JP2019147253A - 印刷装置および被印刷媒体保持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被印刷媒体を吸着するプラテンを備える印刷装置において、吸着するための吸引効率がより高く、また、異物を吸引した際の異物の拡散が抑制された印刷装置を提供する。【解決手段】プリンター1は、被印刷媒体が載置される載置面41Sに複数の貫通孔44が形成されたプラテン41と、載置面41Sに載置された被印刷媒体に印刷をする印刷部10と、プラテン41が載置され、貫通孔44と連通する気室45を有するプラテン載置台42と、気室45に開口する気室吸引口47を介して気室45の空気を吸引する吸引機構43と、を備え、気室吸引口47が、使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられていることを特徴とする。【選択図】図6
Description
本願の発明は、被印刷媒体が載置されるプラテンを備える印刷装置、および被印刷媒体保持装置に関する。
従来、例えば、インクジェット式プリンターのような印刷装置において、被印刷媒体が載置される載置面に複数の吸引孔が形成され、吸引孔を介して被印刷媒体を吸引することにより、載置面に被印刷媒体を保持する構成のプラテンを備えたものが知られている。
例えば、特許文献1には、シートに画像を記録する記録手段と、シートを支持するプラテンと、プラテンに設けた複数の吸引口と、プラテン下部に設けた吸引ダクトと、吸引ダクト内部を負圧状態とする吸引手段とを有するインクジェット記録装置が記載されている。このインクジェット記録装置は、吸引ダクトの内部を少なくともプラテン側の第一室と吸引手段側の第二室とに分割し、第一室と第二室とを該第一室の下面に形成した第一開口部にて接続し、第一室に第一インク吸収体を設け、第二室の第一開口部の下方に第二インク吸収体を設けると共に、第二室の、第一開口部と第二インク吸収体との間に、吸引手段に接続される第二開口部を設けたことを特徴としている。
このインクジェット記録装置によれば、プラテン下部に設けた吸引ダクトの内部を少なくとも二室に分割し、それぞれにインク吸収体を設けることにより、プラテンの全面に吸引口を配置することができ、シートを確実にプラテンに吸着することができるとしている。また、縁なし記録時の滴下インクや浮遊しているインクミストを確実に吸収することができるため、吸引ファンやダクトの汚れを防止することができ、吸引手段の故障や吸引力の低下という現象の発生を防止することができるとしている。
例えば、特許文献1には、シートに画像を記録する記録手段と、シートを支持するプラテンと、プラテンに設けた複数の吸引口と、プラテン下部に設けた吸引ダクトと、吸引ダクト内部を負圧状態とする吸引手段とを有するインクジェット記録装置が記載されている。このインクジェット記録装置は、吸引ダクトの内部を少なくともプラテン側の第一室と吸引手段側の第二室とに分割し、第一室と第二室とを該第一室の下面に形成した第一開口部にて接続し、第一室に第一インク吸収体を設け、第二室の第一開口部の下方に第二インク吸収体を設けると共に、第二室の、第一開口部と第二インク吸収体との間に、吸引手段に接続される第二開口部を設けたことを特徴としている。
このインクジェット記録装置によれば、プラテン下部に設けた吸引ダクトの内部を少なくとも二室に分割し、それぞれにインク吸収体を設けることにより、プラテンの全面に吸引口を配置することができ、シートを確実にプラテンに吸着することができるとしている。また、縁なし記録時の滴下インクや浮遊しているインクミストを確実に吸収することができるため、吸引ファンやダクトの汚れを防止することができ、吸引手段の故障や吸引力の低下という現象の発生を防止することができるとしている。
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、吸引手段に接続される第二開口部が、第二室の底部領域まで開口しているため、第二室の底部領域に降下し、第二インク吸収体に到達する以前のインクミストや異物が吸引手段によって吸引、排出され、吸引ファンやダクトを汚してしまう場合があるという課題があった。
本願の印刷装置は、被印刷媒体が載置される載置面に複数の貫通孔が形成されたプラテンと、前記載置面に載置された前記被印刷媒体に印刷をする印刷部と、前記プラテンが載置され、前記貫通孔と連通する気室を有するプラテン載置台と、前記気室に開口する吸引口を介して前記気室の空気を吸引する送風機と、を備え、前記吸引口が、使用状態において前記気室の底面より高くなる位置に設けられていることを特徴とする。
上記の印刷装置は、前記吸引口が、前記気室の底面から突出する突出管の先端部であることが好ましい。
上記の印刷装置は、前記突出管の先端部にフランジが設けられていることが好ましい。
上記の印刷装置は、前記突出管の外壁、および/または、前記突出管の内壁、および/または、前記底面に付着部材が付いていることが好ましい。
上記の印刷装置は、前記突出管は、前記吸引口に向かうに従って内径が大きくなることが好ましい。
本願の被印刷媒体保持装置は、被印刷媒体が載置される載置面に複数の貫通孔が形成されたプラテンと、前記プラテンが載置され、前記貫通孔と連通する気室を有するプラテン載置台と、前記気室に開口する吸引口を介して前記気室の空気を吸引する送風機と、を備え、前記吸引口が、使用状態において前記気室の底面より高くなる位置に設けられていることを特徴とする。
以下に本願の発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本願の発明の一実施形態であって、本願の発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。また、図面に付記する座標においては、Z軸方向が上下方向、+Z方向が上方向、X−Y平面が水平面としている。
(実施形態1)
<印刷装置の基本構成>
図1は、本実施形態における「印刷装置」としてのプリンター1の構成を示す概念図、図2は、同ブロック図である。
プリンター1は、フラットベッドタイプのインクジェットプリンターであり、印刷部10、主走査部20、副走査部30、支持テーブル40、制御部50などを備えている。プリンター1は、支持テーブル40によって略水平に支持された被印刷媒体に対して、相対移動する印刷部10から印刷用液体(以下インクと言う)を吐出することにより印刷を行う。被印刷媒体としては、紙やフィルムなどのシート体や、木材や金属材、樹脂材などによる板状体が挙げられる。
<印刷装置の基本構成>
図1は、本実施形態における「印刷装置」としてのプリンター1の構成を示す概念図、図2は、同ブロック図である。
プリンター1は、フラットベッドタイプのインクジェットプリンターであり、印刷部10、主走査部20、副走査部30、支持テーブル40、制御部50などを備えている。プリンター1は、支持テーブル40によって略水平に支持された被印刷媒体に対して、相対移動する印刷部10から印刷用液体(以下インクと言う)を吐出することにより印刷を行う。被印刷媒体としては、紙やフィルムなどのシート体や、木材や金属材、樹脂材などによる板状体が挙げられる。
