JP2019140986A - 試料採取装置及び試料採取方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料の体積を精度良く決定することが可能な試料採取装置を提供する。【解決手段】試料採取装置は、開口及び前記開口を通じて採取した試料を保持可能な中空部を区画する採取管と、前記採取管を、前記試料の採取が可能な採取位置に移動可能な搬送体と、前記搬送体で前記採取管を移動することによって、前記採取管に採取された前記試料のデジタル位相差画像を取得可能なデジタル位相差画像取得部と、前記デジタル位相差画像取得部が取得した前記デジタル位相差画像に基づいて、前記採取管に採取された前記試料の体積を決定する体積決定部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、試料採取装置及び試料採取方法に関する。
従来より、例えば創薬スクリーニングの分野において、生物の基本構成要素である細胞に薬の候補となる化合物を付与し、当該化合物と反応した当該細胞又は細胞内物質等の試料を採取することが行われている。また、採取した試料をそのままナノスプレー化して質量分析装置の試料導入口に導入可能なナノスプレーチップが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。さらに、当該試料をナノスプレーチップに採取する作業を自動化した装置(例えば、特許文献4参照)や、当該装置におけるナノスプレーチップの位置制御を高精度化する技術(例えば、特許文献5参照)が開発されている。
特許第5317983号公報 特開2016−11942号公報 特許第4370510号公報 特許第6066110号公報 特許第6090387号公報
ところで、当該試料を質量分析等の分析にかける場合、定量的な分析を行うことが要求される。しかしながら、当該試料は極微量であるため、当該試料の体積を精度良く決定することは困難であった。
本発明の目的は、試料の体積を精度良く決定することが可能な試料採取装置及び試料採取方法を提供することである。
本発明の第1の態様としての試料採取装置は、開口及び前記開口を通じて採取した試料を保持可能な中空部を区画する採取管と、前記採取管を、前記試料の採取が可能な採取位置に移動可能な搬送体と、前記搬送体で前記採取管を移動することによって、前記採取管に採取された前記試料のデジタル位相差画像を取得可能なデジタル位相差画像取得部と、前記デジタル位相差画像取得部が取得した前記デジタル位相差画像に基づいて、前記採取管に採取された前記試料の体積を決定する体積決定部と、を備える。
本発明の一実施形態としての試料採取装置は、前記採取管の前記開口の画像を取得可能な開口画像取得部を備え、前記体積決定部は、前記開口画像取得部が取得した前記開口の画像と、前記デジタル位相差画像取得部が取得した前記デジタル位相差画像とに基づいて、前記採取管に採取された前記試料の体積を決定する。
本発明の一実施形態としての試料採取装置において、前記開口画像取得部は、前記試料を観察するための光学系及び撮像装置によって構成されている。
本発明の一実施形態としての試料採取装置において、前記採取管は、特定の細胞又は特定の細胞内物質を前記試料として選択的に採取可能なナノスプレーチップである。
本発明の第2の態様としての試料採取方法は、開口及び前記開口に連なる中空部を区画する採取管を搬送体で採取位置に移動させて、前記開口を通じて試料を前記中空部に採取する採取ステップと、前記搬送体で前記採取管を移動することによって、前記採取管に採取された前記試料のデジタル位相差画像を取得するデジタル位相差画像取得ステップと、取得した前記デジタル位相差画像に基づいて、前記採取管に採取された前記試料の体積を決定する体積決定ステップと、を含む。
本発明によれば、試料の体積を精度良く決定することが可能な試料採取装置及び試料採取方法を提供することができる。
本発明の一実施形態としての試料採取装置の構成を示す図である。 ナノスプレーチップの先端部を拡大して示す縦断面図である。 図1に示す試料採取装置のデジタル位相差画像取得部を用いてデジタル位相差画像を取得する様子を示す図である。 本発明の一実施形態としての試料採取方法を示すフローチャートである。 図1に示す試料採取装置の動作を説明するフローチャートである。 図1に示す試料採取装置の開口画像取得部により取得される開口画像の一例を示す図である。 図1に示す試料採取装置のデジタル位相差画像取得部により取得されるデジタル位相差画像の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。各図において共通の要素には、同一の符号を付している。
[試料採取装置]
