JP2019143823A - 温冷感申告を付加した制御システム - Google Patents

温冷感申告を付加した制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】在室者がそれぞれ感じる温冷感の差を抑制しつつ、在室者が感じる温冷感とPMV目標値との差を低減できるように、温冷感申告を付加した制御システムを提供する。【解決手段】温冷感申告を付加した制御システム1は、室内2の発熱体3a,3b,Mから発生する熱を処理する顕熱処理装置4a,4b,4cと、室内2のPMV値αを検出する検出装置Sと、給気SAの温度と熱処理量とを制御する制御装置5と、室内2の在室者M毎に温冷感を申告させるための申告装置6と、を備え、制御装置5は、申告された温冷感と申告人数とに基づいてPMV目標値αTを設定し、PMV値αがPMV目標値αTになるように、給気の温度SAと熱処理量とを制御する。【選択図】図1

Description

本開示は、制御システム、特に、室内を快適空調すべく温冷感申告を付加した制御システムに関する。
近年、クールビズや節電の取り組みおいて、オフィス等の室内の空気温度を一定の基準温度(例えば、夏期は28℃)に設定することが推奨されている。
一方、室内で在室者が感じる温冷感は、空気温度だけでなく、湿度、放射温度(輻射)、気流速度、代謝量(活動量)及び着衣量といった各要素に依存する。そこで、室内を空調する制御システムとしては、これらの各要素を基に室内の温冷感を評価したPMV(Predicted Mean Vote:予測温冷感申告)値を用いて、室内を省エネルギーかつ快適空調する技術が知られている。
特開2003−083589号公報
しかし、室内において在室者が感じる温冷感は、体質やその時々の代謝量(活動量)等の違いによって、在室者毎に差がある。また、在室者が感じる温冷感は、室内の発熱体(例えば、コンピュータ)から発生する熱の影響により、予め設定されたPMV目標値と大きく乖離する場合がある。これらの温冷感の差は、在室者の快適性や知的生産性を低下させる原因となる。
本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、在室者がそれぞれ感じる温冷感の差を抑制しつつ、在室者が感じる温冷感とPMV目標値との差を低減できるように、温冷感申告を付加した制御システムを提供することにある。
本開示に係る制御システムは、室内を快適空調すべく温冷感申告を付加した制御システムであって、前記室内の発熱体から発生する熱を処理する顕熱処理装置と、前記室内の温冷感を評価したPMV値を検出する検出装置と、前記室内に供給される給気の温度と前記顕熱処理装置による熱処理量とを制御する制御装置と、前記室内の在室者毎に温冷感を申告させるための申告装置と、を備え、前記制御装置は、前記申告装置に申告された温冷感と申告人数とに基づいてPMV目標値を設定し、前記検出装置で検出されるPMV値が前記PMV目標値になるように、前記給気の温度と前記熱処理量とを制御することを特徴とする。
また、前記制御装置は、前記申告装置から申告された温冷感と申告人数とを取得し、暑いと申告した人数の割合と、寒いと申告した人数の割合とに応じて、前記PMV目標値を補正することが好ましい。
また、前記制御装置は、前記検出装置で検出されたPMV値に基づいて、前記給気の温度と前記熱処理量とをフィードバック制御することが好ましい。
本開示に係る温冷感申告を付加した制御システムによれば、在室者がそれぞれ感じる温冷感の差を抑制しつつ、在室者が感じる温冷感とPMV目標値との差を低減することができる。
温冷感申告を付加した制御システム全体の概略構成図である。 図1に示した空調機の概略構成図である。 図1に示したPMVセンサの概略ブロック図である。 温冷感申告及び制御の一例を示す図である。 制御内容を示すフローチャートである。 変形例の制御内容を示すフローチャートである。
