JP2019138931A - 液晶装置、電子機器、投射型表示装置 - Google Patents

液晶装置、電子機器、投射型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐光寿命のばらつきが抑制された反射型の液晶装置、該液晶装置を備えた電子機器、投射型表示装置を提供すること。【解決手段】液晶装置100は、反射性の第1電極としての画素電極15、第1絶縁膜16、斜方蒸着膜である第1配向膜としての配向膜18を有する第1基板としての素子基板10と、透光性の第2電極としての共通電極23、斜方蒸着膜である第2配向膜としての配向膜24を有する第2基板としての対向基板20と、素子基板10と対向基板20との間に設けられた液晶層50と、を備え、画素電極15と配向膜18の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dが異なる第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とが画素Pごとに設けられている。【選択図】図7

Description

本発明は、反射型の液晶装置、電子機器、投射型表示装置に関する。
反射型の液晶装置として、例えば、特許文献1には、基板上に反射電極がマトリックス状に形成されるとともに、各反射電極に対応してそれぞれトランジスターが形成され、反射電極上にパッシベーション膜が形成された液晶パネル用基板と、光入射側の基板とが間隙を有して配置され、該間隙内に液晶が封入されてなる反射型の液晶パネルが開示されている。
上記特許文献1の液晶パネルでは、パッシベーション膜として膜厚が500〜2000オングストロームの酸化シリコン膜を用いることによって、パッシベーション膜の膜厚ばらつきに起因する反射率の変動を小さくできるとしている。また、液晶パネルに入射する光の波長に応じてパッシベーション膜の膜厚を適切な範囲内に設定するとしている。
特開2004−4885号公報
上記特許文献1には、反射型の液晶パネルをライトバルブとして用いたプロジェクターが示されている。ライトバルブとして用いられる反射型の液晶パネルは、直視型の液晶パネルに比べて、光源から強い光が入射する。このような反射型の液晶パネルにおいて配向膜として例えば酸化シリコンなどの無機化合物を斜方蒸着して得られる無機配向膜を用いると、入射した光によって無機配向膜と液晶材料とが光反応して、液晶材料が劣化し易いことが知られている。
本願発明者は、光反応による液晶材料の劣化の原因を追究したところ、反射型の液晶パネルでは、光源から入射した光と、反射電極で反射した光との干渉によって定在波が発生し、定在波のパワー密度が高くなる定在波の腹が無機配向膜と液晶層との界面付近に位置すると、光反応が進んで液晶材料が劣化し易くなることを見出した。また、光反応による液晶材料の劣化の程度は、個々の液晶パネルにおいてばらつきがあり、ばらつきの要因の1つは、無機配向膜と液晶層との界面の基板上における位置のばらつきであることも見出した。
すなわち、上記特許文献1の反射型の液晶パネルのように、反射電極上に形成されるパッシベーション膜の材料や膜厚を特定しても、定在波の腹と、無機配向膜と液晶層との界面との位置関係が好ましい状態になるとは限らないため、光反応による液晶材料の劣化のばらつきを抑制できないという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本願の液晶装置は、反射性の第1電極、第1絶縁膜、斜方蒸着膜である第1配向膜を有する第1基板と、透光性の第2電極、斜方蒸着膜である第2配向膜を有する第2基板と、第1基板と第2基板との間に設けられた液晶層と、を備え、第1電極と第1配向膜の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dが異なる複数の領域が画素ごとに設けられていることを特徴とする。
上記の液晶装置において、複数の領域は、光学的な距離Dが異なる第1の領域と第2の領域とを含み、画素の開口面積に対する、第1の領域の面積比と第2の領域の面積比とが同じであることが好ましい。
上記の液晶装置において、複数の領域における光学的な距離Dの差ΔDは、以下の数式(1)を満たすことが好ましい。
0.225λ≦ΔD≦0.275λ・・・(1)
(λは第1電極に入射する光の波長)
上記の液晶装置において、複数の領域における光学的な距離Dの差ΔDは、以下の数式(2)を満たすことがより好ましい。
ΔD=0.25λ・・・(2)
上記の液晶装置において、複数の領域における第1電極の膜厚を異ならせることにより、光学的な距離Dを異ならせることを特徴とする。
あるいは、上記の液晶装置において、複数の領域における第1絶縁膜の膜厚を異ならせることにより、光学的な距離Dを異ならせるとしてもよい。
上記の液晶装置において、複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であることが好ましい。
上記の液晶装置において、複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であり、複数の領域の境界部において、第1電極は斜面をなしていることが好ましい。
上記の液晶装置において、複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であり、複数の領域の境界部において、第1絶縁膜は斜面をなしていることが好ましい。
上記の液晶装置において、画素ごとに、スイッチング素子としてのトランジスターが設けられ、トランジスターと第1電極とを電気的に接続させるコンタクト部は、平面視で複数の領域の境界部と重なっていることが好ましい。
本願の電子機器は、上記の液晶装置を備えたことを特徴とする。
本願の投射型表示装置は、3つの色光を射出可能な照明装置と、3つの色光のうち赤色光を変調する第1光変調手段と、3つの色光のうち緑色光を変調する第2光変調手段と、3つの色光のうち青色光を変調する第3光変調手段と、第1光変調手段及び第2光変調手段並びに第3光変調手段のそれぞれによって変調された光を合成して表示光となす光合成手段と、表示光を投射する投射レンズと、を備え、第1光変調手段及び第2光変調手段並びに第3光変調手段のうち、少なくとも第3光変調手段に上記の液晶装置が用いられていることを特徴とする。
第1実施形態の液晶装置の構成を示す概略平面図。 図1に示すH−H’線に沿う概略断面図。 第1実施形態の液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 第1実施形態の液晶装置の画素の構造を示す概略断面図。 図4に示す素子基板の画素電極近傍で発生する定在波Sのパワー密度を示すグラフ。 第1実施形態の液晶装置における画素の平面的な構成を示す概略平面図。 図6のA−A’線に沿った画素の構造を示す概略断面図。 定在波Sのパワー密度(PD)を所定の条件で正弦波に近似したグラフ。 Δdを0.25λ/n1としたときの定在波Sのパワー密度PD(A)、PD(B)、PD(AB)を示すグラフ。 Δdを0.225λ/n1としたときの定在波Sのパワー密度PD(A)、PD(B)、PD(AB)を示すグラフ。 Δdを0.275λ/n1としたときの定在波Sのパワー密度PD(A)、PD(B)、PD(AB)を示すグラフ。 第2実施形態の液晶装置における画素の構造を示す概略断面図。 電子機器としての投射型表示装置の一例である3板式の反射型液晶プロジェクターの構成を示す概略図。 変形例の画素Pにおける光学的な距離Dが異なる複数の領域の配置を示す概略平面図。 変形例の画素Pにおける光学的な距離Dが異なる複数の領域の配置を示す概略平面図。 変形例の画素Pにおける光学的な距離Dが異なる複数の領域の配置を示す概略平面図。 変形例の液晶装置の画素の構造を示す概略断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
本実施形態では、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)を画素のスイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調手段(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
(第1実施形態)
<液晶装置>
まず、本実施形態の液晶装置について、図1〜図3を参照して説明する。図1は第1実施形態の液晶装置の構成を示す概略平面図、図2は図1に示すH−H’線に沿う概略断面図、図3は第1実施形態の液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶装置100は、対向配置された一対の基板としての素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10の基材10s及び対向基板20の基材20sは、それぞれ透明な例えば石英基板やガラス基板が用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板は、対向基板20の外縁に沿って配置されたシール部40を介して間隔を置いて貼り合わされている。シール部40において途切れた部分が注入口41となっており、真空注入法により注入口41から上記間隔に液晶が注入され、封止剤42を用いて注入口41が封入されている。なお、上記間隔に液晶を封入する方法は、真空注入法に限定されるものではなく、例えば、額縁状に配置されたシール部40の内側に液晶を滴下して、減圧下で素子基板10と対向基板20とを貼り合わせるODF(One Drop Fill)法を採用してもよい。
