JP2019147345A - シェーディング補正方法およびインクジェット印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切なシェーディング補正に資するシェーディング補正方法を提供する。【解決手段】インク吐出量のばらつきを補正するシェーディング補正であって、第1工程S1〜第3工程S3を備える。第1工程S1において、印刷媒体を搬送方向に搬送させながら、搬送方向に交差する幅方向に沿って配列され、それぞれが少なくとも1つのノズルを備えた複数の印刷ユニットからインク滴を印刷媒体に吐出して、印刷媒体に複数の補正チャートを印刷する。第2工程S2において、印刷媒体に印刷された複数の補正チャートを撮像して、撮像画像を生成する。第3工程において、複前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を当該複数の補正チャート間で平均して得た濃度平均値に基づいたシェーディング補正用の補正データを、撮像画像に基づいて生成する。【選択図】図3

Description

本発明は、シェーディング補正方法およびインクジェット印刷装置に関する。
従来からインクジェット印刷装置が普及している。このインクジェット印刷装置は、連続紙などの印刷媒体を搬送する搬送機構と、搬送中の印刷媒体にインク滴を吐出する複数のノズルと、印刷媒体に吐出されたインク滴を乾燥させる乾燥部とを有している。複数のノズルは少なくとも印刷媒体の幅方向に沿って配置されている。インクジェット印刷装置は当該ノズルからインク滴を吐出することで、印刷媒体に対して印刷内容を印刷する。
このようなインクジェット印刷装置において、複数のノズル間の吐出性能のばらつきに起因して、印刷品質が劣化し得る。具体的には、複数のノズル間でインク滴の吐出量にばらつきがあると、印刷媒体の幅方向について濃度のむらが生じてしまう。
この問題の解決手段として、シェーディング補正を行う技術が提案されている(例えば特許文献1〜3)。特許文献1では、インクジェット印刷装置は、補正チャートを含む印刷画像を印刷媒体に印刷する。画像データ上の補正チャートの濃度は、印刷媒体の幅方向において略一定である。しかしながら、実際に印刷媒体に印刷された補正チャートでは、複数のノズル間の吐出性能に起因した濃度分布が生じる。
インクジェット印刷装置は、印刷媒体に印刷された補正チャートを読み取るスキャナを有しており、読み取った画像データに基づいて印刷媒体に印刷された補正チャート内の濃度分布を算出する。つまり、補正チャート内の濃度値をノズルごとに算出する。複数のノズルにそれぞれ対応した複数の濃度値は、複数のノズル間の吐出性能のばらつきを示すことになる。
インクジェット印刷装置は各濃度値とその目標値との差異を示すシェーディング補正用の補正データを算出する。インクジェット印刷装置は濃度のムラを低減すべく、つまり当該差異を低減すべく、この補正データに基づいて印刷画像に対してシェーディング補正を行い、補正後の印刷画像に基づいて各ノズルからのインク滴の吐出量を制御して印刷を行う。
また本発明に関連する技術として特許文献4を掲示する。
特開2013−71289号公報 特開2011−218632号公報 特開2012−051241号公報 特開2015−123655号公報
インクジェット印刷装置において、印刷媒体の搬送速度は時間の経過と共に変動する。なぜなら、インクジェット印刷装置の搬送機構が搬送用のローラを有している場合、そのローラは厳密な意味で真円ではなく、またその回転中心も厳密な意味ではローラの中心に位置しないからである。搬送速度が変動によって高くなると、印刷媒体上のインク滴の密度が小さくなって濃度値が小さくなるのに対して、搬送速度が変動によって低くなると濃度値は大きくなる。つまり、補正チャートの濃度値はこの搬送速度の変動に起因して、搬送方向において変動する。換言すれば、補正チャートの濃度値はその搬送方向における位置に応じて低くなることもあれば、高くなることもある。
このように濃度値がたまたま高く又は低くなっている補正チャートに基づいてシェーディング補正用の補正データを生成すると、通常の実態に即していない補正データが生成されることになる。よって、この補正データに基づいてシェーディング補正を行っても、高い色再現性で印刷画像を印刷することは難しい。言い換えれば、適切なシェーディング補正を行うことは難しい。
そこで本願は、上記の問題を解決するためになされたものであり、適切なシェーディング補正に資するシェーディング補正方法を提供することを目的とするものである。
シェーディング補正方法の第1の態様は、インク吐出量のばらつきを補正するシェーディング補正であって、印刷媒体を搬送方向に搬送させながら、前記搬送方向に交差する幅方向に沿って配列され、それぞれが少なくとも1つのノズルを備えた複数の印刷ユニットからインク滴を前記印刷媒体に吐出して、前記印刷媒体に複数の補正チャートを印刷する第1工程と、前記印刷媒体に印刷された前記複数の補正チャートを撮像して、撮像画像を生成する第2工程と、前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を当該複数の補正チャート間で平均して得た濃度平均値に基づいたシェーディング補正用の補正データを、前記撮像画像に基づいて生成する第3工程とを備える。
シェーディング補正方法の第2の態様は、第1の態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記第3工程は、前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を前記撮像画像に基づいて求める工程と、前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を前記複数の補正チャートで平均して前記濃度平均値を求める工程と、前記濃度平均値に基づいて前記補正データを生成する工程とを有する。
シェーディング補正方法の第3の態様は、第1の態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記第3工程は、前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を前記撮像画像に基づいて求める工程と、各補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値のそれぞれに基づいて複数の仮補正データを求める工程と、前記複数の仮補正データを前記複数の補正チャート間で平均して前記補正データを生成する工程とを有する。
シェーディング補正方法の第4の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記第1工程から前記第3工程を有する第4工程を繰り返し実行する第5工程と、2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を決定する第6工程とを更に備え、最初の第4工程における前記第1工程および前記第2工程においては、前記複数の補正チャートとしてN枚の補正チャートを採用し、前記第6工程は、前記N枚の補正チャートにおける複数の濃度値の各補正チャート毎の平均値であるチャート平均値を算出する工程(a)と、2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を、横軸を累積枚数とし縦軸を前記チャート平均値としたグラフにおける前記チャート平均値の変動幅が基準値よりも小さくときの枚数に決定する工程(b)とを備える。
シェーディング補正方法の第5の態様は、第4の態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記基準値は人の目で区別可能な濃度値の差異以下の値である。
