温度が高くなるので、これを温度センサ24により検知して、制御部20により、凝縮器側流量調整弁21の開度が減少するように調整した場合を述べた。しかし、これに限るものではなく、例えば、このように再熱量を減少させるための、手動のスイッチなどを設けて、人が手動操作により、切替え可能に構成してもよい。
また、図2に示すように、上記構成要素に加えて、第1の冷媒XAの流路を切替可能な四方弁9を設けて、除湿装置51を構成してもよい(第1の実施の形態の変形例である第2の実施の形態)。すなわち、図2において、点線で示す流路となるように四方弁9を切り替えることにより、一時的に蒸発器4の表面を加熱乾燥させて除湿装置51をより良好な状態でメンテナンスできるように構成してもよい。また、図2に示すように、第1の冷媒XAの流路における圧縮機1の前段に、凝縮器として機能する箇所で液化した第1の冷媒XAを一時的に貯留する受液器10を設けると、液化した第1の冷媒XAが圧縮機1に入って圧縮機1が損傷することなどを防止できるため好適であるが、これに限るものではない。
また、図1や図2に示す除湿装置50、51では、熱交換器8が、第2の冷媒XBとしての水と第1の冷媒XAとで熱交換させる熱交換器8であったが、これに代えて、図3に示す除湿装置52のように、熱交換器16が、第2の冷媒XBとしての外気などの空気B1、B2と第1の冷媒XAとで熱交換する熱交換器16であってもよい(第3の実施の形態)。そして、再熱量の調整を行う際には、当該除湿装置52の系内の余剰熱を、空気B1、B2により系外に放出するように構成する。
但し、この構成においては、熱交換器16は、再熱量の変化に追従して、その処理量を可変させる必要があり、熱交換器16で処理すべき熱量に応じた空気の量を調整できなければならない。また、再熱が無い状態で対応可能とするため、熱交換器16は、第1の冷媒XAの全量を処理できる能力を備えて、空気と第1の冷媒XAとの間で熱交換する必要がある。
上記構成によれば、熱交換器16が、外気などの空気B1、B2と第1の冷媒XAとで熱交換するので、凝縮器2にて再熱量を調整する場合において(再熱しない場合を含む)、当該除湿装置52の系内のヒートバランスを良好に保つことができる。
図4は本発明の第4の実施の形態に係る除湿装置53を示す。この除湿装置53では、凝縮器2として、互いに処理量の異なる複数(図4に示す除湿装置53では3つ)の凝縮器2A、2B、2Cが設けられている。これらの凝縮器2A〜2Cは、マニホールド11A、11Bにより並列に接続されている。なお、各凝縮器2A〜2Cにそれぞれ開閉弁31や逆止弁23を設けて接続したり、マニホールド11Aと熱交換器8の間にも開閉弁32を設けて接続したりすると好適である。なお、開閉弁31、32は、制御動作により全開位置と全閉位置との2位置に切り替えられる自動制御切替弁により構成すると好適である。しかし、これに限るものではなく、開閉弁32については、これに代えて、制御動作により流量を調整可能な流量調整弁を用いてもよい。また、凝縮器2A、2B、2Cは、これらを合わせた処理量を100%とした場合に、例えば、60%、30%、10%の処理量とされているが、これに限るものではない。なお、この実施の形態では、処理量が互いに異なる凝縮器2A、2B、2Cを用いた場合を述べたが、これに代えて、同じ処理量の凝縮器を複数設けてもよい。例えば2つの凝縮器2A、2Bで、これらを合わせた処理量を100%とした場合に、それぞれ、2つの凝縮器2A、2Bが同じ処理量を有したり(それぞれ50%の処理量であったり)、4つの凝縮器2A〜2Dが同じ処理量を有したり(それぞれ25%の処理量であったり)してもよい。
上記構成において、主に潜熱処理を行う場合(空調領域Sの湿度が高くなった場合など)には、全ての凝縮器2A〜2Cが作動されるように、各開閉弁31が開けられる。これにより、圧縮機1から出された第1の冷媒XAが各凝縮器2A〜2Cに送られる。したがって、空調領域Sから排気された空気A1は、蒸発器4にて冷却除湿された後、凝縮器2A〜2Cにて再熱され、除湿空気(供給空気A3)が空調領域Sに供給される。すなわち、これにより、空調領域Sの潜熱負荷が処理される(除湿される)。
