JP2019138154A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制約充足性が高まるように過給圧及びEGR率の目標値をリファレンスガバナによって修正する場合に、制約充足性を高めつつ、ターボ効率が低下することを抑制する。【解決手段】内燃機関1の制御装置は、過給圧及びEGR率が目標値に近付くように内燃機関の制御入力を決定するフィードバックコントローラ92と、過給圧及びEGR率に関する制約条件の充足度とターボ効率の将来予測値とを考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように目標値を導出するリファレンスガバナ94とを備える。【選択図】図7

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関する。
従来、ターボチャージャ及びEGRシステムを備えた内燃機関において、制約充足性が高まるように過給圧及びEGR率の目標値をリファレンスガバナによって修正することが知られている(例えば、特許文献1)。また、特許文献1に記載の制御では、過給圧とEGR率との制御干渉が生じていると判定した場合には、過給圧のフィードバック制御及び目標値の修正が停止される。
特開2017−20357号公報
しかしながら、斯かる制御では、過給圧及びEGR率の目標値を修正する際にターボ効率が一切考慮されていない。このため、目標値の修正によってターボ効率が低下するおそれがある。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、制約充足性が高まるように過給圧及びEGR率の目標値をリファレンスガバナによって修正する場合に、制約充足性を高めつつ、ターボ効率が低下することを抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、ターボチャージャ及びEGRシステムを備えた内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、過給圧及びEGR率が目標値に近付くように前記内燃機関の制御入力を決定するフィードバックコントローラと、過給圧及びEGR率に関する制約条件の充足度とターボ効率の将来予測値とを考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように前記目標値を導出するリファレンスガバナとを備える、内燃機関の制御装置が提供される。
本発明によれば、制約充足性が高まるように過給圧及びEGR率の目標値をリファレンスガバナによって修正する場合に、制約充足性を高めつつ、ターボ効率が低下することを抑制することができる。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。 図2は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置の目標値追従制御構造を示す図である。 図3は、図2の目標値追従制御構造を等価変形することによって得られるフィードフォワード制御構造を示す。 図4は、機関回転数及び燃料噴射量に基づいて仮目標値を算出するためのマップである。 図5は、コンプレッサのサージ領域を示すグラフである。 図6は、過給時のターボ効率の軌跡を説明するための図である。 図7は、本実施形態における目標値導出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<内燃機関全体の説明>
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関を概略的に示す図である。図1に示される内燃機関1は、圧縮自着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)であり、車両に搭載される。
図1を参照すると、内燃機関1は、機関本体100と、各気筒の燃焼室2と、燃焼室2内に燃料を噴射する電子制御式の燃料噴射弁3と、吸気マニホルド4と、排気マニホルド5と、ターボチャージャ7とを備える。吸気マニホルド4は吸気管6を介してターボチャージャ7のコンプレッサ7aの出口に連結される。コンプレッサ7aの入口は吸気管6を介してエアクリーナ8に連結される。吸気管6内には、DCモータのようなスロットル弁駆動アクチュエータによって駆動されるスロットル弁9が配置される。さらに、吸気管6周りには吸気管6内を流れる吸入空気を冷却するためのインタークーラ13が配置される。吸気マニホルド4及び吸気管6は、空気を燃焼室2に導く吸気通路を形成する。