シール部40は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール部40には、一対の基板の上記間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール部40の内側には、マトリックス状に配列した複数の画素Pを含む表示領域E1が設けられている。また、シール部40と表示領域E1との間の周辺領域E2に表示領域E1を取り囲んで見切り部21が設けられている。見切り部21は、例えば遮光性の金属あるいは合金や金属化合物などからなる。
素子基板10には、複数の外部接続用端子104が配列した端子部が設けられている。該端子部に沿った第1の辺部とシール部40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、第1の辺部に対向する第2の辺部に沿ったシール部40と表示領域E1との間に検査回路103が設けられている。さらに、第1の辺部と直交し互いに対向する第3及び第4の辺部に沿ったシール部40と表示領域E1との間に走査線駆動回路102が設けられている。第2の辺部のシール部40と検査回路103との間に、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。
これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、第1の辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子104に接続されている。なお、検査回路103の配置はこれに限定されず、データ線駆動回路101と表示領域E1との間のシール部40の内側に沿った位置に設けてもよい。
以降、第1の辺部に沿った方向をX方向とし、第3の辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、対向基板20側から素子基板10側に向かう方向に沿って見ることを「平面視」または「平面的に」と言う。
図2に示すように、素子基板10の液晶層50側の表面には、画素Pごとに設けられた反射性の画素電極15及びスイッチング素子である薄膜トランジスター(以降、TFTと呼称する)30と、信号配線と、これらを覆う配向膜18とが形成されている。また、TFT30における半導体層に光が入射してスイッチング動作が不安定になることを防ぐ遮光構造が採用されている。素子基板10は、本発明の第1基板の一例であって、基材10sと、基材10s上に形成された第1電極としての画素電極15、トランジスターとしてのTFT30、信号配線、第1配向膜としての配向膜18を含むものである。
素子基板10に対向配置される対向基板20は、本発明における第2基板の一例であって、基材20sと、基材20s上に形成された見切り部21と、これを覆うように成膜された平坦化層22と、平坦化層22を覆い、少なくとも表示領域E1に亘って設けられた透光性の第2電極としての共通電極23と、共通電極23を覆う第2配向膜としての配向膜24とを含むものである。
見切り部21は、図1に示すように表示領域E1を取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路102、検査回路103と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの回路に入射する光を遮蔽して、これらの回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域E1に入射しないように遮蔽して、表示領域E1の表示における高いコントラストを確保している。
平坦化層22は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して見切り部21を覆うように設けられている。このような平坦化層22の形成方法としては、例えばプラズマCVD法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
共通電極23は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、平坦化層22を覆うと共に、図1に示すように対向基板20の下方側の隅に設けられた上下導通部106に電気的に接続されている。上下導通部106は、素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極15を覆う配向膜18及び共通電極23を覆う配向膜24は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。配向膜18,24は、例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子を略水平配向させる有機配向膜や、SiOx(酸化シリコン)などの無機材料を斜方蒸着して、負の誘電異方性を有する液晶分子を略垂直配向させる無機配向膜(斜方蒸着膜)が挙げられる。
このような液晶装置100は反射型であって、電圧無印加状態で画素Pの反射率が最大となるノーマリーホワイトモードや、電圧無印加状態で画素Pの反射率が最小となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。素子基板10と対向基板20とを含む液晶パネル110の光の入射側に偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
本実施形態では、以降、配向膜18,24として前述した無機配向膜と、負の誘電異方性を有する液晶とを用い、ノーマリーブラックモードの光学設計が適用された例について説明する。
次に図3を参照して、液晶装置100の電気的な構成について説明する。液晶装置100は、少なくとも表示領域E1において互いに絶縁されて直交する信号配線としての複数の走査線3a及び複数のデータ線6aと、データ線6aに沿って平行に配置された容量線3bとを有する。走査線3aが延在する方向がX方向であり、データ線6aが延在する方向がY方向である。
走査線3a、データ線6a及び容量線3bと、これらの信号線類により区分された領域に、画素電極15と、TFT30と、蓄積容量31とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3aはTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30のソースに電気的に接続されている。画素電極15はTFT30のドレインに電気的に接続されている。
データ線6aはデータ線駆動回路101(図1参照)に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは走査線駆動回路102(図1参照)に接続されており、走査線駆動回路102から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを画素Pに供給する。
データ線駆動回路101からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路102は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極15を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極15と液晶層50を介して対向配置された共通電極23との間で一定期間保持される。画像信号D1〜Dnの周波数は例えば60Hzである。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と共通電極23との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量31が接続されている。蓄積容量31は、TFT30のドレインと容量線3bとの間に設けられている。
なお、図1に示した検査回路103には、データ線6aが接続されており、液晶装置100の製造過程において、上記画像信号を検出することで液晶装置100の動作欠陥などを確認できる構成となっているが、図3の等価回路では図示を省略している。
本実施形態における画素回路を駆動制御する周辺回路は、データ線駆動回路101、走査線駆動回路102、検査回路103を含んでいる。また、周辺回路は、上記画像信号をサンプリングしてデータ線6aに供給するサンプリング回路、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を上記画像信号に先行して供給するプリチャージ回路を含むものとしてもよい。
次に、本実施形態の液晶装置100(液晶パネル110)における画素Pの構造について説明する。図4は、第1実施形態の液晶装置の画素の構造を示す概略断面図である。
図4に示すように、素子基板10の基材10s上には、まず走査線3aが形成される。走査線3aは、例えばTi(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)などの金属のうちの少なくとも1つを含む金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、ナイトライド、あるいはこれらが積層されたものを用いることができ、遮光性を有している。
走査線3aを覆うように例えば酸化シリコンなどからなる下地絶縁膜11aが形成され、下地絶縁膜11a上に島状に半導体層30aが形成される。半導体層30aは例えば多結晶シリコン膜からなり、不純物イオンが注入されて、第1ソース・ドレイン領域、接合領域、チャネル領域、接合領域、第2ソース・ドレイン領域を有するLDD(Lightly Doped Drain)構造が形成されている。
半導体層30aを覆うようにゲート絶縁膜11bが形成される。さらにゲート絶縁膜11bを挟んでチャネル領域に対向する位置にゲート電極30gが形成される。
ゲート電極30gとゲート絶縁膜11bとを覆うようにして第1層間絶縁膜11cが形成され、半導体層30aのそれぞれの端部と重なる位置にゲート絶縁膜11b、第1層間絶縁膜11cを貫通する2つのコンタクトホールCNT1,CNT2が形成される。