また、例えば、空調領域Sに多くの人が入室して顕熱負荷が急激に増加する場合や、別途の空調設備の空調冷房の起動時などに空調領域Sを素早く冷却する必要がある場合(空調領域Sの温度が高くなった場合など)には、必要再熱量に応じた互いに処理量の異なる複数の凝縮器2A〜2Cを選択または組み合わせて使用することで、再熱量が調整される。凝縮器2A〜2Cが例えば上記した処理量である場合には、これらの凝縮器2A〜2Cを選択または組み合わせて使用することで、0%、10%、30%、40%、60%、70%、90%、100%の再熱量とすることが可能である。また、何れの凝縮器2A〜2Cにも第1の冷媒XAを通さず、熱交換器8にて第1の冷媒XAの熱量を全て処理することで、再熱なしの空気A3を空調領域Sに供給することができる。
なお、このように、凝縮器2として、複数の凝縮器2A、2B、2Cを設けている場合には、図4に示すように、熱交換器8が、第2の冷媒XBとしての水W1と第1の冷媒XAとで熱交換させる熱交換器8であり、再熱量を調整する際は、この熱交換器8により、当該除湿装置53の系内の余剰熱を系外へ放出する。
なお、図5に、それぞれ、これらの凝縮器2A〜2Cを選択または組み合わせて使用することで、0%、10%、30%、40%、60%、70%、90%、100%の凝縮器有効割合(凝縮器2A〜2Cによる有効な伝熱面積の割合)とした場合(横軸)の、全熱処理量(蒸発器4における全熱処理量)に対する、これらの凝縮器2A〜2Cによる再熱顕熱量の割合を縦軸に示した結果を示す。なお、曲線はこれらの値を概略的に接続したもので、図5に示すように、これらの凝縮器2A〜2Cを選択または組み合わせて使用することで、再熱顕熱量を良好に制御できることがわかる。
しかし、これに限るものではなく、図6に示すように、熱交換器16が、外気などの空気B1、B2と第1の冷媒XAとで熱交換する熱交換器16であってもよい(第5の実施の形態)。そして、再熱量の調整を行う際には、当該除湿装置54の系内の余剰熱を、空気B1、B2により系外に放出するように構成する。また、複数の凝縮器2A〜2Cは互いに処理量が異なっていると好適であるが、これに限るものではなく、同じである場合(例えば2つの凝縮器2A、2Bで、これらを合わせた処理量を100%とした場合に、それぞれ、50%ずつであるなど)でも構成することは可能である。
この構成によっても、主に潜熱処理を行う場合(空調領域Sの湿度が高くなった場合など)には、全ての凝縮器2A〜2Cを作動させて除湿空気(供給空気A3)を空調領域Sに供給し、空調領域Sの潜熱負荷を処理する(除湿する)ことができる。また、例えば、空調領域Sに多くの人が入室して顕熱負荷が急激に増加する場合や、別途の空調設備の空調冷房の起動時などに空調領域Sを素早く冷却する必要がある場合(空調領域Sの温度が高くなった場合など)でも、必要再熱量に応じた複数の凝縮器2A〜2Cを選択または組み合わせて使用することで再熱量を調整でき、当該除湿装置54の系内の余剰熱を、空気B1、B2により系外に放出することができる。
また、複数の凝縮器2A、2B、2Cとして、処理量が互いに異なるものを用いることで、処理量が同じものを用いた場合よりも、合計処理量を可変できる組み合わせが多くなり、必要再熱量に、より良好に対応可能となる利点がある。なお、この実施の形態では、凝縮器2A〜2Cが3つである場合を図示したが、これに限るものではなく、凝縮器2は2つ、または4つ以上設けられていてもよい。なお、例えば5つの同じ再熱量の凝縮器を設けて、0%、20%、40%、60%、80%、100%の再熱量(凝縮器有効割合)とした場合に、上記と同様に、設定室温aと空調領域Sの実際の温度bとの差ΔT(=a−b)に応じて、第1の冷媒XAの全冷媒量(熱交換器8、16への冷媒量)に対する凝縮器2に送る冷媒量の割合Cが、上記した(表1)で示す状態となるように再熱制御してもよい。なお、差ΔTの値や冷媒量の割合Cを設定変更可能に構成してもよい。