シェーディング補正方法の第6の態様は、第4または第5の態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記工程(b)は、枚数がそれぞれ1〜Nであるときの前記チャート平均値の各々と枚数がNであるときの前記チャート平均値との差の絶対値であるチャート間変動値を算出する工程(b11)と、2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を、前記チャート間変動値が前記基準値よりも小さいときの枚数に決定する工程(b12)とを有する。
シェーディング補正方法の第7の態様は、第6の態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記工程(b12)において、2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を、前記チャート間変動値の変動幅が前記基準値よりも小さくなるときの枚数のうち最小値に決定する。
シェーディング補正方法の第8の態様は、第4または第5の態様にかかるシェーディング補正方法であって、枚数がそれぞれ1〜Nであるときの前記チャート平均値の各々と枚数がNであるときの前記チャート平均値との差の絶対値であるチャート間変動値を算出する工程と、前記工程(b)は、横軸に枚数をとり縦軸に前記チャート間変動値をとるグラフにおいて前記チャート間変動値と前記基準値との大小関係が複数回切り替わるか否かを判断する工程(b21)と、前記大小関係が複数回切り替わるときには、前記チャート間変動値が所定の基準幅内で変動する枚数範囲であって、所定値よりも大きな幅を有する枚数範囲があるか否かを判断する工程(b22)と、前記枚数範囲があるときに、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数を、前記枚数範囲内の枚数に決定する工程(b23)とを有する。
シェーディング補正方法の第9の態様は、第8の態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記工程(b23)において、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数を、前記チャート平均値が前記枚数範囲において極小値をとるときの枚数に採用する。
シェーディング補正方法の第10の態様は、第8の態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記工程(b23)において、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数を、前記枚数範囲における最小の枚数に決定する。
シェーディング補正方法の第11の態様は、第8から第10のいずれか一つの態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記工程(b)は、前記枚数範囲がないときに、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数をN枚に決定する工程(b4)を更に有する。
シェーディング補正方法の第12の態様は、第1から第11のいずれか一つの態様にかかるシェーディング補正方法であって、前記第1工程において、前記印刷媒体は複数のローラによって搬送され、前記複数の補正チャートの前記搬送方向における全体長が、前記複数のローラのうち最大径を有するローラの1回転で前記印刷媒体が進む搬送距離よりも長くなるように、前記複数の補正チャートの枚数が設定される。
インクジェット印刷装置の第13の態様は、インク吐出量のばらつきを補正するシェーディング補正を行うインクジェット印刷装置であって、印刷媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送方向に交差する幅方向に沿って配列されそれぞれが少なくとも1つのノズルを備えた複数の印刷ユニットを含み、前記複数の印刷ユニットのノズルからインク滴を前記印刷媒体に吐出して、前記印刷媒体に複数の補正チャートを印刷する印刷部と、前記印刷媒体に印刷された前記複数の補正チャートを撮像して、撮像画像を生成する撮像部と、前記複数の補正チャートの濃度値を前記複数の印刷ユニットごとに平均した濃度平均値に基づいたシェーディング補正用の補正データを、前記撮像画像に基づいて生成する制御部とを備える。
シェーディング補正方法の第1および第3の態様およびインクジェット印刷装置の第13の態様によれば、複数の補正チャートの濃度値を平均した濃度平均値に基づく補正データを生成しているので、複数の補正チャート間の濃度値の変動の影響を平均して補正データを生成できる。これは、適切なシェーディング補正に資する。
シェーディング補正方法の第2の態様によれば、少ない演算回数で補正データを生成できる。
シェーディング補正方法の第4の態様によれば、印刷媒体の無駄を抑制できる。
シェーディング補正方法の第5の態様によれば、枚数を適切に決定できる。
シェーディング補正方法の第6の態様によれば、チャート間変動値の算出は容易であるので、判断に要する処理を簡易にできる。
シェーディング補正方法の第7の態様によれば、印刷媒体の無駄(ヤレ)を最も抑制できる。
シェーディング補正方法の第8の態様によれば、チャート平均値が収束しないような場合でも、補正チャートの枚数を適切に決定できる。
シェーディング補正方法の第9の態様によれば、チャート平均値は枚数が大きいほど収束値に近いと考えられるところ、収束値に近いチャート平均値(極小値)を採用して枚数を決定している。よって、その枚数の補正チャートでの濃度平均値は収束値に近い値をとる。したがって、2回目以降の第4工程において、より信頼性の高い濃度平均値を得る可能性を高めることができる。
シェーディング補正方法の第10の態様によれば、印刷媒体の無駄(ヤレ)を最も抑制できる。
シェーディング補正方法の第11の態様によれば、枚数範囲がないときでも、補正チャートの枚数を決定できる。
シェーディング補正方法の第12の態様によれば、ローラの1回転で生じる搬送速度の変動に起因した濃度変動が十分に複数の補正チャートに現れることになる。よって、速度変動に起因した濃度変動の影響を適切に平均して補正データを生成することができ、より適切にシェーディング補正を行うことができる。
インクジェット印刷システムの構成の一例を概略的に示す図である。 第1の実施の形態にかかる制御部の内部構成の一例を概念的に示す機能ブロック図である。 インクジェット印刷システムの動作の一例を示すフローチャートである。 チャート印刷画像の一例を概略的に示す図である。 制御部の動作の一例を示すフローチャートである。 制御部の動作の他の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる制御部の内部構成の一例を概念的に示す機能ブロック図である。 チャート濃度値の一例を概念的に示すグラフである。 チャート平均値の一例を概念的に示すグラフである。 インクジェット印刷システムの動作の一例を示すフローチャートである。 チャート間変動値の一例を概念的に示すグラフである。 チャート間変動値の他の一例を概念的に示すグラフである。 制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、図面は概略的に示されており、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされ得る。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
第1の実施の形態.
