JP2019142112A - 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体吐出装置及び画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体吐出装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル近傍のインク温度(実際に吐出されるインク温度)と共通液室近傍のインク温度に差があるため、インクの温度検出精度を向上させる。【解決手段】インクなどの液体を吐出する複数のノズル3aと、各ノズルに連通して該ノズルに液体を供給する加圧液室2bなどの複数の圧力室と、各圧力室内に圧力を発生させ、液体を各ノズルから吐出する積層型圧電素子5などの圧力発生手段と、圧力発生手段を支持するベース4などの支持部材と、支持部材に設けられた複数の温度検出素子9−1、9−2などの第1の温度検出手段と、圧力室に隣接して設けられた複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2などの第2の温度検出手段と、を備える液体吐出ヘッド20である。【選択図】図5

Description

本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体吐出装置及び画像形成装置に関する。
記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置では、複数のノズル開口の各々に対応する複数の圧電素子(例えばピエゾ素子)等の圧力発生手段がノズルに連通する圧力発生室内のインクを加圧することにより、ノズル開口からインク滴を吐出する。
このようなインクジェット記録装置において、インクの吐出を繰り返し行っていくと記録ヘッドが温度上昇し、インクの粘度が変化する結果、インク吐出量が変動し、画像の濃度が変化して所望の画質が得られなくなってしまう。そこで、記録ヘッドの温度を検出する温度検出手段を共通液室近傍に配置し、その温度検出結果に基づいて駆動波形や駆動電圧を変えるなどにより、インクの吐出滴量を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、特許文献1を含む今までの共通液室近傍の温度検出では、ノズル近傍のインク温度(実際に吐出されるインク温度)と共通液室近傍のインク温度に差があるため、インクの温度検出精度が不十分であるという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、インクの温度検出精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、液体を吐出する複数のノズルと、前記各ノズルに連通して該ノズルに前記液体を供給する複数の圧力室と、前記各圧力室内に圧力を発生させ、前記液体を前記各ノズルから吐出する圧力発生手段と、前記圧力発生手段を支持する支持部材と、前記支持部材に設けられた第1の温度検出手段と、前記圧力室に隣接して設けられた第2の温度検出手段と、を備える液体吐出ヘッドである。
本発明によれば、インクの温度検出精度を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面図である。 図1の液体吐出ヘッドの液室短手方向に沿う断面図である。 ヘッドドライバの一例について説明する図である。 (a)は従来例の液体吐出ヘッドの(b)におけるSa−Saの断面図、(b)は(a)の要部を下面から視た断面図である。 (a)は本実施形態構成の液体吐出ヘッドの(c)におけるSb−Sb断面図、(b)は(c)におけるSc−Sc断面図、(c)は(a)、(b)の要部を下面から視た断面図である。 複数の温度検出素子による温度検出によってノズル列ごとの温度分布を予測することを説明するグラフである。 シリアル型画像形成装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。 図7の機構部の要部を上から見た平面図である。 ライン型画像形成装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。 図9の機構部の要部を上から見た平面図である。
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を詳細に説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。
本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドを説明する前に「液体吐出ヘッド」の概念等について説明しておく。
「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。
吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドの基本構成について説明する。図1は、実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面図、図2は、図1の液体吐出ヘッドの液室短手方向に沿う断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッド20は、インク供給口1aと共通液室1bとなる彫り込みを形成したフレーム1と、流体抵抗部2aと加圧液室2bとなる彫り込み及びノズル3aに連通する連通口2dを形成した流路板2とを備えている。