印刷部10は、制御部50の制御の下に、支持テーブル40に載置された被印刷媒体にインクをインク滴として吐出する部分であり、印刷ヘッド11、キャリッジ12、インク供給部13などから構成されている。
印刷ヘッド11は、インクをインク滴として吐出する複数のノズル(図示省略)を有しており、支持テーブル40に支持された被印刷媒体に対して、相対移動するキャリッジ12に搭載されている。
インク供給部13は、インクを貯留したインクカートリッジを搭載するインクカートリッジホルダー(図示省略)やインクカートリッジホルダーに搭載されたインクカートリッジから印刷ヘッド11にインクを供給するインク供給経路(図示省略)などを含み構成されており、キャリッジ12に搭載されている。
印刷ヘッド11は、インクをインク滴として吐出する複数のノズル(図示省略)を有しており、支持テーブル40に支持された被印刷媒体に対して、相対移動するキャリッジ12に搭載されている。
インク供給部13は、インクを貯留したインクカートリッジを搭載するインクカートリッジホルダー(図示省略)やインクカートリッジホルダーに搭載されたインクカートリッジから印刷ヘッド11にインクを供給するインク供給経路(図示省略)などを含み構成されており、キャリッジ12に搭載されている。
インクには、例えば、濃インク組成物からなるインクセットとして、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のインクセットにブラック(K)を加えた4色のインクセットなどがある。また、例えば、それぞれの色材の濃度を淡くした淡インク組成物からなるライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトイエロー(Ly)、ライトブラック(Lk)などのインクセットを加えた8色のインクセットなどがある。
インク滴を吐出する方式(インクジェット方式)には、ピエゾ方式を用いている。ピエゾ方式は、圧力室に貯留されたインクに圧電素子(ピエゾ素子)により印刷情報信号に応じた圧力を加え、圧力室に連通するノズルからインク滴を噴射(吐出)し印刷する方式である。
なお、インク滴を吐出する方式は、これに限定するものではなく、インクを液滴状に噴射させ、被印刷媒体上にドット群を形成する他の印刷方式であってもよい。例えば、ノズルとノズルの前方に置いた加速電極間の強電界でノズルからインクを液滴状に連続噴射させ、インク滴が飛翔する間に偏向電極から印刷情報信号を与えて印刷を行う方式、またはインク滴を偏向することなく印刷情報信号に対応して噴射させる方式(静電吸引方式)、小型ポンプでインクに圧力を加え、ノズルを水晶振動子などで機械的に振動させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式、インクを印刷情報信号に従って微小電極で加熱発泡させ、インク滴を噴射し印刷を行う方式(サーマルジェット方式)などであってもよい。
なお、インク滴を吐出する方式は、これに限定するものではなく、インクを液滴状に噴射させ、被印刷媒体上にドット群を形成する他の印刷方式であってもよい。例えば、ノズルとノズルの前方に置いた加速電極間の強電界でノズルからインクを液滴状に連続噴射させ、インク滴が飛翔する間に偏向電極から印刷情報信号を与えて印刷を行う方式、またはインク滴を偏向することなく印刷情報信号に対応して噴射させる方式(静電吸引方式)、小型ポンプでインクに圧力を加え、ノズルを水晶振動子などで機械的に振動させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式、インクを印刷情報信号に従って微小電極で加熱発泡させ、インク滴を噴射し印刷を行う方式(サーマルジェット方式)などであってもよい。
主走査部20は、ガイド軸21、主走査移動部22などから構成されており、印刷ヘッド11およびインク供給部13を搭載するキャリッジ12を、支持テーブル40に支持された被印刷媒体に対して、主走査方向(Y軸方向)に相対移動させる。また、主走査部20は、副走査部30によって、支持テーブル40に支持された被印刷媒体に対して、副走査方向(X軸方向)に相対移動することができる。
ガイド軸21は、主走査方向(Y軸方向)に延在しキャリッジ12を摺接可能な状態で支持する。
主走査移動部22は、キャリッジ12に連結されたタイミングベルトやタイミングベルトを回転させるキャリッジモーター(図示省略)などを含んで構成されている。キャリッジモーターは、キャリッジ12をガイド軸21に沿って往復移動させる際の駆動源となる。
主走査移動部22は、制御部50の制御の下にキャリッジ12を(つまりは、印刷ヘッド11を)ガイド軸21に沿って主走査方向(Y軸方向)に移動させる。
ガイド軸21は、主走査方向(Y軸方向)に延在しキャリッジ12を摺接可能な状態で支持する。
主走査移動部22は、キャリッジ12に連結されたタイミングベルトやタイミングベルトを回転させるキャリッジモーター(図示省略)などを含んで構成されている。キャリッジモーターは、キャリッジ12をガイド軸21に沿って往復移動させる際の駆動源となる。
主走査移動部22は、制御部50の制御の下にキャリッジ12を(つまりは、印刷ヘッド11を)ガイド軸21に沿って主走査方向(Y軸方向)に移動させる。
副走査部30は、ガイド機構31、副走査移動部32などから構成されており、主走査部20を、支持テーブル40に支持された被印刷媒体に対して、副走査方向(X軸方向)に相対移動させる。
ガイド機構31は、LMガイド(登録商標)により構成されている。ガイド機構31は、副走査方向(X軸方向)に延設して支持テーブル40の両側に固定されたガイドレール31aと、ガイドレール31aに対して副走査方向(X軸方向)にスライドするスライダー31bとを備える。主走査部20のガイド軸21は、その両端部が、スライダー31bに固定支持されている。
副走査移動部32は、ボールねじ構造によりスライダー31bを副走査方向(X軸方向)にスライドさせる部分であり、副走査方向(X軸方向)に延設して支持テーブル40に固定されたネジ軸と、ネジ軸に螺合するナット部材と、ナット部材を回転させる副走査モーター(図示省略)などを含んで構成されている。副走査モーターは、主走査部20(ガイド軸21)をガイドレール31aに沿って往復移動させる際の駆動源となる。
副走査移動部32は、制御部50の制御の下にガイド軸21を(つまりは、印刷ヘッド11を)ガイドレール31aに沿って副走査方向(X軸方向)に移動させる。
ガイド機構31は、LMガイド(登録商標)により構成されている。ガイド機構31は、副走査方向(X軸方向)に延設して支持テーブル40の両側に固定されたガイドレール31aと、ガイドレール31aに対して副走査方向(X軸方向)にスライドするスライダー31bとを備える。主走査部20のガイド軸21は、その両端部が、スライダー31bに固定支持されている。
副走査移動部32は、ボールねじ構造によりスライダー31bを副走査方向(X軸方向)にスライドさせる部分であり、副走査方向(X軸方向)に延設して支持テーブル40に固定されたネジ軸と、ネジ軸に螺合するナット部材と、ナット部材を回転させる副走査モーター(図示省略)などを含んで構成されている。副走査モーターは、主走査部20(ガイド軸21)をガイドレール31aに沿って往復移動させる際の駆動源となる。