<インクジェット装置の構成>
図1は、インクジェット印刷システムの構成の一例を概略的に示す図である。図1に例示されるように、インクジェット印刷システムはインクジェット印刷装置10と給紙部4と排紙部5とを備える。
給紙部4は、印刷媒体の一例であるロール状の連続紙100を水平軸周りに回転可能に保持し、インクジェット印刷装置10に対して連続紙100を巻き出して供給する。インクジェット印刷装置10は連続紙100に対して印刷を行う。排紙部5は、インクジェット印刷装置10において印刷された連続紙100を水平軸周りに巻き取る。
連続紙100の供給側を上流とし、連続紙100の排紙側を下流とすると、給紙部4はインクジェット印刷装置10に対して上流側に配置され、排紙部5はインクジェット印刷装置10に対して下流側に配置される。
インクジェット印刷装置10は複数の駆動ローラ11と複数の搬送ローラ12と印刷部13と撮像部14とヒートローラ15と制御部6とを備えている。
駆動ローラ11、搬送ローラ12およびヒートローラ15は、連続紙100を搬送する搬送機構(搬送部)を構成している。連続紙100は駆動ローラ11、搬送ローラ12およびヒートローラ15によって搬送される。
複数の駆動ローラ11は、給紙部4から取り込んだ連続紙100を下流側へ搬送するための駆動力を供給するローラである。搬送ローラ12は、駆動ローラ11によって取り込まれた連続紙100を搬送するローラである。例えば4つの駆動ローラ11が、それぞれ、給紙部4の直後、印刷部13の直前、撮像部14の直後、排紙部5の直前に配置されている。駆動ローラ11は、連続紙100に対して適切な印刷を行なうための張力を付与する機能も有している。搬送ローラ12は搬送経路上の駆動ローラ11の相互間において適宜に配置されており、張力が付与された連続紙100を支持しつつ、連続紙100を下流側に搬送する。連続紙100はその幅方向が搬送方向に交差(より具体的には直交)する姿勢で搬送される。
印刷部13は例えば複数(図1では4つ)の印刷ヘッド131を有している。印刷ヘッド131は連続紙100よりも上側で連続紙100と鉛直方向で対向する位置に配置されている。印刷ヘッド131は例えば複数のノズル(吐出口)を有しており、そのノズルから連続紙100へとインク滴が吐出される。各印刷ヘッド131に属する複数のノズルは少なくとも連続紙100の幅方向に沿って配置されている。例えばX個のノズルが連続紙100の幅方向に沿って配置される。なお、各印刷ヘッド131に設けられたX個のノズルのうち、幅方向一端に位置するノズルを第1ノズルといい、以下、幅方向一端から幅方向他端に向けてノズル番号が1ずつXまで増加するものとする。従って、各印刷ヘッド131には第1ノズル乃至第Xノズルが設けられている。また、4つの印刷ヘッド131は例えば互いに異なる色のインク滴を吐出する。
撮像部14は印刷部13よりも下流側に配置されており、印刷部13によって印刷された連続紙100を撮像する。図1の例では、撮像部14は連続紙100よりも上側で連続紙100と鉛直方向で対向する位置に配置されている。撮像部14は例えば密着イメージセンサなどの画像センサを有しており、また必要に応じて連続紙100を照らす光源を有していてもよい。撮像部14は連続紙100の印刷内容を撮像して撮像画像を生成し、その撮像画像を制御部6に出力する。
ヒートローラ15は、印刷部13によって連続紙100上に吐出されたインク滴を乾燥させるためのヒータ等の熱源を有しており、連続紙100を大きな巻付角で巻きつつ搬送する。ヒートローラ15は、その外周面に連続紙100を巻き付けて、連続紙100に吐出されたインク滴を乾燥させる。なお撮像部14はヒートローラ15の下流側に配置されていてもよい。
制御部6はインクジェット印刷システムを統括的に制御する。具体的には、制御部6は上述した搬送機構を制御するとともに、印刷部13によるインク滴の吐出制御およびヒートローラ15の熱源を制御する。
この制御部6は電子回路機器であって、例えばデータ処理装置および記録媒体を有していてもよい。データ処理装置は例えばCPU(Central Processor Unit)などの演算処理装置であってもよい。記録媒体は非一時的な記録媒体(例えばROM(Read Only Memory)またはハードディスク)および一時的な記録媒体(例えばRAM(Random Access Memory))を有していてもよい。非一時的な記録媒体には、例えば制御部6が実行する処理を規定するプログラムが記憶されていてもよい。処理装置がこのプログラムを実行することにより、制御部6が、プログラムに規定された処理を実行することができる。もちろん、制御部6が実行する処理の一部または全部がハードウェアによって実行されてもよい。
<制御部6>
制御部6は、複数のノズルからのインク吐出量のばらつきを補正するシェーディング補正を行う機能を有している。図2は、制御部6の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図であり、図3は、制御部6の動作の一例を示すフローチャートである。図2を参照して、制御部6は印刷制御部61とチャート印刷制御部62と濃度解析部63と補正データ生成部64とジョブ印刷制御部65とを備えている。
図3を参照して、まずステップS1(第1工程)にて、上記の搬送機構が連続紙100を搬送させながら、印刷部13が複数の補正チャート2(後述)を連続紙100に印刷する。より具体的には、制御部6が搬送機構を制御しつつ、印刷制御部61がチャート印刷指示をチャート印刷制御部62に出力する。チャート印刷制御部62はこのチャート印刷指示に応じてチャート印刷画像IM1を生成し、チャート印刷画像IM1に基づいて印刷部13を制御する。図4は、チャート印刷画像IM1の一例を概略的に示す図である。チャート印刷画像IM1には、シェーディング補正用の複数の補正チャート2を示す画像データが含まれている。複数の補正チャート2はチャート印刷画像IM1の縦方向(搬送方向)において互いに隣り合って配置される。各補正チャート2は複数の濃度帯3を有しており、図4の例では、濃度帯3として11個の第1濃度帯3a〜第11濃度帯3kが示されている。このチャート印刷画像IM1において、各濃度帯3内の色の濃度値は略一定である。また複数の濃度帯3の濃度値は互いに相違し、例えば濃度帯3a〜3kの濃度値はそれぞれ100%、80%、60%、40%、20%、5%、90%、70%、50%、30%および10%である。濃度帯3は例えばチャート印刷画像IM1の横方向(幅方向)に長い帯状の形状を有しており、複数の第1濃度帯3a〜第11濃度帯3kが縦方向においてこの順で互いに隣り合って配置されている。
なおこのチャート印刷画像IM1は印刷ヘッド131のインクの色ごとにN(Nは2以上の自然数)枚の補正チャート2を含んでいる。ここでは4つの印刷ヘッド131がそれぞれ異なる色のインクを吐出するので、N枚の補正チャート2が4色分だけチャート印刷画像IM1内に配置される。つまり、第1色についてN枚の補正チャート2がチャート印刷画像IM1内に配置され、その補正チャート2の各濃度帯3が第1色で形成される。同様に、第2色についてのN枚の補正チャート2が第1色の補正チャート2に続いて配置され、その各濃度帯3が第2色で形成される。第3色および第4色についても同様である。ただし、以下では簡単のために、1つの色に着目して説明する。
印刷部13はチャート印刷制御部62の制御に基づいて印刷ヘッド131の複数のノズルからインク滴を吐出し、チャート印刷画像IM1を連続紙100に印刷する。具体的には、濃度帯3の長手方向(つまりチャート印刷画像IM1における横方向)が連続紙100の幅方向に沿うように、チャート印刷画像IM1を連続紙100に印刷する。これにより、N枚の補正チャート2が連続紙100において搬送方向に沿って並んで印刷される。
