JP2019146616A - 椅子及び椅子の製造方法 - Google Patents

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木村 晃之
Teruyuki Kimura
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Abstract

【課題】燃え難い材質及び構造を有することにより配置箇所の火災に対する安全性を有効に実現し得る椅子を提供する。【解決手段】本発明に係る椅子は、座クッション30の構成として、クッション性を付与するためのクッション材33と、このクッション材33の一面33aを覆うように設けられ難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材31と、これらクッション材33及び第一の布材31を覆い且つ座3の外形を形成し得る化学繊維からなる第二の布材32とを具備している。【選択図】図2

Description

本発明は、例えばオフィスや会議室に好適に使用され得る椅子及び当該椅子を製造するための椅子の製造方法に関するものである。
従来、例えばオフィスや会議室といった部屋、並びに、スタジアム等といった野外においても好適に設置される椅子が多く提案されている。当該椅子においては、オフィスにおいて個々の着座者が好適に着座し得る事務用回転椅子や、会議室といったスペースにおいて来客者が好適に着座し得るような会議用椅子を挙げることができる。さらに、これら上述の椅子とは別に、スタジアム等に設置するような観覧席とも称され得る椅子を挙げることができる。
近時になって、スタジアム等に設置する椅子には、火災があったときに広がる不具合を回避し、避難し易い状態を確保することへの要請がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第4049228号公報
しかしながら、上述したスタジアム等に好適に設置される椅子においては、大多数のシートに用いられている素材では、背座ともに樹脂により形成されているので、自ずと燃えやすい傾向にある。特に、座においては樹脂をブロー成形により成形する態様のものがあり、座り心地が良いとされている、しかし当該構成であると、火災時には樹脂がすぐに溶けてしまうのみならず内部にも空気を含んでいるため、周囲に炎が拡がり易い傾向にあると言われている。
また、同じスタジアムにおいても、一部の顧客に使用させるための、所謂VIPシートと称されるような場所に設置されている椅子においては、上記のような椅子の構成に加え、更にウレタンといった合成樹脂製のクッションを用いている。そのため、より燃えやすいものとなっているのが現状である。
本発明は、上記のような課題である、燃え難い材質及び構造を有することにより配置箇所の火災に対する安全性を有効に実現し得る椅子及び当該椅子を製造するための椅子の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、斯かる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係る椅子は、座又は背凭れにクッション性を付与するためのクッション材と、このクッション材の一面を覆うように設けられ難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材と、これらクッション材及び第一の布材を覆い且つ前記座又は背凭れの外形を形成し得る化学繊維からなる第二の布材とを具備することを特徴とする。
このようなものであれば、クッション材は難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材により覆われているので、炎が第一の布材に到達しても当該第一の布材がクッション材へ炎が到達することを抑制できる。これにより、クッション材が燃えることに起因する椅子の炎上を好適に回避することができる。その結果、燃え難い材質及び構造を有することにより配置箇所の火災に対する安全性を有効に実現し得る椅子を提供することができる。
座又は背凭れの外形をより好適に形成するためには、クッション材を部分的に凹んだ形状をなす凹部を有するものとし、第一の布材を、凹部を空間を保持しながら断面視直線状に覆うように配置することが好ましい。
そして、燃えにくい特性を有する第一の布材の一例としてガラス繊維を主体としたものや、炭素繊維を主体としたものを挙げることができる。
また、簡素な構成にて座又は背凭れを構成するためには、第二の布材を、座又は背凭れの表面を構成するようにすることが望ましい。
