JP2019143741A - バランサシャフト - Google Patents

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Abstract

【課題】ギヤの内周面とシャフト本体の外周面との間を、オイルで適切に潤滑する。【解決手段】バランサシャフト10は、シャフト本体20と第1フランジ部22と従動ギヤ40とを備えている。従動ギヤ40の中心部42は、内径が互いに異なる小内径部44と大内径部46とを備えている。大内径部46は、第1フランジ部22の径方向外側に位置している。従動ギヤ40における小内径部44と大内径部46との境界の段差面48には窪みP2が設けられている。また、第1フランジ部22の対向面22aには窪みP1が設けられている。従動ギヤ40の段差面48の窪みP2と、第1フランジ部22の対向面22aの窪みP1とによって、シャフト本体20の外周面と従動ギヤ40の小内径部44の内周面との間の空間K2が、第1フランジ部22の外周面と従動ギヤ40の大内径部46の内周面との間の空間K1に連通している。【選択図】図3

Description

この発明は、バランサ装置のバランサシャフトに関する。
特許文献1に開示されたバランサシャフトは、全体として棒状のシャフト本体を備えている。シャフト本体の外周面からは、当該シャフト本体の径方向外側に向かってフランジ部が張り出している。フランジ部は平面視すると円形状であり、その中心はシャフト本体の中心軸線上に位置している。
シャフト本体の外周には、ギヤが取り付けられている。ギヤは、シャフト本体が挿通される略円筒状の中心部と、当該中心部の径方向外側に位置している複数の歯部とで構成されている。また、中心部は、軸線方向において、小内径部と、当該小内径部よりも内径の大きい大内径部とに大別できる。小内径部の内径は、シャフト本体の外径とほぼ同じになっている。大内径部の内径は、シャフト本体におけるフランジ部の外径よりも大きくなっている。ギヤは、当該ギヤにおける大内径部の内部に、フランジ部が位置するように取り付けられている。ギヤにおける大内径部の内周面とフランジ部の外周面との間には、環状の緩衝部材が配置されている。また、ギヤにおける中心部の内周面と、シャフト本体の外周面との間には、潤滑用のオイルが供給されている。
国際公開第2016/035762号
特許文献1に開示されているようなバランサシャフトにおいて、ギヤにおける歯部の構成として、ギヤの中心軸線に対して斜めに切った斜歯部を採用することがある。この場合、バランサシャフトのギヤに噛み合っている他のギヤの回転速度(角速度)が変化すると、バランサシャフトのギヤに対して軸線方向の力(スラスト)が作用する。そして、ギヤに軸線方向の力が作用すると、ギヤがシャフト本体に対して軸線方向に移動して、ギヤにおける小内径部と大内径部との境界の段差面が、フランジ部に当接することがある。すると、ギヤにおける大内径部の内周面とフランジ部の外周面との間の空間が、小内径部の内周面とシャフト本体の外周面との間の空間に対して、上記当接箇所で分断され、小内径部側と大内径部側とでオイルの行き来が妨げられる。そのため、このような事態が発生すると、ギヤにおける中心部の内周面とシャフト本体やフランジ部における外周面との間を、オイルで適切に潤滑できないおそれがある。
上記課題を解決するためのバランサシャフトは、シャフト本体と、前記シャフト本体の外周面から径方向外側へと張り出したフランジ部と、前記シャフト本体の外周に取り付けられたギヤとを備えたバランサシャフトであって、前記ギヤは、前記シャフト本体が挿通された筒状の中心部と、前記中心部の径方向外側に位置しているとともに前記中心部の中心軸線に対して斜めに切られた斜歯部とを備え、前記中心部は、当該中心部の軸線方向一方側に位置しているとともに内径が前記フランジ部よりも小さい小内径部と、前記中心部の軸線方向他方側に位置しているとともに内径が前記フランジ部よりも大きい大内径部とを備え、前記フランジ部は、前記大内径部の径方向内側に位置しており、前記シャフト本体の内部には、当該シャフト本体の外周面のうち、前記小内径部の内周面に対向する面に開口するオイル通路が区画されており、前記ギヤにおける前記小内径部と前記大内径部との境界の段差面、及び前記フランジ部における前記段差面に対向する対向面の少なくとも一方には窪みが設けられており、前記窪みによって、前記シャフト本体の外周面と前記小内径部の内周面との間の空間が、前記フランジ部の外周面と前記大内径部の内周面との間の空間に連通している。