上述のとおりチャート印刷画像IM1において各濃度帯3内の濃度値は略一定であるものの、連続紙100に印刷された各濃度帯3内には濃度分布が生じ得る。なぜなら、印刷ヘッド131の各ノズルからのインク滴の吐出量にばらつきが生じ得るからである。
また同じ濃度帯3の同じノズルに対応する濃度値であっても、その濃度値は複数の補正チャート2間において互いに相違し得る。例えば濃度帯3a内の第1ノズルに対応した濃度値は複数の補正チャート2間で相違し得る。その理由の一つとして次の原因が考えられる。即ち、駆動ローラ11、搬送ローラ12およびヒートローラ15は厳密な意味で真円ではなく、またその回転中心も厳密な意味でローラの中心に位置しない。このような製造誤差に起因して連続紙100の搬送速度は変動する。そして、このように搬送速度が変動すれば、これに起因して搬送方向において濃度値が変動する。例えば搬送速度が高くなると搬送方向におけるインク滴の密度が低く(つまり濃度値が低く)なり、搬送速度が低くなると搬送方向におけるインク滴の密度が高く(つまり濃度値が高く)なる。
ここで、各ノズルに対応した各濃度帯3内の濃度値を濃度値D[n,c,x]と表す。n,cおよびxは、それぞれ補正チャート2、濃度帯3およびノズルを識別する番号である。例えば濃度値D[1,1,1]は先頭の補正チャート2の第1濃度帯3a内の第1ノズルに対応する濃度値であり、濃度値D[1,2,3]は先頭の補正チャート2の第2濃度帯3b内の第3ノズルに対応する濃度値である。また以下では、一つの補正チャート2に属する濃度帯3の個数をCとも表記し、一つの印刷ヘッド131に属するノズルの個数をXとも表記する。
図3を参照して、次にステップS2(第2工程)にて、撮像部14は、連続紙100に印刷された複数の補正チャート2を撮像して、撮像画像IM2を生成する。撮像部14はその撮像画像IM2を濃度解析部63へと出力する。この撮像画像IM2にも、複数の補正チャート2を示す画像データが含まれることになる。ただし、この撮像画像IM2の補正チャート2内の画素の画素値は連続紙100上の濃度帯3の濃度分布に応じた分布をとる。
次にステップS3(第3工程)にて、制御部6は撮像画像IM2に基づいて、シェーディング補正用の補正データHを生成する。図5は、この動作のより具体的な一例を示すフローチャートである。まずステップS31にて、濃度解析部63は濃度値D[n,c,x]を撮像画像IM2に基づいて求める。例えば制御部6の記録媒体には、予めRGB値から濃度値への変換テーブルが記録されている。この変換テーブルは、OD値(Optical Density:光学的濃度値)が0.0〜4.0の基準濃度測定用のパッチを予め撮像部14で撮像することで作成され、RGB値と濃度値との対応関係を示すテーブルとして保管される。濃度解析部63は、各濃度帯3を構成する各画素の画素値(RGB階調値)を変換して濃度値D[n,c,x]を求める。濃度解析部63は濃度値D[n,c,x]を補正データ生成部64に出力する。
次にステップS32にて、補正データ生成部64は同一濃度帯3および同一ノズルに対応した濃度値D[n,c,x]を複数の補正チャート2間で平均して、濃度平均値Da1[c,x]を算出する。例えば濃度平均値Da1[1,1]は濃度帯3aの第1ノズルに対応した濃度値D[1,1,1]〜D[N,1,1]の平均値であり、濃度平均値Da1[2,3]は濃度帯3bの第3ノズルに対応した濃度値D[1,2,3]〜D[N,2,3]の平均値である。言い換えれば、濃度平均値Da1[c,x]は同じ濃度帯3内の同じノズルに対応した濃度値D[n,c,x]の複数の補正チャート2における平均値である。
次にステップS33にて、補正データ生成部64はこの濃度平均値Da1[c,x]に基づいてシェーディング補正用の補正データH[c,x]を生成する。この補正データH[c,x]は濃度平均値Da1[c,x]と濃度の目標値D[c]*との差分を示すデータである。補正データ生成部64は濃度平均値Da1[c,x]と濃度の目標値D[c]*との差分を補正データH[c,x]として生成する。目標値D[c]*は濃度帯3ごとの目標値である。他の濃度値についても同様である。目標値D[c]*は予め設定される。例えば、目標値D[1]*は第1濃度帯3aの濃度値100%に設定され、目標値D[2]*は第2濃度帯3bの濃度値80%に設定される。他の目標値D[c]*も同様である。
例えば補正データH[2,x]は、第xノズルが第2濃度帯3bの濃度値(80%)でインク滴を吐出しようとしたときに、実際には、第xのノズルから(80+H[2,x])%の濃度値でインクを吐出することを示している。逆に言えば、補正データH[2,x]に相当する量だけ予め濃度値を低減しておき、その濃度値で第xノズルからのインク滴の吐出量を制御すれば、第xノズルから80%の濃度値でインク滴が吐出されることになる。これにより、所望の濃度値で第xノズルからインク滴を吐出できる。このような濃度値についての補正をシェーディング補正という。
ステップS4にて、制御部6は補正データH[c,x]に基づいてジョブ印刷画像に対してシェーディング補正を行い、補正後のジョブ印刷画像に基づいて印刷部13を制御する。図2に即して説明すると、印刷制御部61は印刷を行うジョブ印刷指示と、補正データH[c,x]とをジョブ印刷制御部65に出力する。ジョブ印刷制御部65には、ジョブ印刷画像も入力される。ジョブ印刷画像は、連続紙100に印刷する印刷内容を含んだ画像データである。ジョブ印刷制御部65は補正データH[c,x]に基づいてジョブ印刷画像に対してシェーディング補正を行う。ジョブ印刷制御部65は補正後のジョブ印刷画像に基づいて印刷部13を制御して、連続紙100にジョブ印刷画像を印刷する。
以上のように本実施の形態では、濃度値D[n,c,x]をN枚の補正チャート2間で平均して得た濃度平均値Da1[c,x]を利用して、補正データH[c,x]を生成している。よって、搬送速度の変動に起因した搬送方向における濃度値の変動を平均して補正データH[c,x]を生成することができる。これにより、より高い色再現性でジョブ印刷画像を連続紙100に印刷することができる。言い換えれば、より適切にシェーディング補正を行うことができる。
<平均処理の対象>
上述の例では、濃度値D[n,c,x]に対して平均処理を行った。しかしながら、この平均処理は必ずしも濃度値D[n,c,x]に対して行う必要は無い。例えば濃度値D[n,c,x]の替わりに、補正データに対して平均処理を行ってもよい。以下、具体的に説明する。
図6は、制御部6のより具体的な動作の他の一例を示すフローチャートである。ステップS311にて、濃度解析部63は上述と同様にして濃度値D[n,c,x]を算出し、この濃度値D[n,c,x]を補正データ生成部64に出力する。
次にステップS312にて、補正データ生成部64は、濃度値D[n,c,x]と目標値D[c]*との差分を示す仮補正データH[n,c,x]を生成する。より具体的には、補正データ生成部64は濃度値D[n,c,x]から目標値D[c]*を減算して仮補正データH[n,c,x]を算出する。例えば仮補正データH[1,1,1]は、濃度値D[1,1,1]から第1濃度帯3aの濃度の目標値C[1]*を減算した値であり、仮補正データH[1,2,1]は、濃度値D[1,2,1]から第2濃度帯3bの濃度の目標値C[2]*を減算した値である。他の仮補正データも同様である。
次にステップS313にて、補正データ生成部64は、同一濃度帯3および同一ノズルに対応する仮補正データH[n,c,x]を複数の補正チャート2間で平均して、補正データH[c,x]を生成する。例えば補正データH[1,1]は仮補正データH[1,1,1]〜H[N,1,1]の平均値であり、補正データH[1,2]は仮補正データH[1,1,2]〜H[N,1,2]の平均値である。他の補正データについても同様である。換言すれば、補正データH[c,x]は同じ濃度帯3および同じノズルに対応した仮補正データH[n,c,x]の複数の補正チャート2における平均値である。