フレーム1には、熱伝導性の樹脂を用いて、樹脂成形でインク供給口1aと共通液室1bとなる彫り込みを形成している。共通液室1bは、後述する圧力室として機能する加圧液室2bへ液体の一例としてインクを供給する機能を有する。共通液室1bを形成されたフレーム1は、筐体部材である。
流路板2は、シリコン単結晶基板を用いて、流体抵抗部2a、加圧液室2b、液体導入部2cとなる彫り込み、及びノズル3aに対する位置に連通口2dとなる貫通口をエッチング工法でパターニングした。エッチングで残された部分が加圧液室2bの隔壁2e(図2参照)となる。
流体抵抗部2aは、図1におけるインクの流れ方向(図の左方から右方への方向)において、圧力室である加圧液室2bへインクを供給する共通液室1bと、加圧液室2bとの間に設けられている。
加圧液室2bは、個別液室とも呼ばれ、各ノズル3aに連通して各ノズル3aにインクを供給する本発明の圧力室として機能する。圧力室である加圧液室2bは、複数設けられている。
液体吐出ヘッド20はまた、インクを吐出するノズル3aを複数形成したノズル板3と、凸部6a、ダイヤフラム部6b及びインク流入口6cを有する振動板6と、振動板6に接着層を介して接合された積層型圧電素子5と、積層型圧電素子5を固定しているベース4とを備えている。
ノズル板3は、金属材料を用いて、例えば電鋳工法によるニッケル(Ni)メッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル3aを多数形成している。このノズル3aの内部形状(内側形状)は、本実施形態例ではホーン形状に形成しているが、略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。
ノズル板3のインク吐出面(ノズル表面側)は、撥水性の表面処理を施した撥水処理層を設けている。PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、あるいはシリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水処理膜を設けている。これにより、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質が得られるようにしている。
振動板6は、薄膜のダイヤフラム部6bと、このダイヤフラム部6bの中央部に形成した駆動部5e(後述する)となる積層型圧電素子5と接合するアイランド部とも呼ばれる島状の凸部6aと、支持部5f(図2参照)に接合する梁を含む厚膜部と、インク流入口6cとなる開口とを電鋳工法によるニッケル(Ni)メッキ膜を2層重ねて形成している。
積層型圧電素子5は、ハーフカットのダイシング加工により櫛歯上に分割され、1つ毎に駆動部5eと非駆動部である支持部5fとして使用する。積層型圧電素子5は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層5aと、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層5bとを交互に積層したものであり、内部電極層5bを交互に端面の端面電極(外部電極)である個別電極5c、共通電極5dに電気的に接続したものである。
液体吐出ヘッド20は、厚み方向変位であるd33方式での積層型圧電素子5を使用する構成としており、積層型圧電素子5の伸縮により個別液室である加圧液室2bを収縮、膨張させるようになっている。積層型圧電素子5に駆動信号が印加され充電が行われると伸長し、また積層型圧電素子5に充電された電荷が放電すると反対方向に収縮するようになっている。
積層型圧電素子5は、圧力室である各加圧液室2b内に圧力を発生させ、インクを各ノズル3aから吐出する本発明の圧力発生手段として機能する。
駆動部5eの個別電極5cには、フレキシブルプリント基板7(以下、「FPC7」と略称する)が半田接合されている。また、共通電極5dは、積層型圧電素子5の端部に電極層を設けて回し込んでFPC7のグランド(Gnd)電極に接合している。FPC7には、後述する図3に示す集積回路(IC)等で構成されたヘッドドライバが実装されており、これにより駆動部5eへの駆動電圧印加を制御している。
図1において、7aはFPC7の電気導体からなる配線部材を、7bはFPC7の電気絶縁材からなる基材を、7cは後述の図3に示すヘッドドライバ21の駆動回路26等を搭載した駆動ICを、それぞれ表している。
ベース4は、チタン酸バリウム系セラミックからなり、積層型圧電素子5を2列配置して接合している。ベース4は、圧力発生手段としての積層型圧電素子5を支持し固定する支持部材として機能する。ベース4は、熱伝導性を有する。
