JP2019148200A - 内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法 - Google Patents

内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】過渡運転時においても、傾向の影響を考慮したうえで燃焼安定性を正確に評価する。【解決手段】内燃機関の各燃焼サイクルの燃焼エネルギW_tを算出する燃焼エネルギ算出部210と、複数回の燃焼サイクルにおいて燃焼エネルギ算出部210により算出される燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trを算出する傾向算出部230と、複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tと傾向算出部230により算出された変化の傾向Trとに基づいて、燃焼の安定性を判断する燃焼安定性判断部250と、を有する構成とした。【選択図】図11

Description

本発明は、内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法に関する。
特許文献1には、複数備えられた気筒を複数の気筒グループに区分し、目標燃焼状態となるようにこれらの気筒グループごとに気筒内に導入される混合気成分状態を調節すると共に、これらの気筒グループ間で燃焼状態が同一状態に収束するように混合気成分状態を調節する燃焼状態制御手段を備えた内燃機関にて、燃焼状態検出手段により各気筒グループの燃焼状態を検出する燃焼状態検出装置であって、
混合気成分状態の調節により気筒グループ間の燃焼状態が同一状態に収束すると予想される基準収束期間の経過前は、燃焼状態検出手段による燃焼状態の検出を禁止する燃焼状態検出禁止手段を備えたことを特徴とする内燃機関燃焼状態検出装置が開示されている。
特開2011−106403号公報
内燃機関(エンジン)の運転状態は、定常状態と過渡状態とに分けられる。定常状態は、エンジンの回転数やトルクが一定の状態であり、過渡状態は、エンジンの回転数やトルクが変化している状態である。エンジンの開発において、エンジン特性の評価は定常状態で実施されることが多い。一方、車両が道路を走行する場合、定常状態で運転される領域はきわめて少なく、過渡状態で運転される領域がほとんどである。
従来、燃焼状態検出方法に関して開示された発明は、エンジンの開発段階の性能評価で得られた知見に基づくものが多かったと考えられる。そのため、定常状態のみに適用できる検出方式、あるいは、定常状態と過渡状態とを判定し、定常状態の場合には燃焼状態を検出し、過渡状態の場合には燃焼状態の検出を禁止するものが多い(特許文献1参照)。
しかしながら、前述したように、実際の運転では、定常状態で運転される領域は少なく、過渡状態で運転される領域が多い。また、通常状態と過渡状態とを区別する基準の明確化も困難である。そこで本発明は、過渡状態時においても適用可能な燃焼状態検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、内燃機関の各燃焼サイクルの燃焼パラメータを算出する燃焼パラメータ算出部と、複数回の燃焼サイクルにおいて前記燃焼パラメータ算出部により算出される前記燃焼パラメータの変化の傾向を算出する傾向算出部と、前記複数回の燃焼サイクルにおける前記燃焼パラメータと前記傾向算出部により算出された前記変化の傾向とに基づいて、燃焼の安定性を判断する燃焼安定性判断部と、を有する構成とした。
本発明によれば、過渡運転時においても、傾向の影響を考慮したうえで燃焼安定性を正確に評価することができる。
内燃機関を模式的に説明する図である。 内燃機関の直列4気筒について説明する模式図である。 内燃機関の気筒におけるクランク角度と筒内圧との関係を示すグラフである。 内燃機関の気筒の4つの行程について説明する図である。 内燃機関の気筒における燃焼サイクルごとのIMEPの変化を示すグラフである。 内燃機関の気筒における燃焼サイクルごとのCpiの変化を示すグラフである。 定常運転時の燃焼パラメータの分布、及び平均値を示す図である。 過渡運転時の燃焼パラメータの分布、及び平均値を示す図である。 過渡運転時の燃焼パラメータの分布、及び変化の傾向を示す図である。 所定の気筒における燃焼サイクルごとのNew_Cpiの変化を示すグラフである。 実施形態1にかかる制御装置の構成を説明する図である。 実施形態1にかかる制御装置による燃焼状態の判断方法のフローチャートである。 実施形態2にかかる制御装置の構成を説明する図である。 実施形態2にかかる制御装置による燃焼状態の判断方法のフローチャートである。 実施形態3にかかる過渡運転時の燃焼パラメータの分布、変化の傾向、及び燃焼の突発変化を示す図である。 実施形態3にかかる制御装置の構成を説明する図である。 実施形態3にかかる制御装置による燃焼状態の判断方法のフローチャートである。 内燃機関の気筒におけるクランク角度と筒内圧との関係を示す図である。 内燃機関の気筒におけるクランク角度と熱発生量との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
初めに、本発明の実施形態にかかる内燃機関を制御するエンジンコントロールユニット(ECU)1を説明する。以下、ECU1のことを制御装置1と呼ぶ。
本実施形態では、内燃機関の制御装置1を、車両用の内燃機関100に適用した場合を例示して説明する。
図1及び図2は、本実施形態にかかる内燃機関100を説明する模式図である。
本実施形態では、4気筒4サイクル型のガソリンエンジンを内燃機関100の一例として説明するが、内燃機関100の気筒数やサイクル数はこれに限定されるものではない。
図1に示すように、内燃機関100には、吸気管101を通して気筒102に空気を取り込む。気筒102では、クランク軸103に連結されたピストン104が、クランク軸103の回転に同期して上下方向に運動し、この運動に同期して吸気弁105と排気弁106とが開閉する。このピストン104の上下方向の運動と、吸気弁105及び排気弁106の開閉のシンクロにより、空気は、気筒102に取り込まれる。
また、吸気管101に設けられたスロットル弁107の開度を運転者のアクセル操作に基づいて調整することで、気筒102に取り込まれる吸気量を調整する。吸気管101に設けられたエアフローセンサ108により吸気量は計測され、この計測された吸気量を、回転数、吸気管圧などで決まる目標空燃比で割ることで、目標燃料噴射量を算出し、この目標燃料噴射量にしたがってインジェクタ109から燃料を噴射する。