そして、2つのコンタクトホールCNT1,CNT2を埋めると共に第1層間絶縁膜11cを覆うようにAl(アルミニウム)やその合金などの遮光性の導電材料を用いて導電膜を成膜し、これをパターニングすることにより、コンタクトホールCNT1を介して第1ソース・ドレイン領域に繋がるデータ線6aが形成される。同時にコンタクトホールCNT2を介して第2ソース・ドレイン領域に繋がる第1中継電極6bが形成される。
次に、データ線6a及び第1中継電極6bと第1層間絶縁膜11cを覆って第2層間絶縁膜12が形成される。第2層間絶縁膜12は、例えばシリコンの酸化物や窒化物からなる。そして、TFT30が設けられた領域を覆うことによって生ずる表面の凹凸を平坦化する平坦化処理が施される。平坦化処理の方法としては、例えば化学的機械的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP処理)やスピンコート処理などが挙げられる。
第1中継電極6bと重なる位置に第2層間絶縁膜12を貫通するコンタクトホールCNT3が形成される。このコンタクトホールCNT3を被覆すると共に第2層間絶縁膜12を覆うように例えばAl(アルミニウム)やその合金などの遮光性の金属からなる導電膜が成膜され、これをパターニングすることにより、配線7aと、コンタクトホールCNT3を介して第1中継電極6bに電気的に接続される第2中継電極7bとが形成される。配線7aは、平面的にTFT30の半導体層30aやデータ線6aと重なるように形成され、固定電位が与えられてシールド層として機能するものである。
配線7aと第2中継電極7bとを覆うように第3層間絶縁膜13aが形成される。第3層間絶縁膜13aも、例えばシリコンの酸化物や窒化物あるいは酸窒化物を用いて形成することができる。
第3層間絶縁膜13aの第2中継電極7bと重なる位置にコンタクトホールCNT4が形成される。このコンタクトホールCNT4を被覆すると共に第3層間絶縁膜13aを覆うように例えばTiN(窒化チタン)などの遮光性の金属からなる導電膜が形成され、これをパターニングすることにより、第1容量電極31aと第3中継電極31dとが形成される。
第1容量電極31aのうち、後に形成される誘電体層31cを介して第2容量電極31bと対向する部分の外縁を覆うように保護膜13bがパターニング形成される。また、第3中継電極31dのうちコンタクトホールCNT5と重なる部分を除いた外縁を覆うように保護膜13bがパターニング形成される。
保護膜13bと第1容量電極31aを覆って誘電体層31cが成膜される。誘電体層31cとしては、シリコン窒化膜や、酸化ハウニュウム(HfO2)、アルミナ(Al23)、酸化タンタル(Ta25)などの単層膜、又はこれらの単層膜のうち少なくとも2種の単層膜を積層した多層膜を用いてもよい。平面的に第3中継電極31dと重なる部分の誘電体層31cはエッチング等により除かれる。誘電体層31cを覆うように例えばTiN(窒化チタン)などの導電膜が形成され、これをパターニングすることにより、第1容量電極31aに対向配置され、第3中継電極31dに繋がる第2容量電極31bが形成される。誘電体層31cを挟んで対向配置された第1容量電極31a及び第2容量電極31bにより蓄積容量31が構成される。
次に、第2容量電極31bと誘電体層31cとを覆う第4層間絶縁膜14が形成される。第4層間絶縁膜14も例えばシリコンの酸化物や窒化物からなり、CMP処理などの平坦化処理が施される。第2容量電極31bのうち第3中継電極31dと接する部分に至るように第4層間絶縁膜14を貫通するコンタクトホールCNT5が形成される。
このコンタクトホールCNT5を被覆し、第4層間絶縁膜14を覆うようにAlなどの反射性を有する導電膜(電極膜)が成膜される。この導電膜(電極膜)をパターニングしてコンタクトホールCNT5を介して第2容量電極31b及び第3中継電極31dと電気的に繋がる画素電極15が形成される。
第2容量電極31bは、第3中継電極31d、コンタクトホールCNT4、第2中継電極7b、コンタクトホールCNT3、第1中継電極6bを介してTFT30のドレインと電気的に接続すると共に、コンタクト部としてのコンタクトホールCNT5を介して画素電極15と電気的に接続している。
第1容量電極31aは複数の画素Pに跨るように形成され、等価回路(図3参照)における容量線3bとして機能している。第1容量電極31aには固定電位が与えられる。これにより、TFT30のドレインを介して画素電極15に与えられた電位を第1容量電極31aと第2容量電極31bとの間において保持することができる。
このように素子基板10の基材10s上には、複数の配線が形成されており、配線間を絶縁する絶縁膜や層間絶縁膜の符号を用いて配線層を表すこととする。すなわち、下地絶縁膜11a、ゲート絶縁膜11b、第1層間絶縁膜11cを括って配線層11と呼ぶ。配線層11の代表的な配線は走査線3aである。第2層間絶縁膜12を含む配線層12の代表的な配線はデータ線6aである。第3層間絶縁膜13a、保護膜13b、誘電体層31cを括って配線層13と呼び、代表的な配線は配線7aである。同じく、第4層間絶縁膜14を含む配線層14の代表的な配線は、容量線3bとして機能する第1容量電極31aである。なお、素子基板10における配線構造はこれに限定されるものではない。
画素電極15を覆うように第1絶縁膜16が形成され、さらに第1絶縁膜16上に配向膜18が形成される。また、液晶層50を介して素子基板10に対向配置される対向基板20の共通電極23を覆うように配向膜24が形成される。本実施形態における第1絶縁膜16は、例えば酸化シリコンの蒸着膜である。配向膜18,24は前述したように無機配向膜であって、酸化シリコンなどの無機材料を所定の方向から斜方蒸着して柱状に堆積させた柱状体18a,24aの集合体からなる。このような配向膜18,24に対して負の誘電異方性を有する液晶分子LCは、配向膜面の法線方向に対して柱状体18a,24aの傾斜方向に3度〜5度のプレチルト角度θpを有して略垂直配向(VA;Vertical Alignment)する。画素電極15と共通電極23との間に交流電圧(駆動信号)を印加して液晶層50を駆動することによって液晶分子LCは画素電極15と共通電極23との間に生ずる電界方向に傾くように挙動(振動)する。言い換えれば、液晶分子LCはプレチルトの方向において振動する。
<耐光寿命のばらつきを改善するための構成>
次に、液晶装置100における耐光寿命のばらつきを改善するための構成について、図4〜図11を参照して説明する。本実施形態の液晶装置100は、後述する投射型表示装置におけるライトバルブとして用いられるものであって、画素Pには光源から強い光が入射する。画素Pにおいて配向膜18,24と液晶層50との界面で入射した光による光反応が生ずると液晶材料の劣化が発生するおそれがある。液晶材料の光反応における劣化は液晶装置100の耐光寿命として扱われる。
液晶パネル110(液晶装置100)に対して対向基板20側から入射した光は、反射性を有する画素電極15によって反射される。画素電極15に入射する光を入射光と呼び、画素電極15によって反射された光を反射光と呼ぶと、画素電極15の表面近傍では、入射光と反射光とが干渉して正弦波状の定在波Sが発生する。
図5は図4に示す素子基板の画素電極近傍で発生する定在波Sのパワー密度を示すグラフである。図5のグラフにおける縦軸は定在波Sのパワー密度をFDTD(Finite−difference time−domain method)法で算出した値であり、横軸はX方向及びY方向に直交するZ方向における画素電極15の表面の位置を0nmとして、該表面から対向基板20に向かう方向を正とする位置を示す座標z(nm)を示すものである。
図5に示すように、定在波Sの節S1に相当する部分ではパワー密度(Power Density;PD)が極小となり、定在波Sの腹S2に相当する部分ではパワー密度が極大となる。したがって、図4に示す無機配向膜である配向膜18と液晶層50との界面に定在波Sの腹S2が位置する場合は、定在波Sの腹S2以外が位置する場合に比べて、液晶材料に光反応が生じ易い。言い換えれば、配向膜18と液晶層50との界面に定在波Sの腹S2が位置していなければ、液晶材料に光反応が生じ難くなる。なお、画素電極15に入射した光は、画素電極15の表面から所定の深さまで侵入してから反射するため、定在波Sの端部S0は画素電極15の表面から所定の深さの位置にあり、定在波Sの端部S0におけるパワー密度は「0」である。
図4に示すように、配向膜18は酸化シリコンなどの無機材料を斜方蒸着して得られる柱状体18aの集合体であることから、配向膜18は多孔性を有しているため、配向膜18の厚さ方向の全体に配向膜18と液晶層50との界面が存在することになる。
そこで、まず、配向膜18の厚さ方向(Z方向)の中心付近に定在波Sの節S1が位置する条件を検討する。具体的には、対向基板20側から入射する入射光の中心波長をλ(nm)とし、第1絶縁膜16の屈折率をn1、膜厚をd1とし、配向膜18の屈折率をn2、膜厚をd2とする。また、画素電極15に対する入射光の侵入深さをδ(nm)とし、画素電極15の屈折率をntとすると、以下の数式(1)を満たせば、定在波Sの節S1が配向膜18の厚さ方向の中心付近に位置することになる。
mλ/2=ntδ+n11+(n22/2)・・・(1)
mは1以上の正の整数であって、上記数式(1)の左辺は、定在波Sの節S1から節S1までの長さλ/2の整数倍の値である。上記数式(1)の右辺は、画素電極15における入射光の実質的な反射面から配向膜18の厚さ方向の中心までの光学的な距離(光路長)Dを示すものである。光学的な距離Dは、光が通過する各層の屈折率と膜厚との積の合計値で与えられる。なお、定在波Sは入射光と反射光とにより生ずることから定在波Sの波長は、光が透過する同一の媒質において入射光の波長λと同じである。また、第1絶縁膜16の膜厚d1、配向膜18の膜厚d2は、例えば、素子基板10の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することで精度よく確認することが可能である。
