JP2019142674A - シート搬送装置、シート搬送装置の制御方法、および画像形成装置 - Google Patents

シート搬送装置、シート搬送装置の制御方法、および画像形成装置 Download PDF

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貴之 横山
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Abstract

【課題】本発明は、様々なサイズのシートを高精度に搬送することが可能なシート搬送装置を提供する。【解決手段】シートSの搬送方向に沿って上流側から順に配置された第1搬送手段10および第2搬送手段20と、第1搬送手段と前記第2搬送手段との間に配置された第3搬送手段30と、各搬送手段の駆動を制御する制御部とを備え、各搬送手段は、複数のプーリー11、21、31と、無端ベルト13、23、33と、吸引機構15、25、35を備えるベルト吸着方式のものであり、搬送するシートの搬送方向の長さが、第1搬送手段の吸着領域A1と第2搬送手段の吸着領域A2との間隔を超えるか、超えないかに応じて、シートが各搬送手段のそれぞれによって吸着搬送されるように、吸引機構の吸引力を設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、シート搬送装置、シート搬送装置の制御方法、およびシート搬送装置を備えた画像形成装置に関する。
画像形成装置は、シート状の記録媒体を各処理部に搬送するためのシート搬送装置を備えている。シート搬送装置は、シートをベルトに吸着させて搬送する複数の搬送手段を、シートの搬送方向に沿って配列した構成となっている。各搬送手段は、複数のプーリーに無端ベルトを巻き回し、無端ベルトの内周側に吸引ファンを設けた構成であり、無端ベルトの外周側にシートを吸引によって吸着させ、プーリーの駆動に追従して周回する無端ベルトの周回方向に吸着させたシートを搬送する構成である。またこのような搬送手段を配列したシート搬送装置は、搬送手段と搬送手段との間に、シートの搬送を案内するためのガイドを備えている(下記特許文献1参照)。
特開2015−47702号公報
ところで、上述したようなシート搬送装置では、搬送するシートが複数の搬送手段に跨った状態においてのシートの搬送速度は、搬送力の強い搬送手段に同期する。ここで搬送力とは、各搬送手段における吸引ファンの吸引力と、各搬送手段とシートとの接合面積と、各搬送手段とシートとの接合面の摩擦係数とに依存する値である。このような搬送力は、シートの搬送が進むことによって変化する値であり、またシートの材質によっても異なる値となる。しかも、搬送方向のシートサイズが大きいシートの搬送においては、3つの搬送手段に跨ってシートが搬送される場合もあるため、様々なサイズのシートを高精度に搬送することが困難であった。
そこで本発明は、様々なサイズのシートを位置精度良好に搬送することが可能なシート搬送装置およびシート搬送装置の制御方法を提供すること、およびこのシート搬送装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明は、シートの搬送方向に沿って上流側から順に配置された第1搬送手段および第2搬送手段と、前記第1搬送手段と前記第2搬送手段との間に配置された第3搬送手段と、前記各搬送手段の駆動を制御する制御部とを備えたシート搬送装置であって、前記各搬送手段のそれぞれは、複数のプーリーと、前記複数のプーリーに張架された無端ベルトと、前記無端ベルトの内周側に設けられた吸引機構とを備え、前記吸引機構の配置箇所に対応して前記無端ベルトの外周面に形成される吸着領域にシートを吸着させて前記搬送方向に搬送するベルト吸着方式のものであり、前記制御部は、搬送するシートの前記搬送方向の長さが、前記第1搬送手段の吸着領域と前記第2搬送手段の吸着領域との間隔以下の場合には、前記シートが前記各搬送手段のそれぞれによって吸着搬送されるように、前記各搬送手段における前記吸引機構の吸引力を設定し、搬送するシートの前記搬送方向の長さが、前記第1搬送手段の吸着領域と前記第2搬送手段の吸着領域との間隔を超える場合には、前記シートの搬送期間中において、前記第1搬送手段による前記シートの搬送力[F1]、前記第2搬送手段による前記シートの搬送力[F2]、および前記第3搬送手段による前記シートの搬送力[F3]が、[F1]>[F3]および[F2]>[F3]の少なくとも一方に保たれるように、前記各搬送手段における吸引機構の吸引力を設定する。
本発明によれば、様々なサイズのシートを高精度に搬送することが可能なシート搬送装置、およびシート搬送装置の制御方法、およびこのシート搬送装置を備えた画像形成装置を提供することが可能となる。
実施形態に係るシート搬送装置の構成図である。 実施形態に係るシート搬送装置のブロック図である。 実施形態に係るシート搬送装置の制御方法を説明するフローチャートである。 実施形態に係るシート搬送装置によるショートサイズシートの搬送を説明する図である。 実施形態に係るシート搬送装置によるロングサイズシートの搬送を説明する図である。 実施形態に係る画像形成装置の構成図である。 実施形態に係る画像形成装置のブロック図である。
以下、本発明を適用した、シート搬送装置、シート搬送装置の制御方法、およびシート搬送装置を設けた画像形成装置の実施の形態をこの順に説明する。
≪シート搬送装置≫
図1は、実施形態に係るシート搬送装置1の構成図である。この図に示すシート搬送装置1は、シートSを所定方向に搬送するためのものである。シートSは、例えば記録媒体であって、通常の紙材の他、厚紙、段ボール紙、さらには樹脂材料や布材などによって構成されたものである。