気筒102に取り込んだ空気と、インジェクタ109から噴射された燃料の混合気に点火プラグ110で点火することで、混合気は爆発する。爆発により膨張した混合気はピストン104を押し下げ、ピストン104の押し下げ運動はクランク軸103の回転に変換されて、車両の駆動力などになる。また、排気管111から吸気管101に向かって、EGR管112が設けられており、燃焼済みの混合気を吸気管101に戻すことで、ポンピングロスを低減できる。スロットル弁107やインジェクタ109や点火プラグ110は、内燃機関100に接続される制御装置1により制御される。制御装置1は、内燃機関100の運転状態や環境状態に応じて、これらを制御することで、空燃比や点火タイミングを制御する。
図2に示すように、内燃機関100では、4つの気筒102が直列に設けられている。本実施形態では、スロットル弁107に近い方から、第1気筒1021、第2気筒1022、第3気筒1023、第4気筒1024の順番に設けられている。ここで、内燃機関100では、スロットル弁107に近い気筒(例えば、気筒1021)と、遠い気筒(例えば、気筒1024)では、吸気管101からの空気やEGR管112からの排気ガスの取り込まれる量に違いが生じる。
その結果、内燃機関100では、気筒1021〜1024ごとに設けられた燃料噴射装置109から同じ量の燃料を噴射しても、燃焼の安定性が気筒1021〜1024によって異なる。従来、燃焼の安定性の気筒毎の差を無視しても、内燃機関の燃費性能や排気性能は許容できる範囲であったが、内燃機関のリーン燃焼やEGR燃焼などにおける燃費性能や排気性能のさらなる向上の要求に伴い、燃焼の安定性の気筒毎の差を補正したいという要求が強まっている。
そこで、本実施形態にかかる内燃機関100では、気筒1021〜1024ごとの燃焼状態を検出するため、気筒1021〜1024ごとに筒内圧センサ113(図1参照)が設けられている。筒内圧センサ113で計測された気筒1021〜1024ごとの筒内圧Pcylと、クランク角センサ1031により検出されたクランク軸103の回転角度(クランク角度θ)との関係を図3に示す。また、筒内圧Pcylと、気筒102内の体積Vとの関係を図4に示す。
図3では、横軸にクランク角度θを取り、縦軸に筒内圧Pcylを取っている。内燃機関100では、1燃焼サイクルで、ピストン104が上死点(Top Dead Center:TDC)と下死点(Bottom Dead Center:BDC)との間を2往復(クランク軸103が720度回転)し、この間に、吸気行程、圧縮行程、燃焼(爆発)行程、排気行程の4行程が行われる。
図4では、横軸に気筒102の体積Vを取り、縦軸に筒内圧Pcylを取っている。内燃機関100では、1燃焼サイクルで行われる4つの行程により形成された面積(図4の斜線部)により、1つの気筒102が1燃焼サイクルにする仕事量Wが、下記の数式1で表すことができる。
Figure 2019148200
1つの気筒の1燃焼サイクルにした仕事量Wを、当該気筒の体積Vで割った単位体積当たりの仕事量W/VをIMEP(Indicated Mean Effective Pressure)と言う。IMEPは、内燃機関100の燃焼エネルギを表す値として広く用いられる。
図5は、1つの気筒における燃焼サイクルごとに算出したIMEP(燃焼エネルギ)の変化を示すグラフである。図5では、説明の便宜のため、気筒1021〜1024のうち、第1気筒1021のIMEP1(図中の実線)と、第2気筒1022のIMEP2(図中の破線)の変化を示している。図5において、0〜50サイクルの期間ではIMEPが大きい。この期間では内燃機関100の負荷が高いためIMEPの変動が小さいことが分かる。また80〜180サイクルの期間では、内燃機関100の負荷が徐々に低下しており、IMEPの燃焼サイクルごとの変動は小さいことが分かる。また180〜300サイクルの期間では、IMEPが小さい。すなわちこの期間では内燃機関100の負荷が小さくなり、第1気筒1021のIMEP1の燃焼サイクルごとの変動が大きくなっていることが分かる。したがって、180〜300サイクルの期間においては、第1気筒1021での燃焼が不安定となっていることが分かる。
この不安定性を定量化するため、過去の複数回の燃焼サイクルのIMEPの平均値μと、標準偏差σから算出されるパラメータcPiを用いて燃焼安定性を評価する方法がある。このパラメータcPiは、下記の数式2で表すことができる。この方法の場合、燃焼安定性を評価するために平均を取るサイクル数としては、数十から数百サイクルとする。つまり、過去の数十から数百サイクルの設定サイクルにおけるIMEPの平均値μと、標準偏差σを用いて、サイクルごとにcPiを算出する。そして、このcPiの値が閾値(設定閾値)以下であれば、燃焼が安定していると判断し、逆にcPiの値が設定閾値を超えた場合には燃焼が不安定となっていると判断するものである。
Figure 2019148200
図6は、数式2を用いて、図5のIMEPの時系列から算出したcPiを示す。図6では、横軸に燃焼サイクルを取り、縦軸に前述したパラメータcPiを取っている。図6では、第1気筒1021のcPiをcPi1(図中の実線)、第2気筒1022のcPiをcPi2(図中の破線)で表している。この図6について以下、説明する。なお、ここでは上記した燃焼安定性を評価するためのcPiの設定閾値を2として説明する。
(1)まず、図6の0〜50サイクルの期間では、第1気筒1021、第2気筒1022ともにcPiの値は2以下となっている。したがって、このサイクル期間での第1気筒1021、第2気筒1022の燃焼状態はともに安定であると判定できる。ここでcPiを算出する前のIMEP1、IMEP2の波形(図5参照)から、この期間の燃焼サイクルごとのIMEP1、IMEP2の変動は小さいことが分かる。したがって、上記したcPi1、cPi2に基づいて、第1気筒1021、第2気筒1022ともに燃焼が安定であると判定した結果は、合理的であると考えられる。
(2)次に、180〜300サイクルの期間では、第2気筒1022のcPi2の値が2以下となっている。つまり、この期間における第2気筒1022の燃焼状態は安定であると判定できる。一方で、第1気筒1021のcPi1の値が2を超えており、不安定と判定される。ここで、cPiを算出する前のIMEP1、IMEP2の波形(図5参照)から、この期間において燃焼サイクルごとのIMEP2の変動は小さく、一方でIMEP1の変動が大きいことが分かる。したがって、上記したcPi1、cPi2に基づいて、第2気筒1022の燃焼は安定であり、第1気筒1021の燃焼が不安定であると判定した結果は合理的であると考えられる。
(3)ここで問題となるのが、80〜180サイクルに示す過渡状態(過渡運転)期間である。この過渡状態の期間では、例えば、エンジンの回転数やトルクが大きい状態から小さい状態への移行があったことにより、IMEP1、IMEP2が減少している。ここでIMEPの元の波形(図5参照)をみると、第1気筒1021のIMEP1、第2気筒1022のIMEP2は共に過渡状態であるために変動しているものの、その変動がなだらかであるため、燃焼状態は安定していることが分かる。しかし、図6では、第1気筒1021のcPi1、第2気筒1022のcPi2は共に設定閾値である2を超えている。したがって、上記したcPiが設定閾値(ここでは2)よりも大きい場合に不安定と判断する方法によれば、実際には上記したように燃焼は安定しているにも関わらず第1気筒1021、第2気筒1022と共に燃焼が不安定であると判断されてしまう。