図1は、本発明の一実施形態としての試料採取装置1の構成を示す図である。図1に示すように、試料採取装置1は、採取管としてのナノスプレーチップ10及び搬送体20を含む吸引動作部300と、第1光学系部40と、開口画像取得部70を含む第2光学系部200と、体積決定部470を含む情報処理装置400と、を備える。
第2光学系部200は、複数のウェルが形成された細胞培養容器としてのマイクロプレート110を載置するXYステージ201と、対物レンズ211を含んだ顕微鏡210と、明視野照明源213と、ダイクロイックミラー220と、変倍レンズ221と、明視野観察用カメラ222と、共焦点スキャナ部230と、を備えている。
XYステージ201は、X軸及びY軸に沿って移動可能である。ここで、X軸及びY軸は、水平面内で互いに直交する。すなわち、XYステージ201は、水平面に沿って移動可能である。XYステージ201に載置される細胞培養容器は、マイクロプレート110に限られず、細胞培養ディッシュ、カバーガラスチャンバ、又はシャーレ等であってもよい。
本実施形態では、第2光学系部200が、共焦点2色の蛍光観察と明視野観察とが可能な構成であるとして説明する。なお、第2光学系部200は、このような構成には限定されず、例えば、明視野観察が可能であればよい。
共焦点スキャナ部230は、ダイクロイックミラー231と、ピンホールアレイディスク(ニポウディスク)232と、マイクロレンズアレイディスク233と、リレーレンズ234と、ダイクロイックミラー235と、第1バンドパスフィルタ236aと、第1レンズ237aと、蛍光観察用第1カメラ238aと、第2バンドパスフィルタ236bと、第2レンズ237bと、蛍光観察用第2カメラ238bと、励起用光源部239と、を備えている。
明視野観察では、明視野照明源213は、明視野信号光をマイクロプレート110に向けて照射する。照射された明視野信号光は、顕微鏡210を通ってダイクロイックミラー220によって反射され、変倍レンズ221によって明視野観察用カメラ222で結像する。なお、明視野照明源213は、上下方向に連通する孔部214を区画し、例えば、円環体(ドーナツ状)である。明視野照明源213は、円環体には限定されず、上面視で中央部分が空間となっていればよい。
蛍光観察では、特定の波長を持つ励起光束を励起用光源部239からマイクロプレート110に向けて出射する。その後、励起光束により励起された試料から、励起光束よりも長い波長の蛍光信号が発せられ、当該蛍光信号はピンホールアレイディスク232を通過して、共焦点画像となる。その後、当該蛍光信号は、ダイクロイックミラー231によって反射され、リレーレンズ234を介して、蛍光観察用第1カメラ238aおよび蛍光観察用第2カメラ238bで結像する。
ダイクロイックミラー235は、蛍光信号を分光する特性を有し、複数波長の励起光源を同時に用いることに対応するために用いられる。また、第1バンドパスフィルタ236a及び第2バンドパスフィルタ236bは、画像のS/N比向上のため、及び、蛍光信号の必要な波長帯域のみを通すために設置されている。試料が発する蛍光波長は様々であるため、第1バンドパスフィルタ236a及び第2バンドパスフィルタ236bそれぞれは、例えば、複数のバンドパスフィルタを含み、フィルタホイール等を用いて必要な波長に対応したバンドパスフィルタを切り替え可能に構成することが望ましい。
本実施形態において、顕微鏡210、明視野照明源213、ダイクロイックミラー220、変倍レンズ221、及び、明視野観察用カメラ222は、開口画像取得部70を構成する。開口画像取得部70は、後述するナノスプレーチップ10の先端部11(図2等参照)に区画された開口12(図2等参照)の画像(以下、「開口画像」とも称する。)を取得可能である。開口画像取得部70は、上述の通り、試料を観察するための光学系としての明視野照明源213、ダイクロイックミラー220、及び変倍レンズ221と、撮像装置としての明視野観察用カメラ222と、によって構成されている。開口画像取得部70は、ナノスプレーチップ10の軸方向から撮像することができる。
吸引動作部300は、XYZステージ310と、搬送体20と、チップラック341と、検体ラック342と、を備える。チップラック341には、特定の細胞又は特定の細胞内物質を試料として選択的に採取するためのナノスプレーチップ10が1つ以上配置されている。検体ラック342には、試料として採取された特定の細胞又は特定の細胞内物質を保持したナノスプレーチップ10が格納される。