このようなシート搬送装置1は、シートSの搬送方向xの上流側に設けられたベルト吸着方式の第1搬送手段10と、シートSの搬送方向xの下流側に設けられたベルト吸着方式の第2搬送手段20と、これらの間に配置された第3搬送手段30を備えている。また、このシート搬送装置1は、シート供給部40、制御部50、および入力部60を備えている。以下、これらの構成要素の詳細を説明する。
<第1搬送手段10>
第1搬送手段10は、第2搬送手段20および第3搬送手段30に対して、シートSの搬送方向xの上流側に配置された搬送手段である。この第1搬送手段10は、複数のプーリー11と、これらに張架された無端ベルト13、および無端ベルト13の内周側に接して設けられた吸引機構15を備えている。以下、第1搬送手段10を構成するこれらの部材の構成を説明する。
[プーリー11]
複数のプーリー11は、シートSの搬送方向xに対し、上流側に配置された上流側プーリー11aと、下流側に配置された下流側プーリー11bと、中間に配置された中間プーリー11cとである。これらのプーリー11は、何れか1つが駆動プーリーであり、何れか1つが従動プーリーであり、また何れか1つが張力制御プーリーである。ここでは一例として、下流側プーリー11bが駆動プーリーであり、上流側プーリー11aが従動プーリーであり、中間プーリー11cが張力制御プーリーであることとする。これらのプーリー11は、搬送が想定される範囲のあらゆるシートサイズおよびシート厚のシートSの搬送に耐えうる程度の大径のものであることとする。またこれらのプーリー11の径は、ほぼ同一であってよい。
−駆動プーリー(下流側プーリー11b)−
駆動プーリーは、ここでの図示を省略した駆動モーターを備えたものであって、所定方向に自在に回転するプーリーである。この駆動プーリーには、例えばロータリーエンコーダーのような回転速度の測定部が設けられており、この測定部で測定された回転速度を駆動モーターにフィードバックすることにより、回転速度が自在に制御される構成となっている。なお、ここでは下流側プーリー11bが駆動プーリーであるため、この駆動プーリーの回転方向は、無端ベルト13が、上流側プーリー11a、下流側プーリー11b、中間プーリー11cの順に周回する方向となる。
−従動プーリー(上流側プーリー11a)−
従動プーリーは、駆動プーリーと平行に配置されたプーリーであり、駆動プーリーの回転による無端ベルト13の周回動作に追従して回転自在である。
−張力制御プーリー(中間プーリー11c)−
張力制御プーリーは、駆動プーリーと従動プーリーとの間で、駆動プーリーおよび従動プーリーに対して略平行に配置されたプーリーであって、無端ベルト13に対して内周側から外周側に向かう圧力を加える。この張力制御プーリーは、従動プーリーであり、ここでは無端ベルト13の蛇行を制御するためのステアリングプーリーとしての機能も有する。このような張力制御プーリーは、ここでの図示を省略した駆動機構を備え、この駆動機構によって無端ベルト13に加える圧力を制御する。
[無端ベルト13]
無端ベルト13は、複数のプーリー11に張架されたものである。この無端ベルト13は、外周面をシートSの搬送面13sとしている。なお、搬送面13sは、無端ベルト13の外周面のうちシートSが接触する面であって、上流側プーリー11aと下流側プーリー11bの間で無端ベルト13が平面に保たれている領域が搬送面13sとなる。
また無端ベルト13の幅は、搬送が想定されるシートの最大幅を超える大きさであることとする。また無端ベルト13は、外周面と内周面との間で空気の通過が可能な複数の貫通孔(図示省略)を有している。これらの貫通孔は、無端ベルト13の幅方向、すなわち搬送方向xに対して垂直な搬送幅方向において、シートSが載置される箇所に対応した領域の一面に設けられている。
またこのような無端ベルト13は、ベルトテンションに耐えうるよう金属材料によって構成されたものであり、一例としてスチール製であるが、これに限定されることはない。
[吸引機構15]
吸引機構15は、上流側プーリー11aと下流側プーリー11bとの間において、無端ベルト13の内周側に接して設けられている。この吸引機構15は、無端ベルト13を内周側から支持するプラテン15a、プラテン15aによって一方の開口が塞がれた吸引ダクト15b、および吸引ダクト15bの他方の開口に設けられた吸引ファン15cを有する。
このうちプラテン15aは、通気性を有する板状部材であって、上流側プーリー11aと下流側プーリー11bとの間の広い範囲において、無端ベルト13を内周側から支持する。この第1搬送手段10においては、プラテン15aによって無端ベルト13が支持された部分であって、吸引ファン15cによる吸引が及ぶ範囲が、第1搬送手段10の吸引エリアである第1吸着領域A1と一致していることとする。第1吸着領域A1の搬送幅方向の大きさは、搬送が想定されるシートSの最大幅を超える大きさであることとする。
また特に吸引機構15のプラテン15aは、無端ベルト13を介しての吸引によるシートSの密着性が良好なものが好ましく用いられる。このようなプラテン15aは、例えば多孔質材で構成されたものが用いられ、具体的な一例として焼結によって形成された多孔質ポリエチレンからなることとする。多孔質材料によって構成されたプラテン15aは、シートSによって塞がれていない孔からの吸引もれが小さく、あらゆるサイズのシートSを密着性良好に吸着する。
また吸引ダクト15bは、プラテン15aよって塞がれた大口径の開口と、これとは別の排気用の開口を備えたものである。吸引ファン15cは、吸引ダクト15bにおける排気用の開口に設けられ、吸引ダクト15bと、多孔質のプラテン15aおよび無端ベルト13の貫通孔を介して無端ベルト13の搬送面13sの外周を吸引する。
<第2搬送手段20>