以上の通り本実施形態では、上記した80〜180サイクルのような過渡状態において、cPiと設定閾値との比較に基づいて燃焼の安定性を判断する方法における問題点に着目したものである。すなわち本実施形態では、過渡状態において、燃焼が安定しているにも関わらず、不安定と判定されてしまうことを抑制し、過渡状態時にも燃焼安定性を正確に判定することを目的とする。
次に、上記したcPiと設定閾値との比較に基づいて燃焼安定性を判断する方法によれば、過渡状態において、燃焼が安定しているにも関わらず、不安定と判定されてしまう理由を、図7〜図9を用いて詳細に説明する。
図7は、定常状態(定常運転)における複数回の燃焼サイクルにおけるIMEP(燃焼エネルギ)の分布、また複数回の燃焼サイクルのIMEPの平均値μ、及び平均値μからの各IMEPの値の標準偏差σを示している。そして上記の数式2に示すように内燃機関100の定常運転時におけるパラメータcPiは、過去の数十から数百サイクルの設定回数の燃焼サイクルにおけるIMEPの平均値μからの各IMEPの値の標準偏差σを、平均値μで割った値として求められる。
次に図8は過渡状態における複数回の燃焼サイクルにおけるIMEPの分布と、その平均値μ、及び平均値μからの標準偏差σを示す。上記したようにcPiは過去の数十から数百サイクルの設定回数の燃焼サイクルにおけるIMEPの平均値μからの各IMEPの標準偏差σを、平均値μで割った値として求められる。ここで、過渡状態とは上記したように、たとえばエンジンの回転数やトルクが大きい状態から小さい状態への移行があった場合のことを示す。すなわち、この過渡状態においてはたとえばエンジンの回転数やトルクでの変動により、燃焼エネルギであるIMEPが大きい値から小さい値へ、あるいはその逆となるように、なだらかな変化が生じるものである。
このなだらかな変化にも関わらず、その複数回の燃焼サイクルにおけるIMEPの平均値μは一定値であるため、この一定値である平均値μからの各IMEPの標準偏差σはなだらかな変化による影響を含み、実際の燃焼変動より大きくなることが分かる。すなわち、過渡状態においては、cPiはなだらかな変化の分だけ大きく算出されてしまうということができる。したがって、上記したようなcPiと設定閾値との比較に基づいて燃焼安定性を判断する方法では、過渡状態において常に燃焼が不安定と判断されてしまうことになる。換言すると、この方法によれば、燃焼安定性を正しく判断することができないという課題がある。
そこで図9に示すように本実施形態においては複数回の燃焼エネルギ(IMEP)の変化の傾向に着目する。この燃焼エネルギの傾向のことを燃焼エネルギのトレンドと呼んでも良い。すなわち、本実施形態においては、過渡運転時において燃焼エネルギの平均値μからではなく、複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの変化の傾向を示す直線(近似直線)からの各サイクルでの燃焼エネルギの差分の分布に着目する。本発明者らは鋭意検討の末、この燃焼エネルギの変化の傾向を用いることで、燃焼安定性を正確に評価できることを突き止めたものである。
図10は、図5のIMEPの時系列からIMEPの平均値μの代わりに複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギ(IMEP)の変化の傾向を示す直線からの差分の分布の指標値ρを算出し、これを平均値μで割ることで求めたNew_cPiをプロットしたグラフを示す。このように本実施形態では複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの変化の傾向を示す直線からの差分の分布の指標値ρを用いて燃焼安定性の判断指標を求める。上記したように図5において過渡状態の80〜180サイクルの期間は燃焼エネルギ(IMEP)がなだらかに変化するため、上記した燃焼エネルギの平均値μからの各燃焼エネルギの値の標準偏差σは大きくなってしまい、燃焼が不安定と判断されていた。
これに対し本実施形態の複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの変化の傾向からの差分の分布の指標値ρを算出する方法によれば、このような過渡状態においても、過渡による変化の影響を受けることなく、燃焼が安定であると正しく判断することができる。つまり、本実施形態によれば燃焼安定性の評価を正確に行うことができる。
[制御装置の構成]
図11に、以上の本実施形態の燃焼安定性の評価を実現するための制御装置1の構成を説明する。図11の各ブロックは、本実施形態の制御装置1の機能ブロック図を説明する図である。
本実施形態の制御装置1は、内燃機関100の各燃焼サイクルの燃焼エネルギを算出する燃焼エネルギ算出部210を有する。燃焼エネルギ算出部210には、燃焼サイクルごとに、筒内圧センサ113で検出した筒内圧Pcylと、クランク角センサ1031で検出したクランク軸103のクランク角度θ(回転角度と呼んでも良い)とが入力される。そして本実施形態の制御装置1は、複数回の燃焼サイクルにおいて燃焼エネルギ算出部210により算出される燃焼エネルギの変化の傾向を算出する傾向算出部230と、前記複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギと傾向算出部230により算出された変化の傾向とに基づいて、燃焼の安定性を判定する燃焼安定性判断部250とを有する。
また本実施形態の制御装置1は、傾向算出部230により算出された複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの変化の傾向(数式5)と、燃焼エネルギ算出部210(燃焼パラメータ算出部)により算出された各燃焼サイクルごとの燃焼エネルギとの差分εを算出する差分算出部240を備え、燃焼安定性判断部250は差分εに基づいて燃焼の安定性を判定する。なお、燃焼エネルギ算出部210により算出された燃焼エネルギは記憶部220(メモリ)に記憶され、記憶部220に記憶された複数回の燃焼サイクルにおける各燃焼エネルギを用いて、傾向算出部230や燃焼安定性判断部250は上記の内容を実施する。
[制御装置による判定方法]
次に、上記した制御装置1の構成を踏まえ、本実施形態の燃焼状態の判断方法を説明する。