ナノスプレーチップ10は、採取した試料をそのままナノスプレー化して質量分析装置の試料導入口に導入可能であり、搬送体20に着脱可能に装着される。図1に示すように、ナノスプレーチップ10は、先端部11を有する。図2は、ナノスプレーチップ10の先端部11を拡大して示す縦断面図である。図2に示すように、ナノスプレーチップ10の先端部11は、開口12及び中空部13を区画し、円筒状をなしている。ナノスプレーチップ10の先端部11は、開口12を通じて試料を採取し、当該試料を中空部13に保持することができる。図示は省略するが、ナノスプレーチップ10は、後工程で用いる質量分析器の導入口に試料をナノスプレーするための電極を、その外表面又は内表面等に有する。ここで、当該電極は、例えば、金属の蒸着等によって形成される。ただし、当該電極は、後述するデジタル位相差画像取得部30(図3参照)によるデジタル位相差画像の撮像を妨げない位置に配置されている。
図1に示す搬送体20は、ナノスプレーチップ10を、試料の採取が可能な採取位置に移動可能である。詳細には、搬送体20は、ナノスプレーチップ10を着脱可能に支持することができ、また、XYZステージ310により、X軸、Y軸、及びZ軸それぞれに沿う方向に移動可能である。ここで、上述の通り、X軸及びY軸は、水平面内で互いに直交する。また、Z軸は、X軸及びY軸それぞれと直交する、鉛直方向に沿う軸である。すなわち、搬送体20は、XYZステージ310により、空間内を移動することができる。搬送体20は、ナノスプレーチップ10の位置を、高精度に制御することができる。
搬送体20は、ナノスプレーチップ10に試料としての特定の細胞又は特定の細胞内物質を選択的に採取させる際には、チップラック341の直上に移動し、チップラック341から任意のナノスプレーチップ10を選択して装着する。その後、搬送体20は、ナノスプレーチップ10をマイクロプレート110の直上に移動させ、所定の採取位置で、ナノスプレーチップ10に吸引力を付与してウェルから試料を採取させる。採取位置は、例えば、顕微鏡210の光軸上とすることができる。このとき、XYステージ201は、採取対象の試料が採取位置に位置するように、マイクロプレート110を移動させる。これにより、ナノスプレーチップ10と採取対象の試料とが上下方向に重なることになる。なお、採取位置を、明視野照明源213の孔部214に対応する位置とすることで、試料の採取時に、ナノスプレーチップ10及び搬送体20が明視野照明源213と干渉することを防ぐことができる。
搬送体20は、ナノスプレーチップ10に試料を採取した後、ナノスプレーチップ10を検体ラック342の直上に移動し、ナノスプレーチップ10をリリースすることで、ナノスプレーチップ10を検体ラック342に格納することができる。
情報処理装置400は、パーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置を用いて構成することができ、画像取得部410と、画像処理部420と、表示部430と、操作受付部440と、動作制御部450と、記憶部460と、体積決定部470と、を備える。
画像取得部410は、撮像装置50、明視野観察用カメラ222、蛍光観察用第1カメラ238a、及び蛍光観察用第2カメラ238bから画像を取得する。画像取得部410は、撮像装置50、明視野観察用カメラ222、蛍光観察用第1カメラ238a、及び蛍光観察用第2カメラ238bそれぞれを制御して、画像を取得するタイミングを制御可能であってもよい。
画像処理部420は、プロセッサ等を含んで構成され、画像取得部410が取得した画像に対して、画像処理や種々の解析を行なう。具体的には、画像処理部420は、撮像装置50から取得した複数の画像に基づいて、デジタル位相差画像を生成する。また、画像処理部420は、明視野観察用カメラ222、蛍光観察用第1カメラ238a、及び蛍光観察用第2カメラ238bから取得した画像に対しては、テンプレートマッチング等により、細胞・細胞器官の認識を行ない、識別されたそれぞれの細胞について、大きさ・輝度・タンパク量・イオン量等の特徴量を算出する。また、画像処理部420は、算出された特徴量を用いて細胞に関する情報のリスト化、グラフ化等の処理を行なう。
表示部430は、任意の表示デバイスを含んで構成され、画像取得部410が取得した画像や、画像処理部420の画像処理や解析結果の表示処理を行なう。操作受付部440は、キーボードやマウス等の任意の入力デバイスを含んで構成され、オペレータからの各種操作を受け付ける。
動作制御部450は、プロセッサ等を含んで構成され、XYステージ201の動作を制御して、マイクロプレート110を移動させることができる。また、動作制御部450は、XYZステージ310の動作を制御して、搬送体20を移動させることができる。また、動作制御部450は、搬送体20の動作を制御して、ナノスプレーチップ10の装着及び脱離を切り替えることができ、装着されたナノスプレーチップ10に吸引力を付与させて試料を採取させることができる。