更に第二の布材自体の難燃性を高めるとともに座又は背凭れの見栄えをより向上させるためには、第二の布材を、人工皮革を構成し得る化学繊維からなるものとすることが望ましい。
また、座又は背凭れの見栄えのバリエーションをより多彩なものとするためには、第二の布材を、座又は背凭れの表面を構成し得る表面材とは別体に構成されたものとすることが望ましい。換言すれば、第二の布材と座又は背凭れの表面を形成する表面材とを別体に構成することにより、第一の布材、第二の布材による難燃性を担保しつつ、椅子の外見のバリエーションをより多彩なものとすることができる。
そして、座又は背凭れの難燃性をより有効に向上させようとするためには、第一の布材を、クッションの一面から当該一面に連続する端面も覆うように構成することが望ましい。
また、座又は背凭れが、着座者の体を好適に支持し得るようにするためには、クッション材の一面に対向する他面側から支持するための硬質樹脂からなるアウターシェルを有するものとすることが望ましい。
上述の通り座又は背凭れに難燃性を付与した構成を付与することにより燃え難い椅子を提供することができる本発明に係る椅子の製造方法は、椅子の座又は背凭れを構成し得るクッション材に難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材を前記クッション材の少なくとも一面を覆う工程と、前記クッション材との間に挟むように前記座又は背凭れの外形を構成し得る化学繊維からなる第二の布材を覆う工程とを具備することを特徴とする。
さらに着座者の座り心地をより向上せしめるため、クッション材を、クッション材を他面側から支持することにより座又は背凭れを構成し得るアウターシェルに固定する工程を更に具備するようにすることが望ましい。
本発明は、以上説明した構成であるから、燃え難い材質及び構造を有することにより配置箇所の火災に対する安全性を有効に実現し得る椅子を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る外観図。 同実施形態に係る模式的な側断面図。 同実施形態に係る座の正断面図。 同実施形態に係る背の平断面図。 同実施形態に係る模式的な作用説明図。 同上。 同実施形態に係る椅子の製造方法を示す構成説明図。 同上。 同上。 同実施形態の変形例に係る要部の断面図。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。
本実施形態に係る椅子1は、座及び背凭れが所定の空間内に予め固定されているような、所謂スタジアム専用のものや劇場用、或いは移動観覧席として用いられる椅子1として図示している。ただ勿論、当該椅子1の用途は上記の用途のみならず、例えばオフィスの特定のスペースや会議室に好適に設置され得る構成を有するものである。
当該椅子1は、図1に示すように、設置対象に支持される支持基部2と、この支持基部2に支持されながら跳ね上げ可能に構成されることにより椅子1の前側の人々の往来を円滑に促し得るとともに、着座者の座り心地が好適になるよう設定された座3と、この座3の上方に位置付けられた背凭れ4とを具備するものである。なお本実施形態では背凭れ4は座3に対して支持基部2を介して間接的に支持されている態様を図示している。しかしながら勿論、支持基部2を有さずに座3に背凭れ4が直接的に支持されている形状を有する態様や、座3が水平方向に回転可能に構成された所謂事務用回転椅子1を構成しているものであったり、背凭れ4の動作とともに座3が動作する所謂シンクロロッキング機構を備えた椅子1であったりしても良い。
以下、当該椅子1の各構成について説明する。当該椅子1は、本実施形態では一例として、所定の会場スペースに設けられる観覧席に好適に設置され得るタイプのものであり、会場スペースに固定される支持基部2に対し回動可能に設けられた座3と、支持基部2に支持されながら立設される背凭れ4を主体としたものである。
支持基部2は、本実施形態では観覧席に固定されながら座3及び背凭れ4を両側から支持するためのものである。この支持基部2は、座3を回動可能に支持する座支持部21と、この座支持部21から上方に延出し背凭れ4を支持するための背支持部22とを有している。本実施形態では当該支持基部2は観覧席に固定されている態様を開示しているが、当該支持基部2は別途、事務用回転椅子1に設けられるキャスタ、脚羽根及びガススプリングを介して伸縮可能な脚支柱を有する脚体に支持される態様としてもよい。また脚体の態様としては所定の形状をなすことにより前後方向にネスティング可能に構成されたものであったり、上下方向にスタッキング可能に構成されたものであったりしても良い。この支持基部2は、例えばポリエチレンやポリプロピレンからなる硬質樹脂の成形により形成されたものであり、支持される対象である設置箇所の態様や支持する座3や背凭れ4の形状に応じて適宜形状を変更し得ることはいうまでもない。
