JP2019138017A - プレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物 - Google Patents

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Yuta Kamiyama
裕太 上山
小林 将志
Masashi Kobayashi
将志 小林
重信 井口
Shigenobu Iguchi
重信 井口
拓哉 ▲高▼見澤
拓哉 ▲高▼見澤
Takuya Takamizawa
弘二 水野
Koji Mizuno
弘二 水野
巧 小島
Ko Kojima
巧 小島
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【課題】施工コストの削減を可能にするプレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物を実現する。【解決手段】このプレストレス導入方法によれば、コンクリート構造体Cに埋め込まれているねじ節鉄筋10に緊張力を導入することによって、コンクリート構造体Cにプレストレスを導入してなるプレストレス導入構造物100が得られる。つまり、コンクリート構造体Cに補強材として埋め込まれているねじ節鉄筋10とは別に、プレストレスを導入するためのPC鋼材を配置するなど大掛かりな作業を行うことなく、簡略化した施工による比較的容易な作業で施工コストを抑えてコンクリート構造体Cにプレストレスを導入することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート構造体にプレストレスを導入するプレストレス導入方法及びプレストレスが導入されたプレストレス導入構造物に関する。
従来、コンクリート構造体内に配置されたPC鋼材などの緊張材に軸方向への緊張力を導入し、コンクリート構造体にプレストレスを導入することによって、コンクリート構造体の強度を向上させる技術が知られている。
例えば、PC桁とするコンクリート構造体の緊張材に緊張力を導入する場合には、緊張荷重や鋼材の伸び量などに応じた精度の高い緊張管理を行なうために専門知識を有する技術者の監視が必要になったり、ジャッキや油圧ポンプ等の装置を用いるために作業現場にバックスペースや電源設備が必要になったりする。このような大掛かりな作業を要するプレストレス導入方法では、施工コストが上昇してしまうという問題があった。
これに対し、緊張材に緊張力を導入する作業を簡略化することができる緊張材緊張装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−62237号公報
上記特許文献1の緊張材緊張装置を用いた施工であれば、比較的容易に緊張材に緊張力を導入することができるが、緊張力導入用の専用装置と緊張材を用いているため、依然、施工コストを削減する余地が残っている。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、土木・建築の分野で一般的に使用されているねじ節鉄筋を緊張材として利用することで、緊張材に緊張力を導入する施工コストを削減することができる技術を見出した。
本発明の目的は、施工コストの削減を可能にするプレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物を提供することである。
上記目的を達成するため、本出願に係る一の発明は、
表面の節が雄ネジ状に形成されているねじ節鉄筋が内部に配置されるコンクリート構造体にプレストレスを導入するプレストレス導入方法であって、
前記コンクリート構造体の外面から露出する配置にある前記ねじ節鉄筋の端部の雄ネジ部に螺合された緊結ナットを、前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込んで、前記ねじ節鉄筋に緊張力を導入することによって、前記コンクリート構造体にプレストレスを導入するようにした。
例えば、プレテンション方式でねじ節鉄筋に緊張力を導入する場合、コンクリートを打設する前の型枠にねじ節鉄筋を貫通させて配置し、そのねじ節鉄筋の両端の雄ネジ部に螺合させた緊結ナットを、型枠を押圧する向きであって、ねじ節鉄筋の長手方向中央側に向けてねじ込んでトルクをかけて、ねじ節鉄筋に緊張力を導入するようにする。この型枠を押圧する向きが、これから形成するコンクリート構造体の外面を押圧する向きに相当する。
また、ポストテンション方式でねじ節鉄筋に緊張力を導入する場合、コンクリート構造体に予め埋め込まれているシース管内にねじ節鉄筋を挿入し、そのねじ節鉄筋の両端の雄ネジ部に螺合させた緊結ナットを、コンクリート構造体を押圧する向きにねじ込んでトルクをかけて、ねじ節鉄筋に緊張力を導入するようにする。
このプレストレス導入方法によれば、コンクリート構造体に埋め込まれるねじ節鉄筋に緊張力を導入することによって、コンクリート構造体にプレストレスを導入してなるプレストレス導入構造物が得られる。
つまり、コンクリート構造体に補強材として埋め込まれているねじ節鉄筋とは別に、プレストレスを導入するためのPC鋼材を配置するなど大掛かりな作業を行うことなく、簡略化した施工による比較的容易な作業で施工コストを抑えてコンクリート構造体にプレストレスを導入することができる。
また、望ましくは、
前記コンクリート構造体にプレストレスを導入した後、前記緊結ナットを前記雄ネジ部から取り外すようにする。