記憶部460は、画像取得部410が取得した画像や画像処理部420の解析結果等を記憶する。また、記憶部460は、情報処理装置400の各部が各種の処理を実行するためのプログラム及びデータを予め記憶する。
体積決定部470は、プロセッサ等を含んで構成され、後述するデジタル位相差画像取得部30(図3参照)が取得したデジタル位相差画像に基づいて、ナノスプレーチップ10の先端部11に採取された試料の体積を決定する。
図1及び後述する図3に示すように、第1光学系部40は、撮像装置50と、光学系60と、を備える。撮像装置50は、試料が採取されたナノスプレーチップ10の先端部11の画像を撮像するためのカメラを含む。光学系60は、光源61と、対物レンズ62と、結像レンズ63と、を備え、光源61と対物レンズ62との間の光軸64上に配置されたナノスプレーチップ10の先端部11の像を、対物レンズ62及び結像レンズ63によって構成される顕微鏡で拡大して、撮像装置50に結像させるための光学系である。光源61は、出射した明視野照明を、対物レンズ62及び結像レンズ63を通じて撮像装置50に照射する。対物レンズ62及び結像レンズ63によって構成される顕微鏡の倍率は、20倍〜40倍であることが好ましい。
図3は、試料採取装置1のデジタル位相差画像取得部30を用いてデジタル位相差画像を取得する様子を示す図である。図3に示すように、デジタル位相差画像取得部30は、第1光学系部40と、情報処理装置400の画像取得部410と、情報処理装置400の画像処理部420と、から構成される。デジタル位相差画像取得部30は、試料を採取した後であって、検体ラック342に格納される前のナノスプレーチップ10を、搬送体20で移動することによって、ナノスプレーチップ10に採取された試料のデジタル位相差画像を取得することができる。図3に示すように、デジタル位相差画像は、ナノスプレーチップ10の径方向から撮像される。デジタル位相差画像は、通常の画像よりもコントラストを上げた画像であり、これにより試料とナノスプレーチップ10との境界がより強調される。デジタル位相差画像取得部30がデジタル位相差画像を取得する手法の詳細については、後述する。
[試料採取方法]
次に、本発明の一実施形態としての試料採取方法について説明する。図4は、本発明の一実施形態としての試料採取方法を示すフローチャートである。図4に示すように、本実施形態の試料採取方法は、採取ステップS1と、デジタル位相差画像取得ステップS2と、体積決定ステップS3と、を含む。
本実施形態の試料採取方法の一例として、試料採取装置1を用いる例を説明する。しかしながら、本実施形態の試料採取方法は、試料採取装置1以外の装置を用いて実施してもよい。図5は、試料採取装置1の動作を説明するフローチャートである。図5に示すように、試料採取装置1は、まず、採取管としてのナノスプレーチップ10を、搬送体20で採取位置に移動させる(ステップS101)。詳細には、操作受付部440で受け付けた操作等に基づいて、動作制御部450がXYZステージ310を動作制御することで、搬送体20がチップラック341内から1つのナノスプレーチップ10を選択して装着し、マイクロプレート110の試料を採取可能な採取位置にナノスプレーチップ10を移動させる。このとき、XYステージ201は、採取対象の試料が採取位置に位置するように、マイクロプレート110を移動させる。
次に、試料採取装置1は、操作受付部440で受け付けた操作等に基づいて、動作制御部450による動作制御により、採取管としてのナノスプレーチップ10の開口12を通じて、採取位置の試料を中空部13に採取する(ステップS102)。上述のステップS101〜S102は、本実施形態の試料採取方法の採取ステップS1(図4参照)を構成する。
次に、試料採取装置1は、操作受付部440で受け付けた操作等に基づいて、開口画像取得部70を用いてナノスプレーチップ10の開口12の開口画像を取得する(ステップS103)。なお、ステップS102の処理とステップS103の処理とは、順番が逆でもよいし、同時でもよい。試料採取装置1は、取得した開口画像を、表示部430を用いて表示処理してもよい。
図6は、試料採取装置1の開口画像取得部70により取得される開口画像の一例を示す図である。図6に示すように、開口画像から、ナノスプレーチップ10の開口12の、ナノスプレーチップ10の軸方向と垂直な横断面積を決定することができる。
次に、試料採取装置1は、ナノスプレーチップ10に採取された試料(以下、「採取試料」とも称する。)がデジタル位相差画像取得部30に含まれる光学系60の光軸64上に位置するように、ナノスプレーチップ10を搬送体20で移動させる(ステップS104)。詳細には、操作受付部440で受け付けた操作等に基づいて、動作制御部450がXYZステージ310を動作制御することで、採取試料が光学系60の光軸64上に位置するように、搬送体20がナノスプレーチップ10を移動させる。
