JP2019142347A - 運行管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】経路と運転間隔みを動的に設定する方式の交通システムにおいて、低コストでありながら、列車の運行状態に応じたきめ細かに列車の運転を制御できる運行システムを提供すること。【解決手段】本発明の運行管理システム10は、走行する列車3に設けられる車上制御部30と、地上に設けられる地上制御部20と、を備える。車上制御部30は、運行管理システム10により運行が管理される複数の列車3のそれぞれに設けられ、伝達された運転モードに基づいて進路要求を行い、かつ、地上制御部20に進路要求に関する情報を伝達する。地上制御部20は、伝達された進路要求に基づいて、列車3の進行を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、軌道を走行する列車の運行を管理する運行管理システムに関する。
従来、所定の軌道に沿って走行する列車による輸送サービスを提供する交通システムでは、予め規定されたダイヤ(時刻表)に基づいて各列車の運行が管理される。具体的には、いわゆる地上設備である運行管理装置が、列車ごとに定められた到着時刻、出発時刻等に基づいて各列車に走行の指示を出し、指示を受けた各列車はその指示に従って運行される。
ダイヤを使用せずに一定の時間間隔で列車を運行する列車交通システムも存在する。この列車交通システムにおいても地上に運行管理装置が設置される。この運行管理装置は、列車交通システムを構成する多数の列車を所定の時間間隔と経路で運行させるものであり、非保安系である。
以上の列車交通システムは、運行管理装置に加えて、連動装置と称される保安装置を地上設備として備えている。連動装置は、地上の保安設備である信号機と転てつ器(分岐における列車の進路を切り替える装置)とを連動して制御する。連動装置は、ATC(Automatic Train Control:自動列車制御装置)などとともに、列車が衝突・脱線しないように列車の運行を制御する。
運行管理装置と連動装置はいずれも位置が固定された地上設備である点で共通するが、求められる安全性が異なる。したがって、運行管理装置と連動装置は個別のシステムとして構築される。例えば、特許文献1は、運行管理装置としての進路設定装置(5)と連動装置(1)が個別のシステムとして開示している。
一定の時間間隔で列車を運行するシステムにおける運行方法は、ピンチドループ・モードとダブルシャトル・モードなどが知られている。
ピンチドループ・モードは、図2(a)に示すように、ループ経路で構成される軌道を例えば三つの列車が等時間間隔で走行する。
ダブルシャトル・モードは、図2(b)に示すように、上り線と下り線の各々を一つの列車がシャトル運転する。
なお、ピンチドループ・モード及びダブルシャトル・モードについて詳しくは実施形態の欄で説明する。
運行管理システムは、地上の保安系の装置(連動装置とATC装置)から、列車の閉そく区間単位の列車位置を取得することで、常時、各列車の位置を把握している。列車の位置と予め設定された列車の運行計画とに基づいて、適切なタイミングで地上の保安設備に対して進路要求を行う。ここで、進路要求とは、列車がこれから走行する進路を占有し、他の列車が進入できないようにロック(鎖錠)することを保安設備に対して要求することをいう。保安設備は、すでにロックされている進路について、他の列車から進路要求を受けたとしても先行して行われたロックを解除できないため要求を拒否する。なお、進路とは経路の最小単位をいい、経路は進路の集合体である。
図4(a)を参照して進路要求について説明する。
例えば、列車3Aを矢印で示される経路で走行させるものとする。この場合、運行管理装置は、保安装置に対してI、II、III、IVの順で進路要求する。連動装置は、この進路の設定に対して、保安設備の条件を確認し、当該列車がこの進路を進んでも安全であると判断した場合には、進路I、II、III、IVにロックをかけ、各進路の入口の信号機を進行現示、つまり緑にする。
安全性は保安系の装置により担保されているため、運行管理装置に障害が起こって停止しても、安全性には影響を与えない。しかし、運行管理装置が停止すると列車が停止し、運行の継続ができなくなるため、可能な限り運行を継続できるように、つまり可用性を維持するために、運行管理装置には冗長構成が採用される。
特許第5275962号公報
ダイヤを持たずに経路と列車の運転間隔のみを動的に設定する方式の交通システムでは、運行管理装置の機能はシンプルであるにも関わらず、運行管理装置として独立したハードウェアを地上に設置し、かつ、冗長化構成を取る必要がある。このため、当該方式の交通システムは高価である。
また、地上の運行管理装置では、列車の正確な位置、速度、その他異常状態などの詳細な状態を知ることが困難である。このため、列車の状態に応じたきめ細かな制御ができない。
以上より、本発明は、経路と運転間隔みを動的に設定する方式の交通システムにおいて、低コストでありながら、列車の運行状態に応じたきめ細かに列車の運転を制御できる運行システムを提供することを目的とする。