プレストレス導入構造物を構築した後に緊結ナットを取り外すようにすれば、その取り外した緊結ナットを他のプレストレス導入構造物の構築に使用することができるので、さらに施工コストを抑えることができる。
また、望ましくは、
前記緊結ナットは、前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部に螺合される第1ナット部材と、前記第1ナット部材の外周に螺合される第2ナット部材とを有し、
前記第1ナット部材の外周には前記第2ナット部材が螺合する雄ネジが形成され、前記雄ネジは前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部よりも小さなピッチに形成されており、
前記第2ナット部材が前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込まれるようにする。
一般的に使用されているねじ節鉄筋の雄ネジ部のピッチは比較的大きいので、その雄ネジ部に緊結ナットを螺合してトルクをかける場合、比較的強めにトルクがかかってねじ節鉄筋にねじり力が発生してしまうことがある。
そこで、ねじ節鉄筋の雄ネジ部よりも小さなピッチに形成されている第1ナット部材の雄ネジに螺合した第2ナット部材をコンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込むようにすることで、より緩やかにトルクをかけてねじ節鉄筋に緊張力を導入するようにして、ねじ節鉄筋にねじり力が発生しないようにした。
このような第2ナット部材のねじ込みによってトルクをかけるようにすることで、ねじ節鉄筋に緊張力を好適に導入することができ、コンクリート構造体にプレストレスを良好に導入してなるプレストレス導入構造物が得られる。
また、望ましくは、
前記第1ナット部材の雄ネジは、前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部とは逆回りに形成された逆ネジであるようにする。
第1ナット部材の雄ネジが、ねじ節鉄筋の雄ネジ部とは逆ネジに形成されていれば、第1ナット部材の雄ネジに螺合した第2ナット部材をコンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込む際に、ねじ節鉄筋の雄ネジ部に螺合されている第1ナット部材が連れ周りしてしまうことがないので、ねじ節鉄筋に緊張力をより一層好適に導入することができる。
また、望ましくは、
前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部に、前記第1ナット部材よりも後に螺合された抜け止めナットが、前記第1ナット部材と接触するまでねじ込まれるようにする。
第1ナット部材と接触するまで抜け止めナットをねじ込んで、第1ナット部材と抜け止めナットとでダブルナットを構成するようにすれば、ダブルナットの抜け止め効果によって、ねじ節鉄筋に緊張力を好適に導入することができる。
また、本出願に係る他の発明は、
コンクリート構造体内に配置された、その表面の節が雄ネジ状に形成されているねじ節鉄筋に軸方向への緊張力が導入されて、前記コンクリート構造体にプレストレスが導入されているプレストレス導入構造物であって、
前記コンクリート構造体の外面から露出した配置の前記ねじ節鉄筋の端部の雄ネジ部に螺合された緊結ナットが、前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込まれたことで、前記ねじ節鉄筋に緊張力が導入されているようにした。
コンクリート構造体に埋め込まれているねじ節鉄筋に緊張力を導入することによって、コンクリート構造体にプレストレスを導入してなるプレストレス導入構造物が得られる。
つまり、コンクリート構造体に補強材として埋め込まれているねじ節鉄筋とは別に、プレストレスを導入するためのPC鋼材を別途配置したり緊張装置を配置したりするなどの大掛かりな作業を行うことなく、簡略化した施工による比較的容易な作業で施工コストを抑えてコンクリート構造体にプレストレスを導入することができる。
また、望ましくは、
前記緊結ナットは、前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部に螺合された第1ナット部材と、前記第1ナット部材の外周に螺合された第2ナット部材とを有し、
前記第1ナット部材の外周には前記第2ナット部材が螺合する雄ネジが形成され、前記雄ネジは前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部よりも小さなピッチに形成されており、
前記第2ナット部材が前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込まれているようにする。
一般的なねじ節鉄筋の雄ネジ部のピッチは比較的大きいので、その雄ネジ部に緊結ナットを螺合してトルクをかける場合、比較的強めにトルクがかかってねじ節鉄筋にねじり力が発生してしまうことがある。
そこで、ねじ節鉄筋の雄ネジ部よりも小さなピッチに形成されている第1ナット部材の雄ネジに螺合した第2ナット部材をコンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込むようにすることで、より緩やかにトルクをかけてねじ節鉄筋に緊張力を導入することを可能にした。
