JP2019140929A - 自脱型コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】高く生育している農作物の中に紛れ込んだ人物等の障害物をカメラによって適切に撮影することができる自脱型コンバインを提供する。【解決手段】自脱型コンバインは、キャビン14によって覆われた運転部の前部に設けられ、圃場における機体進行方向前方を撮影するカメラ8と、カメラ8による撮影画像を取得する画像取得部と、撮影画像を画像処理することにより障害物を検出する障害物検出部とを備える。運転部3に、運転座席30の前方に設けられた操縦塔31が備えられ、操縦塔31の上面部にメータパネル35及び操向レバー33が立設されている。カメラ8は、キャビン14の内部において、メータパネル35よりも高く、かつ、操向レバー33の上端よりも低い位置で、操縦塔31の上方に設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、カメラによって取得された撮影画像を用いて、圃場における障害物を検出する自脱型コンバインに関する。
圃場には、運転者以外の圃場作業者や電柱などの障害物が存在している可能性があるので、圃場を作業走行するコンバイン、特に自動走行可能なコンバインには、特許文献1に開示されているように、障害物を検出するための超音波式の障害物センサが備えられている。障害物センサによって障害物が検出された場合、危険防止のためにエンジン等が停止される。
特許文献2によるコンバインには、レーザースキャナが備えられている。このレーザースキャナは、刈取対象物が刈り取られることによって圃場面における大部分が露呈している領域に立ち入った人を検出するために、刈取部の右側部分に偏ってレーザーが照射されるように構成されている。また、この特許文献2では、障害物を検出するために、レーザースキャナに代えて、ミリ波レーダを用いること、あるいはカメラ等を用いた画像処理を用いることも可能であるとの記載もある。
運転者が機体周囲の様子を運転部のモニタに映し出される撮影画像で確認するため、機体にカメラが設けられているコンバインも知られている。例えば、特許文献3によるコンバインでは、周囲画像や俯瞰画像を得るために、前方カメラと左方カメラと右方カメラと後方カメラとを備えている。前方カメラは排出オーガの先端部に取り付けられ、左方カメラは脱穀装置に取り付けられ、右方カメラはグレンタンクの右側面に取り付けられ、後方カメラは排藁カッタ装置に取り付けられている。
特開平9−76850号公報 特開2017−176007号公報 特開2015−104377号公報
圃場において検出されるべき最も重要な障害物は、コンバインの走行方向前方に入り込んできた人物である。稲や麦などの穀稈を刈取って穀粒を収穫するコンバインでは、収穫作業走行の前方は、穀稈が1m程度の高さで生育しており、その中に紛れ込んだ人物を探すためには、コンバインにおけるカメラの取付位置が重要な役割を果たす。しかし、穀稈の中に紛れ込んだ人物を良好に検出するために適した位置に障害物検出用のカメラを取り付けるということは、これまで考慮されていなかった。
本発明の目的は、高く生育している農作物の中に紛れ込んだ人物等の障害物をカメラによって適切に撮影することができる自脱型コンバインを提供することである。
本発明による自脱型コンバインは、機体前部に設けられ、圃場の作物を刈り取る刈取部と、前記刈取部の後方に設けられ、キャビンによって覆われた運転部と、前記運転部の前部に設けられ、圃場における機体進行方向前方を撮影するカメラと、前記カメラによる撮影画像を取得する画像取得部と、前記撮影画像を画像処理することにより障害物を検出する障害物検出部とが備えられ、さらに、前記運転部に、運転座席と、前記運転座席の前方に設けられた操縦塔とが備えられ、前記操縦塔の上面部にメータパネルが設けられ、かつ、前記上面部に操向レバーが立設され、
前記カメラは、前記キャビンの内部において、前記メータパネルよりも高く、かつ、前記操向レバーの上端よりも低い位置に位置する状態で、前記操縦塔の上方に設けられている。