副走査移動部32は、制御部50の制御の下にガイド軸21を(つまりは、印刷ヘッド11を)ガイドレール31aに沿って副走査方向(X軸方向)に移動させる。
支持テーブル40は、本実施形態における「被印刷媒体保持装置」であり、プラテン41、プラテン載置台42、吸引機構43などを備える。支持テーブル40の詳細については後述する。
制御部50は、図2に示すように、インターフェイス(I/F)51、CPU52、メモリー53、駆動制御部54などを備え、プリンター1の制御を行う。
インターフェイス51は、外部電子機器(例えばパーソナルコンピューター)に接続され、データの送受信を行う。
CPU52は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー53は、CPU52が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU52は、メモリー53に格納されているプログラム、および外部電子機器から受信した印刷データに従って、駆動制御部54を介して印刷部10(印刷ヘッド11、インク供給部13)、主走査部20(主走査移動部22)、副走査部30(副走査移動部32)、支持テーブル40(吸引機構43)を制御する。
印刷データとは、印刷画像の基となる画像データに、ハーフトーン処理(画像データの変換前階調値を、印刷装置が被印刷媒体に形成するドットに対応する階調値である変換後階調値に変換する処理(いわゆる2値化処理))などの画像処理を施したものである。
インターフェイス51は、外部電子機器(例えばパーソナルコンピューター)に接続され、データの送受信を行う。
CPU52は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー53は、CPU52が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU52は、メモリー53に格納されているプログラム、および外部電子機器から受信した印刷データに従って、駆動制御部54を介して印刷部10(印刷ヘッド11、インク供給部13)、主走査部20(主走査移動部22)、副走査部30(副走査移動部32)、支持テーブル40(吸引機構43)を制御する。
印刷データとは、印刷画像の基となる画像データに、ハーフトーン処理(画像データの変換前階調値を、印刷装置が被印刷媒体に形成するドットに対応する階調値である変換後階調値に変換する処理(いわゆる2値化処理))などの画像処理を施したものである。
以上の構成により、制御部50は、支持テーブル40に支持された被印刷媒体に対し、印刷ヘッド11を支持するキャリッジ12を主走査方向(Y軸方向)および副走査方向(X軸方向)に移動させながら印刷ヘッド11からインク滴を吐出し、被印刷媒体に画像データ(印刷データ)に基づく所望の画像を形成(印刷)する。
なお、「印刷装置」としては、上述したフラットベッドタイプのインクジェットプリンターに限定するものではない。以下に支持テーブル40として例示する「被印刷媒体保持装置」を備え、該被印刷媒体保持装置に保持された被印刷媒体に印刷をする印刷部を備える印刷装置であれば良い。
<被印刷媒体保持装置の構成>
図3は、本実施形態における「被印刷媒体保持装置」としての支持テーブル40の構成を示す斜視図である。
支持テーブル40は、プラテン41、プラテン載置台42、吸引機構43(図5参照)などを備えている。図3において、吸引機構43は図示を省略している。
図3は、本実施形態における「被印刷媒体保持装置」としての支持テーブル40の構成を示す斜視図である。
支持テーブル40は、プラテン41、プラテン載置台42、吸引機構43(図5参照)などを備えている。図3において、吸引機構43は図示を省略している。
プラテン41は、被印刷媒体が載置される載置面41Sを有する板状体であり、載置面41Sからその裏面に貫通する複数の貫通孔44を有している。貫通孔44は、被印刷媒体を載置面41Sに吸着するための吸引孔であり、略等間隔にマトリクス状に配置されている。
プラテン載置台42は、プラテン41が載置されてプラテン41を固定保持する部分であり、プラテン41の下側(載置面41Sの逆側)に貫通孔44と連通する複数の気室45が形成されるように構成されている。具体的には、プラテン載置台42は、天部が開放された箱体であり、載置されるプラテン41を天部(天井)とし、箱体の内部を複数の空間(気室45)として分割する複数の仕切り板46を有している。また、プラテン載置台42は、仕切り板46によって分割されたそれぞれの気室45に開口する「吸引口」としての気室吸引口47を有している。
プラテン載置台42は、プラテン41が載置されてプラテン41を固定保持する部分であり、プラテン41の下側(載置面41Sの逆側)に貫通孔44と連通する複数の気室45が形成されるように構成されている。具体的には、プラテン載置台42は、天部が開放された箱体であり、載置されるプラテン41を天部(天井)とし、箱体の内部を複数の空間(気室45)として分割する複数の仕切り板46を有している。また、プラテン載置台42は、仕切り板46によって分割されたそれぞれの気室45に開口する「吸引口」としての気室吸引口47を有している。
図4は、複数の気室45を構成する仕切り板46、およびそれぞれの気室45に設けられた気室吸引口47の配置を示す平面図である。
図3、図4に示すように、仕切り板46によって、プラテン41の下側に設けられた気室45は、11個の気室45a〜45kに分割されている。具体的には、5個の気室45a〜45eが、被印刷媒体の長さ方向(X軸方向)に順に並び、5個の気室45f〜45jが、気室45a〜45eの被印刷媒体の幅方向(Y軸方向)における+Y側にそれぞれ設けられている。また、気室45g、45h、45jが、屈曲した仕切り板46により屈曲した形状に構成されており、気室45gが、気室45bおよび気室45fの+Y側を占める位置に、気室45hが、気室45cおよび気室45gの+Y側を占める位置に、気室45jが、気室45eおよび気室45iの+Y側を占める位置に、それぞれ配置されている。また、気室45kが、気室45hの+Y側を占める位置に設けられている。
すなわち、複数の気室45が、載置面41Sに載置される被印刷媒体の長さ方向(X軸方向)および幅方向(Y軸方向)の異なる位置に互いに隣り合って設けられている。
図3、図4に示すように、仕切り板46によって、プラテン41の下側に設けられた気室45は、11個の気室45a〜45kに分割されている。具体的には、5個の気室45a〜45eが、被印刷媒体の長さ方向(X軸方向)に順に並び、5個の気室45f〜45jが、気室45a〜45eの被印刷媒体の幅方向(Y軸方向)における+Y側にそれぞれ設けられている。また、気室45g、45h、45jが、屈曲した仕切り板46により屈曲した形状に構成されており、気室45gが、気室45bおよび気室45fの+Y側を占める位置に、気室45hが、気室45cおよび気室45gの+Y側を占める位置に、気室45jが、気室45eおよび気室45iの+Y側を占める位置に、それぞれ配置されている。また、気室45kが、気室45hの+Y側を占める位置に設けられている。