以下、添付図面に基づいて、本開示の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る温冷感申告を付加した制御システム1全体の概略構成図である。また、図2は、図1に示した空調機10の概略構成図である。また、図3は、図1に示したPMVセンサSの概略ブロック図である。また、図4は、本実施形態における温冷感申告及び制御の一例を示した図である。なお、図1中において、一点鎖線2で示す領域内は、オフィスビル等の空調空間としての室内を示す。また、白抜き矢印は、空気の流れを示す。また、黒塗り矢印Bは、冷却塔Cからの冷水(約20℃)の流れを示す。また、網掛け矢印Dは、ヒートポンプ(不図示)からの冷水(約20℃)の流れを示す。
図1に示すように、制御システム1は、室内2を快適空調すべく温冷感申告を付加した制御システムである。
また、制御システム1は、室内2に配置されたパーソナルコンピュータ(PC)3aから発生する熱を処理するPC用冷却コイル4a、室内2の在室者Mから発生する熱を処理する放射パネル4b、及び、室内2に配置された照明機器3bから発生する熱を処理する照明用冷却パネル4cを備える。PC3a、在室者M、及び照明機器3bは、本開示における室内2の発熱体に該当する。また、PC用冷却コイル4a、放射パネル4b、及び照明用冷却パネル4cは、本開示における顕熱処理装置に該当する。但し、本開示の発熱体は、プリンタ複合機等の任意の発熱体であっても良い。また、本開示の顕熱処理装置は、PC用冷却コイル4a、放射パネル4b、及び照明用冷却パネル4cの内、何れか1つまたは2つであっても良い。
また、制御システム1は、室内2の温冷感を評価したPMV値を検出する検出装置としてのPMVセンサSを備える。
また、本実施形態の制御システム1は、室内2に供給される給気SAの温度と、PC用冷却コイル4a、放射パネル4b及び照明用冷却パネル4cによる熱処理量とを制御する制御装置5を備える。また、制御システム1は、室内2の在室者M毎に温冷感を申告させるための申告装置6を備える。
図1及び図2に示すように、室内2には、室外に設けられた空調機10から給気SAが供給される。
本実施形態の空調機10には、湿度制御が可能なデシカント空調機が用いられる。但し、空調機10は、エアコン等の任意の種類であって良い。
本実施形態の空調機10は、給気用通路11と、再生用通路12と、給気用通路11と再生用通路12とを横断して回転自在に設けられたデシカントロータ13と、を備える。また、空調機10は、室内2から空調機10に還気RAを還流させる還気通路14と、給気用通路11と還気通路14とを横断して回転自在に設けられた全熱交換器15と、を備える。なお、符号16a,16b,16cは、外気OAに含まれるダスト等の異物を捕集するためのフィルタである。また、符号17a,17b,17cは、上流側から下流側に送風するためのファンであり、符号18a,18bは、風量を調整するためのダンパ(例えば、モータダンパ)である。
デシカントロータ13は、シリカゲル等の除湿剤が添着されて構成され、その回転によって、給気用通路11における吸着除湿と再生用通路12における脱着再生とを連続して行えるようになっている。
給気用通路11は、デシカントロータ13の上流側に設けられた予冷コイル19aと、下流側に設けられた再冷コイル19bと、を備える。コイル19a,19bは、冷却塔Cから供給される冷水を循環させて、再び冷却塔Cに戻すように構成される。
給気用通路11の入口には、外気OAを導入するための給気用入口ダクト20が接続される。また、給気用通路11の出口には、デシカントロータ13で除湿された給気SAを室内2に導入するための給気ダクト21の入口が接続される。
再生用通路12は、デシカントロータ13の上流側に設けられた温水コイル22を備える。温水コイル22は、ヒートポンプ(不図示)から供給される温水を循環させて、再びヒートポンプに戻すように構成される。
再生用通路12の入口には、外気OAを導入するための再生用入口ダクト23の出口が接続される。また、再生用通路12の出口には、デシカントロータ13の再生に使用した空気(排気EA)を排出するための再生用出口ダクト24が接続される。
再生用入口ダクト23の入口には、空気式太陽熱集熱器25が接続される。図示しないが、空気式太陽熱集熱器25は、黒色のアルミ板等の表面に多数の小孔を穿設して形成され、外気OAを小孔から内部に取り込んで昇温できるように構成される。