第2搬送手段20は、第1搬送手段10および第3搬送手段30に対して、シートSの搬送方向xの下流側に配置された搬送手段である。この第2搬送手段20は、複数のプーリー21と、これらに張架された無端ベルト23、無端ベルト23の内周側に接して設けられた吸引機構25を備えている。以下、第2搬送手段20を構成するこれらの部材の構成を説明する。
[プーリー21]
複数のプーリー21は、シートSの搬送方向xに対し、上流側に配置された上流側プーリー21aと、下流側に配置された下流側プーリー21bと、中間に配置された中間プーリー21cとである。各プーリー21の構成は、第1搬送手段10のプーリー11の構成と同様であって、また搬送が想定される範囲のあらゆるシートサイズおよびシート厚のシートSの搬送に耐えうる程度の大径のものであることとする。またこれらのプーリー21の径は、ほぼ同一であってよい。
[無端ベルト23]
無端ベルト23の構成は、第1搬送手段10の無端ベルト13の構成と同様であり、上流側プーリー21aと下流側プーリー21bの間で無端ベルト23が平面に保たれている領域が搬送面23sとなる。
[吸引機構25]
吸引機構25は、上流側プーリー21aと下流側プーリー21bとの間で、シートSの搬送方向xの下流側において無端ベルト23の内周側に接して設けられている。この吸引機構25は、無端ベルト23を内周側から支持するプラテン25a、プラテン25aによって一方の開口が塞がれた吸引ダクト25b、および吸引ダクト25bの他方の開口に設けられた吸引ファン25cを有する。
このような吸引機構25は、第1搬送手段10に設けられた吸引機構15と同様の構成であって、シートSの密着性が良好となるプラテン25aを有するものである。この第2搬送手段20においては、プラテン25aによって無端ベルト23が支持された部分であって、吸引ファン25cによる吸引が及ぶ範囲が、第2搬送手段20の吸引エリアである第2吸着領域A2の下流側部分と一致していることとする。第2吸着領域A2の下流側部分における搬送幅方向の大きさは、搬送が想定されるシートSの最大幅を超える大きさであることとする。なお、第2吸着領域A2の大部分は、吸引機構25に対応するエリアであってよい。
<第3搬送手段30>
第3搬送手段30は、第1搬送手段10と第2搬送手段20との間に複数設けられている。複数の第3搬送手段30は、シートSの搬送方向xに対して垂直な幅方向に配列して設けられている。また複数の第3搬送手段30は、1枚のガイド板39に設けた各開口内に配置されている。このような構成は、シートSの搬送方向xに対して垂直な幅方向yに複数の第3搬送手段30を配列して設けたことにより、第3搬送手段30それぞれの搬送幅を狭くしてベルト摺動負荷を抑えると共に、ベルトテンションを小さく抑えることが可能な構成であって、以下に説明するように、プーリー31の径を小さくするための構成である。一例として、搬送幅方向に4つの第3搬送手段30を設けた構成が例示されるが、第3搬送手段30の配置個数は、第3搬送手段30を構成するプーリー31の径によって適切に設定されることが好ましい。
複数の第3搬送手段30のそれぞれは、同一の構成のものであり、複数のプーリー31と、これらに張架された無端ベルト33を備えている。第3搬送手段30のプーリー31は、第1搬送手段10および第2搬送手段20のものよりも径が小さいものが好ましく用いられる。また各第3搬送手段30は、第1搬送手段10および第2搬送手段20と同様のベルト吸着方式のものである。この場合、各第3搬送手段30は、無端ベルト33の内周側に接して設けられた吸引機構35を備えている。
以上のような各第3搬送手段30のそれぞれは、第1搬送手段10および第2搬送手段20の少なくとも一方に対して、一部が重ねて配置されていることが好ましい。ここでの「重なり」とは、第1搬送手段10、第2搬送手段20、および第3搬送手段30を、無端ベルト13,23,33の搬送面13s,23s,33s側から見た場合の平面視的な重なりの状態であって、接触している状態を含まない。
この場合、第1搬送手段10の搬送面13sおよび第2搬送手段20の搬送面23sに対して、第3搬送手段30の搬送面33sは、段違いになることなく一続きの面を構成し、搬送面13s,23s,33sが略同一の平面上に配置されていることとする。ここで略同一の平面とは、シートSをフラット搬送する場合に必要な程度の平面であって、剛性の高いシートSやシート厚の大きなシートSの搬送を可能とする。
また、各第3搬送手段30のそれぞれにおいての、第1搬送手段10および第2搬送手段20に対する重なり状態は、同一であってよい。以下、第3搬送手段30を構成するこれらの部材の構成を説明する。
[プーリー31]
複数のプーリー31は、シートSの搬送方向xに対し、上流側に配置された上流側プーリー31aと、下流側に配置された下流側プーリー31bと、中間に配置された中間プーリー31cとである。各プーリー31の構成は、第1搬送手段10のプーリー11の構成と同様であってよいが、中間プーリー31cが張力制御プーリーであることとする。
また例えば、これらのプーリー31のうち、上流側プーリー31aの径は、第1搬送手段10の下流側プーリー11bの径よりも小さい。また下流側プーリー31bの径は、第2搬送手段20の上流側プーリー21aの径よりも小さい。これにより、第3搬送手段30を、第1搬送手段10および第2搬送手段20に対してより接近させて配置することが可能である。このようなプーリー31の径は、搬送が想定される範囲の最小サイズのシートSを搬送可能な範囲であり、以下のように設定されていることとする。
なお以下においては、第1搬送手段10のプーリー11の径がほぼ同一であり、第2搬送手段20のプーリー21の径がほぼ同一であり、さらに第3搬送手段30のプーリー31の径がほぼ同一であるとして説明する。