すなわち、複数の気室45が、載置面41Sに載置される被印刷媒体の長さ方向(X軸方向)および幅方向(Y軸方向)の異なる位置に互いに隣り合って設けられている。
このような仕切り板46の配置(つまりは、気室45a〜45kの配置)は、プリンター1が印刷対象とする被印刷媒体(つまりは、支持テーブル40が載置対象とする被印刷媒体)の種類(サイズ)により決定している。仕切り板46の配置位置を決定する方法についての説明は、後述する。
気室吸引口47は、仕切り板46によって分割されたそれぞれの気室45ごとに、気室45を個々に平面視したときの略中央領域に1つずつ設けられている。
気室吸引口47の具体的な構成は、本実施形態を特徴付けるものであるため、その詳細については、いくつかの実施例により後述する。
なお、平面視とは、+Z側から−Z方向を見下ろすことを意味する。
気室吸引口47の具体的な構成は、本実施形態を特徴付けるものであるため、その詳細については、いくつかの実施例により後述する。
なお、平面視とは、+Z側から−Z方向を見下ろすことを意味する。
図5は、吸引機構43の構成を示す空気圧回路図である。
吸引機構43は、連通管T1〜T6、送風機B1、吸引開閉弁V1〜V6などから構成されている。
連通管T1〜T6は、一方の端部が、11個の気室45a〜45kのそれぞれの気室吸引口47(気室吸引口471〜476)に個別に連通し、他方の端部がまとめられて送風機B1の吸入口B1iに連通する配管である。
吸引機構43は、連通管T1〜T6、送風機B1、吸引開閉弁V1〜V6などから構成されている。
連通管T1〜T6は、一方の端部が、11個の気室45a〜45kのそれぞれの気室吸引口47(気室吸引口471〜476)に個別に連通し、他方の端部がまとめられて送風機B1の吸入口B1iに連通する配管である。
送風機B1は、連通管T1〜T6を介して連通する気室45a〜45kの空気を吸入口B1iから吸引し、排気口B1oから排気する送風装置である。
吸引開閉弁V1〜V6は、連通管T1〜T6のそれぞれに個別に設けられ、気室45a〜45kと送風機B1との連通を開閉可能な2ポートの電磁弁である。
吸引開閉弁V1〜V6は、連通管T1〜T6のそれぞれに個別に設けられ、気室45a〜45kと送風機B1との連通を開閉可能な2ポートの電磁弁である。
気室45から送風機B1までの排気系統は、連通管T1〜T6により6系統に分けられている。具体的には、11個の気室45a〜45kが6系統のそれぞれに対応する6つのグループに分けられており、それぞれのグループを吸引開閉弁V1〜V6の開閉制御により独立して吸引することができる。
気室45a〜45kの6つのグループは、図4に括弧で示す番号(1)〜(6)のグループである。
すなわち、
グループ(1)は気室45a、
グループ(2)は気室45f、
グループ(3)は気室45bおよび気室45g、
グループ(4)は気室45cおよび気室45h、
グループ(5)は気室45dおよび気室45i、
グループ(6)は気室45e、気室45jおよび気室45k、である。
気室45a〜45kの6つのグループは、図4に括弧で示す番号(1)〜(6)のグループである。
すなわち、
グループ(1)は気室45a、
グループ(2)は気室45f、
グループ(3)は気室45bおよび気室45g、
グループ(4)は気室45cおよび気室45h、
グループ(5)は気室45dおよび気室45i、
グループ(6)は気室45e、気室45jおよび気室45k、である。
図5に示す6系統の気室吸引口47(気室吸引口471〜476)は、図4に示す11個の気室吸引口471a〜476kに対応する。
具体的には、
気室吸引口471は気室吸引口471a、
気室吸引口472は気室吸引口472f、
気室吸引口473は気室吸引口473bおよび気室吸引口473g、
気室吸引口474は気室吸引口474cおよび気室吸引口474h、
気室吸引口475は気室吸引口475dおよび気室吸引口475i、
気室吸引口476は気室吸引口476e、気室吸引口476jおよび気室吸引口476k、を意味する。
なお、グループ(3)〜グループ(6)の気室45に連通する連通管T3〜T6は、複数の気室吸引口47に対応する(例えば、連通管T3は、気室吸引口473bおよび気室吸引口473gに連通する)が、図5においては、これらの分岐について、図示を省略している。
具体的には、
気室吸引口471は気室吸引口471a、
気室吸引口472は気室吸引口472f、
気室吸引口473は気室吸引口473bおよび気室吸引口473g、
気室吸引口474は気室吸引口474cおよび気室吸引口474h、
気室吸引口475は気室吸引口475dおよび気室吸引口475i、
気室吸引口476は気室吸引口476e、気室吸引口476jおよび気室吸引口476k、を意味する。
なお、グループ(3)〜グループ(6)の気室45に連通する連通管T3〜T6は、複数の気室吸引口47に対応する(例えば、連通管T3は、気室吸引口473bおよび気室吸引口473gに連通する)が、図5においては、これらの分岐について、図示を省略している。
このように吸引機構43の空気圧回路を構成することにより、制御部50によって吸引開閉弁V1〜V6の開閉制御を行いながら送風機B1によって空気を吸引制御することにより、6つのグループに分けられた気室45a〜45kのそれぞれに対応して連通する貫通孔44から選択的に空気を吸引することができる。
このような構成において、貫通孔44からの選択的な空気の吸引により、様々なサイズの被印刷媒体をより効果的、効率的に載置面41Sに吸着するために、気室45a〜45kを構成する仕切り板46の配置位置は、以下のように決めている。
このような構成において、貫通孔44からの選択的な空気の吸引により、様々なサイズの被印刷媒体をより効果的、効率的に載置面41Sに吸着するために、気室45a〜45kを構成する仕切り板46の配置位置は、以下のように決めている。
まず、プリンター1(支持テーブル40)の設計段階において、プリンター1が印刷対象とする被印刷媒体(つまりは、支持テーブル40が載置対象とする被印刷媒体)の種類(サイズ)を決定する。具体的には、例えば、各国の工業規格で標準的に決まっている判サイズの中から所望の複数のサイズを選択する。あるいは、プリンター1が印刷対象とする特定の被印刷媒体のサイズを明確にする。
次に、選択した、あるいは明確にされた複数のサイズの被印刷媒体のそれぞれを個別にプラテン41の所定位置(印刷を行う位置)に載置した際に、平面視で被印刷媒体に重なる位置の気室45(11個の気室45a〜45kの内のいずれか1つ、あるいは2つ以上の気室45)に連通する貫通孔44の内、平面視で被印刷媒体に重ならない位置の貫通孔44の数が所定の数nを上回らない位置に仕切り板46が配置されるようにする。