上記構成では、ギヤがシャフト本体に対して軸線方向に移動して、ギヤの段差面が、シャフト本体の対向面に当接した場合でも、窪みを通じて、シャフト本体の外周面とギヤにおける小内径部の内周面との間の空間、及びシャフト本体のフランジ部の外周面とギヤにおける大内径部の内周面との間の空間を、オイルが行き来できる。したがって、これらの空間をオイルで適切に潤滑できる。
バランサシャフトの平面図。 バランサシャフトの一部断面図。 図2の一部の拡大図。 シャフト本体を、シャフト本体の軸線方向一方側から視た場合の平面図。 ギヤを、シャフト本体の軸線方向他方側から視た場合の平面図。 バランサシャフトの変更例を表した断面図。 図6の変更例におけるギヤを、シャフト本体の軸線方向他方側から視た場合の平面図。 バランサシャフトの別の変更例を表した断面図。 図8の変更例におけるシャフト本体を、シャフト本体の軸線方向一方側から視た場合の平面図。
以下、内燃機関のバランサ装置に適用されるバランサシャフトの一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、バランサシャフト10は、全体として棒状のシャフト本体20を備えている。シャフト本体20の軸線方向一方側の部位である大径軸部20aは、軸線方向他方側の部位である小径軸部20bよりも外径が大きくなっている。
図2に示すように、シャフト本体20における大径軸部20aの外周面からは、当該シャフト本体20の径方向外側に向かって第1フランジ部22が張り出している。第1フランジ部22は、シャフト本体20の軸線方向において、大径軸部20aの軸線方向他方側の端に位置している。第1フランジ部22は、シャフト本体20の軸線方向から平面視すると円形状になっている。また、第1フランジ部22の中心は、シャフト本体20の中心軸線上に位置している。
図1に示すように、シャフト本体20における小径軸部20bの外周面からは、当該シャフト本体20の径方向外側に向かって第2フランジ部24及び第3フランジ部26が張り出している。第2フランジ部24は、シャフト本体20の軸線方向において、シャフト本体20の中央よりも他方側に位置している。また、第3フランジ部26は、第2フランジ部24よりもシャフト本体20の軸線方向端側に位置している。第2フランジ部24及び第3フランジ部26はそれぞれ、シャフト本体20の軸線方向から平面視すると円形状であり、その中心はシャフト本体20の中心軸線上に位置している。なお、図示は省略するが、バランサシャフト10は、シャフト本体20の軸線方向において、第2フランジ部24と第3フランジ部26との間で、ハウジングの軸受部に支持されている。したがって、第2フランジ部24及び第3フランジ部26によって、ハウジングに対するバランサシャフト10の軸線方向の移動が規制されている。
シャフト本体20における小径軸部20bの外周面において、第2フランジ部24よりもシャフト本体20の軸線方向一方側には、連結ギヤ16が取り付けられている。連結ギヤ16は、小径軸部20bに圧入されている。連結ギヤ16の中心軸線は、シャフト本体20の中心軸線と一致している。なお、この実施形態では、連結ギヤ16の歯部は、当該連結ギヤ16の中心軸線に対して斜めに切られた斜歯部となっている。この連結ギヤ16は、図示しない他のバランサシャフトにおけるギヤと噛み合っている。
シャフト本体20における小径軸部20bの外周面において、連結ギヤ16よりもシャフト本体20の軸線方向一方側には、アンバランスマス14が固定されている。アンバランスマス14は、シャフト本体20の軸線方向から平面視すると略扇形状になっていて、扇の中心軸側がシャフト本体20に固定されている。この結果、アンバランスマス14は、シャフト本体20の中心軸線に対して重心が偏心している。
図1及び図2に示すように、シャフト本体20における大径軸部20aの外周面には、従動ギヤ40が取り付けられている。図2に示すように、従動ギヤ40は、全体として筒状の中心部42と、中心部42の径方向外側に位置しているとともに中心部42の中心軸線に対して斜めに切られた斜歯部41とを備えている。従動ギヤ40の中心部42には、シャフト本体20が挿通されている。中心部42の中心軸線は、シャフト本体20の中心軸線と略一致している。また、従動ギヤ40の斜歯部41は、図示しないクランクシャフトのギヤと噛み合っている。
従動ギヤ40の中心部42は、当該中心部42の軸線方向一方側に位置している小内径部44と、当該中心部42の軸線方向他方側に位置している大内径部46とを備えている。小内径部44の内径は、大内径部46の内径よりも小さくなっている。上記内径の違いにより、小内径部44の内周面と大内径部46の内周面との境界には段差面48が生じており、当該段差面48によって両者が径方向に接続されている。