図12は、制御装置1による燃焼状態の判定方法のフローチャートである。まず、ステップS301において、燃焼エネルギ算出部210は、クランク角センサ1031で検出したクランク軸103のクランク角度θ(回転角度)に基づいて、吸気行程でピストン104がTDC(Top Dead Center)の位置にいる場合に、燃焼エネルギの算出を開始する。そして、燃焼エネルギ算出部210は、吸気行程でTDCの場合の燃焼エネルギを下記の数式3のように初期化する。
Figure 2019148200
燃焼エネルギは、前述した数式1に基づいて算出されるが、数式1を離散時間で表すと下記の数式4で表すことができる。なお、数式1では燃焼パラメータの一つとして燃焼エネルギであるIMEPを用いたものである。
Figure 2019148200
燃焼エネルギ算出部210は、クランク角センサ1031の出力信号の立ち下がりのタイミング毎に、気筒102ごとの筒内圧Pcylを筒内圧センサ113で検出し、クランク角度θの変化から気筒102内の体積Vの増加量ΔVを算出する。そして、燃焼エネルギ算出部210は、筒内圧Pcylと気筒102内の体積Vの増加量ΔVとの積を、一つ前のクランク角センサ113の出力信号の立ち下がりのタイミングで算出した仕事量W_oldに加算することで、クランク角センサ1031の出力信号の立ち下がりのタイミング毎に燃焼エネルギを算出する。
ステップS302において、燃焼エネルギ算出部210は、燃焼エネルギの算出を開始した吸気行程のTDCの位置から、クランク角度θが720度(クランク軸の2回転)後の吸気行程のTDCの位置に変化する間、1燃焼サイクル分の燃焼エネルギを算出する。これをクランク角センサ1031からの出力信号により検出した場合に、燃焼エネルギの算出を終了し、算出した1燃焼サイクル分の燃焼エネルギが記憶部220に記憶される。記憶部220には、過去の数サイクル〜数十サイクルの燃焼サイクルの燃焼エネルギW_tが記憶されている。なお、W_tは上記した方法で求めたt回目の燃焼サイクルにおけるIMEP(燃焼エネルギ)を示す。
ステップS303において、傾向算出部230は、記憶部220に記憶された過去の数サイクル〜数十サイクルの燃焼サイクルの燃焼エネルギW_tの分布に基づいて、この燃焼エネルギの変化の傾向を算出する。燃焼エネルギを燃焼サイクルの順にプロットしたものが上記した図9のようになっていたとすると、燃焼エネルギの変化の傾向Trが下記の数式5で与えられるものとする。
Figure 2019148200
そして数式5のaとbを求めることで、傾向算出部230は、燃焼エネルギ(IMEP)の変化の傾向Trを算出する。つまりこの燃焼エネルギの変化の傾向Trとは、図5に示す燃焼エネルギの分布において、燃焼エネルギがどのように変化しているかを示す指標であり、換言すると、図5に示す燃焼エネルギの分布を直線等で近似した場合の近似式のことである。傾向算出部230は、燃焼エネルギの変化の傾向を複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの分布を1次関数で近似することで算出するといえる。例えば、図5に示す数サイクル〜数十サイクルの燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの分布に対し最小二乗法を用いることで、燃焼エネルギの変化の傾向Trの係数a、bを算出できる。すなわち、数式5は複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの分布を一次関数の近似式として表したものであり、これが燃焼エネルギの変化の傾向を示すといえる。
次にステップS304において差分算出部240は、上記した数サイクル〜数十サイクルの燃焼サイクルにおける各燃焼サイクルごとに算出した燃焼エネルギW_tの、変化の傾向Trからの差分ε_tを下記の数式6に基づいて算出する。この差分ε_tは複数回の燃焼サイクルごとに求められ、燃焼エネルギの変化の傾向Trを考慮したうえでの燃焼エネルギW_tの分布を評価できる。
Figure 2019148200
そして、ステップS305において差分算出部240は、ステップS304で算出した燃焼エネルギW_tの差分ε_tを用いて次の数式7により、上記した数サイクル〜数十サイクルの燃焼サイクルにおける差分εの二乗の合計値を算出する。なお、数式7において、Tは燃焼安定性を判断するための燃焼サイクルの回数を示している。すなわち、数式7は複数回の燃焼サイクルにおいて燃焼エネルギの変化の傾向Trを考慮し、燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値ということができる。
Figure 2019148200
そして燃焼安定性判断部250は、前述した数式7により算出された複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値に基づいて、内燃機関100の燃焼状態の安定性判断を行い、処理を終了する。つまり、燃焼安定性判断部250は、上記した差分算出部240により算出された差分εに基づいて燃焼の安定性を判断する。具体的には、燃焼安定性判断部250は数式7により算出された複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値、又はこれを燃焼サイクル数Tで割ったものと予め設定された設定閾値とを比較する。そして燃焼安定性判断部250は、上記の差分εの二乗の合計値、又はこれを燃焼サイクル数Tで割ったものが設定閾値以下の場合には、その複数回の燃焼サイクルにおいて燃焼が安定していると判断し、逆に上記の差分εの二乗の合計値が設定閾値を超えた場合には、燃焼が不安定となっていると判断する。なお、数式7により算出された複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値、又はこれを燃焼サイクル数Tで割ったものは、エンジン負荷によって、その値が変化するため、ここでの設定閾値はエンジン負荷によって変える必要がある。
なお、前述した数式7により算出された差分εの合計値の代わりに、下記の数式8〜数式10に基づいて算出された値に基づいて、内燃機関100の燃焼安定性を判断(評価)してもよい。ここで数式8の偏差ρは上記した複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値(数式7)をその燃焼サイクル数Tで割り、さらにこれの平方根を取ったものである。また数式9の平均値μは、上記した複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの合計値を算出し、この算出した合計値をその燃焼サイクル数Tで割ったものである。そして、数式10のNew_cPiは数式8の差分εの分布の指標値ρを数式9の平均値μで割ったものである。この数式10のNew_cPiに対し、燃焼安定性を判断するための設定閾値を設定することでも本発明の実現が可能である。