すなわちプーリー31の径は、第1吸着領域A1と第3吸着領域A3との間隔[d1]、および第2吸着領域A2と第3吸着領域A3との間隔[d2]によって設定されることが好ましい。すなわちプーリー31の径は、搬送が想定される最小サイズのシートSの搬送方向xの長さ[L]よりも、間隔[d1],[d2]を狭くできる程度に、第3搬送手段30を小型化できる大きさであることが好ましい。
これにより、搬送方向xに最小サイズのシートSの搬送を、位置制度良好に第1搬送手段10から第3搬送手段30に吸着させて引き継ぎ、さらに第2搬送手段20に吸着させて引き継ぐことが可能である。
またプーリー31の径は、第1搬送手段10の下流側に第3搬送手段30の上流側を重ねるか、また第2搬送手段20の上流側に第3搬送手段30の下流側を重ねるか、またはその両方が可能となる程度の大きさでもあることが好ましい。
ここで、第1搬送手段10と第3搬送手段30との重なりの大きさ、および第2搬送手段20と第3搬送手段30との重なりの大きさは、中間プーリー31cである張力制御プーリーの駆動が妨げられることのない大きさであることとする。なお、図示した例においては、第1搬送手段10および第2搬送手段20の両方に、第3搬送手段30が重ねて配置された状態を示しているため、重なりの大きさとも正の値である。しかしながら、第3搬送手段30が重ねて配置されていない場合は、重なりの大きさは、ゼロ以下の負の値となる。
ただし、第3搬送手段30を搬送面33s側から見た状態において、上流側プーリー31aは、第1搬送手段10の下流側プーリー11bに少なくとも一部が重ねて配置されていることが好ましい。これにより、第1吸着領域A1と第3吸着領域A3との間隔[d1]をより狭くすることが可能である。
また、第3搬送手段30を搬送面33s側から見た状態において、下流側プーリー31bは、第2搬送手段20の上流側プーリー21aに少なくとも一部が重ねて配置されていることが好ましい。これにより、第2吸着領域A2と第3吸着領域A3との間隔[d2]をより狭くすることが可能である。
なお、以上のようなプーリー31の径は、第3搬送手段30の搬送幅方向の大きさにも依存し、搬送幅方向の大きさが小さいほど、無端ベルト33を周回させるための駆動トルクやベルトテンションを小さくできるため、小さい値に設定することが可能になる。したがって、第1搬送手段10と第2搬送手段20との間における第3搬送手段30の配置数は、プーリー31の径の大きさにも依存した数となっている。
[無端ベルト33]
無端ベルト33は、複数のプーリー31に張架されたものである。この無端ベルト33は、外周面をシートSの搬送面33sとしている。なお、搬送面33sは、無端ベルト33の外周面のうちシートSが接触する面であって、上流側プーリー31aと下流側プーリー31bの間で無端ベルト33が平面に保たれている領域が搬送面33sとなる。
なお、無端ベルト33の搬送面33sは、搬送方向xの長さよりも、搬送方向に対して略垂直な搬送幅方向yの長さが小さいことが好ましい。これにより搬送幅をできるだけ狭くしてベルト摺動負荷を抑えると共にベルトテンションを小さく抑えてプーリーの軸荷重を小さくできるため、これによってもプーリー31の径をより小さくすることができる。また、このような構成により、シート搬送の直進性が良好になる。
また無端ベルト33は、外周面と内周面との間で空気の通過が可能な複数の貫通孔(図示省略)を有している。これらの貫通孔は、無端ベルト33の搬送幅方向において、シートSが載置される箇所に対応して設けられている。このような無端ベルト33の材料は、第1搬送手段10の無端ベルト13および第2搬送手段20の無端ベルト23よりも剛性の低い材料が好ましく用いられる。剛性の低い材料で構成され無端ベルト33であれば、最小屈曲径を小さくでき、その結果プーリー31の径をより小さくできる。またプーリー31との間のスリップが防止され、ベルト張力を低めに抑えることができるため、径が小さなプーリー31に張架する無端ベルト33として好ましく適用される。このような無端ベルト33は、例えばゴム製のものであることとする。
[吸引機構35]
吸引機構35は、上流側プーリー31aと下流側プーリー31bとの間において無端ベルト33の内周側に接して設けられている。このような吸引機構35は、無端ベルト33を内周側から支持するプラテン35a、プラテン35aによって一方の開口が塞がれた吸引ダクト35b、および吸引ダクト35bの他方の開口に設けられた吸引ファン35cを有する。
このうちプラテン35aは、通気性を有する板状部材であって、上流側プーリー31aと下流側プーリー31bとの間の広い範囲において、無端ベルト33を内周側から支持する。この第3搬送手段30においては、プラテン35aによって無端ベルト33が支持された部分であって、吸引ファン35cによる吸引が及ぶ範囲が、第3搬送手段30の吸引エリアである第3吸着領域A3と一致していることとする。
また特にプラテン35aは、無端ベルト33を介してシートSに対する吸引力が強力なものが好ましく用いられる。またこのようなプラテン35aは、耐摩耗性を有する材料に複数の貫通孔を設けたものが好ましく用いられ、一例としてポリアセタールに切削加工によって貫通孔を設けた構成のものが用いられることとする。複数の貫通孔が設けられたプラテン35aは、貫通孔を介してシートSを引き寄せるための吸引力が強く、第1搬送手段10側から搬送されたシートSを、確実に吸引して無端ベルト33に吸着させる。
また吸引ダクト35bは、プラテン35aよって大口の開口が塞がれた構成のもであって、もう一つの排気用の開口に設けた吸引ファン35cからの排気によって、プラテン35aおよび無端ベルト33の貫通孔を介して無端ベルト33の搬送面33s上のシートSを強力に吸引する。