以上のように、平均前の濃度値D[n,c,x]に基づいて仮補正データH[n,c,x]を算出した後に、その仮補正データH[n,c,x]を平均して補正データH[c,x]を算出する。要するに、平均処理を濃度値D[n,c,x]ではなく、仮補正データH[n,c,x]に適用しているのである。この場合であっても実質的には濃度平均値Da1[c,x]に基づいた補正データH[c,x]を生成することができるので、高い色再現性でジョブ印刷画像を連続紙100に印刷できる。
なお平均処理は、濃度値D[n,c,x]でもなく仮補正データH[n,c,x]でもなく、撮像画像IM2の画素値に対して行われてもよい。以下、具体的に説明する。濃度解析部63は、撮像画像IM2内の複数の補正チャート2において、同じ位置に対応する画素の画素値を複数の補正チャート2間で平均して、一つの平均補正チャートを示す平均画像を生成する。この平均補正チャートは、濃度が平均された濃度帯3a〜3kを含んでいる。そして、濃度解析部63はこの平均画像の画素値に対して変換テーブルを用いて濃度値D[c,x]を算出する。この濃度値D[c,x]は実質的に同じ濃度帯3内の同じノズルに対応した濃度値を複数の補正チャート2で平均した濃度平均値Da1[c,x]に相当する。そして、補正データ生成部64はこの濃度値D[c,x]に基づいて補正データH[c,x]を生成する。これによっても、実質的に濃度平均値Da1[c,x]に基づいた補正データH[c,x]を生成できる。よって、高い再現性でジョブ印刷画像を連続紙100に印刷できる。
ところで、平均処理をより前の工程で行うほど、その後の工程における演算処理を簡易にすることができる。例えば平均処理を仮補正データH[n,c,x]に対して行って補正データH[c,x]を生成する場合(図6)、濃度値D[n,c,x]に基づいて仮補正データH[n,c,x]を算出する必要がある。この仮補正データH[n,c,x]の数は補正チャート2の数(N)と濃度帯3の数(C)とノズルの数(X)との積(N・C・X)である。
一方で平均処理を濃度値D[n,c,x]に対して行って濃度平均値Da1[c,x]を算出し、その濃度平均値Da1[c,x]に基づいて補正データH[c,x]を算出する場合(図5)、その補正データH[c,x]の数は濃度帯3aの数(C)とノズルの数(X)との積(C・X)であり、仮補正データH[n,c,x]の数の1/N倍である。
仮補正データH[n,c,x]および補正データH[c,x]は減算という共通の演算処理によって算出されるので、その数が小さい方が演算処理の回数は少なくて済む。つまり、濃度値D[n,c,x]に対して平均処理を行えば、仮補正データH[n,c,x]を算出するための(N・C・X)回の減算処理の必要がなく、補正データH[c,x]を算出するための(C・X)回の減算処理で足りる。よって、演算回数を低減することができる。つまり、簡易な処理で補正データH[c,x]を生成することができる。
なお演算回数の低減という点では、撮像画像IM2の画素値に対して平均処理を行う場合についても同様である。これによれば、画素値から濃度値への変換処理の回数も低減することができる。
<補正チャートの枚数>
補正チャート2の枚数Nは特に限定される必要は無いものの、例えば次のように予め設定されてもよい。即ち、N枚の補正チャート2からなる一組の補正チャート群(以下、補正チャート群20)の搬送方向における長さ(以下、全体長とも呼ぶ)が、インクジェット印刷システムにおいて最大径を有するローラの1回転で連続紙100が進む搬送距離よりも長くなるように、枚数Nが設定されてもよい。図1の例では、ヒートローラ15の径が最も大きいので、補正チャート群20の全体長がヒートローラ15の1回転での搬送距離よりも長くなるように枚数Nが設定される。なおローラの1回転での搬送距離は理想的にはローラの円周に等しいので、補正チャート群20の全体長がヒートローラ15の円周よりも長くなるように枚数Nが設定される、ともいえる。
さて上述の通り、N枚の補正チャート2の搬送方向における濃度変動はローラの製造誤差を一因とする。もし仮に補正チャート群20の全体長がヒートローラ15の半回転での搬送距離と同程度である場合、そのヒートローラ15の半回転に起因した濃度変動のみがN枚の補正チャート2に現れ、残りの半回転に起因した濃度変動がN枚の補正チャート2には現れないことになる。よって、このN枚の補正チャート2に基づいて補正データH[c,x]を生成すると、全ての濃度変動を考慮した補正データH[c,x]を生成することができずに、シェーディング補正に改善の余地が残ることになる。
一方で上述のように枚数Nを設定すれば、すなわち、上述のように補正チャート群20の全体長を設定すれば、ヒートローラ15の1回転で生じる搬送速度の変動に起因した濃度変動が十分にN枚の補正チャート2に現れることになる。よって、速度変動に起因した濃度変動の影響を適切に平均して補正データH[c,x]を生成することができ、より適切にシェーディング補正を行うことができる。
第2の実施の形態.
ステップS1〜S3を含む補正データの生成処理(第4工程)は例えば所定期間ごと、或いは、所定の印刷回数ごとに繰り返し実行される場合がある。つまり、所定期間ごと、或いは、所定の印刷回数ごとに補正データH[c,x]を更新する場合がある。これによって、インクジェット印刷システムの経時変化に対応した補正データH[c,x]を生成できる。
この複数回の補正データの生成処理において、常にN枚の補正チャート2を用いる必要は無い。むしろインクジェット印刷システムに適した枚数を設定することにより、過剰な枚数の補正チャート2の印刷を避けることが望ましい。これにより、連続紙100の無駄(ヤレ)を抑制できるからである。
そこで第2の実施の形態では、最初の補正データの生成処理で印刷する補正チャート2の枚数をN枚とし、2回目以降の補正データの生成処理で用いる補正チャート2の枚数Mを、その最初のN枚の補正チャート2に基づいて決定することを企図する。
第2の実施の形態にかかるインクジェット印刷装置の構成は第1の実施の形態と同様である。ただし、制御部6の動作が第1の実施の形態と相違する。
制御部6は第1の実施の形態で説明した通り、最初の補正データの生成処理においてはN枚の補正チャート2を用いて補正データH[c,x]を生成する。また制御部6はそのN枚の補正チャート2の各濃度値D[n,c,x]に基づいて、2回目以降の補正データの生成処理で用いる補正チャート2の枚数Mを決定する。以下、より具体的に説明する。
<制御部の概要>
図7は、第2の実施の形態にかかる制御部6の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。制御部6は第1の実施の形態と比較して、濃度変動解析部66と枚数決定部67とを更に備えている。
濃度解析部63は最初の補正データの生成処理において、N枚の補正チャート2を読み取って得た複数の濃度値D[1,c,x]〜D[n,c,x]を補正データ生成部64および濃度変動解析部66に出力する。最初の補正データの生成処理における補正データ生成部64の動作は第1の実施の形態で述べた通りである。
濃度変動解析部66は、枚数Mを決定する際に用いる情報(後述)を複数の濃度値D[1,c,x]〜D[n,c,x]に基づいて算出し、その情報を枚数決定部67に出力する。枚数決定部67は当該情報に基づいて枚数Mを決定し、その枚数Mを示す枚数情報を印刷制御部61に出力する。枚数Mの具体的な決定方法については後に述べる。
印刷制御部61には、最初の補正データの生成処理において生成された補正データH[c,x]が補正データ生成部64から入力されるとともに、枚数決定部67から枚数情報が入力される。