座3は、図2及び図3に示すように、アウターシェル34と、座クッション30とを有している。アウターシェル34は、上記支持基部2と同じく、例えばポリエチレンやポリプロピレンからなる硬質樹脂の一体成形により形成されたものであり、支持される対象である設置箇所の態様や支持する座3や背凭れ4の形状に応じて適宜形状を変更し得ることはいうまでもない。
アウターシェル34は、クッション材33の上面たる一面33aに対向する下面すなわち他面側33bから支持するための硬質樹脂からなるものである。本実施形態では当該アウターシェル34の素材を難燃性を有するポリプロピレンとしているが勿論、例えば木材や金属板である態様を妨げるものではない。
ここで本実施形態では、座クッション30の構成として、クッション性を付与するためのクッション材33と、このクッション材33の一面33aを覆うように設けられ難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材31と、これらクッション材33及び第一の布材31を覆い且つ座3の外形を形成し得る化学繊維からなる第二の布材32とを具備している。
クッション材33は、例えばウレタン素材を適宜成形したものであり、容積を確保し得るように形成された形状をなすクッション本体35と、このクッション本体35の上面に適宜設けられ部分的に凹んだ凹部36とを有している。
第一の布材31は、本実施形態では、難燃性とされる例えばガラス繊維や炭素繊維を主体とするものである。この第一の布材31は、凹部36を空間3aを保持しながら断面視直線状に覆うように配置されている。この第一の布材31は、少なくともクッション材33の一面33aを覆うように配置される。図示例では、クッション材33の一面33aから当該一面33aに連続する他面33b、さらに一面33aに連続する端面33cをも覆うように構成されている。そして第一の布材31は、その形状がガラス繊維や炭素繊維を糸状に成形しつつ、これら糸状の素材を、例えば網目状に織り込んで布状に形成したものである。ガラス繊維や炭素繊維は可撓性に乏しいことから、後述するように第一の布材31は複数のパーツを縫い合わせることによって構成されている。しかし当該第一の布材31は、当該形状に限られることはなく不織布の如く不規則に織り込むことにより布状に形成したり、さらにはポーラス形状をなすシート状をなしたりすることにより形成された態様であっても良い。
すなわち当該第一の布材31は、上記のように織り込まれることにより、通常の状態ではそれ自体は通気性を有するように繊維状態(P)として構成されている。
また第一の布材31は、上述のようにガラス繊維や炭素繊維という可撓性に乏しい素材を適用しているため、クッション材33の凹部36に正確に密着させようと貼り合わせると、意図しない皺ができてしまい、外観が劣ってしまう虞がある。よって正確に凹部36を有するクッション材33に第一の布材31を貼付しようとすれば、第一の布材31を適宜分断し、凹部36を形成する各面ごとに張り合わさなければならない。そこで本実施形態では、クッション材33の凹部36に相当する箇所には敢えて追従させずに断面視直線状に貼付する態様を選択している。その結果凹部36と第一の布材31との間には空間3aが形成される。
第二の布材32は、本実施形態では、第一の布材31の表側を覆うためのものであり、座3の外形を形成すべく略全面を覆っているものである。換言すれば本実施形態では、第二の布材32は、座3の表面を構成している。具体的に説明すると、第二の布材32は、人工皮革を構成し得る、例えばビニルレザーというような化学繊維からなるものである。当該化学繊維とは、例えば炭化水素による素材を主体としたものであり、クッション材33の形状に好適に追従し得るまでの可撓性並びに伸縮性を十分に備えた素材を指すものである。
続いて、背凭れ4について説明する。当該背凭れ4についても外形や配置を除いては基本的に上記座3と同様の材質並びに構成を有するものである。つまり、背凭れ4の説明においては上記座3の説明とある程度重複する記載となる。
背凭れ4は、図2及び図4に示すように、アウターシェル44と、背クッション40とを有している。アウターシェル44は、上記支持基部2と同じく、例えばポリエチレンやポリプロピレンからなる硬質樹脂の一体成形により形成されたものであり、支持される対象である設置箇所の態様や支持する座3や背凭れ4の形状に応じて適宜形状を変更し得ることはいうまでもない。