還気通路14の入口には、室内2から還気RAを導入するための還気用入口ダクト26の出口が接続される。また、還気通路14の出口には、全熱交換器15の熱回収に使用した空気(排気EA)を排出するための還気用出口ダクト27が接続される。
図1に示すように、還気用入口ダクト26の入口は、室内2の天井2aに設けられた還気口28に接続される。また、排気ダクト29の入口は、室内2の天井2aに設けられた排気口30に接続される。また、給気ダクト21の出口は、床2bに設けられた給気口31に接続される。なお、本実施形態においては、複数(例えば、4箇所)の給気口31が、床面に対して適宜配置される。
給気ダクト21には、空調機10から室内2に供給される給気を冷却する給気用冷却コイル32が接続される。給気用冷却コイル32には、ヒートポンプ(不図示)から延びる供給側冷水管33a及び戻り側冷水管33bが接続され、冷水が循環される。
一方、室内2においては、複数(例えば、4つ)の机E上に、それぞれPC3a(例えば、デスクトップ型PC)が設置されている。また、天井2aには、複数(例えば、2つ)の照明機器3b(例えば、LED照明機器)が設置されている。なお、図示例は、室内2の居住者である複数(例えば、4人)の在室者Mが、各自のPC3aを使用している状況を表している。
PC用冷却コイル4aは、各PC3aの排気口(不図示)に接続されており、冷水を循環させて排気口からの排気を熱処理するように構成される。
放射パネル4b及び照明用冷却パネル4cは、内部に配設された冷却コイル(不図示)に冷水を循環させて冷気を放射するように構成される。また、放射パネル4bは、対面する机E同士を仕切るように机E上に配置される。また、照明用冷却パネル4cは、照明機器3bに近接して天井2aに設置される。
PC用冷却コイル4a及び放射パネル4bには、供給側冷水ホースH1を介して、供給側冷水管34aが接続され、戻り側冷水ホースH2を介して戻り側冷水管34bが接続され、冷水が循環される。これらの冷水管34a,34bは、ヒートポンプ(不図示)から延びて室内2の床下に配設される。
冷水ホースH1,H2は、床2bに設置された冷水コンセントX1を通じて、対応する冷水管34a,34bに脱着可能に接続される。図示しないが、冷水コンセントX1は、床2bに埋設されたハウジングと、ハウジングに固定された供給側と戻り側の一対の管継手等で構成される。
また、冷水ホースH1,H2は、机Eに設けられた分配コンセントX2を介して分岐され、PC用冷却コイル4a及び放射パネル4bのそれぞれに接続される。図示しないが、分配コンセントX2は、供給側と戻り側の一対の分配管等で構成される。なお、分配コンセントX2は、例えば分岐される流路をそれぞれ開閉できる弁を有し、稼働しているPC3aの冷却コイル4a、及び在室者Mが着席している机E上の放射パネル4bに対してのみ、冷水を供給できるように構成されても良い。
照明用冷却パネル4cには、供給側冷水管35a及び戻り側冷水管35bが接続される。これらの冷水管35a,35bは、ヒートポンプ(不図示)から延びて室内2の天井裏に配設される。
本実施形態において、給気用冷却コイル32に接続される供給側冷水管33aには、給気用冷却コイル32の冷水の流量を調節するための第1制御弁V1が設けられる。また、冷水コンセントX1に接続される供給側冷水管34aには、PC用冷却コイル4a及び放射パネル4bの冷水の流量を調節するための第2制御弁V2が設けられる。また、照明用冷却パネル4cに接続される供給側冷水管35aには、照明用冷却パネル4cの冷水の流量を調節するための第3制御弁V3が設けられる。但し、これらの制御弁V1〜V3は、例えば、戻り側冷水管33b,34b,35bに設けられていても良い。また、第1制御弁V1は、空調機10の再冷コイル19b(図2を参照)の冷水の流量を調節するための制御弁であっても良い。
本実施形態の制御弁V1〜V3は、冷水管33a,34a,35aの流路を開閉する電動弁または電磁弁からなり、制御装置5に電気的に接続される。