画素電極15に対する入射光の侵入深さδは、画素電極15の電気抵抗率をρ[Ωm]とし、絶対透磁率をμ[H/m;ヘンリー毎メートル]とし、光電場の角周波数をω[rad/sec;ラジアン毎秒]とすると、以下の数式(2)で与えられる。
Figure 2019138931
なお、角周波数ω[rad/sec]は、ω=2πc/λで与えられる。cは真空中の光の速度[m/sec;メートル毎秒]である。
画素電極15を構成する材料として、例えば、Al(アルミニウム)を用いた場合、上記数式(2)によれば、侵入深さδはおよそ3.17nmである。また、Ag(銀)を用いた場合はおよそ2.46nmであり、Ni(ニッケル)を用いた場合はおよそ0.21nmである。これに対して、画素電極15を覆う第1絶縁膜16や配向膜18の膜厚は、液晶装置100の電気的な特性や液晶分子の配向性、成膜性などを考慮すると、それぞれ50nm以上が必要となる。したがって、画素電極15の表面から侵入する入射光の侵入深さδの値は、第1絶縁膜16や配向膜18の膜厚よりも小さいことから、上述した光学的な距離(光路長)Dを求める数式(1)における画素電極15の屈折率ntと、第1絶縁膜16の屈折率n1との関係を、nt=n1と見なすことができる。また、第1絶縁膜16及び配向膜18をいずれも同じ材料で形成すれば、第1絶縁膜16の屈折率n1と配向膜18の屈折率n2との関係を、n1=n2とすることができることから、上記数式(1)を以下の数式(3)とすることができる。
D=mλ/2=n1(δ+d1+d2/2)・・・(3)
δ+d1+d2/2は、Z方向における画素電極15における実質的な反射面から配向膜18の厚さ方向の中心までの距離dである。
配向膜18と液晶層50との界面における液晶材料の光反応による劣化を抑制する観点から、定在波Sの節S1が配向膜18の厚さ方向(Z方向)の中心付近に位置することが好ましいが、厳密に中心付近に位置させることは難しいことから、光学的な距離(光路長)Dの許容範囲を検討すると、以下の数式(4)を満足することが好ましい。
(mλ/2)−(λ/8)<D<(mλ/2)+(λ/8)・・・(4)
λ/8は、定在波Sのパワー密度が極小となる節S1とパワー密度が極小と極大との間の中間となる変曲点S3との光学的な距離である。上記数式(4)で規定される光学的な距離Dの許容範囲をZ方向における画素電極15の表面から配向膜18の厚さ方向の中心までの距離dの許容範囲として置き換えると、以下の数式(5)が導かれる。
Figure 2019138931
つまり、定在波Sの何番目の節かを示す正の整数をmとしたとき、Z方向における画素電極15の表面から配向膜18の厚さ方向の中心までの距離dが上記数式(5)を満たすように第1絶縁膜16及び配向膜18を構成すれば、図5に矢印M1、M2、M3、・・で示すように、定在波Sの節S1から最も近い変曲点S3までの許容範囲に配向膜18の厚さ方向の中心付近、すなわち配向膜18と液晶層50の界面が位置することになる。
例えば、mを最小の1とし、入射光の波長λを450nm、侵入深さδを3nm、第1絶縁膜16の屈折率n1を1.43として、上記数式(5)を用いて算出すると、距離dの許容範囲は、115nm<d<193nmとなる。
配向膜18の膜厚は、λ/4n2よりも薄くすることによって、配向膜18の厚さ方向の中心だけでなく、中心からずれた位置にパワー密度PDが極大となる定在波Sの腹S2が位置することを回避することができると考えられる。例えば、λを450nmとし、屈折率n2を1.43とすると、好ましい配向膜18の膜厚は、およそ79nmとなる。
一方で、実際には、定在波Sの腹S2と配向膜18と液晶層50の界面との位置関係は配向膜18の膜厚のばらつきだけでなく、第1絶縁膜16の膜厚のばらつきの影響も受ける。つまり、液晶装置100の耐光寿命はばらつきを有する。そこで、第1絶縁膜16の膜厚のばらつきや配向膜18の膜厚のばらつきがあっても、パワー密度が極大となる定在波Sの腹S2の影響を受け難い、つまり、耐光寿命のばらつきを抑制可能な素子基板10の構造を検討した。
図6は第1実施形態の液晶装置における画素の平面的な構成を示す概略平面図、図7は図6のA−A’線に沿った画素の構造を示す概略断面図である。なお、図6のA−A’線は画素PをY方向に横切る線分である。また、図7では、素子基板10における配線層11,12,13,14の詳細について図示を省略している。
図6に示すように、画素Pは、Z方向における画素電極15の実質的な反射面から配向膜18の厚さ方向の中心までの光学的な距離Dが異なる第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とを有している。本実施形態における画素P(画素電極15)の平面形状は正方形である。第1の領域P(A)及び第2の領域P(B)は、画素PをY方向に2分割したものであり、それぞれX方向に長い長方形である。言い換えれば、画素Pの面積に対して、第1の領域P(A)の面積比と第2の領域P(B)の面積比とは同じであって、それぞれ1/2である。
本実施形態の液晶装置100の液晶層50における液晶分子LCの配向は、前述したように略垂直配向(VA)であって、液晶分子LCのプレチルトの方向は、例えば、画素Pの中心を通ってY方向に延びる線分(図6では一点鎖線で示す)に対して角度θaで交差する矢印AOで示した方向である。このような略垂直配向の状態を1軸VA配向と呼ぶ。本実施形態の1軸VA配向における角度θaは45度であって、液晶分子LCのプレチルトの方向は、例えば図6に示した画素Pの左下の角部から右上の角部に向かう方向である。なお、液晶分子LCのプレチルトの方向は、右上の角部から左下の角部に向かう方向でもよい。また、液晶分子LCのプレチルトの方向は、これに限定されず、図6に示した画素Pの左上の角部から右下の角部に向かう方向や、右下の角部から左上の角部に向かう方向であってもよい。したがって、図6では1軸VA配向におけるプレチルトの方向を示す矢印AOを両端矢印で示している。
このような1軸VA配向において、コントラストを最大化するための偏光である入射光の電場の振動方向PLは、この場合、X方向である。入射光の電場の振動方向PLは、液晶パネル110の光の入射側に配置される偏光素子によって規定される。なお、入射光の電場の振動方向PLは、X方向に直交するY方向であってもよい。
画素Pは、上述したように光学的な距離Dが異なる第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とを有している。光学的な距離Dが異なる第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部においてコントラストに差異が生ずることを抑制する観点から、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)の境界部は、入射光の電場の振動方向PLに対して平行または垂直であることが好ましい。
第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部に、画素電極15とTFT30との電気的な接続を図るためのコンタクトホールCNT5が設けられている。コンタクトホールCNT5の平面形状はX方向に長い長方形である。画素Pの中心とコンタクトホールCNT5の中心とが合致するようにコンタクトホールCNT5が配置されている。なお、コンタクトホールCNT5の位置は、画素Pの中心であることに限定されるものではないが、平面視で長方形のコンタクトホールCNT5を第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部に沿って配置することで、コンタクトホールCNT5に係る液晶分子LCの配向の乱れに起因するコントラストの低下もまた目立ち難くなる。
図7に示すように、画素Pの第1の領域P(A)に入射した入射光Lは、素子基板10において、配向膜18、第1絶縁膜16を透過し、画素電極15に侵入して反射し反射光Lrとなる。画素電極15における入射光Lの侵入深さはδであり、画素電極15の表面から侵入深さδだけ進んだところに実質的な反射面が存在する。画素電極15の実質的な反射面の位置は、第2の領域P(B)においても同様である。
画素Pにおける第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とでは、画素電極15の膜厚を異ならせることによって、Z方向における画素電極15の実質的な反射面から配向膜18の厚さ方向の中心までの光学的な距離Dを異ならせている。具体的には、第1の領域P(A)の画素電極15の膜厚は第2の領域P(B)の画素電極15の膜厚よりも大きい(厚い)。以降、第1の領域P(A)の上記光学的な距離をD(A)と呼び、第2の領域P(B)の上記光学的な距離をD(B)と呼ぶ。
このような画素Pにおける画素電極15の膜厚の差による段差が、配向膜18の表面に反映されずに平坦な状態となるように、画素電極15を覆う第1絶縁膜16に平坦化処理が施されている。これによって、画素電極15と配向膜18との間に形成された第1絶縁膜16の膜厚は、第1の領域P(A)の方が第2の領域P(B)よりも小さく(薄く)なっている。つまり、第1の領域P(A)の画素電極15の表面から配向膜18の中心までの距離d(A)は、第2の領域P(B)の画素電極15の表面から配向膜18の中心までの距離d(B)よりも小さく、d(A)<d(B)となっている。したがって、第1の領域P(A)の光学的な距離D(A)は第2の領域P(B)の光学的な距離D(B)よりも小さく、D(A)<D(B)となっている。