アウターシェル44は、クッション材43の正面たる一面43aに対向する背面43bすなわち他面側から支持するための硬質樹脂からなるものである。本実施形態では当該アウターシェル44の素材を難燃性を有するポリプロピレンとしているが勿論、例えば木材や金属板である態様を妨げるものではない。
ここで本実施形態では、背クッション40の構成として、クッション性を付与するためのクッション材43と、このクッション材43の一面43aを覆うように設けられ難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材41と、これらクッション材43及び第一の布材41を覆い且つ背凭れ4の外形を形成し得る化学繊維からなる第二の布材42とを具備している。
クッション材43は、例えばウレタン素材を適宜成形したものであり、シート状をなすクッション本体45と、このクッション本体45の上面に適宜設けられ部分的に凹んだ凹部46とを有している。
第一の布材41は、本実施形態では、難燃性とされる例えばガラス繊維や炭素繊維を主体とするものである。この第一の布材41は、凹部46を空間4aを保持しながら断面視直線状に覆うように配置されている。またこの第一の布材41は、クッション材43の一面43aから当該一面43aに連続する端面43c、当該端面43aに連続する他面43bをも覆うように構成されている。また第一の布材41は、上述した座3同様にガラス繊維や炭素繊維という可撓性に乏しい素材を適用しているため、クッション材43の凹部46に正確に密着させようと貼り合わせると、意図しない皺ができてしまい、外観が劣ってしまう虞がある。よって正確に凹部46を有するクッション材43に第一の布材を貼付しようとすれば、第一の布材41を適宜分断し、凹部46を形成する各面ごとに張り合わさなければならない。そこで本実施形態では、クッション材43の凹部46に相当する箇所には敢えて追従させずに断面視直線状に貼付する態様を選択している。その結果凹部46と第一の布材41との間には空間4aが形成される。
第二の布材42は、本実施形態では、第一の布材41の表側を覆うためのものであり、背凭れ4の外形を形成し得るものである。換言すれば、第二の布材42は、背凭れ4の表面を構成している。具体的に説明すると、第二の布材42は、人工皮革を構成し得る、例えばビニルレザーというような化学繊維からなるものである。
続いて、本実施形態に係る椅子1における座3又は背凭れ4が難燃性が高い点について説明する。図5及び図6は、座3に対して上方から炎Fをあてた場合を示す模式的な図である。同実施形態については座3についてのみ図示並びに説明をするが、背凭れ4についても同様であることはいうまでもない。
図5では、座3の上方から炎Fがあてられると、まず第二の布材32が燃焼してしまう態様を示している。ここで本実施形態では、第二の布材32は通気性に乏しいビニルレザーからなるものとしている。これにより、第二の布材32が燃焼するまでの間、第一の布材31まで炎Fが到達する時間が確保される。
しかる後図6に示すように、第二の布材32が時間を経ながら燃焼した後、炎Fが第一の布材31に到達する。なお第二の布材32が燃焼し、第一の布材31へ炎Fが到達していない間の時間に適切な消火活動が行われれば大規模な火災は未然に回避されることはいうまでもない。
ここで、上述の通り第一の布材31の素材は繊維状をなすガラス性繊維又は炭素性繊維によって構成されている。換言すれば第一の布材は通気性を有する繊維状態(P)にあるといえる。そして、斯かる繊維状態(P)にある第一の素材31に炎Fがあてられると、当該繊維状をなす第一の素材31は燃焼をしない代わりに高温のため繊維状態(P)から変形し、通気性を全く有さない密閉シート状の形状である難燃状態(Q)へと変形する。換言すれば、難燃状態(Q)は、繊維状態(P)において通気性を有する部分の目が詰まった状態へと変形した状態ということができる。これにより、第一の布材31の内側に配されたクッション材33には炎Fが到達しない。これにより炎Fは、クッション材33に到達するまでに鎮火するか、或いは第一の布材31を燃え尽くした後に鎮火する。その結果、本実施形態に係る椅子1を用いた箇所では、火災が周囲に延焼する時間が従来の椅子1に比べて遅延させられる。よって、そのまま延焼が回避されるか或いは消火活動が行われるまでの時間を有効に確保し得ることにより、大規模な火災を有効に回避することができる。