液体吐出ヘッド20の動作を説明する。上記のように構成された液体吐出ヘッド20においては、記録信号に応じて駆動部5eに駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部5eに積層方向の変位が生起し、振動板6を介して加圧液室2bが加圧されて加圧液室2b内のインクの圧力が上昇し、ノズル3aからインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧液室2b内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧液室2b内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室1bに流入し、共通液室1bからインク流入口6cを経て液体導入部2c、流体抵抗部2aを通り、加圧液室2b内に充填される。
流体抵抗部2aは、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くすることができる。
図3を参照して、液体吐出ヘッド20の積層型圧電素子を制御するヘッドドライバについて説明する。図3は、液体吐出ヘッド20の積層型圧電素子を制御するヘッドドライバの一例について説明する図である。
図3に示すように、ヘッドドライバ21は、画像形成時に1印刷周期内に複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成して出力する駆動波形生成部25と、印刷画像に応じた3ビットの画像データ(階調信号0、1、2)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)を処理する後述の回路等とを備えている。
なお、滴制御信号は、ヘッドドライバ21に格納された駆動波形を指示する3ビットの信号となる。
ヘッドドライバ21は、データ転送部からの転送クロック及びシリアル通信データにより画像データ及び波形データを入力するシフトレジスタ22と、シフトレジスタ22の各レジスト値をラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路23と、D1〜D320で表す駆動波形データ信号ライン24と、上記した駆動波形生成部25とを備えている。ヘッドドライバ21はまた、Drvで表す駆動回路26と、VDO1〜VDO320で表す駆動波形アンプライン27と、PZT−1〜PZT−320で表すピエゾ素子からなる積層型圧電素子5とを備えており、階調データにより駆動信号が選択されて積層型圧電素子5に印加される。
なお、D1〜D320で表す駆動波形データ信号ライン24、VDO1〜VDO320で表す駆動波形アンプライン27、PZT−1〜PZT−320で表すピエゾ素子からなる積層型圧電素子5は、液体吐出ヘッド20のノズル(1〜320チャンネル(ch))にそれぞれ対応して設定されている。
図4を参照して、従来構成の液体吐出ヘッド20Xにおける温度検出素子の搭載位置及び共通液室近傍のインク温度の検出について説明する。図4(a)は従来例の液体吐出ヘッドの図4(b)におけるSa−Saの断面図、図4(b)は図4(a)の要部を下面から視た断面図である。
図4に示す液体吐出ヘッド20Xは、図1〜図3及び後述の図5に示す本実施形態の液体吐出ヘッド20と比較して、温度検出素子9Xとしてサーミスタを用いて共通液室1b近傍のフレーム1内に配置・搭載し、共通液室1b近傍のインク温度を検出する点が相違する。
液体吐出ヘッドの液室に充填されたインクの温度を検出する温度検出手段として、サーミスタを用いた温度検出素子がある。温度検出素子9Xは、図4に示すように、フレーム1の略中央に形成された温度検出素子配置用穴1Xcの底部に配置され、熱伝導性の接着剤などで固定されている。図4において、9Xaは温度検出素子9Xに接続された電極線を表している。
従来の液体吐出ヘッド20Xでは、インクを加圧液室2b(個別液室)に供給する共通液室1bを持つフレーム1に対してサーミスタからなる温度検出素子9Xが搭載され、単一の温度検出素子9Xによってヘッド内の複数のノズル列に対してインクの温度を検出している。
しかしながら、液体吐出ヘッド20Xにおける温度検出素子9Xのように共通液室1b近傍の温度検出では、ノズル3a近傍のインク温度(実際に吐出されるインク温度)と共通液室1b近傍のインク温度に差があるため、インクの温度検出精度が不十分であるという問題があった。
図5及び図6を参照して、本実施形態構成の液体吐出ヘッド20における温度検出素子の特有の配置位置及びインク温度の検出について説明する。図5(a)は本実施形態構成の液体吐出ヘッドの図5(c)におけるSb−Sb断面図、図5(b)は図5(c)におけるSc−Sc断面図、図5(c)は図5(a)、図5(b)の要部を下面から視た断面図である。図6は複数の温度検出素子による温度検出によってノズル列ごとの温度分布を予測することを説明するグラフである。
図5に示す液体吐出ヘッド20は、図4に示した従来構成の液体吐出ヘッド20Xと比較して、単一の温度検出素子9Xに代えて、複数の温度検出素子9−1、9−3を支持部材であるベース4に設けた点、及び複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2を圧力室である加圧液室2bに隣接して設けた点が相違する。
複数の温度検出素子9−1、9−3は、本発明に係る第1の温度検出手段として機能する。複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2は、本発明に係る第2の温度検出手段として機能する。
