JP2019138371A - トルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造 - Google Patents

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吉昭 水田
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【課題】 従来のロックアップピストン−多層板型クラッチ構造を変更し、製造し易く且つコストダウンを図れるロックアップピストン−多層板型クラッチ機構及びロックアップピストン構造の開発をし、提供すること。【解決手段】 ロックアップピストンと、ロックアップピストンの駆動を補助するピストンガイドとを具備するロックアップピストン構造であって、前記ピストンガイドの厚さ(鋼材肉厚)が前記ロックアップピストンの厚さ(鋼材肉厚)より大きく、前記ピストンガイド及び前記ロックアップピストンの各厚さが均一で、前記ピストンガイドの円環状外周にシール部材嵌合用の凹溝構造を有することを特徴とするロックアップピストン及びピストンガイド構造。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関や電動機などの動力源であるエンジンと動力伝達装置であるトランスミッションや車輪などの負荷側との間に介在させる捩り振動低減装置を含めたトルクコンバータ装置に関するもので、特にロックアップ機構におけるロックアップピストンの構造に関する。
一般に自動車の自動変速機に使用されるトルクコンバータは、車速が一定速度以上になると、流体継ぎ手による滑り損失をなくし動力伝達効果をあげるため、入力側のトルクコンバータハウジングから出力側のトランスミッション出力軸に捩り振動低減装置であるダンパーを介して動力を直接伝達するように構成されている。
ダンパーは、駆動トルクの変動に起因する捩り振動を効果的に吸収して円滑な動力が伝達できるように、トルクコンバータハウジングに摩擦接合されるサイドプレートと出力軸に勘合されるハブクラッチとが、円周方向に複数配置設定された圧縮コイルばねにより相対回転が可能になるように連結されている。
ロックアップクラッチ付トルクコンバータは、トルクコンバータ本来の流体による動力伝達機構に加えて、機械的なクラッチ機構を併せもった装置である。ロックアップクラッチはトルクコンバータの入力軸に取り付けられており、ロックアップクラッチが切断の状態では、エンジンの動力が流体による動力伝達機構を介して出力軸に伝達されるが、当該クラッチが接続されると流体を介することなく動力が直接出力軸に伝達される。
つまり、燃費低減のため、このロックアップ機構によりフロントカバーとタービンとを機械的に連結して両者の間でトルクを直接伝達する。また、ダンパー機構は複数のトーションスプリングを有しており、この複数のトーションスプリングによって、ピストンとタービンに連結された出力側の部材とが弾性的に連結されている。このようなロックアップ装置では、ピストンに伝達されたトルクは、複数のトーションスプリングを介して出力側の部材に伝達され、さらにタービンに伝達される。
通常のトルクコンバータを装備している従来設備は、常にエンジンの動力が流体による動力伝達機構を介して出力軸に伝達されるが、出力軸の回転数が入力軸の回転数に近づくと、作動流体による動力伝達ロスが大きくなる。当該設備では、走行速度が速くなり設定値に達すると、ロックアップクラッチが接続され、流体を介することなく機械的に入力軸の動力が出力軸に伝達されるので、動力伝達ロスが少なく省エネルギーになる。
このようにトルクコンバータには、トルクをフロントカバーからタービンに直接伝達するためのロックアップ装置が設けられている場合が多い。このロックアップ装置の、ロックアップピストンは、トルクコンバータのロックアップクラッチ機構を作動させるためのピストンである。
特許文献1に示されているように、ピストンはディスク状の鋼板製で、通常、エンジン側の面の外周付近にクラッチフェーシングが貼付されており、ポンプカバーの精密加工面に接して油圧のシール面にもなり、内径側はタービンシャフトとOリングなどでシールする。ピストンの背面(クラッチフェーシング貼付面の裏面)にトルクコンバータ内圧(油圧)を加え、ピストンはポンプカバー面側に移動し、圧着されてクラッチがつながる。
このような場合、例えば多層板式クラッチを用いるとピストンを配置する空間が著しく狭小となり、またピストン自体の形状もポンプカバーの内面形状に即して複雑となる。加えて、製造時における組み立て性の向上を図るため、ピストンの形状は環状体であって、その鋼材の厚さ(肉厚)は強度維持において可能な限り薄く設計され成形されていた。
またピストンは、押圧作動用の油室圧を密閉に保つため、多層板クラッチ保持部材等との外周接触面部においては凹溝構造を形成し、その凹部溝構造に埋め込まれたO−リング等のシール部材で密着させる必要がある。しかし、ピストンは鋼材肉厚を削って薄肉化されているためシール部材埋め込み用の凹溝構造を環状体外周面に設けることが難しく、凹溝構造を必要とするピストン外周接触面部においては鋼材肉厚を増加させる構造を必要としていた。