そして本実施形態に係る椅子1は、図7〜図9に示すように、下記の如き製造方法にて好適に製造される。すなわち本実施形態に係る椅子1の製造方法は、図7に示すように椅子1の座3又は背凭れ4を構成し得るクッション材33、43に難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材31、41をクッション材33、43の少なくとも一面33a、43aを覆う工程と、図8に示すようにクッション材33、43との間に挟むように座3又は背凭れ4の外形を構成し得る化学繊維からなる第二の布材32、42を覆う工程とを具備することを特徴とする。ここで本実施形態では、第一の布材31、41は、クッション材33、43の表面側である一面33a、43a側を覆う布材と、他面33b、43b側を覆う布材とを別体に構成し、縫い合わせることによりクッション材33、43の端面33c、43cを含む全面を覆うものとしている。端面33c、43cについては、何れかの布材と一体としても、何れの布材とも別体としてもよい。
また本実施形態に係る椅子1の製造方法は更に図9に示すように、クッション材33、43を他面33b、43b側から支持することにより座3及び背凭れ4を構成し得るアウターシェル34、44に固定する工程を更に具備することを特徴とする。
このようにして、本実施形態に係る椅子1は好適に製造され得る。そしてこのように製造された椅子であれば、一般に布材31、32、41、42やクッション材33、43により形成された座クッション30、背クッション40は硬質樹脂からなるアウターシェル34、44よりも耐用年数が短いのが通常であるが、アウターシェル34、44とは別体に構成された座クッション30、背クッション40を適宜容易に交換することも可能であるため、座3及び背凭れ4、ひいては椅子1そのものの耐用年数をアウターシェルの耐用年数まで最大限長期化させることが可能である。
<変形例>
以下、本実施形態の変形例について図10に示して説明する。斯かる変形例については上記実施形態の構成要素に相当するものについては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。
本変形例における椅子1は、図10に座3(背凭れ4)の断面として示すように、第二の布材32(42)が、座3又は背凭れ4の表面を構成し得る表面材37(47)とは別体に構成されたものである。
第二の布材32(42)は、上記実施形態とは異なり、難燃性が高い化学繊維の内、例えばクッション材33(43)を有効に被覆し得るよう可撓性且つ浸透性にすぐれたクロス材を用いている。
そして本変形例では、この第二の布材32(42)の更に表面側に、例えばビニルレザーである表面材37(47)を被覆することにより、所望の外観を得るものとしている。
このようなものであっても、上記実施形態同様、難燃性の高い椅子1を提供することができる。
以上のように、本実施形態並びに変形例に係る椅子1は、クッション材33、43は難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材31、41により覆われているので、炎Fが第一の布材31、41に到達しても当該第一の布材31、41がクッション材33、43へ炎Fが到達することを抑制できる。これにより、クッション材33、43が燃えることに起因する椅子1の炎上を好適に回避することができる。その結果、燃え難い材質及び構造を有することにより配置箇所の火災に対する安全性を有効に実現し得る椅子1を提供せしめている。
座3又は背凭れ4の外形をより好適に形成するために本実施形態では、クッション材33、43を部分的に凹んだ形状をなす凹部36、46を有するものとし、第一の布材を、凹部36、46を空間3a、4aを保持しながら断面視直線状に覆うように配置するように構成している。
そして、燃えにくい特性を有する第一の布材31、41の一例として本実施形態では、ガラス繊維を主体としたものや、炭素繊維を主体としたものを挙げ開示している。
また、簡素な構成にて座3又は背凭れ4を構成するために本実施形態では、第二の布材32、42が、座3又は背凭れ4の表面を構成するようにしている。
更に第二の布材32、42自体の難燃性を高めるとともに座3又は背凭れ4の見栄えをより向上させるために本実施形態では、第二の布材32、42を、人工皮革を構成し得る化学繊維からなるものとするようにしている。
また、座3又は背凭れ4の見栄えのバリエーションをより多彩なものとするために本実施形態では、第二の布材32、42を、座3又は背凭れ4の表面を構成し得る表面材37、47とは別体に構成されたものとしている。これにより、第二の布材32、42と座3又は背凭れ4の表面を形成する表面材37、47とを別体に構成することにより、第一の布材31、41、第二の布材32、42による難燃性を担保しつつ、椅子1の外見のバリエーションをより多彩なものとすることができる。
そして、座3又は背凭れ4の難燃性をより有効に向上させようとするために本実施形態では、第一の布材31、41を、クッション33、43の一面33a、43aから当該一面33a、43aに連続する端面33c、43cも覆うように構成している。