第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とにおいて画素電極15の膜厚が異なることから、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部では、画素電極15に斜面15cが形成されている。斜面15cは上記境界部に沿ってX方向に延在している。上記境界部の上方における配向膜18の表面も平坦であることから、画素電極15の斜面15cは液晶分子LCの配向に影響を及ぼさない。このような斜面15cに入射光Lが入射して、入射方向と異なる方向に反射光Lrが進行したとしても、上記境界部は、図6に示したように入射光Lの電場の振動方向PLと平行となっているため、上記境界部におけるコントラストの低下は目立ち難い。詳しくは、上記境界部において画素電極15は斜面15cをなしているが、上記境界部と入射光Lの電場の振動方向PLとがなす角度が0度(平行)または90度(垂直)のいずれかであれば、入射光Lと反射光Lrの電場の振動方向が同じとなるためコントラストの低下が生じない。なお、コントラストとは、液晶層50における液晶分子LCの配向が1軸VA配向であって、電圧無印加時に黒表示となる場合のコントラストを言う。
図5に示した定在波Sのパワー密度(PD)は、mが1以上の値において、正弦波に近似することができる。以下、定在波Sのパワー密度(PD)を近似した正弦波の定式化を行う。上記数式(5)から、PD=0となる距離dは、d=mλ/2n1−δであることから、正弦波の周期T(定在波Sのパワー密度における谷と谷との距離)は、以下の数式(6)となる。
T=λ/2n1・・・(6)
正弦波の角周波数ωは、ω=2π/Tであり、正弦波の振幅をAとし、初期位相をφとして正弦波を定式化すると、以下の数式(7)が導かれる。
PD=(A/2)sin(2πz/T−φ)+A/2・・・(7)
zは画素電極15の表面からの距離である。
定在波Sのパワー密度PDは、画素電極15の表面から侵入深さδ進んだ反射面においてPD=0となることから、φ=2πδ/Tとして上記数式(7)に代入すると以下の数式(8)が導かれる。
PD=(A/2)sin(2πz/T−2πδ/T)+A/2
=(A/2)sin[2π/T(z−δ)]+A/2・・・(8)
上記数式(8)に上記数式(6)を代入すると、以下の数式(9)が導かれる。
PD=(A/2)sin[4n1π(z−δ)/λ]+A/2・・・(9)
図8は定在波Sのパワー密度(PD)を所定の条件で正弦波に近似したグラフである。
例えばA=2、n1=1.43、λ=450nm、δ=3.17として上記数式(9)にあてはめると、図5に示した定在波Sのパワー密度(PD)を、図8に示すように、パワー密度(PD)の平均値を「1」として規格化した正弦波に近似できる。
次に、本実施形態の画素Pにおける定在波Sのパワー密度(PD)を、上記数式(9)にあてはめて求める。具体的には、第1の領域P(A)の定在波Sのパワー密度をPD(A)とし、第2の領域P(B)の定在波Sのパワー密度をPD(B)とし、画素Pにおける定在波Sのパワー密度PDの平均値をPD(AB)とする。
第1の領域P(A)の定在波Sのパワー密度PD(A)を上記数式(9)にあてはめて以下の数式(10)とすると、第2の領域P(B)の定在波Sのパワー密度PD(B)は以下の数式(11)となり、画素Pの定在波Sのパワー密度の平均値PD(AB)は以下の数式(12)となる。
PD(A)=(A/2)sin[4n1π(z−δ)/λ]+A/2・・・(10)
PD(B)=(A/2)sin[4n1π(z+Δd−δ)/λ]+A/2・・・(11)
2PD(AB)=(A/2)sin[4n1π(z−δ)/λ]+(A/2)sin[4n1π(z+Δd−δ)/λ]+A・・・(12)
Δd=d(B)−d(A)であって、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とにおける画素電極15の膜厚の差に相当する。
図9はΔdを0.25λ/n1としたときの定在波Sのパワー密度PD(A)、PD(B)、PD(AB)を示すグラフである。
上記数式(6)に示したように、T=λ/2n1であることから、図9に示すように、Δd=0.25λ/n1とすると、Δd=0.5Tとなる。よって、第1の領域P(A)の定在波Sのパワー密度PD(A)を示す正弦波と、第2の領域P(B)の定在波Sのパワー密度PD(B)を示す正弦波とでは、位相が1/2周期ずれることになり、一方が極大のときに他方が極小となることから、画素Pにおける定在波Sのパワー密度PD、すなわちパワー密度の平均値であるPD(AB)は、規格化された値「1」となる。つまり、画素Pにおける定在波Sのパワー密度PDが平均化される。このとき、第1の領域P(A)の画素電極15の実質的な反射面から配向膜18の厚さ方向の中心までの光学的な距離D(A)と、第2の領域P(B)の画素電極15の実質的な反射面から配向膜18の厚さ方向の中心までの光学的な距離D(B)との差ΔDは、ΔD=n1Δd=0.25λである。
すなわち、光学的な距離D(A)とD(B)との差ΔDが0.25λとなるように、画素電極15の膜厚を第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とで異ならせれば、第1絶縁膜16や配向膜18の膜厚がばらついたとしても、定在波Sの光反応による液晶材料の劣化のばらつきが抑制される。
上記差ΔD=0.25λとなるように、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とで精度よく膜厚を異ならせて画素電極15を形成する方法としては、画素電極15のパターニング時に、ハーフトーンマスクを使って多段のレジスト層を形成し、ドライエッチングを施して電極膜(この場合は、反射性のAlなどの金属膜)をエッチングする方法が挙げられる。
第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とで画素電極15の膜厚を異ならせることもまたばらつきを伴うことから、上記差ΔDの許容範囲を検討する。具体的には、画素電極15のパターニング精度から、Δdの値を0.25λ/n1に対して±10%程度と設定する。そうすると、0.225λ/n1≦Δd≦0.275λ/n1となる。上記光学的な距離Dの差ΔDは、0.225λ≦ΔD≦0.275λとなる。すなわち、第1絶縁膜16の屈折率n1に依存せず、入射光の波長λによって規定される許容範囲となる。
図10はΔdを0.225λ/n1としたときの定在波Sのパワー密度PD(A)、PD(B)、PD(AB)を示すグラフであり、図11はΔdを0.275λ/n1としたときの定在波Sのパワー密度PD(A)、PD(B)、PD(AB)を示すグラフである。
図10及び図11に示すように、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との上記光学的な距離Dの差ΔDの許容範囲を、0.225λ≦ΔD≦0.275λとすることにより、画素Pにおける定在波Sのパワー密度PD(AB)は、規格化された「1」を平均としておよそ±15%程度の範囲内となる。言い換えれば、第1絶縁膜16や配向膜18の膜厚のばらつきの影響を排除して、定在波Sにより配向膜18と液晶層50との界面で光反応が生じて液晶材料が劣化するばらつきを抑制することができる。
上記第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)画素Pの第1の領域P(A)と第2の領域P(B)における画素電極15の実質的な反射面と配向膜18の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dが異なるため、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とにおいて、画素電極15に入射した光と、画素電極15によって反射した光との干渉によって生ずる定在波Sの位相が異なることになる。したがって、画素Pにおいて、定在波Sの腹S2が、液晶層50と配向膜18との界面付近に位置し難くなる。ゆえに、画素電極15の実質的な反射面と配向膜18の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dに係る第1絶縁膜16や配向膜18の膜厚が変動したとしても、定在波Sによる液晶材料の劣化が進み難くなり、光反応における液晶材料の劣化のばらつきを抑制することができる。
(2)画素Pの開口面積に対する、第1の領域P(A)の面積比と第2の領域P(B)の面積比とが同じであることから、定在波Sの腹S2が、配向膜18と液晶層50との界面付近に位置し難くなる状態を画素Pごとに均質化することができる。したがって、光反応における液晶材料の劣化のばらつきをさらに抑制することができる。
(3)第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との光学的な距離Dの差ΔDが、0.225λ≦ΔD≦0.275λを満たすように、画素電極15の膜厚が制御されるため、画素Pの画素電極15の表面付近に生ずる定在波Sのパワー密度PDのばらつきがおよそ±15%の範囲内となる。つまり、液晶装置100(液晶パネル110)の耐光寿命を所定のばらつきの範囲に納めることができる。
(4)第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との光学的な距離Dの差ΔDが、ΔD=0.25λを満たすように、画素電極15の膜厚を制御すれば、第1の領域P(A)における定在波Sのパワー密度PD(A)が極大化しても、第2の領域P(B)では定在波Sのパワー密度PD(B)が極小化する。つまり、画素Pにおける定在波Sのパワー密度PDを平均化して小さくすることが可能となることから、光反応における液晶材料の劣化のばらつきをさらに抑制することができる。