印刷制御部61は第1の実施の形態と同様に補正データH[c,x]およびジョブ印刷指示をジョブ印刷制御部65に出力する。ジョブ印刷制御部65はこの補正データH[c,x]に基づいてシェーディング補正を行い、補正後のジョブ印刷画像に基づいて印刷部13を制御する。
また印刷制御部61は補正データの生成処理を再び行うか否かを繰り返し判断する。例えば補正データH[c,x]の生成から所定時間が経過したとき、或いは、ジョブ印刷の印刷回数が所定回数を超えたときに、印刷制御部61は補正データの生成処理を再び行うと判断する。このとき印刷制御部61はチャート印刷指示および枚数Mを示す枚数情報をチャート印刷制御部62に出力する。チャート印刷制御部62はM枚の補正チャート2を含むチャート印刷画像IM1を生成し、そのチャート印刷画像IM1に基づいて印刷部13を制御して、M枚の補正チャート2を連続紙100に印刷する。撮像部14は連続紙100に印刷されたM枚の補正チャート2を撮像して撮像画像IM2を生成し、撮像画像IM2を濃度解析部63に出力する。
2回目以降の補正データの生成処理における濃度解析部63および補正データ生成部64の動作は、補正チャート2の枚数の相違を除いて第1の実施の形態と同様である。つまり、補正データ生成部64はM枚の補正チャート2に基づいて補正データH[c,x]を生成し、その補正データH[c,x]を印刷制御部61に出力する。印刷制御部61は最新の補正データH[c,x]およびジョブ印刷指示をジョブ印刷制御部65に出力する。ジョブ印刷制御部65は最新の補正データH[c,x]に基づいてシェーディング補正を行い、補正後のジョブ印刷画像に基づいて印刷部13を制御する。これにより、インクジェット印刷システムの経時変化に対応したシェーディング補正を行って、ジョブ印刷画像を印刷することができる。
以下、補正チャート2の枚数Mの決定方法の具体例について述べる。
濃度変動解析部66は最初の補正データの生成処理において濃度解析部63からN枚の補正チャート2の濃度値D[n,c,x]を受け取る。濃度変動解析部66はこの濃度値D[n,c,x]に基づいて、各補正チャート2における全ての濃度値D[n,c,x]の補正チャート2ごとの平均値(以下、チャート濃度値と呼ぶ)Da2[n]を1枚目の補正チャート2から順番に算出し、そのチャート濃度値Da2[n]を枚数決定部67に出力する。例えばチャート濃度値Da2[1]は1枚目の補正チャート2における全ての濃度値D[1,c,x]の平均値であり、チャート濃度値Da2[2]は2枚目の補正チャート2における全ての濃度値D[2,c,x]の平均値である。他のチャート濃度値Da2[3]〜Da2[N]も同様である。なお、チャート濃度値Da2[n]は各補正チャート2における複数の濃度値D[n、c、x]から求めればよく、必ずしも各補正チャート2における全ての濃度値D[n、c、x]から求める必要はない。
図8は、このチャート濃度値Da2[n]の一例を概略的に示すグラフである。図8の例では、横軸に補正チャート2の番号をとり、縦軸にチャート濃度値Da2[n]をとっている。横軸の補正チャート2の番号nは連続紙100上に配置された補正チャート2の順番と等しい。例えば図8における1番目の補正チャート2が連続紙100の先頭の補正チャート2である。図8に例示するように、チャート濃度値Da2[n]は複数の補正チャート2間でばらついている。なお図8の例示では、チャート濃度値Da2[n]間を連結する線を示しているものの、チャート濃度値Da2[n]は離散値であるので、この線自体は仮想的なものである。この点は以下で参照する図面においても同様である。
枚数決定部67は、チャート濃度値Da2[n]を1枚目からm枚目(mは1〜Nまでの自然数)までの補正チャート2間で平均した値(すなわち、累積平均濃度値)(以下、チャート平均値と呼ぶ)Da3[m]を算出する。例えばチャート平均値Da3[2]は1枚目の補正チャート2と2枚目の補正チャート2のチャート濃度値Da2[1],Da2[2]の平均値であり、チャート平均値Da3[3]は1枚目の補正チャート2から3枚目の補正チャート2までのチャート濃度値Da2[1]〜Da2[3]の平均値である。他のチャート平均値Da3[4]〜Da3[N]も同様である。
図9は、チャート平均値Da3[m]の一例を概略的に示すグラフである。図9の例では、横軸に補正チャート2の枚数(累積枚数)mをとり、縦軸にチャート平均値Da3[m]をとっている。当該グラフにおいて、チャート平均値Da3[m]は枚数mの増大に応じて変動しているものの、その変動幅は枚数mの増大に応じて低減しており、チャート平均値Da3[m]はある値に収束している。よって、チャート平均値Da3[m]が当該値に十分に近い(つまり変動幅が小さい)枚数範囲R1では、枚数mを増大させたときのチャート平均値Da3[m]の変化量は他の範囲に比べて小さくなる。換言すれば、枚数範囲R1内であれば、m枚の補正チャート2における濃度値の平均値は枚数mが増大してもあまり変化しない。
そこで、枚数決定部67は2回目以降の補正データの生成処理で用いる補正チャート2の枚数Mを、枚数範囲R1内の枚数mに決定する。換言すれば、枚数決定部67は枚数Mを、チャート平均値Da3[m]の変動幅が基準値よりも小さくなるときの枚数mに決定する。枚数mが少ないほど連続紙100の無駄(ヤレ)を抑制できるので、枚数決定部67は補正チャート2の枚数Mを枚数範囲R1における最小の枚数m1に決定してもよい。この場合、最も連続紙100の無駄を抑制できる。
図10は、インクジェット印刷システムにおける枚数決定処理の一例を示すフローチャートである。まずステップS21にてステップS1と同様に、印刷部13はN枚の補正チャート2を連続紙100に印刷する。次にステップS22にてステップS2と同様に、撮像部14は、連続紙100に印刷されたN枚の補正チャート2を撮像して、撮像画像IM2を生成し、濃度解析部63に出力する。次にステップS23にてステップS31と同様に、濃度解析部63は撮像画像IM2内の各画素値に基づいて各補正チャート2の各濃度帯3の各濃度値D[n,c,x]を算出し、この濃度値D[n,c,x]を濃度変動解析部66に出力する。
次にステップS24にて、濃度変動解析部66は各補正チャート2における全ての濃度値D[n,c,x]をN枚の補正チャート2ごとに平均してN個のチャート濃度値Da2[n]を算出し、チャート濃度値Da2[n]を枚数決定部67に出力する。
次にステップS25にて、枚数決定部67はm個のチャート濃度値Da2[1]〜Da2[m]を平均する処理を、mを1からNまで変更しながら行って、N個のチャート平均値Da3[m](Da3[1]〜Da3[N])を算出する。
次にステップS26にて、枚数決定部67は補正チャート2の枚数Mを、チャート平均値Da3[m]の変動幅が基準値よりも小さいときの枚数mに決定する。以下、この処理の具体例について述べる。
まず、枚数決定部67はチャート平均値Da3[1]〜Da3[N]の各々からチャート平均値Da3[N]を減算した値の絶対値を算出する。以下、この絶対値をチャート間変動値Cs[m]と呼ぶ。例えばチャート間変動値Cs[1]はチャート平均値Da3[1]からチャート平均値Da3[N]を減算した値の絶対値|Da3[1]−Da3[N]|であり、チャート間変動値Cs[2]は|Da1[2]−Da1[N]|である。図11は、チャート間変動値Cs[m]の一例を概略的に示すグラフである。
図9を参照して、枚数mが大きいほどチャート平均値Da3[m]は収束値に近い。つまり、チャート平均値Da3[N]はN個のチャート平均値Da3[1]〜Da3[N]の中で収束値に最も近い、と考えることができる。そして、各チャート平均値Da3[m]が収束値は変動の中心とみなすことができるので、チャート間変動値Da3[n]はチャート平均値Da3[m]の変動幅が大きいほど大きくなる傾向を有する。