この構成によれば、カメラは、キャビンの内部において、操縦塔の上方に位置するので、運転部の下部領域で大きなスペースを占める操縦塔に撮影視野を遮られることがない。また、操縦塔の上面部には、運転座席に座った運転者が収穫作業走行中に常に確認することになるメータパネル及び収穫作業走行中に運転座席に座った運転者によって握られる操向レバーが設けられているので、運転者は、操縦塔の上面部のすぐ上方の空間を通じて、前方に広がる農作物をやや上方から観察する傾向がある。このため、上面部がそのような農作物の観察、メータパネルの視認、及び操向レバーの操作に適した位置となるように操縦塔の高さが決定されている。本発明の構成では、カメラは、操縦塔の上方に位置するので、撮影視野に農作物の上面を入れることができる。また、カメラ位置が高すぎると、農作物の上方に突き出た人物などの障害物を上方斜めから捉えることになり、その撮影画像における障害物の占有面積が小さくなってしまう不都合が生じるが、本発明の構成では、カメラは、操向レバーの上端よりも低い位置に位置するので、そのような問題は回避される。さらに、障害物の撮影画像における占有面積が大きければ、画像処理による障害物認識が良好に行われる。このことは、障害物が人物であるかどうかを顔認識によって行う場合には、特に好都合となる。
キャビンの前側にはフロントガラスが組み込まれているが、このフロントガラスは、空気抵抗の改善や美観等の目的で左右中央部から左右に後退するような湾曲面を有している。このような湾曲面を有するフロントガラスの内側にカメラを配置するにあたって、フロントガラスの左右中央部から離れた位置にカメラを配置すると、フロントガラスの左右中央部に配置することに比べて、フロントガラスの湾曲面によって生じる乱反射光等の影響を強く受ける。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記カメラは、平面視で前記キャビンの左右中央部に設けられている。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記操縦塔に、運転者が前記操向レバーを把持した際に運転者の腕が置かれるアームレストが備えられ、前記カメラは、前記アームレストの上端よりも低い位置に設けられている。この構成では、アームレストに載せた運転者の腕がカメラと干渉して、カメラの位置ずれやピンとずれを起こすことが避けられる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記キャビンに、ルーフ部と、前記ルーフ部の前端部の下部と前記操縦塔の上部とに亘るフロントガラスが備えられ、前記カメラは、前記フロントガラスの内面部に支持されている。この構成では、カメラの前面、つまりレンズ領域は、ほこり等を嫌うので、フロントガラスにできるだけ接近させることが好ましい。そのような場合において、カメラを支持する支持ブラケットの構造を簡単なものにするためには、支持ブラケットをフロントガラスに直接取り付けられるようにすると好都合である。つまり、一端がフロントガラスの内面部に固定され、他端がカメラに固定される支持ブラケットを採用することで、この支持ブラケットは簡単な構成となる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記刈取部は、上下昇降可能な状態で機体に支持され、前記刈取部に、圃場の作物を引起す引起し装置が備えられ、前記カメラは、前記刈取部の高さ位置に拘らず、前記引起し装置の上端部よりも高い位置に位置するように設けられている。この構成により、刈取部が上昇した場合でも引起し装置がカメラの撮影視野を遮ることが回避される。
コンバインの側面図である。 コンバインの平面図である。 運転部の正面図である。 運転部の側面図である。 制御系の機能ブロック図である。 カメラ配置の別実施形態を示す運転部の正面図である。 カメラ配置の別実施形態を示す運転部の側面図である。
以下、本発明に係る自脱型コンバイン(以下、単にコンバインと略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態で、機体1の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義する。図1及び図2に符号(F)で示す方向が機体前側、符号(B)で示す方向が機体後側である。機体1の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。「上側(上方)」または「下側(下方)」は、機体の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示す。
図1に示すように、コンバインでは、左右一対のクローラ走行装置10を備えた機体1の前部に刈取部2が連結されている。左右それぞれのクローラ走行装置10の速度差によって、機体1は左右旋回可能となる。図2に示すように、機体1の後部には、機体横幅方向に並ぶ状態で脱穀装置11と、穀粒を貯留する穀粒タンク12とが備えられている。機体1の前部右側箇所に運転部3が備えられ、この運転部3の下方にエンジンEが備えられている。