一方、排気マニホルド5は排気管27を介してターボチャージャ7のタービン7bの入口に連結される。タービン7bの出口は、排気管27を介して、排気浄化触媒28を内蔵したケーシング29に連結される。排気マニホルド5及び排気管27は、燃焼室2における混合気の燃焼によって生じた排気ガスを排出する排気通路を形成する。排気浄化触媒28は、例えば、排気ガス中のNOxを還元浄化する選択還元型NOx低減触媒(SCR触媒)又はNOx吸蔵還元触媒である。また、排気通路には、排気ガス中の粒子状物質(PM)を低減するために、酸化触媒、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等が配置されてもよい。
また、内燃機関1は、排気通路を流れる排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路に流入させる排気ガス再循環(以下、「EGR」という)システムを備える。EGRシステムは、EGR通路14、EGRクーラ20及びEGR弁15を含む。EGR通路14は排気マニホルド5と吸気マニホルド4とを互いに接続する。EGR通路14内には電子制御式のEGR弁15が配置される。また、EGR通路14周りにはEGR通路14内を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ20が配置される。本実施形態におけるEGRシステムはいわゆる高圧ループ方式(HPL方式)のEGRシステムである。
EGR弁15の開度が変更されると、吸気通路に流入するEGRガスの量が変化する。このため、EGR弁15の開度が変更されると、EGR率が変化する。なお、EGR率とは、気筒内に供給される全ガス量(新気量とEGRガス量との合計)に対するEGRガス量の割合である。また、スロットル弁9の開度が変更されると、新気量が変化する。このため、スロットル弁9の開度が変更されると、EGR率が変化する。
燃料は電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ19によって燃料タンク33から燃料配管34を介してコモンレール18内に供給される。コモンレール18内に供給された燃料は各燃料供給管17を介して各燃料噴射弁3に供給される。
ターボチャージャ7のタービン7bには、可変ノズル7cが設けられている。ターボチャージャ7はいわゆる可変ノズルターボチャージャである。可変ノズル7cの開度が変更されると、タービンブレードに供給される排気ガスの流速が変化し、ひいてはタービン7bの回転数が変化する。このため、可変ノズル7cの開度が変更されると、過給圧が変化する。
内燃機関1の各種制御は電子制御ユニット(ECU)80によって実行される。ECU80はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス81によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)82、RAM(ランダムアクセスメモリ)83、CPU(マイクロプロセッサ)84、入力ポート85及び出力ポート86を備える。圧力センサ10、負荷センサ101及びエアフロメータ102の出力が、対応するAD変換器87を介して入力ポート85に入力される。一方、出力ポート86は、対応する駆動回路88を介して、燃料噴射弁3、スロットル弁駆動アクチュエータ、可変ノズル7c、EGR弁15及び燃料ポンプ19に接続されている。
圧力センサ10は、吸気通路においてインタークーラ13とスロットル弁9との間に配置され、コンプレッサ7aよりも下流側且つスロットル弁9よりも上流側の吸気管6内を流れる吸気の圧力(過給圧)を検出する。負荷センサ101は、アクセルペダル120の踏込み量に比例した出力電圧を発生させる。したがって、負荷センサ101は機関負荷を検出する。エアフロメータ102は、吸気通路においてエアクリーナ8とコンプレッサ7aとの間に配置され、吸気管6内を流れる吸入空気量を検出する。さらに、入力ポート85には、クランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ108が接続され、クランク角センサ108によって機関回転数が検出される。
<内燃機関の制御装置>
内燃機関の制御装置(以下、単に「制御装置」という)は、内燃機関1のようなターボチャージャ7及びEGRシステムを備えた内燃機関を制御する。本実施形態では、ECU80が制御装置に相当する。
図2は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置の目標値追従制御構造を示す図である。制御装置は、目標値マップ95、リファレンスガバナ(RG)94、比較部91及びフィードバックコントローラ92を備える。図2において破線で囲まれた部分は、内燃機関1の制御出力xが目標値wfに近付くようにフィードバック制御を行う閉ループシステム90として機能する。
閉ループシステム90が設計済である場合、図2の目標値追従制御構造を等価変形することによって図3のフィードフォワード制御構造が得られる。なお、図2及び図3におけるyは、とりうる値に制約がある内燃機関1の状態量である。