複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2は、圧力室である加圧液室2bの壁面の一部を構成する振動板6に隣接して設けられていると共に、流体抵抗部2aの上方近傍に設けられている。
複数の温度検出素子9−1、9−3は、図5(c)に示すように、支持部材であるベース4の長手方向において、ベース4の中心を挟んで両側(図5(c)の左右両側)にそれぞれ設けられている。
図5(b)、図5(c)に示すように、複数のノズル3aが配列されたノズル列を複数備えており、複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2は、それぞれのノズル列に対応するように配置されている。
温度検出素子9−1、9−3、9−2−1、9−2−2は、それぞれの配設位置が異なるため配設位置を明確にすべく符号を変えているが、共通のサーミスタを用いている。温度検出素子9−1、9−3、9−2−1、9−2−2は、電極線9aに接続されている。温度検出素子9−1、9−3は、ベース4の略中央に形成された温度検出素子配置用穴4cの底部に配置され、熱伝導性の接着剤などで固定されている。温度検出素子9−2−1、9−2−2は、フレーム1におけるノズル列ごとのノズルの近傍に熱伝導性の接着剤などで固定されている。
図6に示すグラフは、個別のノズルに対応したチャンネル(ch)位置(n1、n2・・・320)を横軸に取り、温度検出素子9−1、9−3、9−2−1、9−2−2により検出された温度[℃]を縦軸に取っている。
この構成により、図6に示すグラフのように、複数の温度検出素子9−1、9−3により、ノズル列内(図5(c)の液室長手方向:後述の図7及び図8等の副走査方向Fに相当する)の温度を検出(T1、T2)し、サンプリングすることにより、ノズル列内の温度分布を予測することが可能となる。
また、ノズルごとのノズル近傍に配設した複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2により、ノズル列ごとの1点(図5(c)の液室短手方向)の温度を検出(T0)することにより、ノズル列ごとの温度分布を予測することが可能となる。
上述のとおり、第1の温度検出手段である複数の温度検出素子9−1、9−3と、第2の温度検出手段である複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2とを組み合わせて用いることにより、ノズル列ごとの温度分布を予測すると共に、上述のノズル列内の予測値と併せて、液体吐出ヘッド内のノズル全体の温度分布を予測することが可能となる。
従って、本実施形態によれば、特有の配設位置に配置された複数の温度検出素子によって個別ノズル近傍ごとの液体の温度分布を検出し、ヘッド内のノズル全体の温度分布を検出することができる。これにより、インクの温度検出精度を向上させることができる。換言すれば、個別ノズルごとの液体の温度分布を予測し、ヘッド内のノズル全体の温度分布を予測可能な、インクの温度検出精度を向上させることができる液体吐出ヘッドを提供することができる。
また、複数の温度検出素子によって検出されたノズル列内、ノズル列ごとの温度分布に基づいて、画像による濃度補正が実施できることで、温度分布の変動による濃度変動を抑制することができる。
また、複数の温度検出素子により検出された温度分布に基づいて、個別のノズルごとに吐出される液滴量の補正が可能になることにより、温度分布の変動による濃度変動を抑制することができる。
更に、複数の温度検出素子を全てのノズル近傍に配置することにより、より高精度にノズル近傍の液体の温度を検出することができる。
また、ノズル個別で駆動できる場合は各ノズルに電圧補正を実施して吐出速度・着弾位置の補正を実施することで、より高精度に補正をすることができ、ひいては高品位な画質を得ることができる。
本実施形態例では、ノズル列内の温度分布を検出する構成として、2つの温度検出素子で実施しているが、3個以上の温度検出素子を使用してより高精度に温度分布を予測してもよい。
また、実際のインクジェットヘッド等の液体吐出ヘッドにおいては、駆動ノズルの数・場所に応じて温度分布が変化するため、画像により駆動チャンネル(ch)数・場所を予測した情報を出荷時に記録媒体に記録し、印刷時に画像に応じた補正を行うことも実施可能である。
図7及び図8を参照して、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える液体吐出ユニット、液体吐出装置を含むシリアル型画像形成装置について説明する。図7は、同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図8は、同機構部の要部を上から見た平面図である。
図7及び図8に示す画像形成装置は、シリアル型画像形成装置であり、主な機構部は、キャリッジ233等を備えた画像形成部293、給紙カセット290及び給送手段等を備えた給紙部294、搬送ベルト251及び各種搬送部材等を備えた搬送部295、排紙ローラ262及び排紙トレイ291等を備えた排紙部296がある。