図7は本発明の第6の実施の形態に係る除湿装置55を示す。この除湿装置55では、空調領域Sに臨んで配置される放射パネル26を有しており、この放射パネル26に流される冷媒として、熱交換器8に通される第2の冷媒XBと同じものが用いられている(共用されている)。なお、図示しないが、放射パネル26に代えて高顕熱型のファンコイルユニットを設けてもよく、この場合にも、ファンコイルユニットに流される冷媒として、熱交換器8に通される第2の冷媒XBと同じものが用いられる(共用されている)。なお、第2の冷媒XBとしては水が好適であるが、これに限るものではない。また、図7における12A、12Bは冷媒XBを循環させる配管である。また、放射パネル26の配設場所としては、空調領域Sの天井に配置すると好適であるが、これに限るものではなく、側壁に配置したり、床に設置したりしてもよい。また、高顕熱型のファンコイルユニットの配設場所としては、空調領域Sの天井に配置すると好適であるが、これに限るものではなく、天井裏に配置したり、床に設置したりしてもよい。
ここで、従来より多く用いられている一般的な除湿装置では、冷媒液は約7℃〜10℃程度の低温域のものが用いられている。これに対して、一般的な顕熱処理装置では、約16℃〜20℃程度(高温域)の冷媒液が使用されている。したがって、除湿装置と顕熱処理装置とを備えた従来の潜熱顕熱分離空調システムでは、2つの温度域の冷媒液が必要となっており、このため、高温域と低温域とのそれぞれの冷媒液源装置を別々に備える必要があった。また、これに加えて、冷媒液の流路も2つの温度域に分けて準備する必要があるため、潜熱顕熱分離空調システムとしての設備の大型化による設備費および運転費のコストアップが問題点となっていた。
これに対して、本実施の形態の構成(除湿装置55と顕熱処理装置とからなる潜熱顕熱分離空調システム)によれば、冷水などの冷媒液を共有で使用でき、一般的な空調装置で多く使われている冷媒液温度域である約7℃〜10℃程度の場合と比較して、冷媒液源装置の使用エネルギーを抑えることができる。また、潜熱顕熱分離空調システムで使用する約16℃〜20℃の冷媒液であれば、地下水を利用可能であり、この場合には冷媒液源装置を備えない顕熱潜熱分離空調システムを実現でき、従来の潜熱顕熱分離空調システムと比較して大きな省エネルギー効果がある。
図8は本発明の第7の実施の形態に係る除湿装置56を示す。この除湿装置56では、図7に示す第6の実施の形態に係る除湿装置55の構成要素に加えて、さらに、蒸発器4の前段で空気A1を予め冷却するプレクーラー27を有している。配管13A、13Bを通してプレクーラー27に流される冷媒としては、熱交換器8に通される第2の冷媒XBと同じものが用いられる(共用されている)。
ここで、プレクーラーが無い場合には、蒸発器4で、空気A1を所定の湿度まで除湿しようとしたとき、空気A1の条件次第では冷媒XAの蒸発温度を低めに設定しなければならず、この蒸発温度が0℃以下となることもある。この場合、蒸発器4と空気A1の接触面において、霜が付いたり、結露水の氷結が生じたりし、これにより、蒸発器4の伝熱係数を著しく低下させたり、空気A1の流路が閉塞されたりする恐れがある。
これに対して、上記のように、プレクーラー27を有する構成によれば、蒸発器4の前段で空気A1を少なくとも飽和温度まで冷却する(図8においてA11は冷却空気を示す)ことにより、蒸発器4における冷媒XAの蒸発温度は、プレクーラー27を設けない場合に比べ、高めに設定することができるため、上記問題点(蒸発器4と空気A11の接触面において、霜が付いたり、結露水の氷結が生じたりする問題など)を解消しやすい。また、当該除湿装置56と顕熱処理装置とを合わせて、放射パネル26や高顕熱型ファンコイルユニット等と組み合わせたシステムにおいては、プレクーラー27の冷媒液の種類や温度帯を放射パネル26や高顕熱型ファンコイルユニット等と共有することができる利点がある。