脱穀装置11は、刈取部2で刈り取られて後方に搬送されてきた刈取穀稈を内部に受け入れて、穀稈の株元をフィードチェーン(非図示)によって挟持して搬送しながら穂先側を扱胴11aにて脱穀処理する。そして、扱胴11aの下方に備えられた選別部にて脱穀処理物に対する穀粒選別処理が実行され、そこで選別された穀粒が穀粒タンク12へ搬送され、貯留される。また、詳述はしないが、穀粒タンク12にて貯留される穀粒を外部に排出する穀粒排出装置13が備えられている。
刈取部2には、圃場の穀稈を引き起こす複数の引起し装置20、引起し装置20によって引起された植立穀稈の株元を切断するバリカン型の切断装置22、穀稈搬送装置23が備えられている。穀稈搬送装置23は、株元が切断された縦姿勢の刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更させながら、フィードチェーンの始端部に向けて搬送する。刈取部2は、引起し装置20などを含めて、機体左右向きの横軸芯X1周りで上下方向に揺動することで昇降できるように構成されている。
運転部3は、機体1の前端部における右端側の部位に載置支持されているキャビン14によって覆われている。キャビン14は、ルーフ部14aとフロア部14bとを有する。ルーフ部14aの左前端付近には、衛星測位モジュールGUが設けられている。衛星測位モジュールGUには、GNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信するための衛星用アンテナが含まれている。衛星測位モジュールGUによる衛星航法を補完するために、ジャイロ加速度センサや磁気方位センサからなる慣性航法ユニットを衛星測位モジュールGUに組み込んでもよい。もちろん、慣性航法ユニットは別の場所に配置できる。
図3及び図4に示すように、運転部3には、運転座席30、操縦塔31、サイドパネル32が備えられている。操縦塔31は、運転座席30の前方に備えられている。操縦塔31及びサイドパネル32は、フロア部14bから立設されている。操縦塔31の上部とルーフ部14aの前端部の下部とに亘ってフロントガラス15が設けられている。なお、図3では、操縦塔31やキャビン14の内部を見やすくするためにフロントガラス15の一部が割愛されている。
運転座席30の斜め右前方で、操縦塔31の上面部に操向レバー33が立設されている。運転座席30の正面前方で、操縦塔31の上面部に、メータパネル35が設けられている。操向レバー33の後側にはアームレスト34が設けられている。運転者が操向レバー33を把持した際に運転者の腕がアームレスト34に載せられる。サイドパネル32は、運転座席30の左横側方に位置し、その上面部には、走行主変速レバー36が設けられている。図示されていないが、サイドパネル32には、走行副変速レバー、刈取りクラッチレバー、脱穀クラッチレバーなどが設けられている。
図3及び図4に示すように、運転部3の前部でキャビン14の内部に、圃場における機体進行方向前方を撮影するカメラ8が設けられている。このカメラ8は、ステレオカメラである。ステレオカメラを用いた障害物検出では、三角測量の原理が用いられる。カメラ8の左右のカメラユニット8a、8bの撮影画像から視差データが生成され、カメラ8と検出物体までの距離が演算され、さらには、当該検出物体の3次元座標位置を算出される。この実施形態では、カメラ8の撮影視野の前後方向の広がりである画角は、40°程度であるが、障害物検出の仕様に応じて、さらに大きな画角、あるいは小さな画角を採用することも可能である。
カメラ8は平面視でキャビン14の左右中央部に設けられている。より具体的には、カメラ8は、メータパネル35よりも高く、かつ、操向レバー33の上端よりも低い位置に位置する状態で、操縦塔31の上方に設けられている。さらに、カメラ8はアームレスト34の上端よりも高い位置に設けられている。このようなカメラ8の配置により、カメラ8の広い撮影視野が確保される。なお、刈取部2が軸心X1周りで揺動して上昇することで、引起し装置20も上方に上昇して、カメラ8の撮影視野に接近する。このため、カメラ8は、刈取部2の高さ位置に拘らず、引起し装置20の上端部よりも高くなるように設けられている