図8に示す装置本体の左右には、側板237A、237Bが固着・配置されている。側板237A、237Bには、ガイド部材である主従のガイドロッド231、232が横たわるように架け渡されている。これらガイドロッド231、232により、キャリッジ233を主走査方向Sに摺動自在に保持している。キャリッジ233は、図示を省略した主走査モータによってキャリッジ233を固定したタイミングベルトを介して矢印方向(キャリッジ233の主走査方向S)に移動走査される。
キャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための記録ヘッド234a、234b(区別しないときは「記録ヘッド234」という。)を搭載している。記録ヘッド234には、複数のノズルからなるノズル列が主走査方向Sと直交する副走査方向Fに配列されており、キャリッジ233は、ノズルからのインク滴吐出方向が下方になるように記録ヘッド234を装着している。
記録ヘッド234は、図5の液体吐出ヘッド20において特有の配設位置に配置された複数の温度検出素子9−1、9−3及び複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2と同様の構成を備えていて、上述した基本的な効果を奏するものである。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。サブタンク235には、カートリッジ装填部292に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ265y、265m、265c、265kから、各色の供給チューブ236を介して、各色のインクが補給される。なお、各色のインクカートリッジ265y、265m、265c、265kは、区別しないときは「インクカートリッジ265」と称する。各色の供給チューブ236は、各色のインク供給路となる。
一方、給紙カセット290は、用紙Pを載置し、装置本体側に設けられた給紙ローラ243に用紙Pを接触させる給送位置(図7に示す位置状態)と該給送位置から下降した下降位置との間で揺動可能な底板241を有している。給紙カセット290の底板241上に積載した用紙Pを給紙するために、底板241上の用紙Pを1枚ずつ分離給送する給紙ローラ243及び給紙ローラ243に対向し、用紙Pに対する摩擦係数の大きな材質からなる分離手段としての分離パッド244を備えている。この分離パッド244は、ばね等の付勢手段によって給紙ローラ243側に付勢されている。
そして、給紙カセット290から給紙された用紙Pを記録ヘッド234の下方側に送り込むために、搬送部295が配置されている。搬送部295は、用紙Pを案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248及び給送された用紙Pを静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向F)に周回するように構成されている。この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。搬送ベルト251は、図示を省略した副走査モータにより、タイミングベルトを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
記録ヘッド234で記録された用紙Pを排紙するための排紙部296として、搬送ベルト251から用紙Pを分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロである拍車263と、排紙ローラ262の下方に配置された排紙トレイ291とを備えている。
装置本体の背面部には、図7に示す両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は、搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙Pを取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は、手差しトレイ272としている。
更に、図8に示すように、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281は、キャップ部材282a、282b(区別しないときは「キャップ部材282」という。)と、ワイパ部材283と、空吐出受け284と、キャリッジロック287等とを備えている。キャップ部材282は、記録ヘッド234の各ノズル面をキャッピングするためのものであり、ワイパ部材283は、ノズル面をワイピングするためのワイパブレード等からなる。空吐出受け284は、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受けるものであり、キャリッジロック287は、維持回復機構281による維持回復動作を行えるようにキャリッジ233をロックするためのものである。