なお、上記第7の実施の形態に係る除湿装置56では、凝縮器2が1つ設けられている場合を図8に示したが、これに代えて、図9に示すように、上記第4の実施の形態と同様に、凝縮器2として、互いに処理量の異なる複数の凝縮器2A〜2Cを設けて、除湿装置57を構成してもよい(第8の実施の形態)。
図10は本発明の第9の実施の形態に係る除湿装置58を示す。この除湿装置58では、図8に示す第7の実施の形態に係る除湿装置56の構成要素に加えて、室外からの空気Eと除湿対象空間としての室内である空調領域Sからの空気A1と顕熱および潜熱を交換する全熱交換器28が設けられている。すなわち、除湿装置58は、新鮮な空気Eを屋外から空調領域Sに取り入れ、空調領域Sの空気A1を屋外へ排出する第一種換気機能を付加している。なお、全熱交換器28に代えて、室外からの空気Eと除湿対象空間である室内からの空気A1との顕熱を交換する顕熱交換器を設けてもよい。なお、図10における6Bは送風機である。なお、顕熱および潜熱を交換する空気Eとしては室外からの空気Eが好適であるが、これに限るものではなく、空調領域S以外の領域である非空調領域からの空気であればよい。なお、この場合でも、温度センサ24や湿度センサ25は、空調領域Sの空気を排出するダクト15内に配置したり、空調領域Sに臨んで配置したりしてもよいが、あるいは、全熱交換器28や顕熱交換器の空調領域Sからの空気導入箇所に配置してもよい。
この構成によれば、全熱交換器28による全熱交換、または顕熱交換器による顕熱交換をすることで熱回収することができるため、全熱交換器28や顕熱交換器が設けられていない場合(単に空調領域Sからの空気A1を排出し、室外からの空気Eを排出する場合)と比較して、高い省エネルギー効果を得られる。また、単に空調領域Sからの空気A1を排出し、室外からの空気Eを排出する場合よりも、凝縮器2や蒸発器4、圧縮機1の各構成要素を、それぞれ熱交換する機能が小さいもので済ますことができるので、小型化することができ、ひいては、当該除湿装置58全体の小型化を図ることができる。
なお、上記第9の実施の形態に係る除湿装置58では、凝縮器2としては1つ設けられている場合を図10に示したが、これに代えて、図11に示すように、上記第4、第8の実施の形態と同様に、凝縮器2として、複数の凝縮器2A〜2Cを設けて、除湿装置59を構成してもよい(第10の実施の形態)。
ここで、図11に示す構成の除湿装置59において、人為的に再熱量を変更した場合の各空気の温度状態(すなわち、再熱による影響)の実験結果を図12に示す。図12において、横軸は経過時間(例えば、「1:08」は1分8秒を示す)、図12の上部領域はそれぞれ温度を示しており、T1は室外からの空気Cの温度、T2は空調領域Sから戻ってきた空気A1と熱交換した空気A12の温度、T3はプレクーラー27を通過した後の空気A13の温度、T4は蒸発器4を通過した後の空気A2の温度、T5は全ての凝縮器2A〜2Cを通過した後の空気A3の温度である。また、図12の下部領域はそれぞれ再熱温度差(再熱量に応じた蒸発器4の出口と凝縮器2A〜2Cの出口側との温度差T5−T4)を示している。図12に示すように、除湿装置59において、再熱量の調整に応じて空調領域Sに供給する空気A3の温度T5を調整できる。
図13は本発明の第11の実施の形態に係る除湿装置60を示す。この除湿装置60では、図10に示す第9の実施の形態に係る除湿装置58の構成要素に加えて、除湿運転時のヒートポンプサイクルにおける第1の冷媒の流路を、除湿運転時とは逆のヒートポンプサイクルへ切り替えて空気を加熱処理可能とする四方弁9と、加熱後の空気を加湿できる加湿器29と、が設けられている。なお、図13におけるDは加湿用の水、14は水供給路である。
この構成によれば、四方弁9により冷媒の流路を切り替える(四方弁9の流路を図13における点線部側に切り替える)ことで、空気を加熱することができる。また、加湿器29を設けることで、加熱された空気の加湿を行えるだけでなく、状況に応じて除湿や加湿を行う調湿機として扱うことができる。