カメラ8は、扁平な直方体形状のカメラケース80を有し、その中にカメラ8全体が収納されている。カメラ8は、上下方向に延びた垂直部材82bと、垂直部材82bの上端から横方向左右に延びた上横部材82aと、垂直部材82bの下端から横方向左右に延びた下横部材82cとからなる横向きH字状の支持ブラケット82によって固定支持されている。支持ブラケット82の下横部材82cの左右両端に吸着具83が設けられており、上横部材82aの上面にカメラケース80が取り付けられている。カメラケース80が水平となるように、つまりカメラケース80が水平姿勢となって2つのカメラユニット8a,8bのレンズが水平に並ぶような姿勢となるように、支持ブラケット82が吸着具83を用いてフロントガラス15の内面部に支持される。2つの吸着具83はカメラ8より大きなサイズを有していても、この吸着具83が低い位置となる配置により、吸着具83によって遮られる運転者の視界は、操縦塔31の上面に近接する領域だけであり、カメラ8の撮影視野及び運転者の視界性は良好に確保される。また、操向レバー33の上端は、カメラ8より高い位置になっているが、カメラ8と操向レバー33とが機体左右方向で離れているので、操向レバー33を操作する手が、カメラ8と干渉する可能性はほとんどない。
図4に示すように、コンバインに対するカメラ8の取付位置に関して、以下のように定義されている。
(1)カメラ8のカメラ中心(2つのカメラユニット8a,8bの中心点)の対地高さをHcとする。
(2)操向レバー33の上端の対地高さをHsとする。
(3)アームレスト34の上端の対地高さをHaとする。
(4)メータパネル35の上端の対地高さをHpとする。
(5)刈取部2が最大上昇した際の引起し装置20の対地高さ(引起し装置20の最大高さ)をHmaxとする。
(6)刈取部2が最大下降した際の引起し装置20の対地高さ(引起し装置20の最小高さをHminとする。
(1)〜(6)の定義を用いると、この実施形態では、カメラ8の取付位置、つまりカメラ8の地上高さHcに関する条件が、次のように設定されている。
Hmin<Hmax<Hp<Ha<Hc<Hs
この条件により、カメラ8は、稲や小麦などの作物から突き出した人物や未刈地と既刈地との境界線付近にいる人物など障害物を、明瞭に撮影することができる。
図5には、コンバインの制御系の機能ブロック図が示されている。この実施形態の制御系は、多数のECUと呼ばれる電子制御ユニットと、各種動作機器、センサ群やスイッチ群、それらの間のデータ伝送を行う車載LANなどの配線網から構成されている。報知デバイス91は、運転者等に障害物の検出結果や作業走行の状態などの警告を報知するためのデバイスであり、ブザー、ランプ、スピーカ、ディスプレイなどである。
通信部90は、外部の通信機器との間でデータ交換するために用いられる。制御ユニット6は、この制御系の中核要素であり、複数のECUの集合体として示されている。衛星測位モジュールGUからの測位データ、及び、カメラ8からの撮影画像は、通信網を通じて制御ユニット6に入力される。
制御ユニット6は、入出力インタフェースとして、出力処理部6Bと入力処理部6Aとを備えている。出力処理部6Bは、車両走行機器群7A及び作業装置機器群7Bと接続している。車両走行機器群7Aには、車両走行に関する制御機器、例えばエンジン制御機器、変速制御機器、制動制御機器、操舵制御機器などが含まれている。作業装置機器群7Bには、刈取部2、脱穀装置11、穀粒排出装置13、穀稈搬送装置23などにおける制御機器が含まれている。
入力処理部6Aには、走行状態検出センサ群9Aや作業状態検出センサ群9Bなどが接続されている。走行状態検出センサ群9Aには、操向レバー33、走行主変速レバー36、走行副変速レバー、エンジン回転数調整具、アクセルペダル、ブレーキペダルなどの状態を検出するセンサが含まれている。作業状態検出センサ群9Bには、刈取りクラッチレバーや脱穀クラッチレバーなど、刈取部2、脱穀装置11、穀粒排出装置13における装置状態及び穀稈や穀粒の状態を検出するセンサが含まれている。
制御ユニット6には、作業走行制御モジュール60、画像処理モジュール50、車速変更指令出力部65、機体位置算出部66、報知部67が備えられている。
報知部67は、制御ユニット6の各機能部からの要求に基づいて報知データを生成し、報知デバイス91に与える。機体位置算出部66は、衛星測位モジュールGUから逐次送られてくる測位データに基づいて、機体1の地図座標(または圃場座標)である機体位置を算出する。
この実施形態のコンバインは自動走行(自動操舵)と手動走行(手動操舵)の両方で走行可能である。作業走行制御モジュール60には、走行制御部61と作業制御部62とに加えて、作業走行指令部63及び走行経路設定部64が備えられている。自動操舵で走行する自動走行モードと、手動操舵で走行する手動操舵モードとのいずれかを選択する走行モードスイッチ(非図示)が運転部3内に設けられている。この走行モードスイッチを操作することで、手動操舵走行から自動操舵走行への移行、あるいは自動操舵走行から手動操舵走行への移行が可能である。