維持回復機構281の下方側には、維持回復動作のうちの空吐出受け284に対する空吐出及びワイパ部材283の清掃によって空吐出受け284から生じる廃液を収容するための交換されない第1廃液タンク285を備えている。また、維持回復機構281の側方側には、カートリッジ装填部292の下側に装置本体の前面側から交換可能な第2廃液タンク286を、それぞれ備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器である空吐出受けとも呼ばれるインク回収ユニット288を配置している。このインク回収ユニット288には、記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
上述したように構成したこの画像形成装置においては、給紙カセット290から用紙Pが1枚ずつ分離給送され、ほぼ鉛直上方に給送された用紙Pはガイド部材245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送される。こうして搬送される用紙Pは、更に先端を搬送ガイド部材247で案内され、先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、ほぼ90°搬送方向を転換される。
この際、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、即ち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙Pが給送されると、用紙Pが搬送ベルト251に静電的に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙Pが副走査方向Fに搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙Pにインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙Pを所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙Pの後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙Pを排紙トレイ291に排紙する。
そして、記録ヘッド234のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ233をホーム位置である維持回復機構281に対向する位置に移動する。そして、キャップ部材282によるキャッピングを行って上記ノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
上述した図7及び図8のシリアル型画像形成装置では、図5に示した実施形態に係る液体吐出ヘッド20と同様の構成を具備する記録ヘッド234を備えている。従って、図7及び図8のシリアル型画像形成装置によれば、特有の配設位置に配置された複数の温度検出素子によって個別ノズル近傍ごとの液体の温度分布を検出し、ヘッド内のノズル全体の温度分布を検出することができる。これにより、インクの温度検出精度を向上させることができる。
また、複数の温度検出素子によって検出された温度分布に基づいて、画像による濃度補正することができる。また、ノズル個別で駆動できる場合は各ノズルに電圧補正を実施してより高精度に補正をすることができる。これらの補正によって、高品位な画質を得ることができる。
上記構成のキャリッジ233は、本発明に係る液体吐出ヘッド及びヘッドタンクと一体にした液体吐出ユニットを構成している。
また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明したような積層型圧電素子を使用した圧電アクチュエータ以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
また、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
本願において、「液体を吐出する装置」(以下「液体吐出装置という。」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体吐出装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体吐出装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体吐出装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、シート、たとえば、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、その他、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック(OHPシートを含む)、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体吐出装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させる上述したシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させない後述するライン型装置などが含まれる。
また、「液体吐出装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