(5)第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とにおいて、画素電極15の膜厚を異ならせると共に、画素電極を覆う第1絶縁膜16に平坦化処理を施すことによって、光学的な距離Dを異ならせている。したがって、膜厚が異なることに起因する画素電極15の段差部である斜面15cを第1絶縁膜16を介して配向膜18に反映させない構成となっている。ゆえに、画素電極15の段差部である斜面15cが配向膜18に影響して液晶分子の配向の乱れが発生することを防ぐことができる。
(6)第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部は、入射光の電場の振動方向PLに対して平行または垂直である。したがって、光学的な距離Dが異なる第1の領域P(A)と第2の領域(B)の境界部が、入射光の電場の振動方向PLと斜めに交差する場合に比べて、当該境界部におけるコントラストの低下を抑制することができる。
(7)画素電極15とTFT30とを電気的に接続させるコンタクト部としてのコンタクトホールCNT5は、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部に設けられている。コンタクトホールCNT5を設けることによって画素電極15の表面に凹凸が生じたとしても、当該凹凸が上記境界部と平面視で重なっていることから、当該凹凸に起因するコントラストの低下が目立ち難くなる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液晶装置について、図12を参照して説明する。図12は第2実施形態の液晶装置における画素の構造を示す概略断面図である。第2実施形態の液晶装置は、上記第1実施形態の液晶装置100に対して、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とにおける光学的な距離Dを異ならせる構成を変えたものである。したがって、上記第1実施形態の液晶装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。図12は、上記第1実施形態で用いた図7と同様に図6のA−A’線に沿った概略断面図である。
図12に示すように、本実施形態の液晶装置200は、素子基板10Bと対向基板20との間に挟持された液晶層50を有する液晶パネル210を備えている。素子基板10Bの液晶層50側には配向膜18が形成され、対向基板20の液晶層50側には配向膜24が形成されている。配向膜18,24は酸化シリコンなどの無機材料を斜方蒸着して得られる柱状体の集合体である。
液晶パネル210の画素Pには、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とが設けられている。素子基板10Bにおいて、反射性の画素電極15と配向膜18との間の第1絶縁膜16の膜厚を、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とにおいて異ならせることにより、画素電極15の実質的な反射面と配向膜18の厚み方向の中心までの光学的な距離Dを異ならせている。具体的は、第1の領域P(A)の第1絶縁膜16の膜厚は、第2の領域P(B)の第1絶縁膜16の膜厚よりも小さい(薄い)。
第1の領域P(A)の画素電極15の表面から配向膜18の厚み方向の中心までの距離d(A)は、第2の領域P(B)の画素電極15の表面から配向膜18の厚み方向の中心までの距離d(B)よりも小さい(短い)。また、入射光Lは、画素電極15の表面から侵入深さδまで侵入してから反射する。つまり、画素電極15の実質的な反射面は、表面から内部に侵入深さδで入った位置にある。したがって、本実施形態の第1の領域P(A)の光学的な距離D(A)と第2の領域P(B)の光学的な距離D(B)との関係は、D(A)<D(B)となっている。
第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部では、膜厚が異なることに起因して第1絶縁膜16に斜面16cが形成されている。配向膜18は第1絶縁膜16上に形成されることから、配向膜18にも第1絶縁膜16の斜面16cに対応する位置に斜面18cが形成されている。配向膜18の斜面18cは、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部に沿ってX方向に延在している。したがって、該境界部が入射光の電場の振動方向PLと平行となっていることから、第1絶縁膜16の斜面16cに起因して配向膜18に斜面18cが生じても、斜面18cにおける液晶分子の配向の乱れによるコントラストの低下は目立ち難くなる。
第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との光学的な距離Dの差ΔDが、0.225λ≦ΔD≦0.275λを満たすように、第1絶縁膜16の膜厚が制御されている。また、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との光学的な距離Dの差ΔDが、ΔD=0.25λとなるように、第1絶縁膜16の膜厚を制御することが好ましい。
上記第2実施形態の液晶装置200によれば、上記第1実施形態の液晶装置100における前述した効果(1)、(2)、(6)、(7)に加えて以下の効果が得られる。
(8)第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との光学的な距離Dの差ΔDが、0.225λ≦ΔD≦0.275λを満たすように、第1絶縁膜16の膜厚が制御されているため、上記第1実施形態と同様に、画素Pの画素電極15の表面付近に生ずる定在波Sのパワー密度PDのばらつきがおよそ±15%の範囲内となる。つまり、液晶装置200(液晶パネル210)の耐光寿命を所定のばらつきの範囲に納めることができる。加えて、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部において、画素電極15には上記第1実施形態のような段差部としての斜面15cがないので、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部において反射光Lrの進行方向がばらつかない。つまり、該境界部において反射光Lrの進行方向のばらつきに起因するコントラストの低下が生じない。
(9)第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との光学的な距離Dの差ΔDが、ΔD=0.25λを満たすように、第1絶縁膜16の膜厚を制御すれば、第1の領域P(A)における定在波Sのパワー密度PD(A)が極大化しても、第2の領域P(B)では定在波Sのパワー密度PD(B)が極小化する。つまり、画素Pにおける定在波Sのパワー密度PDを平均化して小さくすることが可能となることから、光反応における液晶材料の劣化のばらつきをさらに抑制することができる。
(第3実施形態)
<電子機器>
次に、本実施形態の電子機器について、投射型表示装置を例に挙げ、図13を参照して説明する。図13は、電子機器としての投射型表示装置の一例である3板式の反射型液晶プロジェクターの構成を示す概略図である。
図13に示すように、本実施形態の投射型表示装置である液晶プロジェクター1000は、システム光軸L0に沿って配置された偏光照明装置1100と、色分離手段としての3つのダイクロイックミラー1111,1112,1115と、2つの反射ミラー1113,1114と、3つの光変調手段としての反射型の液晶ライトバルブ1250,1260,1270と、3つの光変調手段のそれぞれによって変調された光を合成して表示光となす光合成手段としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
偏光照明装置1100から射出された偏光光束は、互いに直交して配置されたダイクロイックミラー1111及びダイクロイックミラー1112に入射する。色分離手段としてのダイクロイックミラー1111は、入射した偏光光束のうち赤色光(R)を反射する。もう一方の色分離手段としてのダイクロイックミラー1112は、入射した偏光光束のうち緑色光(G)と青色光(B)とを反射する。
反射した赤色光(R)は反射ミラー1113により再び反射され、第1光変調手段としての液晶ライトバルブ1250に入射する。一方、反射した緑色光(G)と青色光(B)とは反射ミラー1114により再び反射して色分離手段としてのダイクロイックミラー1115に入射する。ダイクロイックミラー1115は緑色光(G)を反射し、青色光(B)を透過する。反射した緑色光(G)は第2光変調手段としての液晶ライトバルブ1260に入射する。透過した青色光(B)は第3光変調手段としての液晶ライトバルブ1270に入射する。
本実施形態では、偏光照明装置1100と3つのダイクロイックミラー1111,1112,1115とを含む構成が、本発明における照明装置の一例である。
液晶ライトバルブ1250は、反射型の液晶パネル1251と、反射型偏光素子であるワイヤーグリッド型の偏光素子1253とを備えている。
液晶ライトバルブ1250は、偏光素子1253によって反射した赤色光(R)がクロスダイクロイックプリズム1206の入射面に垂直に入射するように配置されている。また、偏光素子1253の偏光度を補う補助偏光素子1254が液晶ライトバルブ1250における赤色光(R)の入射側に配置され、もう1つの補助偏光素子1255が赤色光(R)の射出側においてクロスダイクロイックプリズム1206の入射面に沿って配置されている。なお、反射型偏光素子として偏光ビームスプリッターを用いた場合には、一対の補助偏光素子1254,1255を省略することも可能である。
このような反射型の液晶ライトバルブ1250の構成と各構成の配置は、他の反射型の液晶ライトバルブ1260,1270においても同じである。