また特許文献2には、ピストンと多層板クラッチとの押圧方向を出力側に配置変更したトルクコンバータに関する技術思想が紹介されているが、この特許文献2においても、ピストン構造を二本のガイド部で挟み込む形態としていることから、やはりガイド部とピストンとの間の押圧油室を密閉するためのシーリング部材凹溝構造部のみ鋼材部材の肉厚設計を余儀なくされている。
このように従来のポンプカバー及びピストン−クラッチ構造を変更し、製造し易く且つコストダウンを図れるロックアップ機構及びロックアップピストン構造の開発が望まれていた。
特開2010−48291号公報 特許第520718号公報
このように従来のポンプカバー及びピストン−クラッチ構造においては、例えば特許文献2のような多層板型のロックアップクラッチ機構の場合、クラッチ部の軸方向スペースが大きくなることを利用して、ロックアップピストンと多層板型ロックアップクラッチとの接触面をフロントカバーの逆方向に配置させている。そして、ロックアップピストンの両サイドにフランジ板(ガイド)を設けてロックアップピストンの動きを制御しているが、ロックアップピストン及びフランジの構造及び形状は複雑であり、必ずしも鋼材部品のコストダウン及び組み立て性の効率化には至っていない。
本発明は、従来のロックアップピストン−多層板型クラッチ構造を変更し、製造し易く且つコストダウンを図れるロックアップピストン−多層板型クラッチ機構及びロックアップピストン構造の開発をし、提供することを課題とする。
本発明はこうした従来技術上の問題点を解決することを企図したものであり、かかる課題を解決するため、本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造は、駆動エンジンからトランスミションへのトルク伝達に介在するトルクコンバータの多層板型ロックアップクラッチ機構において、ロックアップピストンと、上記ロックアップピストンの駆動を補助するピストンガイドと、を具備するロックアップピストン構造であって、上記ピストンガイドの厚さ(鋼材肉厚)が上記ロックアップピストンの厚さ(鋼材肉厚)より大きく、上記ピストンガイド及び上記ロックアップピストンの各厚さが均一で、上記ピストンガイドの円環状外周にシール部材嵌合用の凹溝構造を有することを特徴とする。
また、本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造の上記ピストンガイドは上記ロックアップピストンを挟んでフロントカバーの反対側に位置し、上記ピストンガイドの上記円環状外周の凹溝構造に嵌合された上記シール部材によって上記ロックアップピストンの円環状外径部に接合されていることを特徴とする。上記シール部材は、例えばO−リングやD−リング又は樹脂リング材であってもよい。O−リングやD−リング等は、押しつぶして使うシール部材であり「スクイーズタイプのシール材」と呼ばれている。スクイープタイプのシール材には、この他、X−リング、T−リング、C−リング、E−リング、U−リングなどがあり、本発明においてはスクイーズタイプのシール材として概念表現し、特に個別リングの限定はしない。また、硬質の樹脂リング材や樹脂充填材は一般的に、このスクイーズタイプからは除かれる。
本発明に係るロックアップピストンは、多層板型ロックアップクラッチを押圧する略円環状の鋼材であるが、その厚さ(肉厚)は薄い方が稼働反応性がよい。しかし強度及び剛性をも要求されるため、鋼材厚さの(肉厚)大きいピストンガイドを設けることにより補強することができる。ピストンガイドは厚さの大きな鋼材であるため強度及び剛性を十分に維持し、且つ円環状内径部において出力シャフト(ハブクラッチ)に強く固定できる。
また、ロックアップピストン及びピストンガイドは略円環状体を有するため、その厚さ(肉厚)が一定である場合は、成形性が極めて良好で鋼材材料費の削減及び組み立て性改善に大きく寄与する。
本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造のロックアップピストンは、ピストンガイドの円環状外周に設けられた凹溝構造に嵌合されたO−リング等のシール部材を介して接合されている。接合部の密着性は両部品の間に介在する油室の漏洩を制御しつつスムーズなロックアップON及びOFFを補助することができる。
加えて、上記ピストンガイドの円環状外周に設けられた凹溝構造は、円環状体外周端部の外周面に設ける必要があるため成形が難しく強度保持に難があり、従来は凹溝部構造の外周部には鋼材の厚さを追加増強させていた。つまり肉厚を意図的に付加して凹溝部を成形していた。この場合、鋼材厚が一定ではない材料を成形する必要があるため大きなコストアップ及び作業性ロスにつながっていた。
本発明に係るピストンガイドは、上記のように薄肉化したロックアップピストンを補助する機能を有することから、ロックアップピストンを上回る厚さの鋼材を要する。これは逆に言うとロックアップピストンの鋼材厚(肉厚)を可能な限り薄肉化できる可能性をかもし出す。また、ピストンガイドの厚さは強度及び剛性等の必要条件を満たす最小の厚さであればよく、且つその厚さのまま肉厚を付加せず円環状外周部に凹溝部をそのまま形成できる厚さで足りる。