図9及び図10を参照して、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える液体吐出ユニット、液体吐出装置を含むライン型の画像形成装置の例について説明する。図9は、本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面図、図10は、本発明に係る画像形成装置を上から見た平面図である。
図9及び図10に示す画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体11と、用紙Pを積載し給紙する給紙トレイ12と、印刷された用紙Pを排紙積載する排紙トレイ13と、用紙Pを給紙トレイ12から排紙トレイ13まで搬送する搬送ユニット14とを備えている。
図9及び図10に示す画像形成装置はまた、搬送ユニット14によって搬送される用紙Pに液滴を吐出し印字する記録ヘッドを構成するヘッドモジュールアレイ50を含む画像形成ユニット15と、印刷終了後又は所要のタイミングで画像形成ユニット15の各ヘッドモジュールアレイ50の複数のヘッドの維持回復を行う維持回復機構であるヘッドクリーニング装置16と、ヘッドクリーニング装置16を開閉する搬送ガイド部17と、画像形成ユニット15のヘッドモジュールアレイ50にインクを供給するサブタンクやメインタンクで構成されるインク供給系とを備えている。
装置本体11は、前後側板及びステーなどで構成されており、給紙トレイ12上に積載されている用紙Pは、給紙ローラ29及び分離ローラ30によって1枚ずつ搬送ユニット14に給紙される。
搬送ユニット14は、搬送駆動ローラ41Aと搬送従動ローラ41Bと、これらの搬送駆動ローラ41Aと搬送従動ローラ41Bとの間に掛け回された無端状の搬送ベルト43とを備えている。この搬送ベルト43の表面には複数の吸引穴が形成されており、搬送ベルト43の下部には用紙Pを吸引する吸引ファン44が配置されている。また、搬送駆動ローラ41A、搬送従動ローラ41B上部には、それぞれ搬送ガイドローラ42A、42Bが図示を省略したガイド部材に保持されて、自重にて搬送ベルト43に当接している。
搬送ベルト43は、搬送駆動ローラ41Aがモータにより回転されることで周回移動し、用紙Pは搬送ベルト43上に吸引ファン44により吸い付けられ、搬送ベルト43の周回移動によって搬送される。なお、搬送従動ローラ41B、搬送ガイドローラ42A、42Bは、搬送ベルト43に従動して回転する。
搬送ユニット14の上部には、用紙Pに印字する液滴を吐出するヘッドモジュールアレイ50で構成される画像形成ユニット15が矢示A方向(及び逆方向)に移動可能に配置されている。この画像形成ユニット15は、維持回復動作時(クリーニング時)にはヘッドクリーニング装置16上方まで移動され、画像形成時には図1の位置に戻される。
画像形成ユニット15は、搬送ベルト43上に吸着保持されて搬送される用紙Pに対して4色分のインク(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の液滴を吐出するライン型記録ヘッドを構成するヘッドモジュールアレイ50を有している。
ヘッドモジュールアレイ50では、各列の記録ヘッド101にインクを分配して供給する分岐部材54が一体に設けられている。分岐部材54には、図示を省略したサブタンクからインクが供給される。このサブタンクには、メインタンクからインクが供給される。なお、使用するインク色はこれら4色に限らず、再現する色や階調の領域を拡大するためにレッド、グリーン、ブルー、グレー等の色を加える構成となる場合もある。
記録ヘッド101は、図5の液体吐出ヘッド20において特有の配設位置に配置された複数の温度検出素子9−1、9−3及び複数の温度検出素子9−2−1、9−2−2と同様の構成を備えていて、上述した基本的な効果を奏するものである。
また、ヘッド配列方向(図10においてX方向、用紙搬送方向に対して直交する方向)において隣り合う2つの記録ヘッド101の端部の1又は複数のノズルが重なり合う(重複する)ように記録ヘッド101は配列されている。これにより、2つの記録ヘッド101それぞれのノズルによって同じ記録位置(ドット位置)に記録を行うことができる。
この同じ記録位置に記録を行うことのできる記録ヘッド101の端部のノズルを「重複ノズル」といい、重複ノズルの領域を「繋ぎ部」、「ノズル列重複部分」、「重複ノズル領域(又は部分)若しくは「オーバーラップ領域(又は部分)」という。
搬送ユニット14の下流側には、用紙Pを排紙トレイ13に排紙する搬送ガイド部17が設けられている。搬送ガイド部17にて案内されて搬送される用紙Pは、排紙トレイ13に排紙される。排紙トレイ13は、用紙Pの幅方向を規制する対のサイドフェンス31と用紙Pの先端を規制するエンドフェンス32を備えている。
ヘッドクリーニング装置16は、維持回復機構であり、画像形成ユニット15の各記録ヘッドの各ヘッド101に対応するキャップ部材62及びワイパ部材と、キャップ部材62で記録ヘッド101のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングした状態でノズルからインクを吸引するための吸引ポンプ63が配置されている。