大内径部46の内径は、第1フランジ部22の外径よりも大きくなっている。そして、大内径部46の径方向内側には、第1フランジ部22が位置している。上述したとおり、大内径部46の内径が、第1フランジ部22の外径よりも大きいことから、大内径部46の内周面と、第1フランジ部22の外周面との間には、環状の空間K1が設けられている。この空間K1には、環状のフリクションリング18がシャフト本体20の軸線方向に並列で2つ配置されている。フリクションリング18は、シャフト本体20が回転した時に、当該シャフト本体20の揺動が従動ギヤ40に伝達されることを抑制する。
小内径部44の内径は、第1フランジ部22の外径よりも小さくなっている。また、小内径部44の内径は、シャフト本体20における大径軸部20aの外径よりも僅かに大きくなっている。小内径部44の内径が、シャフト本体20における大径軸部20aの外径よりも僅かに大きいことから、小内径部44の内周面と、大径軸部20aの外周面との間には、図3に示すように環状の空間K2が設けられている。なお、図2では、空間K2の図示を省略している。
上記のとおり、中心部42の大内径部46が、第1フランジ部22の外周面の径方向外側に位置しており、中心部42の小内径部44が、シャフト本体20における大径軸部20aの径方向外側に位置していることから、大内径部46と小内径部44との境界の段差面48は、第1フランジ部22における、シャフト本体20の軸線方向一方側を向いている面である対向面22aと対向している。詳細には、段差面48における径方向内側の部位が、第1フランジ部22の対向面22aと対向している。
図2に示すように、シャフト本体20の大径軸部20aにおける、従動ギヤ40よりもシャフト本体20の軸線方向一方側には、円筒状のストッパ体12が圧入されている。ストッパ体12におけるシャフト本体20の軸線方向他方側の端面12aは、従動ギヤ40の中心部42における、シャフト本体20の軸線方向一方側の端面42aと当接している。ここで、ストッパ体12における上記他方側の端面12aと、第1フランジ部22の対向面22aとの間には、従動ギヤ40における上記一方側の端面42aと段差面48との間の寸法よりも僅かに長い距離が確保されている。そのため、従動ギヤ40における上記一方側の端面42aと、ストッパ体12における上記他方側の端面12aとが当接した状態では、従動ギヤ40の段差面48と、第1フランジ部22の対向面22aとの間に僅かな隙間ができる。一方、従動ギヤ40の段差面48と、第1フランジ部22の対向面22aとが当接した状態では、従動ギヤ40における上記一方側の端面42aと、ストッパ体12における上記他方側の端面12aとの間に僅かな隙間ができる。
シャフト本体20の内部には、潤滑油であるオイルが流通するオイル通路30が区画されている。具体的には、オイル通路30は、当該シャフト本体20の中心軸線上を延びる中央穴32を備えている。中央穴32は、シャフト本体20の軸線方向に関して、シャフト本体20の軸線方向一方側の端面から小径軸部20bの途中にまでのびている。なお、中央穴32における、シャフト本体20の軸線方向一方側の端部となる開口は、例えばボールBで塞がれている。
シャフト本体20における小径軸部20bの外周面からは、シャフト本体20の内部に向けて径方向に第1径方向穴34が窪んでいる。第1径方向穴34は、中央穴32に繋がっている。また、シャフト本体20における大径軸部20aの外周面のうち、従動ギヤ40の小内径部44の内周面に対向する部位からは、シャフト本体20の内部に向けて径方向に第2径方向穴36が窪んでいる。第2径方向穴36は、中央穴32に繋がっている。以上の中央穴32、第1径方向穴34、第2径方向穴36によって、オイル通路30が構成されている。
図3に示すように、第1フランジ部22の対向面22aにおける径方向内側の部位には、窪みP1が設けられている。図4に示すように、窪みP1は、周方向に連続していて、平面視で環状になっている。図3及び図4に示すように、環状の窪みP1における最も径方向内側の部位P1aは、第1フランジ部22の付け根(第1フランジ部22における大径軸部20aとの接続部分)に至っている。また、環状の窪みP1における最も径方向外側の部位P1bは、対向面22aの径方向略中央に至っている。対向面22aと従動ギヤ40の段差面48とが当接した状態において、対向面22aと段差面48との間には、窪みP1に応じた空間K3ができる。この空間K3は、従動ギヤ40の小内径部44の内周面と、シャフト本体20における大径軸部20aの外周面との間の空間K2と連続している。