PMVセンサSは、室内2の空気温度、湿度、放射温度及び気流速度を検出する各種センサ類(不図示)を備える。また、PMVセンサSは、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を備え、制御装置5に電気的に接続される。なお、PMVセンサS及び制御装置5は、一体の装置として構成されていても良い。
図1及び図3に示すように、PMVセンサSは、室内2の空気温度、湿度、放射温度(輻射)、気流速度、代謝量(活動量)及び着衣量の各要素に基づき、室内2の温冷感を評価したPMV(Predicted Mean Vote:予測温冷感申告)値を検出するように構成される。
PMV値は、ファンガー(J.O.Fanger)氏により提唱された室内温熱環境の快適性指標であり、上記の6つの要素に基づいて、室内で人間が感じる温冷感を評価したものである。PMV値は、下記の式等から算出され、+3(暑い)、+2(暖かい)、+1(やや暖かい)、0(どちらでもない)、−1(やや涼しい)、−2(涼しい)、−3(寒い)の評価で表される。また、ISO7730では、−0.5〜+0.5の範囲が快適なPMV値とされる。
PMV=(0.303×e-0.0036M+0.0276)×L
L=M−W−C−R−Esw−Edif−Crec−Erec
L:人体の熱収支[W/m2
M:代謝量(活動量)[W/m2
W:作業量[W/m2
C:対流による熱損失[W/m2]=αCl×fcl×(tcl−ta
R:放射による熱損失[W/m2]=0.72fClσε{(tcl+273)4−(tr+273)4
sw:発汗による蒸発熱損失[W/m2]=0.42(M−58.2)
dif:不感蒸泄による蒸発熱損失[W/m2]=0.68×4.58(Psk−Pa
rec:呼吸に伴う顕熱熱損失[W/m2]=0.0014×M(34−ta
rec:呼吸に伴う潜熱熱損失[W/m2]=0.0173×M(5.87−Pa
ここに、tcl:着衣表面温度[℃],ta:空気温度[℃],tr:平均放射温度[℃],Psk:皮膚表面温度における水蒸気分圧[kPa],Pa:空気の水蒸気圧[kPa],αcl:対流熱伝達率[W/(m2・℃)],σ:輻射定数[W/(m2・K4)],ε:放射率[−],fcl:着衣による表面積の増加率[−]
本実施形態のPMVセンサSは、各種センサ類によって検出された室内2の空気温度、湿度、放射温度及び気流速度の検出値と、予め規定値として入力された代謝量(活動量)及び着衣量の平均値等と、に基づいてPMV値を算出して検出できるように構成される。また、PMVセンサSは、検出されたPMV値(以下、PMV検出値α)を制御装置5に送信するように構成される。
申告装置6は、在室者M毎に温冷感を申告させる機能を有する。すなわち、本実施形態に係る制御システム1には、申告装置6による温冷感申告(機能)が付加される。
具体的には、申告装置6は、各PC3aの機能の一部として構成されており、制御装置5に電気的に接続される。但し、申告装置6は、任意の種類、位置、数量等であって良く、例えば、在室者Mそれぞれに配布されるタブレット型端末であっても良い。また、申告装置6は、複数の在室者Mによって共有されていても良い。なお、本実施形態の在室者Mは、室内2の居住者であるが、それ以外の在室者が申告装置6を使用できるようにしても良い。
本実施形態の申告装置6は、在室者M毎に、温冷感として「暑い」または「寒い」を選択して申告できるように構成される。また、申告装置6は、申告してから一定時間(例えば、30分)以上経過しなければ、同じ者が次に申告できないように構成される。なお、申告装置6は、「暑い」「寒い」の他に「どちらでもない」を選択して申告できるように構成されても良い。
制御装置5は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を備え、給気SAの温度と熱処理量とを制御するように構成される。なお、制御装置5は、別体の装置として構成されていても良く、例えば、制御装置5としての空調機10によって給気SAの温度を制御しても良い。
本実施形態の制御装置5は、申告装置6に申告された温冷感と申告人数とに基づいてPMV目標値αTを設定し、PMV検出値αがPMV目標値αTになるように、給気SAの温度と熱処理量とを制御する。
以下、本実施形態の制御内容について、詳しく説明する。