また、この画像形成装置においては、印刷終了後、液滴を吐出する記録ヘッド101の各記録ヘッド101のノズル面をヘッドクリーニング装置16のキャップ部材62でキャッピングした状態でノズルからインクを吸引する場合、あるいは、記録ヘッドの各ヘッド101のノズル面に付着したインクをワイピング部材で清掃する場合は、図9にも示すように、印刷停止後、搬送ユニット14全体が搬送従動ローラ41Bを支点に矢印B方向に揺動する。これにより、画像形成ユニット15との間の空間を画像形成時よりも大きくすることで、画像形成ユニット15の移動スペースを確保するようにしている。このとき、ヘッドクリーニング装置16上部に配置されている搬送ガイド部17の搬送ガイド板71も支点72にて矢印C方向上方に揺動され、ヘッドクリーニング装置16の上方が開放される。
そして、搬送ユニット14と搬送ガイド部17がそれぞれ解放(解除)された後に、画像形成ユニット15が用紙通紙方向(矢示A方向)に移動し、ヘッドクリーニング装置16上方で停止され、キャップ部材62などが上昇して記録ヘッドの各ヘッド101のクリーニング動作(維持回復動作)に移行する。
上述した図9及び図10のライン型画像形成装置では、図5に示した実施形態に係る液体吐出ヘッド20と同様の構成を具備する記録ヘッド101を備えている。従って、図9及び図10のライン型画像形成装置によれば、特有の配設位置に配置された複数の温度検出素子によって個別ノズル近傍ごとの液体の温度分布を検出し、ヘッド内のノズル全体の温度分布を検出することができる。これにより、インクの温度検出精度を向上させることができる。
また、複数の温度検出素子によって検出された温度分布に基づいて、画像による濃度補正することができる。また、ノズル個別で駆動できる場合は各ノズルに電圧補正を実施してより高精度に補正をすることができる。これらの補正によって、高品位な画質を得ることができる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態等に記載した技術事項を適宜組み合わせたものであってもよい。
本発明の実施の形態に適宜記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 フレーム(筐体部材)
1b 共通液室
2 流路板
2a 流体抵抗部
2b 加圧液室(圧力室の一例)
3 ノズル板
3a ノズル
4 ベース(支持部材の一例)
5 積層型圧電素子(圧力発生手段の一例)
6 振動板
7 FPC
9−1、9−3 温度検出素子(第1の温度検出手段の一例)
9−2−1、9−2−2 温度検出素子(第2の温度検出手段の一例)
20 液体吐出ヘッド
特開2001−054943号公報

Claims (8)

  1. 液体を吐出する複数のノズルと、
    前記各ノズルに連通して該ノズルに前記液体を供給する複数の圧力室と、
    前記各圧力室内に圧力を発生させ、前記液体を前記各ノズルから吐出する圧力発生手段と、
    前記圧力発生手段を支持する支持部材と、
    前記支持部材に設けられた第1の温度検出手段と、
    前記圧力室に隣接して設けられた第2の温度検出手段と、
    を備える液体吐出ヘッド。
  2. 前記第2の温度検出手段は、前記圧力室の壁面の一部を構成する振動板に隣接して設けられることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記液体の流れ方向において、前記圧力室へ前記液体を供給する共通液室と、前記圧力室との間に設けられた流体抵抗部を備え、
    前記第2の温度検出手段は、前記流体抵抗部の上方に設けられることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第1の温度検出手段を複数備え、
    前記第1の温度検出手段は、前記支持部材の長手方向において、前記支持部材の中心を挟んで両側にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記複数のノズルが配列されたノズル列を複数備え、
    前記第2の温度検出手段を、それぞれの前記ノズル列に対応するように配置したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1〜5の何れか1つに記載の液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの共通液室に供給する液体を格納するヘッドタンク、前記液体吐出ヘッドを搭載して移動可能なキャリッジ、液体の供給機構、維持回復機構及び主走査移動機構の少なくとも一つと、
    を備えたことを特徴とする液体吐出ユニット。
  7. 請求項1〜5の何れか1つに記載の液体吐出ヘッド又は請求項6記載の液体吐出ユニットを備え、前記液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させることを特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項1〜5の何れか1つに記載の液体吐出ヘッド、請求項6記載の液体吐出ユニット又は請求項7記載の液体吐出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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