本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造は、そのロックアップピストン及びピストンガイドの必要十分条件を満たす各々の鋼材厚さと形状を見出し、両部品の鋼材厚さを一定に設計することにより、材料費・加工性・組み立て性の最大限の効率化を成し得たことに技術思想の本質がある。
当然のことながらトルクコンバータの大きさは一定ではなく、大きなサイズから小さなサイズまで多種の仕様があり、それに伴い本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造におけるロックアップピストン及びピストンガイドのサイズ、加えてO−リング等のシール部材の仕様も追随することになる。しかし、本発明に係る上記技術思想はその各々において各部品の最適肉厚等の仕様の決定において反映できるものであり、これらは全て本発明の技術思想として適用されることは明らかである。
本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造は、上記ピストンガイドの厚さが、5.5mm±3mmであって、好ましくは5.5mm±1mmであることを特徴とすることもできる。
また、本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造は、上記ピストンガイドの上記凹溝構造のシール部材であるスクイーズタイプシール材のつぶし率が、8%〜30%であることを特徴とすることもできる。
加えて、本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造は、上記ピストンガイドの上記凹溝構造のシール部材であるスクイーズタイプシール材の充填率が、95%以下であることを特徴とすることもできる。
上記内容は、トルクコンバータのロックアップピストンとピストンガイドとを連接させるスクイーズタイプのシール部材であるO−リング又はD−リングの密着性を最大限発揮させるためのO−リング及びD−リングの最適接合条件を満たすものであり、トルクコンバータの機能を十分に発揮するために必須の条件でもある。
本発明に係るトルクコンバータのロックアップピストン及びピストンガイド構造は、上記のような構造上の条件を満たし且つ各部品の設計性の自由度及び余裕度を拡大させる技術思想でもある。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。これらはすべて、本技術思想の一部である。
本発明によれば、従来のロックアップピストン−多層板型クラッチ構造を変更し、製造し易く且つコストダウンを図れる多層板型ロックアップクラッチ機構及びロックアップピストン構造を提供することができる。ロックアップクラッチ機構及びロックアップピストン構造の製造における安全性と作業性を格段に向上させつつ、経済効率も格段に向上させることの可能なトリクコンバータが実現される。
本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の全体イメージを示した縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構のロックアップピストン部の概要を示す拡大図である。 本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構のロックアップピストン及びピストンガイドの一例を示す概念図である。 本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の全体を示す斜視概念図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
図1は本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の全体イメージを示した縦断面図である。同図に示すように、トルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフトからトランスミッションの入力シャフトにトルクを伝達するための装置である。図1の右側に図示しないエンジンが配置され、図1の左側に図示しないトランスミッションが配置されている。図1に示すA−A´がトルクコンバータ1の回転軸である。
図1に示すように、トルクコンバータ1は、主に、フロントカバー11と、3種の羽根車(ポンプインペイラ12、タービンランナ13、ステータブレード14)とダンパー部2及びロックアップクラッチ部3を備えている。
図1に示すように、ロックアップクラッチ部3は、フロントカバー11とダンパー部2との間に配置され、フロントカバー11からダンパー部2を経てタービン13に動力を直接伝達するものである。このロックアップクラッチ部3は、フロントカバー11とダンパー部2との間に配置された多層版クラッチ17と、クラッチからのトルクをダンパー部2に伝達する中間部材(ドライブプレート18、リテーナプレート19等)と、ロックアップピストン15及びピストンガイド16と、を備えている。