本発明の運行管理システムは、走行する列車に設けられる車上制御部と、地上に設けられる地上制御部と、を備える。
本発明における車上制御部は、運行管理システムにより運行が管理される複数の列車のそれぞれに設けられ、伝達された運転モードに基づいて進路要求を行い、かつ、地上制御部に進路要求に関する情報を伝達する。
本発明における地上制御部は、伝達された進路要求に基づいて、列車の進路を制御する。
ここで、背景技術の欄で説明した従来の運行管理システムは連動装置などの保安装置とは分離されているが、本発明における運行管理システムは地上制御部が従来の保安装置の機能を兼ねている。ただし、保安装置における保安機能自体は従来の保安装置と同等のため、以降では運行管理機能にのみ注目して説明を行うことにする。
本発明における車上制御部は、好ましくは、自身が設けられる列車で検知された走行位置及び走行速度に基づいて、列車の運転を制御する。
本発明における車上制御部は、好ましくは、指示された運転モードが地上制御部を経由して伝達される。
本発明における車上制御部は、好ましくは、地上制御部から伝達される、先行する他の列車の出発時刻と行先に基づいて、自身が設けられる列車の運転経路を設定する。
本発明における車上制御部は、好ましくは、伝達された行先に基づいて、自身が設けられる列車の運転経路を設定する。
本発明における車上制御部は、好ましくは、自身が設けられる列車が折り返し運転を行う運転経路が設定されているときに、折り返しを行う進路について進路要求を行い、当該進路要求ができた場合に、折り返しを行う進路に繋がる分岐進路について進路要求する。
この車上制御部は、好ましくは、自身が設けられる列車が通過すると当該進路の進路要求を解除するが、分岐進路については、自身が設けられる列車が通過しても、所定の期間だけ進路要求を維持してから当該進路要求を解除する。
本発明の運行管理システムによれば、車上制御部が複数の列車のそれぞれに設けられ、伝達された運転モードに基づいて進路要求を行い、かつ、地上制御部に進路要求に関する情報を伝達する。つまり、本発明は、進路要求する機能を車両自体が備えており、進路要求する際に自身が備えられた現時点における車両の位置及び車両の速度を高い精度で得ることができるので、列車の運行状態に応じてきめ細かに列車の運転を制御できる。
しかも、進路要求する機能をもともと車上に備えられた制御部に例えばソフトウェアとして組み込むことで、それまで地上に設けられていたハードウェアとしての運行管理装置を排することができる。これにより、本発明の運行管理システムは、低コスト化に寄与する。
本発明の全ての実施形態に共通する交通システムの要素を示すブロック図である。 図1の交通システムにおける運転モードを説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る運行管理システムを示す機能ブロック図である。 第1実施形態に係る運行管理システムにおける列車の走行例を示す図である。 第1実施形態に係る運行管理システムにおける列車の他の走行例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る運行管理システムを示す機能ブロック図である。 第2実施形態に係る運行管理システムにおける列車の走行例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る運行管理システムを示す機能ブロック図である。 第3実施形態に係る運行管理システムにおいて行先の変更を行う手順を示す図である。 第3実施形態に係る運行管理システムにおいて行先の取り消しを行う手順を示す図である。 デッドロックを説明する図である。 本発明の第4実施形態に係る運行管理システムがデッドロックを回避する手順を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
ここでは、四つの実施形態に言及するが、はじめに四つの実施形態に共通する事項、つまり交通システム1の全体について説明し、その後に四つの実施形態を順に説明する。
〔共通事項〕
本実施形態に係る交通システム1は、図1に示すように、軌道5を走行する複数の列車3の運行を制御する。軌道5には複数の乗降駅9が所定の間隔を隔てて設けられており、交通システム1は複数の列車3を所定の時間間隔と経路で自動運行する。
交通システム1は、地上制御部20と車上制御部30を有する運行管理システム10を備え、運行管理システム10の地上制御部20と車上制御部30が適切な連携を図ることで、交通システム1の安全かつ確実な運行を実現できる。地上制御部20は交通システム1において共通の設備であるが、車上制御部30は複数の列車3のそれぞれに供えられている。地上制御部20と車上制御部30について、詳しくは後述するが、地上制御部20は安全な運行を担保する保安を役割とし、車上制御部30は進路要求を行うことを主たる役割としている。
[運行モード]
交通システム1は、同じ軌道5を用いて複数の運行モードを切り替えながら列車3が運行される。