比較部91は、目標値wfから制御出力xを減算して偏差e(=wf−x)を算出し、偏差eをフィードバックコントローラ92に入力する。目標値wfはリファレンスガバナ94によって比較部91に入力され、制御出力xは、制御入力u及び外生入力dが入力される内燃機関1から出力される。外生入力dは内燃機関1の所定の運転パラメータである。
フィードバックコントローラ92は、制御出力xが目標値wfに近付くように内燃機関1の制御入力uを決定する。すなわち、フィードバックコントローラ92は、偏差eがゼロに近付くように制御入力uを決定する。フィードバックコントローラ92では、PI制御、PID制御等の公知の制御が用いられる。フィードバックコントローラ92は制御入力uを内燃機関1に入力する。また、状態フィードバックとして制御出力xがフィードバックコントローラ92に入力される。なお、制御出力xのフィードバックコントローラ92への入力は省略されてもよい。また、比較部91はフィードバックコントローラ92に組み込まれていてもよい。
本実施形態では、制御出力xは過給圧及びEGR率である。制御出力xとして比較部91に入力される過給圧は圧力センサ10によって検出される。また、制御出力xとして比較部91に入力されるEGR率は、EGR弁63の開度等に基づいて公知の手法によって推定される。過給圧及びEGR率を制御するための制御入力uはスロットル弁9の開度、EGR弁63の開度及び可変ノズル7cの開度である。
上述したように、閉ループシステム90では、制御出力xが目標値wfに近付くようにフィードバック制御が行われる。しかしながら、実際の制御では、ハード又は制御上の制約に起因して、状態量yに制約がある。このため、制約を考慮せずに算出された目標値が閉ループシステム90に入力されると、状態量yが制約に抵触し、過渡応答の悪化や制御の不安定化が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態では、目標値マップ95及びリファレンスガバナ94を用いて制御出力xの目標値wfが算出される。外生入力dが目標値マップ95に入力されると、目標値マップ95は、外生入力dに基づいて制御出力xの仮目標値rを算出し、仮目標値rをリファレンスガバナ94に出力する。したがって、目標値マップ95は、内燃機関1の所定の運転パラメータに基づいて仮目標値を算出する仮目標値算出部として機能する。
本実施形態では、外生入力dは、内燃機関1の運転パラメータである機関回転数及び燃料噴射量である。機関回転数はクランク角センサ108によって検出される。燃料噴射量は、負荷センサ101によって検出される機関負荷等に基づいてECU80によって決定される。目標値マップ95では、図4に示されるように、仮目標値rが機関回転数NE及び燃料噴射量Qeの関数として示される。
リファレンスガバナ94は、状態量yに関する制約条件の充足度が高まるように仮目標値rを修正して目標値wfを導出する。本実施形態では、状態量yは、過給圧、EGR率、タービン回転数、排気圧及びターボチャージャ7の動作点を含む。
しかしながら、状態量yに関する制約条件の充足度が考慮された結果、過給圧の制御の過程においてターボ効率が低下し、内燃機関1の燃費性能や出力性能が悪化するおそれがある。このため、本実施形態では、リファレンスガバナ94は、状態量yに関する制約条件の充足度とターボ効率の将来予測値とを考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように目標値wfを導出する。このことによって、制約条件だけでなくターボ効率も考慮して仮目標値rが修正されるため、制約充足性を高めつつ、ターボ効率が低下することを抑制することができる。
なお、本明細書において、ターボ効率とは、タービン効率とコンプレッサ効率と機械効率とを乗算した値を意味する(ターボ効率=タービン効率×コンプレッサ効率×機械効率)。タービン効率は、タービン7bによってなされた仕事(タービン仕事)を排気エネルギーで除算した値である(タービン効率=タービン仕事/排気エネルギー)。コンプレッサ効率は、コンプレッサ7aによってなされた仕事(コンプレッサ仕事)をタービン仕事で除算した値である(コンプレッサ効率=コンプレッサ仕事/タービン仕事)。機械効率は、ベアリング等の摩擦抵抗によって生じる損失である。
本実施形態では、目的関数J(w)は下記式(1)によって表される。
J(w)=||r−w||2+Spim+SEGR+SNt+Spex+Ssur−ηtb…(1)
ここで、rは目標値マップ95から出力された仮目標値であり、wは修正目標値である。目的関数J(w)は、修正量の項(式(1)の右辺第一項)、第1ペナルティ関数Spim、第2ペナルティ関数SEGR、第3ペナルティ関数SNt、第4ペナルティ関数Spex、第5ペナルティ関数Ssur及びターボ効率の項ηtbを含む。
修正量の項は、目標値の修正量を表し、仮目標値rと修正目標値wとの差の二乗である。このため、目的関数J(w)の値は、仮目標値rと修正目標値wとの差が小さいほど、すなわち目標値の修正量が小さいほど小さくなる。