次に、選択した、あるいは明確にされた複数のサイズの被印刷媒体のそれぞれを個別にプラテン41の所定位置(印刷を行う位置)に載置した際に、平面視で被印刷媒体に重なる位置の気室45(11個の気室45a〜45kの内のいずれか1つ、あるいは2つ以上の気室45)に連通する貫通孔44の内、平面視で被印刷媒体に重ならない位置の貫通孔44の数が所定の数nを上回らない位置に仕切り板46が配置されるようにする。
図4を参照し、具体的に説明する。
図4に斜線で示す長方形は、プリンター1の印刷対象として選択され、プラテン41の所定位置に載置された被印刷媒体Mを示している。
被印刷媒体Mは、平面視で、気室45a、45b、45c、45f、45g、45hの6つの気室45に重なっている。この場合、被印刷媒体Mが重ならない位置の気室45(気室45d、45e、45i、45j、45k、すなわちグループ(5)、(6)の気室45)に連通する連通管T5、T6は、被印刷媒体Mを吸着するために吸引する必要が無いため、吸引開閉弁V5、V6を閉じる制御が行われる。つまり、被印刷媒体Mは、被印刷媒体Mが重なる6つの気室45(気室45a、45b、45c、45f、45g、45h)に対応する貫通孔44によって吸引されることになる。
図4に斜線で示す長方形は、プリンター1の印刷対象として選択され、プラテン41の所定位置に載置された被印刷媒体Mを示している。
被印刷媒体Mは、平面視で、気室45a、45b、45c、45f、45g、45hの6つの気室45に重なっている。この場合、被印刷媒体Mが重ならない位置の気室45(気室45d、45e、45i、45j、45k、すなわちグループ(5)、(6)の気室45)に連通する連通管T5、T6は、被印刷媒体Mを吸着するために吸引する必要が無いため、吸引開閉弁V5、V6を閉じる制御が行われる。つまり、被印刷媒体Mは、被印刷媒体Mが重なる6つの気室45(気室45a、45b、45c、45f、45g、45h)に対応する貫通孔44によって吸引されることになる。
ここで、被印刷媒体Mが重なる6つの気室45の内、気室45cおよび気室45hは、被印刷媒体Mに覆われない領域(斜線領域の外側の領域)が有る。この領域に対応する貫通孔44は、被印刷媒体Mに覆われないため、これらの貫通孔44を介して気室45cおよび気室45hは、大気に開放される。この被印刷媒体Mに覆われない領域の貫通孔44の数が所定の数nを上回らないように気室45cおよび気室45hが構成される位置に、気室45cおよび気室45hの+X側および+Y側を構成する仕切り板46の位置を設計値として設定する。
プリンター1が印刷対象とする他のサイズの被印刷媒体に対しても同様に仕切り板46の位置を決定する。プラテン載置台42は、このようにして決定された設計仕様(仕切り板46の複数の配置位置)に基づき構成されている。
なお、所定の数nとは、大気に開放される貫通孔44の最大許容数であり、プラテン41に被印刷媒体Mを吸引し保持するために、被印刷媒体Mが重なる位置の気室45において、必要充分な負圧が得られる値として充分な評価の上で決定される。
プリンター1が印刷対象とする他のサイズの被印刷媒体に対しても同様に仕切り板46の位置を決定する。プラテン載置台42は、このようにして決定された設計仕様(仕切り板46の複数の配置位置)に基づき構成されている。
なお、所定の数nとは、大気に開放される貫通孔44の最大許容数であり、プラテン41に被印刷媒体Mを吸引し保持するために、被印刷媒体Mが重なる位置の気室45において、必要充分な負圧が得られる値として充分な評価の上で決定される。
<吸引口(気室吸引口47)の構成>
次に、本実施形態を特徴付ける気室吸引口47の構成について、いくつかの実施例により説明する。
送風機B1によって気室吸引口47を介して気室45から空気を吸引すると、連通するプラテン41の貫通孔44によって、載置面41Sに載置される被印刷媒体を吸着することができる。このとき、貫通孔44から異物が気室45に吸引されてしまう場合がある。貫通孔44から吸引される異物には、被印刷媒体に付着したゴミ、毛羽などの異物や、印刷ヘッド11からインクを吐出する際に発生するインクミストなどがある。従来、これらの異物が、連通管T1〜T6を通って送風機B1に達すると、送風機B1を汚してしまったり、送風機B1を通過して排出されると、その周辺を汚してしまったりする場合があった。
そこで、本実施形態では、異物を気室45内に留め置き、送風機B1側に排出されないようにするため、以下に示す実施例のように気室吸引口47を構成している。
次に、本実施形態を特徴付ける気室吸引口47の構成について、いくつかの実施例により説明する。
送風機B1によって気室吸引口47を介して気室45から空気を吸引すると、連通するプラテン41の貫通孔44によって、載置面41Sに載置される被印刷媒体を吸着することができる。このとき、貫通孔44から異物が気室45に吸引されてしまう場合がある。貫通孔44から吸引される異物には、被印刷媒体に付着したゴミ、毛羽などの異物や、印刷ヘッド11からインクを吐出する際に発生するインクミストなどがある。従来、これらの異物が、連通管T1〜T6を通って送風機B1に達すると、送風機B1を汚してしまったり、送風機B1を通過して排出されると、その周辺を汚してしまったりする場合があった。
そこで、本実施形態では、異物を気室45内に留め置き、送風機B1側に排出されないようにするため、以下に示す実施例のように気室吸引口47を構成している。
(実施例1)
図6は、実施例1に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
各気室45内には、各気室45を平面視したときの略中央領域に、各気室45の底面42bから+Z方向に突出する突出管60が備えられている。突出管60の底部(−Z側の一方の端部)は、気室45の底面42bを貫通し、連通管T1〜T6のいずれかが接続される部分を構成している。突出管60の先端部(+Z側の他方の端部)は、気室吸引口47として、気室45に開口している。
すなわち、気室吸引口47は、プリンター1の使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられている。
なお、プリンター1の使用状態とは、図1に示すように、略水平面(X−Y平面)においてプリンター1を使用する状態であり、図2に示すように、支持テーブル40(載置面41S)が略水平面(X−Y平面)と平行となる状態を言う。略水平面とは、厳密な意味での水平面ではなく、生活空間において水平となるように構成している面を言う。
図6は、実施例1に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
各気室45内には、各気室45を平面視したときの略中央領域に、各気室45の底面42bから+Z方向に突出する突出管60が備えられている。突出管60の底部(−Z側の一方の端部)は、気室45の底面42bを貫通し、連通管T1〜T6のいずれかが接続される部分を構成している。突出管60の先端部(+Z側の他方の端部)は、気室吸引口47として、気室45に開口している。
すなわち、気室吸引口47は、プリンター1の使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられている。