運行モードの代表例はピンチドループ・モード(pinched loop mode)や、ダブルシャトル・モード(double shuttle mode)である。ピンチドループ・モードは乗降客が多い場合に選択され、ダブルシャトル・モードは乗降客が少ない場合に選択される。ピンチドループ・モードとダブルシャトル・モードの選択は、地上制御部20を構成するコンソール21を介してオペレータが指示し、この指示が伝達された地上保安装置25を介して車上制御部30に伝達される。
[ピンチドループ・モード]
ピンチドループ・モードは、図2(a)に示すように、軌道5をループ経路として、一例として3編成の列車3が等時間間隔で走行する。図2(a)に矢印α1、α2、α3が付された運転経路αと、矢印β1、β2、β3が付された運転経路βと、を有する。
いま、列車3A、3B、3Cが図2(a)の上段に示す位置を走行している。
これから時間が経過すると、それぞれ、図2(a)の中段に示すように、列車3Aは経路α1から経路α3まで進んで乗降駅9Aに達し、列車3Bは従前の経路β1を進んで乗降駅9Bに達し、列車3Cは経路β1から経路β3まで進んで乗降駅9Cに達する。
さらに時間が経過すると、それぞれ、図2(a)の下段に示すように、列車3Aは経路α3で折り返して経路β1を乗降駅9Bに向けて走行し、列車3Bは経路β1を走行して乗降駅9Bを通過し、列車3Cは経路β3を折り返して経路α1を走行して乗降駅9Bを通過する。
以上の通りであり、ピンチドループ・モードは、一例として列車3A、3B、3Cがループ状の経路を周回走行する。なお、ピンチドループ・モードで使用される列車3は3編成に限らず、乗降客の数に応じて4編成以上の列車3を投入することもある。
[ダブルシャトル・モード]
次に、ダブルシャトル・モードは、軌道5Aと軌道5Bの各々を1編成の列車3A、3Bが往復運転する。
例えば、図2(b)の上段に示すように、列車3Aが軌道5Aにおいて乗降駅9Bに停車しており、列車3Bが軌道5Bにおいて乗降駅9Bに停車している。
これから時間が経過すると、図2(b)の中段に示すように、列車3Aが軌道5Aにおいて乗降駅9Aに達し、列車3Bが軌道5Bにおいて乗降駅9Cに達する。
さらに時間が経過すると、図2(b)の下段に示すように、列車3Aが軌道5Aにおいて乗降駅9Aに達し、列車3Bが軌道5Bにおいて乗降駅9Bに達する。ただし、図2(b)の上段とは列車3Aと列車3Bの向きが逆である。
ダブルシャトル・モードはピンチドループ・モードに比べて乗降客が少ないときに選択されるが、さらに乗降客が少なければ軌道5A又は軌道5Bだけを使うシングルシャトル・モードに切り替えることもある。
〔第1実施形態〕
次に、図3〜図5を参照して、第1実施形態に係る運行管理システム10Aを説明する。
運行管理システム10Aは、図3に示すように、地上制御部20Aと車上制御部30Aを備える。なお、共通事項の説明では、地上制御部20、車上制御部30と称したが、第1実施形態〜第4実施形態では、各々を区別するために、地上制御部20A、車上制御部30Aなどとアルファベットを追加する。
以下、地上制御部20A、車上制御部30Aの順にその内容を説明する。
[地上制御部20A]
地上制御部20Aは、図3に示すように、コンソール21Aと、地上保安装置25Aと、を備えている。
コンソール21Aと地上保安装置25Aは、近隣、例えば同じ建屋に設けられていてもよいし、距離をおいて設けられてもよい。
コンソール21Aと地上保安装置25Aは、有線通信であるLAN(Local Area Network)、USB(Universal Serial Bus)などで接続されてもよいし、無線通信であるWifiなどで接続されていてもよい。
[コンソール21A]
コンソール21Aは、オペレータが交通システム1の運行状況を視覚的に確認したり、交通システム1に対して種々の指示を与えたりする、例えばPC(パーソナルコンピュータ)からなる端末である。
本実施形態において、コンソール21Aは、オペレータが上述した運転モードのいずれかを選択するとともに、選択された運転モードを地上保安装置25Aに上述した通信手段を介して伝達する。運転モードは、全ての列車に確実に伝達するため、冗長化された地上保安装置25Aを介して伝達される。
オペレータは、典型的には乗降客の数に応じて、ピンチドループ・モード、ダブルシャトル・モードなどを選択する。
[地上保安装置25A]
地上保安装置25Aは、保安設備の制御を行うことで各列車3の安全な運行を確保する。ここでいう保安設備は、信号機と転てつ器である。
地上保安装置25Aは、図3に示すように、車上制御部30Aの車上運行管理装置31との間で相互に情報の伝達を行うとともに、車上制御部30Aの車上保安装置35Aとの間で相互に情報の伝達を行う。
地上保安装置25Aは、コンソール21Aから伝達された運転モードを車上制御部30Aの車上運行管理装置31Aに伝達する。車上運行管理装置31Aは、伝達された運転モードに基づいて進路要求を行う。