このような各第3搬送手段30において、第3吸着領域A3の搬送幅方向の大きさは、無端ベルト33の幅およびこれが張架されたプーリー31の軸方向の長さによって決められた大きさであればよい。
なお、以上においては、第1搬送手段10と第2搬送手段20との間に複数の第3搬送手段30を配置した場合を例示して説明したが、第1搬送手段10と第2搬送手段20との間には、第3搬送手段30を1つのみ配置した構成であってもよい。この場合、第3搬送手段30の搬送幅方向の大きさは、第1搬送手段10および第2搬送手段20と同程度であることとする。
<シート供給部40>
シート供給部40は、第1搬送手段10の搬送面13sにシートSを供給するためのものである。このシート供給部40は、第1搬送手段10に対し、シートSの搬送方向xの上流側に配置され、第1搬送手段10の搬送面13sにシートSを供給する。
<制御部50>
図2は、実施形態に係るシート搬送装置1のブロック図である。この図に示すように、制御部50は、第1搬送手段10の吸引ファン15c、第2搬送手段20の吸引ファン25c、第3搬送手段30の吸引ファン35c、シート供給部40、および入力部60に接続されている。この制御部50は、入力部60から入力されたシート搬送に関する情報に基づいて、吸引ファン15c,25c,35cおよびシート供給部40の駆動を制御する。
制御部50によって実施される吸引ファン15c,25c,35cおよびシート供給部40の制御の手順は、以降のシート搬送装置の制御方法において詳細に説明する。このような制御部50は、ここでの図示を省略したCPU(Central Processing Unit)、およびRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶部によって構成されている。また、以降に説明するシート搬送装置の制御方法は、制御部50を構成するCPUが、ROMやRAMに記録されたプログラムを実行することにより実現さる。
<入力部60>
入力部60は、このシート搬送装置1によるシート搬送情報を入力するための操作部分である。このような入力部60は、例えばこのシート搬送装置1が設けられる画像形成装置の操作部、さらにはパーソナルコンピュータなどの外部装置の入力部であってもよい。
このような入力部60から入力されるシート搬送情報は、シートSの搬送方向xの長さ[L]、搬送幅方向の大きさなどのシートサイズ、さらにはシートSの材質、シートSの搬送枚数などである。
≪シート搬送装置1の制御方法≫
図3は、実施形態に係るシート搬送装置1の制御方法を説明するフローチャートである。このフローチャートに示すシート搬送装置1の制御方法は、上述した制御部50において実施されるシート搬送装置1の制御方法である。以下、図3のフローチャートに沿って、シート搬送装置1の制御方法の手順を説明する。
<ステップS101>
ステップS101において、制御部50は、入力部60から入力されたシート搬送情報を取得する。特にここで取得するシート搬送情報は、搬送するシートSのサイズのうち搬送方向xの長さ[L]、シートSの材質、およびシートSの搬送枚数である。なお、ここで搬送されるシートSの搬送方向xの長さ[L]は、第1吸着領域A1と第3吸着領域A3との間隔[d1]、および第2吸着領域A2と第3吸着領域A3との間隔[d2]に対して、[L]>[d1],[d2]である。
<ステップS102>
ステップS102において、制御部50は、ステップS101において取得したシート搬送情報のうち、シートSの搬送方向xの長さ[L]が、第1搬送手段10の第1吸着領域A1と、第2搬送手段20の第2吸着領域A2との間隔との間隔[d3]以下であるか否かを判断する。そして、長さ[L]≦間隔[d3]である(YES)と判断した場合には、ステップS103に進む。一方、長さ[L]≦間隔[d3]ではない(NO)と判断した場合には、ステップS103’に進む。
<ステップS103>
ステップS103において、制御部50は、各搬送手段10,20,30の吸引機構15,25,35に設けられた吸引ファン15c,25c,35cの吸引力を第1吸引モードに設定する。第1吸引モードは、シートSが各搬送手段10,20,30のそれぞれよって吸着搬送されるように、各吸引ファン15c,25c,35cの吸引力を設定する制御モードである。
より詳しくは、第1吸引モードは、シートSが第1吸着領域A1、第2吸着領域A2、および第3吸着領域A3のうちの何れかの上部のみに位置している状態で、シートSをスリップさせることなく、搬送面13s,23s,33sの何れか1つの移動に同期させて搬送することが可能なモードである。
また、この第1吸引モードにおいては、シートSが、第1搬送手段10の第1吸着領域A1と第3搬送手段30の第3吸着領域A3とに跨って搬送された状態において、できるだけ広い範囲でシートSが第1搬送手段10の搬送面13sに同期して搬送されるよう吸引ファン15c,35cの吸引力が設定されることが好ましい。
図4は、実施形態に係るシート搬送装置によるショートサイズシートの搬送を説明する図であり、シートSの搬送方向xの長さ[L]が、第1搬送手段10の第1吸着領域A1と、第2搬送手段20の第2吸着領域A2との間隔[d3]以下の場合を示している。図4は、搬送方向xのシート先端位置に対する、各搬送手段10,20,30の各搬送力[F]の変化のグラフを、搬送方向xに対する各シート位置S1〜S7と合わせて示している。
ここで搬送力[F]とは、吸引ファン15c,25c,35cの吸引力[P]、搬送するシートSと各吸着領域A1,A2,A3との各接合面積[Sa]、および搬送するシートSと各吸着領域A1,A2,A3との各摩擦係数[μ]から、[F]=[P]×[Sa]×[μ]として得られる値である。このような搬送力[F]は、第1搬送手段10の搬送力[F1]、第2搬送手段20の搬送力[F2]、第3搬送手段30の搬送力[F3]として、それぞれ個別に算出される。また、各搬送力[F]は、搬送するシートSの材質毎に算出される。