制御装置5は、申告装置6に申告された温冷感と申告人数とを取得し、暑いと申告した人数の割合(以下、暑い割合R1)と、寒いと申告した人数の割合(以下、寒い割合R2)とに応じて、PMV目標値αTを補正する。また、本実施形態の制御装置5は、PMV検出値αに基づいて、給気SAの温度と熱処理量とをフィードバック制御する。
具体的には、制御装置5は、集計部5aと、目標値設定部5bと、弁制御部5cとを機能の一部として有する。但し、集計部5aと、目標値設定部5bと、弁制御部5cとは、それぞれ別体の装置に設けられていても良い。
集計部5aは、所定時間T(例えば、30分)毎に、各申告装置6に申告された温冷感と申告人数とを取得して集計する。また同時に、集計部5aは、室内2で稼働しているPC3a(すなわち、申告装置6)を検出して、申告可能な全体人数を集計する。但し、全体人数の集計は、任意の方法であって良く、例えば、申告装置6に全体人数を入力(変更)できる機能を設けても良い。
目標値設定部5bは、集計部5aで集計された温冷感と申告人数に基づいて、申告可能な全体人数に対する暑い割合R1と寒い割合R2とを算出する。なお、「暑い」と申告した者と「寒い」と申告した者とがいるときは、それらの申告人数は相殺されるものとする。
また、目標値設定部5bは、算出した割合R1,R2に応じて補正値βを設定する。補正値βは、暑い割合R1が多いほどPMV目標値αTを低下させ、寒い割合R2が多いほどPMV目標値αTを上昇させるように予め規定されている。
また、目標値設定部5bは、補正値βが0以外のときは、その補正値βをPMV目標値αTに加算して補正し、補正値βが0のときは、PMV目標値αTを補正しない。
弁制御部5cは、制御弁V1〜V3を開閉することで、給気SAの温度と熱処理量とを制御する。
具体的には、弁制御部5cは、PMV検出値αが閾値αL以上のとき、制御弁V1〜V3を開弁して、給気用冷却コイル32、PC用冷却コイル4a、放射パネル4b、及び照明用冷却パネル4cに冷水を循環させる。これにより、給気温度が低下すると共に熱処理が行われる。
また、弁制御部5cは、PMV検出値αが閾値αL未満のとき、制御弁V1〜V3を閉弁して、これらの冷水の循環を停止させる。これにより、給気温度が上昇すると共に熱処理が停止される。
より詳しくは、閾値αLは、所定時間T当たりのPMV検出値αの平均値がPMV目標値αTになるように設定される。例えば、本実施形態の閾値αLは、制御弁V1〜V3を開弁したときと閉弁したときのPMV検出値αの変化の特性等から、PMV目標値αTを一定数(0.03)下回る値(閾値αL=PMV目標値αT−0.03)に設定される。但し、閾値αLは、PMV目標値αTと同じ値か、或いは、PMV目標値αTを上回る値に設定されても良い。
ここで、図4を参照して、本実施形態における温冷感申告及び制御の一例を説明する。なお、この例では、PMV目標値αTの初期値が(+)0.5に設定されており、閾値αLが(+)0.47に設定されている。
図4に示すように、先ず、寒い割合R2が25%(時刻t=9:00)または50%(時刻t=9:30)のときは、補正値βが0に設定される。そのため、このときのPMV目標値αTは、補正されずに初期値である0.5のままであり、閾値αLも0.47のままである。次に、寒い割合R2が75%(時刻t=10:00)になると、補正値βが+0.1に設定されることで、PMV目標値αTが0.6に補正され、閾値αLが0.57に設定される。更に、寒い割合R2が100%(時刻t=10:30)になると、補正値βが+0.2に設定されることで、PMV目標値αTが0.8に補正され、閾値αLが0.77に設定される。
続いて、暑い割合R1が25%(時刻t=11:00)または50%(時刻t=11:30)になると、補正値が0に設定される。このとき、PMV目標値αTは、補正されずに0.8のままであり、閾値αLも0.77のままである。次に、暑い割合R1が75%(時刻t=12:00)になると、補正値βが−0.1に設定されることで、PMV目標値αTが0.7に補正され、閾値αLが0.67に設定される。更に、暑い割合R1が100%(時刻t=12:30)になると、補正値βが−0.2に設定されることで、PMV目標値αTが0.5に補正され、閾値αLが0.47に設定される。