そこで、枚数決定部67はチャート間変動値Cs[m]の各々が基準値Crefよりも小さいか否かを判断する。基準値Crefは例えば予め設定されており、制御部6の記録媒体に記録されている。基準値Crefは例えば人の目で区別可能な濃度値の差異以下の値(例えば0.01)に設定される。枚数決定部67は補正チャート2の枚数Mを、チャート間変動値Cs[m]が基準値Crefよりも小さいと最初に判断したときの枚数m(図9および図11では枚数m1)に決定する。
以上のように第2の実施の形態によれば、N個のチャート平均値Da3[1]〜Da3[N]の変動幅が基準値Crefよりも小さいときの枚数mを、2回目以降の補正データの生成処理で用いる補正チャート2の枚数Mとして採用する。つまり、補正チャート2の枚数mを増大させてもその枚数mでの平均値がさほど変動しない枚数範囲R1内の枚数mを採用する。つまり、これ以上多くの枚数の補正チャート2を採用しても、濃度値の平均値はさほど変化しないので、その枚数の補正チャート2を活用するのである。そして、2回目以降の補正データの生成処理において、その枚数Mの補正チャート2に基づいて補正データH[c,x]を生成する。これにより、十分な枚数の補正チャート2で平均された濃度平均値Da1[c,x]に基づいて、補正データH[c,x]を算出することができる。しかも、枚数Mは枚数Nよりも少ないので、2回目以降の補正データの生成処理で生じる連続紙100の無駄(ヤレ)を抑制することができる。
<枚数決定方法の他の例>
チャート平均値Da3[m]は枚数mが少ないときには、枚数mの増大に応じて増大することもあり得る。図12は、このときのチャート間変動値Cs[m]の一例を概略的に示すグラフである。図12の例では、チャート間変動値Cs[m]は枚数mの増大に伴って一旦は基準値Crefを下回るものの、再び基準値Crefを超えており、続く枚数mの増大に応じて変動し、枚数mがN(図12では20枚)となるときに基準値Crefを下回っている。
図12の例では、チャート間変動値Cs[m]は基準値Crefよりも大きい範囲において、比較的小さく変動している。このようにチャート間変動値Cs[m]が幅基準値内で変動する枚数範囲R2では、枚数mを増大させても、さほどチャート間変動値Cs[m]は変動しない。そこで、チャート間変動値Cs[m]が所定の基準幅内で変動する枚数範囲R2の幅が所定値よりも大きいときには、補正チャート2の枚数Mをその枚数範囲R2内の枚数mに決定してもよい。
図13は、枚数決定処理の具体的な動作の一例を示すフローチャートである。このフローはステップS26の具体的な一例に相当する。
ステップS261にて、枚数決定部67は、チャート間変動値Cs[m]と基準値Crefとの大小関係が複数回切り替わっているか否かを判断する。例えば図11の例では、大小関係は枚数m1において(Cs[m]>Cref)から(Cs[m]<Cref)へと1回切り替わっており、図12の例では、当該大小関係は3回切り替わっている。当該大小関係が1回のみ切り替わるときには、ステップS262にて、枚数決定部67は補正チャート2の枚数Mを枚数範囲R1内の枚数m(例えば枚数m1)に決定する。
一方で、当該大小関係が複数回切り替わるときには、ステップS263にて、枚数決定部67はチャート間変動値Cs[m]が所定の基準幅内で変動する枚数範囲であって、所定値よりも大きな幅を有する枚数範囲R2があるか否かを判断する。基準幅および所定値は予め設定されており、制御部6の記録媒体に記憶されている。基準幅は例えば人の目で区別可能な濃度値の差異以下の値に設定され、例えば0.005に設定される。所定値は例えば数枚程度(例えば5枚程度)に設定される。
枚数範囲R2があるときには、ステップS264にて、枚数決定部67は補正チャート2の枚数Mを枚数範囲R2内の枚数mに決定する。例えば枚数決定部67は、枚数範囲R2においてチャート間変動値Cs[m]が最も小さい極小値をとるときの枚数m(図12では枚数m3)を、補正チャート2の枚数Mとして採用してもよい。つまり、枚数範囲R2内においてチャート平均値Da3[N]に最も近いチャート間変動値Cs[m]をとるときの枚数mを、補正チャート2の枚数Mとして採用している。枚数mが最も大きいNでるときのチャート平均値Ca3[N]は収束値に近いと考えられるので、枚数範囲R2内においてより収束値に近いチャート間変動値Cs[m]をとるときの枚数mを採用するのである。これにより、2回目以降の補正データの生成処理において、より信頼性の高い濃度平均値Da1[c,x]を得る可能性を高めることができる。
その一方で、枚数決定部67は補正チャート2の枚数Mを、例えば枚数範囲R2において最も小さい枚数m(図12では枚数m2)に決定してもよい。これによれば、連続紙100の無駄(ヤレ)を最も抑制することができる。
ステップS263おいて枚数範囲R2がないと判断したときには、枚数決定部67は補正チャート2の枚数Mを枚数Nに決定してもよい。これによれば、チャート間変動値Cs[m]の変動幅が小さくならないときでも、枚数Mを決定することができる。
以上のように、たとえチャート間変動値Cs[m]が複数回に亘って基準値Crefを跨いで下回る場合でも、補正チャート2の枚数Mを適切に決定することができる。
<最初の補正データの生成処理の枚数>
上述の例では、最初の補正データの生成処理ではN枚の補正チャート2を用いており、2回目以降の補正データの生成処理でM枚の補正チャート2を用いている。つまり、枚数決定部67が決定した枚数Mは最初の補正データの生成処理では用いずに、2回目以降の補正データの生成処理で用いる。これにより、最初の補正データの生成処理において連続紙100上に印刷されたN枚の補正チャート2を有効に活用して、補正データH[c,x]を生成することができる。
<変形例>
上述の具体例では、チャート間変動値Ds[m]を用いているものの、チャート間変動値Ds[m]を用いなくてもよい。例えば枚数決定部67は、チャート平均値Da3[m]が所定の基準幅内で変動する枚数範囲であって、所定値よりも大きな幅を有する枚数範囲内の枚数を、補正チャート2の枚数Mとして採用してもよい。
また、枚数決定処理は繰り返し行ってもよい。例えばM枚の補正チャート2を用いた補正データの生成処理を所定回数おこなったときに、再びN枚の補正チャート2を用いた補正データの生成処理を行いつつ、N枚の補正チャート2を用いて次回以降の補正チャート2の枚数Mを決定してもよい。
また、上述の具体例では、各印刷ヘッド131が搭載する全てのノズル毎にシェーディング補正データを生成したが、シェーディング補正データの作成単位は必ずしも各ノズル毎でなくてもよい。例えば、各印刷ヘッド131が搭載するX個のノズルをそれぞれが1乃至X未満個のノズルを含む複数のユニット(印刷ユニット)に分割し、各印刷ユニット単位で当該ユニットに含まれる全てのノズルを一律に補正するシェーディング補正データを生成してもよい。
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面において例示であって、本願明細書に記載されたものに限られることはないものとする。
したがって、例示されていない無数の変形例、および、均等物が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
6 制御部
11 搬送部(駆動ローラ)
12 搬送部(搬送ローラ)
13 印刷部
14 撮像部
15 搬送部(ヒートローラ)
D[n,c,x] 濃度値
Da1[c,x] 濃度平均値
Da3[n] チャート平均値
H[c,x] 補正データ
S1 第1工程(ステップ)
S2 第2工程(ステップ)