そして地上保安装置25Aは、車上運行管理装置31Aから進路要求に関する情報を受信すると、列車3の進路を制御する一連の手順の始めとして、安全性の面から列車3の出発可否を判断する。ここで地上保安装置25Aが出発を許可すると、地上保安装置25Aはその進路に対応する信号機を進行現示、つまり緑にし、列車3の出発を可能にすることができる。この信号機が赤のままであれば、列車3は停止を維持することになる。
地上保安装置25Aは、車上保安装置35Aに進行許可情報を伝達する。
進行許可情報とは、例えば「A地点からB地点が開通している」といった情報であり、列車3は進行許可情報を受け取ると、それ以降の走行が可能になる。
次に、地上保安装置25Aは、車上保安装置35Aから列車3の在線位置を取得することで、列車3の位置を継続的に把握できる。
地上保安装置25Aは、伝達されたこの情報と進路要求とに基づいて進行許可か否かの判断を行い、車上保安装置35Aに向けて伝達する。
[車上制御部30A]
次に、車上制御部30Aについて説明する。
車上制御部30Aは、複数の列車3のそれぞれに設けられており、地上保安装置25Aと相互に通信を行って情報の伝達を行う。
車上制御部30Aは、車上運行管理装置31Aと、自動運転装置33Aと、車上保安装置35Aと、を備える。車上運行管理装置31A、自動運転装置33A及び車上保安装置35Aは、それぞれの機能を区別するために図3には個別に記載されているが、一体をなすハードウェアにそれぞれの機能を果たすソフトウェアが組み込まれていてもよいし、ハードウェアとしてそれぞれが別体をなすこともできる。もっとも、現在のコンピュータ装置の性能からすれば、前者の形態を採用してもそれぞれの機能を十分に発揮し、かつコストを抑えることもできる。
車上運行管理装置31A、自動運転装置33A及び車上保安装置35Aは、冗長性を有している。
[車上運行管理装置31A]
車上運行管理装置31は、それぞれの運転モードにおいて列車3が走行すべき経路に関する情報、乗降駅9における停止時間に関する情報、経路を走行するために必要な進路の順列に関する情報などが予め記憶されている。これらの情報を運行管理情報と総称する。
車上運行管理装置31Aは、地上保安装置25Aから運転モードが伝達されると、運行管理情報を参照して、列車3がこれから走行する進路要求に関する情報を生成する。ここで、進路要求とは、列車3がこれから走行する進路を確保し、他の列車3が進入できないようにロックすることを地上保安装置25Aに対して要求することである。車上運行管理装置31Aは、生成した進路要求に関する情報を地上保安装置25Aに伝達する。
また、車上運行管理装置31Aは、運転モードの伝達を受けると運行管理情報を参照した上で、自動運転装置33Aに出発指令を発する。また、車上運行管理装置31Aは、自動運転装置33Aに次に停止する乗降駅9に関する情報、その他の運行に必要な情報を自動運転装置33Aに伝達する。
[車上保安装置35A]
車上保安装置35Aは、列車3が備えるブレーキを制御する機能を備えている。また、車上保安装置35Aは、列車3の現在位置を検出する機能と、列車3の現在の走行速度を検出する機能を備えている。この列車位置及び走行速度に関する情報は、実際に走行している列車3について取得されるものである。
車上保安装置35Aは、地上保安装置25Aからの進行許可情報を自動運転装置33Aに伝達するとともに、列車3の位置と速度を常時監視して、進行許可された範囲を超える可能性があると判断した場合には非常ブレーキを出力する。
また、車上保安装置35Aは、自身の列車3が走行している位置を、地上保安装置25Aへ伝達する。
[自動運転装置33A]
自動運転装置33Aは、車上運行管理装置31Aからの乗降駅9に停車する時間の情報、及び、地上保安装置25Aからの進行許可情報の伝達を受ける。自動運転装置33Aは、これらの情報に基づいて、自身の列車3が備える動力源の動作を制御することを介して列車3の自動運転を制御する。
〔効 果〕
次に、第1実施形態による運行管理システム10Aが奏する効果を説明する。
[きめ細かな運行制御]
はじめに、運行管理システム10Aは、実際に走行する列車3に備えられた車上運行管理装置31Aが自身の走行位置及び走行速度を正確に検知できる。したがって、進路要求を必要以上に早く行わなくてもよいので、きめ細かな列車3の運行制御を実現できる。以下、図4を参照してこの効果について説明する。
いま、図4(a)に示すように、列車3Aが軌道5Aを走行している一方、列車3Bが軌道5Bを走行しているものとする。なお、列車3Aと列車3Bは図中、同じ方向に走行している。例えば、図4(a)の時点から、列車3Aが実線の矢印で示される経路を進み、列車3Bが破線の矢印で示される経路を進むものとする。つまり、列車3Aは軌道5Aから軌道5Cの両端の分岐D1及び分岐D2を通って軌道5Bに進み、列車3Bは軌道5Bをそのまま進む。
列車3A、3Bが以上の経路を走行する前には前述したようにそれぞれの進路要求がなされている。列車3Aについて、進路I、II、III、IVにはロックがかかっていれば、列車3Bは進路IVに進むことができない。