図3に示すように、従動ギヤ40の段差面48には、窪みP2が設けられている。図5に示すように、窪みP2は、周方向に略等間隔で4つ設けられている。各窪みP2は、平面視で円形状になっている。図3に示すように、各窪みP2は、当該窪みP2の底側ほど径の小さくなるテーパ状となっている。
従動ギヤ40の段差面48の各窪みP2は、径方向に関して、第1フランジ部22の対向面22aにおける径方向内側の部位から、当該対向面22aよりも径方向外側にまで及んでいる。詳細には、各窪みP2における最も径方向内側の部位P2aは、第1フランジ部22の対向面22aの窪みP1における最も径方向外側の部位P1bよりも、径方向内側に位置している。また、各窪みP2における最も径方向外側の部位P2bは、第1フランジ部22の対向面22aよりも、径方向外側に位置している。この結果として、各窪みP2に応じた空間K4は、第1フランジ部22の対向面22aと従動ギヤ40の段差面48とが当接した状態において、当該対向面22aの窪みP1に応じた当該対向面22aと当該段差面48との間の空間K3と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とを連通させる。このように、従動ギヤ40の段差面48の各窪みP2及び第1フランジ部22の対向面22aの窪みP1は、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とを連通させている。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
先ず、クランクシャフトの回転に伴うバランサシャフト10の動作について説明する。上記のとおり、バランサシャフト10の従動ギヤ40がクランクシャフトのギヤと噛み合っていることから、クランクシャフトが回転すると、当該クランクシャフトと同期してバランサシャフト10が回転する。バランサシャフト10が、中心軸線に対して重心位置が偏心した状態で回転することで、ピストンの運動に伴って生じるクランクシャフトの振動が抑制される。
次に、バランサシャフト10におけるオイルの流れについて説明する。オイルは、第1径方向穴34の開口からオイル通路30に流入し、オイル通路30を流通する。そして、オイルは、第2径方向穴36の開口を通じて、オイル通路30から流出する。詳細には、オイルは、シャフト本体20の大径軸部20aにおける、従動ギヤ40の小内径部44の内周面に対向する部位に流出する。オイル通路30から流出したオイルは、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2に充填される。
ところで、バランサシャフト10における従動ギヤ40の歯は、斜歯となっている。そのため、クランクシャフトの回転速度が変化すると、バランサシャフト10の従動ギヤ40に対してその軸線方向の力が作用する。この結果、従動ギヤ40がシャフト本体20に対して当該シャフト本体20の軸線方向に移動する。ここで、従動ギヤ40の段差面48が第1フランジ部22の対向面22aに近づく方向に当該従動ギヤ40が移動すると、従動ギヤ40の段差面48と第1フランジ部22の対向面22aとが当接する。仮に、従動ギヤ40の段差面48に窪みP2が設けられておらず、また、第1フランジ部22の対向面22aにも窪みP1が設けられていないとする。この場合、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とが、従動ギヤ40の段差面48と第1フランジ部22の対向面22aとの当接によって分断される。この結果、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2に充填されているオイルは、当該空間K2に留まることになる。このような事態が発生すると、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1にオイルを供給することができず、当該空間K1をオイルで適切に潤滑できないおそれがある。
これに対して、本実施形態では、従動ギヤ40の段差面48の各窪みP2と、第1フランジ部22の対向面22aの窪みP1とによって、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とが連通されている。したがって、従動ギヤ40の段差面48と第1フランジ部22の対向面22aとが当接した状態でも、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2から、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1へとオイルを供給できる。