なお、プリンター1の使用状態とは、図1に示すように、略水平面(X−Y平面)においてプリンター1を使用する状態であり、図2に示すように、支持テーブル40(載置面41S)が略水平面(X−Y平面)と平行となる状態を言う。略水平面とは、厳密な意味での水平面ではなく、生活空間において水平となるように構成している面を言う。
貫通孔44から吸い込まれた異物の多くは、一旦、気室45の底面42bに落下する(あるいは、底面42b付近に降下する)。気室45の底面42bに落下した(あるいは、底面42b付近に降下する)異物は、送風機B1の吸引により、気室吸引口47の方向へ移動する場合があるが、突出管60が気室45の底面42bから高い方向に突出し、気室吸引口47が気室45の底面42bより高い位置に設けられているため、異物の自重により、気室吸引口47から排出され難い。つまり、本実施例によれば、気室吸引口47をこのように、プリンター1の使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けて構成することにより、異物が気室吸引口47から排出されることが抑制される。その結果、異物によって送風機B1が汚れてしまうことや、送風機B1から排出される異物によって送風機B1の外部が汚れてしまうことが抑制される。また、気室45における排気経路の構造が複雑でないため、気室吸引口47の口径を大きくすることで、流路抵抗(圧力損失)を低く抑えることができ、吸着するための吸引効率をより高くすることができる。
なお、突出管60が気室45の底面42bから突出する高さは、気室45に吸い込まれる異物の種類、大きさや、気室45の高さ、吸引機構43によって吸引する空気の速度や量などによって、その最適値が変わってくるため、予め、充分な評価により決定することが好ましい。
なお、突出管60が気室45の底面42bから突出する高さは、気室45に吸い込まれる異物の種類、大きさや、気室45の高さ、吸引機構43によって吸引する空気の速度や量などによって、その最適値が変わってくるため、予め、充分な評価により決定することが好ましい。
(実施例2)
図7は、実施例2に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
実施例2は、図7に示すように、突出管60の先端部にフランジ47fが設けられていることを特徴としている。それ以外は、実施例1と同じである。
なお、フランジ47fの幅(X−Y平面方向への広がり幅)の長さは、貫通孔44から吸い込まれた異物が気室45の底面42bに落下する(あるいは、底面42b付近に降下する)のを妨げるほどに長くならないようにする(妨げる領域が広くなり過ぎないようにする)ことが好ましい。
図7は、実施例2に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
実施例2は、図7に示すように、突出管60の先端部にフランジ47fが設けられていることを特徴としている。それ以外は、実施例1と同じである。
なお、フランジ47fの幅(X−Y平面方向への広がり幅)の長さは、貫通孔44から吸い込まれた異物が気室45の底面42bに落下する(あるいは、底面42b付近に降下する)のを妨げるほどに長くならないようにする(妨げる領域が広くなり過ぎないようにする)ことが好ましい。
貫通孔44から吸い込まれ、気室45の底面42bに落下した(あるいは、底面42b付近に降下する)異物は、送風機B1の吸引により、気室吸引口47の方向へ移動する場合があるが、突出管60が気室45の底面42bから高い方向に突出し、気室吸引口47が気室45の底面42bより高い位置に設けられているため、異物の自重により、気室吸引口47から排出され難い。更に、突出管60の周辺において、送風機B1の吸引により底面42b付近から気室吸引口47に移動する異物は、図7に矢印Dで示すように、フランジ47fによって形成される過流により気室吸引口47から離れる方向に移動し、自重で落下するため、気室吸引口47に吸い込まれ難くなる。
つまり、本実施例によれば、突出管60の先端部に設けられたフランジ47fが、気室45の底面42bに落下した異物が気室吸引口47の方向に移動し、気室吸引口47から排出される際の妨げになるため、異物が気室吸引口47から排出され、拡散することが更に抑制される。その結果、異物によって送風機B1が汚れてしまうことや、送風機B1から排出される異物によって送風機B1の外部が汚れてしまうことが抑制される。
つまり、本実施例によれば、突出管60の先端部に設けられたフランジ47fが、気室45の底面42bに落下した異物が気室吸引口47の方向に移動し、気室吸引口47から排出される際の妨げになるため、異物が気室吸引口47から排出され、拡散することが更に抑制される。その結果、異物によって送風機B1が汚れてしまうことや、送風機B1から排出される異物によって送風機B1の外部が汚れてしまうことが抑制される。
(実施例3)
図8は、実施例3に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
実施例3は、突出管60の外壁、および/または、突出管60の内壁、および/または、底面42bに付着部材70が付いていることを特徴としている。それ以外は、実施例1、あるいは実施例2と同じである。
図8は、実施例3の構成において、図7で示す実施例2の構成例に対して、突出管60の外壁および突出管60の周辺における気室45の底面42bに付着部材70が付いている例を示している。
図8は、実施例3に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
実施例3は、突出管60の外壁、および/または、突出管60の内壁、および/または、底面42bに付着部材70が付いていることを特徴としている。それ以外は、実施例1、あるいは実施例2と同じである。
図8は、実施例3の構成において、図7で示す実施例2の構成例に対して、突出管60の外壁および突出管60の周辺における気室45の底面42bに付着部材70が付いている例を示している。
付着部材70は、貫通孔44から吸い込まれる異物が接触することでトラップ(捕獲)される材料であり、プリンター1の使用期間において、粘着性、接着性、吸収性などの異物捕獲特性が維持される材料を用いることができる。付着部材70としては、例えば、粘着性シート、液体吸収シートを用いることができる。また、例えば、異物に強磁性体が含まれる場合には、付着部材70としてマグネットシートを用いることもできる。付着部材70は、捕獲すべき異物の種類に応じて適宜選択する。
付着部材70を付ける位置は、図8に示す位置に限定するものではなく、貫通孔44から吸い込まれる異物がトラップされる有効な位置として、突出管60の外壁、および/または、突出管60の内壁、および/または、底面42bに付けられていれば良い。例えば、付着部材70を底面42bの全面に付けても良いし、更に、フランジ47fの裏面に付けても良い。また、支持テーブル40を平面視したときに、フランジ47fが貫通孔44に重なるように設けられている場合には、付着部材70をフランジ47fの上面や、突出管60の内壁に付けることが好ましい。このように、付着部材70を付ける位置や範囲は、異物の種類、大きさや、気室45の高さ、吸引機構43によって吸引する空気の速度や量などによって、その最適仕様が変わってくるため、予め、充分な評価により決定することが好ましい。