第1ペナルティ関数Spimは、過給圧に関する制約条件の充足度を表し、下記式(2)によって定義される。
Figure 2019138154
ここで、x1(k)は過給圧の将来予測値であり、x1Limは予め定められた過給圧の上限値であり、p1は予め定められた重み係数である。また、kは離散時間ステップであり、Nhは予測ステップ数(予測ホライズン)である。第1ペナルティ関数Spimは、過給圧の将来予測値x1(k)が上限値x1Limを超えた場合に超過量がペナルティとして目的関数J(w)に加算されるように構成されている。このため、目的関数J(w)の値は、過給圧の将来予測値x1(k)が上限値x1Limを超える量の合計が小さいほど小さくなる。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いて過給圧の将来予測値x1(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、過給圧の将来予測値x1(k)を下記式(3)によって算出する。
1(k+1)=f1(x1(k),w,d)…(3)
1は、過給圧の将来予測値x1(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点の過給圧であるx1(0)を用いて、算出時点から1ステップ先の過給圧の予測値x1(1)が算出される。算出時点の過給圧であるx1(0)は圧力センサ10によって検出される。その後、算出時点からNhステップ先の過給圧の予測値x1(Nh)まで過給圧の将来予測値x1(k)が順次算出され、合計Nh個の過給圧の将来予測値が算出される。なお、1ステップに相当する時間に予測ステップ数Nhを乗じた値が予測期間になる。
第2ペナルティ関数SEGRは、EGR率に関する制約条件の充足度を表し、下記式(4)によって定義される。
Figure 2019138154
ここで、x2(k)はEGR率の将来予測値であり、x2Limは予め定められたEGR率の上限値であり、p2は予め定められた重み係数である。第2ペナルティ関数SEGRは、EGR率の将来予測値x2(k)が上限値x2Limを超えた場合に超過量がペナルティとして目的関数J(w)に加算されるように構成されている。このため、目的関数J(w)の値は、EGR率の将来予測値x2(k)が上限値x2Limを超える量の合計が小さいほど小さくなる。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いてEGR率の将来予測値x2(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、EGR率の将来予測値x2(k)を下記式(5)によって算出する。
2(k+1)=f2(x2(k),w,d)…(5)
2は、EGR率の将来予測値x2(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点のEGR率であるx2(0)を用いて、算出時点から1ステップ先のEGR率の予測値x2(1)が算出される。算出時点のEGR率であるx2(0)は、EGR弁63の開度等に基づいて公知の手法によって推定される。その後、算出時点からNhステップ先のEGR率の予測値x2(Nh)までEGR率の将来予測値x2(k)が順次算出され、合計Nh個のEGR率の将来予測値が算出される。
第3ペナルティ関数SNtは、タービン回転数に関する制約条件の充足度を表し、下記式(6)によって定義される。
Figure 2019138154
ここで、x3(k)はタービン回転数の将来予測値であり、x3Limは予め定められたタービン回転数の上限値であり、p3は予め定められた重み係数である。第3ペナルティ関数SNtは、タービン回転数の将来予測値x3(k)が上限値x3Limを超えた場合に超過量がペナルティとして目的関数J(w)に加算されるように構成されている。このため、目的関数J(w)の値は、タービン回転数の将来予測値x3(k)が上限値x3Limを超える量の合計が小さいほど小さくなる。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いてタービン回転数の将来予測値x3(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、タービン回転数の将来予測値x3(k)を下記式(7)によって算出する。
3(k+1)=f3(x3(k),w,d)…(7)
3は、タービン回転数の将来予測値x3(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点のタービン回転数であるx3(0)を用いて、算出時点から1ステップ先のEGR率の予測値x3(1)が算出される。算出時点のタービン回転数であるx3(0)は、例えば、タービン7bに設けられたタービン回転数センサ(図示せず)によって検出される。その後、算出時点からNhステップ先のタービン回転数の予測値x3(Nh)までタービン回転数の将来予測値x3(k)が順次算出され、合計Nh個のタービン回転数の将来予測値が算出される。