S3 第3工程(ステップ)

Claims (13)

  1. インク吐出量のばらつきを補正するシェーディング補正であって、
    印刷媒体を搬送方向に搬送させながら、前記搬送方向に交差する幅方向に沿って配列され、それぞれが少なくとも1つのノズルを備えた複数の印刷ユニットからインク滴を前記印刷媒体に吐出して、前記印刷媒体に複数の補正チャートを印刷する第1工程と、
    前記印刷媒体に印刷された前記複数の補正チャートを撮像して、撮像画像を生成する第2工程と、
    前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を当該複数の補正チャート間で平均して得た濃度平均値に基づいたシェーディング補正用の補正データを、前記撮像画像に基づいて生成する第3工程と
    を備える、シェーディング補正方法。
  2. 請求項1に記載のシェーディング補正方法であって、
    前記第3工程は、
    前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を前記撮像画像に基づいて求める工程と、
    前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を前記複数の補正チャート間で平均して前記濃度平均値を求める工程と、
    前記濃度平均値に基づいて前記補正データを生成する工程と
    を有する、シェーディング補正方法。
  3. 請求項1に記載のシェーディング補正方法であって、
    前記第3工程は、
    前記複数の補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値を前記撮像画像に基づいて求める工程と、
    各補正チャートにおける同一印刷ユニットに対応する複数の濃度値のそれぞれに基づいて複数の仮補正データを求める工程と、
    前記複数の仮補正データを前記複数の補正チャート間で平均して前記補正データを生成する工程と
    を有する、シェーディング補正方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のシェーディング補正方法であって、
    前記第1工程から前記第3工程を有する第4工程を繰り返し実行する第5工程と、
    2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を決定する第6工程と
    を更に備え、
    最初の第4工程における前記第1工程および前記第2工程においては、前記複数の補正チャートとしてN枚の補正チャートを採用し、
    前記第6工程は、
    前記N枚の補正チャートにおける複数の濃度値の各補正チャート毎の平均値であるチャート平均値を算出する工程(a)と、
    2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を、横軸を累積枚数とし縦軸を前記チャート平均値としたグラフにおける前記チャート平均値の変動幅が基準値よりも小さくときの枚数に決定する工程(b)と
    を備える、シェーディング補正方法。
  5. 請求項4に記載のシェーディング補正方法であって、
    前記基準値は人の目で区別可能な濃度値の差異以下の値である、シェーディング補正方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載のシェーディング補正方法であって、
    前記工程(b)は、
    枚数がそれぞれ1〜Nであるときの前記チャート平均値の各々と枚数がNであるときの前記チャート平均値との差の絶対値であるチャート間変動値を算出する工程(b11)と、
    2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を、前記チャート間変動値が前記基準値よりも小さいときの枚数に決定する工程(b12)と
    を有する、シェーディング補正方法。
  7. 請求項6に記載のシェーディング補正方法であって、
    前記工程(b12)において、2回目以降の前記第4工程で用いる前記補正チャートの枚数を、前記チャート間変動値の変動幅が前記基準値よりも小さくなるときの枚数のうち最小値に決定する、シェーディング補正方法。
  8. 請求項4または請求項5に記載のシェーディング補正方法であって、
    枚数がそれぞれ1〜Nであるときの前記チャート平均値の各々と枚数がNであるときの前記チャート平均値との差の絶対値であるチャート間変動値を算出する工程と、
    前記工程(b)は、
    横軸に枚数をとり縦軸に前記チャート間変動値をとるグラフにおいて前記チャート間変動値と前記基準値との大小関係が複数回切り替わるか否かを判断する工程(b21)と、
    前記大小関係が複数回切り替わるときには、前記チャート間変動値が所定の基準幅内で変動する枚数範囲であって、所定値よりも大きな幅を有する枚数範囲があるか否かを判断する工程(b22)と、
    前記枚数範囲があるときに、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数を、前記枚数範囲内の枚数に決定する工程(b23)と
    を有する、シェーディング補正方法。
  9. 請求項8に記載のシェーディング補正方法であって、
    前記工程(b23)において、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数を、前記チャート平均値が前記枚数範囲において極小値をとるときの枚数に採用する、シェーディング補正方法。
  10. 請求項8に記載のシェーディング補正方法であって、
    前記工程(b23)において、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数を、前記枚数範囲における最小の枚数に決定する、シェーディング補正方法。
  11. 請求項8から請求項10のいずれか一つに記載のシェーディング補正方法であって、
    前記工程(b)は、前記枚数範囲がないときに、2回目以降の前記第4工程における前記補正チャートの枚数をN枚に決定する工程(b4)を更に有する、シェーディング補正方法。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一つに記載のシェーディング補正方法であって、
    前記第1工程において、前記印刷媒体は複数のローラによって搬送され、
    前記複数の補正チャートの前記搬送方向における全体長が、前記複数のローラのうち最大径を有するローラの1回転で前記印刷媒体が進む搬送距離よりも長くなるように、前記複数の補正チャートの枚数が設定される、シェーディング補正方法。
  13. インク吐出量のばらつきを補正するシェーディング補正を行うインクジェット印刷装置であって、
    印刷媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送方向に交差する幅方向に沿って配列されそれぞれが少なくとも1つのノズルを備えた複数の印刷ユニットを含み、前記複数の印刷ユニットのノズルからインク滴を前記印刷媒体に吐出して、前記印刷媒体に複数の補正チャートを印刷する印刷部と、
    前記印刷媒体に印刷された前記複数の補正チャートを撮像して、撮像画像を生成する撮像部と、
    前記複数の補正チャートの濃度値を前記複数の印刷ユニットごとに平均した濃度平均値に基づいたシェーディング補正用の補正データを、前記撮像画像に基づいて生成する制御部と
    を備える、インクジェット印刷装置。
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