液晶ライトバルブ1250,1260,1270に入射した各色光は、画像情報に基づいて変調され、再びワイヤーグリッド型の偏光素子1253,1263,1273を経由してクロスダイクロイックプリズム1206に入射する。クロスダイクロイックプリズム1206では、各色光が合成され、合成された表示光は投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
本実施形態では、液晶ライトバルブ1250,1260,1270として上記第1実施形態の液晶装置100が適用されている。液晶ライトバルブ1250としての液晶装置100の光の入射側には、ワイヤーグリッド型の偏光素子1253が光軸に対して45度の角度で傾斜した状態で配置されている。他のワイヤーグリッド型の偏光素子1263,1273も同様である。
クロスダイクロイックプリズム1206に対して、液晶ライトバルブ1260にて変調された緑色光(G)は直進し、液晶ライトバルブ1250にて変調された赤色光(R)と、液晶ライトバルブ1270にて変調された青色光(B)とは誘電体多層膜によって画像の左右が反転して反射される。それゆえに、合成後の光において液晶ライトバルブ1250,1260,1270ごとの視角特性に起因する着色が生じないように光学的な条件が色光に対応して設定されている。具体的には、緑色光(G)の液晶パネル1261における液晶分子のプレチルトの方向に対して、他の赤色光(R)の液晶パネル1251と青色光(B)の液晶パネル1271における液晶分子のプレチルトの方向が反転するように斜め蒸着の平面的な蒸着方向を180°反転させて無機配向膜を形成している。
このような液晶プロジェクター1000によれば、色光ごとに設けられた反射型の液晶ライトバルブ1250,1260,1270は、上記液晶装置100が適用されており、液晶パネル110に入射する色光の波長に応じて、画素Pの第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とにおける画素電極15の実質的な反射面から無機配向膜である配向膜18の厚み方向の中心までの光学的な距離Dが異なっている。したがって、耐光寿命のばらつきが抑制されると共に、見栄えのよい表示状態が得られる反射型の液晶プロジェクター1000を提供することができる。
なお、液晶材料の光反応による劣化は、光の波長が短いほど進み易いと考えられるため、少なくとも青色光が入射する第3光変調手段としての液晶ライトバルブ1270に上記実施形態の液晶装置100を適用することによって、耐光寿命のばらつきが抑制された反射型の液晶プロジェクター1000を提供することができる。また、液晶ライトバルブ1250,1260,1270として、上記第2実施形態の液晶装置200を用いても同様な効果が得られる。
本実施形態では、偏光照明装置1100から射出された白色光(偏光光束)をダイクロックミラーにより各色光に分光して、液晶ライトバルブ1250,1260,1270に入射させる構成としたが、これに限定されない。3つの色光を射出可能な照明装置として、例えば、各色の発光が得られるレーザー光源やLEDなどの固体光源を用いてもよい。これにより、色分離手段を不要とすることができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う反射型の液晶装置および該反射型の液晶装置を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)画素Pにおいて、画素電極15の実質的な反射面から配向膜18の厚み方向の中心までの光学的な距離Dが異なる複数の領域は、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)の2つに限定されるものではない。図14〜図16は変形例の画素Pにおける光学的な距離Dが異なる複数の領域の配置を示す概略平面図である。
例えば、図14に示すように、画素Pを平面視でY方向に4分割し、第1の領域P(A)、第2の領域P(B)を交互に配置してもよい。
また、例えば、図15に示すように、画素Pを平面視でX方向とY方向とにそれぞれ4分割し、合計16分割とする。そして、X方向とY方向とにおいて第1の領域P(A)、第2の領域P(B)を交互に配置してもよい。つまり、第1の領域P(A)、第2の領域P(B)が画素Pにおいて市松模様に配置された状態としてもよい。
さらに、例えば、図16に示すように、画素Pを平面視でX方向とY方向とにそれぞれ4分割し、合計16分割とする。そして、X方向とY方向とにおいて第1の領域P(A)、第2の領域P(B)をランダムに配置してもよい。ただし、第1の領域P(A)の数と、第2の領域P(B)の数は同じとする。
図14〜図16に示す変形例において、画素Pの開口面積に対する第1の領域P(A)の面積比と、第2の領域P(B)の面積比とは同じとすることが好ましい。また、画素Pの平面視における分割の形態は、入射光の電場の振動方向PLに対して、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部が平行または垂直であることが、該境界部におけるコントラストの低下を抑制する観点から好ましい。
(変形例2)画素Pの複数の領域において、画素電極15の実質的な反射面から配向膜18の厚み方向の中心までの光学的な距離Dを異なるせる構成は、上記第1実施形態のように画素電極15の膜厚を異ならせたり、上記第2実施形態のように第1絶縁膜16の膜厚を異ならせることに限定されない。図17は変形例の液晶装置の画素の構造を示す概略断面図である。図17は上記第1実施形態で用いた図7に対応するものであって、図6のA−A’線に沿った変形例の画素の構造を示すものである。
図17に示すように、変形例の液晶装置300は、素子基板10Cと対向基板20との間に挟持された液晶層50を有する液晶パネル310を備えている。素子基板10Cは、画素Pにおいて、画素電極15の実質的な反射面から配向膜18の厚さ方向の中心までの光学的な距離Dが異なる第1の領域P(A)と第2の領域P(B)とを有している。第1の領域P(A)では、画素電極15と配向膜18との間に絶縁膜16aが設けられている。第2の領域P(B)では、画素電極15と配向膜18との間に絶縁膜16bが設けられている。絶縁膜16a,16bの膜厚は同じだが、構成材料が異なっている。例えば、絶縁膜16aは酸化シリコン(SiO2)からなり屈折率は例えば1.43である。一方、絶縁膜16bは酸化窒化シリコン(SiOxNy)からなり屈折率は例えば1.60である。上記第1実施形態で説明したように、光学的な距離Dは、光が透過する各層の屈折率と膜厚との積の合計として求められる。したがって、膜厚が同じであっても絶縁膜16aと絶縁膜16bとの屈折率を異ならせることによって、第1の領域P(A)の光学的な距離D(A)と第2の領域P(B)の光学的な距離D(B)とを異ならせることができる。本変形例では、第1の領域P(A)と第2の領域P(B)との境界部において、画素電極15や配向膜18に段差部が生じない。つまり、当該段差部に起因するコントラストの低下が生じない。
(変形例3)上記各実施形態の液晶装置が適用される電子機器は、液晶プロジェクター1000に限定されない。例えば、液晶装置100の対向基板20において、少なくとも赤(R)、緑(G)、青(B)に対応するカラーフィルターを有し、液晶ライトバルブを単板構成としてもよい。また、例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、電子手帳、POSなどの情報端末機器の表示部として液晶装置100を好適に用いることができる。液晶装置200についても同様に好適に用いることができる。
以下に、上記実施形態から導き出される内容を記載する。
本願の液晶装置は、反射性の第1電極、第1絶縁膜、斜方蒸着膜である第1配向膜を有する第1基板と、透光性の第2電極、斜方蒸着膜である第2配向膜を有する第2基板と、第1基板と第2基板との間に設けられた液晶層と、を備え、第1電極と第1配向膜の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dが異なる複数の領域が画素ごとに設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、画素の複数の領域における第1電極と第1配向膜の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dが異なるため、複数の領域において、第1電極に入射した光と、第1電極によって反射した光との干渉によって生ずる定在波の位相が異なることになる。したがって、画素において、定在波の腹が、液晶層と第1配向膜との界面付近に位置し難くなる。ゆえに、第1電極と第1配向膜の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dに係る第1絶縁膜や第1配向膜の膜厚が変動したとしても、定在波による液晶材料の劣化が進み難くなり、光反応における液晶材料の劣化のばらつきを抑制することができる。
上記の液晶装置において、複数の領域は、光学的な距離Dが異なる第1の領域と第2の領域とを含み、画素の開口面積に対する、第1の領域の面積比と第2の領域の面積比とが同じであることが好ましい。
この構成によれば、定在波の腹が、液晶層と第1配向膜との界面付近に位置し難くなる状態を画素ごとに均質化することができることから、光反応における液晶材料の劣化のばらつきをさらに抑制することができる。
上記の液晶装置において、複数の領域における光学的な距離Dの差ΔDは、以下の数式(1)を満たすことが好ましい。
0.225λ≦ΔD≦0.275λ・・・(1)
(λは第1電極に入射する光の波長)
この構成によれば、画素における複数の領域の光学的な距離Dの差ΔDを、入射する光の波長に応じて、定在波の腹が液晶層と第1配向膜との界面付近に位置し難くなる所定の範囲に設定することができる。
上記の液晶装置において、複数の領域における光学的な距離Dの差ΔDは、以下の数式(2)を満たすことがより好ましい。