走行制御部61は、エンジン制御機能、操舵制御機能、車速制御機能などを有し、車両走行機器群7Aに走行制御信号を与える。作業制御部62は、刈取部2、脱穀装置11、穀粒排出装置13、穀稈搬送装置23などの動きを制御するために、作業装置機器群7Bに作業制御信号を与える。
走行経路設定部64は、自動走行のための走行経路をメモリに展開する。メモリに展開された走行経路は、順次自動走行における目標走行経路として用いられる。この走行経路は、手動走行であっても、コンバインが当該走行経路に沿って走行する際のガイダンスのために利用することも可能である。
作業走行指令部63は、自動走行指令として、自動操舵指令及び車速指令を生成して、走行制御部61に与える。自動操舵指令は、走行経路設定部64によって走行経路と、機体位置算出部66によって算出された自機位置との間の方位ずれ及び位置ずれを解消するように生成される。自動走行時には、車速指令は、前もって設定されている車速値に基づいて生成される。手動走行時には、車速指令は、手動車速操作に基づいて生成される。但し、障害物検出などの緊急事態が発生した場合は、強制的な停止を含む車速変更やエンジン停止などが自動的に行われる。
自動走行モードが選択されている場合、作業走行指令部63によって与えられる自動走行指令に基づいて、走行制御部61は、操舵に関する車両走行機器群7Aや車速に関する車両走行機器群7Aを制御する。手動走行モードが選択されている場合、運転者による操作に基づいて、走行制御部61が制御信号を生成し、車両走行機器群7Aを制御する。
画像処理モジュール50は、カメラ8による撮影画像を画像処理して、圃場内の障害物(物体)を検出する機能を有する。画像処理モジュール50には、画像取得部51と、障害物検出部52と、警戒領域設定部53が含まれている。画像取得部51は、カメラ8による撮影画像を取得する。障害物検出部52は、撮影画像を画像処理することにより障害物を検出する。障害物検出部52における画像処理には、座標変換、ステレオマッチング、3次元特徴点算出などが含まれている。警戒領域設定部53は、機体1に対する位置に基づいて規定される障害物警戒領域を設定する。この実施形態では、障害物警戒領域は、機体1に近い領域である第1警戒領域と、第1警戒領域よりは機体1から離れている第2警戒領域に区分けされている。障害物検出部52は、検出される障害物が第1警戒領域と第2警戒領域とのどちらに存在するものであるかを判定し、障害物検出情報を生成する。
画像処理モジュール50で生成された障害物検出情報は、車速変更指令出力部65に送られる。車速変更指令出力部65は、受け取った障害物検出情報から、障害物が第1警戒領域に存在する場合には、車速変更値を含む第1車速変更指令を作業走行指令部63に出力し、障害物が第2警戒領域に存在する場合には、車速変更値を含む第2車速変更指令を作業走行指令部63に出力する。第1車速変更指令は、車速をゼロにする指令、つまり機体1を停止する命令である。もちろん、第1車速変更指令は、車速をゼロに近い値にする指令、あるいは、段階的に車速をゼロにする指令であってもよい。第2車速変更指令は、車速を微速、例えば時速1km程度に減速する減速値である。第2車速変更指令として、直前の車速の数分の1に減速するといった、直前車速に対する割合で決められた減速値であってもよい。いずれにせよ、第1車速変更指令による第1車速変更値は、第2車速変更指令による第2車速変更値より大きく、緊急避難のための指令となっている。車速変更指令出力部65によって決定された車速変更指令に基づいて、作業走行指令部63は、走行制御部61に制御指令を与えて、機体1を緊急的に減速させる。検出された障害物の存在が第1警戒領域から第2警戒領域に移行すれば、停止していた機体1は、第2車速変更指令で規定されている微速で前進する。さらには、障害物が警戒領域で、検出されなくなれば、通常の作業車速での走行に戻る。
このような障害物検出と車速変更との制御により、コンバインの機体1の進行方向前方の警戒領域に人物が進入すると、コンバインは停止または減速し、警戒領域から圃場作業者が出ていくと、コンバインは、再び通常の車速での作業走行に復帰する。
この障害物検出に基づく車速減速の制御は、コンバインが自動走行であっても、手動走行であっても、実行させることが可能である。