ロックアップクラッチ部3は、油圧作動式のロックアップピストン15の押圧により、複数のクラッチプレートを有する多層板クラッチ17がロックし、フロントカバー11からのトルクをダンパー部2に伝達する。この状態がロックアップ状態(動力伝達状態)である。あるいは多層版クラッチ17のロックアップ解除によりフロントカバー11とダンパー部2との間のトルク伝達を遮断する。この多層版クラッチ17は、クラッチ保持部20とクラッチ出力部材21と複数のクラッチプレートを有している。
図2は、本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構のロックアップピストン部の概要を示す拡大図である。
図2に示すように、ロックアップピストン15は、フロントカバー11とダンパー部2(図2では省略する。)との間で、クラッチ出力部材21の径方向内側に配置されている。ロックアップピストン15は、環状に形成されており、円板状の外周部に形成された押圧部22を有している。また円盤状の内周部は入力シャフト23に固定され、円盤状外周部はダンパー部側に筒状の淵部24を有する。
ピストンガイド16は、ロックアップピストン15のダンパー部側に同様の環状に形成されており、円盤状の外周部は凹部30に配置されたシール部材であるO−リング31を介してロックアップピストン16の淵部24の内面側に接している。
ロックアップピストン15及びピストンガイド16は、フロントカバー11側内周に作用する油圧によって、軸方向に移動する。この移動によって押圧部22は、多層板クラッチ17を押圧しロックアップ状態を形成する。
本発明の一実施例に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の構造によれば、フロントカバー11側内部において、動力伝達機構であるドライブプレート18及びリテーナプレート19をクラッチ出力部材21の外周側にまとめて配置することにより、その内周側のスペースを他の部材配置のために有効に確保できる構造となっている。
このスペースを利用することによって、多層板クラッチ17を配置し、ロックアップピストン15及びピストンガイド16を内周側に円盤状に確保することができる。従来構造によれば、ロックアップピストン15の鋼材圧は強度信頼性確保のため肉厚とならざるをえず、ロックアップ状態確保のための油圧室密閉のための凹部O−リング保持構造を確保するために凹部のみ鋼材幅を拡張する必要があった。凹部はO−リングに限定せず、D−リングであってもよいし、樹脂リング等のシール部材であってよいことは言うまでもない。
図2に示すように、本発明の一実施例に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の構造によれば、ロックアップクラッチ部3のピストン部がロックアップピストン15及びピストンガイド16の2枚構造にすることによって、ロックアップピストン15の肉厚を薄型構造とし、一定肉厚鋼材を有するピストンガイド16によって補助する構造となる。これにより、ピストンガイド16は必要な剛性を維持できる鋼材厚を確保することができ、同時にロックアップピストン15との接触部である環状外周部において油圧室を密閉するための例えばO−リング31保持用の凹部30を、鋼材肉厚(鋼材厚さ)を追加補強することなく形成することができる。
本発明に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の技術思想の本質がここにある。ピストンガイド16の環状外周側(側面)に成形しなければならないO−リング31用凹部30の強度確保のためにピストンガイド16の板厚を追加補強する必要がない。よって、ピストンガイド16は円盤環状構造の全体において一定で均一な厚さの鋼材によってプレス成形できるため、大幅な材料コストダウン及び成形工程削減によるコストダウンが可能になる。
本発明に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構のピストンガイド16のO−リング31の密閉用の凹部構造30の形成において、具体的には、ピストンガイド16の鋼材厚(厚さ)は5.5mm±3.0であり、より好ましくは5.5mm±1.0にすることができる。そして、凹部30の形状は、選択されたO−リング31のつぶし率8%〜30%、及び凹部30へのO−リング充填率95%以下を両立し満足することができる。これらの値は、スクイーズタイプのシール部材であるO−リング又はD−リングの密閉構造において満足すべき規定値である。
図3は、本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構のロックアップピストン及びピストンガイドの一例を示す概念図である。同図に示すように、ロックアップピストン15は、比較的に薄い鋼材厚である円盤状の環状体である。また。ピストンガイド16は、剛性を十分に確保し、且つロックアップピストン15を補助できる剛性を有する一定厚さの鋼材から成形できる円盤状の環状体である。これらはアルミダイキャストとして成形される。