なお、上記第11の実施の形態に係る除湿装置60では、凝縮器2としては1つ設けられている場合を図13に示したが、これに代えて、図14に示すように、上記第4、第8などの実施の形態と同様に、凝縮器2として、複数の凝縮器2A〜2Cを設けて、除湿装置61を構成してもよい(第12の実施の形態)。
1 圧縮機
2、2A〜2C 凝縮器
3 膨張弁
4 蒸発器
5(5A〜5Iなど) 冷媒流路
6、6B 送風機
8、16 熱交換器
9 四方弁
11A、11B マニホールド
20 制御部
21、22、32 流量調整弁
23 逆止弁
24 温度センサ
25 湿度センサ
26 放射パネル
27 プレクーラー
28 全熱交換器
29 加湿器
31 開閉弁
50〜61 除湿装置
S 空調領域
2、2A〜2C 凝縮器
3 膨張弁
4 蒸発器
5(5A〜5Iなど) 冷媒流路
6、6B 送風機
8、16 熱交換器
9 四方弁
11A、11B マニホールド
20 制御部
21、22、32 流量調整弁
23 逆止弁
24 温度センサ
25 湿度センサ
26 放射パネル
27 プレクーラー
28 全熱交換器
29 加湿器
31 開閉弁
50〜61 除湿装置
S 空調領域
Claims (9)
- それぞれ第1の冷媒が通る、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器と、
前記第1の冷媒の流路における前記凝縮器の後段に設けられて、第1の冷媒と、この第1の冷媒とは別の第2の冷媒との間で熱の授受を行う熱交換器と、
を備え、
蒸発器により冷却除湿した空気を凝縮器で再熱する再熱除湿処理をできる除湿装置であって、
再熱量を調整可能な構成にしていることを特徴とする除湿装置。 - 凝縮器へ送る第1の冷媒の量を調整する流量調整弁を有し、凝縮器の再熱量を変化させる際には、前記流量調整弁により凝縮器に送る第1の冷媒の量を調整することを特徴とする請求項1に記載の除湿装置。
- 前記凝縮器として、互いに処理量の異なるまたは同じ処理量を持つ複数の凝縮器が設けられることを特徴とする請求項1に記載の除湿装置。
- 前記熱交換器が、第2の冷媒としての水と前記第1の冷媒とで熱交換させる熱交換器であり、
再熱量を調整する際は、この熱交換器により、当該除湿装置の系内の余剰熱を系外へ放出することを特徴とする請求項1に記載の除湿装置。 - 前記熱交換器が、外気などの空気と前記第1の冷媒とで熱交換する熱交換器であり、
再熱量の調整を行う際には、当該除湿装置の系内の余剰熱を、空気により系外に放出することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の除湿装置。 - 前記熱交換器への冷媒通路が、空調領域に臨んで配置される放射パネルまたは高顕熱型のファンコイルユニットに接続されていることを特徴とする請求項1または4に記載の除湿装置。
- 蒸発器前段で空気を予め冷却するプレクーラーを有することを特徴とする請求項1、4、6の何れか1項に記載の除湿装置。
- 非空調領域からの空気と空調領域からの空気との顕熱および潜熱を交換する全熱交換器、または非空調領域からの空気と空調領域からの空気との顕熱を交換する顕熱交換器を有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の除湿装置。
- 除湿運転時のヒートポンプサイクルにおける第1の冷媒の流路を、除湿運転時とは逆のヒートポンプサイクルへ切り替えて空気を加熱処理可能とする四方弁と、加熱後の空気を加湿できる加湿器と、を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の除湿装置。
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- 2019-09-06 JP JP2019162499A patent/JP2021042863A/ja active Pending
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