図4に示すように、長さ[L]≦間隔[d3]のシートSの搬送において、シート供給部40から供給されたシートSは、まず第1搬送手段10によって、搬送方向xに搬送される。この際、シート位置S1に示すように、シートSの先端が第1吸着領域A1の最下流位置A1eに達した時点から、第1搬送手段10によるシートSの搬送力[F1]は、下降し始める。
その後、シート位置S2に示すように、シートSの先端が第3吸着領域A3の最上流位置A3sに達した時点から、第3搬送手段30によるシートSの搬送力[F3]が上昇し始める。さらにシート位置S3に示すように、シートSの先端が第3吸着領域A3の最下流位置A3eに達した時点から、第3搬送手段30の搬送力[F3]が一定になる。またシート位置S4に示すように、シートSの後端が第1吸着領域A1の最下流位置A1eに達した時点において、第1搬送手段10によるシートSの搬送力[F1]はゼロになる。
そして、シートSが、シート位置S2からシート位置S4にまで搬送される間の何れかの時点で、第3搬送手段30によるシートSの搬送力[F3]が第1搬送手段10によるシートSの搬送力[F1]よりも大きくなる。これにより、シートSの搬送は、第1搬送手段10に同期した搬送から、第3搬送手段30に同期した搬送に切り替わる。
またその後、シート位置S5に示すように、シートSの先端が、第2吸着領域A2の最上流位置A2sに達した時点から、第2搬送手段20によるシートSの搬送力[F2]が上昇し始める。さらにシート位置S5に示すように、シートSの後端が、第3吸着領域A3の最上流位置A3sに達した時点から、第3搬送手段30によるシートSの搬送力[F3]が降下し始める。
その後、シート位置S6に示すように、シートSの後端が第3吸着領域A3の最下流位置A3eに達した時点において、第3搬送手段30によるシートSの搬送力[F3]はゼロになる。またさらに、シート位置S7に示すように、シートSの後端が第2吸着領域A2の最上流位置A2sに達した時点から、第2搬送手段20によるシートSの搬送力[F2]が一定になる。
そして、シートSが、シート位置S5からシート位置S7にまで搬送される間に、第2搬送手段20によるシートSの搬送力[F2]が第3搬送手段30によるシートSの搬送力[F3]よりも大きくなる。これにより、シートSの搬送は、第3搬送手段30に同期した搬送から、第2搬送手段20に同期した搬送に切り替わる。
以上のようなシートSの搬送において、制御部50は、シートSが、第1搬送手段10、第3搬送手段30、および第2搬送手段20の順に、これらに同期して搬送されるように、各吸引ファン13c,23,33cによる吸引力を、それぞれの値に制御する。
<ステップS103’>
一方ステップS103’において、制御部50は、各搬送手段10,20,30の吸引ファン15c,25c,35cの吸引力を、第2吸引モードに設定する。第2吸引モードは、第1搬送手段10によるシートSの搬送力[F1]、第2搬送手段20によるシートの吸着搬送力[F2]、第3搬送手段30によるシートSの吸着搬送力[F3]が、シートSの搬送期間中において[F1]>[F3]および[F2]>[F3]の少なくとも一方に保たれるように、各吸引ファン15c,25c,35cの吸引力を設定する制御モードである。
より詳しくは、第2吸引モードは、シートSの搬送位置に係わらず、シートSを第1搬送手段10または第2搬送手段20の何れかに同期させて搬送することが可能なモードである。
図5は、実施形態に係るシート搬送装置によるロングサイズシートの搬送を説明する図であり、シートSの搬送方向xの長さ[L]が、第1搬送手段10の第1吸着領域A1と、第2搬送手段20の第2吸着領域A2との間隔[d3]を超えている場合を示している。図5は、搬送方向xのシート先端位置に対する、各搬送手段10,20,30の各搬送力[F]の変化のグラフを、搬送方向xに対する各シート位置S11〜S17と合わせて示している。
図5に示すように、長さ[L]>間隔[d3]のシートSの搬送においての、第1搬送手段10による搬送力[F1]、第3搬送手段30による搬送力[F3]、および第2搬送手段20による搬送力[F2]のそれぞれの挙動は、図4を用いて示した[F1]〜[F3]のそれぞれの挙動と同様である。
以上のようなシートSの搬送において、制御部50は、シートSの搬送の期間中において、[F1]>[F3]および[F2]>[F3]の少なくとも一方となるように各吸引ファン15c,25c,35cの吸引力を設定する。これにより、シートSの搬送方向xの長さ[L]が、3つの吸着領域A1,A2,A3に跨る場合であっても、真ん中に位置する第3搬送手段30の第3吸着領域A3にシートSを同期させることなく、第1搬送手段10または第2搬送手段20の何れか一方にシートSを同期させた搬送を行うことができる。つまり、シートSが第1搬送手段10、第3搬送手段30、および第2搬送手段20に跨っている状態においては、第3搬送手段30でのシートSの搬送をスリップ状態とすることができる。このため、シートSが3つの搬送手段10,20,30で同時搬送されることがなく、シートSの搬送状態を第1搬送手段10に同期させた搬送状態から、直接、第2搬送手段20に同期させた搬送状態とすることができるのである。またこのように吸引力が制御される第3搬送手段30を設けたことにより、第1搬送手段10に同期したシートSの搬送領域をより下流側に伸ばすことができる。