本実施例によれば、突出管60の外壁、および/または、突出管60の内壁、および/または、底面42bに付けられた付着部材70に異物がトラップされることにより、異物が気室吸引口47から排出されることが更に抑制される。その結果、異物によって送風機B1が汚れてしまうことや、送風機B1から排出される異物によって送風機B1の外部が汚れてしまうことが抑制される。
(実施例4)
図9は、実施例4に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
実施例4は、突出管60が、気室吸引口47に向かうに従って内径が大きくなることを特徴としている。それ以外は、実施例1、実施例2、あるいは実施例3と同じである。
図9は、実施例4の構成において、図7で示す実施例2の構成例に対して、突出管60の内径が、気室吸引口47に向かうに従って大きくなるように構成している例を示している。具体的には、突出管60の内径は、フランジ47gが含まれる先端部の領域において、+Z方向(気室45の底面42bから離れる方向)に向かうに従って大きくなるように構成している。内径を徐々に大きくする突出管60の内壁の面は、図9に示すように曲面で構成しても良いし、テーパー状に構成しても良い。また、突出管60の内壁の面は、気室吸引口47に向かう方向において、部分的には同じ内径の部分が含まれても良い。
図9は、実施例4に係る気室吸引口47の構成例を示す模式図であり、−Y方向から気室45の一つを見た場合のプラテン41およびプラテン載置台42の部分断面を示している。
実施例4は、突出管60が、気室吸引口47に向かうに従って内径が大きくなることを特徴としている。それ以外は、実施例1、実施例2、あるいは実施例3と同じである。
図9は、実施例4の構成において、図7で示す実施例2の構成例に対して、突出管60の内径が、気室吸引口47に向かうに従って大きくなるように構成している例を示している。具体的には、突出管60の内径は、フランジ47gが含まれる先端部の領域において、+Z方向(気室45の底面42bから離れる方向)に向かうに従って大きくなるように構成している。内径を徐々に大きくする突出管60の内壁の面は、図9に示すように曲面で構成しても良いし、テーパー状に構成しても良い。また、突出管60の内壁の面は、気室吸引口47に向かう方向において、部分的には同じ内径の部分が含まれても良い。
本実施例のように、気室吸引口47に向かうに従って内径が大きくなるように突出管60を構成することで、送風機B1によって気室45の空気を排出する際の圧力損失を軽減することができる。その結果、載置面41Sに載置された被印刷媒体の吸着を行うための吸引を、より効率的に行うことができる。また、気室吸引口47に向かうに従って内径が大きくなるように突出管60を構成することで、送風機B1によって吸引する際の騒音を抑制することができる。
なお、本願の発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
実施例1では、「吸引口」としての気室吸引口47が、プリンター1の使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられる例として、各気室45の底面42bから+Z方向に突出する突出管60の先端部を気室吸引口47として構成している例を示した。しかしながら、「吸引口」が、プリンター1の使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられる構成は、これに限定するものではない。
例えば、「吸引口」を気室45の側面において、気室45の底面42bより高くなる位置に開口するように設けても良い。また、例えば、「吸引口」を、気室45の側面から水平方向に突出させる突出管の先端部として構成しても良い。また、例えば、実施例1における突出管60の先端部から水平方向に延出する管を設け、その管の先端部を「吸引口」としても良い。
実施例1では、「吸引口」としての気室吸引口47が、プリンター1の使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられる例として、各気室45の底面42bから+Z方向に突出する突出管60の先端部を気室吸引口47として構成している例を示した。しかしながら、「吸引口」が、プリンター1の使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられる構成は、これに限定するものではない。
例えば、「吸引口」を気室45の側面において、気室45の底面42bより高くなる位置に開口するように設けても良い。また、例えば、「吸引口」を、気室45の側面から水平方向に突出させる突出管の先端部として構成しても良い。また、例えば、実施例1における突出管60の先端部から水平方向に延出する管を設け、その管の先端部を「吸引口」としても良い。
これらの変形例においても、「吸引口」が、使用状態において気室45の底面42bより高くなる位置に設けられているため、被印刷媒体をプラテン41の載置面41Sに吸着する際に貫通孔44から吸い込まれ、気室45の底面42bに落下する異物が「吸引口」から排出されることが抑制される。その結果、異物によって送風機B1が汚れてしまうことや、送風機B1から排出される異物によって送風機B1の外部が汚れてしまうことが抑制される。
なお、本願において、「被印刷媒体保持装置」は、上述したプラテン41やプラテン載置台42、吸引機構43を備えた支持テーブル40に限定するものではない。被印刷媒体が載置される載置面に複数の貫通孔が形成されたプラテンと、プラテンが載置され、貫通孔と連通する気室を有するプラテン載置台と、気室に開口する吸引口を介して気室の空気を吸引する送風機と、を備え、吸引口が、使用状態において気室の底面より高くなる位置に設けられている構成であれば良い。例えば、プラテンには、被印刷媒体を吸着するための貫通孔だけでなく、ふち無し印刷を行う場合の、被印刷媒体のふちの外側に打ち捨てられるインクを受けるインク打ち捨て部としての開口(貫通孔)が有るものであっても良い。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
本願の印刷装置は、被印刷媒体が載置される載置面に複数の貫通孔が形成されたプラテンと、前記載置面に載置された前記被印刷媒体に印刷をする印刷部と、前記プラテンが載置され、前記貫通孔と連通する気室を有するプラテン載置台と、前記気室に開口する吸引口を介して前記気室の空気を吸引する送風機と、を備え、前記吸引口が、使用状態において前記気室の底面より高くなる位置に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、吸引口が、使用状態において気室の底面より高くなる位置に設けられているため、被印刷媒体をプラテンの載置面に吸着する際に貫通孔から吸い込まれ、気室の底面に落下する異物が吸引口から排出されることが抑制される。その結果、異物によって送風機が汚れてしまうことや、送風機から排出される異物によって送風機の外部が汚れてしまうことが抑制される。