こうすることで、好適にねじ節鉄筋に緊張力を導入することができ、コンクリート構造体にプレストレスを良好に導入してなるプレストレス導入構造物が得られる。
本発明によれば、施工コストの削減を可能にするプレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物が得られる。
コンクリート構造体にプレストレスを導入してなるプレストレス導入構造物の一例を示す斜視図である。 ねじ節鉄筋に緊張力を導入する緊結ナットに関する説明図である。 コンクリート構造体にプレストレスを導入してなるプレストレス導入構造物の一例を示す斜視図である。 ねじ節鉄筋に緊張力を導入する緊結ナットに関する説明図である。 ねじ節鉄筋に緊張力を導入する緊結ナットに関する説明図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るプレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
本実施形態では、鉄筋コンクリート構造体の鉄筋(補強材)にねじ節鉄筋を用い、そのねじ節鉄筋に螺合した緊結ナットによってねじ節鉄筋に緊張力を導入し、コンクリート構造体にプレストレスを導入している。ねじ節鉄筋は、表面の節が雄ネジ状に形成されている汎用性のある周知の鉄筋である。
例えば、図1に示すプレストレス導入構造物100は、コンクリート構造体Cに配設された10本のねじ節鉄筋10に緊張力を導入して、そのコンクリート構造体Cにプレストレスを導入したものである。
なお、本実施形態のプレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物は、予め型枠に組み付けたねじ節鉄筋に緊張力を導入した後、その型枠にコンクリートを打設するプレテンション方式と、予めコンクリート構造体に埋め込んだシース管内にねじ節鉄筋を挿入し、そのねじ節鉄筋に緊張力を導入するポストテンション方式のいずれにも適用可能である。
例えば、プレテンション方式の場合、堅固な型枠にねじ節鉄筋10を貫通させて配置し、そのねじ節鉄筋10の両端の雄ネジ部11に螺合させた緊結ナット20を、型枠を押圧する向きにねじ込んでトルクをかけて、ねじ節鉄筋10に緊張力を導入する。なお、型枠を押圧する向きが、これから形成するコンクリート構造体Cの外面を押圧する向きに相当する。
ねじ節鉄筋10に緊張力を導入した後、その型枠にコンクリートを打設し養生する。
打設したコンクリートが硬化した後に、緊結ナット20によるトルクを解放することで、コンクリート構造体Cにプレストレスを導入し、プレストレス導入構造物100が得られる。
また、ポストテンション方式の場合、コンクリート構造体Cに予め埋め込まれているシース管内にねじ節鉄筋10を挿入し、そのねじ節鉄筋10の両端の雄ネジ部11に螺合させた緊結ナット20を、コンクリート構造体Cを押圧する向きにねじ込んでトルクをかけて、ねじ節鉄筋10に緊張力を導入する。
ねじ節鉄筋10に緊張力を導入した後、シース管内にグラウトを充填する。
そのグラウトが硬化した後に、緊結ナット20によるトルクを解放することで、コンクリート構造体Cにプレストレスを導入し、プレストレス導入構造物100が得られる。
なお、プレテンション方式であってもポストテンション方式であっても、ねじ節鉄筋10の端部の雄ネジ部11に螺合させた緊結ナット20を、ねじ節鉄筋10の長手方向中央側に向けてねじ込んでトルクをかけて、ねじ節鉄筋10に緊張力を導入するようにする。
プレストレス導入構造物100は、例えば、図1、図2に示すように、コンクリート構造体Cに埋め込まれているねじ節鉄筋10と、そのコンクリート構造体Cの外面から露出しているねじ節鉄筋10に螺合された緊結ナット20と、緊結ナット20とコンクリート構造体Cの間に配設されている支圧板30等を備えて構成されている。
このプレストレス導入構造物100は、コンクリート構造体Cの外面から露出した配置のねじ節鉄筋10の端部の雄ネジ部11に螺合された緊結ナット20が、コンクリート構造体Cの外面を押圧する向きにねじ込まれたことでねじ節鉄筋10に緊張力が導入されて、コンクリート構造体Cにプレストレスが導入されてなる構造物である。
例えば、プレストレス導入構造物100の一方の端面側から露出するねじ節鉄筋10の端部の雄ネジ部11に螺合した緊結ナット20にはトルクをかけずに固定状態とし、プレストレス導入構造物100の他方の端面側から露出するねじ節鉄筋10の端部の雄ネジ部11に螺合した緊結ナット20をねじ込んでトルクをかけた場合、50[N・m]のトルクで10[kN]の緊張力をねじ節鉄筋10に導入でき、100[N・m]のトルクで20[kN]の緊張力をねじ節鉄筋10に導入でき、150[N・m]のトルクで30[kN]の緊張力をねじ節鉄筋10に導入できる。
なお、緊結ナット20をねじ込んでトルクをかける作業には、周知のトルクレンチやインパクトレンチを用いることができる。
このように、本実施形態のプレストレス導入方法であれば、コンクリート構造体Cに埋め込まれているねじ節鉄筋10に緊張力を導入することによって、コンクリート構造体Cにプレストレスを導入してなるプレストレス導入構造物100が得られる。
つまり、本実施形態のプレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物であれば、コンクリート構造体Cに埋め込まれている鉄筋とは別に、プレストレスを導入するためのPC鋼材を配置するなど大掛かりな作業を行うことなく、簡略化した施工による比較的容易な作業で施工コストを抑えてコンクリート構造体Cにプレストレスを導入することができる。