試料採取装置1は、採取試料が光軸64上に移動した後、撮像装置50を用いて、画像取得部410により試料の画像を取得する(ステップS105)。
続いて、試料採取装置1は、採取試料が光軸64に沿って所定距離移動するように、ナノスプレーチップ10を搬送体20で移動させる(ステップS106)。詳細には、操作受付部440で受け付けた操作等に基づいて、動作制御部450がXYZステージ310を動作制御することで、採取試料が光学系60の光軸64に沿って所定距離移動するように、搬送体20がナノスプレーチップ10を移動させる。
試料採取装置1は、採取試料が光軸64に沿って移動した後、撮像装置50を用いて、画像取得部410により試料の画像を取得する(ステップS107)。試料採取装置1は、撮像装置50による試料の画像の取得が終了していないと判定すると(ステップS108のNo)、ステップS106の処理に戻る。一方、試料採取装置1は、撮像装置50による試料の画像の取得が終了したと判定すると(ステップS108のYes)、ステップS109の処理に進む。上述のステップS104〜S108は、本実施形態の試料採取方法のデジタル位相差画像取得ステップS2(図4参照)を構成する。
ステップS109の処理において、試料採取装置1は、ステップS105〜S108の処理で取得された複数の試料の画像と、ステップS106の処理で移動した所定距離の情報と、に基づいて、デジタル位相差画像取得部30としての画像処理部420を用いてデジタル位相差画像を生成する(ステップS109)。デジタル位相差画像は、例えば、Mustafa Mir et al., “Quantitative Phase Imaging”,Progress in Optics, Vol. 57, p.133-217で紹介される方法を用いて生成することができる。試料採取装置1は、生成したデジタル位相差画像を、表示部430を用いて表示処理してもよい。
図7は、試料採取装置1のデジタル位相差画像取得部30により取得されるデジタル位相差画像の一例を示す図である。図7に示すように、コントラストの高いデジタル位相差画像では、ナノスプレーチップ10の先端部11において、採取試料Sの境界が強調されるので、通常の画像に比べて、ナノスプレーチップ10の長手方向に沿う採取試料Sの全長Lをより正確に決定することができる。
その後、試料採取装置1は、体積決定部470を用いて、ステップS109の処理で生成したデジタル位相差画像と、ステップS103の処理で取得した開口画像と、に基づいて、採取試料の体積を決定する(ステップS110)。具体的には、デジタル位相差画像から決定する採取試料Sの全長L(図7参照)の情報と、開口画像から決定するナノスプレーチップ10の開口12の横断面積の情報と、に基づいて、採取試料の体積を決定する。例えば、横断面積が7pmであり、採取試料Sの全長Lが30μmであった場合、横断面積が先端部11の軸方向に一定であると仮定して計算すると、採取試料の体積は約212fLとして決定される。試料採取装置1は、決定した採取試料の体積の値を、表示部430を用いて表示処理してもよい。上述のステップS110は、本実施形態の試料採取方法の体積決定ステップS3(図4参照)を構成する。
上記のように、本実施形態の試料採取装置1は、高精度な位置制御が可能な搬送体20の動きを活用してデジタル位相差画像を取得し、当該デジタル位相差画像に基づいて、採取試料の体積を決定することができる。そのため、極微量の試料の体積を簡単な構成で高精度に測定することができる。したがって、例えば質量分析を行う場合に、採取試料の同定のみならずその定量も実現することができる。
また、本実施形態の試料採取装置1は、開口画像取得部70が取得した採取管としてのナノスプレーチップ10の開口12の画像と、デジタル位相差画像取得部30が取得したデジタル位相差画像と、に基づいて、採取試料の体積を決定することができる。そのため、実測値に基づいて採取試料の体積を決定することができるため、精度良く採取試料の体積を決定することができる。
ところで、試料採取装置1は、実測データとしての開口12の画像を用いなくてもよい。詳細には、図7に示すように、試料採取装置1は、デジタル位相差画像から、採取試料Sの全長Lと、採取試料Sの幅(先端部11の内径φ)と、を決定し、これらに基づいて採取試料Sの体積を決定してもよい。また、試料採取装置1は、デジタル位相差画像から、ナノスプレーチップ10の軸方向に沿う採取試料Sの縦断面積を決定し、当該縦断面積に基づいて採取試料Sの体積を決定してもよい。更に、試料採取装置1は、デジタル位相差画像からの採取試料Sの全長L(図7参照)と、開口画像からの開口12の内径φ(図6参照)と、に基づいて採取試料Sの体積を決定してもよい。