また、座3又は背凭れ4が、着座者の体を好適に支持し得るようにするために本実施形態では、クッション材33、43の一面33a、43aに対向する他面側33b、43bから支持するための硬質樹脂からなるアウターシェル34、44を有するものとしている。
上述の通り座3又は背凭れ4に難燃性を付与した構成を付与することにより燃え難い椅子1を提供することができる本実施形態では椅子1の製造方法として、椅子1の座3又は背凭れ4を構成し得るクッション材33、43に難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材31、41をクッション材33、43の少なくとも一面を覆う工程と、クッション材33、43との間に挟むように座3又は背凭れ4の外形を構成し得る化学繊維からなる第二の布材32、42を覆う工程とを具備することを特徴とする。
さらに着座者の座り心地をより向上せしめるため本実施形態では、クッション材33、43を、クッション材33、43を他面33b、43b側から支持することにより座3又は背凭れ4を構成し得るアウターシェル34、44に固定する工程を更に具備する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態では座及び背凭れに本発明に係る難燃性が高い構造を適用したが勿論、肘掛けを有する椅子の肘掛けに対し本発明に係る難燃性が高い構成を適用しても良い。また座のみ、或いは背凭れのみ、更には肘掛けのみに本発明に係る難燃性が高い構成を適用しても良い。
また、支持基部が固定される具体的な構成や座や背凭れの具体的な形状、仕様といったその他の詳細な構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1・・・椅子
3・・・座
4・・・背凭れ
31、41・・・第一の布材
32、42・・・第二の布材
33、43・・・クッション材
33a、43a・・・一面
33b、43c・・・他面
33c、43c・・・端面
34、44・・・アウターシェル
36、46・・・凹部
37、47・・・表面材
P・・・繊維状態
Q・・・難燃状態

Claims (11)

  1. 座又は背凭れにクッション性を付与するためのクッション材と、
    このクッション材の一面を覆うように設けられ難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材と、
    これらクッション材及び第一の布材を覆い且つ前記座又は背凭れの外形を形成し得る化学繊維からなる第二の布材と
    を具備することを特徴とする椅子。
  2. 前記クッション材が部分的に凹んだ形状をなす凹部を有するものであり、
    前記第一の布材が、前記凹部を空間を保持しながら断面視直線状に覆うように配置されている請求項1記載の椅子。
  3. 前記第一の布材が、ガラス繊維を主体としたものである請求項1又は2記載の椅子。
  4. 前記第一の布材が、炭素繊維を主体としたものである請求項1又は2記載の椅子。
  5. 前記第二の布材が、前記座又は背凭れの表面を構成している請求項1〜4の何れかに記載の椅子。
  6. 前記第二の布材が、人工皮革を構成し得る化学繊維からなるものである請求項5記載の椅子。
  7. 前記第二の布材が、前記座又は背凭れの表面を構成し得る表面材とは別体に構成されたものである請求項1〜4の何れかに記載の椅子。
  8. 前記第一の布材が、前記クッション材の前記一面から当該一面に連続する端面も覆うように構成されている請求項1〜7の何れかに記載の椅子。
  9. 前記座又は背凭れが、前記クッション材の前記一面に対向する他面側から支持するための硬質樹脂からなるアウターシェルを有するものである請求項1〜8の何れかに記載の椅子。
  10. 椅子の座又は背凭れを構成し得るクッション材に難燃性を示すシート状をなす無機繊維からなる第一の布材を前記クッション材の少なくとも一面を覆う工程と、
    前記クッション材との間に挟むように前記座又は背凭れの外形を構成し得る化学繊維からなる第二の布材を覆う工程と
    を具備することを特徴とする椅子の製造方法。
  11. 前記クッション材を、前記クッション材を他面側から支持することにより前記座又は背凭れを構成し得るアウターシェルに固定する工程を更に具備することを特徴とする請求項10記載の椅子の製造方法。
JP2018031473A 2018-02-26 2018-02-26 椅子及び椅子の製造方法 Pending JP2019146616A (ja)

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