特に、コンクリート構造体Cにプレストレスを導入するのに、コンクリート構造体Cに埋め込まれるねじ節鉄筋10に螺合された緊結ナット20を周知の工具でねじ込むだけでよく、専用工具は不要であるので、施工の簡略化と同様に施工コストを抑えることができる。
以上のように、本実施形態のプレストレス導入方法及びプレストレス導入構造物であれば、従来技術よりも施工コストを削減することができる。
なお、図1に示すプレストレス導入構造物100に配設されている10本のねじ節鉄筋10の全てに緊張力を導入することに限らず、任意のねじ節鉄筋10に緊張力を導入するようにしてもよい。
緊張力を導入するねじ節鉄筋10の数を調整することで、コンクリート構造体Cに導入するプレストレスを調整して、プレストレス導入構造物100の用途などに応じた強度調整が可能になる。
また、コンクリート構造体Cにプレストレスを導入してプレストレス導入構造物100を構築した後、ねじ節鉄筋10に緊結ナット20を螺合したままでも、ねじ節鉄筋10から緊結ナット20を取り外してもよい。
プレストレス導入構造物100を構築した後に緊結ナット20を取り外すようにすれば、その取り外した緊結ナット20を他のプレストレス導入構造物100の構築に使用することができるので、さらに施工コストを抑えることができる。
また、図1に示したプレストレス導入構造物100では、コンクリート構造体Cにおける平坦な外面に露出しているねじ節鉄筋10の端部の雄ネジ部11に緊結ナット20を螺合してプレストレスが導入されているが、例えば、図3に示すように、あと埋め用の凹部が設けられたコンクリート構造体Cにおいて、その凹部内での外面に露出しているねじ節鉄筋10の端部の雄ネジ部11に緊結ナット20を螺合してプレストレスを導入したプレストレス導入構造物100であってもよい。
このようなプレストレス導入構造物100であれば、その凹部にあと埋めコンクリートを充填して、ねじ節鉄筋10端部の雄ネジ部11や緊結ナット20を埋め込むことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図4に示すように、緊結ナット20は、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11に螺合された第1ナット部材21と、第1ナット部材21の外周に螺合された第2ナット部材22とを有しており、第2ナット部材22がコンクリート構造体Cの外面を押圧する向きにねじ込まれた構成であってもよい。
特に、第1ナット部材21の外周には第2ナット部材22が螺合する雄ネジ21aが形成されており、その雄ネジ21aは、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11よりも小さなピッチに形成されているものとする。
ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11のピッチは比較的大きく、そのネジ山の角度が比較的大きいので、前述した緊結ナット20を雄ネジ部11に螺合してトルクをかける場合、比較的強めにトルクがかかってねじ節鉄筋10にねじり力が発生してしまうことがある。
そのため、トルクを多く入れようと必要以上に緊結ナット20をねじ込んだ場合に、設計位置からねじ節鉄筋10がねじれてずれてしまい、ねじ節鉄筋10を固定するように設置した結束線や番線が外れるなどの不具合が生じることがあった。
そこで、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11よりも小さなピッチで、ネジ山の角度を小さく形成した第1ナット部材21の雄ネジ21aに螺合した第2ナット部材22をコンクリート構造体Cの外面を押圧する向きにねじ込むようにすることで、より緩やかにトルクをかけてねじ節鉄筋10に緊張力を導入することを可能にし、ねじ節鉄筋10がねじれてしまわないようにした。
このような第2ナット部材22のねじ込みによってトルクをかけるようにすることで、ねじ節鉄筋10に緊張力を好適に導入することができ、コンクリート構造体Cにプレストレスを良好に導入してなるプレストレス導入構造物100が得られるようになる。
なお、第2ナット部材22のねじ込みによってトルクをかける場合、予めねじ節鉄筋10の雄ネジ部11に螺合した第1ナット部材21に第2ナット部材22を螺合するようにしてトルクをかけても、予め第2ナット部材22を第1ナット部材21に螺合しておき、第2ナット部材22と一体とされた第1ナット部材21をねじ節鉄筋10の雄ネジ部11に螺合した後に第2ナット部材22をねじ込んでトルクをかけるようにしてもよい。
特に、第1ナット部材21の雄ネジ21aは、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11とは逆回りに形成された逆ネジであることが好ましい。例えば、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11が右ねじであるとき、第1ナット部材21の雄ネジ21aは左ねじに形成されている。
こうすることで、第1ナット部材21の雄ネジ21aに螺合した第2ナット部材22をコンクリート構造体Cの外面を押圧する向きにねじ込む際に、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11に螺合されている第1ナット部材21が連れ周りしてしまうことがないので、ねじ節鉄筋10に緊張力をより一層好適に導入することができる。