或いは、試料採取装置1は、上述のように実測値を用いる場合よりは精度が落ちるが、記憶部460にナノスプレーチップ10の中空部13の幅(内径φ)又は横断面積の設計値を予め記憶し、デジタル位相差画像から決定した採取試料の全長L(図7参照)と、記憶された内径φ又は横断面積の設計値を用いて体積を決定してもよい。
本発明は、上述した各実施形態で特定された構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した内容を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、ナノスプレーチップ10の先端部11は、円筒状には限定されない。また、上記実施形態では、採取管は、ナノスプレーチップ10として構成されている。しかし、採取管はナノスプレーチップ10でなくてもよい。また、上記実施形態では、採取管は、特定の細胞又は特定の細胞内物質を選択的に採取可能に構成されている。しかし、採取管はこのような構成に限定されない。
上記実施形態では、採取管に、特定の細胞又は特定の細胞内物質を選択的に採取しているが、細胞及び細胞内物質以外の物質を試料として採取してもよい。
本発明は、試料採取装置及び試料採取方法に関する。
1:試料採取装置
10:ナノスプレーチップ
11:先端部
12:開口
13:中空部
20:搬送体
30:デジタル位相差画像取得部
40:第1光学系部
50:撮像装置
60:光学系
61:光源
62:対物レンズ
63:結像レンズ
64:光軸
70:開口画像取得部
110:マイクロプレート
200:第2光学系部
201:XYステージ
210:顕微鏡
211:対物レンズ
213:明視野照明源
214:孔部
220:ダイクロイックミラー
221:変倍レンズ
222:明視野観察用カメラ
230:共焦点スキャナ部
231:ダイクロイックミラー
232:ピンホールアレイディスク
233:マイクロレンズアレイディスク
234:リレーレンズ
235:ダイクロイックミラー
236a:第1バンドパスフィルタ
236b:第2バンドパスフィルタ
237a:第1レンズ
237b:第2レンズ
238a:蛍光観察用第1カメラ
238b:蛍光観察用第2カメラ
239:励起用光源部
300:吸引動作部
310:XYZステージ
341:チップラック
342:検体ラック
400:情報処理装置
410:画像取得部
420:画像処理部
430:表示部
440:操作受付部
450:動作制御部
460:記憶部
470:体積決定部
φ:ナノスプレーチップの開口(先端部)の内径
L:採取試料の全長
S:採取試料

Claims (5)

  1. 開口及び前記開口を通じて採取した試料を保持可能な中空部を区画する採取管と、
    前記採取管を、前記試料の採取が可能な採取位置に移動可能な搬送体と、
    前記搬送体で前記採取管を移動することによって、前記採取管に採取された前記試料のデジタル位相差画像を取得可能なデジタル位相差画像取得部と、
    前記デジタル位相差画像取得部が取得した前記デジタル位相差画像に基づいて、前記採取管に採取された前記試料の体積を決定する体積決定部と、
    を備える、試料採取装置。
  2. 前記採取管の前記開口の画像を取得可能な開口画像取得部を備え、
    前記体積決定部は、前記開口画像取得部が取得した前記開口の画像と、前記デジタル位相差画像取得部が取得した前記デジタル位相差画像とに基づいて、前記採取管に採取された前記試料の体積を決定する、請求項1に記載の試料採取装置。
  3. 前記開口画像取得部は、前記試料を観察するための光学系及び撮像装置によって構成されている、請求項2に記載の試料採取装置。
  4. 前記採取管は、特定の細胞又は特定の細胞内物質を前記試料として選択的に採取可能なナノスプレーチップである、請求項1から3のいずれか一項に記載の試料採取装置。
  5. 開口及び前記開口に連なる中空部を区画する採取管を搬送体で採取位置に移動させて、前記開口を通じて試料を前記中空部に採取する採取ステップと、
    前記搬送体で前記採取管を移動することによって、前記採取管に採取された前記試料のデジタル位相差画像を取得するデジタル位相差画像取得ステップと、
    取得した前記デジタル位相差画像に基づいて、前記採取管に採取された前記試料の体積を決定する体積決定ステップと、
    を含む、試料採取方法。
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