上記の印刷装置は、前記吸引口が、前記気室の底面から突出する突出管の先端部であることが好ましい。
この構成によれば、突出管を気室の底面から突出させてその先端部を吸引口とすることで、簡単に上述した効果が得られる構造を構成することができる。その結果、プラテンに形成された貫通孔から送風機までの流路抵抗(圧力損失)の増大が抑制され、被印刷媒体を吸着するための吸引を、より高い吸引効率で行うことができる。また、構成が簡単なため、新たなコストアップを抑制することができる。
上記の印刷装置は、前記突出管の先端部にフランジが設けられていることが好ましい。
この構成によれば、突出管の先端部に設けられたフランジが、気室の底面に落下した異物が吸引口の方向に移動し、吸引口から排出される際の妨げになるため、異物が吸引口から排出され、拡散することが抑制される。その結果、異物によって送風機が汚れてしまうことや、送風機から排出される異物によって送風機の外部が汚れてしまうことが抑制される。
上記の印刷装置は、前記突出管の外壁、および/または、前記突出管の内壁、および/または、前記底面に付着部材が付いていることが好ましい。
この構成によれば、突出管の外壁、および/または、突出管の内壁、および/または、底面に付けられた付着部材に異物がトラップされることにより、異物が吸引口から排出されることが抑制される。その結果、異物によって送風機が汚れてしまうことや、送風機から排出される異物によって送風機の外部が汚れてしまうことが抑制される。
上記の印刷装置は、前記突出管は、前記吸引口に向かうに従って内径が大きくなることが好ましい。
この構成によれば、吸引口に向かうに従って内径が大きくなるように突出管を構成することで、送風機によって気室の空気を排出する際の圧力損失を軽減することができる。その結果、載置面に載置された被印刷媒体の吸着を行うための吸引を、より効率的に行うことができる。また、吸引口に向かうに従って内径が大きくなるように突出管を構成することで、送風機によって吸引する際の騒音を抑制することができる。
本願の被印刷媒体保持装置は、被印刷媒体が載置される載置面に複数の貫通孔が形成されたプラテンと、前記プラテンが載置され、前記貫通孔と連通する気室を有するプラテン載置台と、前記気室に開口する吸引口を介して前記気室の空気を吸引する送風機と、を備え、前記吸引口が、使用状態において前記気室の底面より高くなる位置に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、吸引口が、使用状態において、気室の底面より高くなる位置に設けられているため、被印刷媒体をプラテンの載置面に吸着する際に貫通孔から吸い込まれ、気室の底面に落下する異物が吸引口から排出されることが抑制される。その結果、異物によって送風機が汚れてしまうことや、送風機から排出される異物によって送風機の外部が汚れてしまうことが抑制される。
1…プリンター、10…印刷部、11…印刷ヘッド、12…キャリッジ、13…インク供給部、20…主走査部、21…ガイド軸、22…主走査移動部、30…副走査部、31…ガイド機構、31a…ガイドレール、31b…スライダー、32…副走査移動部、40…支持テーブル、41…プラテン、41S…載置面、42…プラテン載置台、42b…底面、43…吸引機構、44…貫通孔、45…気室、46…仕切り板、47…気室吸引口、47f,47g…フランジ、50…制御部、51…インターフェイス、52…CPU、53…メモリー、54…駆動制御部、60…突出管、70…付着部材、B1…送風機、B1i…吸入口、T1〜T6…連通管、V1〜V6…吸引開閉弁。
Claims (6)
- 被印刷媒体が載置される載置面に複数の貫通孔が形成されたプラテンと、
前記載置面に載置された前記被印刷媒体に印刷をする印刷部と、
前記プラテンが載置され、前記貫通孔と連通する気室を有するプラテン載置台と、
前記気室に開口する吸引口を介して前記気室の空気を吸引する送風機と、を備え、
前記吸引口が、使用状態において前記気室の底面より高くなる位置に設けられていることを特徴とする印刷装置。 - 前記吸引口が、前記気室の底面から突出する突出管の先端部であることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記突出管の先端部にフランジが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
- 前記突出管の外壁、および/または、前記突出管の内壁、および/または、前記底面に付着部材が付いていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の印刷装置。
- 前記突出管は、前記吸引口に向かうに従って内径が大きくなることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 被印刷媒体が載置される載置面に複数の貫通孔が形成されたプラテンと、
前記プラテンが載置され、前記貫通孔と連通する気室を有するプラテン載置台と、
前記気室に開口する吸引口を介して前記気室の空気を吸引する送風機と、を備え、
前記吸引口が、使用状態において前記気室の底面より高くなる位置に設けられていることを特徴とする被印刷媒体保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018031643A JP2019147253A (ja) | 2018-02-26 | 2018-02-26 | 印刷装置および被印刷媒体保持装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018031643A JP2019147253A (ja) | 2018-02-26 | 2018-02-26 | 印刷装置および被印刷媒体保持装置 |
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JP2019147253A true JP2019147253A (ja) | 2019-09-05 |
Family
ID=67849964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018031643A Pending JP2019147253A (ja) | 2018-02-26 | 2018-02-26 | 印刷装置および被印刷媒体保持装置 |
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JP (1) | JP2019147253A (ja) |
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2018
- 2018-02-26 JP JP2018031643A patent/JP2019147253A/ja active Pending
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