次に、図5に示すフローチャートを参照して、制御装置5における制御フローを説明する。なお、この制御フローは、空調機10が稼働している間、所定の演算周期(例えば、10ms)で実行される。
図5に示すように、ステップS101においては、先ず、目標値設定部5bが、PMV目標値αTを設定して、ステップS102に進む。次に、弁制御部5cは、ステップS102にて、PMV検出値αを取得し、ステップS103にて、閾値αLを設定し、ステップS104にて、PMV検出値αが閾値αL以上(α≧αL)であるか否かを判定する。
ステップS104にて、α≧αLである(YES)と判定されると、弁制御部5cは、ステップS105に進み、制御弁V1〜V3を開弁(ON)して、ステップS107に進む。
一方、ステップS104にて、α≧αLでない(NO)と判定されると、弁制御部5cは、ステップS106に進み、制御弁V1〜V3を閉弁(OFF)して、ステップS107に進む。
次に、集計部5aは、ステップS107にて、所定時間Tが経過したか否かを判定する。ステップS107にて、所定時間Tが経過した(YES)と判定されると、集計部5aは、ステップS108に進み、申告を集計して、ステップS109に進む。
一方、ステップS107にて、所定時間Tが経過していない(NO)と判定されると、弁制御部5cにおけるステップS102〜S107の制御を繰り返す。
次に、目標値設定部5bは、ステップS109にて、暑い割合R1と寒い割合R2とを算出すると共に、暑い割合R1と寒い割合R2に応じて補正値βを設定し、ステップS110にて、補正値βが0以外の値(β≠0)であるか否かを判定する。ステップS110にて、β≠0である(YES)と判定されると、目標値設定部5bは、ステップS111に進み、補正値βを用いてPMV目標値αTを補正して、ステップS102に戻る。これにより、補正されたPMV目標値αTから新たに閾値αLが設定され、この閾値αLに基づいて、制御弁V1〜V3が制御される。
一方、ステップS110にて、β≠0でない(NO)と判定されると、目標値設定部5bは、PMV目標値αTを補正しないで、ステップS102に戻る。これにより、元の閾値αLのまま、制御弁V1〜V3が制御される。
以上、本実施形態の制御システム1によれば、在室者Mから申告された温冷感と申告人数とに基づいてPMV目標値αTを設定することで、在室者Mがそれぞれ感じる温冷感の差を抑制しつつ、在室者Mが感じる温冷感とPMV目標値αTとの差を低減できる。
特に、本実施形態においては、室内2の発熱体から発生する熱を局所的に熱負荷処理できるので、給気温度のみの制御に比べて、室内2における温冷感の差を低減できる。例えば、給気温度のみの制御では、発熱体であるPC3aの周囲だけが暑く、それ以外の空間が給気SAによって寒くなるが、発熱体から発生する熱を局所的に処理することで、室内全体を均一な空気温度に制御できる。また、発熱体から発生する顕熱の影響が排除されることで、室内2における給気温度の制御や湿度の制御を精度良く行えるようになる。その結果、在室者Mが感じる温冷感とPMV目標値αTとの差を効果的に抑制できるようになる。
また、本実施形態においては、所定時間T(例えば、30分)毎に、申告を取得してPMV目標値αTを補正するため、その時々の在室者Mの代謝量(活動量)等の変化に対応することができる。
また、本実施形態においては、申告人数に応じてPMV目標値αTを設定するため、在室者M全体の意思を反映した公平なPMV目標値αTの設定が可能になる。
また、本実施形態においては、PMV検出値αに基づいて制御弁V1〜V3を開閉することで、簡単かつ速やかに給気温度及び熱処理量をフィードバック制御できる。
また、本実施形態においては、ヒートポンプ(不図示)からの約20℃の高温冷水を用いて、給気温度及び熱処理量を制御できるので、例えば冷凍機で約7℃に冷却された低温冷水を用いて空調する一般的な空調システムに比べて、省エネルギー化を図ることができる。
他方、上述した基本実施形態は、以下のように変形することができる。
(変形例1)