この場合、燃焼安定性判断部250は数式10のNew_cPiと予め設定された設定閾値とを比較する。そして燃焼安定性判断部250は、New_cPiが設定閾値以下の場合には、その複数回の燃焼サイクルにおいて燃焼が安定していると判断し、逆にNew_cPiが設定閾値を超えた場合には、燃焼が不安定となっていると判断する。
Figure 2019148200
Figure 2019148200
Figure 2019148200
上記したように図10は、図5のIMEPの時系列に対応して、数式8〜10を用いて求めたNew_cPiをプロットしたグラフを示している。このように本実施形態によれば、過渡状態で、かつ燃焼状態が安定している80〜180サイクルの期間において、燃焼エネルギW_tのNew_cPiが小さく燃焼状態が安定していると正しく判断することができる。したがって、本実施形態によれば、過渡状態においても燃焼安定性を正確に判断することが可能である。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施形態について図面を用いて説明する。実施形態1で説明した数式2、又は図6で説明したパラメータcPiは、図7又は図8で説明したように平均値μからの差分の分布の指標値ρを平均値μで割ったものを示した。つまり、数式2、図6、図7又は図8においては、下記の数式11により算出された値に基づいて、燃焼安定性が評価されていた。この数式11は、複数回の燃焼サイクルにおける各燃焼サイクルごとに算出した燃焼エネルギW_tの、複数回の燃焼サイクルの燃焼エネルギの平均値μからの差分を求め、これを二乗したものの複数回の燃焼サイクルTでの合計値を示す。つまり、平均値μからの差分であるため、燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trについては考慮されていないものであった。
Figure 2019148200
実施形態1で提案した燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの影響を除去したΣ(ε_t)^2(数式7)に基づく燃焼安定性と、数式2、数式11で示したcPiで行われてきた変化の傾向Trの影響を除去しないΣ(W_t−μ)^2による燃焼安定性の関係を以下、考察する。前述した数式6において、左辺のε_tが0となるようにし、右辺の平均を取ると、下記の数式12となる。
Figure 2019148200
前述した数式6の両辺から数式12の両辺を減算すると、下記の数式13となる。
Figure 2019148200
よって、数式13の燃焼サイクルt=1〜Tまでの総和は、下記の数式14で表せる。なお、Tは燃焼安定性を判断するための燃焼サイクルの回数を示している。
Figure 2019148200
前述した数式14の中で、ε_tと、a×{t−(T+1)/2}は、それぞれ独立であるので、下記の数式15が導き出される。
Figure 2019148200
数式15においては数式7で示した複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値が数式15の右辺の第1項に示される。また数式15の左辺には数式11で示した複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_t(IMEP)の平均値μからの燃焼エネルギW_tの差分の2乗したものの合計値で平均値μからの分布の指標である。さらに数式15の右辺の第2項には、燃焼エネルギW_tの変化の傾向Tr(トレンド)の傾きaの2乗に燃焼エネルギの変化の傾向を算出するための期間(燃焼安定性判断のための燃焼サイクルの数)Tを用いる定数を乗算した数式を示す。
以上のことから、数式7で示した複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値(数式15の右辺の第1項)は、複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_t(IMEP)の平均値μからの燃焼エネルギW_tの分布の指標(数式15の左辺、数式11)から、燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの傾きa、燃焼サイクルの数Tから求まる定数に基づく値(数式15の右辺の第2項)を引くことで求めることができる。
このことを踏まえ、本実施形態における課題の解決手段について、以下、説明する。
[制御装置の構成]
図13は、以上の本実施形態の燃焼安定性の評価を実現するための制御装置1Aの構成を説明する。図13の各ブロックは、本実施形態の制御装置1Aの機能ブロック図を説明する図である。
本実施形態の制御装置1Aは内燃機関100の各燃焼サイクルの燃焼エネルギを算出する燃焼エネルギ算出部410と、複数回の燃焼サイクルにおいて燃焼エネルギ算出部410により算出される燃焼エネルギの変化の傾向を算出する傾向算出部430と、を有する。また本実施形態の制御装置1Aは複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギ(IMEP)に基づいて、燃焼エネルギの分散を算出する分散算出部440と、傾向算出部430により算出された複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの変化の傾向と、分散算出部440により算出された燃焼エネルギ(IMEP)の分散とに基づいて燃焼の安定性を判断する燃焼安定性判断部470と、を有する。
以下においては、制御装置1Aによる燃焼状態の判断方法について図14のフローチャートに沿って説明する。
[制御装置による判断方法]
まず図14のステップS501において、燃焼エネルギ算出部410は、クランク角センサ113で検出したクランク軸103のクランク角度θ(回転角度)に基づいて、ピストン104が吸気行程のTDCの位置にいる場合に、燃焼エネルギの算出を開始する。この燃焼エネルギ算出部410による燃焼エネルギの算出方法は、実施形態1の燃焼エネルギ算出部210による燃焼エネルギの算出方法と同じであるため(図12のステップS301参照)、詳細な説明は省略する。
ステップS502において、燃焼エネルギ算出部410は、クランク角度θが燃焼エネルギの算出を開始した吸気行程のTDCから720度後の吸気行程のTDCであると検出した場合、1燃焼サイクル分の燃焼エネルギを算出し、燃焼エネルギの算出を終了する。燃焼エネルギ算出部410で算出した燃焼エネルギは記憶部420(メモリ)に記憶される。この記憶部420には、過去の数サイクル〜数十サイクル分の燃焼エネルギが記憶されている。