ここで、列車3Aについて進路要求を早くする必要があるとすれば、図4(a)に示すように、列車3Aが進路IVからより遠い位置にいる時点で進路要求、つまり進路I、II、III、IVをロックすることになる。そうすると、同図に示すように、列車3Bはもはや進路IVに進むことができなくなるので、列車3Bの運行が停止する。
以上に対して、列車3Aについて進路要求が遅くてもよいものとすれば、図4(c)に示すように、列車3Aが進路IVに近づいてから進路要求、つまり進路IVをロックすることになる。そうすると、同図に示すように、列車3Bは先行して進路IVに進むことができるし、列車3Aはその後に列車3Bの後続として進路IVに進むことができる。つまり、進路要求が遅くてもよければ、列車3A、3Bの双方の運行に悪影響を与えにくい。
例えば、運行管理装置が地上に設けられているとすると、この運行管理装置は列車3の正確な走行位置、走行速度を検知することができない。したがって、運行管理装置が地上に設けられているとすれば、できるだけ早く進路要求を行う必要があるので、図4(a)で示したように運行停止を招く恐れが大きい。
以上に対して、運行管理システム10Aによれば、車上運行管理装置31Aが自車の現在位置、走行速度を正確に検知できる。したがって、運行管理システム10Aによれば、進路要求を遅らせることができるので、図4(c)に示すように列車3A、3Bの運行に影響を与えにくい。
進路要求を遅らせることができると、例えば、列車3を走行させている途中で走行を停止させて、経路を変更する場合にも効果を奏する。以下、図5を参照してこの効果を説明する。
図5(a)に示すように、軌道5Aを走行している列車3Aが当初は進路I、II、III、IVの順に進路要求されていたが、進路I、II、III、IVからなる経路を変更しなければならないものとする。
経路を変更するのに先立って、進路要求のロックを解除する必要がある。図5(a)を例にすると、進路I、II、III、IVのロックを解除する必要がある。なお、図5(a)〜(c)は、ロックされている進路I、II、III、IVを実線で示し、ロックが解除された進路I、II、III、IVを破線で示している。
ロックの解除にあたっては、走行している列車3の走行位置、走行速度から予測される停止位置を基準にする。つまり、予測される停止位置よりも先の進路のロックは解除されるが、予測される停止位置だと通り過ぎてしまう進路のロックは解除される。
ここで、列車3の正確な走行位置、走行速度を把握することができないと、列車3の正確な停止位置を予測することができない。そこで、実際には列車3から近い進路の前で停止できるとしても、そこで停止できることを予測できないので、確実に停止できる列車3からより遠方の進路のロックだけを解除する。
図5に示す例において、列車3の正確な走行位置、走行速度を把握できなければ、図5(b)に示すように、列車3から最も遠い進路IVのロックだけを解除する。一方、列車3の正確な走行位置、走行速度を把握することにより、列車3が進路IIの手前で停止できることを予測できるので、図5(c)に示すように、進路II、III、IVのロックを解除できる。
ロックが解除された進路は他の列車3の進路要求に開放される。図5(b)の場合には進路IVしか開放されないのに対して、図5(c)の場合には進路IVに加えて進路II、IIIも開放される。
以上のように、列車3が車上運行管理装置31Aを備えることにより、列車3の正確な走行位置、走行速度が把握されるので、設定された進路を保持する範囲を最小限に抑えることができる。これにより、他の列車3の進路要求の選択範囲が多くなり、交通システム1のきめ細かな運転制御を実現できる。
[運行の継続性]
また、運行管理システム10は、コンソール21Aが故障しても、各列車3が指示された運転モードに従って車上運行管理装置31Aの制御によって自律的に進路要求しながら運行を継続することができる。これにより、例えば手動運転時にオペレータによる操作なしに安全を担保した自由な走行ができる。また、自動運転時においても継続的な操作なしに安全を担保した自律走行ができる。
[コスト低減]
また、運行管理システム10Aは、列車3に車上運行管理装置31Aを設ける必要がある。ところが、近年は計算機の能力が向上しているため、もともと車上に設けられていた自動運転装置33A及び車上保安装置35Aを構成するハードウェアに、車上運行管理装置31Aとしての機能をソフトウェアとして追加することで、車上運行管理装置31Aを実現できる。したがって、車上運行管理装置31Aのために新たなハードウェアを追加するコストは発生しない。
さらに、上述したように運行管理システム10Aは自律走行が可能であることから、コンソール21Aを冗長化する必要がなく、また、コンソール21Aの機能だけであれば情報の処理量も少なくてすむ。したがって、コンソール21Aに要するハードウェアは低コストなもので足りる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る運行管理システム10Bについて、図6及び図7を参照して説明する。