ΔD=0.25λ・・・(2)
この構成によれば、画素の複数の領域のうち、一方の領域では定在波の腹が液晶層と第1配向膜との界面付近に位置し易くなり、他方の領域では定在波の節が液晶層と第1配向膜との界面付近に位置し易くなる。したがって、一方の領域における定在波の光エネルギーが極大化しても、他方の領域では定在波の光エネルギーが極小化する。つまり、画素における定在波の光エネルギーを平均化して小さくすることが可能となることから、光反応における液晶材料の劣化のばらつきをさらに抑制することができる。
上記の液晶装置において、複数の領域における第1電極の膜厚を異ならせることにより、光学的な距離Dを異ならせることを特徴とする。
この構成によれば、第1電極を覆う第1絶縁膜を平坦化したとしても複数の領域における光学的な距離Dを異ならせることが可能となることから、膜厚が異なることに起因する第1電極の段差部を第1絶縁膜を介して第1配向膜に反映させない構成とすることができる。したがって、第1電極の段差部が第1配向膜に影響して液晶分子の配向の乱れが発生することを防ぐことができる。
上記の液晶装置において、複数の領域における第1絶縁膜の膜厚を異ならせることにより、光学的な距離Dを異ならせるとしてもよい。
この構成によれば、膜厚が異なることに起因する段差部が第1絶縁膜に生じたとしても、当該段差部は第1電極における光の反射に影響を及ぼさないため、光学的な距離Dを異ならせることによるコントラストや光利用効率などの光学特性が変動し難い。
上記の液晶装置において、複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であることが好ましい。
この構成によれば、光学的な距離Dが異なる複数の領域の境界部が、入射光の電場の振動方向と斜めに交差する場合に比べて、当該境界部におけるコントラストの低下を抑制することができる。
上記の液晶装置において、複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であり、複数の領域の境界部おいて、第1電極は斜面をなしていることが好ましい。
また、上記の液晶装置において、複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であり、複数の領域の境界部において、第1絶縁膜は斜面をなしていることが好ましい。
これらの構成によれば、当該境界部におけるコントラストの急激な低下を抑制することができる。
上記の液晶装置において、画素ごとに、スイッチング素子としてのトランジスターが設けられ、トランジスターと第1電極とを電気的に接続させるコンタクト部は、平面視で複数の領域の境界部と重なっていることが好ましい。
この構成によれば、トランジスターと第1電極とを電気的に接続させるコンタクト部を設けることによって第1電極の表面に凹凸が生じたとしても、当該凹凸が複数の領域の境界部と平面視で重なっていることから、当該凹凸に起因するコントラストの低下が目立ち難くなる。
本願の電子機器は、上記の液晶装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、液晶材料の光反応による劣化のばらつき、すなわち耐光性寿命のばらつきが抑制された電子機器を提供することができる。
本願の投射型表示装置は、3つの色光を射出可能な照明装置と、3つの色光のうち赤色光を変調する第1光変調手段と、3つの色光のうち緑色光を変調する第2光変調手段と、3つの色光のうち青色光を変調する第3光変調手段と、第1光変調手段及び第2光変調手段並びに第3光変調手段のそれぞれによって変調された光を合成して表示光となす光合成手段と、表示光を投射する投射レンズと、を備え、第1光変調手段及び第2光変調手段並びに第3光変調手段のうち、少なくとも第3光変調手段に本願の液晶装置が用いられていることを特徴とする。
この構成によれば、液晶材料の光反応による劣化は、光の波長が短いほど進み易いと考えられため、少なくとも青色光が入射する第3光変調手段に本願の液晶装置を適用することによって、液晶材料の光反応による劣化のばらつき、すなわち耐光寿命のばらつきが抑制された投射型表示装置を提供することができる。
10…第1基板としての素子基板、15…反射性の第1電極としての画素電極、15c…第1電極としての画素電極の斜面、16…第1絶縁膜、16c…第1絶縁膜の斜面、18…第1配向膜としての配向膜、20…第2基板としての対向基板、23…第2電極としての共通電極、24…第2配向膜としての配向膜、30…トランジスターとしての薄膜トランジスター(TFT)、50…液晶層、100…液晶装置、200…液晶装置、1000…投射型表示装置としての液晶プロジェクター、1206…光合成手段としてのクロスダイクロイックプリズム、1207…投射レンズ、1250…第1光変調手段としての液晶ライトバルブ、1260…第2光変調手段としての液晶ライトバルブ、1270…第3光変調手段としての液晶ライトバルブ、CNT5…コンタクト部としてのコンタクトホール、P…画素、P(A)…第1の領域、P(B)…第2の領域。
本願の液晶装置は、反射性の第1電極、第1絶縁膜、斜方蒸着膜である第1配向膜を有する第1基板と、透光性の第2電極、斜方蒸着膜である第2配向膜を有する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、を備え、前記第1電極と前記第1配向膜の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dが異なる複数の領域が画素に設けられていることを特徴とする。
上記の液晶装置において、前記複数の領域において前記第1電極の膜厚がそれぞれ異なることを特徴とする。
あるいは、上記の液晶装置において、前記複数の領域において前記第1絶縁膜の膜厚をそれぞれ異ならせてもよい。
上記の液晶装置において、画素に、スイッチング素子としてのトランジスターが設けられ、トランジスターと第1電極とを電気的に接続させるコンタクト部は、平面視で複数の領域の境界部と重なっていることが好ましい。

Claims (12)

  1. 反射性の第1電極、第1絶縁膜、斜方蒸着膜である第1配向膜を有する第1基板と、
    透光性の第2電極、斜方蒸着膜である第2配向膜を有する第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、を備え、
    前記第1電極と前記第1配向膜の厚み方向の中心との間の光学的な距離Dが異なる複数の領域が画素ごとに設けられている、液晶装置。
  2. 前記複数の領域は、前記光学的な距離Dが異なる第1の領域と第2の領域とを含み、
    前記画素の開口面積に対する、前記第1の領域の面積比と前記第2の領域の面積比とが同じである、請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記複数の領域における前記光学的な距離Dの差ΔDは、以下の数式(1)を満たす、請求項1または2に記載の液晶装置。
    0.225λ≦ΔD≦0.275λ・・・(1)
    (λは第1電極に入射する光の波長)
  4. 前記複数の領域における前記光学的な距離Dの差ΔDは、以下の数式(2)を満たす、請求項3に記載の液晶装置。
    ΔD=0.25λ・・・(2)
  5. 前記複数の領域における前記第1電極の膜厚を異ならせることにより、前記光学的な距離Dを異ならせる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液晶装置。
  6. 前記複数の領域における前記第1絶縁膜の膜厚を異ならせることにより、前記光学的な距離Dを異ならせる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液晶装置。
  7. 前記複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶装置。
  8. 前記複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であり、
    前記複数の領域の境界部において、前記第1電極は斜面をなしている、請求項5に記載の液晶装置。
  9. 前記複数の領域の境界部は、入射光の電場の振動方向に対して平行または垂直であり、
    前記複数の領域の境界部において、前記第1絶縁膜は斜面をなしている、請求項6に記載の液晶装置。
  10. 前記画素ごとに、スイッチング素子としてのトランジスターが設けられ、
    前記トランジスターと前記第1電極とを電気的に接続させるコンタクト部は、平面視で前記複数の領域の境界部と重なっている、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の液晶装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液晶装置を備えた、電子機器。
  12. 3つの色光をそれぞれ射出可能な照明装置と、
    前記3つの色光のうち赤色光を変調する第1光変調手段と、
    前記3つの色光のうち緑色光を変調する第2光変調手段と、
    前記3つの色光のうち青色光を変調する第3光変調手段と、
    前記第1光変調手段及び前記第2光変調手段並びに前記第3光変調手段のそれぞれによって変調された光を合成して表示光となす光合成手段と、
    前記表示光を投射する投射レンズと、を備え、
    前記第1光変調手段及び前記第2光変調手段並びに前記第3光変調手段のうち、少なくとも前記第3光変調手段に請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液晶装置が用いられている、投射型表示装置。
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