ステップS503において、分散算出部440は記憶部420に記憶された過去の複数回の燃焼サイクルの燃焼エネルギの、平均値μからの分散(数式11、又は数式15の左辺をTで割ったもの)を算出する。つまり分散算出部440は、複数回の燃焼サイクルにおける各燃焼サイクルごとに算出した燃焼エネルギW_tの、複数回の燃焼サイクルの燃焼エネルギW_tの平均値μからの差分を求め、これを二乗したものの複数回の燃焼サイクルでの平均値を求める。数式16には、この数式11、数式15の左辺に示した合計値を複数回の燃焼サイクルの回数Tで割り、これの平方根を取ったもの(標準偏差σ)を示す。なお、この数式16の値を平均値μで割れば、実施形態1で説明したcPiとなる。
Figure 2019148200
ステップS504において、傾向算出部430は、記憶部420に記憶された過去の複数回の燃焼サイクルの燃焼エネルギW_tの分布に基づいて、複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trを算出する。この傾向算出部430による燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの算出方法は、実施形態1の傾向算出部230による燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの算出方法と同じである(図12のステップS303参照)。つまり傾向算出部430は、図10に示す複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの分布に対し最小二乗法を用い一次直線の近似式(at+b)として表し、この係数a,bを算出することで複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trを求める。
ステップS505において、影響算出部450は、傾向算出部430で算出した燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの傾きaと、この燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trを算出するための期間の燃焼サイクル数Tとに基づいて、燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trが燃焼エネルギW_tの分散に与える影響を算出する。具体的には影響算出部450は、数式15の右辺第2項を求めることで、この燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trが燃焼エネルギW_tの分散に与える影響を求めることができる。
そして、ステップS506において、影響除去部460は、ステップS503で分散算出部440により算出された複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの平均値μからの差分の二乗の合計値をTで割ったもの(燃焼エネルギW_tの分散)から、ステップS505で影響算出部450により算出された燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trが燃焼エネルギW_tの分散に与える影響を除去する。具体的には影響除去部460は下記の数式17に基づいて複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trからの差分εの二乗の合計値をTで割ったものを算出する。
換言すると、影響除去部460は、分散算出部440により算出された複数回の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの平均値μからの分散((Σ(W_t−μ)^2)/T)から影響算出部450により算出された燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trによる寄与分(a^2*(Σ(t−(T+1)/2)^2)/T)を引くことで燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの影響を除去する。これにより影響除去部460は燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの影響を除去した燃焼エネルギW_tの分布の指標値(Σ(ε_t^2)/T)を算出することができる。
Figure 2019148200
この数式17は、実施形態1で説明した数式7と一致する。よって数式17は、実施形態1で説明した数式7と等価な計算を別の観点から実現したものである。このようにすることで、ステップS507において、燃焼安定性判断部470は影響除去部460により燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trの影響が除去された燃焼エネルギW_tの分布の指標値Σ(ε_t^2)、又はこれを燃焼サイクルTで割った(Σ(ε_t^2)/T)に基づいて燃焼の安定性を判断する。この方法は実施形態1と同様なので、詳細な説明は省略する。以上のように、燃焼安定性判断部470は、内燃機関100の過渡運転時において、燃焼エネルギの変化の傾向の影響を除去した後の燃焼エネルギW_tの分布の指標値に基づいて、燃焼安定性の評価を適切に行うことが可能となる(図10参照)。また本実施形態においては、数式17を算出することで、この燃焼安定性の評価ができ、これは実施形態1で数式6、7の計算に比べて計算量が少ない。よって制御装置のマイコンの能力が高いものでなくとも、実現することが可能である。
なお、数式17で求めた燃焼エネルギの変化の傾向による寄与分を除いた燃焼エネルギの分布の指標値(Σ(ε_t^2)/T)に基づいて、数式8〜10によりNew_cPiを求めることが可能であるが、この方法は実施形態1と同様であるため説明を省略する。また実施形態1、2では、内燃機関100の過渡運転時の燃焼エネルギの変化の傾向Trを算出して、過渡運転時の燃焼状態の安定性評価を行う場合を例示して説明したが、制御装置1、1Aは、定常運転時においても燃焼エネルギの変化の傾向を算出したうえで、燃焼状態の安定性評価を行ってもよい。
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施形態について図面を用いて説明する。実施形態1、2では、複数回の設定回数の燃焼サイクルにおける燃焼エネルギW_tの変化からの分布を正しく評価することを目的としてきた。しかし、ある1燃焼サイクルにおいて突発的に燃焼エネルギW_tが変化することを検出したいという要求もある。
図15は、本実施形態にかかる過渡運転時の燃焼エネルギに突発的な変化が生じた状態を説明するための図である。実施形態1、2で、燃焼エネルギの分布から複数回の燃焼サイクルでの燃焼エネルギW_tの変化の傾向Trを求めたので、本実施形態では、この変化の傾向Trを用いて、突発的な燃焼の変化を検出する方法について説明する。
[制御装置の構成]
図16は、以上の本実施形態の突発的な燃焼の変化を検出するための制御装置1Bの構成を説明する。図16の各ブロックは、本実施形態の制御装置1Bの機能ブロック図を説明している。