第4ペナルティ関数Spexは、排気圧に関する制約条件の充足度を表し、下記式(8)によって定義される。
Figure 2019138154
ここで、x4(k)は排気圧の将来予測値であり、x4Limは予め定められた排気圧の上限値であり、p4は予め定められた重み係数である。第4ペナルティ関数Spexは、排気圧の将来予測値x4(k)が上限値x4Limを超えた場合に超過量がペナルティとして目的関数J(w)に加算されるように構成されている。このため、目的関数J(w)の値は、排気圧の将来予測値x4(k)が上限値x4Limを超える量の合計が小さいほど小さくなる。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いて排気圧の将来予測値x4(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、排気圧の将来予測値x4(k)を下記式(9)によって算出する。
4(k+1)=f4(x4(k),w,d)…(9)
4は、排気圧の将来予測値x4(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点の排気圧であるx4(0)を用いて、算出時点から1ステップ先の排気圧の予測値x4(1)が算出される。算出時点の排気圧であるx4(0)は、例えば、排気通路に設けられた排気圧センサ(図示せず)によって検出される。その後、算出時点からNhステップ先の排気圧の予測値x4(Nh)まで排気圧の将来予測値x3(k)が順次算出され、合計Nh個の排気圧の将来予測値が算出される。
第5ペナルティ関数Ssurは、ターボチャージャ7の動作点に関する制約条件の充足度を表し、下記式(10)によって定義される。
Figure 2019138154
図5は、コンプレッサ7aのサージ領域を示すグラフである。図5において、x軸は吸入空気量を示し、y軸はコンプレッサ7a前後の圧力比(出力圧/入力圧)を示している。図5に示されるように、コンプレッサ7a前後の圧力比及び吸入空気量によって定められるターボチャージャ7の動作点に応じてコンプレッサ7aのサージの発生の有無が決定される。例えば、過給状態においてスロットル弁9が急に閉じられると、コンプレッサ7aの下流側の圧力が過剰に高まり、コンプレッサ7aのサージが発生する。
図5に示されるように、コンプレッサ7aのサージが発生するサージ領域と、コンプレッサ7aのサージが発生しない非サージ領域はサージ境界線によって分けられる。ターボチャージャ7の動作点がサージ領域にある場合、動作点とサージ境界線との距離が長いほど、サージ度合が大きくなる。このため、第5ペナルティ関数Ssurは、ターボチャージャ7の動作点の将来予測値がサージ領域にある場合に動作点とサージ境界線との距離がペナルティとして目的関数J(w)に加算されるように構成されている。
上記式(10)において、L(k)はターボチャージャ7の動作点とサージ境界線との距離の将来予測値であり、p5は予め定められた重み係数である。なお、距離の将来予測値L(k)は、ターボチャージャ7の動作点の将来予測値がサージ領域にない場合にはゼロにされる。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いてターボチャージャ7の動作点とサージ境界線との距離の将来予測値L(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、距離の将来予測値L(k)を下記式(11)によって算出する。
L(k)=f5(Pr(k),Ga(k))…(11)
5は、距離の将来予測値L(k)を算出するために用いられるモデル関数である。ここで、Pr(k)はコンプレッサ7a前後の圧力比の将来予測値であり、Ga(k)は吸入空気量の将来予測値である。なお、距離の将来予測値L(k)は、圧力比の将来予測値Pr(k)及び吸入空気量の将来予測値Ga(k)に基づいて、マップを用いて算出されてもよい。
また、リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いて圧力比の将来予測値Pr(k)及び吸入空気量の将来予測値Ga(k)を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、圧力比の将来予測値Pr(k)を下記式(12)によって算出し、吸入空気量の将来予測値Ga(k)を下記式(13)によって算出する。
Pr(k+1)=A1Pr(k)+B1VGT(k)+C1EGR(k)+D1THR(k)+E1fuel(k)…(12)
Ga(k+1)=A2Ga(k)+B2VGT(k)+C2EGR(k)+D2THR(k)+E2fuel(k)…(13)