運行管理システム10Bは、図6に示すように、地上制御部20Bがコンソール21B及び地上保安装置25Bを備える点と、車上制御部30Bが車上運行管理装置31B、自動運転装置33B及び車上保安装置35Bを備える点で、運行管理システム10Aの地上制御部20A、車上制御部30Aと共通する。以下では、運行管理システム10Bについて、運行管理システム10Aと相違する部分を中心に説明する。
[地上制御部20B]
地上制御部20Bを構成するコンソール21Bにおいて、現在設定されている運転モードと運行している列車3の数に基づいて、軌道5を走行する複数の列車3の運転の時間間隔を設定する。設定された運転間隔は、地上保安装置25Bに伝達される。ここで、運転間隔とは、先行する列車3と後続の列車3の運転間隔をいう。
地上保安装置25Bは、運転モードに加えて、コンソール21Bから伝達された運転間隔を車上制御部30Bの車上運行管理装置31Bに伝達する。
また、地上保安装置25Bは、車上運行管理装置31Bから通知される列車3の出発時刻と行先を出発した乗降駅9に対応して記憶している。例えば、先行する列車3が乗降駅9を出発した時刻と列車3の行先を、出発した乗降駅9と列車3に対応付けて地上保安装置25Bが記憶している。
車上運行管理装置31Bは、乗降駅9を出発するときに、地上保安装置25Bに対して出発時刻と行先を伝達する。伝達された出発時刻と行先は、地上保安装置25Bが記憶する。
車上運行管理装置31Bは、乗降駅9に到着した時に、地上保安装置25Bに対して先行して走行する列車3の運転モード、出発時刻、行先、および、走行時間間隔を問い合わせる。車上運行管理装置31Bは、これに基づいて、自身の列車3の出発時刻を決定する。
〔効 果〕
次に、第2実施形態に係る運行管理システム10Bが奏する効果について説明する。ここでは、第2実施形態(運行管理システム10B)に固有な効果を説明する。
運行管理システム10Bは、後続の列車3が先行して走行する列車3の出発時刻と行先を取得できる。したがって、先行する列車3に遅延が生じたとしても、先行する列車と行先が同じ後続の列車3は、車上運行管理装置31Bは、先行する列車3の当該駅における出発時刻が遅れたとしても考慮して自身の列車3の当該駅における出発時刻を遅く調整できる。したがって、運行管理システム10Bによれば、いずれかの列車3で遅延が生じた場合でも、全体の運転間隔を一定に収めることができる。
次に、運行管理システム10Bによれば、先行する列車と後続の列車が同じ乗降駅9のプラットフォームを相前後して使用する進路要求が生成されている場合に有利な効果を奏する。以下、図7を参照してこの効果を説明する。
いま、図7(a)に示すように、所定の間隔をあけて同じ軌道5Aを相前後して走行する列車3Aと列車3Bが乗降駅9のプラットフォームPF1又はプラットフォームPF2を経由して軌道5Bに移り、軌道5Aのときとは逆向きに走行するという運転モードが設定されているものとする。なお、プラットフォームPF1は先行する列車3Aの行先の一つであり、プラットフォームPF2は列車3Bの行先の一つである。
このとき、列車3Bの車上運行管理装置31Bは、当該乗降駅9を先行して出発した列車3Aが通過したプラットフォームPF1とは異なるプラットフォームPF2を通過するように進路要求を行う。図7(b)は、先行する列車3AがプラットフォームPF1を通過し、その後に、後続の列車3BがプラットフォームPF2に進入しようとする様を示している。
このようにプラットフォームを交互に使用することで、プラットフォームでの乗降客数が多い、つまり列車3の停止時間が長い場合でも列車の走行間隔を短くすることができ、高い輸送量を確保することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について図8〜図10を参照して説明する。
交通システム1を運用している間に、予め定められた運転モードに従った経路とは異なる経路で列車3を走行させたいこともある。第3実施形態に係る運行管理システム10Cは、この要請に応える仕組みを備えている。
運行管理システム10Cは、図8に示すように、オペレータが手動でコンソール21Cを介して、変更後の行先である乗降駅9に関する情報を車上運行管理装置31Cにコマンドとして伝達する。なお、ここではコンソール21Cを介して指示できる例として行先(乗降駅9)としたが、指示できる事項は任意であり、乗降駅9以外の行先を指示できるし、後述するように行先を取り消すだけの指示をすることもできる。
車上運行管理装置31Cは、現在位置から指定された行先までの経路を探索し、探索結果に従って新たな進路要求を行う。経路の探索には、例えば、距離・時間などのコストが最小となる経路をダイクストラ法(Dijkstra's algorithm)を適用することができる。図9を参照して、この行先変更の手順を説明する。
[行先変更]
図9(a)に示すように、列車3が軌道5Aを走行しており、変更前の行先Xが軌道5Aの図中の左端よりも遠いところにあるものとする。そして、オペレータがコンソール21Cを介してこの行先Xを図9(b)に示すように行先Yに変更するように車上運行管理装置31Cに指示したとする。