本実施形態の制御装置1Bは実施形態1、2と同様に、内燃機関100の各燃焼サイクルの燃焼エネルギを算出する燃焼エネルギ算出部610と、過去の複数回の燃焼サイクルの燃焼エネルギを記憶する記憶部620と、複数回の燃焼サイクルにおいて燃焼エネルギ算出部610により算出される燃焼エネルギの変化の傾向を算出する傾向算出部630と、を有する。
[制御装置による判断方法]
以下、本実施形態の制御装置1Bによる突発的な燃焼の変化の判断方法を説明する。図17は、制御装置1Bによる燃焼状態の判断方法のフローチャートである。まず、ステップS701において、燃焼エネルギ算出部610は、クランク角センサ113で検出したクランク軸103のクランク角度θ(回転角度)に基づいて、ピストン104が吸気行程のTDCの位置にいる場合に、燃焼エネルギの算出を開始する。この燃焼エネルギ算出部610による燃焼エネルギの算出方法は、実施形態1、2と同様であるため、説明を省略する。
ステップS702において、燃焼エネルギ算出部610は、クランク角度θが燃焼エネルギの算出を開始した吸気行程のTDCから720度後の吸気行程のTDCであると検出した場合、1燃焼サイクル分の燃焼エネルギを算出し、燃焼エネルギの算出を終了する。算出した1燃焼サイクル分の燃焼エネルギは記憶部620に記憶され、記憶部620には、過去の数サイクル〜数十サイクル分の燃焼エネルギが記憶されている。
ステップS703において、傾向算出部630は、記憶部620に記憶された過去の複数回(数回から数十回)の燃焼サイクルの燃焼エネルギW_tの分布に基づいて、燃焼エネルギの変化の傾向Trを算出する。この傾向算出部630による燃焼エネルギの変化の傾向Trの算出方法は、実施形態1、2で説明した傾向算出部による燃焼エネルギの変化の傾向の算出方法と同じであるため説明を省略する。
ステップS704において、差分算出部640は、ステップS703で傾向算出部630により算出された燃焼エネルギの変化の傾向Tr(at+b)と、ステップS701で燃焼エネルギ算出部610により算出された燃焼エネルギW_tとの差分ΔW_t(at+b−Wn)を算出する。
そして、ステップS705において、燃焼突発変化判断部650(突発変動評価部と呼んでも良い)は、ステップS704で差分算出部640により算出された差分ΔW_t(at+b−Wn)が、設定閾値ΔWhを超えているか否かを判断する。そして燃焼突発変化判断部650は、差分ΔW_t(at+b−Wn)が設定閾値ΔWhを超えていると判断した場合(ΔW_t(at+b−Wn)>ΔWh)、当該燃焼サイクルにおける燃焼エネルギが突発的に変化したと判断する。一方、燃焼突発変化判断部650は、差分ΔW_tが、設定閾値ΔWh以下であると判断した場合(ΔW_t(at+b−Wn)≦ΔWh)、当該燃焼サイクルにおける燃焼エネルギの突発的な変化はないと判定する。これにより、突発的な燃焼エネルギの変動を評価することができる。
以上の実施形態では、制御装置1、1A、1Bによる燃焼状態の安定性評価のために、燃焼エネルギのバラツキに基づいて説明したが、燃焼状態の安定性評価のための燃焼パラメータはこれに限定されるものではない。
図18は1燃焼サイクルにおける筒内圧の変化を示す図である。ここで筒内圧が最大となるクランク角度θPmaxにおいて燃焼が最大になるものとして、このクランク角度θPmaxの分布幅に基づいて、燃焼状態の安定性を評価することが可能である。内燃機関100の気筒の燃焼状態が安定している場合、燃焼が最大になるクランク角度θPmaxの分布幅は所定の設定範囲内となる。一方、内燃機関100の燃焼状態が不安定の場合、燃焼が最大になるクランク角度θPmaxの分布幅は所定の設定範囲を超えて大きくなる。
したがって、制御装置(1、1A、1B)の燃焼安定性判断部(250、470)は、燃焼が最大になるクランク角度θPmaxの分布幅を評価パラメータとし、これに基づいて、内燃機関100の燃焼状態の安定性を判断(評価)することができる。なお、θPmaxは燃焼タイミングとも呼ばれる。このように燃焼時期に着目しても、実施形態1、2と同様に燃焼状態の安定性を過渡状態においても正しく判断(評価)することが可能である。
また、図19は1燃焼サイクルにおける熱量Qとそれに対応するクランク角度との関係を示す。CA10は燃焼割合が最大に対して10%となる、つまり熱発生量の最大値Qmaxに対して10%の割合の熱量が発生するタイミングでのクランク角度のことである。またCA50は燃焼割合が最大に対して50%となる、つまり熱発生量の最大値Qmaxに対して50%の割合の熱量が発生するタイミングでのクランク角度のことである。ここで制御装置(1、1A、1B)は、CA10、又はCA50に基づいて、1燃焼サイクルでの燃焼速度を算出する燃焼速度算出部を備える。たとえば、燃焼速度算出部はQmax×0.1となるクランク角度CA10から、最大値Qmaxの50%の割合に当たるQmax×0.5となるクランク角度CA50までの期間(CA50−CA10)を算出することで、燃焼速度を算出できる。
制御装置(1、1A、1B)の燃焼安定性判断部(250、470)は、この期間(燃焼速度:CA50−CA10)が、所定の設定範囲以内であれば、燃焼状態が安定であると評価し、所定の設定範囲を超えている場合、燃焼状態が不安定であると評価する。これにより、実施形態1、2と同様に燃焼状態の安定性を過渡状態においても正しく判断(評価)することが可能である。
以上の通り、実施形態1、2では、燃焼エネルギの分布を評価することで燃焼安定性を評価したが、燃焼安定性を評価する燃焼パラメータとして,各燃焼サイクルでの燃焼エネルギの他に,燃焼のピーク位置θPmax(すなわち、燃焼時期)でもいいし、ある一定割合の熱が発生する期間の長さ(すなわち,燃焼速度)でもかまわない。
また、これまで述べてきた、燃焼パラメータの分布を検出し,この分布幅が許容値より大きいと、内燃機関100の振動が大きい、失火が起こる、等の不都合が発生する。そこで、以上の実施形態により燃焼パラメータの分布幅が大きく燃焼が不安定になったことを検出した場合、または燃焼パラメータの突発的な変化したことを検出した場合に、空燃比を上昇させるために噴射燃料を増やすようにインジェクタを制御することが望ましい。これにより、燃焼を安定化することができる。
また、始動時に排気触媒を急速にあたためるために,点火タイミングを遅くする(リタードする)ことで,気筒102内で発生した熱をピストン104への仕事量より排熱により多く変換する制御を行うことができる。点火タイミングを遅くするほど触媒の暖気は速くなるが、燃焼の不安定性も増す。そこで,以上の実施形態により燃焼パラメータのバラツキが大きく燃焼が不安定になったことを検出した場合、または燃焼パラメータの突発的な変化したことを検出した場合に、点火タイミングのリタードを戻すように点火プラグを制御することが望ましい。これにより燃焼を安定化することが可能である。