加えて、図2に示すように、ロクアップピストン15及びピストンガイド16は、双方一体として十分な機能を果たし、強度及び剛性を補完する関係を成している。特にハブクラッチ32と強固に溶接接合されたピストンガイド16は、トルク伝達においても薄肉化されたロックアップピストン15の剛性を十分に担保する形態を成している。
図3に示すように、ピストンガイド16の円周外側サイドは、O−リング31用の凹部30が形成されている。同図におけるピストンガイド16及びロックアップピストン15は、例えば、ロックアップピストン15とピストンガイド16の円盤環状の接触面において、互いの凹部凸部の形状が重ね合わされる形状であってもよい。この場合、お互いの剛性を補強し高めあう構造となり回転トルクを伝達するためのシャフトに回転力をスムーズに伝達することができる。
図4は、本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の全体を示す斜視概念図である。
図4の右側円盤環状体はロックアップピストン15の一実施例を斜視図で示している。同図の左側の円盤環状体はピストンガイド16の一実施例を斜視図で示している。同図に示すようにロックアップピストン15及びピストンガイド16は、各々均一な鋼材厚さであり、ピストンガイド16の環状体外周の凹部30は、その鋼材の厚さを補強せず均一厚さのまま形成されている。図4は、本発明の一実施形態に係るトルクコンバータのピストン及びピストンガイド機構の実施例を概念図化して示したものである。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。これらはすべて、本技術思想の一部である。
上述したように、本発明によれば、従来のロックアップピストン−多層板型クラッチ構造を変更し、製造し易く且つコストダウンを図れる多層板型ロックアップクラッチ機構及びロックアップピストン構造を提供することができる。ロックアップクラッチ機構及びロックアップピストン構造の製造における安全性と作業性を格段に向上させつつ、経済効率も格段に向上させることの可能なトルクコンバータが実現される。
したがって、本発明は、自動車のトルクコンバータのみならず、あらゆるエンジン駆動系に利用することができるため、自動車産業の他、運送業、製造業、建設業等各種産業に対して大きな有益性をもたらすものである。
1 トルクコンバータ
2 ダンパー部
3 ロックアップクラッチ部
11 フロントカバー
12 ポンプインペイラ
13 タービンランナ
14 ステータブレード
15 ロックアップピストン
16 ピストンガイド(ピストンハウジング)
17 多層板型クラッチ
18 ドライブプレート
19 リテーナプレート
20 クラッチ保持部
21 クラッチ出力部材
22 押圧部
23 入力シャフト
24 淵部
30 凹部(凹部構造)
31 O−リング(スクイーズタイプのシール部材の一例)
32 ハブクラッチ

Claims (5)

  1. 駆動エンジンからトランスミションへのトルク伝達に介在するトルクコンバータのロックアップクラッチ機構において、
    ロックアップピストンと、
    前記ロックアップピストンの駆動を補助するピストンガイドと、
    を具備するロックアップピストン構造であって、
    前記ピストンガイドの厚さ(鋼材肉厚)が前記ロックアップピストンの厚さ(鋼材肉厚)より大きく、
    前記ピストンガイド及び前記ロックアップピストンの各々の厚さが均一で、
    前記ピストンガイドの円環状外周にシール部材嵌合用の凹溝構造を有すること
    を特徴とするロックアップピストン及びピストンガイド構造。
  2. 前記ピストンガイドは前記ロックアップピストンを挟んでフロントカバーの反対側に位置し、
    前記ピストンガイドの前記円環状外周の凹溝構造に嵌合された前記シール部材によって前記ロックアップピストンの円環状外径部に接合されていること
    を特徴とする請求項1に記載のロックアップピストン及びピストンガイド構造。
  3. 前記ピストンガイドの厚さが、5.5mm±3mmであって、好ましくは5.5mm±1mmであること
    を特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載のロックアップピストン及びピストンガイド構造。
  4. 前記ピストンガイドの前記凹溝構造のシール部材であるスクイーズタイプシール材のつぶし率が、8%〜30%であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロックアップピストン及びピストンガイド構造。
  5. 前記ピストンガイドの前記凹溝構造のシール部材であるスクイーズタイプシール材の充填率が、95%以下であること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロックアップピストン及びピストンガイド構造。
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