上述した実施形態では、第1警戒領域と第2警戒領域とを設定し、障害物がそれぞれの警戒領域に存在した場合、機体1の停止、または通常走行より遅い車速への変更が行われた。これに代えて、警戒領域を3つ以上設け、それぞれの領域に応じて、機体1を停止または微速への変更が行われてもよい。さらには、警戒領域を無段階に設定し、機体1と障害物との距離に応じて、機体1の停止、あるいは通常走行より遅い車速への無段階の変更が行われてもよい。
図6と図7には、カメラ8の取付及び配置の別実施形態が示されている。この別実施形態では、先の実施形態で示されたカメラ8と吸着具83との位置関係が上下方向で逆となっている。つまり、支持ブラケット82の上横部材82aの左右両端に吸着具83が設けられており、下横部材82cの下面にカメラケース80が取り付けられている。これにより、カメラ8がより低い位置となり、水平姿勢であっても、コンバインの前方直近の下方領域が撮影視野に入る。
コンバインに対するカメラ8の取付位置に関する、上述した(1)〜(6)の定義を用いると、この別実施形態におけるカメラ8の地上高さHcに関する条件は、図7に示すように、次のようになる。
Hmin<Hmax<Hp<Hc<Ha<Hs
つまり、先に実施形態と比べて異なる点は、カメラ8のカメラ中心の対地高さであるHcがアームレスト34の上端の対地高さであるHaより低くなっていることである。しかし、アームレスト34が機体左右方向でカメラ8から離れているので、アームレスト34に載せた腕の指先が、カメラ8と干渉することはほとんどない。
なお、上述した実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、圃場で作業走行を行う自脱型コンバインに適用される。
1 :機体
2 :刈取部
20 :引起し装置
10 :クローラ走行装置
11 :脱穀装置
12 :穀粒タンク
13 :穀粒排出装置
14 :キャビン
14a :ルーフ部
14b :フロア部
15 :フロントガラス
3 :運転部
30 :運転座席
31 :操縦塔
32 :サイドパネル
33 :操向レバー
34 :アームレスト
35 :メータパネル
36 :走行主変速レバー
50 :画像処理モジュール
51 :画像取得部
52 :障害物検出部
53 :警戒領域設定部
8 :カメラ
8a :カメラユニット
8b :カメラユニット
80 :カメラケース
82 :支持ブラケット
83 :吸着具
E :エンジン
GU :衛星測位モジュール

Claims (5)

  1. 機体前部に設けられ、圃場の作物を刈り取る刈取部と、
    前記刈取部の後方に設けられ、キャビンによって覆われた運転部と、
    前記運転部の前部に設けられ、圃場における機体進行方向前方を撮影するカメラと、
    前記カメラによる撮影画像を取得する画像取得部と、
    前記撮影画像を画像処理することにより障害物を検出する障害物検出部と、が備えられ、
    前記運転部に、運転座席と、前記運転座席の前方に設けられた操縦塔と、が備えられ、
    前記操縦塔の上面部にメータパネルが設けられ、かつ、前記上面部に操向レバーが立設され、
    前記カメラは、前記キャビンの内部において、前記メータパネルよりも高く、かつ、前記操向レバーの上端よりも低い位置に位置する状態で、前記操縦塔の上方に設けられている自脱型コンバイン。
  2. 前記カメラは、平面視で前記キャビンの左右中央部に設けられている請求項1に記載の自脱型コンバイン。
  3. 前記操縦塔に、運転者が前記操向レバーを把持した際に運転者の腕が置かれるアームレストが備えられ、
    前記カメラは、前記アームレストの上端よりも低い位置に設けられている請求項1または2に記載の自脱型コンバイン。
  4. 前記キャビンに、ルーフ部と、前記ルーフ部の前端部の下部と前記操縦塔の上部とに亘るフロントガラスが備えられ、
    前記カメラは、前記フロントガラスの内面部に支持されている請求項1から3のいずれか一項に記載の自脱型コンバイン。
  5. 前記刈取部は、上下昇降可能な状態で機体に支持され、前記刈取部に、圃場の作物を引起す引起し装置が備えられ、
    前記カメラは、前記刈取部の高さ位置に拘らず、前記引起し装置の上端部よりも高い位置に位置するように設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の自脱型コンバイン。
JP2018026794A 2018-02-19 2018-02-19 自脱型コンバイン Active JP7041889B2 (ja)

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