ここで、XVGT(k)は可変ノズル7cの開度の将来予測値であり、XEGR(k)はEGR弁15の開度の将来予測値であり、XTHR(k)はスロットル弁9の開度の将来予測値であり、Qfuel(k)は燃料噴射弁3による燃料噴射量の将来予測値である。また、A1、B1、C1、D1、E1、A2、B2、C2、D2及びE2は、予め定められた係数である。
リファレンスガバナ94は内燃機関1のモデルを用いてこれら将来予測値を算出する。リファレンスガバナ94は、例えば、可変ノズル7cの開度の将来予測値XVGT(k)を下記式(14)によって算出する。
VGT(k+1)=f6(XVGT(k),w,d)…(14)
6は、可変ノズル7cの開度の将来予測値XVGT(k)を算出するために用いられるモデル関数である。最初に、算出時点の可変ノズル7cの開度であるXVGT(0)を用いて、算出時点から1ステップ先の可変ノズル7cの開度の予測値XVGT(1)が算出される。算出時点の可変ノズル7cの開度であるXVGT(0)は例えば算出時点のECU80による制御目標値にされる。その後、算出時点からNhステップ先の可変ノズル7cの開度の予測値XVGT(Nh)まで可変ノズル7cの開度の将来予測値XVGT(k)が順次算出され、合計Nh個の可変ノズル7cの開度の将来予測値が算出される。
EGR弁15の開度の将来予測値XEGR(k)及びスロットル弁9の開度の将来予測値XTHR(k)も可変ノズル7cの開度の将来予測値XVGT(k)と同様に算出される。なお、これら将来予測値の算出方法は、修正目標値wに基づいて算出されれば、上記の方法に限定されない。例えば、これら将来予測値は、マップ等を用いて算出されてもよい。
また、燃料噴射量の将来予測値Qfuel(k)は、内燃機関1を搭載した車両のドライバのアクセル操作によって変動し、将来のアクセル操作は不明である。このため、燃料噴射量の将来予測値Qfuel(k)は予測期間に亘って算出時点の値にされる。
上記式(12)を用いて圧力比の将来予測値Pr(k)は以下のように算出される。最初に、算出時点の圧力比であるPr(0)等を用いて、算出時点から1ステップ先の圧力比の予測値Pr(1)が算出される。その後、算出時点からNhステップ先の圧力比の予測値Pr(Nh)まで圧力比の将来予測値Pr(k)が順次算出され、合計Nh個の圧力比の将来予測値が算出される。
算出時点の圧力比であるPr(0)は、算出時点のコンプレッサ7aの出力圧を算出時点のコンプレッサ7aへの入力圧で除算することによって算出される。算出時点のコンプレッサ7aの出力圧は例えば圧力センサ10によって検出される。算出時点のコンプレッサ7aへの入力圧は大気圧にされる。内燃機関1又は内燃機関1を搭載した車両に大気圧センサが設けられている場合、算出時点のコンプレッサ7aへの入力圧は大気圧センサによって検出されてもよい。
上記式(13)を用いて吸入空気量の将来予測値Ga(k)は以下のように算出される。最初に、算出時点の吸入空気量であるGa(0)等を用いて、算出時点から1ステップ先の吸入空気量の予測値Ga(1)が算出される。算出時点の吸入空気量であるGa(0)はエアフロメータ102によって検出される。その後、算出時点からNhステップ先の吸入空気量の予測値Ga(Nh)まで吸入空気量の将来予測値Ga(k)が順次算出され、合計Nh個の吸入空気量の将来予測値が算出される。
ターボ効率の項ηtbは、ターボ効率を表し、下記式(15)によって定義される。
Figure 2019138154
ここで、ηtb(k)はターボ効率の将来予測値であり、p6は予め定められた重み係数である。
図6は、過給時のターボ効率の軌跡を説明するための図である。図6において、x軸は吸入空気量を示し、y軸はコンプレッサ7a前後の圧力比(出力圧/入力圧)を示し、等高線はターボ効率を示している。また、図6には、変速比が3速のときに過給によって40km/hから70km/hまで車両を加速させたときのターボチャージャ7の動作点の軌跡の例が二つ描かれている。加速に伴い、吸入空気量及びコンプレッサ7a前後の圧力比は徐々に増加している。図6において下側の軌跡は、図6において上側の軌跡に比べて、過給時のターボ効率が高い。
図6に示されるように、ターボ効率は吸入空気量及びコンプレッサ7a前後の圧力比に応じて変化する。このため、リファレンスガバナ94は、例えば、ターボ効率の将来予測値ηtb(k)を下記式(16)によって算出する。
ηtb(k)=f1(Ga(k),Pr(k))…(16)
吸入空気量の将来予測値Ga(k)及び圧力比の将来予測値Pr(k)は第5ペナルティ関数Ssurの場合と同様に算出される。なお、ターボ効率の将来予測値ηtb(k)は、圧力比の将来予測値Pr(k)及び吸入空気量の将来予測値Ga(k)に基づいて、マップを用いて算出されてもよい。
上記式(1)及び式(15)から分かるように、目的関数J(w)の値は、ターボ効率の各将来予測値の合計が高いほど小さくなる。したがって、目的関数J(w)は、ターボ効率の将来予測値を考慮して定められている。
<目標値導出処理>