本実施形態において、第1フランジ部22の対向面22aに設けられる窪みP1は、例えばドリル等の切削治具で切削するだけで容易に形成できる。従動ギヤ40の段差面48に設けられる各窪みP2についても同様である。このように、第1フランジ部22における窪みP1や従動ギヤ40における窪みP2は、簡便な作業で作製可能な構成となっている。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1フランジ部22の対向面22aにおける窪みP1や従動ギヤ40の段差面48における各窪みP2の形状、寸法、数、位置等は、適宜変更できる。第1フランジ部22の対向面22aにおける窪みP1と、従動ギヤ40の段差面48における各窪みP2とによって、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とが連通されていれば、これらの空間K1及び空間K2にオイルを適切に供給できる。つまり、第1フランジ部22の対向面22aにおける窪みP1の形状を変更するにあたっては、当該窪みP1における最も径方向内側の部位P1aが第1フランジ部22の付け根に至っていて、かつ、当該窪みP1における最も径方向外側の部位P1bが、従動ギヤ40の段差面48の窪みP2における最も径方向内側の部位P2aよりも径方向外側に至っていればよい。また、従動ギヤ40の段差面48における窪みP2の形状を変更するにあたっては、当該窪みP2における最も径方向内側の部位P2aが、第1フランジ部22の対向面22aの窪みP1における最も径方向外側の部位P1bよりも径方向内側に至っていて、かつ、当該窪みP2における最も径方向外側の部位P2bが、第1フランジ部22の対向面22aよりも径方向外側に位置していればよい。第1フランジ部22の対向面22aの窪みP1は、例えば、平面視で一つながりの環状に繋がっていなくてもよく、複数の円弧に分かれていてもよい。従動ギヤ40の段差面48の窪みP2は、平面視で円形でなくてもよく、例えば平面視で矩形状でもよい。また、窪みP2の数を3つ以下、または5つ以上としてもよい。また、複数の窪みP2を、周方向に不均等な間隔で配置してもよい。複数の窪みP2の位置が、径方向に互いに異なっていてもよい。
・第1フランジ部22の対向面22aの窪みP1を廃止し、従動ギヤ40の段差面48にのみ窪みを設けて、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とを連通してもよい。具体的には、図6及び図7に示す変更例において、従動ギヤ40の段差面48には、径方向に直線状に延びている窪みP3が設けられている。窪みP3は、周方向に略等間隔で4つ設けられている。各窪みP3における最も径方向内側の部位P3aは、段差面48における径方向内側の縁に至っている。各窪みP3における最も径方向外側の部位P3bは、段差面48における径方向外側の縁に至っている。各窪みP3に応じて当該窪みP3と第1フランジ部22の対向面22aとの間に設けられる空間K5は、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とを連通している。
・図6及び図7に示す変更例において、従動ギヤ40の段差面48の窪みP3の形状、寸法、数、位置等は、適宜変更可能である。窪みP3の形状を変更するにあたっては、窪みP3における最も径方向内側の部位P3aが、段差面48における径方向内側の縁に至っていて、かつ、窪みP3における最も径方向外側の部位P3bが、段差面48における径方向外側の縁に至っていればよい。窪みP3は、例えば、径方向に直線状に延びていなくてもよく、湾曲しながら径方向に延びていてもよい。また、窪みP3は、3つ以下または5つ以上であってもよい。複数の窪みP3が、周方向に不均等な間隔で配置されていてもよい。
・従動ギヤ40の段差面48の窪みを廃止し、第1フランジ部22の対向面22aにのみ窪みを設けて、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1と、を連通してもよい。具体的には、図8及び図9に示す変更例において、第1フランジ部22の対向面22aには、径方向に直線状に延びている窪みP4が設けられている。窪みP4は、周方向に略等間隔で4つ設けられている。各窪みP4における最も径方向内側の部位P4aは、第1フランジ部22の付け根に至っている。また、各窪みP4における最も径方向外側の部位P4bは、対向面22aにおける径方向外側の縁に至っている。各窪みP4に応じて当該窪みP4と従動ギヤ40の段差面48との間に設けられる空間K6は、従動ギヤ40の小内径部44の内周面及びシャフト本体20の大径軸部20aの外周面間の空間K2と、従動ギヤ40の大内径部46の内周面及び第1フランジ部22の外周面間の空間K1とを連通している。