また制御部50は、上述した第2吸引モードでの制御において、シートSが第1吸着領域A1と第3吸着領域A3のみに跨っている状態、すなわちシート位置S12からシート位置S14までの搬送期間においては、[F1]>[F3]となるように各吸引ファン15c,25c,35cの吸引力を設定する。これにより、シートSが第1吸着領域A1と第3吸着領域A3のみに跨っている状態では、第3搬送手段30でのシートSの搬送をスリップ状態とし、第1搬送手段10の第1吸着領域A1にシートSを同期させた搬送を行うことができる。
またさらに、シートSが第1搬送手段10、第3搬送手段30、および第2搬送手段20に跨っている状態、すなわちシート位置S14からシート位置S15までの搬送期間において、[F1]+[F2]>[F3]となるように各吸引ファン15c,25c,35cの吸引力を設定することが好ましい。これにより、シートSが第1搬送手段10、第3搬送手段30、および第2搬送手段20に跨っている状態においては、第3搬送手段30でのシートSの搬送をスリップ状態とすることができる。この結果、シートSは、3つの搬送手段10,20,30で同時搬送されることがなく、第1搬送手段10から直接第2搬送手段20に受渡しされるため、第1搬送手段10に同期したシートSの搬送領域をより下流側に伸ばすことができる。
<ステップS104>
ステップS104において、制御部50は、シート搬送処理を開始する。ここで制御部50は、シート供給部40の駆動を制御することにより、第1搬送手段10へのシートSの供給を開始する。この際、各搬送手段10,20,30の吸引ファン15c,25c,35cの吸引力は、ステップS103またはステップS103’で設定された値となっている。
<ステップS105>
ステップS105において、制御部50は、シート搬送が終了したか否かを判断する。ここで制御部50は、搬送したシートSの枚数が、ステップS101で取得したシートSの搬送枚数に達したか否かによってシート搬送が終了下か否かを判断する。そしてシート搬送が終了していない(NO)と判断した場合には、ステップS104のシート搬送を繰り返し、シート搬送が終了した(YES)と判断した場合に、一連の処理を終了させる。
<シート搬送装置およびシート搬送装置の制御方法の効果>
以上説明したシート搬送装置1は、第1搬送手段10と第2搬送手段20との間に第3搬送手段30を設けた構成において、シートSの搬送方向xの長さ[L]によって、各吸引機構15,25,35の吸引力を設定する構成である。そして吸引力は、各搬送手段10における吸引ファン15c,25c,35cの吸引力[P]、搬送するシートSと各吸着領域A1,A2,A3との各接合面積[Sa]、および搬送するシートSと各吸着領域A1,A2,A3との各摩擦係数[μ]とから算出される搬送力[F1],[F2],[F3]が、[F1]>[F3]および[F2]>[F3]の少なくとも一方に保たれるように設定される。これにより、搬送方向xに短いシートSを確実に第1搬送手段10または第2搬送手段20によって吸着搬送することができる一方、3つの搬送手段10,20,30の吸着領域A1〜A3に跨る長さ[L]のシートSを第1搬送手段10または第2搬送手段20の何れかに同期させて搬送することができる。この結果、様々なサイズのシートを、位置精度良好に搬送することが可能となる。また、以上のように吸引力が制御される第3搬送手段30を設けたことにより、第1搬送手段10に同期したシートSの搬送領域をより下流側に伸ばすことができる。
≪画像形成装置≫
図6は、実施形態に係る画像形成装置100の構成図である。また図7は、実施形態に係る画像形成装置100のブロック図である。これらの図に示すように、インクジェット方式の画像形成装置100は、シート搬送装置1、画像形成部2、後処理部3を備えている。
このうちシート搬送装置1は、先に説明した構成のものである。ただし、制御部50’は、吸引ファン15c,25c,35c、シート供給部40、入力部60と共に、画像形成部2、および後処理部3に接続されている。
画像形成部2は、シート搬送装置1によって搬送される記録媒体のシートSに対してインクを供給するためのものである。この画像形成部2は、第1搬送手段10の搬送面13sに対向して設けられており、シートSの搬送方向xに沿って、各色のインクを供給するインクヘッドが配列して設けられた構成となっている。一例として、シートSの搬送方向xに沿って、イエローインクヘッド2y、マゼンタインクヘッド2m、シアンインクヘッド2c、ブラックインクヘッド2kが順に配置された構成を図示したが、この順に限定されることはない。これらのインクヘッド2y,2m,2c,2kは、無端ベルト13の搬送幅方向にわたって設けられていることとする。
後処理部3は、例えば光照射によってシートS上にインクを定着させるためのものであって、例えば紫外線照射装置である。この後処理部3は、第2搬送手段20の搬送面23sに対向して設けられており、シートSの搬送方向xに沿って、搬送幅方向にわたって設けられていることとする。なお、後処理部3は、これに限定されることはなく、例えば乾燥装置であってもよい。
そして、以上の画像形成部2および後処理部3に接続された制御部50’は、上述した吸引ファン15c,25c,35cおよびシート供給部40の制御と共に、シートSの搬送のタイミングに合わせて、画像形成部2および後処理部3の駆動を制御する。
<画像形成装置100の効果>
以上の画像形成装置100によれば、上述したシート搬送装置1を備えたものである。このため、画像形成部2が設けられた第1搬送手段10から、後処理部3が設けられた第2搬送手段20にまで、様々なサイズを位置精度良好に搬送することが可能となる。そして特に、上述したシート搬送装置1は、上述したように、第1搬送手段10に同期したシートSの搬送領域をより下流側に伸ばすことができるものである。この結果、様々なサイズにシートに対して、画像の形成位置精度が良好で高精細な画像形成を実現することが可能になる。また第1搬送手段10に対応して設けた画像形成部2を搬送方向xのより下流側にまで配置した場合であっても、高精度の画像形成を実現することが可能である。