また、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図5に示すように、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11には、第1ナット部材21よりも後に螺合されて、第1ナット部材21と接触するまでねじ込まれた抜け止めナット23が配設されていてもよい。
このような抜け止めナット23を配設して、第1ナット部材21と抜け止めナット23とでダブルナットを構成するようにすれば、ダブルナットの抜け止め効果によって、ねじ節鉄筋10に緊張力を好適に導入することができる。
なお、図示はしないが、ねじ節鉄筋10の雄ネジ部11に螺合された緊結ナット20(図2参照)よりも後に螺合されて、緊結ナット20と接触するまでねじ込まれた抜け止めナット23を配設するようにしてもよい。
また、以上の実施の形態においては、10本のねじ節鉄筋10が配設されているプレストレス導入構造物100(図1参照)や、4本のねじ節鉄筋10が配設されているプレストレス導入構造物100(図3参照)を図示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ねじ節鉄筋10の数は任意であり、コンクリート構造体Cの大きさなどに応じて適宜設定すればよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
10 ねじ節鉄筋
11 雄ネジ部
20 緊結ナット
21 第1ナット部材
21a 雄ネジ
22 第2ナット部材
23 抜け止めナット
100 プレストレス導入構造物
C コンクリート構造体

Claims (7)

  1. 表面の節が雄ネジ状に形成されているねじ節鉄筋が内部に配置されるコンクリート構造体にプレストレスを導入するプレストレス導入方法であって、
    前記コンクリート構造体の外面から露出する配置にある前記ねじ節鉄筋の端部の雄ネジ部に螺合された緊結ナットを、前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込んで、前記ねじ節鉄筋に緊張力を導入することによって、前記コンクリート構造体にプレストレスを導入することを特徴とするプレストレス導入方法。
  2. 前記コンクリート構造体にプレストレスを導入した後、前記緊結ナットを前記雄ネジ部から取り外すことを特徴とする請求項1に記載のプレストレス導入方法。
  3. 前記緊結ナットは、前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部に螺合される第1ナット部材と、前記第1ナット部材の外周に螺合される第2ナット部材とを有し、
    前記第1ナット部材の外周には前記第2ナット部材が螺合する雄ネジが形成され、前記雄ネジは前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部よりも小さなピッチに形成されており、
    前記第2ナット部材が前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込まれることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレストレス導入方法。
  4. 前記第1ナット部材の雄ネジは、前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部とは逆回りに形成された逆ネジであることを特徴とする請求項3に記載のプレストレス導入方法。
  5. 前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部に、前記第1ナット部材よりも後に螺合された抜け止めナットが、前記第1ナット部材と接触するまでねじ込まれることを特徴とする請求項3又は4に記載のプレストレス導入方法。
  6. コンクリート構造体内に配置された、その表面の節が雄ネジ状に形成されているねじ節鉄筋に軸方向への緊張力が導入されて、前記コンクリート構造体にプレストレスが導入されているプレストレス導入構造物であって、
    前記コンクリート構造体の外面から露出した配置の前記ねじ節鉄筋の端部の雄ネジ部に螺合された緊結ナットが、前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込まれたことで、前記ねじ節鉄筋に緊張力が導入されていることを特徴とするプレストレス導入構造物。
  7. 前記緊結ナットは、前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部に螺合された第1ナット部材と、前記第1ナット部材の外周に螺合された第2ナット部材とを有し、
    前記第1ナット部材の外周には前記第2ナット部材が螺合する雄ネジが形成され、前記雄ネジは前記ねじ節鉄筋の雄ネジ部よりも小さなピッチに形成されており、
    前記第2ナット部材が前記コンクリート構造体の外面を押圧する向きにねじ込まれていることを特徴とする請求項6に記載のプレストレス導入構造物。
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