・図8及び図9に示す変更例において、第1フランジ部22の対向面22aの窪みP4の形状、寸法、数、位置等は、適宜変更可能である。窪みP4の形状を変更するにあたっては、窪みP4における最も径方向内側の部位P4aが、第1フランジ部22の付け根に至っていて、かつ、窪みP4における最も径方向外側の部位P4bが、対向面22aにおける径方向外側の縁に至っていればよい。窪みP4は、例えば、径方向に直線状に延びていなくてもよく、湾曲しながら径方向に延びていてもよい。また、窪みP4は、3つ以下または5つ以上であってもよい。複数の窪みP4が、周方向に不均等な間隔で配置されていてもよい。
・シャフト本体20は、全体として棒状であればよく、適宜形状を変更可能である。例えば、シャフト本体20は、当該シャフト本体20の軸線方向の他方側の部位が、一方側の部位よりも径が大きい構成となっていてもよい。また、シャフト本体20は、当該シャフト本体20の径が3段階以上変化する構成となっていてもよいし、当該シャフト本体20の径が当該シャフト本体20の軸線方向の全体に亘って一定であってもよい。
・オイル通路30の形状は適宜変更可能である。ただし、オイル通路30は、シャフト本体20の外周面のうち、従動ギヤ40の小内径部44の内周面に対向する部位に開口されていることが必須である。
・フリクションリング18の数は適宜変更可能である。
・シャフト本体20の軸線方向に関して、従動ギヤ40、第1フランジ部22、第2フランジ部24、第3フランジ部26、連結ギヤ16、アンバランスマス14、ストッパ体12の配置や位置関係は適宜変更可能である。
・ストッパ体12の形状は適宜変更可能である。ストッパ体12は、従動ギヤ40の移動を規制できるようになっていればよい。
・第2フランジ部24及び第3フランジ部26は必須ではない。ただし、第2フランジ部24及び第3フランジ部26を廃止する場合、ハウジングに対するバランサシャフト10の軸線方向の移動を規制する別の構成が設けられていることが好ましい。
・第1フランジ部22における窪みP1や従動ギヤ40における窪みP2と同様の構成を、第1フランジ部22及び従動ギヤ40に代えて、又は加えて第2フランジ部24及び連結ギヤ16に適用してもよい。
・内燃機関においてバランサシャフトを1つのみ搭載する場合には、連結ギヤ16を廃止してもよい。
・アンバランスマス14の形状は、適宜変更可能である。ただし、アンバランスマス14は、シャフト本体20の中心軸線に対して重心が偏心していることが必須である。
10…バランサシャフト、20…シャフト本体、22…第1フランジ部、22a…対向面、30…オイル通路、40…従動ギヤ、41…斜歯部、42…中心部、44…小内径部、46…大内径部、48…段差面、P1…窪み、P2…窪み、P3…窪み、P4…窪み。

Claims (1)

  1. シャフト本体と、前記シャフト本体の外周面から径方向外側へと張り出したフランジ部と、前記シャフト本体の外周に取り付けられたギヤとを備えたバランサシャフトであって、
    前記ギヤは、
    前記シャフト本体が挿通された筒状の中心部と、前記中心部の径方向外側に位置しているとともに前記中心部の中心軸線に対して斜めに切られた斜歯部とを備え、
    前記中心部は、
    当該中心部の軸線方向一方側に位置しているとともに内径が前記フランジ部よりも小さい小内径部と、前記中心部の軸線方向他方側に位置しているとともに内径が前記フランジ部よりも大きい大内径部とを備え、
    前記フランジ部は、前記大内径部の径方向内側に位置しており、
    前記シャフト本体の内部には、当該シャフト本体の外周面のうち、前記小内径部の内周面に対向する面に開口するオイル通路が区画されており、
    前記ギヤにおける前記小内径部と前記大内径部との境界の段差面、及び前記フランジ部における前記段差面に対向する対向面の少なくとも一方には窪みが設けられており、
    前記窪みによって、前記シャフト本体の外周面と前記小内径部の内周面との間の空間が、前記フランジ部の外周面と前記大内径部の内周面との間の空間に連通している
    バランサシャフト。
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