以上の通り、以上の実施形態で説明した内燃機関の制御装置1、1A、1Bは燃焼安定性判断部(250、470、650)により算出された燃焼安定性に基づいて、内燃機関の空燃比、又は点火タイミングの何れかを制御する制御部(マイコン)を備えたものである。
以上の実施の形態では、内燃機関の制御装置1、1A、1Bを車両用の内燃機関100に適用した場合を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、船舶用や航空機用、その他の様々な機器の内燃機関に適用することができる。また前述した実施形態を全て組み合わせてる、又は何れか2つの実施形態を任意に組み合わせても本発明を実現することが可能である。また、本発明は、以上の実施形態の全ての構成を備えているものに限定されるものではなく、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えても良い。さらにある実施形態の一部の構成について、他の実施形態の構成に追加、削除、置換をしてもよい。
1:制御装置、100:内燃機関、101:吸気管、102:気筒、1021:第1気筒、1022:第2気筒、1023:第3気筒、1024:第4気筒、103:クランク軸、1031:クランク角センサ、1032:メモリ板、104:ピストン、105:吸気弁、105A:吸気ポート、106:排気弁、106A:排気ポート、107:スロットル弁、108:エアフローセンサ、109:燃料噴射装置、110:点火プラグ、111:排気管、112:EGR管、113:筒内圧センサ、210:燃焼エネルギ算出部、220:記憶部、230:傾向算出部、240:差分算出部、250:燃焼安定性判断部

Claims (13)

  1. 内燃機関の各燃焼サイクルの燃焼パラメータを算出する燃焼パラメータ算出部と、
    複数回の燃焼サイクルにおいて前記燃焼パラメータ算出部により算出される前記燃焼パラメータの変化の傾向を算出する傾向算出部と、
    前記複数回の燃焼サイクルにおける前記燃焼パラメータと前記傾向算出部により算出された前記変化の傾向とに基づいて、燃焼の安定性を判断する燃焼安定性判断部と、を有する内燃機関の制御装置。
  2. 内燃機関の各燃焼サイクルの燃焼パラメータを算出する燃焼パラメータ算出部と、
    複数回の燃焼サイクルにおいて前記燃焼パラメータ算出部により算出される前記燃焼パラメータの変化の傾向を算出する傾向算出部と、
    前記複数回の燃焼サイクルにおける前記燃焼パラメータに基づいて、前記燃焼パラメータの分散を算出する分散算出部と、
    前記傾向算出部により算出された前記複数回の燃焼サイクルにおける前記燃焼パラメータの変化の傾向と、前記分散算出部により算出された前記燃焼パラメータの分散とに基づいて燃焼の安定性を判断する燃焼安定性判断部と、を有する内燃機関の制御装置。
  3. 前記傾向算出部により算出された前記複数回の燃焼サイクルにおける燃焼パラメータの変化の傾向と、前記燃焼パラメータ算出部により算出された各燃焼サイクルごとの燃焼パラメータとの差分を算出する差分算出部を備え、
    前記燃焼安定性判断部は、前記差分算出部により算出された前記差分に基づいて燃焼の安定性を判断する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記傾向算出部は、前記燃焼パラメータの変化の傾向を前記複数回の燃焼サイクルにおける燃焼パラメータの分布を1次関数で近似することで算出する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記分散算出部は、前記複数回の燃焼サイクルにおける燃焼パラメータの平均値からの前記複数回の燃焼サイクルにおける燃焼パラメータの分散を算出する請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記分散算出部により前記平均値からの燃焼パラメータの分散から、前記傾向算出部により算出された前記燃焼パラメータの変化の傾向による寄与分を引くことで燃焼パラメータの変化の傾向の影響を除去する影響除去部を有する請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記燃焼安定性判断部は、前記影響除去部により前記燃焼パラメータの変化の傾向の影響が除去された燃焼パラメータの分布の指標値に基づいて燃焼の安定性を判断する請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 内燃機関の各燃焼サイクルの燃焼パラメータを算出する燃焼パラメータ算出部と、
    複数回の燃焼サイクルにおいて前記燃焼パラメータ算出部により算出される前記燃焼パラメータの変化の傾向を算出する傾向算出部と、
    前記複数回の燃焼サイクルにおける前記燃焼パラメータと前記傾向算出部により算出された前記変化の傾向とに基づいて、燃焼状態の突発的な変化を判断する燃焼突発変化判断部と、を有する内燃機関の制御装置。
  9. 前記傾向算出部により算出された前記燃焼パラメータの変化の傾向と、前記燃焼パラメータ算出部により算出された前記燃焼パラメータとの差分を算出する差分算出部を備え、
    前記燃焼突発変化判断部は、前記差分算出部により算出された前記差分が設定閾値を超えている場合に、当該燃焼サイクルにおける燃焼パラメータが突発的に変化したと判断する請求項8に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記燃焼パラメータは、前記各燃焼サイクルにおける燃焼エネルギ、燃焼時期、燃焼速度のうちの何れかである請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  11. 前記燃焼安定性判断部により判断された燃焼の安定性に基づいて、前記内燃機関の空燃比、又は点火のタイミングの何れかを制御する制御部を備えた請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  12. 前記内燃機関の前記各燃焼サイクルは、当該内燃機関の過渡状態における燃焼サイクルである請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  13. 内燃機関の各燃焼サイクルの燃焼パラメータを算出する燃焼パラメータ算出ステップと、
    複数回の燃焼サイクルでの前記燃焼パラメータの変化の傾向を算出する傾向算出ステップと、
    前記複数回の燃焼サイクルでの燃焼パラメータと前記燃焼パラメータの前記変化の傾向とに基づいて、燃焼の安定性を判断する燃焼安定性判断ステップと、を有する内燃機関の制御方法。
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