上述した基本実施形態では、所定時間T(例えば、30分)が経過する毎に、申告装置6に申告された温冷感と申告人数とを取得して、PMV目標値αTを補正している。具体的には、図5に示したように、所定時間Tが経過したときに、申告を集計している(ステップS107、ステップS108)。
これに対して、本変形例においては、申告装置6に申告される毎に、その申告がされた時点までの一定時間(例えば、30分)内の申告を取得して、PMV目標値αTを補正しても良い。具体的には、図6に示すように、本変形例の集計部5aは、ステップS107’にて、申告装置6に申告されたか否かを判定し、申告された(YES)と判定されたときに、申告を集計しても良い。そして、本変形例の目標値設定部5bは、申告が集計される毎に、暑い割合R1と寒い割合R2とを算出して補正値βを設定し、PMV目標値αTを補正しても良い。
より詳しくは、申告された時点までの一定時間内において、例えば、暑い割合R1が75%以上のときは、補正値βが−0.1に設定され、寒い割合R1が75%以上のときは、補正値βが+0.1に設定される。そして、これらの補正値βを用いてPMV目標値αTが補正される。
本変形例によれば、在室者Mが感じている温冷感をリアルタイムでPMV目標値αTに反映させることができる。
(変形例2)
上述した基本実施形態では、弁制御部5cは、PMV検出値αが閾値αL未満のとき、全ての制御弁V1〜V3を閉弁している。
これに対して、例えば、発熱量が特に多い等の理由から、照明機器3b(またはPC3a等)の熱処理を停止させたくない場合には、PMV検出値αが閾値αL未満のときでも、常に第3制御弁V3(または第2制御弁V2)を開弁しておいて良い。
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して実施することが可能である。
1 温冷感申告を付加した制御システム
2 室内
2a 天井
2b 床
3a PC(発熱体)
3b 照明機器(発熱体)
4a PC用冷却コイル(顕熱処理装置)
4b 放射パネル(顕熱処理装置)
4c 照明用冷却パネル(顕熱処理装置)
5 制御装置
6 申告装置
10 空調機
20 給気用入口ダクト
21 給気ダクト
23 再生用入口ダクト
25 空気式太陽熱集熱器
26 還気用入口ダクト
27 還気用出口ダクト
28 還気口
29 排気ダクト
30 排気口
31 給気口
32 給気用冷却コイル
33a,34a,35a 供給側冷水管
33b,34b,35b 戻り側冷水管
SA 給気
OA 外気
RA 還気
EA 排気
B 冷却塔からの冷水の流れ
C 冷却塔
D ヒートポンプからの冷水の流れ
E 机
M 在室者(発熱体)
S PMVセンサ
H1 供給側冷水ホース
H2 戻り側冷水ホース
V1 第1制御弁
V2 第2制御弁
V3 第3制御弁
X1 冷水コンセント
X2 分配コンセント

Claims (3)

  1. 室内を快適空調すべく温冷感申告を付加した制御システムであって、
    前記室内の発熱体から発生する熱を処理する顕熱処理装置と、
    前記室内の温冷感を評価したPMV値を検出する検出装置と、
    前記室内に供給される給気の温度と前記顕熱処理装置による熱処理量とを制御する制御装置と、
    前記室内の在室者毎に温冷感を申告させるための申告装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記申告装置に申告された温冷感と申告人数とに基づいてPMV目標値を設定し、
    前記検出装置で検出されるPMV値が前記PMV目標値になるように、前記給気の温度と前記熱処理量とを制御する
    ことを特徴とする制御システム。
  2. 前記制御装置は、前記申告装置から申告された温冷感と申告人数とを取得し、暑いと申告した人数の割合と、寒いと申告した人数の割合とに応じて、前記PMV目標値を補正する
    請求項1記載の制御システム。
  3. 前記制御装置は、前記検出装置で検出されたPMV値に基づいて、前記給気の温度と前記熱処理量とをフィードバック制御する
    請求項1または2記載の制御システム。
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