1…シート搬送装置
10…第1搬送手段
11a…上流側プーリー
11b…下流側プーリー
13…無端ベルト
13s…搬送面
15…吸引機構
15a…プラテン
A1…第1吸着領域
20…第2搬送手段
21a…上流側プーリー
21b…下流側プーリー
23…無端ベルト
23s…搬送面
25…上流側吸引機構
27…下流側吸引機構
27a…プラテン
A2…第2吸着領域
30…第3搬送手段
31a…上流側プーリー
31b…下流側プーリー
33…無端ベルト
33s…搬送面
35…吸引機構
35a…プラテン
A3…第3吸着領域
100…画像形成装置。
2…画像形成部
3…後処理部
S…シート
x…搬送方向
[d3]…第1搬送手段の吸着領域と第2搬送手段の吸着領域との間隔
[F1]…第1搬送手段によるシートの搬送力
[F2]…第2搬送手段によるシートの搬送力
[F3]…第3搬送手段によるシートの搬送力
[L]…シートSの搬送方向xの長さ

Claims (7)

  1. シートの搬送方向に沿って上流側から順に配置された第1搬送手段および第2搬送手段と、前記第1搬送手段と前記第2搬送手段との間に配置された第3搬送手段と、前記各搬送手段の駆動を制御する制御部とを備えたシート搬送装置であって、
    前記各搬送手段のそれぞれは、
    複数のプーリーと、前記複数のプーリーに張架された無端ベルトと、前記無端ベルトの内周側に設けられた吸引機構とを備え、前記吸引機構の配置箇所に対応して前記無端ベルトの外周面に形成される吸着領域にシートを吸着させて前記搬送方向に搬送するベルト吸着方式のものであり、
    前記制御部は、
    搬送するシートの前記搬送方向の長さが、前記第1搬送手段の吸着領域と前記第2搬送手段の吸着領域との間隔以下の場合には、前記シートが前記各搬送手段のそれぞれによって吸着搬送されるように、前記各搬送手段における前記吸引機構の吸引力を設定し、
    搬送するシートの前記搬送方向の長さが、前記第1搬送手段の吸着領域と前記第2搬送手段の吸着領域との間隔を超える場合には、前記シートの搬送期間中において、前記第1搬送手段による前記シートの搬送力[F1]、前記第2搬送手段による前記シートの搬送力[F2]、および前記第3搬送手段による前記シートの搬送力[F3]が、[F1]>[F3]および[F2]>[F3]の少なくとも一方に保たれるように、前記各搬送手段における吸引機構の吸引力を設定する
    シート搬送装置。
  2. 前記各搬送手段による前記シートの搬送力[F1],[F2],[F3]は、前記各搬送手段の吸引機構の吸引力[P]、搬送するシートと前記各搬送手段の吸着領域との接合面積[Sa]、および搬送するシートの前記各搬送手段の吸着領域に対する摩擦係数[μ]から、[P]×[Sa]×[μ]として個別に得られる値である
    請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記制御部は、
    搬送するシートの前記搬送方向の長さが、前記第1搬送手段の吸着領域と前記第2搬送手段の吸着領域との間隔を超える場合、
    前記シートが前記第1搬送手段と前記第3搬送手段のみとに跨っている状態において、[F1]>[F3]に保たれるように前記各搬送手段における吸引機構の吸引力を設定する
    請求項1または2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記制御部は、
    前記シートの材質毎に、前記吸引機構の吸引力を設定する
    請求項1〜3の何れか1項に記載のシート搬送装置。
  5. 前記第3搬送手段の上流側プーリーの径は、前記第1搬送手段の下流側プーリーの径よりも小さく、
    前記第3搬送手段の下流側プーリーの径は、前記第2搬送手段の上流側プーリーの径よりも小さい
    請求項1〜4の何れか1項に記載のシート搬送装置。
  6. シートの搬送方向に沿って上流側から順に配置された第1搬送手段および第2搬送手段と、前記第1搬送手段と前記第2搬送手段との間に配置された第3搬送手段とを備え、前記各搬送手段のそれぞれが、複数のプーリーと、前記複数のプーリーに張架された無端ベルトと、前記無端ベルトの内周側に設けられた吸引機構とを備え、前記吸引機構の配置箇所に対応して前記無端ベルトの外周面に形成される吸着領域にシートを吸着させて前記搬送方向に搬送するシート搬送装置の制御方法であって、
    搬送するシートの前記搬送方向の長さが、前記第1搬送手段の吸着領域と前記第2搬送手段の吸着領域との間隔以下の場合には、前記シートが前記各搬送手段のそれぞれによって吸着搬送されるように、前記各搬送手段における前記吸引機構の吸引力を設定し、
    搬送するシートの前記搬送方向の長さが、前記第1搬送手段の吸着領域と前記第2搬送手段の吸着領域との間隔を超える場合には、前記シートの搬送期間中において、前記第1搬送手段による前記シートの搬送力[F1]、前記第2搬送手段による前記シートの搬送力[F2]、および前記第3搬送手段による前記シートの搬送力[F3]が、[F1]>[F3]および[F2]>[F3]の少なくとも一方に保たれるように、前記各搬送手段における吸引機構の吸引力を設定する
    シート搬送装置の制御方法。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載のシート搬送装置と、
    前記第1搬送手段の搬送面に対向配置された画像形成部と、
    前記第2搬送手段の搬送面に対向配置された後処理部とを備えた
    画像形成装置。
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