以下、図7のフローチャートを参照して、上述した制御について詳細に説明する。図7は、本実施形態における目標値導出処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、目標値を導出するためにECU80によって所定の実行間隔で実行される。
最初に、ステップS101において、外生入力d(本実施形態では機関回転数及び燃料噴射量)が取得される。次いで、ステップS102において、目標値マップ95によって外生入力dに基づいて制御出力x(本実施形態では過給圧及びEGR率)の仮目標値rが算出される。
次いで、ステップS103において、勾配法による修正目標値wの最適値探索を行うべく、現在の修正目標値wから所定距離だけ離れた4つの近傍目標値w1〜w4における目的関数J(w1)〜J(w4)の値が、上記式(1)を用いて算出される。このとき、近傍目標値w1〜w4を修正目標値wとして、上記式(1)の目的関数J(w)の各項が算出される。なお、修正目標値wの初期値は仮目標値rである。
次いで、ステップS104において、目的関数J(w1)〜J(w4)の値から算出された勾配の方向に修正目標値wが移動される。すなわち、修正目標値wが更新される。次いで、ステップS105において、更新回数Countに1が加算される。更新回数Countは、修正目標値wの更新が行われた回数を示す。更新回数Countの初期値は0である。
次いで、ステップS106において更新回数Countが所定回数N以上であるか否かが判定される。所定回数Nは例えば5〜200である。ステップS109において更新回数Countが所定回数N未満であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS103に戻る。したがって、更新回数Countが所定回数Nに達するまで、修正目標値wの最適値探索が繰り返し行われる。
ステップS106において更新回数Countが所定回数N以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS107に進む。ステップS107では、制御出力xの目標値wfが最終的な修正目標値wに設定される。また、ステップS107では、更新回数Countがゼロにリセットされる。ステップS107の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、目的関数の値が小さくなるように修正目標値wを更新できれば、勾配法以外の方法によって修正目標値wが更新されてもよい。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、内燃機関1は火花点火式内燃機関(例えば、ガソリンエンジン)であってもよい。
また、過給圧は、可変ノズル7cの代わりに、バイパス通路に設けられたウエストゲートバルブによって調整されてもよい。この場合、制御入力uとして、可変ノズル7cの開度の代わりにウエストゲートバルブの開度が用いられる。また、圧力比の将来予測値Pr(k)及び吸入空気量の将来予測値Ga(k)を算出するとき、可変ノズル7cの開度の将来予測値XVGT(k)の代わりにウエストゲートバルブの開度の将来予測値が用いられる。
また、内燃機関1は、HPL方式のEGRシステムの代わりに低圧ループ方式(LPL方式)のEGRシステムを備えてもよい。この場合、EGR通路14は排気浄化触媒28よりも下流側の排気通路とコンプレッサ7aよりも上流側の吸気通路とに接続される。
また、目的関数J(w)は下記式(17)によって定義されてもよい。すなわち、目的関数J(w)において、第1ペナルティ関数Spim、第2ペナルティ関数SEGR、第3ペナルティ関数SNt、第4ペナルティ関数Spex、第5ペナルティ関数Ssur及びターボ効率の項ηtbが二乗されてもよい。
J(w)=||r−w||2+Spim 2+SEGR 2+SNt 2+Spex 2+Ssur 2−ηtb 2…(17)
また、目的関数J(w)の上記式(1)又式(17)において、第3ペナルティ関数SNt、第4ペナルティ関数Spex、第5ペナルティ関数Ssurの少なくとも一つは省略されてもよい。
1 内燃機関
7 ターボチャージャ
80 電子制御ユニット(ECU)
92 フィードバックコントローラ
94 リファレンスガバナ

Claims (1)

  1. ターボチャージャ及びEGRシステムを備えた内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
    過給圧及びEGR率が目標値に近付くように前記内燃機関の制御入力を決定するフィードバックコントローラと、
    過給圧及びEGR率に関する制約条件の充足度とターボ効率の将来予測値とを考慮して定められた目的関数の値が小さくなるように前記目標値を導出するリファレンスガバナと
    を備える、内燃機関の制御装置。
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