指示を受けた車上運行管理装置31Cは、従前の行先Xに繋がる進路I、II、III、IVについての進路要求を維持したままで、新たな行先Yまでの経路を探索する。進路要求が維持されていることを、図9(b)に破線で示している。進路要求を維持したままで探索された経路の候補1を図9(c)に示し、候補2を図9(d)に示す。この候補は、行先Yまで辿りつける経路を抽出した結果であり、この二つの候補を比較することでコストの少ない候補1又は候補2が新たな経路として選択される。
車上運行管理装置31Cは、行先Yまでの新たな経路が選択されると、従前の行先Xまでの進路要求を解除してから、新たな行先Yまでの進路要求を行う。図9(c)、(d)のそれぞれに新たに進路要求された行先Yまでの進路I、II、III、IVを太い実線で示している。なお、従前の経路と新たな経路で重複している進路については、設定を解除することなく保持してもよい。
次に、すでに設定されている行先を取り消す指示だけを行う例について図10を参照して説明する。
オペレータがコンソール21Cを介してすでに設定されている行先Xを取り消す指示を車上運行管理装置31Cに伝達したとする。列車3は、図10(a)に示すように、軌道5Aを走行しており、取消前の行先Xが軌道5Aの図中の左端よりも遠いところにあるものとする。
行先Xの取り消しの伝達を受けた車上運行管理装置31Cは、自身(列車3)の現在位置と走行速度から停止可能な軌道5上の位置を算出して予測する。算出された結果は、図10(b)に停止予定位置SPとして示されている。
[行先取消]
次いで、車上運行管理装置31Cは、停止予定位置SPまでの進路Iの設定を保持しながら残りの進路II、III、IVの設定を解除する。図10(c)はこの状態を示しており、保持されている進路Iは実線で示し、解除されたII、III、IVは破線で示されている。
例えば、列車3の走行位置、走行速度が明確に把握できない場合には、停止予定位置SPをより遠くに予測しなければならないので、列車3からより遠方の進路まで設定を保持する必要がある。例えば図10において進路I〜IIIまで進路要求を保持するとすれば、進路II〜IIIは不必要に設定が保持されることになる。
以上の通りであり、第3実施形態によれば、行先を取り消す際に、不必要に保持しておく進路を最小限に抑えることができる。これにより、第3実施形態によれば、他の列車3の走行を阻害する可能性を下げることができるので、交通システム1における柔軟な運行ができる。
〔第4実施形態〕
第1実施形態〜第3実施形態のように列車3が自律的に進路要求を行うと、デッドロックが発生して、それ以降の運行継続が困難になるおそれがある。第4実施形態は、このデッドロックの発生を防ぐ手順を提案する。この手順は、車上運行管理装置31により実行される。
以下、はじめに図11を参照してデッドロックについて説明した後に、図12を参照してデッドロックの発生を防ぐ手順を説明する。
デッドロックは、図11(a)に示す折り返し部で異なる編成の列車3が相前後して走行する場合、又は、図11(b)に示す折り返し部で異なる編成の列車3が合流する場合に生じうる。
はじめに、図11(a)のa−1に示すように、二編成の列車3A、3Bが軌道5Aを相前後して走行しているが、先行する列車3Aが分岐進路BPを通過した後に折返進路TPで折り返して逆向きになり、分岐進路BPから軌道5Bに進入することを前提とする。
図11において、列車3A、3Bに施されているハッチングと同じハッチングが施されている軌道5A、5Bが当該列車3A、3Bにより進路要求されていることを示している。また、白抜きの軌道5A、5Bは列車3A、3Bの何れからも進路要求されていないことを示している。図12についても同様である。
図11(a)のa−1、a−2に示すように列車3A、列車3Bは走行を続けると、図11(a)のa−3、a−4に示すように、列車3Aは向きを変えて折り返す。ところが、列車3Aが図中の右向きに進もうとしても、分岐進路BPが後続の列車3Bにより進路要求されているために、列車3Aは分岐進路BPを通って軌道5Bに進むことができない。一方、列車3Bは列車3Aが進路要求している折返進路TPに進むことができない。こうして、列車3Aと列車3Bの両方がこれ以上の走行を続けることができないデッドロックが発生する。
次に、図11(b)のb−1に示すように、列車3Aが軌道5Aを図中の右向きに走行する一方、列車3Bが軌道5Bを図中の左向き走行し、かつ、分岐進路BPを通過してから折返進路TPで折り返してから、軌道5Aを図中の右向きに走行することを前提とする。
ところが、列車3Aと列車3Bがそれぞれ進路要求を行うと、図11(b)のb−2、b−3に示すように、列車3Aと列車3Bの走行方向の前方の進路に相手方がすでに設定している進路が存在する。そうすると、列車3Aと列車3Bの両方がこれ以上の走行を続けることができないデッドロックが生じる。
そこで、車上運行管理装置31は、以下の第1条件と第2条件からなる規則に従って進設定を行うことでデッドロックを回避する。
第1条件:
第1A条件;例えば、図12(a)に示すように、折り返し運転を行う際は、折返進路TPを自身が占有できるよう、分岐進路BPよりも先にある折返進路TPを進路要求する。この時点では、折返進路TPよりも近い分岐進路BPの進路要求は行われていないので、折返進路TPの進路要求を分岐進路BPの進路要求よりも先行して行うことになる。
第1B条件;第1A条件の進路要求ができた場合に限り、例えば、図12(b)に示すように、折返進路TPに繋がる分岐進路BPについても進路要求する。これで、列車3Aが折返進路TPで折り返して軌道5Aを右向きに走行する経路が確保される。
第2条件:
第2A条件;例えば、図12(c)、(d)、(e)に示すように、折返進路TPに繋がる分岐進路BPについては、列車3Aが分岐進路BPを継続して使用できるようにロック状態が保持される。このロック状態は、列車3Aが再度通過し終えると解除される。
第2A条件;折返進路TPに繋がる進路が分岐進路BPでなければ、列車3Aが通過した進路のロックは直ちに解除される。
以上の規則を遵守することにより、列車3Cにより列車3Aは予定されていた軌道5Aへの走行が阻害されることがない(図12(e))。
また、折返進路TPに繋がる進路が分岐進路BPでなければ、列車3Aが通過した進路のロックは直ちに解除されるので、後続の列車3Cの走行の妨げが最小限に抑えられる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、以上の説明では、車上運行管理装置31が、地上装置と直接通信することになっているが、必ずしもそれぞれ独自の通信経路を持つ必要は無く、地上保安装置と車上保安装置の間の通信電文の中に含めても良い。
また、車上制御部30は、車上運行管理装置31、自動運転装置33及び車上保安装置35を備えるが、これはあくまで機能で区分しているためであり、ハードウェアとして一体であるか別体であるかを区別しているものでない。
1 交通システム
3,3A,3B,3C 列車
5,5A,5B,5C 軌道
9,9A,9B,9C 乗降駅
10,10A,10B,10C 運行管理システム
20,20A,20B,20C 地上制御部
21,21A,21B,21C コンソール
25,25A,25B,25C 地上保安装置
30,30A,30B,30C 車上制御部
31,31A,31B,31C 車上運行管理装置
33,33A,33B,33C 自動運転装置
35,35A,35B,35C 車上保安装置
PF1 プラットフォーム
PF2 プラットフォーム
BP 分岐進路
TP 折返進路
SP 停止予定位置

Claims (7)

  1. 走行する列車に設けられる車上制御部と、
    地上に設けられる地上制御部と、を備える運行管理システムであって、
    前記車上制御部は、
    前記運行管理システムにより運行が管理される複数の前記列車のそれぞれに設けられ、
    伝達された運転モードに基づいて進路要求を行い、かつ、前記地上制御部に前記進路要求に関する情報を伝達し、
    前記地上制御部は、
    伝達された前記進路要求に基づいて、前記列車の進路を制御する、
    ことを特徴とする運行管理システム。
  2. 前記車上制御部は、
    自身が設けられる前記列車で検知された走行位置及び走行速度に基づいて、前記列車の運転を制御する、
    請求項1に記載の運行管理システム。
  3. 前記車上制御部は、
    指示された前記運転モードが前記地上制御部を経由して伝達される、
    請求項1又は請求項2に記載の運行管理システム。
  4. 前記車上制御部は、
    前記地上制御部から伝達される、先行する他の前記列車の出発時刻と行先に基づいて、自身が設けられる前記列車の運転経路を設定する、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の運行管理システム。
  5. 前記車上制御部は、
    伝達された行先に基づいて、自身が設けられる前記列車の運転経路を設定する、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の運行管理システム。
  6. 前記車上制御部は、
    自身が設けられる前記列車が折り返し運転を行う運転経路が設定されているときに、
    折り返しを行う進路について進路要求を行い、
    当該進路要求ができた場合に、折り返しを行う前記進路に繋がる分岐進路について進路要求する、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の運行管理システム。
  7. 前記車上制御部は、
    自身が設けられる前記列車が通過すると当該進路の前記進路要求を解除するが、
    前記分岐進路については、自身が設けられる前記列車が通過しても、所定の期間だけ前記進路要求を維持してから当該進路要求を解除する、
    請求項6に記載の運行管理システム。
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